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地方教育政策の政治化と民主的統制

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Academic year: 2021

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(1)Title. 地方教育政策の政治化と民主的統制. Author(s). 橋野, 晶寛. Citation. 北海道教育大学紀要. 教育科学編, 65(2): 1-15. Issue Date. 2015-02. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/7672. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) 北海道教育大学紀要(教育科学編)第 6 5巻 第 2号 J o u r n a lo fHokkaidoU n i v e r s i t yo fE d u c a t i o n( E d u c a t i o n ) Vo . l6 5,N O . 2. 平成 2 7年 2 月. 0 1 5 February,2. 地方教育政策の政治化と民主的統制 橋野晶寛. 北海道教育大学旭川校教育学教室. OnTheP o l i t i c i z a t i o nandt h eD e m o c r a t i cC o n t r o lo ft h eL o c a lE d u c a t i o n a lP o l i c y HASHINOA k i h i r o Departmento fE d u c a t i o n,AsahikawaCampus,Hokkai【1 0U n i v e r s i t yo fE d u c a t i o n. 概要. 1 9 9 0 年代以降の地方分権改革の進展によって,財政移転の仕組みや最低基準に関わる国の基 準法を残しつつも,地方政府には教育行財政における裁量が与えられ,教育政策が地方政治の 対象となった。本稿では,地方分権改革期以降の都道府県レベルの教育政策過程について,知 事という「代理人」の事前・事後統制に着目して,教育政策の争点化,知事の教育政策への関 与の過程を実証的に記述するとともに,地方教育政策に関わる民主的統制の所在およびその制 約条件を考察する。. 1.課題設定 教育政策・行政過程研究の重要課題の 1つに,その意思決定過程における民主的統制の所在の評価と制度. 1 9 8 4,1 9 9 0 ),パーク ( 1 9 8 5 ),S c h o p p a( 1 9 9 1 = 2 0 0 5 )は , 構想、がある。戦後の教育政策過程に関する斎藤 ( 戦後の教育政策過程の専門・分化現象に光を当てた研究であり,そうした「下位政府論」は,中央政治に焦 点化した政策過程像であった。地方政府の行政サービスが中央政府からの特定・一般補助金による移転財源 と国政の下にある基準法に大きく制約される状況 1では,それらに関する立法・法令改正の政策過程をもっ てして,政策過程の記述とし,民主的統制の所在を評価することは第 1次近似としては許容できょう。. 9 9 0 年代から漸次的に進行してきた地方分権改革は,厳しい財政制約の中で地方政府に一定の政 しかし, 1 策的裁量を与えることとなった。この現象は,「意思決定の二重化」と捉えることができる。すなわち,財 政移転の仕組みや最低基準に関わる国の基準法が国政のアジェンダとして残されつつも,地方政府には自主 財源による追加的政策,総人件費内での使途の決定に関する裁量が与えられ,教育行政サービス水準と経費 配分が地方政治の対象となったのである。また,この意思決定の二重化は,単に教育行政サービスの水準の 決定が地方レベルで「政治イ七」したことのみならず,議院内閣制と二元代表制という異なる統治原理の下で 政治的意思決定が行われるようになったことをも意味する。. 1.

(3) 橋野晶寛. 小川 (2008: 4章)は,地方分権改革の帰結としての自治体教育政策の「政治化」を不可避の現実として 捉えた上で,民主的かつ透明性の高い政策決定の手続きの構築に教育政策・行政の課題を見出している。こ うした現状認識は,選挙による間接民主主義を不十分な民主的統制原理として把握した上で,首長権力の分 立・抑制に民主性・専門性の実現を見出す制度構想(教育委員会の存置・機能拡充,教育関係条例制定等) への志向にも繋がろう。しかし一方で,教育活動が他の対人公共サービス同様に多額の人件費を要する労働 集約的事業であるゆえに財政的制約に服し,また予算案策定が首長の権限に属す以上,政策聞の優先順位を めぐる政治的意思決定から免れえない。その優先順位の決定をめぐる政治的意思決定の中核は,エージェン トの選任に伴う政策選択にあるのであり,その過程を迂回した形で教育政策の民主的統制の実態と制度構想、 を論じることはできない。 このような問題意識の上に,本稿では,都道府県知事に着目して 1990年代末以降の都道府県レベルの教育 政策の政策過程分析を行う。具体的な作業課題は次の 2点にある。第 1は,地方政治における教育政策の争 点化,政策過程における知事の関与,制約条件の実証的記述・分析である。第 2は,制度変容の帰結として 起こった意思決定の二重化の教育政策の民主的統制という観点からの評価である。これらは,国政とは異な る地方議会制度における委任過程の実態把握と評価にほかならないが,本稿の結論として,選挙,議会によ る監視および自治体間競争 ( 1善政競争 J ) といった,知事を規律づけるメカニズムは十分に機能しておらず, 意思決定の二重化が民主的統制の深化をもたらしたとは言い難いことを主張する。 論文の構成は以下の通りである。次節では 9 0年代以降の地方教育政策の環境として制度変容と地方財政の 逼迫について概括し,実証分析の見通しをつけるために,日本の地方議会制度における知事権力について若 干の理論的考察を行う。 3節では知事選挙における候補者の公約情報から地方政治における教育政策の争点 化を分析し,. 4節では,財源を伴う新規政策の実施手段調達の過程の事例分析を行う。そして 5節では実証. 分析をふまえて,地方教育政策・行政における民主的統制の所在に関して評価・考察を行う。. 2 . 地方教育政策の環境とアクター 2 .1 . 2000年代以降の政策変更・制度改正. 教育政策,とりわけ,教育財政の中心を占める教員人件費政策に関わる意思決定の二重構造化は, 2000年 代以降の一連の地方分権改革および国政レベルの経済・財政政策によって段階的に進行してきたが,重要な 点は次の 2点にある。 2 0 0 1年施行),教育公 まず第 1に,幾多の政策変更・法制度改正の中でも,特に,改正義務教育標準法 ( 2 0 0 4年)は,基準に基づく全国一律の 務員特例法における国立学校準拠規定廃止および総額裁量制の導入 (. 学習環境の保持という戦後日本の初等中等教育政策を特徴づけてきた集権的な政策形式に変容を促し,教員 人件費に関して都道府県に少なからぬ裁量を与えることとなったという点である。 第 2に,財政再建の一環として公務員人件費の削減が図られたという点である。三位一体改革は,結果的 には,国庫補助負担金の一般財源化,税源移譲という財政的分権化と同時に地方交付税総額の抑制という財 政再建策でもあった。また, 2006年成立の「行政改革推進法」では教員人件費に関わって,自然減を上回る スピードでの教職員定数削減が求められ,給与水準に関しでも人材確保法における優遇分の削減が段階的に 進められてきたのである。また,一方で 2008年以降,一層の景気後退に伴う地域経済・雇用の悪化に対し, 雇用創出や地域活性化のために地方交付税に歳出特別枠と別加算枠による地方交付税の加算が行われた(安 藤2 0 1 4 )。. こうした制度改変・政策変容は,一貫した意図のもとで行われたものというよりも,中央における政治の. 2.

