はじめに
現在,頚椎後方除圧術に椎弓形成術が用いられる頻度 は多い.一口に椎弓形成術といっても多くの術式が存在 する.実際の臨床の場では,各施設における椎弓形成術 に対する習慣や上級医師の好みなどにより術式は限定さ れ,下級医師が学ぶことができる椎弓形成術には偏りが 生じている.自主的に過去に遡って調べないかぎり,さ まざまな椎弓形成術を系統立てて学ぶことは困難である. 今回,世界に先駆け本邦の脊椎外科医が長きにわたる 苦労とともに,良好な成績を確立してきたさまざまな椎 弓形成術とその変遷を中心に,イラストを用いて述べた い.なお,ここで述べる椎弓形成術は hinge(若木折れ させるための溝)を作成し,椎弓を挙上することで脊柱 管の拡大を獲得する術式と限定し,一部の椎弓を切除す る partial laminectomy やいったん椎弓を外し,その後形 成的に再構築を行ういわゆる laminotomy は含まないこ ととする.1960~1970 年代
広範囲同時除圧式椎弓切除術
当時は,主に Smith Robinson 法19)を代表とする前方除圧固定術(anterior cervical decompressive fixation:
連絡先:下川宣幸,〒 671 1227 姫路市網干区和久 68 1
Adress reprint requests to:Nobuyuki Shimokawa, M.D., Department of Neurosurgery, Tsukazaki Hospital, 68 1 Waku, Aboshi ku, Himeji shi, Hyogo 671 1227, Japan
Department of Neurosurgery, Tsukazaki Hospital
Cervical laminoplasty as a posterior decompression procedure instead of laminectomy had been firstly reported in Japan in 1970 s and 1980 s around the world. And its procedure has been developed and devised for a long time in Japan. Cervical laminoplasty has been mainly applied for narrow spinal canal due to cervical degenerative disorders including well known cervical spondylotic myelopathy(CSM)and ossi-fied posterior longitudinal ligament(OPLL)and so on.
Various procedures of cervical laminoplasty recently have been consolidated into main two proce-dures, open door laminoplasty and double open door laminoplasty.
In this paper, I would like to focus on its developed history and consolidated stream using our original illustrations for each cervical laminoplasty.
(Received February 1, 2017;accepted February 15, 2017)
Key words:cervical laminoplasty, cervical spine, posterior decompression Jpn J Neurosurg(Tokyo)26:587 595, 2017
ACDF)が頚椎変性疾患に対する除圧術の主流を占め, 後方除圧術としては椎弓切除術が施行されていた.頚椎 後縦靱帯骨化症(ossification of the posterior longitudinal ligament:OPLL)に対して術中 1 椎弓ごとの段階的椎弓 切除を行って,術後に神経症状の悪化をきたしたという 自身の経験から,1972 年桐田が多椎弓に中央溝と両側の 外側溝を作成後,複数の椎弓を一期に切除して脊髄を同 時除圧することの重要性を「広範囲同時除圧式椎弓切除 術」と命名し報告した7)8).この概念は現在なお,どの椎 弓形成術でも継承されている最重要事項である.それま ではロンジュールなどで骨切除がなされていたが,エ アードリルが使用可能となり,より愛護的に繊細な操作 が可能となった時期でもあった.また当時,椎弓切除術 の欠点として postlaminectomy membrane といわれる線 維性の瘢痕組織が硬膜外に形成され,再狭窄をきたすこ とや,後方の骨・靱帯要素の広範な切除により不安定性 や後弯変形(8∼14%)13)を惹起することが取り沙汰され ていた.
