粉体の流動性 III : 砂の流動特性
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(2) . 第19巻 第2号. 北海道教育大学紀要 (第二部A). 粉. 体. 1 1 1 . 砂. 矢. の の. 流 動. 流. 代. 動 特. 和. 4年1月 昭和4. 性 性. 祐. 函館工業高等専門学校 清. 水. 清. 北海道教育大学函館分校物理学教室 iGranular ハ4asses F1uidi ty of. l l l i i id i t t ac er s csof Fh 1 zed Sands , Char by Kazusuke YAsHIRO Hakoda I Co l l t e Techni ege t ca e , Hakoda. Kiyoshi SH1MIDzU Depar i l d do t Jn h i iver i i tmentof Phys ty of E( c s t ( a S ca t . on e , Ho , Hakoda. s1 緒 ~ ) は回転二重円筒粘度計を用いて 粘度計内における砂粒の流動様式の時間的 4 さきに, 筆者ら1 , 変化を観察 し, 流動する砂層内には流動の安息状態ともいうべ き一定の流動境界面が存在すること を見出した. 本報では, その流動境界面の模型的考察を報告する. また, 流動層の形成過程におよ ぼす外円筒の内径, および内円筒の回転速度の影響についても調べ, あわせて, 乾燥砂および含液 砂の流動抵抗の変化についても考察する. S2. 実. 験. 法. 2・1 試 料 : 実 験 に用 い た試 料 は 海 岸 砂 で, 平 均 粒 径 α=0 21 42 85 mm の 3 種類である . . , ,0 ,0 . 3 730 5 2 7 8 2 5 9 6 真の密度はそれぞれ 2 / で る 試 c m あ 料の 整 工 調 は 日 本 業 規 試 格 験 節 で 行 な g . . , , , っ , た. 平均粒径 d mm は節の目開き寸法の上下限をそれぞれ 夕 )1だ で あ 〃. 2 7 ・ 2 と して, d= ○〃 ,“ ,ד 2 らわした, 測定中の温度および湿度は, 乾燥砂については 23土loC, お よ び 鰍;土3% で あ り, 含 5oC, お よ び 100% で あ っ た 液砂につし・ては 30±0 , , ) に お いて用 い た Cou 2・2 装 置: 測 定 装 置 は前 報1~4 t t e e型回転二重円筒粘度計である 内筒の. . 2cm で あ る. 外 円 筒 の 半 径 D′ 7~15cm の 間 の も の を 直径 D はすべての測定において 3 /2 は 2 , , 各種用いた,. S3 実験結果とその考察 3・1 砂層内の流動境界面: 回転二重円筒粘度計内 の 砂層の流動状態を 実際に観察 した結果3 4 ) ’ によれ ば, 定まっ た実験条件を与えられると, 容器内の砂層流動は定常状態に達し, みかけ上きわ (83).
(3) . 矢 代 和 祐・満 水. 清. めて簡単な流動様式を示す. すなわち, 第1図(口)に示すように, 砂粒は内円筒の側壁付近から B )に達し, その後, A の径路を通 って砂層表面 (直 の径路を通って上昇 した後, 流動境界面(曲線2 線1 ) に平行な方向へ下 降運動する, 直線1と曲線 2にはさまれた A の領域にある砂粒はす べて曲. 線 2の流動境界面上の一点から出発 して, 砂層表面に平行な面上を内円筒の中心軸方向へ流動 して. )に示すような断面を有するところの斜線 いる. また内円筒の支持軸に近づいた砂粒は, 第1図 ・ の部分から内円筒の側壁に沿 って下降する (その方向は破線 D で 示 した). こ こ で C の長さは約. 5 mm である. これらの運動様式は容器の垂直断面内で二次元的に示 したが, 実際には容器の中心. 4 ) ’ 軸を軸と してほぼス パイラル状に三次元的に流動する3 .. )が ) と同じように内部流動境界面 (曲線 3 また, 流動層内部にも表層近くの流動境界面 (曲線 2 存在して, この両面はほとんど平行である,. い. 2 3 こォ らの曲線1 , 2 および3は,流動する砂層の特性を示すものと考えてよい. 曲線 と の間に. はさまれた砂層は内円筒の中心軸を軸とする同心円筒状の砂層の集まりであって, 各同心円筒状砂. 「 R. 層は回転方向に せん断摩擦を行 なうと同時に外. 円筒上方へ垂直 方向にすべて一. // / ,/ /. 定の速度で上昇 する, 換言すれ ば, みかけ上曲. i/. 線3の各点から. . . 