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小麦アレルギーのエピトープペプチドに対するモノクローナル抗体の作製

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(1)

小 麦 ア レ ル ギ ー の エ ピ トー プ ペ プ チ ドに 対 す る

モ ノ ク ロ ー ナ ル 抗 体 の 作 製

山 口(村 上)友 貴 絵,中 村 美幸,池

田 美紀,

廣瀬 潤 子*,成

田 宏史

Preparation

of Monoclonal

Antibodies

Specific

to The Epitope

Peptide

of Wheat

Allergy

Yukie Murakami Yamaguchi, Miyuki Nakamura, Miki Ikeda,

Junko Hirose and Hiroshi Narita

Monoclonal Antibodies were raised against SQQQ(Q)PPF peptide conjugated to Keyhole Limpet Hemocyanin, which has been identified as epitope peptide of wheat allergy. Three monoclonal antibodies, mAbs 3D, 4B, and 6F were obtained by screening with the peptide conjugated to bovine serum albumin. However, these mAbs did not react with the free peptide in a competitive enzyme-linked immunosorbent assay. On western analysis, about 14 and 17 kDa proteins in the wheat globulin fraction were detected with these mAbs. It is reported that wheat proteins of about 14, 16 kDa were reactive with sera of patients aller-gic to wheat and that a wheat globulin of about 19 kDa has SQQQQQG sequence. It seems likely that the mAbs obtained here recognize the 19 kDa protein related to wheat allergy.

{Received S eptember 1,2006) .緒 目 2002年 の4月 か ら,食 物 ア レル ギ ー の発 症 数 重 篤 度 な どを 考 慮 し,特 定 原 材 料5品 目(卵,乳,小 麦,そ ば,落 花 生)に つ い て は,す べ て の流 通 段 階 で の 表 示 が 義 務 付 け られ た(「 食 品 衛 生 法 施 行 規 則 及 び 乳 及 び 乳 製 品 の 成 分 規 格 等 に 関 す る省 令 の一 部 を 改 正 す る省 令 等 の 施 行 につ い て 」)。 これ に 伴 い, 11月 に は 厚 生 労 働 省 か ら これ ら を 定 量 す る方 法 と して 森 永 生 科 学 研 究 所1)お よび 日本 ハ ム2)が 開 発 し たELISA法 が 通 知 法 と し て 認 定 さ れ た(食 発 第 1106001号)。 しか し,現 行 の 通 知 法 に は 加 水 分 解 を 受 け た タ ン パ ク質 に 対 す る定 量 性 が 低 い とい う問 題 点 が あ る1)。調 味 料 な ど に は タ ン パ ク質 加 水 分 解 物 が 多 く用 い られ て い る し,味 噌 な ど発 酵 食 品 も市 場 に は 多 く出 回 っ て い る た めa肌ISAの 反 応 性 を上 げ 京都女子大学食物栄養学科食品学第一研究室 *滋 賀県立大学人間文化学部生活文化学科食生活専攻 る こ とが 重 要 な 課 題 と な るわ け で あ る。 卵,牛 乳 に よ る食 物 ア レル ギ ー は,多 くの場 合 乳 幼 児 期 に 発 症 し成 長 と と も に 寛 解 す るが,小 麦 ア レ ル ギ ー の場 合 ,成 人 患者 が 多 く難治性 であ る。 小 麦 を 摂 取 した 場 合 に 起 こ る ア レ ル ギ ー 症 状 は,ア ト ピー 性 皮 膚 炎 な ど を 主 徴 とす る い わ ゆ る 食 餌 性 ア レ ル ギ ー とbacker's asthma(製 粉 あ る い は 製 パ ン業 者 に しば し ば 見 られ る喘 息Lお よ び セ リ ア ッ ク病(グ ル テ ン感 受 性 腸 炎)に 分 類 さ れ る3)。最 近 で は,食 物 の摂 取 と運 動 の組 み 合 わ せ で誘 導 され る食 物 依 存 性 運 動 誘 発 性 ア ナ フ ィ ラ キ シー が 非 常 に 重 篤 な症 状 を 示 す こ とが 知 られ て お り,小 麦 は そ の 最 も頻 度 の 高 い 食 品 で あ る と報 告 さ れ て い る 藁7>。表1に 小 麦 ア レル ギ ー の主 な 症 状 とそ の 原 因 タ ン パ ク質 を 示 し た み11>。複 数 の 患 者 血 清 を 用 い たIgE-EuSA TrrPt._.より 小 麦 タ ン パ ク質 の 抗 原 性 を調 べ た 報 告 に よ る と,全 体 の6割 以 上 が グ ル テ ンを 抗 原 と して 認 識 し て お り12),そ の抗 原 性 ペ プ チ ド部 位(エ ピ トー プ)は グ ル タ ミン と プ ロ リ ンを 多 く含 むSQQQ(Q)PPFの 繰 り