山口大式頚椎椎弓形成術
(服部法,Z⊖plasty)
(Fig. 1) こういった時代背景の中で 1973 年小山・服部により 山口大式頚椎椎弓形成術(服部法,Z plasty)が報告され た15)(Fig. 1).C3∼C7の椎弓を一様に内側の皮質骨まで エアードリルで薄く削り,各椎弓の横切をおき,挙上し た椎弓を,上下の椎弓で互い違いとなるように絹糸で 8 の字掛けで締結形成した.8 の字掛けにすることで椎弓 の落ち込みや椎弓の重なりを防止した.後に手術時間短 縮のため,1 椎弓おきに椎弓の横切を行う形で継承され ている.しかし本法は,手技が煩雑で技術の習得に時間 を要するためそれほど多くの術者に広まらなかった.ま た,術前後弯傾向のある若年の症例に術後後弯が増強す る傾向にあった21).片開き式頚部脊柱管拡大術(expansive
laminoplasty
:ELAP,平林法)
(Fig. 2) 1978 年,平林により報告された術式である1).C3∼C7 の片側の外側椎弓切離に対側の外側溝を作成後,片側に 椎弓を起こすように挙上させる術式である.挙上する際 にも一気に挙上せず,全体を少しずつ均等に挙上するこ とが重要であるとした.挙上した椎弓を固定するための stay suture(1 サージロン®)を棘間靱帯に通して棘突起 基部に回し,ヒンジ側の椎間関節とその近傍の筋付着部 と締結した.この術式の長所としては,簡便な術式であ るがゆえ,手術時間が短いことであり,この術式は多く の術者に広まった.また 2 つの外側溝の掘削が必要であ るが,この外側部分は脊髄圧迫が重度でないことが多く 脊髄には安全であると考えられた.その反面,硬膜外静 脈叢からの出血の問題があり,慣れが必要とされた. Fig. 1 Hattori method(Z plasty)A:Posterior view. B:Axial view.
棘突起縦割法頚椎脊柱管拡大術
(黒川法)
(Fig. 3) 1982 年,黒川らにより報告された9).棘突起を基部で 切断せず,そのまま正中で縦割し,両側の外側溝を作成 し観音開きに椎弓を挙上,腸骨からの採骨片を開いた棘 突起間に挟み,細い金属ワイヤーで固定する術式であ る.棘突起を基部で切断せずに正中縦割した理由は,剝 離によりいったん緩んだ後方筋群の tension は,元の長 さが保たれている棘突起により琴柱の働きが得られ,術 後の後弯変形が起きにくいと考えられたからであった. また,骨移植母床が十分にあり,移植骨の設置の調整が 可能で,硬膜と移植骨との距離を十分に確保できる利点 があるとされた.原法において外側溝に骨移植は施行さ れなかった.1986 年には C2棘突起に付着する筋群のも つ力学的重要性に,すでに当時着目し,いったん剝離し た大後頭直筋,下頭斜筋,頚半棘筋を十字状に対面縫合 し力学的復原を図る処置も追加報告された10).Fig. 2 Open door laminoplasty(Hirabayashi method) A:Posterior view.
B:Axial view.
Fig. 3 Double open door laminoplasty(Kurokawa method) A:Posterior view.
B:Axial view.
桐田⊖宮崎法
(Fig. 4) 先述の桐田の術式を受けて,1989 年,一様に薄くした 椎弓を切除せず,観音開きに翻転させて筋層に逢着する 術式を報告した14).原法では術前不安定性や後弯や S 字 型変形がある椎体高位には側溝に骨移植が行われた.ま た側溝の位置も椎弓根に向かって側溝を作成していた. 術後,長期の経過で起こした椎弓の倒れこみや後弯変形 の存在が散見された.En⊖bloc laminoplasty(伊藤⊖辻法)
(Fig. 5) 1978 年,en bloc laminoplasty 法が報告された26).本術式は椎弓を薄く削ることなく,片側に椎弓切離を行い, 対側は外側溝を薄く掘削することで,当初は椎弓を浮上 (floating)させるのみであった.その後,再狭窄例が散 見され,浮上させた椎弓と関節突起間に骨片を挿入し, 糸で逢着する手技へと改良された3)4).開大側の椎弓内 と外側溝から外側塊内にトンネルが作成された.椎弓に Fig. 4 Kirita Miyazaki method
A:Posterior view. B:Axial view.
