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K. シュミーレヴィツの企業計算制度についての一考察 -- 資金計画の位置付けと体系化を中心にして --

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(1).. ’“. 彎. \. '.、. ..< "'""'. が'..... I\. 1. 商経学叢 第 43巻第 2 号. K. シュミ. ー. 1996年 12月. レヴィツの企業計算制度についての 一 考察. —資金計画の位置付けと体系化を中心にして _. 牧. 浦. は. じ. 健. め. に. あらゆる経営の基本問題は. 流動性(支払能力)もしくは財務上の均衡を維持すること にあり. これが保証されなければ,企業においては破産が生ずる ° 。経営の強制的な解散と してのこの破産を回避するためには. 支払手段の過程もしくは貨幣の過程が適切に操作さ れるべきである丸 本稿で検討する' K. シュミ. ー. レヴィツは,「あらゆる管理は 3 つの基本要素. すなわち.. 管理目標 管理手段と管理対象を必要とする」3) という立場から, 企業における 2 つの価 値の流れを整理して. 図 l を呈示する。 そこでは, 実線で企業外部との係わりが. 点線で 企業内部での管理関係が示されているが, 通常, 企業のあらゆる財の有高と運動の全体は 財の体系(財経済上の経営事象). あらゆる貨幣もしくは支払手段の有高と運動の関係は名 目財の体系もしくは財務の体系 (財務経済上の経営事象)と呼ばれている。 この内. 後者 の財務の体系が財務経済 (Finanzwirtschaft) の研究対象であるが, 財務の体系を構成す る支払手段の有高は, 租税, 配当や利子の支払いのための貨幣支出とともに. 生産過程の 1). Vgl. Schneider. D.: (Investition) Investition und Finanzierung, 3. Aufl.. Opladen. 1974. S.138 u. S.543.; Gutenberg, E.: (Finanzen) Grundlagen der Betriebswirtschaftslehre, 3. Band. Die Finanzen, 5. Aufl., Berlin-Heidelberg-New York. 1972. S.272f. (溝ロ 一雄• 森 昭夫·小野二郎訳「経営経済学原理 第 3 巻 財務論J 千倉書房 1977. 296頁以下); Witte, E.: (Liquiditatspolitik) Die Liquiditatspolitik der Unternehmung. Tilbingen 1963. S.3f.; Witte, E.: (Liquiditatsreserve) Zur Bestimmung der Liquiditatsreserve. in: ZfB. 34. Jg., S.765.; Chmielewicz .. K.: (Finanz- und Erfolgsplanung) Integrierte Finanz- und Erfolgsplanung. Stuttgart 1972. S.46 u. S.50. 2) Vgl. Chmielewicz, K.: (Finanzwirtschaft) Betriebliche Finanzwirtschaft, Band 1.: Finanzierungsrechnung, Berlin-New York 1976. S.17.; Witte, E. u. Klein, H.: (Finanz­ planung) Finanzplanung der Unternehmung. 2. Aufl., Opladen 1981. S.27-28.; Stiltzel. W.: (Liquiditat) Liquiditat. in: Handwi.irterbuch der Sozialwissenschaften. Tilbingen 1974. Sp. 625.; Serfling, K.: (KapitalfluBrechnung) KapitalfluBrechnung ―Ein Instru­ ment zur Darstellung und Analyse der finanziellen Lage der Unternehmung. Berlin 1984. S.25. 3) Chmielewicz, K.: Finanzwirtschaft. S. 17.; Vgl. Chmielewicz, K.: Finanz- und Erfolgs­ planung. S.6. - 23 (263)-.

(2) 第43巻. 第 2号. ために調達される財(生産要素)と名目財(貨幣)の交換により, 貨幣支出が生ずること により, 減少する。 このため. 財務上の均衡を維持するためには, 助成金. 借入金や受取 利子による貨幣収人とともに, 販売される製品と引き換えに獲得される貨幣収入について も管理する必要がある 4)。その際, 通常,貨幣支出が同一の財の流れから獲得される貨幣収 入に先立って, 発生するため. つなぎ金融が財務管理のメルクマ ー ルとなる乳 計算制度と企業目的の関係6). 図l. ". 軍. (資本・令馘巾場) r又. 銀行• その他の合“檀1111. 用. ''. 成. , , bl標�,,, ''. '. :. 資令\t算名. r---�1 一―---. !IL の. ''r-----------------------------': , , r------------------------------' ’’. 利. I紅 h , '. ,' :. i. 人. 収. 女/t,. "'. 女. (. r----―. 航. I 開始女払f段liぶ. 税. 令. 期木女払予IHi,�i. 和I. 仏. 4' " ,. 肋. 三 i---1 H櫂変更. IL. L-�t --- -------------------------,. L--―← -'---------------------------, : 収::収 女,'文. ,�: : 珂 ,, ·'. ,'·····一・・・ー ・・・. r 名H財の 体 系(財楕の体系) .. 販. :出. 鼻. ,�:. 把::芥. ,. : : 柑. 4 名. 人::人 `::把. 饗. 牛怪財の. (管寝の(本系). 場. ---------" :. ----------」. 珂. 財. Iii::. 名. il. 茫::管. 供. ,, ,, '' ,, 111,,Jtt. 賣,, 費. 市. 系(牛産の体系). 棧. 体. 情紺f本呆. よ. 4). 違. 市 場I客. ―― 収と 把 捐 —— 99999999999999999L -― 9999999999999999999L収益 管 環 品. 顧. 製. 売’. の. 滴. ll. Vgl. Witte, E. u. Klein, H.: Finanzplanung. S.13.; Lucke, W.: (Finanzplanung) Finanz­ planung und Finanzkontrolle in der lndustrie. Wiesbaden 1965. S.13- 17. (溝ロ 一雄・後 藤幸男訳『資金計画」税務経理協会 1970. 4-9 頁); Schmidt, R.-H.: (Grundzilge) Grund­ zilge der Investitions- und Finanzierungstheorie, 2. Aufl., Wiesbaden 1990. S.6.; 参照。. 拙稿(資金計画論)「現代ドイツの資金計画論」吉田和夫• 海道ノプチカ編「現代経営学と経営 財務』税務経理協会 1993. 148 頁;拙稿 リュッケ)「 リュッケの資金計画論についての 一考察」近畿大学 商経学叢 第 40巻 第 2号 1993. 72頁; 拙稿 (E. ヴィッテ)「 E. ヴィッテの 資金計画論についての 一 考察」近畿大学 商経学叢 第 40巻 第 1号 1993. 44 頁. cw.. w.. Vgl. Chmielewicz, K.: Finanzwirtschaft. S.17- 19 u. S.44-46 u. S.84-87 u. S.109-- 117.; Witte, E. u. Klein, H.: Finanzplanung. S.19 u. S.120.; Lucke, W.: Finanzplanung. S.26. 参照。 溝ロ 一雄・後藤幸男訳. 21 頁; 参照。 染谷恭次郎著( 財務諸表三本化)『 財務諸表三本化 の理論」国元書房 1983. 28-36頁 6) Vgl. Chmielewicz, K.: Finanzwirtschaft. S.86 u. S.18.; Chmielewicz, K.: (Erfolgs-/' 5). - 24 (264)-.

(3) K. シュミ 本稿では, K. シュミ. ー. レヴィツの企業計算制度についての 一考察(牧浦). ー. レヴィ ツ著『経営財務管理論J (Betriebliche Finanzwirt・. schaft, Band L : Finanzierungsrechnung, Berlin-New York 1976.) を中心にして, 7 ) という立 「貸借対照表と損益計算書の修正 V ( ariation) では支払能力は維持できない」. 場から, まず, 流動性目標のみに関連させて資金計算書 (Finanzrechnung) の概要を検討 した後, 考察範囲を広げて, 流動性目標とその他の企業目標, とりわけ, 収益性目標の関 係から, 資金計算書と既存の企業計算制度の統合について言及する8) 。反面, このような検 討は,「流動性目標は伝統的な企業計算制度においてどのように取り扱われてきたのか。 こ のような場合にどのような支障を発生させるのか」という疑問をわれわれに抱かせる。 こ の疑問に答えることは, シュミ. ー. 資金計画の必要性をより強固にすることでもある。 この点, K.. レヴィツは, 流動性度 (Grad der Liquiditat), 運動貸借対照表と変動貸借対照. 表, キャ ッシュ. ・. フロ. ー. 概念と, 資本運動計算書について検討している9) 。. 1. 流動性目標と資金計算書. さて, 企業政策上では, 財務経済的な考察と成果経済的な考察は, 択ー的な経済上の思 考範疇として, 明確に区分されるべきである。 また, 具体的な諸決定を実現するための代 替案の判定は, 成果経済に代わって財務経済から下されるならば, しばしば完全に異なる ものになる10) 。 このため, 図lで示されるように, 収益性目標を達成するために, 「収益」 (Ertrag) と「費用」 (Aufwand) もしくは「売上げ(給付)」 (Erlos L ( eis tung)) と「コ. スト」(Kosten) という概念を用いて, 財の流れを管理する, 伝統的な「損益計算書」とは /'rechnung) Betriebliches Rechnungswesen, Band 2. : Erfolgsrechnung, Opladen 1981. S. 13.; 参照。 海道ノプチカ著「西ドイッ経営学の展開」千倉書房 1988. 221頁;拙著(ドイッ投 資決定論)「ドイツ投資決定論J 森山書店 1993. 153頁 7) この点, また, K. シュミ ー レヴィツは,「資本調達と流動性のあらゆる問題は資金計算書 (Finanzrechnung) から判定されるべきである。 それは, これら問題を貸借対照表から判定す. べ き である と い う, 広く流布して いる文献上の諸見解に対す る意識的な拒絶である」 (Chmielewicz, K. : Finanzwirtschaft. S. 15. ) と主張する (Vgl. Gutenberg, E. : Finanzen. S. 342-343. 参照。 溝ロ 一雄• 森昭夫・小野二郎訳 392-393頁)。 しかしながら, このよう な主 張は, 既に 1960年代に, w. リュッケによっても行われ ていた (参照。 拙稿 cw. リュッケ) . 175頁)。 8) なお, K. シュミ ー レヴィツでは, 資金計算 (Finanzrechnung) という表現は, 過去の実績 値に関係するときには, 実績資金計算 (1st= Finanzrechnung), 将来の計画値に関係するとき には. 資金計画 (Finanzplan) と呼ばれる (Vgl. Chmielewicz, K.: Finanzwirtschaft. S. 19. u. S.86.; Siebert, K. : (Probleme) Probleme der Laufenden Finanzplanung im GroB­ betrieb. in: ZfhF. 7. Jg., 1955. S. 279.; Gutenberg, E.: (Bilanztheorie) Bilanztheorie und Bilanzrecht. in: ZfhF. 17. Jg. , 1965. S. 18. )。 9) Vgl. Chmielewicz, K. : Finanz- und Erfolgsplanung. S.2. 10) Vgl. Chmielewicz, K.: Finanzwirtschaft. S.32. ; Walb, E. (Erfolgsrechnung) Erfolgs­ rechnung privater und i:iffentlicher Betrieb. Berlin 1926. S.260f. (戸田博之訳「損益計算 書」千倉書房 1982/4. 62頁以下) -25 2 ( 65)-.

