愛知工業大学研究報告 第38号B 平成 15年
157
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察係数が逮震依存性を持つ滑り支承によって支持された
免震住宅の地震応答
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こ関する研究
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1 序 木造住宅のように軽量な建物を免震化する装置とし て、滑り支承が使われ始めている。滑り支承の摩擦係数 は支承上に置かれた建物が滑り状態(滑りモード)と貼り 付き状態(貼り付きモード)を分ける重要な値であり、こ のとき建物に生ずる力と変位の関係は剛一塑性復‘元力特 性として取り扱われなければならない。これまでの研究 において、この剛一塑性復元カ特性は有限の大きさを持 った第1勾配を有する復元力特性によって近似化され、 応答解析が行われてきた。しかし本論は、建物の振動状 態を滑りモードと貼り付きモードに分離して捕え、実際 の状態と考えられる剛一塑性復元力特性による応答解析 を可能にしている。従って、滑りモードから貼り付きモ ード或いは貼り付きモードから滑りモードへの一連の状 態変化 1)を生ずる時刻が出来るだけ正確に把握される必 要があり、このために数値解析上考えられた方法が示さ れている。 さらに、滑り支承の摩擦係数が速度依存性を持つ場合 の応答解析が行われ、速度依存性によって地震応答解析 結果が受ける影響について、分析が行われている。得ら れた数値解析結果より、摩擦係数の速度依存性が大きく なると、建物に生ずるカすなわち絶対加速度の最大値が 愛 知 工 業 大 学 工 学 部 建 築 工 学 科 ( 豊 田 ) 増大すると共に最大応答変位が小さくなることが確認さ れ、その影響の量的な大きさが明らかにされている。2
滑り支承を有する建物の振動性状 ここで扱われる建物は木造住宅のように軽量の建物で あり、免震層は滑り支承のみである。木造住宅は一般的 におよそ0
.
1
秒から0
.3秒の園有周期を持っており、こ れに比較して滑り支承による免震層の固有周期は充分に 長いことが期待される。従って免震層に対して建物全体 は剛体すなわち一つの質点、として扱われでも、滑り支承 における摩擦係数の速度依存性が応答系に及ぼす影響は 充分に解明されることになる。 2.1 速度依存性を持つ摩擦係数 滑り支承の滑り特性は、滑り摩擦係数が本来持ってい る物理特性によって特徴付けられるべきである。これま での解析において変形と力の関係を示す復元力特性がこ の代りに用いられている。滑り摩擦係数がクーロンの摩 擦に関する3つの法則を満たしていれば、従来の扱い方 で何ら問題は生じない。しかし第3法則“動摩擦力は滑 り速度に依存しない"は一般的に成立しない場合 2)が多 いことが知られている。 そこで滑り支承の摩擦係数は図1に示されるように取り扱われる必要りがある。速度 依存性を示さない上限速度Voとその摩擦係数μ。が与え られ、速度依存性を有する上界速度として仮に 100kine が考えられ、このときの速度と摩擦係数が記号 VlOOと μ100で示される。摩擦係数の速度依存性はそれ程敏感で はなく、速度の横軸は対数日盛である。上限速度Voと上 界速度V1∞の聞の摩擦係数は直線補間で与えられる。以 上より、滑り支承の摩擦係数は滑り支承の相対速度自に 対して次式より得られる。 μ(也)=μ
。
μ(古1)=尚+a.log判
/Vo)I~ く Vo
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、 ‘ , F' I ( ここに a:速度依存性の大きさを示す傾き 2.2貼り付きと滑りを繰り返す滑り支承の性質 滑り支承上にある建物は、貼り付き状態(貼り付きモー ド)と滑り状態(滑りモード)を繰り返しながら振動する。 これらの状態を正確に捕える方法が確立されるべきであ る。各状態における建物部の振動方程式が図 2を参照し て導かれる。滑り摩擦係数は速度依存性を有すると考え られ、次式が得られる。 illsy
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(2) ここに f(u, u):摩擦カ ms:建物質量 YO :地震動 式(2)の第 1式は貼り付きモード、第 2式は滑りモード に対応する振動方程式である。摩擦力は変位uには依存 せず、速度のみに依存する摩擦係数μ(u)によって次式 より得られる。 f(,uu)= :tms・g.μ(古) (3) ここに g :重力加速度(9.8m1sec2 ) 次に各モードにおける振動方程式が詳細に検討され るロ貼り付きモードにおいて、建物は基礎上に変位uで 貼り付いており、 このモードにある間建物に生ずる慣 性力は 圃 ms.y
