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水稲新品種「イナバワセ」の育成経過と特性

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Academic year: 2021

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(1)

The Crop Science Society of Japan

NII-Electronic Library Service The  Crop  Soienoe  Sooiety  of  Japan

に溶解させ ず

水 田泥 水 中で も数

10

時 間効果 を 持 続さ せ るため

ま た播種 作 業 を 容 易にする た め に粉衣用接 着資 材を 検 討した結 果

従 来使用 してい たア ラ ビ アゴ ム や農 薬 用 展 着 剤に 比べ

ポ リビニ

ル アル コ

ル は物理的 な 力に 対 する耐 崩 壊 性が大 ぎ く

水 巾に お け る溶解速 度 も ゆるやか なため CaO2 剤の効 果を長 く保 持できるもの と 認め られ

種 子 粉 衣 用 接 着 資 材に適 し てい る と考え る。 引  用   文   献

1

) 太 田保夫

中 山正義

湛水条件 ドに おける水 稲種 子 の発 芽にお よぼ す 過酸化 石 灰 粉衣処理の影響  目作 紀 39 :535

536 1970

2

)農 技研

物理統計 部作況 研 究 室 :湛 水 条 件

下におけ

 

る過 酸 化石 灰が水稲根の 活 力に 及ぼ す 影 響

 

昭和 45年 度試 験 成績書

3

) 東北 農業 試験場

農 業 技 術 部 機 械 化 作 業 第 1研 究 室

 

:湛水直播水稲 苗立安 定 化の た め の

一,.

二 の種籾処 理  につ い て  昭 和45 年度試験成 績書

4

)石川 県 農 業 試 験 場 作 物 科 :湛水 散播直播栽 培に お ける過 酸 化石灰 処 理播種 試験  昭和

46

年 度  試 験成績 書 日作北陸会報 

7

5〜7

1972

稲 新

イ ナ バ ワ セ 」

育 成

佐 本 四 郎

朝 隅

金 井 大

吉 ・

石 坂 昇 助 小 林

 

浜 村 邦 夫

忠 之       (農 林 省 北 陸 農 業 試 験 場 )  「ナ パ ワセ 長 穂のた め に収 量性が高 く

品 質食味 もす ぐれて い るの で昭 和47 年度か ら鳥取 県 で フ ジ ミ ノ リ

ホ ウネ γ ワ セ に代えて 山 間部か ら 山 間高 冷地向の励品種に採 用し た

以 下に育 成経過と特 性の 概 要 を 報告する。

1

  育  成  経   過   本 品 種は

昭 和

35

年 北 陸 農 試でコ シ ヒ カ リを 母と し , タ レ ポ ナ ミを父とし て 人工 交 配をお こない

その 系統 育 種 法に よ り選 抜 固 定 をは か っ たもの で

40

年 「収

1507

」 と して 生 産 力

特 性 検 定 試 験

同41年 系 統 適 応 性 試 験に供 試 し た

同42年に は 「北 陸84 」 とし て各 県に 配 付し

同47年に 「 ナバ ワセ 」 と命 名 さ れ

水 稲 農 林

223

号と し て登録され た

     

 

.一

1

  特   性   概   要  

1

形 態 的 特 性  苗 丈が短 く

葉色は 濃い

移 植後の生育は 中庸で

葉 身は や や短か く

葉巾はや や 広 く直 立 する。 分 けつ の開 きは少 な く

茎は太 く

草 状は 良 好である。  稈は レイメ イ並の 短 稈で

穂 長は著 しく長く

穂数は ホ ウネ ン ワ セ に比べ て や や 少 ない中 間 型で ある。

 