(4) 第43巻 第 2 号 別に,流動性目標を達成するために,「収人」 (Einnahme) と「支出」 (Ausgabe) という 概念を用いて,支払いの流れを管理する制度を構築する必要があるとK. シュミ. ー. レヴィ. ツは主張し,この支払いの流れのための管理手段として,表lで示されるような基本構造. を有する,資金計算書を提唱する 11)12) 表1. 務収入. 資金計算書の基本構造 1 3). t�腐(zor H. 支. 出 (A). 靡門孟讐誓闊な支. ,I,. ロ. 4, 000 4,666 (i7). 2参加資本の返済 3 貸付金の供与 4 参加資本の供与 II成果に有効な支出更成果支出 11, . 650 5 (完成品)外部購入支出 6 原材料(調達)支出 12, 150(11) 7経営手段(調達)支出(投資支出) 10, 000(14) 8賃 貸料支出 2,000{ 9 } 9エ不ルキ ー(調達)支出 7, 500{12) 10 労働力(調達)支出 11 特許権(使用)支出 6, 000{16} 12外部サ ー ピス(利用)支出 13情報(利用)支出 14租税支出 15助成金支出 2, 500{18) 16利子支出 1, 500{19} 17配当支出 450 600 (1) m I 18 46, 100 支払手段最終有高 46,100. 11) Vgl. Chmielewicz, K.: Erfolgsrechnung. S.14-26. 12) なお,各表の数値は以下の 21個のデ ー タに基づく。その際,労働力(調達)支出,エネルギ ー (調達)支出,利子支出とサ ー ビス(利用) 支出は,配当とともに,同 一 時点で同 一額の費用を もたらす。また, { 2 )から { 4 )までの開始有高は貸借対照表に, { 1 )の手元支払手段開始有 高は資金計算書に,一方的に記載される。そして, {21) の製品の有高減少は原材料消費のよう に取り扱われる (Vgl. Chmielewicz, K.: Finanzwirtschaft. S.121. )。 600TWE { 1 ) 手元支払手段開始有高 40, 950TWE { 2 ) 非貨幣資産開始有高 16, 550TWE { 3 ) 自己資本開始有高 25, 000TWE { 4 ) 他人資本開始有高 35,500TWE { 5 ) 製品の現金販売 { 6 ) 製品の支払猶予販売 5, 000TWE 3 , 000TWE { 7 ) 以前の支払猶予販売からの収入 { 8 ) 製品供給に対する前受金 2, 000TWE 2, 000TWE { 9 ) エネルギ ー消費 10, BOOTWE (10) 原材料消費 12, 150TWE (11) 現金支払いによる原材料調達 7, 500TWE (12) 労務費 4, 550TWE (13) 機械と建物の減価償却 10, 000TWE {14) 現金支払いによる機械への投資 2, 000TWE (15) 支払猶予付き購入としての機械への投資 6, 000TWE (16) 外部サ ー ピス利用に対する現金払費用 4, 000TWE {17) 他人資本に対する返済支出 2, 500TWE (18) 他人資本に対する現金払利子費用 l , 500TWE (19) 現金配当支払い 5, 000TWE (20) 借人金の導入 2, 950TWE (21) 製品の有高減少 13) Chmielewicz, K.: Finanzwirtschaft. S.37 u. Vgl.S. 31 u. S.69.; Vgl. Chmielewicz, K.: Finanz- und Erfolgsplanung. S.10. -26 (266) -.

(5) K . シュミ. ー. レ ヴィツの企業計算制度についての 一 考察(牧浦). ところで. この資金計算書の基本構造では, 収入と支出という 概念が使用されるととも に, まず, 1IIにおいて. 収入側に支払手段開始有高,支出側に支払手段最終有高を記載す ることにより.収入合計と支出合計が計算上では常に 一致させられる. 。また, IIでは.流. 14). 動性(支払能力)だけではなくて,成果に有効な (erfolgswirksam) 支払いの流れが記載 されるが. この財務勘定科目と損益勘定科目としての重複した性格は.「成果支払い」 (Er­ folgszahlung) という名称により, 強調されている。 これに対して'. いは, 成果に無関係な. (erfolgsunwirksam),. I に記載される支払. 従って, 財務にのみ有効な. (finanzwir­. ksam) 支払いの流れであるため,「財務支払い」 (Finanzzahlung) と呼ばれる 15 )。 また.. 資金計算書の管理目標である. 流動性(支払能力)は理論上ではあらゆる時点で保証され るべきである 16)。しかしながら. この理論上の「時点支払能力」 (Zeitpunktliquiditat) の 代わりに,計算制度では. 実践可能な形式で,つまり. 支払手段最終有高を適時に確認す ることにより,「期間支払能力」 (Zeitraumliquiditat) が管理される。この点.「実際には, すべての支出時点で. 資金計算書を作成することはできない」という実践可能性からの制 約は. 資金計算書で把握される流動性(支払能力)が, 決してあらゆる時点で流動性(支 払能力)を保証するものではなくて, むしろ. 計算期間に対する支払手段の過不足のみを 確認せしめるという結果をもたらす 17) 8)。 また.「企業政策上では. 企業に支払能力がある 1. のか否かだけではなくて. むしろ,支払能力が. プラスの成果支払残高(筆者補足=成果収 Vgl. Chmielewicz, K.: Finanzwirtschaft. S.31. Vgl. Chmielewicz, K.: Finanzwirtschaft. S.33-34.; Chmielewicz, K.: Finanz- und Er­ folgsplanung. S.231-232. 16) Vgl. Chmielewicz, K.: Finanzwirtschaft. S.47.; Kosiol, E.: (Finanzplanung) Finanz­ planung und Liquiditat. in: ZfhF. NF. 7. 1955. S.327f.; Witte, E.: Liquiditatspolitik. S. 12f. 17) Vgl. Chmielewicz, K.: Finanzwirtschaft. S.47-48.; Chmielewicz, K.: Finanz- und Er­ folgsplanung. S.46 u. S.308-309.; Lucke, W.: Finanzplanung. S.63f. 参照。 溝ロ 一雄・後藤 幸男訳. 65頁以下; Witte, E.: Liquiditatspolitik. S. 144.; Gutenberg, E.: Finanzen. S.360 u. S.366. 参照。 溝ロ 一 雄•森昭夫・小野二郎訳. 413 頁 420頁; Waldmann, J.: (Unternehmens­ finanzierung) Optimale Unternehmensfinanzierung. Wiesbaden 1972. S.27-28 u. S.67.; Schweim, J.: (Unternehmungsplanung) Integrierte Unternehmungsplanung. Bielefeld 1969. S.55 u. S.84-85.; 参照。拙著(ドイツ投資決定論). 62頁 172頁;参照。拙稿 (資金計画 論). 157頁;拙稿 (資本フォンド) 「総合管理制度による資本需要と資本フォンドの調整につい て —-E. グ ー テンペルクの主張を中心にし て 一」 近畿大学 商経学叢 第 43 巻 第 1 号 1996. 99頁 18) また, K. シュミレ ー ヴィツは.「理想からいえば. 流動性条件はあらゆる 時点で充たされるべ. 14) 15). きである。しかしながら, この理論上の 時点支払能力の代わりに,計算制度では期間支払能力の みが実践可能な形式で管理される。 ゼロに近い 期間間隙で継続して貸借対照表を作成したり. 資 金計算を実施できない。 このような実践可能性からの制約から, 年間資金計算により獲得される 支払能力があらゆる 時点で支払能力を保証せず, むしろ構造上の支払不足を認識させるというこ とになる。 この結果として, しばしば短期の損益計算書と同様に, 短期の資金計算書 (月間計 算旬間計算, 日々計算) が追加して作成されるが, 明らかにこれによっては時点支払能力は保 証されえない」 (Chmielewicz, K.: Finanz- und Erfolgsplanung. S.46.) と述べている。 - 27 (267)-.