(4) 地方教育政策の政治化と民主的統制. 産物であったが,地方政府の側から見るならば, 2000年代の中央政府による制度改変・政策変更によって, 移転財源の変動と裁量化がもたらされたということができる。. 2 . 2 . 地方財政危機と行政改革. こうした制度改変・政策変更は中央・地方財政の悪化を背景としている。地方財政計画における財源不足 は1970年代に端を発しており,その財源不足は 1990年代まで交付税特別会計による借入,臨時特例交付金に よる補填および交付税率ヨ l き上げによって賄われてきたが,これらの長年にわたる補填措置は中央・地方の 0 0 9 )。実際に, 1 9 9 0 年代前半を境にして地方財政の借入金(地 累積債務の増大という帰結を生み出した(北村 2. 方債,企業債,特別会計借入の残高)は,. 3倍近くに激増したのである。こうした中央・地方の財政危機へ. の対応として小泉政権の下での財政再建路線が採られ,地方交付税総額が縮減された。図 1に示された都道 府県の歳入の推移から,地方交付税は 2000年度を境にして,歳入総額は 1998年度を境にして減少に転じてい ることが確認できる 20 また,図 2の経常収支比率(都道府県加重平均)の推移に示されるように, 1990年 代以降,経常収支比率が急激に上昇しておりえ財政赤字の拡大,歳入の伸び悩みの中で,各地方政府は具 体的対応として歳出削減を主とする行政改革への着手を迫られたのである。. 図 1 都道府県の歳入の推移 6 0 . 0 5 0 . 0 4 0 . 0. !30.0 ヲ宅、. 1 0 . 0. 。 。 1990. 2口00. 1995. 2005. 2010. 年度 叫い地方税. 圏窪田地方交付税. w. 伽国庫支出金. 醐輔臨地方債. 州附歳入総額. 図 2 経常収支比率の推移(都道府県加重平均) 100 95 90 85 認. 80 75 70 65 60 1990. 1995. 2000. 2005. 2010. 3.

(5) 橋野晶寛. 都道府県の行政改革の中でも,歳出の多くを占める人件費の削減は中心的な施策であり,一般行政,教育, 警察関係職の総人件費(給与水準および定数)の縮減が行政分野を横断する重要政策課題として認識される ようになった 4。各都道府県の行政改革の取り組み開始時期に関しては県間で遅速があったものの,現在に おいてはほとんどの都道府県で重要政策課題となっており, 2 0 1 3年 1 0月時点で, 4 6の都道府県が公務員定数 削減を実施中であり, 40の都道府県で給与制度の見直しを行っている 5 給与水準に関しては,見直しを行った団体の中でも,特に,北海道,大阪府,岡山県では急激な人件費削 減が行われており,一般行政職給与のラスパイレス指数をみると, 2 0 0 0年代の 1 0年余りの聞に 1 0 0台前半か. 0台前半へと大幅に給与水準が引き下げられている点で、際立つている。ラスパイレス指数は一般行政職公 ら9 務員の給与のみが対象となっているが,教育職の給料表が一般行政職を基準に作成され(金井 2 0 0 1 ),,-部内 均衡」の原理が働くとすれば給与水準見直しが教育職にも波及したことは想像に難くない。 定数に関しては,一般行政,教育,警察の 3分野で傾向が大きく異なっている。総務省の「地方公共団体 定員管理調査」によれば, 1 9 9 0 年代半ば以降,警察の定員は維持・拡大されたのとは対照的に,一般行政職. 0 0 0 と教育職は減少している 60警察職について,警視以下の警察官の定数は政令の基準に基づいており,また 2 年に策定された警察刷新会議の緊急提言を受けて各都道府県で増員がなされている 70 教育職は義務教育標 準法,高校標準法により定数が定められており,教育職定員の減少は少子化に呼応している。一方,国の標 準法による縛りのない一般行政職の定数は教育職に比較しでも大幅に削減されており,こうした分野間の不 均衡は,やがて教員人件費削減を中央・地方政治の担上に載せる圧力として作用してゆくのである。. 2 . 3 . 政治アクターとしての知事ー制度的権力と政策選好一 0 0 0 年代以降の地方教育財政をめぐる政治化の基底をなしたが,無論,これら こうした地方財政の状況は 2 だけが政策出力を左右するのではなく,政策形成・決定の過程には政治アクターの選好・行動が介在する。 地方政治における第 1の政治アクターは首長であり,地方政治における間接民主制の機能の当否は首長に対 する事前・事後のアカウンタビリティに依存している。 二元代表制を採用する日本の地方議会制度では,原理的には首長と議員で選出母体が異なるゆえに議会多 数派と執政長官である首長の聞で政策選好が希離する可能性があり,その場合,首長の政治的意思は政策出 力へ貫徹されない。それゆえ,二元代表制を採用する地方議会制度は権力分散的なアメリカの大統領制と共 通点を見出すことができょう。しかし,一方で,日本の地方議会制度における首長は議案提出権を有し,予 算案提出権・予算執行権が首長の専権事項に属すという点でアメリカの大統領制とは異なっている。また, 首長が議会から出される不信任案に対抗的な議会解散権を有する点は議院内閣制と同様であり,こうした点 は首長の強力な権力の制度的な基盤となっている。これらを勘案すれば,独立行政委員会の存在に関わらず, 首長はアジ、エンダセッターであり,政策出力を最も左右する政治アクターと言ってよい。また,首長は地方 政治のみならず,地方分権改革期には国政においても重要なプレーヤーであった。三位一体改革をめぐる政 策過程において「改革派」知事が主導した地方六団体の国庫負担金削減案が,義務教育費国庫負担金の負担 率引き下げという結果に大きな影響を与えたことは周知のとおりである 80 では,都道府県における第 1の政治アクターである知事(知事選立候補者)は,教育政策に関してどのよ うな政策選好を有し,政策形成・決定に関わったのか。少なくとも知事の置かれた状況から次のような論理 的な推測が導かれる。. 2 0 0 0 年代の一部の知事選挙において,少人数学級の実施・拡大,小児医療費無料化などの子育て・教育政 策は目玉公約となった(この点は次節でデータに基づいて確認する)。特に,少人数学級は革新党派の候補 のみならず,現職知事の間でも公約として掲げられた例もあり,教育・子育て関連政策は当選・再選戦略と. 4.

