小学校教師の性教育に関する意識
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(2) . 北海道教育大学紀要 (第1部C) 第4 4巻 第1号 i ion (Sec lof Hokkaido Univers ionIC) Vol 44 ty ofEducat t l Jouma . . , No. ・. 平成 5年7月 ly ju ,1993. 小学校教師の性教育に関する意識. 後. 藤. ひとみ・片. 岡. 繁. 雄. 北海道教育大学旭川校学校保健学教室. At i t tudes and opinions on sex Education ‐y Schoo1 Teachers among E1emental. Hi tomi GOTo and Si geo KATA0 【A Depa元【 I Hea l nentofSchoo ikawa Campus th ,Asah , Hokka ido Un iver i i ty ofEducat s on. l. は じ め に. わが国の学校教育において, 性教育という用語が定着し始めたのは197 0年代初め,のことである. この頃は, 急激な社会的・経済的変化に伴っ て性行動の若年化や マスメディ アによる性表現のエス 2 } ) カレートが目立ち, 一種 の性教育 ブー ムが起こっ た時 期 で あ る.1 ) それから約20年が経過して子どもの体格は向上し, 身体的な発育・発達は促進されてきた 3 . しか. し, これに精神的な発達が伴わず, 情緒の不安定や性に関する不安・悩みをもつ子どもが増えてき 5 ) ) て い る・4. その間, 性教育の必要性や内容・指導者等に関する様々 な論議が展開されてきたが, 教師や父母, }といっ ても過言ではない 子どもたちの多くはその必要性を認めている6 . しかし学校現場では, 組織的・計画的な性教育が定着しずらく, 教師個々の意識や実践にまかさ 8 ) ) れ て き た と いう 状 況 が あ る.7. 新学習指導要領では, 小学校の 「理科」に人間の誕生が入り, 「保健」の教科書が発行されるなど. }を迎えたところである このような状況の中で 教師自身の取り組みはどう 文部省版性教育元年9 . , なっ ているのだろうか. 担当者 である教師の姿勢や考え方等の実態を知 ることは 性教育の推進に , むけて重要なことと思われる. そこ で本研究では, 早期の教育という視 点から小学校教師に着目し, 性教育の実施に むけての意 欲や意識を探っ てみることにした.. 293.
(3) . 後 藤 ひとみ・片 岡 繁 雄. 工 1. 方. ▼. ・. 法. 1 991年10月中旬~11月中旬, 北海道内の公立小学校 (各学年が1学級以上の規模の学校)22校 2名を対象に質問紙郵送調査を行っ た. 4名と養護教諭2 に勤務する一般教師31. 一般教師には, 選択肢法と自由記述法を併用しで性教育の実施状況や今後への意欲, 重視する指 8‐ 導内容等についてたずね, 278名 (回収率8 5%) の回答を得た. そのうち, 学級担任以外の教師 (校長, 教頭, 特殊学級担任, 特定の学級を担当していない教師)22名を除いた256名を有効回答者 として分析を行っ た. 養護教諭には, 各学校における1991年度 (以下, 当年度とする) の性教育計画についてたずね, 21名 ( 95‐5%) の回答を得た. 2検定を用いた なお, 有意差の検定にあたっ ては 尤 .. m. 結果と考察 1. 回答者の特性 1名 ( 66‐8%) と多く, 特に 表1に担当学年別にみた回答者の特性を示した. 性別 では男性が17 た 4年生以上の担任に高率であっ .年齢では20代~50代の各年代がほぼ同率であっ た.結婚の有無 7 8.3%は子どもがいる人であっ た. では既婚が1 80名 ( 0‐3%) と多く, さらにその内の8 2. 性教育への取り組みの実態 ( 1 ) 学校の取り組み 9校 養護教諭の回答によると, 当年度における性教育の年間計画を立てていた学校は22校中1 86‐4%) であっ た. ( 表・ 担当学年別にみた回答者の特性. 別. 人数 (%). 1年生. 2年生. 3年生. 4年生. 5年生. 6年生. 計. n=40. n=42. n=48. n=42. n=42. n=42. N=256. 男性. 2‐ ) 25( 6 5. 女性. 15( 5 ) 37 ‐ 。 (o o ) ・. 21( 50 ) ‐0 20( 4 7 ) ‐6. 3 0( 2. 5 ) 6 ) 18( 37 5 .. 30( 7 1 ) .4 2( 28 ) 1 .6. ) 30( 7 1 ‐4 1 1( 26. 2 ). 3 8 ) 5( 3 3 ‐ 7( 16.7 ). 17 1( 668) 2.4 ) 8 3( 3. .(2 ) ‐4. o(o・ o ). ○(○ ) .○. ) 1(2 ‐4. ○(○. ) ○. 2(○ ) .8. 8( 20‐ 0 ) ) 7( 17 5 ‐. 4( 3 3 3 ) 1 . ) 11( 2 6 ‐2. ) 9( 21‐ 4 33‐ 3 ) 14( ) 7( 1 6 ‐7. 2( 2 8 ) 1 ‐6 ) 1 2( 2 8‐ 6. 2 ) 6.2 11( 2 ) 11( 6. 2 ) 11( 2 6. 2. 2( 24 2 ) 6 . 6 9( 27 ) ‐0. 9( 21 ) 4 .. 属性. 性. ,. NA. 年. 20代 30代 40代. ) 9( 21 .4. 齢. 50代. 2‐ ) 1 3( 3 5 0 ) 12( 3 .0. 8( 16.7 ) 9. 2 ) 14( 2 ) 1 3( 27 1 .. 8( 1 9 0 ) .. 1 3( 27 1 ) .. 2( 28 ) 1 ‐6. 7( 6.7 ) 1 ) 11( 26. 2. NA. 0 (0 ) ‐0. ) 0(0. 0. ) 0(0 ‐0. 0 ) 0(0 ‐. ) 0(0. 0. ) 0(0 0 .. 6 25 ) 5( ‐4 ) 0(0 ‐0. 既婚. 3 2( 0 ) 8 .0. 25( ) 59 5 ‐ 1 ) 3 8 16( .. 29( 0 ) 69 .. ) 8( 2 0 .0 。 (o o .). 7 ) 31( 3.8 2 26 1 1( .). 3 3( 6 8 ) .8. 未婚. 30( 7 1 ) .4 2( 28 1 6 ‐). ) 18 0( 7 0 .3 29. ) 7 5( 3. ) o(o ‐o. 1(0.4 ). 結 婚. 294. NA. ) o(o‐ o. 31 ) 15( ‐3 o o(o ‐). 1(2 ) .4. 1 31 ) 3( .0 o ) o(o‐. ) 6 0( 23 .4.