(6) 第43巻 第 2 号. 入 一 成果支出) に基づいているのか, マ イ ナ ス の成果支払残高において, 増加された信用 の導入 ( Kreditaufnahme) (筆者補足外部金融 (AuBenfinanzierung)) に よ り獲得されう るのかが問題になる。. ……. (筆者補足このため, 資金計算書は,) 投資に対する資本供給. ( Investitionsfinanzierung) が経常的な成果収入に よ り どの程度できるのか, もしくは,. 信用の導入がつな ぎ金融 ( Uberbrilckung) のために どの程度必要であるのかを認識させ る。 この点, 成果支払残高は内部金融力 ( Innnenfinanzierungskraft) に対する重要な指 標値であり, マ イ ナ ス の中期から長期の成果支払残高は財務経済上の警告である」 1 9) とみ なしうる。 そこでは, 資金計算書は, 何 よ りも ま ず, ど の よ う な勘定科目が支払いの流れを どのよ う な時点で変化さ せ るのかを確認するという 「流動性原則」 (Liquidationsprinzip) に 従 っ て, 有効な支払い ( effektive Zahlung), すなわち, 現金 (硬貨と銀行券) と帳簿上 の貨幣 (銀行での要求払預金と郵便局での貯金) の実 際の運動を把握しなければならない が20) , この よ うな資金計算書は以下の描写も可能にするものとみ なされうる。 すなわち, ①資金計算書は, 支払手段残高以外に, この残高をもたらす原因として収人と支出を明ら かにする。 とりわけ, 資金計算書はあらゆる資本調達源泉を正確に示し, 支払手段残高の 変動の原因を直接的に明らかにする。 このため, 資金計算書が流動性目標の監視のための も っ とも良い管理手段と みなされる21 )。 ②資金計算書は, 流動性が企業全体の現象である こと, 従 っ て, あらゆる収入に よ りすべての支出が補償されるべきであることを明らかに する。 これに反して, たとえば, 販売収入が経営手段 (調達) 支出を補償するのか否かは 直接的には問題にはならない22) 23)。 ③同 時に,資金計算書は,成果支払残高に よ り,生産過 程における財務経済上の補償関係についての洞察を与 える。 しかしながら, 成果支払残高 19) Chmielewicz, K.: Finanzwirtschaft. S.60 u. Vgl. S.34 u. S.40 u. S.57-58 u. S.74 u. S.83. 20) Vgl. Chmielewicz, K. : Finanzwirtschaft. S.44- 46.; Krilmmel, H.-J.: (Finanzplanung) Grundsiitze der Finanzplanung. in: ZfB. 34. Jg., 1 964. S.232f.; Kosiol, E.: (Buchhaltung) Buchhaltung und Bilanz. Berlin 1964. S.1 8-19 u. S.31.; Koch, H.: (Wirtschaftlichkeits­ rechnung) Grundlagen der Wirtschaftlichkeitsrechnung. Wiesbaden 1970. S.51.; Schafer, E. : (Unternehmung) Die Unternehmung. 8. Aufl., Opladen 1974. S.161. (小高泰雄 ・ 小島 三郎訳 「企業 と 企業経済学」 慶応通信 1 969. 1 98頁) ; Gutenberg, E.: Finanzen. S.127f. u. S. 303f. 参照。 溝 ロ 一雄 • 森昭夫 · 小野二郎訳. 137頁以下 339頁以下 2 1 ) Vgl. Chmielewicz, K.: Finanzwirtschaft. S.79.; Chmielewicz, K. : Finanz- und Erfolgs­ planung. S.53. 22) Vgl. Chmielewicz, K.: Finanzwirtschaft. S.79. ; Chmielewicz, K.: Finanz- und Erfolgs­ planung. S.54. 23) こ の点' H. ア ル バ ッ ハ も , 「財務上の安全性 (支払能力) は. 企業全体 に対 し て の み定義 さ れ. る が, 企業の個々 の構成要素 (た と え ば, 投資 プ ロ ジ ェ ク ト ) に 対 し て は定義で き な い数値であ る 」 (Albach, H.: (Rentabilitiit) Rentabilitiit und Sicherheit als Kriterien betriebliche, Investitionsentscheidungen. in: ZfB. 30. Jg., 1 960. S.595 u. Vgl. S.584.; 参照。 拙著 ( ド イ ツ 投資決定論) . 77頁 注 4) と 述べ て い る 。 -28 2 ( 68 )-.

(7) K. シ ュ ミ. ー. レ ヴ ィ ツ の企業計算制度 に つ い て の 一考察 (牧浦). は, 配当支払いと投資支出を考慮した後での生産過程によ る内部金融額を示すが, 支払能 力は保証しないものである24) 。 ④資金計算書では, 詳細に, 経営目的もしくは生産目的を 達成するために生ずる目的関連的支払い ( Zweckzahlung) と, 経営目的以外の中性的な 過程において生ずる中性的支払い ( neutrale Zahlung) とが区分されうる。 そこでは, 追 加的に, 目的関連的収入と目的関連的支出が均衡しているのか否か, もし く は, 目的関連 的支出の不足が中性的な収入余剰に よ っ て補償さ れるのか否かが明らかにされるが, 本 来, 目的関連的支払いは均衡しているべきであり, 中性的な収入余剰がしばしば不確実な 性格 ( Zufallscharakter) を有し,突然の解約告知な どによ り回収さ れる可能性があり,こ の よ うな場合には支払不能をもたらすため, 中性的な収入余剰は財務経済上の警告とみ な されうる25) 。 ⑤損益計算書から特徴のある費用と収益構造が読み取れるよ うに, 資金計算 書からも特徴のある支出構造と収入構造が確認されるべきである26) 。 ⑥資金計算書から, 自 己資本調達 (Eigenfinanzierung) ,. 自 己金融 ( Selbstfinanzierung) と他人資本調達. (Fremdfinanzierung) という通常の形式を上回る, 代替的な資本調達様式についての洞. 察が与えられる。 ま た, 収入と支出に関係するときにのみ , 資本調達様式が問題になるこ とを資金計算書は明らかにする27) 。 ⑦資金計算書が複数期間計画として呈示されるなら ば, 中期から長期 ま での資金と支払能力の構造 F ( inanz- undLiquiditatsstruktur) に ついての洞察が可能になる28) 。⑧更に必要ならば,資金計算書の収入の側,たと えば,製造 業では成果収入, 金融業では財務収入が, 財務経済を志向した企業規模と企業成長のため の基準として, 用いられうる。 そして, ⑨資金計算書は, 流動性の監視の代わりに, たと えば, 原材料 (調達) 支出, 労働力 (調達) 支出, 経営手段 (調達) 支出, 利子支出や配 当 支払いな どに成果収入が配分さ れる様相を示すことに よ り, 所得分配 (Einkomm en­ v erteil ung) の計算手段としても利用できる29) 。. 24) Vgl. Chmielewicz, K.: Finanzwirtschaft. S.79--80.; Chmielewicz, K.: Finanz- und Er­ folgsplanung. S.54. 25) Vgl. Chmielewicz, K. : Finanzwirtschaft. S.80.; Chmielewicz, K.: Finanz- und Erfolgs­ planung. S.55. 26) Vgl. Chmielewicz, K. : Finanzwirtschaft. S.80. ; Chmielewicz, K.: Finanz- und Erfolgs­ planung. S.53. 27) Vgl. Chmielewicz, K.: Finanzwirtschaft. S.80-81.; Chmielewicz, K.: Finanz- und Er­ folgsplanung. S.54. 28) Vgl. Chmielewicz, K.: Finanzwirtschaft. 1 976. S.81 u. S.63�9. ; Chmielewicz, K. : Finanz- und Erfolgsplanung. S.55. 29) Vgl. Chmielewicz, K.: Finanzwirtschaft. S.81.; Witte, E. u. Klein, H.: Finanzplanung. S.48.; Drukarczyk, J.: (Finanzierung) Finanzierung. 5. Aufl., Stuttgart 1 991. S.82-84. ; 参照。 拙稿 (E. ヴ ィ ッ テ ). 51-52頁 -29 (269 )-.

(8) 第43巻 第 2 号. 2. さ て, K . シ ュ ミ. ー. 資金計算書と既存の企業計算制度の統合. レヴィツ は, 「流動性 目 標 と 収益性 目 標」の関係を, あ ら ゆ る流動性. 効果を支払手段の有高 に関連 さ せて横軸の点で, あ ら ゆ る収益性効果を利益額 に 関連 さ せ て縦軸の点で示すこ と に より. す べての企業計画を座標上の点の位置で表示する図 2 を用 いて, 検討 し ている。 図で は, 座標上の点の位置 は各計画の 目 標達成度を あ らわす が, ま ず, 支払手段の有高 と 利益額が ゼロ より大. す な わ ち . 右上の象 限 に 含 まれる計画 と その 実績値を, 企業の存続も し く は維持の条件 は要求する。 し か し な がら. この企業の存続も し く は維持の条件 は, め ざ さ れる生産能力の維持. 自 己金融 と 配 当 の必要合計額で あ る 「最低利益」 と 30), 支払手段の過少 な 保持 に よる破産危険の回避 と 過剰 な 保持 に よる利益損 失の調整から決められる「最低流動性」に よって3 1 ) . 強化 さ れるべきであ るため. これら両 要求水準を同時に充たす. 領域 II に属する計画のみが許容 さ れる32)。 これに反 し て. 領域 I と 領域 m で は財務上の安全性獲得努力が. 領域 皿 と 1Vでは最低利益が充た さ れ な い。 ま た. 領域 II で は. できる限り左上に位置する計画が. 過剰流動性が解消 さ れ. より高い利 益が実現 さ れるため. め ざ さ れる33)。 逆 に. 最低流動性より左 に 支払不能の危険のある領 域 原点から下 に 損失領域が あ らわれる。 その際 最低流動性より左 に 離れて計画が位置 する程. この計画の実施において支払不能の危険が高 まる。 そ し て. 領域 V に 属 する計画 Vgl. Chmielewicz, K. : Finanz- und Erfolgsplanung. S.89. Vgl. Chmielewicz, K. : Finanz- und Erfolgsplanung. S.50-53. ; Keller, J. : (Liquiditat) Die Liquiditat der industriellen Unternehmung. Ziirich 1 946. S.16f. u. S.27. ; Kortz・ fleisch v. G. : (Finanzplanung) Die Grundlagen der Finanzplanung. Berlin 1 957. S.33f. 32) この点, K. シ ュ ミ ー レヴィツは, 「支払手段の 有高は, 破産領域 (Illiguidi tatszone) では無 条件に, 過小流動性の領域 (Unterliquiditatszone) でも増加されるぺ き であるが, 過剰流動性 の 領 域 (Oberliquiditatszone) で は で き る か ぎ り 削 減 さ れ る べ き である。 最 低 流 動 性 (Mindestliquiditat) を上回 る の で は な く て, 下 回 る ことは 認 め ら れ な い解を 意 味 す る」 (Chmielewicz, K. : Finanzwirtschaft. S.53 u. Vgl. S.50-53 u. S.91-92 u. S.153. ; Vgl. Chmie­ lewicz, K. : Finanz- und Erfolgsplanung. S.50.) と述べ ている よ うに, 支払手段の準備は, 収益性の た めにで き る限 り 小さ く 決定され, しかも危険対応政策 か ら 必要 な規模に設定されるべ き である た め, 矛盾 し た 目 標設定 か ら 最適化がめ ざされる (Vgl. Witte, E. u. Klein, H. : Finanzplanung. S.26-27. ; Gutenberg, E. : (Einfiihrung) Einfiihrung in die Betriebs­ wirtschaftslehre. Wiesbaden 1 958. S.1 1 5. (池内信行監訳「経営経済学人門』 千倉書房 1959. 1 55-156頁) ; Hartmann, R. : (Liquiditatsvorsorge) Optimale Liquiditatsvorsorge durch Planung liquider Reservemittel in industriellen Unternehmungen. Ziirich 1 969. S.27f. ; Schoppen, W. : (Finanzlag·e ) Darstellung der Finanzlage mit Hilfe der KapitalfluB­ rechnung. Diisseldorf 1 982. S.37-38 u. S.95. ; 参照。 拙著 (経営財務概論) 『経営財務概論』 中央経済社 1990. 1 5-17頁 ; 拙稿 (資本運動計算論)「資本運動計算論に対する批判的な主張に 」 近畿大学商経学叢 第42巻 第 ついての 一考察—-w. シ ョ ッ ペ ン の主張を中心に して 2 · 3 号 1 995. 503頁 ; 拙稿 (E. ヴ ィ ッ テ ) • 46-47頁 ; 拙稿 (資本 フ ォ ン ド) . 84頁 注29) 。 33) Vgl. Chmielewicz, K. : Finanz- und Erfolgsplanung. S.90. ; Chmielewicz, K. : Erfolgs­ rechnung. S.42-43. 30) 31). - 30 ( 270 )-.