(6) 地方教育政策の政治化と民主的統制. して認識されていたとも考えられよう。 しかし一方で,厳しい地方財政の状況下で新規事業としてこれらの政策の実現には困難が伴い,選挙の事 前・事後で,財政再建策との整合性を問われることとなる。当選・再選後の施政を現実的に考えれば,財政 再建策や経済・雇用対策との関係を視野に入れざるを得ない。また一部の知事は,地方政治の枠外で,移転 財源の拡充を図るべく,あるいは,中央政府による「義務付け・枠付け」見直しを図るべく,中央政治に関 与した。先述の三位一体改革以後,「改革派」知事は総務省ら地方自治アクターと義務教育標準法などの標 準法の廃止をめぐって共闘関係を築き,地方行財政における政策的裁量を拡大しようとしてきた。そうした 意味で,地方教育政策の政治化の帰結が,単純に教育行政サービスの拡充・抑制へと知事を突き動かすとは 特定できないのであり,知事の置かれた文脈と選択肢を詳細に分析する必要がある。 こうした 1990年代後半以後の地方政治の環境と知事の制度的権力・選好を踏まえた上で,以下では,都道 府県レベルの教育政策の政治過程を記述・分析し民主的統制の所在を評価する。政策過程の記述・評価の 具体的な焦点となるのは,教育政策が争点化されたのか,公約に実効性があったのか,またその成果と実施 手段が目に見える形で有権者に認知されたのかという点であり,それらを総合して代議制民主主義の委任と アカウンタビリティ遂行の過程が機能したのかを考察する。. 3 . 地方政治における教育政策の争点化 委任に基づく代議制民主主義において,プリンシパルによるエージ、ェントの選任としての選挙は民主的統 制の最も重要な局面である。選挙を通じた政策選択が成立するためには,当該政策が公約として示され,争 点となることが前提となる。理念的な議会制民主主義(ウエストミンスターモデル)のように政党のラベル と政策パッケージに密接な関係があり,またそのことが有権者に認知されているならば,政党ラベルは公約 に代替するが,無党派候補が多数を占める日本の地方選挙においてそのような状態は想定できない。では, 地方分権改革以後,都道府県レベルの教育政策は選挙の公約に現れ,選挙の争点となったのか。争点となっ たとすればそれはどのような環境においてか。これらの点に関して, 2000年以降に行われた都道府県知事選 挙の候補者データから明らかにする。. 3 .1.データ・方法 分析に用いるデータは候補者レベルの公約情報であり,各選挙の候補者の公約関連の新聞記事から教育政 策の公約の有無を特定する。用いた記事検索データベースは朝日新聞(沖縄県を除く都道府県)および琉球 新報(沖縄県)のものであり,必要に応じて他の地方紙の記事も参照した。複数の県の候補者によって言及 された教育政策のうち,財政支出を伴う新規事業である,少人数学級の実現・推進,給食費の無償化,高校 の統廃合中止・見直し,学校施設の耐震化,児童・生徒の医療費窓口無料化,待機児童解消(保育所の増設 等)を抽出し,コーデイングした。また候補者に関する情報として,『全国首長名簿』等より,候補者の党派, 推薦・支持政党,知事経験期数,得票率をデータ化した。データ化した候補者数の延べ数は 569名,選挙数(無 投票当選を除く)は 1 7 6である。. 3 . 2 . 分析 各施策について公約に掲げた候補者数は,少人数学級の実現・推進が 1 9 1,給食費の無償化が 6,学校施 9,児童・生徒の医療費無料化が 1 2 6,待機児童解消が 6 5となって 設の耐震化が 20,高校の統廃合見直しが 1. おり,少人数学級関連の公約が 3分の 1の候補者によって採用される「人気政策」となっている。選挙単位. F. d.

(7) 橋野晶寛. でカウントすると,各施策について公約として掲げた候補者が 1人以上いた知事選挙は,少人数学級が 128, 6,高校の統廃合見直しが 1 7,就学児童・生徒の医療費無料化が 給食費の無償化が 5,学校施設の耐震化が 1 9 9,待機児童解消が44となっており,少人数学級および児童・生徒の医療費無料化が多くの選挙で公約とし. て登場していることがわかる。 ただし,こうした単純集計の数字が示しているのは,論理的には,選挙を通じた政策選択の可能性が存在 していたということに過ぎず,より子細にその内容を検討する必要がある。まず第 1に勘案すべきは,上記 の教育関係の公約は伝統的には革新系政党に所属または支持を受けた候補者の掲げてきた公約であり,同時 に,そうした「左派候補者」が当選する可能性は極めて低いということである。社民党および共産党所属, または 2政党からのみ推薦を受けた候補者を「左派候補者」として定義し,この「左派候補者」と各公約の 有無との相関行列を求めたものが表 1である。表より,「左派候補者」と上記施策公約の採用の相関係数(フア イ係数)は,少人数学級の実現・推進が 0.388,給食費の無償化が 0.035,学校施設の耐震化 0.169,高校の 統廃合見直しが0.179,および児童・生徒の医療費無料化が 0.428,待機児童解消が0.086となっており,と りわけ,少人数学級と小児医療費無料化は「左派的」政策であり,またこの 2政策はパッケージで掲げられ る傾向があることが確認できる。 表 1 公約データの相関行列 左派候補. 左派候補 少人数学級 給食費無償化 学校耐震化 高校統廃合中止・見直し 小児医療費窓口無料化 保育所増設. 少人数学級給食費無償化学校耐震化. 1 . 0 0 0 0 . 3 8 8. 1 . 0 0 0. 0 . 0 3 5 0 . 1 7 0 0 . 1 7 9 0 . 4 2 8 0 . 0 8 6. 0 . 0 7 2 0 . 1 2 7 0 . 1 7 9 0 . 3 6 5 0 . 1 4 3. 1 . 0 0 0 0 . 0 2 0 0 . 0 1 9 0 . 0 1 4 0 . 1 7 9. 1 . 0 0 0 0 . 0 1 8 0 . 1 2 8 0 . 0 2 1. 高校統廃合. 見直し. 小児医療費 窓口無半判じ. 1 . 0 0 0 0 . 1 1 3 0 . 0 5 6. 1 . 0 0 0 0 . 1 6 8. 保育所増設. 1 . 0 0 0. では,反対に当選する可能性のある非「左派候補者」は,財政支出を伴う教育政策を積極的に公約に採用 したのであろうか。当落および現職候補か否かで分けて少人数学級について公約採用率を計算すると,当選 者の 23.4%,落選者の 38.1%,現職候補者の 25.2%,新人候補者の 35.7%が公約に採用している。同様に医 療費無料化について算出すると,当選者の 11.4%,落選者の 26.9%,現職候補者の 10.4%,新人候補者の 25.1% が公約に採用しており,選挙に強い候補者は弱い候補者に比較して教育・子育て関連政策を公約に位置付け ていないという傾向を見出すことができる。 表 2 当選者および現職候補者の教育政策関係公約. 当選者 落選者. 公約あり 4 1 1 5 0. 公約なし 1 3 4 2 4 4. 小児医療費無事Hヒ 公約なし 公約あり 2 0 1 5 5 1 0 6 2 8 8. 現職 新人. 少人数学級 公約あり 公約なし 2 9 8 6 1 6 2 2 9 2. 小児医療費無料化 公約あり 公約なし 1 2 1 0 3 1 1 4 3 4 0. 少人数学級. 6.