第1図 砂粒の流動様式および流動特. 性を示す流動境界面. 垂直上方に等速 1.2:実測値 ′3 :計算値 2 ,′ R=1 5 c m - - 0 5 d .8 m m リニ 4 5 r m・ P. . . Lhご7 2 o L・ - c m . ‐ 0 4 8 8 e二 ・. 第2図 砂粒の流動様式および流動特性を示す. 流動境界面の模型的考察と測定の比較. 度で上昇 した砂 が, 曲線2に達 して 下 降 に 入 る. その上昇の 間に回転方向へ のせん断力をう. けると見なすことが出来る. このようなみかけの運動を二次元において模型的に考察する. 1 もむ軸を通り下向きに2軸 をとり, 流動する充填層 第2図(ロ)において, 回転二重円筒粘度計のー が外筒と接する外線の上端を通る水平面とz軸の交点を原点 ○, 回転二重円筒粘度計の動径をγ軸. とする. このとき, 流動境界面 2に達するまでの砂粒の速度のz成分を 物 とする. また砂粒は流 動境界面 (曲線 2) に達してから, 充填層表面 (直線 1) に平行に γ~2 平面内の速度成分 物 で s〃 と な る. γ=物co 内円筒方向へ下降流動する. このときの動径γの方向への砂粒の速度成分は, ひ S 外筒の半径を 尺 , 砂層内の空隙率を e とおけ ば, . は砂層の水平断面内の帯面積であって, 1 ) (. 2 S.=穴(尺2-γ ). ) との間の領域 A 内にある内円筒側壁に平行な S2 は充填層表面 (直線 1 ) と流動境界面 (曲線 2 禍面積であって,. 2 ( ). s2=2穴 ) ノ(為 一21. ) および流動境界面 (曲 と な る, こ こ で 為, 2 2 はそれぞれ γ の位置における充填層表面 (直線 1 (84).
(4) . 粉 体 の 流 動 性. 線 2) の高さである, こ こ で,. i ( ). 充填層内の. i i ( ) %= 一 定,. 8. の分布は一様である,. i i i ( ) 物= 一 定,. i ( )S v , を単位時間に通る砂粒の体積の z 方向への成分. 3 ) (. は, S2 を単位時間に通る砂粒の体積の γ 方向への成分 2死傷 ) γ(2 . 2一之 ー. 4 ( ). に 等 しい,. 4 ) した が っ て と 仮 定 す る こ と が で き る3 ’ , , z. 一・著・処もむ 十g , . 5 ( ). とな る. こ こ で物/〃 anβ と お け ば, ,=c .=(尺一γ)t ,2 2. 也 十(R-γ ) t 一 .越 二 anβ . 6 ( ). 4 ) 物 の 値を与えるな ら 5cm,t 61 の と き 平 均 の 偽キ3 ocm/h で あ る か ら3 と な る, R=7 ’ anβ=0 , , , ,. ば, γ に 対 す る z 2 の値を求めることができる,. )と 物=2 4 3cm/h として, ( 6 ’ 第2図(イ)に実測された流動境界面を示す測定点3 )式から計算さ , ′ れた流動境界面 (曲線 2) を示した, ここで 物 の値は砂粒の動径方向への移動速度の大きさと し て無理なものではない, また流動混合層の幅の最大値の軌跡を示したところの第1図の曲線3に対 応する実測値は, 第 2図において曲線. ′ を約 65cm 2 ,. 下方へ平行移動した曲線 3′と ほ と ん ど一 致. す る,. ′および曲線 3 ′は回転二重円筒 すなわち, これらの結果から一定の測定条件のもとでは, 曲線 2 粘度計内における砂の流動に関する特性曲線であることがわかる, また,みかけの砂の流動は,さき ′の間にはさまれた内円筒の中心軸を中心とする同心円筒状の に指摘した ごとく, 曲線 2′お よ び 3 砂層 が, 回転方向にせん断摩擦を行ないながら曲線 び 〉 て -. ′ およ び 3′ にそ 2 っ て 内 円 筒か ら 外 円 筒方 向 へ 生 じ. ている錆 雪高 言ぎ呈喜呈浸 錆 駕 義 豪. き 上 開 こ 馨**孝行;ぷ産-; 傾 面 の ’ 番 毒馨昼 言 誓 畠 昌 言 暴 潔鷺麗謡誉湯島 の 一 定 の 関 係 が 存 在 す る こ と を 推 定 で き る,. 3・2 タ ト円筒の大きさと最終トルク: 最終 トルク r閃 は, 外 円 筒 の 半 径 D′ /2 の 増 加 と と も に 変 化 す る の で, r閃 に 対 す る 外 円 筒 の影 響 を 調 べ た, 第 3 図. /2 の 関係を示 した. 実験 条件は図中 に た/〆 と D, /2 が約 3cm の に 示 した, 曲 線 1 お よ び 3 は D,. 4. o Lなトh)=8 ( c m ,. 