(9) K. シ ュ ミ. ー. レ ヴ ィ ツ の企業計算制度 に つ い て の 一考察 (牧浦). は, 支払手段の不足が外部金融に より補われる限り, 認められるが, 領域VIと領域VIlに属 する計画は, 同時に損失をもたらすため, 認められない。 反 面 , 原点から下の象限に属す る計画があらわれるならば, 自 己資本が取り崩 される。 その 際, この よ う な計画からもた らされる期間損失額が,(繰越損失を除き, 以前の留保利益を含めた, 期 間利益の合計額で ある) 自 己資本額を上回るならば, 資本会社 (Kapitalgesellschaft) に対 し てのみ, 過大 債務破産 ( Oberschuldu ngskonkurs) が発 生する。 そ し て , 領域 VD1では, 破産はあらわれ ないが, 自 己資本, つ ま り, 将来の過大債務破産に対する ク ッ シ ョ ン の規模を減少させる, 損失があらわれる。 結 果と し て,. 資本調達 • 利益政策 (Finanzierung- und Gewinn­. politik) は, 図 2 において, 初 めに, 原点よ り左と下の象限, つ ま り, 外部金融余力と 自. 己資本に よ る支 援 がなければ破産する領域を回避し, 次に, 領域 II で示される許容利益 ・ 流動性領域に入る よ う な要求水準 (満足化目標) を達成 し , 最後に, この領域 II において, できる限り左上にある流動性と利益の 組合わせを実現する よ う に努める34) 。 上記の検討は, 企業全体を管理対象と し ているが, 個 々 の経営活動, すなわち, 同一の 図2 利益額. 蒸慕瓢 ! �麟 : 瓢V鴫. 蒸秦瓢 !. \. 澁足化目 標 ·.·,•,•,•,•.·.·.·. ,.·.·.· .·.·.·.·.·.·.·.·.·.·.·.·.·.·.·.·.·.·.·.·.·.·. ·.·.·.·.·. , .·.·.·.·.·.·.·. ··.·.·.·.·.·.·.·.·.·.· .. ::・・. .·.·.·.•.•.·.·.·.·.·.. • · :-:•:•:•:•:-:· . ·:•:-:•:•:-:-:•:-:•:-:-:-:-:•:•:-:•:-:-:-:-:•:-:-:-. >. � :i. 流動性目標と収益性目標の関係35). 許容 利益 ・ • : :,. 流. 動 域:象 ・・・・・ . . ・性・ ・ 領・ ・.·.·.·.·.·.· \\:.:-: :,:-:•:•:-:•:-:: : :;::: II::::\;::./ · .. ·.·.·.·.·.·.·.· :•:-: ·.·.· :•:•:•:-:• . :•:•:•:·.· · · · · · · ·.· ·.·.· . . .. .·.·.·.·.·.·.·.·.·.·. . .. .. . . .·. ..·.· . . .·. .·.·.·.·.·.· ...... ,'・·.·.·.·.·.·.·.·.· . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .·.·.·.·.·.. • 最 低 利 益 — - - - - - - - - - - — ー ヤ匹心ふ 満 足 化 目 標 · .· .·ぶむ心苓·こ心翌·.·.. Vgl. Chmielewicz, K. : Finanzwirtschaft. S.91 -92. ; Chmielewicz, K. : Erfolgsrechnung. S.43-45. ; Chmielewicz, K. : Finanz- und Erfolgsplanung. S.90.; Krummel, H.-J. : Finanz­ planung. S.232. ; Lucke, W.: Finanzplanung. S. 118. 参照。 溝ロ ー 雄・後藤幸男 訳 133頁 ; 参照。拙著(経営 財務 概論). 15-17頁 35) Vgl. Chmielewicz, K. : Finanzwirtschaft. S.88.; Chmielewicz, K. : Erfolgsrechnung. S. 44.; 参照。 拙著(経営 財務 概論). 15頁 34). ( 7 1 )- 31 2.

(10) 第43巻. 第2号. 財の流れから生ずる収益性効果と流動性効果について検討すれば, 両効果の間には, 時間 上の ズ レが存在する。 この点, K . シ ュミ. ー. レヴィツは, 図 3 を用 いて, 販売過程と調達過. 程について具体的に検討している。 ここで簡単に概要を説明すれば, ま ず, (a )販売過程で は, 引渡期間が常に受注 l から製品の倉庫引 渡時点 3 に及ぶのに対して, 製造期間は, 注 文生産では受注 l で, 在庫生産では一般にはよ り以前から始 ま る。 反 面, 完成品に対する 在庫期間は常に倉庫受取時点 2 から倉庫引 渡時点 3 に及 び, 貯蔵能力のない製品では常に ゼ ロ である。 そこでは, 顧客へ製品を引 き渡す倉庫 引 渡時点 3 で損益計算書において収益 が把握 さ れるのに対して, 収入発生時点 4 で資金計算書において成果収入は把握 さ れる。 このため, 現金販売以外の信用販売では, 倉庫引 渡時点 3 と収入発生時点 4 の間での支払 猶予期間の発生に よ り, 時間上の ズ レが存在し, 両時点の間に決算 日 が存在すれば, 異な る個別計算期間に流動性効果と収益性効果が生ずる36)。 ま た, (b)調達過程では, 成果支出 は資金計算書において, 貯蔵能力のある投入財では倉庫受取時点 2 の後の, 支出発生時点 4 において, 費用は損益計算書において在庫期間の終わり, つ ま り, 財の使用時点 3 で把握 さ れる。 従 っ て, 支出発生時点 4 と費用発生時点 3 は, 支払猶予期間 ( 2 … 4) マ イ ナ ス 在 庫期間 ( 2 … 3) の差だけ, 相違するが, これら時間上の ズ レは費用の期間区分 ( Periodi­ sierung) と呼ばれている37 ) 38 ) 0. とこ ろで, この よ うな流動性目標と収益性目標の差異に対して管理手段では ど の よ うに 対処 さ れてきたのであろうか。 この点, K . シュミ. ー. レヴ ィ ツは, ( a)全く資金計画 (Finanz­. plan) を作成しない ケ ー ス , (b)利益計画 (Erfolgsplan) もしくは伝統的な計算制度から分. 離 さ せて, 独立した資金計画を作成する ケ ー ス , (C)価値の流れから利益計画を作成した後 で, この利益計画から資金計画を演繹する ケ ー ス と, (d)価値の流れから直接的に利益計画. Vgl. Chmielewicz, K. : Finanzwirtschaft. S.1 1 0-1 1 1 . ; 参照。 拙著 (経営財務概論). 1781 79頁 37) Vgl. Chmielewicz, K.: Finanzwirtschaft. S.1 14. ; 参照。 拙著 (経営財務概論) . 1 78- 1 79 頁 38) こ の点, 時間上の ズ レ の み で な く て, 販売過程で は, た と え ば, 貸倒れ に よ り , 調達過程で 36). は, た と え ば, 減価償却対象額や評価損の 計上 に よ り , 金額上の差異 も 発生す る (参照。 拙著 ( ド イ ツ 投資決定論) . 163-164頁 ; 拙著 (経営財務概論) . 1 78-179 頁) 。 な お, E. ヴ ィ ッ テ や w. リ ュ ッ ケ も 時間上の ズ レ に つ い て 注 目 し て い る (Vgl. Witte, E. u. Klein, H.: Finanzplanung. S.19. ; Li.icke, W.: Finanzplanung. S.26. 参照。 溝 ロ 一雄 ・ 後藤幸男訳 . 2 1 頁 ; 参照。 拙稿 (E. ヴ ィ ツ テ ) . 45 頁 注 20) 。 - 32 ( 27 2 )-.

(11) K. シ ュ ミ 図3. ー. レ ヴ ィ ツ の企業計算制度 に つ い て の 一 考察 (牧浦). 販売過程 と 調連過程 に お け る 流動性効果と 収益性効 果 の 把 握39). ( a) 販売過程 引渡期間. I. 受. ー. 1. I 製造終 了 時点. I. 収益発生時点. ↑. 損益計算書 に お い て 収益 と し て 把握. >. 現金受取 り 倉庫受取 り 倉庫引渡 し 注 2 4 3 在庫期間 支払猶予 期 間 製造期間. 収 入 発生時点. ↑. 資金計算書 に お い て 成果収入 と し て把捏. ( b) 調達過程 I. 発. 1. 注. 支払猶予期間. 使 倉庫受取 り 2 3 引渡期間 在庫期間. 用. I. 費 用 発生時点. ↑. 損益計算書 に お い て 費用 と し て 把握. 1. 現金支 払 い 4. I. ). 支 出 発生時点. ↑. 資金計算書 に お い て 成果支 出 と し て 把握. と資金計画 を統合する全体計画 を作成する ケ ー ス に分けて検討 し ている40) 。 ここで, 彼の 主張の概要の み を 説明すれば, 以下の よ うになる。 すなわち, ま ず, (a )全く資金計画 を作 成 し なければ, 詳細な支払能力の監視は行われないため, 財務上の陰路が発生する ま で, 支払不能は予想できない。 ま た, 理論上の欠陥が存在するにもかかわらず, あらゆる資本 調達の問題は貸借対照表か損益計算書から考察されなければならない41 ) 。 次に, (b)資金計 画 を 独立 し て作 成する ケ ー ス では, 財の運動と支払いの運動の間での相互 依存関係は事実 上 (de facto) 無視され, 流動性政策と利益政策 の間での関係について考慮されず, 誤 っ た Chmielewicz, K.: Finanzwirtschaft. S.111 u. S.114. ; 参照。 拙著 (経営財務概論). 179 頁 ; 拙 著 ( ド イ ツ 投資決定論). 164頁 40) Vgl. Chmielewicz, K.: Finanzwirtschaft. S.95.; 参照。 大塚俊郎稿 「資金会計の会計組織」 国民経済雑誌 第92巻 第 4号 1955. 25-26頁 41) Vgl. Chmielewicz, K.: Finanzwirtschaft. S.95.; Chmielewicz, K.: Finanz- und Erfolgs­ planung. S.55.. 39). - 33 (273 )-.