(2)

表1 小麦タンパク質と食物アレルギー 小麦アレルギーの主な症状とその原因タンパク賞を示した。 小麦アレルギー症状 セリアック病 京因タンパク質 bal王er'sasthma アルブミン,グリアジン グリアジン (ω・5) 水溶性タンパク質 1)α同amylaseinhibitor fami!y 2) acyl同CoAoxidase 3)をuctose-bisphosphatealdolase 4) peroxidase 食物依存性運動誘発性 アナフィラキシー ω同5グリアジン アトピー性皮書炎 グルテン 返し配列を有していると報告されている13L抗原性 ペプチドの部分構造を酉桓ペプチド合成法により合 成し,拭原註発現に必須なアミノ酸残基を検討した 報告によると,SQQQ(Q)PPF中珂末場側のグルタミ ンおよび 2つのプロリンが重要であるとされてい る14)

本研究ではこの抗原性ペプチド SQQQ(Q)PPF~2.列 に着冒して,その免疫学的定量系の確立および小麦 タンパク費加水分解物含有謁味料や発酵食品中の小 麦使用の評個系の開発を百的としてこのペプチドに 対するモノクロ一ナノレ抗体の作製を試みた。

1

1

.

試料および方法

1.試料 小麦アレノレゲンペプチドである SQQQPPF(3Q)お よびSQQQQPPF(4Q)の合成をBIOS官ぜTHESIS社に 依頼し,ハプテン拭京として慣用した。 2.方 法 モノクローナル抗体の作製を始めとする免農学的 手 法 に 関 し て は , 基 本 的 に 森 下 と 成 田 の 方 法 閣 に 能った。 1)ハプテン化抗票の作製 3Qおよび4Qはカルボ、ジイミドを買いた活性化エ ステル法により,カコガイへそシアニン (PIERCE 社製〉またはウシ車請アルブミン(KL豆またはBSA) と結合させた。 (3Q・KLH,4Q・五L五, 3Q-BSA, 4Q-BSA) 2) 免疫 6-8選令の 14匹の鑑BALB/cマウスの襲控内に 抗京として3Q・KLHおよび4Q-五L耳を五LH換算で 50μgず つ 翠 合 し , 完 全 フ ロ イ ン ト ア ジ ュ パ ン ト CFreund's complete adjuvant, Difco社差益)とのエマ ルション (1容:1容)を投与した。 2遅龍後,上述 抗 京 100μg と 不 完 全 フ ロ イ ン ト ア ジ ュ パ ン ト (Freund' s in complete adjuvant, Difco社製〉とのエ マノレション (1容:1容〉を接腔内に投与し,さらに 2遺間後抗原50μgを含むPBS(150mM塩イヒナトリ ウムを含む10mMリン酸緩蜜液p耳7.4)を襲控内に 投与した。その3日 後 に マ ウ ス を 屠 殺 し 稗 臓 を 掘 出してこれを詰ぐし 基本培地(豆P陸1-1640培地に 100m班ピルぜン酸ナトリウム 結晶ペニシリン G カリウム 1万単位んストレプトマイシン10mg/lを 加えた培地〉に懸渇した後,醇臓細胞を遠心分離で 田寂した。 3) 細胞融合と HAT選 択 前述で調製した醇臓細抱と 10%ウシ胎存血渚添 加基本培地(以下,車清添加培地と記す)で培養し た対数増殖期のマウスミエローマ細胞P3U1を10:1 の比率になるように混合し 基本堵地で2田洗浄し た。遠心分離により縮担を回収し,縮胞ベレットに 平均分子量 1500の50%ポリエチレングリコール溶 液(ロシュ社製)1m!を1分かけて添加し,その後 1分間静量した。さらに20m!の基本培地を10分間 かけて添加し,組胞液を希釈した後,遠心分離によ り細胞を回収した。この細胞を 40mlのHAT培地 (4x10-7M アミノプテリン 1.6x10-5M チミジン および 1x10-4M ヒポキサンチンを含む血清添起培 地〉に懸濁し, 96穴プレート 4枚に分注し,湿度 100%,炭酸ガス 5%,370Cで堵養を開始した。培 養開始の翌日,HAT培地を各ウェルに100μi添加し,