(8) 地方教育政策の政治化と民主的統制. 次に選挙単位で着目したときに,接戦の選挙に臨み,候補者は教育政策に関わる公約を採用したのであろ 以上の候補者の存在で定義すると, 1 7 6選挙のうち うか。「接戦」に客観的な定義はないが,仮に惜敗率 90%. 1 9がそれに該当する。その 1 9の「接戦」の選挙のうち,少人数学級に関して,得票上位 2者の両者とも公約 として掲げている選挙は 6,片方の候補者のみ公約に掲げている選挙は 7,両者とも公約に採用していない 選挙は 6である。同様に小児医療費無料化に関して算出すると,得票上位 2者の両者とも公約として掲げて いる選挙は 2,片方の候補者のみ公約に掲げている選挙は 1,両者とも公約に採用していない選挙は 1 6であ る。このことから,少人数学級に関しては接戦の選挙においてその 3分の 1では争点となっていたというこ とが読み取れる。 以上から,知事選挙において,教育・子育て関連政策が一部では実質的な選挙の争点となっていたと推測 される。無論,地方分権改革による教育政策の争点化という趨勢に関する問いに答えるには, 2 0 0 0 年代以前 の時期との比較が必要だが,いずれにせよ,教育政策が選挙を通じた政策選択のルートに乗った事例は一部 ではあるが存在している。そして,少人数学級に関する選挙公約に関しては,互いに関連する次の重要な点 を指摘できる。. 1つは少人数学級政策の脱イデオロギー化である。前述の通り,少人数学級は伝統的には左派候補者の掲 げる公約であったが,時間の経過に伴ってそうでない候補者あるいは現職候補者にも採用されるようになっ. 0 0 4 年以前, 2005~2009年, 2 0 1 0 年以後と 3時期に分けて左派候補者と少人数学級公約の採用との四分 た 。 2 位相関係数を算出すると,それぞれ, 0 . 3 8 5,0 . 3 9 6,0 . 3 3 1となり,党派性と公約採用との関連性は弱まっ ていることがわかる。こうした現象を少人数学級政策の浸透と捉えることもできるが,他の考えうる現実的 な解釈としては,総与党体制の地方議会における知事選の政策協定の帰結として解釈できょう 90 もう 1つは少人数学級・指導事業における多様な文脈である。少人数学級・指導は必ずしも教育政策の文 脈のみで語られたわけではない。民間企業の雇用吸収力の小さい非都市部においては,若年雇用問題は深刻 な課題となっており,また,行政改革の進展と少子化の進行の影響もあり,一般行政職および教員の採用試 験の倍率は高位で推移している。こうした状況下において,非正規教員の増員による少人数学級・指導事業 は,単に学力問題への対応や生徒指導の充実などの教育政策としてだけではなく,雇用創出策として位置づ けられ,有権者の前に選挙公約として提示された。また,こうした雇用創出策としての少人数学級・指導事 業の位置づけは,後述するようにその実現手段としての財源をどこに見出すのかという点とも関連している のである。. 4 . 新規政策の実施手段の確保 候補者が政策聞の優先順位を反映させた公約を掲げること,公約を掲げた者・掲げなかった者が有権者の 判断によって当選・落選することは,代議制民主主義の委任における事前的統制にあたるが,一方で,そう して選出されたエージ、ェントの事後的統制も重要な過程である。とりわけ,焦点になるのは,公約を達成す る意志があるのか,公約の達成に十分な見込みがあるのか,あるいは,公約の達成の有無という「業績」が プリンシパルに可視化されるのか,という点である。ここでは 2 0 0 0年代の知事選挙における教育政策の目玉 公約であった少人数学級に係る事例から,教育政策の民主的統制の事後メカニズムの作動を分析・解釈する。 地方分権期の少人数学級政策については,既に青木 ( 2 0 1 3 ) によって先進自治体の詳細な事例分析がなされ ており,都道府県の事例としては山形県が取り上げられているが,ここでは異なる問題意識の下で,他の複 数の県の事例に触れ,政策過程の全体像を f 府搬することに力点を置く。. 7.

(9) 橋野晶寛. 4 .1.公約の実現手段の選択肢 地方議会における拒否権構造の理論的帰結は政治的イモビリズムと総花的政策である (Shugart& Hagard2001,曽我・待鳥 2 0 0 7 )。前者・後者ともに多数の拒否権プレーヤーの存在ゆえに政策聞の優先順. 位づけ,資源の重点配分が困難になる点では共通している。 前者は,異なる政策選好をもっ利益集団によって相互抑制が行われる均衡状態である。例えば,公共事業 費の削減・抑制という地域経済界への負担の協力は,公務員人件費削減を含む行政改革の推進という別の利 益集団への負担を条件として成立するのであり,この相互抑制の均衡の上に知事への支持が成立する 10。相 互抑制の構造はこうした民間・政府間だけでなく,政府内の部門でもまた同じ構造が発現する。 一方,後者は特定の集団の利益に適う政策の実現は異なる利益集団への「補償」によって成立するという 均衡状態である。そしてそれは論理的には,政策協定による公約の総花化と財政膨張ないし公約不履行に帰 結する。無論, 2節で述べたように際限のない放漫財政を続けるという選択肢は地方自治体には存在しない。 少人数学級政策という正攻法で取り組めば巨額の財政支出を伴う政策公約を掲げた知事が採りうる,公約と 現実のギャップを埋めるための選択肢は,公約の撤回・下方修正,サービス水準の切り下げ,新規の財源確 保の 3つであり,新規財源確保については更に,他分野歳出削減による財源捻出,一時的な移転財源の活用, 自主課税に分けられる。. 4 .1.1.公約の撤回・下方修正 第 1の選択肢は公約の撤回・下方修正である。 2 0 0 6年から 2期に渡って滋賀県知事を務めた嘉田由紀子前. 知事は, 2006年 7月の知事選挙のマニフェストにおいて,新幹線新駅設置やダム建設などの大型公共事業凍 結や職員人件費削減によって歳出削減を行い,確保した財源の一部を教育・福祉関係の新規事業. 小中学. 校の 30入学級と保安員の配置,乳幼児医療の無料化,学童保育を含む保育所待機児童の解消など. に充て. ることを掲げていた 110 嘉田知事は,大型公共事業の凍結や行政改革などの歳出削減により,財政再建と新 規事業の財源の確保ができるものと見込んでいたが,当選直後の県議会において早々に公約修正を表明した。 嘉田知事の公約では 2010年度までに職員 1850人を削減し, 345億円の歳出削減を行うとしていたが,その削 減数には法令で定数が定められている教員と警察官を見込んでいたため,現実的には実現不可能な目標であ ることが明らかとなったのである。また,小中学校の少人数学級の必要経費を 8億円と見込んでいたが,実 際には 43億円が必要との県教育委員会の指摘により,「一部の学年から段階的な実施していく」と答弁せざ るをえなかった 12 そして,二選を覗う 2010年の知事選挙では,嘉田知事は,教育政策に関して学童保育・保育所などの拡充 や職業教育の充実などを盛り込むも,少人数学級の推進を書き入れることはなかったのであり,他の知事選 候補者と対照をなすことになった 13. 4 . 1 . 2 . サービス水準の切り下げ 第 2の選択肢はサービス水準の切り下げである。戦後の教育財政制度確立期以後,公立学校の教員人件費. には,義務教育費国庫負担金とその補助裏たる地方交付税交付金によって制度的な財源保障が与えられてき たが,それは負担金の使途の特定および,標準法と教育公務員特例法の国立学校準拠規定といった定数・給 与水準に関わる規制とともに,任期の定めのない本務教員の雇用を想定した人件費の基盤としての「制度」 を構成してきた。 しかし, 2000年代の地方教育財政制度の改変によって多くの道府県でこうした「制度」規定は瓦解し,「教 員の非正規化」現象が観察されることとなった。すなわち,地方分権改革の過程で,教職員の定数に関する. 8.