(12) 第43巻. 第2号. 決定が下される危険が生ずる42)。 更に, (c)価値の流れか ら ま ず利益計画を作成した後で. この利益計画に基づいて資金計画を演繹する ケ ー ス は文献では多数見 られるが43) , そこで は. 資金計画は利益計画に依存しており, 利益計画はとにかく儲かる よ うに作成されるた め, (d)の全体計画とは異なり, 資金計画の作成のために情報が二段階か. 三段階で加工さ れるため. 余分な手間がかかる44)。 この点, 図 3 を用 いて具体的に明 ら かにした ように, 収 益 と 費 用 と い う 損 益 値 (Erfolgsgr6Be) は, 異 な っ て 期 間 区 分 さ れ る 支 払 い (perio­. disierte Zahlung) を基礎にしており, 収入と支出という財務値 (FinanzgroBe) とは異. なる。 価値の流れに即した推論が, 本来, 財務値か ら 損益値に向か っ て行われるべきであ るにもかかわ らず. 逆に, 損益値か ら財務値を演繹することは, 理論上不合理なものとみ なされ, この よ うな演繹は, たと えば, 表 3 の流れを下か ら 上に, 表 2 を右か ら 左に進 む ことになる45) 。 そして, (d)価値の流れか ら 利益計画と資金計画を統合する全体計画を直接. 作成するケ ー ス では. 「計算制度の観点か ら . 三分割された計算体系 (dreiteiliges Rech ­ nungssystem) が生ずるが, これは. 過去計算だけではなくて, 将来計算もしくは計画計. 算としても用い られうる。 (筆者補足表 2 が示す よ うに. )計算制度の 2 つの通常の部分 (貸 借対照表と損益計算書)が. 第三の部分として統合されるべき資金計算書に よ り. 補足さ れる (が, 取り換え られるのではない)。 貸借対照表は財の有高を把握するが, 資金計算書 と損益計算書は, 財の有高の代わりに, 財の運動を価値上で把握するため, 運動量計算書. 4 (Stromgr6Benrechnung) と呼ばれる」 6) 。 そこでは, 資金計算書が理論上でも実践上で. も開始点を意味し, 損益計算書は, この資金計算書か ら . 期間区分過程 (Periodisierungs­ vorgang) について考慮しなが ら , 作成され, 貸借対照表は, 両計算書の仲介項 (Zwi­. schenglied) と期間区分のための手段 (Periodisierungsinstrument) として, 用い られ. る47) 。 反面, 表 2 で示される よ う に, 資金計算書は詳細な, すなわち, 源泉もしくは構成要. 素に よ り区分された, 支払能力の管理 (Liquiditatslenkung) を, 損益計算書は同様に詳 細な成果の管理 (Erfolgslenkung) を可能にするが, 資金計算書は成果の管理, 損益計算 42). Vgl. Albach, H. : (Finanzplanung) Finanzplanung im Unternehmen. in : Management International No. 6, 1 962. S.70. ; Chmielewicz, K. : Finanzwirtschaft. S.95- 96. 43) Vgl. Mellerowicz, K. : (Planung) Planung und Plankostenrechnung. Band. 1 : Betrieb­ Iiche Planung. 2.Aufl., Freiburg 1970. S.579. 44) Vgl. Harms, E. : (Finanzplanung) Die Steuerung der Auszahlungen in der betrieb­ lichen Finanzplanung. Wiesbaden 1 973. S.51 f. 45) Vgl. Chmielewicz, K. : Finanzwirtschaft. S.96-98. 46) Chmielewicz, K. : Finanzwirtschaft. S. 101. ; Vgl. Chmielewicz, K. : Finanz- und Erfolgs­ planung. S.76. 47) Vgl. Chmielewicz, K. : Finanzwirtschaft. S.101 . ; Chmielewicz, K. : Finanz- und Erfolgs­ planung. S.8 u. S.32 u. S.95 u. S.101-102 u. S.233. ; 参照。 興津裕康著 「貸借対照表の研究」 森山書店 1 984. 160-163頁 - 34 ( 274 ) -.

(13) K. シュミ. ー. レ ヴィツの企業計算制度についての 一考察(牧浦). 書は支払能力の 管理はできない 。 また, 多目 的手段である, 貸借対 照表は, グ ロ. ー. バルに. のみ支払 手段 と損益の残高 (Liquiditats- und Erfolgssaldo) を 認 識させるが,これ らを もた ら した 運動 量の構成 要素に つい ては 説明できない 48) 49)。 表2 I. 計算制度の 名称. 資金計算書. 開始有高 {1}. 計算制度の. 2. 構 成 要 素と 残 高. 計算制度と目標体系の関係50) 期間支出. 600 { 9 }. {20). 債. 務. 4. 5. 合 目標. 体系. 計. 流動性 目 標 成 果 目 標 成 長 目 標. 期間費用. 期間収益. 2 , 000 { 5 ) 35 . 500. {12). 7 , 500 { 7 } -3 , 000 { 8 }. 7 , 500. {16). 6 , 000 { 11) 1 2 , 150 { 17) -4 , 000 {16). 5 , 000 { 4 } 25 , 000 { 10) 10 , 800 { 6 } 2 , 000 {12). {14) 1 0 , 000 { 10) -10 , 800 { 15). 2 , 000 {13). 4 , 000 { 13) -4 , 550 {20}. 5 , 000 {18). 2 , 500 ( 14) 10 , 000. 3 , 000 {18). 1 , 500 ( 15). 2 , 000 { 19). 5 , 000. {19). 2 , 000. (21). {21}. 2 , 950. 46 , 100. 46 , 100. 詳細に. 収入 成 長. 5 , 000. 4 , 550 6 , 000. 2 , 500. 1 . 500. 2 , 950. 留保利 益. 支払手段 残 高 450 3. 損益計算書. 2 , 000 { 2 } 40 , 950 { 3 } 16 . 550 { 9 }. { 5 } 35 . 500 {17). {8}. 非貨幣資産. ( 11) 1 2 , 150 { 6 }. 期間収入. { 7}. 貸借対照 表. 2 , 700. 49 , 250. 49 , 250. 40 , 500. グロ ー バルに. グロ ー バルに 資産 成 長. 40 , 500. 詳細に. 収益( 売上) 成 長. この ように, 三分割された計 算体系は, 利益計 画 と資金計 画を 統合する 全体計 画を 価値 の流れか ら 直接作成する ときに,あ ら われるが 51 ) , ここでは, K. シュミ. ー. レ ヴィ ツが 掲 げ. Vgl. Chmielewicz, K. : Finanzwirtschaft. S.101-102 u. S.16 1 u. S.180. ; Chmielewicz, K. : (Finanzrechnung) Betriebliches Rechnungswesen, Band 1. : Finanzrechnung und Bilanz. Reinbek bei Hamburg 1973. S.33-34. ; 参照。 佐藤誠二著(現代 会計の 構図)『現代 会 計の 構図J 森山書 店 1993. 83頁; 染谷恭次郎著( 財務諸表三本化). 153頁 49) この 点. また, K. シ ー レ ヴィツは . 「 周 知のよ っに. 資金計算書は 流動性 目 標に 役立つ. も っと も 描写力がある管理手段である 。 こ れに対して. 貸借対照 表は グロ ー パル な支払能力の管 理を可能にするが. 損益計算書は 全 く 財務経済 上の 描写力を有し ない 。 こ れが,貸借対照 表と損 益計算書の 修正 (Variation) では計算制度の 財務経済 的 な 描写の 価 値を増大でき ない. もし く は, 限定 的にの み 可能である, 究極的 な理由である 」 (Chmielewicz, K. : , Finanz- und Erfolgs­ planung. S.41.) と述べている。 50) Chmielewicz, K. : Finanzwirtschaft. S.100 u. Vgl. S.125. ; Vgl. Chmielewicz, K. : Finanz­ rechnung. S.21 . ; Chmielewicz, K. : Finanz- und Erfolgsplanung. 1972. S.40. 51 ) また . K. シュミ ー レ ヴィツは,計算制度の 三 分割に 関連して. 表 2 を用いて . 「 表 2では. 理 論と実践において 通常の 二分割の 体系が資金計算書の追加によ り 三分割の 体系に 移転さ れる 根拠 が 明 らかにさ れる。 目 標体系での収益性 目 標 (Erfolgsziel) の 採用は , 収益性 目 標の実現を計 算 上で 監視するた めに. 管理手段としての損益計算書を もたらす。同様に, 目 標体系での 流動性 目 標の 採用は. 流動性 目 標の実現を計算 上で 監視するた めに. 管理手段としての資金計算書を も / 48). - 3 5 ( 275 )-.