(3)

以後2ないし38ごとに半量の培地を新たなHAT培 地と交換し,培養を続けた。その結果,ほとんどの ウェルでハイブリドーマの増殖が認められた。 4) 誌体産生細砲の樹立 結胞融合後,得られたハイブリドーマから目的と する抗捧産生縮担を選択するため,国椙ELISAと競 合 ELISAによりスクリーニングを行った。すなわ 弘 前 者 は3Q-BSAおよび4Q-BSA車合溶夜 (1:1) を5μ

w

.

mlfel椙 化 後 l%BS

IPBSjr;こよりブロッキン グし,一次反応としてハイブリドーマ培養上清を反 応させ,続いてアルカリフォスファターゼ標識抗マ ウス kappa(サザンパイオ社製)との反応後, ρーニ トロフェニルリン鼓二ナトリウムを基質として検出 し, 405nmにおける夜光度をマイクロプレートリー ダー CModel3550, Bio-豆ad社製)を用いて部定し た。後者は3Q-BSAおよび4Q-BSAt昆合容液 (1:1) を匡椙イヒブロッキング後,一次反応として遊離競合 菌子ペプチド (3Q:4Q=1:1)と培養上清とを同時に 反応させ,続いて固拒ELISAと同様に検出した。担 体をKLHからBSA~こ変えたのは,五L豆?こ反応する 抗体を除くためである。 5) ハイブリドーマのクローニング 隈界希釈法によワ 2 自のクローニングを行った。 増 殖 培 地 と し て 血 浩 添 加 培 地 に 増 殖 因 子 と し て ORIGEN (IGEN社製のB結胞増殖国子を含む語液) を10%になるように添加したものを用いた。 6) モノクローナル抗体サブクラスの決定 モノクロ一ナノレ抗体産生組抱株が培養上溝液中に 分泌するそノクロ一ナノレ抗体について,その免疫グ ロプリンのサブクラスを, マウスモノクロ一ナノレ抗 体アイソタイピングキット(アマーシャム社製)を 用いて調べた。 7) 抗体の大量調製 BALB/cマウスに腹水癌を誘導するために 0.5ml のプリスタンを頴壁内に投与し,投与3~ 10日後 に1x107留のモノクローナル抗体産生細誼を腹腔内 に移植した。その約 2週間後に腹水を採取したc 8) 抗体の精製 採取した農水を遠心分離後(10000xg,40C5分入 上 清 を 採 取 し IgGについてはプロテインGセフア ロース〈アマーシャム社製〉を用いたアフィニティー クロマトグラフィーにより純化した。 IgMについて は硫安塩析法を患いて精製を行った。 9) ELlSA ス ク リ ー ニ ン グ で 使 用 し た 固 担 ELISA, 競 合 ELISAについては,先に述べた。抗体む特異性を調 べるための競合ELISAはスクリーニングと同様の方 法 お よ び 一 次 反 応 と し て 遊 離 競 合 医 子 C3Q-BSA: 4Q-BSA=1: 1)と培養上清とを同時に反応させる系 と,遊離競合因子BSAと培養上清とを同時に反応さ せる系の3つの系で行った。現行通知法(小麦翻定 キット,グリアジン, FASPEK,森永社製)を箆用 してサンドイツチELISA法による解析は,通知法の 一次反応(長原)後,ハイブリドーマ培養上溝を反 応させて,直結ELISAと同操に検出した。得られた そノクローナル抗体同士のサンドイツチ ELISAは, 精 製IgM抗体を5μ

.