粒 着はや や 密で

穂 籾 数は 多いが

2次 枝梗 着生籾が 多い の で 登熟が 低下 し や すい

芒 は な く

桴 先 色は黄 白 で脱 粒 性は難

玄 米の粒 形は中

于粒重は ホ ウ ネ ンワセ 並

心白

腹白はで粒 色はや や濃 く

光 沢があり品質 は ホ ウ ネ ンワセか や や下回 る 程度で ある。 搗 精 歩 合は ホ ウ ネ ソ ワ セ と 同程度である

食 味は ホ ウ ネ ソ ワ セ に ま さ り

母 木 品 種の コ シ ヒ カ リ に 近 く良 好で ある

  2 ,

生態 的 特 性   出 穂 期はホ ウネソワ セ並で

成 熟期は約 3

〜 4

凵遅い 早生粳種である

稈は中太で や や 剛 で 且つ

力性が あ り耐 倒 伏 性 は 標 肥栽 培ではホ ウネン ワ セ よ りは るか に強 く, フ ジ ミ ノ リ と同 程度に強い

し か し極多肥栽培では モ ソガ レ の多発に よ り葉 鞘が枯死するこ とに も影響さ れて稈 墓 部が脆 くな り倒伏し易 く な る

  い もち病耐 病 性につ いて は 抵 抗 性 遺 伝子 pl

iを もつ が

葉い も ち病にはホ ウ ネ ン ワ セ並

や や 弱で

穂い も ち病に は弱い

な お

現地試 験の成 績に よれ ばフ ジ ミ ノ リと同 程 度に病 が 少 なか っ た。 白 葉 枯 病に は弱い。 紋

病に はホ ウネソ ワセ 強 く

や や部類属 す る

穂 発 芽 性は難で ある

収量 性は籾数の確保が容 易 の ため

ホ ウネン ワ セ よ りかな り多 収で

現 地の試 験 成 績で は フ ジ ミノ リ よ り多 収 を 示 し た。 租

  適

地   温暖 地

暖地の 間 高 冷地帯にはフ ジミ ソ リ

レイメ イ な ど強 稈多 収な東 北地 方の 品 種が導 入された が

昭 和

 5 

N工 工

Eleotronio  Library  

(2)

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第 1 表 イ ナ パ ワ セ の 試 験 成 績 概 要 系 統    名 イ  ナ バ ワ セ 組  合   せ コ シ ヒカリ× タレポ ナミ 特 長 所  

1.

食味ご く良 短所  

1

白葉 枯病

い も ち病に弱い

2

多 収

2

登 熟 歩合が低下 し易い

3,

短 強  稈 性

4

 長 穂籾 数 確容 易 品 種 系統名 イ  ナ  バ  ワ セ (対 照 ) (比 較 ) 形 質 (農林

223

号 ) ホ ウ ネ ン ワ セ 越  路  早 生 早 晩      生 早      生 早       生 早      生 草 型 中     間     型 穂     数     型 偏   穂   数   型 出 穂     期

7

  月  

3

 

0

  日

7

  月 

2

 

9

 日

7

  月 

3

 

0

  日 稈 長

76

 

90

 

92

α π 穂 長

21

7

侃  

18 ,3

α π

1a50

尻 穂 数

21

26

22

本 芒 の 多 少 ・ 長 短 無 稀

短 ごく稀

短 桴 先      色 白 赤   褐 褐 脱 粒      性 難 難 難 倒 伏  の  多  少 稀

少 中

多 少

中 葉 い も ち病耐 病性 や Σ弱 や 、弱 中

や 丶 穂 い も ち病   〃 弱 や 丶強 弱 白 葉 枯 病  〃 弱 や 丶 強 中 紋 枯  病   〃 弱 や 丶 弱 穂 発  芽  性 難 や 》 難

耐 冷     性 や Σ弱 中

や 」弱

α 当 り 玄 米 重

5

7

6a7

K

5

α

7

(570 )

Kg

5

9

晦 玄 米   千   粒   重

2

α

79

 

20 .

43

20 .69

玄 米   品   質 中  上 中 上

上 下 中   上 食 味 ご く良 良 良 調 査       地 北 陸 農 業試 験 場 調 査  年   次 昭 和

40

46

7

ケ 年 (標 準 栽 培 ) 注 (   ) 内は多肥 栽 培

44

年 頃か ら米の に より

,来

質改 善が強 く要 望 さ れる よ うにな り

これ らの 品種は品質食 味に難点 がある と し て

ホ ヴネ ン ワ セな どの良質品 種 が 再 び と り あげら れた

しか しこれらのは少収で倒伏に弱 く機械化を 阻 む要囚が多い た め に その 代替育 成が期 待されて いた

 イナ パ ワ セ は その 特 徴と し て短 稈長穂

強 稈

良質多 収の早;食 味もす

てい るなどの か ら, これ ら

6 

N工 工

Eleotronio  Library  

(3)