(14) 第43巻. 第2号. る具体例である表 3 に基づいて, この全体計画の作成過程について簡単に検討しておく。 表では, 三分割された計算体系の 6 つの記載欄とともに, 数量計画と価格の欄が追加され, 各段において, 数量 x 価格 = 記載値という基本方程式が充たされるとともに, あ ら ゆる記 載値が数量計画値か ら 演繹されている。ま た, 数量計画では, 上か ら 下へ, 計画手順に従 っ て, ま ず主要計画値である販売数量を決めた上で, 「生産数量」 が計画され, 次にこの生産 数量か ら 投入財の必要数量が算定され, そして支払配当, 支払利子や借入金の返済な どを 考慮した上で, 支払手段の有高が計画される52) 。具体的には, ま ず, 在庫方程式 [在庫量の 減少 + 最終在庫量 = 開始在庫量 + 在庫量の追加] を生産数量に合わせて展開した, 方程式 [販売数量 (4 , 500) + 企業内消費量 ( 0 ) + 在庫調整量 ( - 500) ー 外注量 ( 0 ) = 生産数量 (4 , 000) , 但し, 在庫調整量 ( - 500) ) = 期末有高 (500) ー 開始有高 ( 1 , 000) ] により, 生 産数量 (4 , 000) が計画される53) 。 次に, 投入財の必要数量が, 式 [I: 生産数量 X 消費係数 + I: 影響値 X ロ ス 量 (時間)=必要数量] に基づいて算定されるが, この式の消費係数と ロ ス 量 (時間)はそれぞれ どれ程の投入財が製品単位当たりと影響値当たりで消費されるの かを示し, 記号 こ は複数の製品と複数の影響値が存在しうることを示唆している。 しかし なが ら , 具体例では, 簡略化のために, 販売と生産と投入財の消費が同 一期 間で生ずると いう前提下で, 単ー製品が各 々 一種類の原材料, 労働力, 機械と エ ネ ル ギ ー を用 いて生産 されると想定され, 原材料は4 , 000単位 X 90kg/単位 十 4 , 000単位 X lOkg/単位 = 400 , 000 kg, 労働力は4 , 000単位 X 1 2 , 000分/単位 十 4 , 000単位 X 3 , 000分/単位 = 60 , 000 , 000分, 機 械は4 , 000単位 X 3 , 000分/単位 十 4 , 000単位 X 600分/単位 = 1 4 , 400 , 000分, エ ネ ル ギ ー は 4 , 000単位 X 4 , 000kWh/単位 十 4 , 000単位 X l , OOOkWh/単位 = 20 , 000 , OOOkWh と算定さ れる54) 55) 。更に, 貯蔵できる原材料について, その調達量が, 先の在庫方程式を展開した式 [消 費 量 (400 , 000 kg) + 最 終 在 庫 量 ( 100 , 000 kg) ー 開 始 在 庫 量 (50 , 000 kg) = 調 達 量 (450 , 000kg) ] で算定される。 同時に, 従業員数と機械台数について, 必要数量を, 式 [期 /た ら す。 表 2 に お い て 明 ら か な よ う に, 資金計算書 は流動性 目 標の た め に は も っ と も 描写力 の あ る 管理手段で あ る 。 こ れ に 対 し て, 貸借対照表 は グ ロ ー バ ル な 支払能力 の管理の み を 可能 に し, 損益計算書 は全 く 財務経済上の描写力 を 持 た な い。 こ れが, 計算制度の財務経済的 な描写の価値 の増大が貸借対照表 と 損益計算書の修正 に よ っ て は 制 限 的 に の み可能で あ る か, 一般 に は で き な い 理由 で あ る 」 (Chmielewicz, K. : Finanzwirtschaft. S.102.) と 述べ て い る 。 52) Vgl. Chmielewicz, K. : Finanzwirtschaft. S.126. 53) Vgl. Chmielewicz, K. : Finanzwirtschaft. S.128. 54) Vgl. Chmielewicz. K. : Finanzwirtschaft. S.129-130 u. S.135. 55) な お, K. シ ュ ミ ー レ ヴィ ツ の具体例 で は, 影響値を製品数量500単位で 一組 と す る 組 当 た り 消 費 で 検 討 す る た め. た と え ば, 原材料 は 式 [4 , 000 単 位 X 90kg / 単 位 十 8 組 X 5 , 000kg / 組 = 400 , 000kg] で算定 さ れて い る が, 製品単位当 た り で の 消費 と 組当 た り で の 消費の区分は多品種 生 産 で の み 有 意 義 で あ る た め, こ こ で は 製 品 単 位 当 た り の ロ ス 量 (時 間) を 用 い た (Vgl. Chmielewicz, K. : Finanzwirtschaft. S.1 29-130.)。 - 36 ( 276 )-.

(15) K. シ ュ ミ. ー. レ ヴ ィ ツ の企業計算制度 に つ い て の 一考察 (牧浦). 間消費量 + 単位当たりでの期間能力 = 必要数量] で算定 し , 準備可能数量を上回 っ てお ら ないか どう かを調べ, 生産能力上で陰路が存在 し ないことを確認するとと も に, 先の在庫 方程式を展開 し た式で期間補充数量が算定される。 このため, 具体例では, 減少と補充が 期末にのみ 行われ. 期間生産能力と期間費用 が開始人員 (500人)と開始台数 ( 135台)に 依存するという想定下で, 一人当たりでの期間生産能力を125 , 000分/期間, 一台当たりの それを 120 , 000分/期間と見積 も り,式 [期間消費量 (60 , 000 , 000分)+ 単位当たりでの期間 生産能力 (125 , 000分/期間)=必要人員数 (480人)] と, 式 [期間消費量 (14 , 400 , 000分) + 単位当たりでの期間生産能力 ( 1 20 , 000分/期間) = 必要台数 ( 1 20台)] に よ り, 生産能 カ上での陰路がないことを確認 し た上で, 式 [減少 (50人)+ 期末人員 (640人)ー 開始人員 (500人) = 期 間採用 人数 ( 1 90人)] と. 式 [減少 ( 1 5台)+ 期末台数 ( 160台)ー 開始台数 ( 1 35台)= 期間投入台数 (40台)] で,期 間補充数量が算定される56) 。なお,具体例では,手 元機械は調達価格 (30 , OOOTWE) の40%, 手元建物は調達価格 (10 , 000TWE) の50%, 土 地 は調達価格 (5 , 000TWE) で 57) , 外部 サ ー ビ ス に つ いては簡略 化され, 期 間 支出 (6 , 000TWE) の み が それ ぞれ記載されているが58) , 租税や助成金な ど は無視されてい る59) 。 ま た, 調達数量とと も に価格が変化する状況を無視 し て60) , 価格は一定という前提 下で, 先の基本方程式 [数量 x 価格 = 記載値] で記載値が算定され. その合計で支払手段 の残高と留保利益が規定されると仮定 し て.. 配当 ( 1 , 500TWE),. 借入金の返済 (4 , 000. TWE) と支払手段最終有高 (450TWE) の確保のため, 具体例での機械代金の支払猶予購 入 (2 , 000TWE) の よ うな, 支払いの次期繰越 し とと も に, 外部金融 (5 , 000TWE) につ いて検討される6 1 ) 。 なお, K . シュミ. ー. レヴ ィ ツ は, 「全体と し て, 表 3 は, 主要計画と し. ての販売計画か ら ,左上 よ り左下にかけて派生的な数量計画 (sekundare Mengenplan), 左か ら 右で数量計画 か ら の演繹値を記載 し , すべてが支払手段と損益の残高 も しくは取 引 に影響力を及 ぼ し ていることを示す。このため, 資金 • 利益計画 (Finanz- und Erfolgs­ plan) は特殊な派生計画 (Sekundarplan) を意味する」62) と述べたり, 「全体と し て, 表 3 は統合された計画計算書 (Planungsrec hn ung) の基本構造を示すが, その 際, 個 々 の計 算部門は区分されるとと も に, 数量的な生産 · 信 用 計 画 (mengemaBige Produktion56) Vgl. Chmielewicz, K. : Finanzwirtschaft. S.131-133 u. S.136. 57) Vgl. Chmielewicz, K. : Finanzwirtschaft. S.135. 58) Vgl. Chmielewicz, K. : Finanzwirtschaft. S.127. 59) Vgl. Chmielewicz, K. : Finanzwirtschaft. S.139. 60) Vgl. Chmielewicz, K. : Finanzwirtschaft. S.146. 61) Vgl. Chmielewicz, K. : Finanzwirtschaft. S.138-139. 62) Chmielewicz, K. : Finanzwirtschaft. S.139-140. - 37 ( 277 )-.

(16) 第43巻 und Kreditplanung) に 統合される 」. 3). 6. 第2号. と 述べている 。 また. 相 互 に 関連 した 多数の 在庫. 方程式を 充た すこと により, 投入財の 数量的な 一 致 (Kompatibilitat) が保証されるとと も に. 最終有高を 通 じて 選択された 処 置 による 後続期間 への効果が 考慮される 64) 。 この点 , K. シュミ. ー. レヴィ ツは,「表 3 では. 決 定の効果が 統合された計 画体系のさ ま ざまな 場所. で 明らか にされる 。 企業政策のための 部門的な 配慮 を計 画体系の 各場所に関連づけるとき には, まず企業政策のため に 当該方策で 採用されうるさま ざまな 決 定の効果が 考慮され. 次 にこれら 方策 により 発生 する 波及効果 (Folgewirkung) が計 画体系 に 挿入される 。 この よう に して. 統合 的な計 画体系は. 経営の 部門領域間 に存在する 相互依存関係を 示 し. 更 に企業政策での 統合効果 (Integrationsdruck) をもたら す」65) と 述べている 66 ) 。. Chmielewicz, K.: Finanzwirtschaft. S.140. Vgl. Chmielewicz, K.: Finanzwirtschaft. S.144-145.; Chmielewicz, K.: Finanz- und Er­ folgsplanung. S.125-127.; Waldmann, J . : Unternehmensfinanzierung. S.62--63 u. S.76-77.; 参照。 拙著(ドイツ投資決定論)• 178-179頁 65) Chmielewicz, K.: Finanzwirtschaft. S.149. 66) この 点, 「表 3 で 要約して 示された数量 · 価格計画の 体系が 垂直的な 区分と 水平的な 区分によ り 個 々の 部 門計画に 分割される ならば, これら 部 門計画は 問隙の な いように (nahtlos) 相互に 63) 64). 組 み 合 わされ , 分割箇所で 相互に 一致させられると いう条件が 充たされる べ きである。 …ある 変 更が 分割箇所 (たと えば , 販売数量) で 行 われる ならば , この 変化は後続計画( 表 3では , 生産 計画 , 資金計画と利 益計画)に継承される べ きである。 このようにして , す ぺての 部 門計画が 統 合された 全体計画の 部 分と み なされ , かつ , 取り扱 われる。 そ こでは , 陰路計画の現 象があら わ れる。 …企業 政策は 陰路を排除し , 目 標の 達 成の 確保を め ざすが , これが中期もし くは 長期 的に の み実現されうるか ぎり , 短期 的にはす べての計画が 陰路(販売数量, 調達可能 量もし くは資本 調達可能 額)に 適合す べ きである 」 (Chmielewicz, K.: Finanzwirtschaft. S.145.; Vgl. Guten・ berg, E.: (Produktion) Grundlagen der Betriebswirtschaftslehre, 1. Band. Die Produk・ tion, 2. Aufl., Berlin 1955. S.119-120. (溝ロ 一雄・ 高 田馨訳 「経営経済学原理 第 1 巻 生産 論」 千倉書房 1957. 126頁) ; 参照。 拙稿(資金計画論). 150-151 頁)。. - 38 ( 27 8 )-.