w

mlfel相化したプレートにグロ プリンを抗原として反応させて,純北したIgG抗体, 読いてアルカリフォスファターゼ標識抗マウス IgG (カッベル社製〉を供し, ρーニトロフェニルリン酸二 ナトリウムを基質として積出した。 10) SDS-PAGE NuPAGE 10妬Bis':をisGel( イ ン ピ ト ロ ジ ェ ン 社 製)を用い, CROSSPOWE豆1000(アト一社製)80 mAの定電流,還元剤存在下において電気泳動を行っ た 。 ゲ ル は ク マ シ ー ブ リ リ ア ン ト ブ ル -R-250で染 色した。 11) ウエスタン解析 穀類粉l%SDS抽 出 液 〈 タ ン パ ク 質 と し て おμ.g) または分劃した小麦タンパク質を SDS-PAGE~こ供 し電気泳動を行った後,ゲノレ上のタンパク質を170 mAの定電流で

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分間ポリピニリデンジフルオライ ド (PVDF)摸 (BIO・RAD社製〉に転写し, 5%ス キムミルクを含むPBSによるブロッキングを室温, 1時間で反応させた。その議, PBSで 3@]洗浄し, ハイブリドーマ培養上、議を室温 1時間で反応させ た。次に, Tween20-TBSで3国, O.l%BSA品,veen20 -TBS溶 液 で5000告に希釈したアルカリフォスフア ターゼ標識長マウス kappa(サザ、ンバイオ社製)で 室混, 1時間の反応を行った。その後, Tween20-TBS で3回洗浄しアルカリフォスファターゼ、発色キッ ト〈ナカライテスク社製)による発色を行った。 12)小麦女ンパク質の分贋 米タンパク質の分画法(圏 1) に準じて行った16)。 1 1

1.結果および考察

1.モノクローナル抗体の作製 一殻に数残基のペプチドのような低分子(分子量 1万以下〉は抗体とは結合し得るが,免疫応答を誘 導できないため,免疫原性の高い高分子と結合させ て 長 原 と す る 手 法 を 取 る 。 そ こ で 合 成 ペ プ チ ド SQQQPPF(3Q)およびSQQQQPPF(4Q)をKLHI'こ結

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重量!こ対して§倍量の3百NaCI を加える 撹狩捻出 遠心分離 (10000Xg. 4"C. 15分) ト- 8 0覧飽和様安濃度になるように i 硫酸アンモニウムを加える ト- 40C.一晩 ス舎一卜時重量に対して6倍量の 70覧工事I-Jむを加える ト ー 遠 心 分 離 携持強出 /1 (10000Xg. 40C. 15分) 遠心分離 上清戸./ (10000Xg, 40C , 15分) i孟盈 蒸留水に対して透析 遠心分離 (10000Xg. 4"C. 15分) 上 清(7ルプミン酒昔打 球最{ゲロプ1)ン函分)

1

口百対糾一一一一聖0.H吋1一一ト藷鴻唱NaOH崎一時糧喧司重誼誼量劃を加えるi

撹持抽出 遠 心 分 雛 (10000Xg, 40 C. 15分) よ 遺

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-を 柳 川4.51こ する 遠 心 分 灘 (10000Xg, 40 C. 1河5分)

坊扮山…Jト州川崎一J舟陀b培刷峨を剖赫力加…寸哨略E 残主湾奇{伶争ゲ引'JルL手判1守lルン習分) 図1 小麦タンパク質の分画法 小麦全粒粉をスタートとしてタンパク賞の分画を行った16)。 合させて抗原とし,マウスに免疫した。免疫マウス の惇臓絹脂とミエローマ細鞄を融合後,最終的に BSA'ハプテン抗震を認識する 3D,4B, 6Fの3つ りモノクロ一ナノレ抗体産生細胞を嶺立した。これら の抗体のクラス決定を仔った結果, 3D I土IgG,4B および6FはIgMであることが確認できた。その後, これらの細胞をプリスタン処理マウスに腹水ガンイヒ L,腹水を採取した。採取した援本について 3Dに ついてはプロテインGによる拭体の純化を行い, 4B および6Fについては 50%態和硫安による塩析法を 用いて精製を行った。 2.モノクローナル抗体の特異性 ハプテン化抗原の場合 キャリアーへの結合の際 に北学変化を起こしてしまう,あるいはキャリアー との結合状惑が認識されてしまうことがある。従っ て,扶体の特異性を論ずる場合には競合ELISAにお いて本来の講造を持った遊離抗京で阻害がかかるこ とが非常に重要で怠る。そこで,得られた抗体が目 的とするペプチドを認識しているかどうかを謹認す るために,遊離競合昌子として BS, 3Q-BSA: 4Q-A BSA=l:l (3