Fig. 5 En bloc laminoplasty(Ito Tsuji method) A:Posterior view.
B:Axial view.
はオウルとプッシャーを,外側塊には鋭匙鉗子を使用し てトンネルが作成された.棘突起からの移植骨にも穿孔 し先のトンネルに通した 3 0 ナイロン糸にて締結固定が なされた. これら種々の椎弓形成術が開発された初期の頃には, 術後の椎間不安定性・後弯変形や再狭窄を防止する目的 で,外側溝に骨移植を行う形の固定術を推奨する開発者 も存在した.しかしその後,症例数が増え経過観察期間 が延びるとともに,大多数の症例では頚椎の前弯や椎間 安定性が,固定術なしで保持されることが判明してき た.また外側溝へ骨移植を行うと椎間可動域が減少し, 術後の軸性疼痛が増加することも判明してきた. その後徐々にそれぞれの術式改良がなされ,本邦にお いては,簡便性と安定性の観点から一部のそれぞれの術 式の継承者を除き open door laminoplasty(片開き式)と double open door laminoplasty(両開き式)に大きく術式 が集約されるようになっていった.
Open⊖door laminoplasty(片開き式)の変遷
原法に対しての批判として,展開した深い術野で縫合 糸を確実に締結しなければいけないことと,挙上した椎 弓の閉鎖が挙げられた.その反省を受けて,外側塊に径 2.8 mmチタン製のアンカースクリューを設置し,それに Fig. 6 Modified open door laminoplastyA: Posterior view:Open door laminoplasty using anchor screw. B:Axial view:Open door laminoplasty using anchor screw. C: Posterior view:Open door laminoplasty using ceramic spacer. D:Axial view:Open door laminoplasty using ceramic spacer.
D C
より椎弓再閉鎖を防止する術式改良がなされた11)(Fig. 6A,B).コストを考慮し,通常 2 カ所のアンカースク リューが使用された.しかし椎弓の再閉鎖を完全に防止 することは困難で,セラミック製の椎弓スペーサーを挙 上した椎弓と外側塊との間に設置したり16)(Fig. 6C,D), ミニプレートで固定する術式が改良された17)(Fig. 7A, B).また,棘上棘間靱帯の完全温存を図ることで tension band効果が獲得できるように改良し,C2および C7棘突 起につく筋群を温存することで術後の軸性疼痛緩和を 図った.現在,平林原法の後進医師たち(慶應義塾大学) は C4 C6の open door laminoplasty と C3,C7の dome
laminectomyを中心に行っている(Fig. 7C,D).除圧範
囲を C4 C6に限定することで,除圧後の脊髄後方シフト
が抑制され,術後 C5麻痺の発生率を減少させることを
意図としている27). Fig. 7 Modified open door laminoplasty
A: Posterior view:Open door laminoplasty using ceramic spacer plus plate screw system.
B: Axial view:Open door laminoplasty using ceramic spacer plus plate screw system.
C: Posterior view:Open door laminoplasty using developed plate screw system.
D: Axial view:Open door laminoplasty using developed plate screw system.