(10) 地方教育政策の政治化と民主的統制. 規制として義務教育標準法自体は依然として残るも「定数崩し」は容認され,給与水準に関して教育公務員 特例法の国立学校準拠規定が廃止されたため,教員の雇用条件を多様化し,本務教員の給与水準を一般行政 職公務員に関わる給与水準抑制に連動させることで財政再建策との両立が可能になったのである。また一部 の知事は,地方政治の枠外で中央政治に関与し,地方行財政における政策的裁量を拡大しようとしてきた。 文部科学省初等中等教育局の調査によれば, 2 0 0 5年から 2 0 1 2年の聞に非正規教員の割合(定数ベース)は 6.6%から 8.3%へと増加している。また 2 0 1 3年時点で正規教員(任期のない本務教員)数が標準法定数を下 01 .8%) だけであり,沖縄県(同 83.8%) を下限として,その内 回っていないのは東京都(標準法定数の 1. 実は都道府県間で多様であり,定数の臨時的任用教員へ振替および「定数崩し」が常態化しているとみるこ とができる。また,こうした定数振替・ 「定数崩し」は知事の側から見れば,追加的支出を伴わずに少人数 学級事業を実現する有力な選択肢となっている。. 4 . 1 . 3 . 他分野歳出削減による財源捻出. 第 3の選択肢は歳出(職員人件費)削減による財源捻出である。宮城県や鳥取県などは少人数学級の実現 0 0 3年から 2 0 0 5 に要する財源を職員の給与水準引き下げによって捻出した。宮城県では浅野史郎知事の下で, 2. 年度に「緊急経済産業再生戦略」として景気・雇用対策を実施した。その総事業費 6 1 4 億円のうち 8 4 億円は 県職員の給与削減から捻出されたものであり,少人数学級事業もこの「緊急経済産業再生戦略」事業として 実施された。 2 0 0 1年の知事選挙で浅野氏は公約において少人数学級の実現を表明していたわけではなく,当 選後の議会答弁でも議員の質問に対し,積極的に実施する旨の答弁をしていたわけではないが,「緊急経済 産業再生戦略」の中で雇用創出策として常勤・非常勤講師の任用による少人数学級を実施することとしたの である 140 一方,鳥取県でも同様に,片山善博知事の下で, 2 0 0 2年度より,県職員給与を平均 5 %削減し,雇用対策 に充てる I (鳥取)県版ニューデイール政策」を 6年間実施した。 3年間で約 1 0 0 億円をプールし,そのうち, 3 9 億円が雇用創出策として 2 0 0 2年度から 2 0 0 7年度までの職員採用に充てられた。少人数学級に関してはその. 財源と市町村の協力金によって独自の教員配置が行われ. 0入学級事業が実施された。この 小学校低学年の 3. 事業による雇用は最終の 2007年度時点で小学校教員 8 2人,中学校教員 3 9人にのぼった。雇用創出は講師によ 50 2 007年より県政は平井伸治知事に交代したが,「県 るものが主であり,新規の正規採用教員は抑制された 1. 版ニューデイール政策」終了後も平井知事の裁断により少人数学級事業は継続されることとなった 16. 4 . 1 . 4 . 一時的な移転財源活用. 第 4の選択肢は一時的な移転財源の活用である。言うまでもなく,自治体が追加的事業として少人数学級・ 指導を実現できるのは,公立学校教員人件費の財政的基盤として義務教育費国庫負担金と地方交付税交付金 という恒常的な移転財源が存在するからに他ならないが. 緊急雇用対策等の名目で臨時的な移転財源が地方. に与えられてきた点も看過することもできない。 0年代末以降,時限的な雇用対策関係の補助金を 長期的な景気後退に伴う雇用情勢悪化に伴って,政府は 9. 自治体に交付し続けてきた。政府は 1 9 9 9年 6月に緊急雇用対策として「緊急地域雇用特別交付金」を創設し, 地方自治体が独自の工夫で事業を起こすことを促進すべく自治体に交付を行った 170 この「緊急地域雇用特 0 0 1年度末までの時限的措置であったが,厚生労働省は 2 0 0 1年度補正予算で 2004 年までの時限 別交付金」は 2. 的交付金として「緊急地域雇用創出特別交付金」として 3.500 億円を計上し,都道府県に臨時的な雇用(公 共サービス雇用)の創出を誘導した 180 交付金は労働力人口,求職者数,非第 3次産業従業者割合,完全失 業率などの指標に基づき各都道府県に交付され,各都道府県はその交付金を財源として基金を造成し,建設・. 9.

(11) 橋野晶寛. 土木事業以外の雇用創出事業を企画・実施することとされ,国の推奨事業例の中には,教科指導,文化芸術 活動,自然体│験活動等の支援員など教育・文化関連の事業も含まれていた。そして,地方の雇用情勢の好転 が期待できないこともあり,この基金事業は,雇用再生集中支援事業と地域雇用受皿事業特別奨励金につい て必要な見直しを行った上で 2007年度まで延長されたのである 190 また,自民党麻生政権下では,「ふるさと雇用再生対策特別交付金J,i緊急雇用創出事業交付金」として 4, 000 億円,さらにこうした厚生労働省所管の交付金に加えて, 2009年度の地方交付税交付金に歳出特別枠として 000 億円(都道府県 2, 500 億円,市町村 2, 500 億円) 既存の算定外に「地域雇用創出推進費」が創設され, 5,. が組み込まれた 200 2009年に発足した民主党政権の下では, 2012年度地方交付税交付金に 3年の時限措置と して地域雇用対策を含む「地域経済基盤強化・雇用等対策費」が創設され, 2012年度に 1~1S4 , 950億円が, 000 億円, 2014年度には 1兆 1, 950 億円が計上された。 自民党政権下での 2013年度で 1兆 5,. こうした緊急雇用対策関連の交付金は,自治体の財政力および雇用状況に応じて傾斜配分され,一部の府 県では少人数学級・指導事業の財源として活用されたのである。交付金による事業の雇用期間は半年または. 1年間とされており,また交付金自体も時限的なものであったゆえ,当然創出される雇用も 1年単位の非常 勤講師という形態をとったのである。. 4 .1 .5 . 自主課税 第 5の選択肢は自主課税による新規財源の確保である。この選択肢を実際に採った都道府県は存在しない. が,その試みとしては寺田典城秋田県元知事が 3期目在任中に提唱した「子育て新税」がある。 寺田知事は知事選後の 2005年 6月の定例会において,少人数学級事業を含む教育・子育て支援策の拡充の ために「徹底した行財政改革により必要な財源を生み出すことはもとより,新たな県民負担の導入をも視野 に入れた検討が必要である」と目的税導入に関する所信表明を行い. 2 1具体的検討を始めた。寺田知事は翌. 2006年 8月に「子育て新税」導入のための専門部会を発足させ,秋には新税負担案としてサービス水準に応 じて,県民税に納税者 1 人当たり年間 5 , 600~12 , 000 円の負担を求める増税案を明らかにした。. しかし,この新税案は,表明以後,議会内外で数々の猛反発を引き起こすこととなった。当初,新税の使 途として予定されていた事業には,幼児保育科助成,乳幼児医療無料化,保育サービスパウチャー,奨学金 貸与,少人数学級の推進,障害児支援教員の配置,日本語指導支援職員の配置などとともに,県立学校の整 備事業,小中学校の耐震化改修のための市町村支援事業なども含まれていたが,反対論に直面する過程で県 立学校の整備といったハード事業は除外せざるを得なかった 22 提案事業の総額は最大 56億円にのぼり, 32 億円の財源不足のうち, 25億円を増税によって賄うとされた。 翌 2007年 1月に県が実施した有権者へのアンケート調査では,新税導入に対して賛否半ばという結果で あった。寺田知事はこの結果を前向きに受け止め,また 7月から 2年間県職員給与を 5 %カットするなど新 税導入の理解を求めるべく,地ならしを進めたものの,県の行政改革による歳出削減が不十分であるとする 議会・県民の猛反対の声が噴出し,条例案の議会提出は難航した。特に 2007年の秋田県議選挙立候補予定者 6 6人に対して朝日新聞社が行ったアンケート調査では,新税導入に賛成 0人,反対 6 3人という有様であり,. 議会と完全に対立する構図となった 230 寺田知事自身は県議選後も新税導入に強気の姿勢を変えることはな く,県民との意見交換を進めるも,結局 2008年 2月に知事自身が条例案として議会提出することを断念した。 この秋田県の「子育て新税」導入の頓挫の過程は,たとえそれが県民の生活に関連した教育・福祉のため の目的税であったとしても,自主課税という選択肢のハードルがいかに高いかという点を物語る地方政治の 極めて印象的な事例である。. 1 0.