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1

4Q-BSA), 3Q:4Q=1:1 (3

Q

1

4Q)を 用いた競合ELISAを行った〈図2)03抗体ともキャ リアーである BSAでは阻害はかからなかった。 3

Q

1

4Q-BSAの場合は, 3Dのみ遊離競合陸子の護霊増加 に伴い吸光震の低下がみられた。しかし ,3

Q

1

4Qベ プチドへは3抗体共に姐害が全くかからなかったた め,キャリアーとの架橋部分を含む分子でないと認 識できないことが考えられた。有機塩素系の農薬と して広く護用されているクロロタロニルに対するモ ノクロ一ナノレ読体の作製もハプテンイヒ長原を用いて 行った結果,得られた抗体はマウスの免疫に患いた 抗京で島るベンタクロロフェノーノレをほとんど認識 できなかったが, クロロタロニノレなど類

1

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化合物に 対しては高い親和性を示した17)。今回使用したペプ チドも免疫ペプチドよりもスベーサーとして民

C

末端に侍残基か加えたペプチドには反応性があるか もしれない。 次に,小麦タンパク質に対する反応性についてウ エスタン解析を行ったところ, 3抗体いずれも 14, 17kDa付近のタンパク質を認識していることが確認 できた〈図説。椿らは小麦 RAST スコア -3~4 を示す患者血賓と龍常人血清の小麦精製タンパク質 に対する反誌をIgG-イムノブロット法により解析を 行ったところ,健常入試33kDa以上の高分子画分を 認識し, 29主Da以下の分画に対する技体法検出され なかったが,患者血清は12~ 100kDa にわたる小麦 成分と反応し,特に14,16, 24, 29kDa爵分で強く 検出されたと報告している問。このことから,得ら れた3抗体が認識している画分は小麦アレルギーと なんらかの関係があると誰察される。さらに大麦,

(5)

2.0 E <:1.5 LC) o 弓1" . .... 得

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初 号0.5 0.0 3D 48 3D 48 図2 特異性解析(競合ELISA) 遊 離 抗 原 8SA 2.0 E C 1 5 c u 弓rp

+'e・ 0.5 0.0 6F 遊 離 抗 原3Q/4Q ロoug/ml 6F 3D 48 遊 離 抗 原 3Q/4Q-8SA

oug/ml 6F

3Q-BSAおよび4Q-BSA (1: 1)を昌幸町とし,一次反応として遊離競合因子BSA,3Q・BSA:4Q-BSA= 1:

1, 3Q:4Q=1:1とハイブリドーマ培養上清を同時に反応させ,続いてアルカリフォスファターゼ標識 抗マウス kappaとの反正、後, ρーニトロフェニルリン酸二ナトリウムにより検出し, 405nmにおける吸 光震を認定した。 CB8 W8 kDa 188 98 62 49 38 28 117 4 6 3D 48 6F 国3 特異性解析 CWesternBlotting) 左 側 (CBB)は ① 分 子 量 マ ー カ ー , ② 小 麦 l%SDS抽 出 国 分 〈 タ ン パ ク 賞 と し て 訪 問 ) をCBB染色により検出した。右傑 (WB)は 小麦l%SDS抽出画分(タンパク質として10 μg)を転写後モノクロ一ナノレ抗体3D,4B,

6F

が ど の タ ン パ ク 賓 を 認 識 し て い る か を 検 討 し7こG ライ麦に対する交差反応性を調べるためにウエスタ ン解析を行ったところ, 3読体共に大麦, ライ麦?こ 対しては,小麦と間接14,17kDa付近を認識してい た〈匿4)。 男 色 牛 乳 タ ン パ ク 質 で は こ の 部 分 は 染 色されなかったため これらは穀類共通のタンパク 費であることが判明した。 3D 48 6F 菌4 交差反応性 左 鮒 (CBB)は①分子量マーカ?②小麦 1% SDS抽出匡分⑤大麦l%SDS抽出画分,④ラ イ麦l%SDS抽出画分(以上タンパク質とし て10ほ 〉 をCBB染色により検出した。右側 (WB)は 間 様tこアプライし,転写後モノク ロ一ナノレ拭体 3D,4B,