4P 鯵 m l:d=0.21mm ‐ ハ ネ チ -- ,細. 「\…. 1 3:d二0 5mm ,8. ,。 ,. 十. 3 \. 1. に2. -. :. ,. o n n 1. 0‐ 、 げ ′が \ ン÷パ. r ,. 2. 0. 。. ( ) ) - - b)→ ← ( c a. と き 極 大 値 を 示 し, 5~8cm の と き 極 小値を 示 す,. o o. は, そ れ ぞ れ ほ ぼ 一 定 の値に 収 鰍 す る, T馳届 の値 は. 第3図 タト円筒の内径にょる Tm膚 の変化. D′ /2 が 1ocm よ り 大 きく な る と 曲 線 1 , 2 およ び3. (85). 4. 8 αノ2 (m ; ′. 』 2. 6 -.
(5) . 矢. 清. 代 和 祐・潜 水 ,. D′ 2 が小さい領域( /2 に よ り異.な る. rの膚 を D′ /2 の三領域に区別して考察すれば, D′ / )では, a. ) では, 流動混合層の外 砂層の ダイラタソ トな性質による外円筒壁の影響が強く あらわれ, 領域(b. 縁が外円筒側壁ですべ っていて, T閃届 には ガラス壁とのすべ り摩擦抵抗が含まれている. 領域( ) c では, 流動混合層が外円筒側壁まで達 しないから, T閃届 にはガラス壁の影響は含まれず, 砂層内 のせん断抵抗のみがあらわれていると思われる. したがって流動する砂層の真のせん断抵抗に関す )にお る測定領域と しては, 領域 ( c )が適当と思われる, すなわち第3図の結果によれば, 領域 ( c いては外円筒の大きさによらず, T閃/〆 はそれぞれほ ぼ一定であり, 外円筒の影響はみられない, ocm, 内 円 筒 の 回 転 速 度 速 度 の=45r したがって, 回転二重円筒粘度計により, (L 十た)=8 p . , .m. における T閃 の値を領域( )において決定する ことが出来るであろう. c 3・3 内円筒の回転速度と最終 トルク: 最終 トル ク T… は内円筒の回転ぅ 重度 の にも依存する, の= 響か 8. 0 2=- 5 〇 d=0 c m mm .- ,8 ,Dダ. o 1 2=l e d=0 c mm m ,l ,2 ,Dタ. l ogの に対 してほとんど等 しい値で, 直線的に減少 す る こ と が わ か る. ま た こ の 傾 向 は, 粒 径 が 異 な っ. o. 流 動 砂 層 の特 性 は, の=0~30r p .m. こお い て あ ら わ ,. 第4園 内円筒の回転速度による Tm の変化. て も 同様 に あ ら わ れ る, した が っ て, r仰 に 対 す る. れ る.. 34. o. ー. 1 0 ) gの(「 .p .m.. 2. 2 )と同じく ’ 流動抵抗の変化: 鉛直圧力 P および最ブぐせん断抵抗 So をそれぞれ前轍1 , 7 ( ) P=(乙/2十ん). 鵠で 赤 もの. 8 ( ). 21 mm の 5~360r 6cm, の=4 n ・り 8=0488 の 実 験 条 件 に お い て, d=0 /2=11 . と 仮 定 す れ ば, P′ p . . , ,. 乾燥砂に対して,. ′ 9 ( ) sQ=CIP十 て d 0 4 0 8 5 2 = 5 こ こ と は mm 示 した の 図 に の 関 係 が 実 験 的 に 成 立 した. こ の 結 果 を 第 , . mm の 乾 , .. 燥砂および d=0.21 mm の 含液砂についても同様に成立する. そこで, d , の および表面張力, 粘 2 ′ )の 方 K C ’ を 測 定 した. 前 報1 び よ 性率の異なる種々の液体を含む砂層の飽和度 S を 変 え て I お i を 求 め た. 液 体 に 法によ って内部摩擦係数 ‘ {=t anf l ′の苛性ソー 効く溶 / は水’ グリセリン’ および 9mo. 液の3種 類を用いた. それぞれの液体の表面張力おょ び粘性率を表1 に示 した. d お よ び の に よ る ” お よ. び K′ の 変 化 を 第 6 図 に 示 した. ” は の の 増 加 に よ って一様に減少 し, K′は 一 様 に 増 大 す る. す な わ ち,. d に よ る ” お よ び K′ の 変 化 は あ ま り な か っ た,. し (86). 第1表 液体の表面張力および粘性率. 粘 占壁 率 名 ( 穂 堤忍)※ く) (. 撃忍 器要 ( ). 体. 液. 水 水. 2 71 ,. 0 800 .. ン. 63 2 ,. 642. , l 日 水溶液(mo / 1 oH NaO ) 。. O 89 0 .. 5 3 7 .. グ. リ. セ. リ.