(12) 地方教育政策の政治化と民主的統制. 4 . 2 . 政策の実現手段の選択の文脈 こうした少人数学級の公約・需要に対して知事の取りうる選択肢は,知事(候補者)個人の当選・再選戦 略や政治的信念,議会との関係を反映したものだが,よりマクロに見ればそうした選択の文脈も大きな影響 を与えている。それは厳しい予算制約という地方財政の状況だけでなく,次の 2点も重要である。 1つは,地域雇用対策である。 9 0 年代以降の景気停滞と雇用情勢の悪化は非都市部で深刻であり,常に地. 方政治の最重要課題であり続けてきたことは既に述べたが,そうした経済・雇用政策に関わる成否は,知事 の当選・再選に影響を与える最重要ファクターであったのである。. . 5倍程度でしかないという地域経済状況が背 先述の鳥取県の「県版ニューデイール」は有効求人倍率が0 景にあったのであり,民間企業やかつてのような公共事業の雇用創出に期待できない以上,対人関係サービ スを中心とした「公需」拡大による解決策が求められたのである。その「県版ニューディール」や先述の宮 城県の「緊急経済産業再生戦略」事業は行政分野にまたがる総合的な取り組みであり,少人数学級事業も教 育政策というよりは緊急雇用創出策という位置づけの下で積極的に行われたのである。こうした緊急雇用創 出策として認識されることで,左派候補の専売特許的公約であった少人数学級政策は脱イデオロギー化され, 無党派候補のみならず,現職知事にも浸透したのである。 そして,その主たる実現手段は職員人件費カットによるワークシェリングと固からの緊急雇用対策関係の 財政移転という時限的なものであり,その事業の継続性が予期できないという性質が,事業における雇用形 態を規定したのである。 もう 1つは,地方政府内の部門間競合である。中央政治における下位政府間競合という教育政策過程の一 側面を規定してきたことは教育政策過程研究によって明らかにされてきたが,同様の構造は地方政治におい ても観察された。 90年代後半以降の行政改革において柱となったのは職員の定数削減・給与水準引き下げで あり,そうした人件費削減策は分野間で不均衡に行われた。すなわち,教育職・警察職は,定数・給与水準 の双方または定数について国の法令による規制があるのに対し,一般行政職員はそうした規制が存在しない ため,地方政府における行政改革の先鞭は後者からつけられ,またドラスティックに行われることとなった のである。 しかし,間もなく,それ自体が反射的に政治的な圧力をもたらすものとなった。下記の岡山県議会におけ る自民党議員の発言はその例証である。. 知事(筆者注:石井正弘知事)が,全国知事会を代表して参加しておられます中教審においても,「総務 省の新地方行政改革指針が4.6%を上回る地方公務員の減を目指していることにつき,教員は知事部局の 3倍近くいるので,目標達成のためには教員も対象とせざるを得ない。」と述べられておられ,いずれも 慎重かっ微妙な発言ながら,教員,警察官を含め,職員定数の削減に触れられておられます。一方,我が. 2次 ,. 3次と過去 3度にわたる行財政改革の中で,既に知事部局職員は 7 4 1人. の純減をしており,さらに現在,. 3次の行革中で,完了までにはあと 345人の減員をしなくてはならない. 県では,これまで,. 1次 ,. わけであります。そこでまず,私は,教員,警察官の減員を行うときには,知事部局職員と同じ視点で対 応し,公平な減員を行っていただきたいと思います。特に,教員について,これまで標準法で守られてお り,待遇面でも一般公務員より厚遇を受けていると思います。また,少子社会の中で減少する生徒数と教 員数について,国の対応は比例していないように思いますので,こうした機会に県関係公務員聞の公平性 を取り戻していただきたいと思います。. また,それに対する教育長の以下の答弁から,政治アクターのみならず,行政内部でも定数削減に関するプ. 1 1.