D C
Double open⊖door laminoplasty
(両開き式)の変遷
両開き式の利点として,脊柱管を左右均等に拡大する ことが可能であり,両側の硬膜囊外側まで観察ができる こと,外側溝作成に際し,硬膜囊外側部の硬膜外静脈叢 を直接触らないため出血量が少ないこと,再建した椎弓 アーチの安定性が良好なこと,後方固定のアンカーの設 置場所の自由度が高く十分な骨移植母床が左右に存在す ることが挙げられる.欠点として,正中の棘突起(基部) の縦割に慣れを要すること,特に C6,C7は縦割するの に深部までの掘削が必要となることが挙げられる.片開 き式(外側 2 カ所の溝作成)に比べ正中を含めた 3 カ所 の溝作成が必要である.正中の脊髄方向にドリルなどを 用いずに,microcable の T saw を使用して引き上げる方 向に使用することで脊髄への安全性を担保する手技も報 告された25).椎弓下に T saw を誘導するのに慣れを要す るが,エアードリルと比べ少ないカッティングロスで鋭 利に骨切離が可能であり現在でも術者の好みにより施行 されている手技である.観音開き式に挙上した椎弓間へ の自家骨移植は採骨部の問題や採型の点からセラミック スペーサーを汎用される頻度が増加した(Fig. 8A,B). Fig. 8 Modified double open door laminoplastyA: Posterior view:double open door laminoplasty using ceramic spacer.
B: Axial view:double open door laminoplasty using ceramic spacer. C: Posterior view:double open door laminoplasty using ceramic
spacer plus mini screw(Takayasu method).
D: Axial view:Open door laminoplasty using ceramic spacer plus mini screw(Takayasu method).
D C
応外とされていたが,本邦を中心に多くの症例の蓄積と ともに長期成績が評価され,現在では局所後弯角が 10∼ 13度以下20)28)であれば椎弓形成術の適応であると広く 本邦以外の国々でも認識されるようになった. また椎弓形成術後の後弯変形の問題も,症例の蓄積と ともに全世界で研究されており,全脊椎矢状面バランス の観点からの評価が現在のトピックである6)29).今後の コンセンサス確立が待たれるところである.
おわりに
世界に先駆け本邦で長きにわたり発信されてきた頚椎 椎弓形成術の歴史と変遷について総説した.今回誌面の 関係上紹介できなかった他の術式も存在する. 欧米諸国に比べ発育性脊柱管狭窄症の頻度が高い本邦 においては,将来においても継承される術式であり,さ らなる改良・発展がなされていくものと予想される. 今後,人工椎間板を含めた前方到達法との使い分け, その適応(術式選択)は,さらなる変化がなされていく ものと期待される. COI の開示:著者は日本脳神経外科学会への COI 自己申告 登録を完了しています.本論文に関して開示すべき COI はあ りません. 文 献 1) 平林 洌:頚髄症に対する後方除圧法としての片開き式 頚部脊柱管拡大法について.手術 32:1159 1163,1978. 2) Iizuka H, Shimizu T, Tateno K, Toda N, Edakuni H, ShimadaH, Takagishi K:Extensor musculature of the cervical spine after laminoplasty. Spine(Phila Pa 1976) 26:2220 2226, 2001.
3) 伊藤達雄, 陽雄:En bloc laminoplasty.手術 41: 509 518,1987. 飯塚 正,星野雄一:棘突起縦割法頚椎脊柱管拡大術. 別冊整形外科 2:234 240,1982. 10) 黒川高秀,田中弘美,中村耕三,町田秀人,星野雄一: 棘突起縦割法脊柱管拡大術―手技の改良と成績.別冊整 形外科 9:30 32,1986.
11) Matsumoto M, Watanabe K, Hosogane N, Tsuji T, Ishii K, Nakamura M, Chiba K, Toyama Y:Impact of lamina closure on long term outcomes of open door laminoplasty in patients with cervical myelopathy. Spine(Phila Pa 1976)
15:1288 1291, 2012.
12) Matsuzaki H, Hoshino M, Kiuchi T, Toriyama S:Dome like expansive laminoplasty for the second cervical vertebra.
Spine(Phila Pa 1976) 14:1198 1203, 1989.
13) Mikawa Y, Shikata J, Yamamuro T:Spinal deformity and instability after multilevel cervical laminectomy. Spine (Phila Pa 1976) 12:6 11, 1987.