6F

の 交 差 反 応 性 を ウエスタン解析により検討した。 3Q, 4Qはグノレテン由来のペプチドであることか ら14,17kDaのタンパク質がグリアジン,グルテニ ンに含まれているかどうかを 通知法である森永社 製小麦グリアジンキットによワ謹認を行った(図5)。 ただし, ウエスタン解析と同条件にするために,変 性剤および還元前存在下における通知法の改員法を

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2.5 ﹃ ア ジ ン aJ グ ー l J m m f ' ' , r ' gbgb n n 5 0 。 , ι R U 己 図 ~ 2.0 l() o 寸 -tJ 1.5 謂 盆》 o i 1.0 .D 忌. 0

0.5 0.0 3D 48 6F 図5 グリアジンとの反応性 通知法(改良法〉を一次反応まで使舟して, 二次反応、に得られた3抗体を供し, ELISAを 行った。 使用した。二次反誌はキットの長体を用いずに, 3D, 4B, 6Fをそれぞれ二次抗体として検出を行った。 3D, 4Bは吸光度が低く, グリアジンを認識してい ないと患われた。6F誌グリアジンの濃震上昇に伴い 夜光度は抵下しているため,検出僅は高いが,グリ アジンを認識している可能性は低いと考えられる。 そこで,小麦タンパク費を溶解性の特徴に合わせて 罰1に示す方法にしたがってアルブミン, グロプリ ン, グリアジン, グノレテニン画分に分画した。それ ぞれのタンパク質の含有率19)と実際の回収率を表2 に示した。グロプリン画分として回収した沈巌部は 3%NaCl V,こ再溶解させたが溶けずに残っている蔀分 が見られ,同様にグノレテリン画分として田寂した残 査を

l%SDSv

こ溶解させたがほとんど溶けずに残っ, ていた。回収率の低いグロブリンは蒸留水に溶解で きなかった沈巌部分であり,グノレテリンは70%エタ ノールに不溶な沈毅部分である。回収率が患い原国 は こ り 沈 霞 の 一 部 が 不 溶 化 し て い る た め で あ る と 考えられる。次に,得られた3抗体がこれら4画 分 のどの極分を認識しているかをウエスタン解析によ り検討した(図6)。その結果, 3技体ともアルブミ ン画分とグリアジン画分を全く認識しないこと,驚 いたことに14,17kDaのタンパク質はグロプリン画 分に存在するタンパク賓で為ることが判明した。ク マシー染邑では14,17kDaのタンパグ質はどの画分 においてもバンドが見られないため,量的には少な いタンパク質であることが推識された。 次 に3D,4B, 6F抗体と抗京グロプリンによる小 麦 タ ン パ ク 質 定 量 系 の 構 築 を 試 み た 。 国 栢 化 し た IgM抗 体4B,6FとIgG抗 体3Dでグロプリンを挟 み,拭IgG酵素標識抗体を使用して発色させるサン ドイツチELISAを行った。しかし,グロプリンと抗 体との反正、に濃度依君子性は見られず(菌7),定量系 の確立は菌難で式うった。これは遊離状患の拭原は認 識されていないためと考えられる。 以上のことより,得られた3抗体は,グルテン由 来のペプチドをマウスに免疫して得られたにもかか わらず,小麦アレルギーと関連するであろうグロプ リン系のタンパク質を, ウエスタン解析のみで認識 する抜体であった。 我々は坑?こ同様のハプテン化により,新規ピタミ ンとして詮ヨされている PQQ!'こ対するモノクロ一 ナル抗体の作製に成功しているが, この中で免疫抗 震とした PQQよりそのオキサゾ誘導体に 100倍近 く親和

