88s SW4 3 学会合同呼吸療法認定士について ₃ 学会合同呼吸療法認定士認定委員会/東京医科大学麻酔科学 分野₁),日本医科大学呼吸器外科₂),昭和大学藤が丘病院呼吸器 外科₃),山形大学麻酔科₄),東海大学付属東京病院呼吸器科₅), 東京女子医科大学呼吸器内科₆),京都大学呼吸管理睡眠制御学₇), 東京大学呼吸器外科₈),日本医療福祉大学三田病院麻酔科₉) ○中澤弘一₁),臼田実男₂),門倉光隆₃),川前金幸₄), 桑平一郎₅),多賀谷悦子₆),陳 和夫₇),中島 淳₈), 山田芳嗣₉) 呼吸療法では多職種によるチームワークが不可欠である.し かしながら日本にはその呼吸療法を統括して診療を行う診療 科や部門がなく,卒前医学教育では呼吸療法に特化した教育 すら確立されていない.また呼吸療法の扱う領域は急性期か ら慢性期まであり,関わる診療科も多くにまたがる.そのた め呼吸療法の実際や指導に携わる医師不足は以前から深刻で あった.この認定制度発足の意図は,呼吸療法に関わる多職 種が呼吸療法全般の基礎知識を身につければ,職場全体の キャリアアップにつながるという期待から始まった.当初は 呼吸器学会,麻酔科学会,胸部外科学会が講習会を企画した が,₁₉₉₆ 年よりその学習の成果を試験によって認定すること になった.本制度により呼吸療法全般の知識を底上げし患者 管理や予後の改善にプラスになっている.例えば今回の COVID-₁₉ 重症肺炎治療においては総合的なケアでは看護師 が,人工呼吸や ECMO,血液浄化においては臨床工学士が, 呼吸器からの離脱やリハビリテーションでは理学療法士や作 業療法士がそれぞれ貢献した.日本における重症患者の救命 率が ₇₅%を超えたのは各職種のリーダー役を果たした多くの 呼吸療法認定士の貢献が大きいだろう.本制度は今後も日本 における呼吸療法のチーム医療をレベルアップすることを目 指す.呼吸ケア・リハビリテーション学会,呼吸療法医学会, 呼吸器学会,胸部外科学会,麻酔科学会,集中治療医学会な どの呼吸療法に関わる学会の間で呼吸療法が縦割りにされる ことがないよう本認定制度がうまく活用されるよう願ってい る. SW5 呼吸ケア指導士 呼吸ケア指導士認定委員会₁),東京女子医科大学八千代 医療センター呼吸器内科₂),東京女子医科大学八千代医 療センターリハビリテーション科₃) ○桂 秀樹₁,₂,₃) 呼吸ケアを実践していくためには,呼吸ケアに携わるスタッ フ教育が不可欠である.本学会は呼吸ケアに携わる全ての職 種を対象に継続した教育を実施する目的で,呼吸ケア指導士 の認定制度 ₂₀₁₃ 年 ₄ 月から開始した.呼吸ケア指導士のカリ キュラムは,₁)呼吸障害を持つ人々及びその家族への切れ目 のない支援をチーム医療中で展開できる水準の高い呼吸ケア を実践できる能力を育成する,₂)最新の医療情報を提供し, 職域,地域での啓発活動に資する能力を育成する,ことを目 的としている.資格認定は試験ではなく,学会参加や発表, 学会主催の講演会参加などによって行う.このような認定方 式にしたことは,学会が呼吸ケアに関わる全ての職種に対し て継続的な教育の場を提供し,呼吸ケア全体のレベルアップ を図ることを目的としているためである.呼吸ケア指導士の 認定は,初級,上級の ₂ 段階の認定を行なっている.これま で認定を受けた学会員は延べ,初級 ₁,₀₁₁ 名,上級 ₁₁ 名であ る.第 ₁ 回,第 ₂ 回の認定者に対して実施したアンケート調 査では,₁)資格取得者は医師,看護師,理学療法士が大半を 占め,その他の職種へのアピールが十分ではない,₂)資格取 得者のキャリアアップに対するサポートが十分ではない,₃) 認定のための点数を取得可能な講習会へのアクセスをよくす るため,他の呼吸器関連学会とのさらなる連携が必要である, ₄)資格取得によるインセンティブが明確ではない,などの資 格認定上の問題点があげられた.本特別ワークショップでは, 呼吸ケアのキャリアアップに本認定制度がいかに寄与するか について,現状と問題,将来展望について言及したい.
呼吸ケア指導士
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