(17) K . シ ュ ミ ー レ ヴ ィ ツ の企業計算制度 に つ い て の 一考察 (牧浦) 数 量 計 画. l. 製品数量 販売数量 債権 債権返済 前受金 期末有高. 4 , 500. 表 3 数量計画 に よ る 統合資金 • 利益計画表67) 価 格. 金計算書 貸借対照表 期間収入 期間 支 出 非貨幣資産 債 務. 9 . 0 (5) 35 , 500 資 {7) 3 , 000 (8) 2 , 000. 500 5.9 = 減少 500 1 , 000 5.9 ー 開始有高 4 , 000 = 生産数量 投入財の 消費量 (生産数景x消費係数) 400 , 000 原材料 60 , 000 , 000 労働力 1 4 , 400 , 000 機械 エ ネ ルギー ー 20 , 000 , 000 0. 1 原材料数量 400 , 000 27 消費 + 期末在庫 100 , 000 ー 開始在庫 50 , 000 = 調達 450 , 000 従業員数 480 1 5 , 000 必要開始人員 20 1 5 , 000 不要開始人員 = ー 開始人員 500 640 + 期末人員 50 + 減少 1 90 = 採用 機械台数 1 20 30 , 000 必要開始台数 15 30 , 000 不要開始台数 = ー 開始台数 135 300 , 000 160 + 期末台数 15 + 減少 40 300 , 000 = 投入. 2. 3 4. 5. 6 不動産 士地 建物. 一 減価償却 7 外部サ ー ピ ス 8 信用 と 手元現金 開始支払手段有高 本参加債務. 借入金 返済 利子 資 合計 機械 の 支払猶 予 購入 仮 借入 金 の 導入. 修正済み合計 残高 67). 最終合計. { 8 } 2 , 000. {5} 35 , 500 {6) 5 , 000. {21} 2 , 950. { 9 } 2 , 000. {10) 10,800. {10) -10,800. { 2 } 1 , 350 {11) 12, 150 {11) 12. 150. { 12} 7 , 200 { 12} 300. {12) 7 , 200 300 {12). {13) 3 , 600 {13} 450. {13) -3,600 {13) - 450 { 2 } 16,200. {14) 10,000 {14) 10,000. {l}. 10%. {21) - 2 , 950 ( 2 ) 5 , 900. { 9 } 2,000. 5%. 配当. { 6 } 5,000 { 2 } 7,500 I 1 I -3,ooo. 損益計算書. 期間費用 期間収益. 600. {15') 2, 000 {15) {2} {2} {13) {16) 6,000. 2,000 5, 000 5,000 - 500. ( 3 ) 16,550. {19) 1 , 500. {17) 4 , 000 {18) 2 , 500 41 , 100 47,650 {15') -2,000 (20) 5 , 000 45,650 46 , 100 450 46 , 100 46 , 100. Vgl. Chmielewicz, K. : Finanzwirtschaft. S.127.. - 39 (279 )-. ( 4 ) 25, 000 {17} - 4 , 000. 39 ,550 {15) 2,000 {20) 5,000 48,800 46 ,550 2 , 700 450 49, 250 49 ,250 48,800. (13) 500 {16) 6 , 000 (19} 1 , 500 {18) 2 , 500 37 , 800 37 , 800 2 , 700 40, 500. 40 , 500. 40 , 500. 40 , 500.

(18) 第43巻 第 2 号. 3. 既存の計算制 度 に よ る 財務経済の検討. と こ ろで, 貸借対照表 と 損益計算書に基づく既存の計算制度の中に, 資金計算書 と 同 一 の機能を発揮しうる計算制度や概念は存在しないのであ ろ う か。 このためには, 何 よ りも まず貸借対照表の限界を明らかにしなければならない。 この点, 貸借対照表は有高貸借対 照表 (Bestandebilanz) と 変動貸借対照表 (Veranderungsbilanz) に大別できる。 この内, 前者の有高貸借対照表は, 借方 (資産)項目 と 貸方 (負債 ・ 資本)項目を対比する通常の 貸借対照表であるが, 既に述べた ように, 支払手段残高が資金計算書においてその発生源 泉に従 っ て詳細に示されるのに対して, グ ロ. ー. バ ルな総額 と してのみ示す68)。 このため,. あらゆる資料を利用できる企業内部者が, 流動性(支払能力)の判定のために, 資金計算 書 よりも貸借対照表を選好するこ と は, 誤りである。 反面, 企業外部者は実績貸借対照表 のみを流動性(支払能力)の判定のために利用でき, しかも, 企業に開示義務が存在する と きにのみ , 限られている。 ま た, その描写の価値も限られており, 将来の流動性(支払 能力)についての描写力には疑問があるが, 次 善の策 ( zweitbesteLosung) と して用い. られてきた69) 。 そこでは, 「将来の流動性(支払能力)に対する実績貸借対照表の説明は,. すべての貸借対照表勘定科目が将来の費用 (た と え ば, 原材料や機械)もしくは将来の収 益 (た と えば, 製品有高)あるいは一一ここで関心があるが, —将来の支出 (た と え ば, 企業間信用 債務や銀行借入金)もしくは将来の収入 (た と えば, 債権や土地)を示してい る と いう解釈からなされる」70) が, 換金可能性 ( Liquidierbarkeit) に従 っ て貸借対照表勘 定科目を分類するだけではなくて, 手元現金開始有高や, (手元現金 + なる債権) + (満期債務 +. 3 カ 月 以内で満期に. 3 カ 月 以内に満期になる債務) と いう財務比率, いわゆる流動. 性度から, 流動性(支払能力)が判定されてきた71 ) 。 しかしながら, 流動性は企業 と その支 払能力 ( Zahlungsfahigkeit) に関係しているのに対して, 貸借対照表勘定科目の有高の換 金可能性は経済財 と その貨幣への転換能力 ( Um wandlungsfahigkeit in Geld) に関係し ているため, 厳密に区別されるべきである72) 。 このため, この よ うな ア プ ロ. ー. チ は, ①記載. Vgl. Chmielewicz, K.: Finanzwirtschaft. S.179-180 u. S.l O1-102. Vgl. Chmielewicz, K. : Finanzwirtschaft. S.180. Chmielewicz, K.: Finanzwirtschaft. S.181. Vgl. Chmielewicz, K.: Finanz- und Erfolgsplanung. S.50-51.; Rieger, W.: (Einfiihrung) Einfiihrung in die Privatwirtschaftslehre. 3. Aufl., Erlangen 1964. S. 263.; Liicke, W.: Finanzplanung. S.226-228. 参照。 溝 ロ 一雄 ・ 後藤幸男訳 . 265-268頁 ; Chmiele・ wicz, K. : Finanzwirtschaft. S.182-183. 72) Vgl.Chmielewicz, K.: Finanzwirtschaft. S.181.. 68) 69) 70) 71). - 40 ( 28 0 ) -.

(19) K. シ ュ ミ. ー. レ ヴ ィ ツ の企業計算制度 に つ い て の 一 考察 (牧浦). さ れた貸借対照表勘定科目が貸借対照表での記載値で支払いをもた ら し, ②これ ら 支払い が十分正確に期限づけ られており, ③実績貸借対照表か ら 明 ら かにはな ら ない将来の収入 と支出が近似的に相殺 さ れ る と み なしう る な ら ば, 近似解もし く は大雑把な規則 (Faust­ regel) として使用 で き る 73) 。 他方, 後者の変動貸借対照表は, 前者の有高貸借対照表の. 変形であ る 。 それは, 通常, 2 つの時間上前後に続 く 有高貸借対照表の価額差異 (W ert­ differenz) をあ らわし, 差額計算 (Differenzrechnung) に よ り作成 さ れ る 74) 。 このため,. 有高貸借対照表とは異なり, 変動貸借対照表では,. 一. 時点に対す る 計算ではな く て, むし. ろ 二時点間 での価額比較 (W ertvergleich), その間での価額差異の把握が問題に さ れ る た め, あ る 期間の開始貸借対照表値と変動貸借対照表値が加算 さ れ る な ら ば, 同一期 間 での 期末貸借対照表値が得 ら れ る といわれてきた。 この点, 個別勘定科目においては, 価額差 異が, 有高差異であ っ ても, 期 間運動値とは一致しないため, この よ うな加算は認め られ ないが, 実 務 で は, たと え ば, 変動貸借対照表の借方勘定科目の価額差異を債務 (Ver­ pflichtung) の変化量 (資金需要量) , 貸方勘定科目の価額差異を資本調達源泉の変化量. (資金供給量)とみなして, 貸方勘定科目の変化量により借方勘定科目のそれが補償 さ れ る のか否かが調べ られてきた75)。 同 時に, いわゆ る 期間 一致の原則 (Postulat der Fristen­ kongruenz) に従 っ て, たとえば, 債務の増加の利用 可能期間が少な く とも資産の増加の. 拘束期間に等しいのか否かが問われてきた76) 。 そこでは, 変動貸借対照表は, あたかも, 流 動性計算もし く は資本調達計算 (Liquiditats- oder Finanzierungsrechnung) と み な さ れてきたが, 変動貸借対照表は, 本来, 同 一 期 間 での 資金計算書と損益計算書の 結 合項 V ( erbindungsglied) であり, たとえば, 表 3 では, 資金計算書が 12 , 150TWE の原材料. (調達)支出, 損益計算書が 10 , 800TWE の原材料費を示すとき, 変動貸借対照表は 1 , 350 ( ewegungsdifferenz) を呈示してい る 。 この よ う に 変動貸借対照 TWE の運動値差異 B. 表の記載値は, 運動値差異であり, 支払手段と損益の間 での差異 であ る ため, 計算期間 で 運動値が変化しない勘定科目は表示 さ れない77) 。 このため, 描写力には限界があ る にもか 73). Vgl. Albach, H. : Finanzplanung. S.70. ; Gutenberg, E. : (Gewinnverwendung) Ober den EinfluB der Gewinnverwendung auf das Wachstum der Unternehmen. in : ZfB. 33. Jg., 1963. S.203. ; Lticke, W. : Finanzplanung. S.232f. 参照 。 溝ロ 一雄・後藤幸男訳. 274頁以 下 ; Siebert, K. : Probleme. S.285f. ; Witte, E. : Liquiditii.tspolitik. S.lOf. u. S.1 23f.; Keller, J. : Liquiditii.t. S.3lf. ; Lohmann, M. : (Einflihrung) Einflihrung in die Betriebswirtschafts。 lehre. Ttibingen 1 949. S.1 19. 74) Vgl. Chmielewicz, K. : Finanzwirtschaft. S.185. ; Rehkugler, H. u. Schindel, V. : (Finan­ zierung) Finanzierung. 3. Aufl., Mtinchen 1 983. S.199-200. 75) Vgl. Chmielewicz, K.: Finanzwirtschaft. S.186. 76) Vgl. Gutenberg, E. : Finanzen. S.277f. 参照 。 溝ロ 一雄 • 森昭夫·小野二郎訳 1 977. 302頁 以下 ; 参照 。 拙稿(資本 フ ォ ンド). 81-85頁 77) Vgl. Chmielewicz, K. : Finanzwirtschaft. S.188-189. - 41 2 ( 8 1 )-.