(13) 橋野晶寛. レッシャーを受けていたことが読み取れる。. お話の教員と知事部局職員との公平な減員につきましては,岡山県新行財政改革推進委員会から,知事部 局はもとより,教育委員会ほか他部局においても定員の見直しに向けた積極的な取り組みが必要である旨 の意見をいただいており,限られた教員定数を最も効果的に活用するという観点に立ちまして,一層の創 意工夫が必要であると考えております 24. このように,義務教育標準法・高校標準法という定数に関する基準法が存在し,なおかつ,給与水準につ いても,人材確保法によって一般行政職公務員に対する給与水準上の優遇措置が講じられている教員の人件 費に関して,自治体内の政治・行政アクターから厳しい視線が向けられていた状況があった。そして,教員 の定数と給与水準に関する制度改変一一2001年の義務教育標準法改正による「定数崩し」容認, 2004年度か らの総額裁量制導入,給与水準に関する国立学校準拠規定廃止. は,こうした教員人件費に関する政治的. 圧力を政策として具現化する環境を与えることとなったのである。定数と本務教員の給与水準の抑制に制度 的制約がある以上,その圧力への対応は教員の非正規化あるいは教育委員会職員の削減という形で現れたの であり,また,公務員定数に関わる少人数学級政策は,他職種の公務員との分野間競合・均衡によって歳出 抑制的な手段選択の下で行われることになったのである。. 5 .考 察 教員行財政をめぐる意思決定は,漸次的な地方分権改革の下で、二重構造化した。このことは単に教育政策 が地方レベルでも政治化しただけでなく,国政と地方政治という異なる議会制度のもとで民主的統制が働い たことを意味する。分権改革の理想論は,より身近なレベルで有権者が参政できる面,直接選挙で選ばれる 執政長官(=知事・市町村長)の強力なリーダーシップ,あるいは自治体間での「善政競争」によって,ア カウンタビリティが果たされるという面で,地方分権が民主的統制を高めることを期待するであろう。 しかし,地方教育財政をめぐる政策過程を具に見るならば,こうした理念・理論上のメカニズムを額面通 りとることはできない。現実には,長期的な地方財政危機・経済停滞という背景と地方自治・地方議会制度 を含む制度,地方政府内の政策過程の相互作用の結果として生じる民主的統制の制約が存在するからである。 まず,第 1に,社会経済的環境による制約は,厳しい予算制約の中で,雇用・教育・福祉分野の複合的な 生活保障という政治課題を発現させ,なおかつ,その課題解決の困難度は非都市部においてより厳しいもの となる。しかし,一方で,財政危機との中央政府のその対応は,予期せざる地方交付税の抑制 25,あるいは, 予見できない地域経済・雇用対策関係の時限的な交付金・特別枠交付税措置とその縮減という不確実性を通 じて,地方政府にリスク回避的な意思決定を迫る。 第 2に,地方政府内部では,行政改革のような負担の分配に対して部門聞の競合的・相互抑制的圧力が発 生する。行政改革の一環として各県で進められた職員の人件費削減は,定数と給与水準に関する基準法が存 在しない一般行政職において先行し,. ドラスティックに進められた。このことは教育・警察部門に定数ない. し給与水準に関する基準法という制度的制約と警察刷新委員会の緊急提言という警察官の定数に関する政策 的制約が存在していたことを反映している。これらの制度的・政策的制約は少なくとも短期的には与件とし て作用した。しかし,一方でこれらの制約は,やがて地方政府内で部門間均衡を促す政治的圧力として転化 した。また,長期的には,「義務付け・枠付け」の見直し論のように,知事を含む地方自治アクターが,制 度的制約自体のイシュー化を国政上で、図っていったのである。教員人件費が都道府県歳出の 2割弱を占める. 1 2.

(14) 地方教育政策の政治化と民主的統制. 以上,こうした地方政府内部及び国政レベルでの政治的圧力は,有権者の民意とは独立に教育政策過程に大 きく影響しうる。 そして第 3に,日本の地方議会の現実は,民主的統制に関わるより重大な制約を内包している。理念的に は二元代表制は権力分散の原理であるが,日本の地方自治制度のもとでの首長はアメリカの大統領と比較し て強力な権限を有している。一方で,「総与党体制」と称される首長・議会関係は,政策協定による総花的 公約全てを実現するという財政的膨張を選択しないとすれば,戦略的な「誇大公約 J,いずれかの公約の不 履行,あるいは不十分な形での履行という帰結を招く。こうした事態は,プリンシパル(有権者)に対する エージ、ェント(政治家)の「違背J ,-無能」ゆえに,選挙という事前メカニズムが機能しない状況を招きうる。 公約の実現可能性や実現手段,長期的影響を問い質すアクターは,知事選における対立候補者,議員,教育 委員会事務局あるいはマスコミなど潜在的には複数存在しうるが,その中核となる議員が,事後的な監視機 能を果たしているとは言いがたい。 例えば,知事主導の少人数学級政策に対して実現手段を十分問い質さず,総論的に賛意を示すだけにとど まり,導入時点から数年経た時点で「教員の非正規化」問題を指摘するに至るという事例はその典型例と言 えるだろう。青木 ( 2 0 1 3 ) の指摘するとおり,少人数学級は追加的に雇用される教員の質を問わないならば, 少ない自主財源投入で有権者にアピールできる「レパレッジの高い」政策である。まさにこの点が,知事選 において新人候補のアピール材料としてのみならず現職知事が再戦戦略として掲げる所以であった。臨時的 な雇用対策関係補助金や「定数崩し」などによる非常勤講師や臨時的任用教員の配置という手段の採用は, 教職への入職者の質や長期的雇用に基づく職能成長,他の目的での加配教員配置を犠牲にすることになる。 教育行財政・地方自治制度の専門家でないプリンシパル(有権者)にとって,教員数ないし学級規模は教育 条件を表す可視的な指標である一方,教員の雇用条件や教員の「質」についての条件や教育成果が不可視で ある以上,何らかの監視による情報創出機能が働かなければ,エージ、ェント(知事)の誇大公約や違背行為 が明るみにされず,プリンシパルからエージ、ェントへの健全な委任関係は成立しない。 そうした強い知事・多選知事と貧弱な調査・監視能力の議会という非対称な二元代表制において,教育行 財政における地方政府の裁量拡大が,民主的統制や「善政競争」に寄与したとは評価し難いのである。しか し一方で,地方教育行政の政治化という現実が,ただちに権力分散的な制度構想、を正当化するわけではな い。地方政治の直面する課題が複数の政策・行政分野に跨るものである以上,その政策過程において権力集 中的な委任関係の中での民主的統制を要請するであろう。地方教育政策の民主的統制は,「専門性」の名の 下に行われる局所的な利益の集約・表出によってではなく,統合的な間接民主主義の過程における情報の非 対称性の解消によって可能になるのであり,その点においてこそ「専門性」が発揮されなければならない。. 注 1 そうした戦後教育財政の特質・機能については,市川・林 ( 1 9 7 2 ),小川 ( 1 9 9 1 ) など。 2 自治省/総務省「都道府県決算状況調」各年度版より作成。 3 自治省/総務省「地方財政白書』各年度版より作成。. 4 総務省『地方財政の状況~ (平成 2 6年度版)によれば, 2 0 1 2年度決算の都道府県の総歳出のうち,人件費支出は 28.1%を 占めており,性質別の構成比では最大の費目となっている。また,職員給支出のうち,一般行政(議会・総務,民生,衛生, 農林水産,土木関係)が 13%,教育関係が 64.5%,警察関係が 19.9%を占めている。 5 総務省『地方公共団体における行政改革の取組状況 ~o. 6 例えば, 1 9 9 5年度の定員数に対して,. 2010年度の定員数は,一般行政職は 70~85% ,教育職は 80~95% ,警察は 100~110%. の範囲にある。. 1 3.