oの値となる。この値は摩擦力と釣合 っているはずで、ある。すなわち次式が成立する問、応答 系は貼り付きモードにある。l
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(4) 次に滑りモードにおいて、建物は基礎上を速度也で滑 っており、変位は時間と共に変動する。式(2)の第 2式は 速度が正と負のそれぞれに対し、次の振動方程式となる。 0.20 ミえ 求訴 態。15 誕E 磁t 0.10 __11 0.05~自由自一。
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1 1 速度(k i ne ) 図1 滑り支承摩擦係数の速度依存性 u じ J 建物 滑り支承の復元 力特性 f=f(u, u) 図2 滑り支承を有する免震住宅 u + g.μ(也) u - g.μ(古) -YO -yo。
>0 也<0 (5) 3 数{直解析について 滑り支承は貼り付きモードと滑りモードの各状態にあ るとき、支配振動方程式が変わる。従って状態変化を生 ずる時刻が高い精度で求められる必要がある。 3.1 数値解析法 地震応答解析の数値計算法として、基本的に線形加速 度法が使われている。前時刻れ)と次時刻(t+L1t)に対して、 線形加速度法が適用される。滑り摩擦係数が速度依存性 を持っとき、前時刻加速度。速度・変位より次時刻の速 度の近似値が予測される。次に次時刻における加速度の 第 1近似値が式(5)の時刻(廿L1t)における展開式より求め られ、次時刻の加速度と前時刻速度・変位より次時刻の 速度・変位が求められる。得られた次時刻速度より摩擦 係数が求められ式(5)の展開式より次時刻加速度の第 2近摩擦係数が速度依存性を持つ滑り支承によって支持された免震住宅の地震応答に関する研究
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時刻レベル:0Ao '
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0.Q1 図 3 状態変化の時刻を特定するための時刻レベルの 考え方と刻み時間Llt 似値が得られる。加速度の変動が限界値より小さくなる まで、繰り返し計算が行われる。次時刻の加速度・速度。 変位が得られると、時刻が lつ繰り上がり、地震の継続 55 12 i=" 1.0 45 35 8 25 -5 -15 -4 -25 -35 -8 -45 -55 ー12 時間全体の応答が得られる。 3.2 数値解析における刻み時間について 滑りモードと貼り付きモードにおける状態変化を生ず る時刻は出来るだけ正確に評価される必要がある。しか しむやみに数値計算における刻み時間Lltが短くなるこ とは、全体の応答計算における丸め誤差を増加させるこ とになる。そこで状態変化の時刻が正確に特定されるた め、図3に示されるように、時刻レベルがOから3まで 4つの段階が設けられた。状態変化が生ずると時刻レベ ルが lつ下がり刻み時聞が前の時刻レベルの刻み時間の 1/1
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において、状態変化の時刻が0
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3の精度で特定される。状態変化があると 時刻レベルが0から順に 1つづっ下がって前進し、状態 変化の時刻が特定されると、時刻レベルが3から11慎に1 つづっ後退し、状態変化のない時刻レベル0に戻って数 値計算は継続される。状態変化の時刻が高い精度で求め られるため、数値計算はすべて倍精度で行われている。 4 応答解析結果とそ切考察 免震装置として滑り支承を有する建物の地震応答解析 が次の順で行われた。滑り支承の滑り摩擦係数が速度依 存性を持たない場合がまず解析され、滑り支承と建物が 貼り付きモードと滑りモードを繰り返して振動する応答 (的包絡定常波の場合 100 i 50 r 'ー(E ωi