(20) 第2号. 第43巻. かわらず,「変動貸借対照表では,期間内での資産と負債の規模と構造における変化の傾向 (Anderungstendenz). が主な関心事で あ る。 この よ う な変化の傾向と規模が認識 さ れるな. らば, その変化は管理できるため, 変動貸借対照表の企業政策上の意義は, 流動性分析 よ り も , む し ろ 資産と負債の変化の表示と管理によ り多く見られる」78) といわれてきた。 ま た, 変動貸借対照表では, 本来の運動ではなくて , 運動の過程の正味効果 (Saldo), つ ま り, 運動値差異のみが見られるため, 変動貸借対照表の勘定科目を相互に並列 さ れる増加 と減少に区分 し た, 運動貸借対照表 (Bewegungsbilanz) が作成 さ れてきた。 そこでは, 通常, マ イ ナ ス の勘定科目は貸借対照表の反対側に転記 さ れるが, 運動値差異のみが記載 さ れる変動貸借対照表に比べ て,運動値その も のが示 さ れるが,過去計算で あ る。 この点, E.. ヴ ィ ッ テ は, 資金計算書を将来の 一年以内の も のと し , 運動貸借対照表を よ り長期的. な計画体系と し て使用 し よ うと し たが79) , 欠陥の あ る支払能力の表示や, 資金計画に比べ て乏 し い描写力からみれば, この よ うな試み は疑問視 さ れうる80) 0 次に, 貸借対照表の代わりに, 損益計算書に関連 し た財務経済のための ア プ ロ て , キ ャ ッ シュ ロ. ー. ・. チと し. フ ロ ー 概念を検討すると, も っ と も 簡単な も のは, 式 [ キ ャ ッ シュ. (8 , 750TWE). (OTWE) ]. ー. ・. フ. = 利益 (4 , 200TWE) + 減価償却 (4 , 550TWE) + 長期積立金への組 入額. で示 さ れる よ うに, 支払手段の由 来と し て記載 さ れる運動貸借対照表の右側の. 数値を用いるが, その構造は, 論者に よ り, たとえば, 配当, 利子や租税な どが追加採用 表4 借. 支払 手段有高 (1-2) 売 掛債権 (6-7). 土地. 建物 (15d). 変動貸 借対照表81) 貸. 方 -. 資本参加 債務 (3-4). 150. ゜. 2 , 000. {6-7} 借 入金 債務 (3-4). 前受金 (8-9). - 500. (13). 原材料 (14a-15a). 1 , 350. { 11-10}. 機械 (14b---15b). 7 , 950. {14 · 15-13}. - 2 , 950. {21}. 製品 (15c). 7 , 700. 未払金 債務 (10-11). 留保利 益 (17-16). I. ゜. 方 1 , 000. (20--17). 2 , 000. {8}. 2 , 000. { 15}. 2 , 700. 7 , 700. Chmielewicz, K.: Finanzwirtschaft. S.189.; Vgl. Ritterhausen, H.: (Finanzdisposi­ tionen) Die kurzfristi.gen Finanzdispositionen. in: Handbuch der Wirtschaftswissen­ schaften. Band 1. (Hrsg.) Hax, K. u. Wessels, T. 2. Aufl., Koln-Opladen 1966. S.354.; Witte, E.: (Finanzwirtschaft) Finanzwirtschaft der Unternehmung. in: Allgemeine Betriebswirtschaftslehre in programmierter Form. (Hrsg.) Jacob, H. Wiesbaden 1969. S.512. 79) Vgl. Witte, E.: Finanzwirtschaft. S.512 u. S.516 u. S.518. 80) Vgl. Chmielewicz, K.: Finanzwirtschaft. S.189-192. 81) Vgl. Chmielewicz, K.: Finanzwirtschaft. S.185. 78). - 42 (282 )-.

(21) K . シュミ I. 借 方増額. ー. レ ヴィツの企業計算 制度に ついての 一 考察(牧浦 ). 支 払手段の使 用. 最終 支払手段有高 ( 1 ). 支払猪予付 き 販売に よ る 給付 (6). 前 渡金によ る購入支出 (12) 原材料の 増加 ( 14a). 機械への投資 ( 1 4b). 不動産への投資 ( 14d). 借方に記載で き る 自 家製物件 (14c). 製品有高の 増加. II 貸 方減額 財務支出 (4). 前受金によ る販売 給付 (9). 支払猶予付 き 購入に よ る 支出 ( I ! ). 配当のた めの支出 ( 16). 表 5 運動貸借対照表82). 450 5 , 000. ゜ ゜゜ ゜. {6}. 4 , 000. { 17). 1 , 500. { 19}. 1 2 , 1 50 { 1 1} 1 2 , 000 { 1 4 · 1 5}. I. 支 払手段の 由来. 借 方減額. 開始 支払手段有高 (2). 支払猶予付 き 販売 に よ る 収人 (7). 前 渡金によ る購入 給付 ( 13) 原材料費 ( 1 5a). 機械での減価償却 ( 1 5b). 不動産での減価償却 ( 1 5d) 製品有高の減少 ( 1 5c). ゜゜. 35 , 100. n. 貸 方増額. 財務収入 (3). 前受金によ る販売収入 (8). 支払猶予付 き 購入に よ る給付 (10) 利 益 ( 17). 600 3 , 000. ゜. 10 , 800 4 , 050 500. 2 , 950. 5 , 000 2 , 000 2 , 000 4 , 200. 35 , 1 00. {1} {7} ( 10). ( 13} ( 13). {21) {20}. {8} { 15}. されるため , 多様であり 3)' め ざす目標も 不 明 瞭である 84)。 この点 , ま ず, キ ャ ッ シュ 8. ロ. ・. フ. は , 費用勘定科目とし ての 減価償却と 積立金 への 組入 額が過大に 設定される結果 , 残. ー. 高とし ての 利益が過小 に示される 危険を 回避できる , 改良された損益残高 (Erfolgsaldo) と. みなされ てきた 85)。しかしながら , 構成 要素が , 資金計算 書の 代わり に , 損益計算 書から引 き 出されるため ,. このような 解釈では ,. こ こで 問題 にし て いる財務 経済 には適さな い 86) 0. また , も っとも 妥当と 思われるものとし て, キ ャ ッ シュ. ・. フロ. が 内部金融の基準である. ー. Vgl. Chmielewicz, K. : Finanzwirtschaft. S.190. Vgl. Bilschgen, H. E. : (Wertpapieranalyse) Wertpapieranalyse. Stuttgart 1 966. S.166f. ; Busse v. Colbe, W. : (Aufbau) Aufbau und Informationsgehalt von KapitalfluBrechnun­ gen. in : ZfB. 36. Jg., 1 966. S.82-1 14. ; Hofmann, R. : (Bilanzkennzahlen) Bilanzkennzahlen. 2. Aufl., Koln--Opladen 197 1 . S.156. ; Flohr, G. : (Die cash-flow Analyse) Die cash-flow Analyse. in : Der Betrieb 17. Jg., 1964. S.705-71 1 . ; Juesten, W. : (Cash-flow) Cash-flow und Unternehmensbeurteilung. 4.Aufl., Berlin 1 980. S.52f. ; Kafer, K. : (KapitalfluB­ rechnungen) KapitalfluBrechnungen -Funds Statement, Liquiditatsnachweis, Be­ wegungsbilanz als dritte Jahresrechnung der Unternehmung. Stuttgart 1 967. S.347f. u. S.355f. (安平昭ニ ・ 戸 田博之 ・ 徐龍 達 • 倉 田三郎訳 「資金計算書の理論」 千倉書房 1974/6. 169頁以 下 182頁以 下 ; Kohler, R. : (Cash Flow-Analysen) Ermittlungsziele und Aussage­ fahigkeit von Cash Flow-Analysen. in : Die Wirtschaftsprilfung 23. Jg., 1 970. S.385-392. 84) Vgl. Chmielewicz, K. : Finanzwirtschaft. S.194-195. ; Chmielewicz, K. : Finanz- und Er­ folgsplanung. S.58-59. ; 参照。拙稿 ( キ ャ ッ シュ ・ フロ ー ) 「 キ ャ ッ シュ ・ フ ロ ーと企業評価」 ( 生駒道弘 ・ 蠣原 茂樹編 「経営 財務と 証 券市場」 千倉書房 1 988 第 7 章) 140-147 頁 85) Vgl. Kohler, R. : Cash Flow-Analysen 1970. S.386. ; Chmielewicz, K. : Finanzwirt­ schaft. S.195-196. 86) see. Paton, W. A. : (Cash-Flow) The "Cash-Flow" Illusion. in : The Accounting Rewiew, Vol. 38. 1963. p. 243. ; Drebin, A. R. : (Cash-Flow) "Cash-Flow" it is Malady or Syndrome ? in : Journal of Accounting Research, No. 2. 1964. p.25-34. ; Vgl. Kafer, /'. 82) 83). - 43 ( 283 )-.

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