14) Miyazaki K, Tada K, Matsuda Y, Okuno M, Yasuda T, Murakami H:Posterior extensive simultaneous multiseg-ment decompression with posterolateral fusion for cervical myelopathy with cervical instability and kyphotic and/or S shaped deformities. Spine(Phila Pa 1976) 14:1160 1170, 1989. 15) 小山正信,服部 奨,森脇宣允,新田昭二:頚椎椎弓切 除術の一新術式の試み.中部整災誌 16:792 794,1973. 16) 里見和彦:椎弓 spacer を用いた片開き式脊柱管拡大術. 馬場久敏編:脊椎外科の要点と盲点:頚椎.東京,文光 堂,2005,pp242 244.
17) Shaffrey CI, Wiggins GC, Piccirilli CB, Young JN, Lovell LR:Modified open door laminoplasty for treatment of neu-rological deficits in younger patients with congenital spinal stenosis:analysis of clinical and radiographic data. J
Neurosurg 90(2 Suppl):170 177, 1999.
18) Shiraishi T:A new technique for exposure of the cervical spine laminae. Technical note. J Neurosurg 96(1 Suppl): 122 126, 2002.
19) Smith GW, Robinson RA:The treatment of certain cervical spine disorders by anterior removal of the intervertebral dics and interbody fusion. J Bone Joint Surg Am 40:607 624, 1958.
20) Suda K, Abumi K, Ito M, Shono Y, Kaneda K, Fujiya M: Local kyphosis reduces surgical outcomes of expansive open door laminoplasty for cervical spondylotic myelopathy.
本邦で発達してきたさまざまな頚椎椎弓形成術 下川 宣幸
頚椎椎弓形成術は 1970∼1980 年代に,世界に先駆けて日本の脊椎外科医により開発された術式で ある.それまでは椎弓切除術が頚椎後方減圧術の中心術式であった.その後,さまざまな術式が報告 されたが,現在では世界を含め主に 2 つの術式に集約される.Open door 法と double open door 法 である.
これまでの椎弓形成術の歴史とその変遷を理解し,実際の臨床に応用することは重要である.
脳外誌 26:587⊖595,2017
Editorial Comment 頚椎椎弓形成術は日本の整形外科医によって考案 され,近年もなお発展し続けている手術術式であ る.われわれ脳神経外科においても,前方手術に加 え後方手術として本術式が広く施行されるようにな り,その発展に寄与している.本総説は頚椎椎弓形 成術発展の歴史についてまとめられている. 桐田によって報告された「広範囲同時除圧」とい う当時斬新な概念に始まり,その後報告されるよう になった各術式の詳細が網羅されている.読者は, 個々の術式を理解するのみならず,過去の術式と対 比して変遷とその背景を知ることにより,術後合併 症を乗り越えるべく試行錯誤した先達の戦いの歴史 を知ることができる.また,過去のリュウエル,ケ リソンロンジュールを用いた椎弓切除では安全な除 圧が困難なため術後症状悪化や死亡例も認められて いたこと,各術式は新たな手術器機(エアドリル) の導入により実現可能となったことを理解すること ができる.著者も最重要概念と述べているが,「広範 囲同時除圧」の概念は安全な手術を担保するために は今でも必須の全術式に応用すべき知識・技術であ ることを強調したい. 本術式は一定の発展が得られたが,年齢によって 手術成績が異なるとされている.本邦では,超高齢 化社会突入により高齢者における手術の安全性・成 績向上が喫緊の課題となると考えられる. 文 献 1) 竹島靖浩,中瀬裕之:頚椎変性疾患に対する頚椎椎 弓形成術.脳外速報 24:422 429,2014.
2) Takeshima Y, Matsuoka R, Nakagawa I, Nishimura F, Nakase H:Surgical outcome of laminoplasty for cervical spondylotic myelopathy in an elderly population― Potentiality for effective early surgical intervention:a meta analysis. Neurol Med Chir(Tokyo)doi:10.2176/ nmc. ra. 2016 0302, 2017.[Epub ahead of print]