The Crop Science Society of Japan

NII-Electronic Library Service The  Crop  Soienoe  Sooiety  of  Japan

第 1図

 

イナバ ワ セ の標 本株     右 : ホ ウネソ ワ セ     左 :イナ バ ワセ の地 帯に適すると考 えられ る。 し か し乎坦 肥沃 地で は白 葉 枯 病

い もち病

紋 枯 病などの耐 病 性に点があるの で不安定で あろ う。

       

IV

 

栽 培上 の注 意

 

長 穂で や や密 粒のた めに

多 肥あるい は穂 肥の過多に よっ て

密糊 生を 助 長し 登熟低 下を ま ね きやすい

い も ち病 耐病性に つ い て は

穂い もち病に は や や劣るの で 施 肥 量や防 除に 留 意 す る 必要がある

草 姿は短 稈

直立型 で 株は集 束型でき が少な く理 想 的で あるが

反而

多 肥にす ぎる と株 内 遮へ い にな りや す く

紋枯 病の 進 行を 速め

稈 基部の葉 鞘が枯損 し

挫 折倒 伏の 原 因とな り

短齷 の能力銃 分醗 揮さ漁 くな る

        

V

 

   

水 稲 新 品 種 「ナ パ ワセ は コ シ ヒ カ リ× タ レ ポ ナ ミ か ら育 成 さ れた ホ ウ ネ ソ ワ セ 並の早 生 綻 種で ある。

 

短 稈 長穂

や や密粒の 中 間型

玄 米は中粒で品 質 もか な りよく

食味は粘 りが あっ て良好で ある。 耐 倒 伏 性は ホ ウネソ ワ セ よ り強い

い もち病, 白 葉 枯 病

紋 枯 病な どに は強くない の で意を要 する。 昭 秘 7年 度か ら鳥取 県で奨 励 品 種に採用さ れ

山 間 高 冷地帯に 普 及さ れて い る。 そ の特性か ら みて温 暖 地又 は 暖地の山 間高冷 地に広 く適応 するもの と み られる。 日作 北 陸会報

 7

7〜10

1972

ヒ カ リ

芒 発

生 に っ いて の

一 考 察

木 戸 三 夫

梁 取 昭 三       (新 潟大学農 学 部 )

 

水稲 1

 

= シ ヒ カ リ」 は無芒 種 と されてい るが

1971年 度 新潟 県下の 「コ シ ヒ カ リ」 に長 亡が多発し

気 象 条 件 の影響に よ り芒が発 生 伸長し たもの と考 え られた

 

著 者 らは数 品 種に つ い て

移 植 期 を 異にする試 験 を 行 ない

移 植 期の ちが いに よ り 「コ シ ヒ カ リ」 の芒の発育 に大 ぎ な 差 異が み ら れ たの で その要を報 告する。

試  

 

 

 

ニー

畑 苗を用い

a 2000 ワグナ

鉢に 1 鉢当 り硫 安 58

過 石 53

硫加 23 を 施 用し

. 1

鉢 2株

1株 2本植と し

6

5葉で 移 植 した。

 

各 区の播 種 期

植期, 幼 穂 形 成 期

出穂 期を第 1表 に 示す。 第 1表

 

試験 区の 構成 区  名 播 種 期 移植 期 幼穂形成 期 出 穂 期 普通植 区 晩 植 区 極 晩 植 区

4

1

4

月20口 5月11口 5月17日 5月

28

日 6月

9

7

月12日

7

月15日 7月

26

日 8月6口

8

9

日 8月

20

試 験 結 

果  

1.

芒の発 生 状 況

 

各区の芒の発 生 状 況は第 1図 に示すとお り で

5月28 日に移 植 し た晩 植 区で最も顕 著 な 芒の 発 が み ら れ

次い で 5月17H 植の普通植 区で も若干の発 生が み られた が

6 月

9H

の極晩植区で は

まっ た く芒 の発 生がみ ら

7 

N工 工

Eleotronio  Library  

参照

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