i

生の高い拭鉢が得られた20)。また,昨年度辻 ペンタクロロフェノールをノ¥プテン拡原として,類 生{体の農薬であるクロロタロニノレに対するモノク ローナル抗体の作製にも成功している17)0 このよう に用いた抗票よりもその誘導体に対して親和性が高 い抗体をheteroclitic抗体といい,ハプテン抗原を用 いた場合に良く問題となる現象である。今回のペプ チド抗原の場合,今のところ競合医子が見つからな いため特異性は不明であるが, heteroclitic抗体のー っといえるかもしれない。我々はかつて Kーカゼイ ン由来の抗オピオイド活性を持つデカペプチドであ 表2 小麦タンパク質の落解震による分画結果 函1に従って小麦タンパク質の分酉を行い,理論値より囲収率を求めた。 含 有 率 理 論 龍 実 測 僅 回収率 % 106.7 49.2 125.1 28.3 75.1 % 担glg アルブミン 9 90 96.0 グロプリン 5 50 24.6 プロラミン 40 400 500.5 グノレテリン 46 460 130.2 合 計 100 1000 751.3

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CBB WB kDa 188 98 62 49 38 28 17 14 s 3 図6 1.0 E

0.8 Zコ 寸 -:00.6 由

2

04 ...c_

2

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2

国 0.0 図 7 3D ② ③ ④ ⑤ ⑥ ② ③ ④ ⑤ ⑧

、 、

48 6F 小麦タンパク質に対する反応性 図 1~.こ示す分画方法に基づき分画後,左側 (CBB) は①分子量マーカー@小麦抽出画分 ③アルブミン④グロプリン⑤グリアジン昏グ ノレテニン(以上タンパク費として 10μ.g)を CBB染色により検出した。右側 (WB) は同 様にアプライし,転写後モノクローナル抗体 3D, 4B, 6Fが分画したどのタンパク質を認 識するか検討した。 -・・・0 ・・・-()..・-『 ー ー~ ー・. 0・--- ー ‘ 一 - 0・48

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菌棺抗体 --6F J 九

",~~も。~ . (\~~~ -,,~CY。 " ,,,- \~\,)- ¥ cy

グロブリン(ng/ml) サンドイツチELISA定量系 精製抗体4Bまたは6Fを冨椙イヒし草原とし てグロプリンを加えた後3Dを反応させて,ア ノレカリフォスファターゼ標識抗マウスIgG抗 体を使用して発色させた。 るカゾキシン C (YIP隠 れTLSR)に対して今回同議 モノクローナル抗体の作製を試みたことがある。こ の場合カゾキシン Cで、は競合がかかったがKーカゼイ ンは認識されなかった(未発表)。他にも抗ペプチド 抗体の報告は多くあち 原理的に取得不能とは思わ れ な い 。 し か し 3Q,4Qペプチドについては実験 年度を変えて何震もトライしたが,持られた抗体は いずれも抗原ペプチドを認識せず,グロプリン中の 14, 17主Da付近のタンパク費を認識するとしづ結果 には再現性がみられたc したがって, これらの抗体 は非特異的に悟然とれたわけではない。データベー スによるアミノ鞍配列検索の結果,小麦グロプリン 画分に 19kDaのSQQQQQG記列を持つタンパク質 の存在が判嬰したので,今回得られた抗体はグ、リア ジンに多数存在する 3Q,4Q配列よりもグロプリン に存在するSQQQQQG配列を認識しやすいと考えら れる。キャリアータンパク質に結合した3Q,4Qが 付近の環境によって特殊な構造をとりやすいのかも しれない。いずれにせよ ハプテン読京に対する抗 体に関しては,取得後その特異性を十分に検討して お く 必 要 が あ る 。 抗 震 抗 体 反 応 の 認 識 の 護 雑 色 奥 深さを痛感させられた。 (平成18.9.1.受付)

引 用 文 献

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表 1 小麦タンパク質と食物アレルギー 小麦アレルギーの主な症状とその原因タンパク賞を示した。 小麦アレルギー症状 セリアック病 京因タンパク質 b a l 王 e r ' sa s t h m a  アルブミン,グリアジングリアジン(ω・5) 水溶性タンパク質 1 ) α 同 a m y l a s ei n h i b i t o r  f a m i ! y  2 )  a c y l同 CoAoxidase 3 ) を u c t o s e ‑ b i s p h o s p h a t ea l

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