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の場合 図4 応答として得られた絶対加速度と速度と変位の時刻歴 9 時 刻(5ec) 10の性質が詳細に検討され、基本的な応答特性が把握され ている。次に滑り摩擦係数が速度依存性を持つ場合につ いて、解析が行われ、速度依存性が応答系に及ぼす影響 について検討がなされ、基本的な応答の速度依存性が把 握 さ れ て い る 。 応 答 解 析 に 用 い ら れ る 地 震 動 と し て ELCENTRO 1940 NS ' E W TAFT 1952 NS ' E W 八戸 1963 NS' E W 神戸海洋気象台 1995NS ' E Wの 8成分 が採用されている。入力レベルとして3つの場合25kineヲ 50kine, 75kineがそれぞれの地震動の最大速度として採 用されている。またここで採用された解析方法が、滑り 支承に生ずる貼り付きと滑り状態を正しく追跡している ことの確認が必要である。このため、地震動として、時 刻がO秒から 3.0秒において振幅が0から1.0まで直線 的に増加し、時刻が 3.0秒を超えると1.0で一定となる 包絡線で包絡された周期1.0秒の定常波 (En'75 sinωt ) が考えられている。 4.1摩嬢係数が速度依存性を持たない場合 滑り摩擦係数μ。は0.05である。入力地震動として包 ~80 (.) ~ 70 ElCENTRO 1940 NS:j告 問 責 TAFT 1952 開S:OEW:~ 八戸 1963 t1S口 EW園 神戸高洋気量台 1995 NS:l>EW:A
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最大応答変位 01.0 図5 最大応答速度と最大応答変位 絡線で包絡された地震動(En'75s泊ωt)が採用されたと き、応答における絶対加速度と速度と変位の各時刻歴が 図倒的に示されている。絶対加速度はほぼ::!::49galの値で 最大値となり、最大値が連続する時刻において滑りモー ドが発生しており、速度と変位の大きさが時間と共に変 動している。絶対加速度が+49galから -49galの間にある 時刻歴の間で、貼り付きモードが発生しており、この時 間で速度は0であり、変位の変動は生じていない。絶対 加速度の最大値::!::49galは理論値土 g'μ 。と一致している。 地震動としてELCENTRO1940 NS ( 50 kine)が用いら れたとき、応答の各時刻歴が図4(b)に示されている。絶 対加速度の最大値は::!::49galであり、最大値が連続する時 刻において滑りモードが生じ速度と変位が時刻と共に大 きく変動している。応答変位は示された時刻歴の終わり にかけて正側に片寄って振動している。速度は時間軸を 挟んで正側と負側に同じように振動している。 4つの地震による 8つの地震動成分、入力レベル 50 kineに対して、滑り支承の摩擦係数が横軸7つの値0.01, 0.03,0.05,0.08,0.10,0.15,0.2であるとき、建物の各最大 応答速度とその平均値が図 5(a)に、各最大応答変位とそ、、
民 E r ハU n δ 0 0 ω ¥ E O ) 入力レベル 2Ski ne 韮也:0適 度 @ 入力レベル 50kj ne 霊位}。 速度:~ 入カレベル 75kine 聖位。口 連 度 閤 悩 i割70 割E 560 E闘 oW50 Hト 官 40 T君、、 、 、置トーーーー 百 一-
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図6 平均の最大応答速度と 平均の最大応答変位 n u n U A U, 、
d 勾 4 2 1 ( N U U 凶 ¥E 口 入力レヘル 25ki ne 0 入力レベル 50ki ne e 入力レベル 75kine @ 性百 鮒 100 異 紙E長
50 E国 王T l非 0.05 0.10 0.15 0.20 摩擦係数 μ 図7 平均の最大絶対応答加速度摩擦係数が速度依存性を持つ滑り支承によって支持された免震住宅の地震応答に関する研究 161 の平均値が図 5(b)に示されている。図 5(a)より摩擦係数 が比較的大きい 0.1から 0.2の聞で、最大応答速度は地 震動の違いによる大きな変動を示している。摩擦係数が 0.03から 0.08の値の間で、最大応答速度は入力地震動の レベル 50kineの値とほぼ同等の値となっている。図 5(b) より最大応答変位は摩擦係数が 0.2の値に近付くと急速 に小さくなっており、振動状態はほとんど貼り付きモー ドにあることが分かる。また摩擦係数が大変小さい 0.01 において、最大応答変位は地震動の各成分に対して大き な変動を示している。 各入力レベルに対して、摩擦係数の違いによる平均最 大応答速度と平均最大応答変位の変化が、図6の折線に よって示されている。点、線で結ぼれた黒塗りの印が平均 最大応答速度である。折線はやや緩やかな右下がりであ り、折線の値は入力レベルの順になっている。入力レベ ルが 25kineで、摩擦係数が 0.2であると、滑り支承は建 物に対してほとんど貼り付きモードにある。実線で結ば れた白抜きの印が平均最大応答変位である。入力レベル が大きい 50kineと75kineにおいて、摩擦係数の値が小 さい 0.01から 0.05の範囲で、平均最大応答変位は摩擦 係数の大きさに敏感であり、摩擦係数の増加に伴って急 速に小さくなる。 平均最大応答加速度が図6と同じ方法で図 7に示され 100r- 50 12 8 )司凶 ( 型」ー 4 ( ) E O 制 o.,三 0 唱側