(6) . 粉. 体 の 流 動、性. 3 0℃,Dソ2== 6 c m . , 0 - , :①=4 1 5r p . , .m , 2 ;◎=2 0r .P ,m , :ゆ=6 3 0r p , ,m , 4:◎=3 5 3r p , ,m ,. \\⑦ \登 \\ \. r 。 宣. 2. 2 1mm o d=0 . ・ d=0 4 2 mm . の d=0 8 5 mm .. 2 0 か. o. o. を// r. 。. rr. /. ①. o b o ) ・ ‐2 0 - - 4 0. O. ,. . 2. 3. l ) o gの (r p , ,m ,. 5. 1 0. 1 5 2 0 L/ 2+h ) ( p( g・ cm→). 第5図 垂直圧力と最大せん断抵抗の関係 … 0 ・ K. 0. O水 OH水溶液 .N a. の 飽 和 度 S によ って複雑に変化するが, 表面張. 9 〆iゼル. 5 ・ IQ. た が っ て, 流 動 す る 砂粒 は, の の 増 加 に よ り, す. ベ リ 易 く な る と 同時 に付着 し易 い状 態 に な る も の と 考 え ら れ る. 飽 和 度 S に よ る ” お よ び K′ の変 化 を 第 7 図 に 示 した. ” お よ び K′ は各液体. 0C 3. 6 Dン2=H c m .. 第6園 内円筒の回転速度による ” および K′の変化. カ お よ び粘 性 率 に よ る 変 化は あ ま り み ら れ な か っ. た. したがって, 含液砂の流動抵抗は, 表面張力 および粘性率の影響より, 飽和度 S の影響を強. ー. く 受 け る.. S4. 結. 語. 回転二重円筒粘度計内の砂粒の流動様式を観察 した結果にもとづいて, 砂層の内部に存在する流 動境界面を模型的に計算し,その結果,流動境界面 0 ‐4 0. 2 0. 0 4. 6 0. は砂粒の流動特性を示すものであることがわかっ. 8 0. た, ま た, 外 円 筒 の 大 き さ が 一 定 の 値 よ り 大 きく. s (幼 ′の変化 第7図 飽和度にょる β おょび K. なると, 外筒の大きさに無関係に最終 トルクと粒 径の間に一定の関係が成立することがわかっ た, また, 内円筒の回転速度が一定値より大きくなる と, 最終トルクは外筒の大きさおよび粒径に関 係なく, 回転速度の増加とともに対数的 に 減 少 す る. 流動する砂は, 内円筒の回転速度の増加とともにすべり易くなると同時に付着し易い状態とな り, 含液砂の流動抵抗は, 液体のもつ性質より, 飽和度の影響を強く受けることがわか った. 文. 献. 1 ) 矢代和祐, 清水清: 北海道教育大学紀要 (第二部A) 19 66 ) , 第ヱ7巻 ( , , 第1号, 13 2 1 96 ) 矢代和祐, 潜水清: 粉体工学, 4 ( 7 ) , ,5 , 238 3 1 9 6 7 23 ) 矢代和祐, 潜水清: 粉体工学, 4 ( ) , ,7 ,4 4 ) 矢代和祐, 清水清: 北海道教育大学紀要 (第二部A) 6 19 7 ) 7 , 第ヱ8 巻 ( , , 第1号, 1 (87).
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