(15) 橋野晶寛. 7 警察刷新会議の緊急提言では「徹底的な合理化が進められることを前提に,国民のための警察活動を強化するため,当面,. 警察官一人当たりの負担人口が 500人となる程度まで地方警察官の増員を行う必要がある」とされた。 8 無論,その過程は直線的だったわけで、はなく,公共事業費が建設国債で賄われているため公共事業に関する負担金は一般 財源化の対象とはならないと主張する財務省,および連携をとるべき相手としての市長会・町村会の利害に左右され,消去 法的に義務教育費国庫負担金が一般財源化の対象とされたという側面もあるが(北村 2007,梶原 2 0 1 2 ),慎重派の少なくなかっ た知事会において「改革派」知事らの主張が多数派意見として形成され,国政のイシューたる三位一体改革を方向付けたこ とは否定できない。 9 例えば, 2 0 1 1年の山梨県の知事選挙では,民主党山梨県連は,少人数学級の実現,県立学校の冷暖房完備を現職候補の横 内正明氏を支持する条件としていた(~朝日新聞~ 2 0 1 1年 2月 2日 ) 。. 1 0 こうした相互抑制の例としては,北海道の高橋道政など(~北海道新聞~ 2008年 1月24日 ) 。 1 1. ~朝日新聞~ 2 006年 6月3 0日(滋賀版)。. 1 2. ~朝日新聞~ 2 006年 8月 1日(滋賀版)。. 1 3 むしろ,選挙告示前に行われた立候補予定者の公開討論会で、は少人数学級の実現を掲げる他の立候補予定者に対して. I財. i原が厳しい中,どこを削って教育に入れるのか」と追及する場面すらあった。「朝日新聞~ 2 010年 6月 1 3日(滋賀版)。. 1 4 当時,浅野知事は,議会答弁の中で雇用対策としての少人数学級事業について次のように答えている ( 2 0 0 4年 6月定例会 6月2 3日3号 ) 。. 少人数学級の継続に関してでありますが,今回の学級編制弾力化事業は,教育上の効果に加え,雇用上の効果もあるとい うことで,それを踏まえ,今年度から二年間の緊急経済産業再生戦略プランの中で取り組んで、いるものであります。 浅野史郎氏は宮城県知事退任後, 2007年の東京都知事選挙に立候補し, 30入学級の実現を公約に掲げた。 1 5. ~朝日新聞~. 2008年 2月 1 4日(鳥取版). 1 6 平井知事は 2007 年以降. 2期に渡って知事の職にあるが. 1期目の知事選においてはマニフェストに少人数学級は盛り込. まれていなかった。 1 7 参議院厚生労働委員会 2001年 4月 1 2日 9号 。 1 8 翌 2002年度に 800 億円を上積みして事業総額は 4.300 億円となった。 1 9 参議院厚生労働委員会 2005年 3月 1 5日 3号 。 20. I地域雇用創出推進費」は 2 010年度も地方交付税に算定される予定であったが,. 2009年 9月の民主党政権交代によって廃. 億円が計上された。「地域活性化・雇用等臨時 止され, 2010年単年度の措置として「地域活性化・雇用等臨時特例費 J9.850 特例費」は 2011年度に「地域活性化・雇用等対策費 J,2012年度には「地域経済基盤強化・雇用等対策費」に名称変更された 0 2 1 2005年 6月1 5日定例会本会議における寺田知事の所信表明。 2 2. ~朝日新聞~ 2 006年 1 2月2 1日(秋田版)。. 2 3. ~朝日新聞~ 2 007年 3月2 1日(秋田版)。. 24 同山県議会 2005 年 9月定例会 9月30日 7号 。 2 5 例えば,北海道では,教員給与水準の引き下げによって生み出した財源を道単独配置による定数増に充てなかったが,皮 2 )。 肉なことに,交付税の単価が縮減された結果,この選択は功を奏したのである(小川 2010・1. 文献 安藤範行, 2014, I歳出特別枠・別枠加算の見直しと地方法人税の交付税原資化 J ~立法と調査~ 3 4 9 :3 9 5 7 . 青木栄一, 2013, ~地方分権と教育行政:少人数学級編制の政策過程」勤草書房. 布施哲也, 2008, ~官製ワーキングブア」七つ森書館. 市川正午・林健久, 1972, ~教育財政~ ,東京大学出版会. 梶原品, 2012, I地方財政制度改革の成否と地方政府のコミットメント認識:第一次分権改革と三位一体革命における補助金 改革問題の比較研究」可申戸神戸法亭雑誌~ 6 1( 3 ): 1 9 5 7 .. 金井俊之, 2003, I公立小中学校教員給与の決定方式 ( 2 ) J ~自治総研~ 2 9( 9 ): 3 2 7 8 . ,2012, I自治体職員の給与決定の実態 J ~都市問題~ 103( 7 ): 5 8 6 8 . 上林陽治, 2012, ~非正規公務員』日本評論社.. 1 4.

(16) 地方教育政策の政治化と民主的統制 北村亘, 2 0 0 7, ~地方財政の行政学的分析」大阪市立大学法学叢書. 森脇俊雅, 2 0 1 3, ~日本の地方政治一展開と課題』芦書房. 西村美香, 2 0 1 2, i地方公務員の定員管理についての一考察J ~地方公務員月報~ 5 8 4 : 2 1 7 . 小川正人, 1 9 9 1, ~戦後日本教育財政の研究』九州大学出版会. ,2 0 0 8, i国の教育経営手法の変化と自治体教育経営の課題」小川正人・勝野正章『教育経営論」放送大学出版会. 一一, 2 0 1 0, ~分権改革下の自治体教育行政一北海道・沖縄のインタビュー記録一~ (日本学術振興会科学研究費補助金基盤研 究 C課題番号:2 0 5 3 0 7 2 0 ) . ノfークヤン,. 1 9 8 3, i教育行政における自民党と文部省」青井和夫・新堀通也編「日本教育の力学』東信堂.. 斉藤諦淳, 1 9 8 4, ~文教行政にみる政策形成過程の研究」ぎょうせい. ,1 9 9 0, ~文教予算の編成」ぎょうせい.. Schoppa ,L eonard, , . ]1 9 9 1,E d u c a t i o nReformi nj . ゆa n,L o n d o n :R o u t l e d g e, (小川正人監訳, 2005, ~日本の教育政策過程. 1970~80年代教育改革の政治システム~ ,三省堂). Shugar , t MathewS o r b e r gandJohnM.Carey,1 9 9 2,P r e s i d e n t sandA s s e m b l i e s :C o n s t i t u t i o n a lD e s i g nandE l e c t o r a lDynaa m b r i d g e :CambridgeU n i v e r s i t yP r e s s . m i c s,C 曽我謙↑吾・待烏聡史, 2 0 0 7, ~日本の地方政治. 二元代表制政府の政策選択」名古屋大学出版会.. 追記 本研究は,科学研究費(課題番号 24730645および26285180) による研究成果の一部である。. (旭川校准教授). 1 5.

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参照

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市民・市民団体 事業者 行政 施策の方向性 啓発や情報提供. ○

『台灣省行政長官公署公報』2:51946.01.30.出版,P.11 より編集、引用。

1970 年には「米の生産調整政策(=減反政策) 」が始まった。

第四。政治上の民本主義。自己が自己を統治することは、すべての人の権利である

社会システムの変革 ……… P56 政策11 区市町村との連携強化 ……… P57 政策12 都庁の率先行動 ……… P57 政策13 世界諸都市等との連携強化 ……… P58

結果は表 2

省庁再編 n管理改革 一次︶によって内閣宣房の再編成がおこなわれるなど︑

これも、行政にしかできないようなことではあるかと思うのですが、公共インフラに