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-25 -4 -8 100L.. -50 ている。最大応答加速度は理論値 g'μ。となるため、折 線は傾きが重力加速度gの直線となっている。入力レベ ル 25kineにおいて、摩擦係数が大きい範囲で、直線が折 れて下がっているのは、地震動成分によって滑り支承が 滑りモードを生じない場合があることを示している。 4.2 摩擦係数が連産依存性を持つ場合 滑り支承が持つ摩擦係数の速度依存性として、式(1)に おける摩擦係数μ。は 0.05であり、速度依存性を持たな い速度の上隈値Vo(kine)として 3つの値1.0,10.0, 20.0が 採用され、速度の仮の上界値 100kineにおける摩擦係数 μ100として 4つの値 0.08,0.10ラ0.15,0.20が用いられてい る。摩擦係数の値 0.05は滑り支承に良く用いられる P TF
E
(四ふっ化エチレン)の値である。上限速度Voと上 界摩擦係数 μl∞の各組み合わせによって得られる摩擦 係数の速度依存性が応答系に及ぼす影響について、次の 順で検討が行われている。 まず摩擦係数が速度依存性を持っとき、応答の時刻歴 が代表的な地震動ELCENTRO
1940NS
(50 kine)に対し て図8に示されている。図 8で用いられた摩擦係数の速 度依存性は、上限速度Voは1.0kine、上界摩擦係数μ100 が 0.1と0.3である。摩擦係数の 2つの値は傾き aの値と (的弱い速度依存性の場合 ハ υ n u ハ υ n υ A U A u n U A U n u n u n U 5 0 5 0 5 5 0 5 0 5 2 2 1 1 -J ﹂ J J (一切出)悩刷用具 ハ U 勺 J M ‘t A 仏寸 A 守 一 0 0 今 ん 1 -" 1 20) 組 側 -﹁ L l ﹁ ﹄ ﹁ ' ト i F i r t ト t F L I L l ト l 卜 l ﹁ t ﹁ ﹂ l ト ー ト 1 r i r ﹂ n u ζ J n U曲 、
J n u q J 弓 4 今 ム ペ M ( ω E a ) 組 刷 用 ・ 10 (b)強い速度依存性の場合 図 8 速 度 依 存 性 を 有 す る 応 答 系 の 絶 対 加 速 度 と 速 度 と 変 位 の 時 刻 歴して 0.025と0.125に対応している。前者は比較的速度 依存性が小さい場合で、図 8(a)に示されるように、速度 依存性がないとき絶対加速度が最大値 ::!::49galで連続し ていた時刻において、絶対加速度が時間経過と共に増加 して変動している。すなわち速度に依存して摩擦係数が 増加し、結果として絶対加速度が大きくなるためである。 変位の時刻歴は速度依存性が比較的弱し、ため、値が正側 に片寄って緩やかに振動している。速度依存性が
5
齢、場 合が図 8(b)に示されている。絶対加速度の最大値は± 49galと比較するとかなり大きくおよそ 250galに近い値 となる。変位の時刻歴は時間軸を挟んで ており、正側または負側に片寄つて振動することはなく、 最大応答変位は小さくなる。 速度依存性として上限速度Voが1.0と 20.0で、上界摩 擦係数 μ100が 4つの値を有するとき、最大応答の変化が 図 9の(的と (b)に示されている。図 9(a)は上限速度が1.0 であり、図 9(b)は上限速度が 20.0である。図 9の(a)と(b) 共に、上界摩擦係数が大きくなるすなわち速度依存性が 40 E NS:* E¥¥会 NS:O E¥¥:。
ELCENTRO19,10 戸。=O.05 ( V n = 1. 0 ) TA円 1952 八戸1963 神戸海洋気象台1995 NS:.6 E官A NS: 0 E官冒。
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μn= 0.05 ( V n = 20.0 ) TAFT1902 八戸1963 NS:な"i EW女 NS0 EII., I ' I'S:口 EW!園;
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神戸高洋気象古1995 NSム E':A average @8
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入力lレベル15011¥ne) 1 1 1 02 0.06 0.10 0.14 0.18 0.20 摩擦保数 μ100 (b)速度依存性のない上限速度 Voが 20.0の場合 図9 速度依存性を有する応答系の最大応答変位 大きくなると最大応答変位は次第に小さくなっている。 図 9(a)より上界摩擦係数が 0.2になって速度依存性が強 いと、平均最大応答変位は速度依存性がない場合のほぼ 113になることが分かる。図 9(b)の上限速度が 20.0の場 合は、速度依存を生ずる時間領域が短くなり、速度依存 性は小さくなり、上界摩擦係数の違いによる大きな変動 はなく、最大応答変位の折線は緩やかな右下がりである。 図 10の(a)と(b)は最大加速度を図 9と同じように示し ている。図lO(a)は速度依存性が強く応答における摩擦係 数が大きくなるため、折線は上界摩擦係数の増加と共に 右上がりでほぼ直線的である。摩擦係数が速度依存性を 持たないとき最大応答加速度の値は理論的に値 g.μ 。で ある。図 10(a)の各上界摩擦係数に対する最大応答加速度 の値はこの理論値より若干づっ小さくなっている。この 違いは、応答の継続時間中に摩擦係数が応答速度によっ て μ100の値より小さい値で変動するため、生ずる。図 lO(b)は上限速度が 20kineの場合であり、摩擦係数の速 度依存性は小さく、上界摩擦係数の増加に伴う平均応答 200 NS肯 EIV脅 ( ELCENTRO 1940 自コに TAFT 1952 NS:O EW⑫ w 八戸1963 NS口 EW圏 古 ご と 0神戸海洋気象台1995 ~S:6 E町 & ε150I
aver'age o 也耳100 制 4 E =ミ i司E ~ 50 1 10 =O
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05 ( Vo = 1. 0 ) 4く 田陣 (入力レベル 50 kine) 0.06 目。10 0.14 0.18 0.20 摩擦係数 以100 (a)速度依存性のない上限速度 VOが1.0の場合 2001 f、 ト ELCENTRO1940 NS:1:< 芯 卜 TAFT1952 NS:0 ~i
八戸1963 KS口 「神戸海洋気象台1995 NS:6E
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2 0.06 0.10 0.14 0.18 0.20 摩擦係数 以100 (b) 速度依存性のない上限速度V
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が 20.0の場合 図 10 速度依存性を有する応答系の最大絶対応答加速度摩擦係数が速度依存性を持つ滑り支承によって支持された免震住宅の地震応答に関する研究 163 加速度の折線は図1O(的と比較すると、傾きが緩やかであ る。すなわち最大応答加速度は上限速度と上界摩擦係数 の組み合わせ速度依存性によって比較的敏感に変動する。 5 むすび 滑り支承上にある建物は地震時に、貼り付きと滑りを 繰り返して振動する。これらの状態変化を生ずる時刻が 高い精度で確定され、地震応答解析が行われた。まず滑 り摩擦係数が速度依存性を持たないとき、絶対加速度の 最大値は理論値と同じであり、最大値が連続する時間に 滑りモードが発生し、速度と変位が生ずる。最大応答変 位は、摩擦係数が特に小さいとき地震動の違いによって 大きく変動するが、 PTFE (テフロン)の摩擦係数の 値でほぼ妥当な値となっている。滑り摩擦係数が速度依 存性を有すると、絶対応答加速度の最大値は速度依存性 の強さによって敏感に変動し、速度依存性が強くなると 絶対加速度の最大値は大きくなる。最大応答変位もやは り速度依存性によって比較的強く影響を受け、速度依存 性が強いとその値は小さくなることが明らかである。 参考文献 l)A.Vafai, M. Hamidi and G. Ahmadi: Numerical modeiing ofMDOF structures with sliding supports using rigid -plastic link,Earthquake Engineering and Structural Dynamics, vo.301 , pp.27-42 , 2001 2)田中久一郎 摩擦のお話,日本規格協会,pp.l23-128 3)日本潤滑学会編:新材料のトライボロジー,養賢堂 pp.62・66,1991 (受理平成15