(4) . 小学校教師の性教育に関する意識 そこ で,この19校における年間計画についてまとめてみた.学年ごとの計画の有無をみると 1~3 , 年生では8校 ( 4 2‐1%) 2校 ( 63‐2%) 94‐7%) に計画があり, , 4年生では1 , 5~6年生では18校 ( 1年生から6年生までの 『一貫教育型』 の学校と4年生あるいは5年生からの 『高学年教育型』 の 学校という二つのタイ プがみられた. (表2) 具体的な計画内容では, 授業回数はいずれの学年に対しても年間 「1回」 または 「2回」 が多く , その時間枠は主に「学級活動」であっ た‐ 担当者は, 「学級担任」が最も多かっ たが 5~6年生では , , 男子は学級担任,女子は養護教諭というよう に男女を分けて担当す るという学校もみられた (表3) . 計画されている授業の内容 (テーマ) では, どの学年 でも 「 む ノ 、身の発達」 「生命の誕生」 が取り上 げられており, 高学年になると 「第二次性徴」 や 「行事前の保健指 導 (初経指導中心)」 がみられる ようになっ た. (表4) 2 ) 教師の取り組み (. ① 性教育の実施状況 全体では 「実施しない」 が18 6名 ( 7 2‐7%) と多く, 「実施する (すでに実施した 人を含む)」 は 68名 ( 26.6%) であっ た. また, 担当学年と実施状況との間には有意な関係 (P<0001 . ) が認めら れ, 特に5年生の担任では 「実施する一 人の方が57‐1%と多かっ た (表5) .. ② 次年度以降の実施意欲. 「今年は性教育の授業を実施しな い と答えた186名に対し 次年度以降は実施 しようと 思うかを 」 , たずねてみた. (表6) 全体では 「できれば行いたい」 が96名 ( 51 ‐6%) と多く, この意見は特に 5年生と6年生の担任 に 高 率 (P<0‐05 ) であ. っ た. さ ら に 「ぜ ひ 行 い た い」 も 合 わ せ る と, 全 体 の 6 割 が 「行 い た い」 と 表2 年間計画における学年ごとの計画の有無 N=19校. 滞 如o ,. 1年生. 2年生. 3年生. 4年生. 5年生. 6年生. 1. 0. 0. 0. 0. 0. 0. 2. 0. 0. 0. 0. 0. 0. 0. 0. 0. 0. 3 4. 0. 5 6. 0 0. 0. ○. ○. 7. ○. ○. 0. 0. 8. 0. 0. ○. ○. ○. ○. 9. 0. 0. 0. 0. ○. ○. 0. 0. 10 11. 0. 0. 0. 0. 0. 12. 0 0. 13. 0. 14. 0. 0. 0. 0. 15. 0. 0. 0. 0. ○. ○. 16. 0. 0. ○. ○. ○. 17. 0. ○ 0・. 18. 0. 0. 0. 0. 0. 19. O. 295.
(5) . 後 藤 ひとみ・片 岡 繁 雄 表3 年間計画における学年ごとの計画内容 N=1 9校 1年生 2年生 3年生 4年生 5年生 6年生. 計画 内容. n=8. n=8. n=8. n=12. n=18 ・n=18. 3. 3. 3. 4. 6. 10. 口 2回 数 3回以上. ‐ 4. 4. 4. 6. 9. 6. 1. 1. 1. 2. 3. 2. 回. 1回. 学級活動. 7. 7. 7. 10. 13. 15. 鴇 体育(鑓) 保健. 0. 0 ー. 0. 1. 4. 1. 枠. その他. 0. 0. 0. 0. 1. 1. NA. 1. 1. 1. 1. 1. 1. 学級担任 養護教諭. 6. 6. 6. 7. 10. 8. 1. 1. 1. 4. 5. 5. 男女で別担当. 0. 0. 0. 0. 3. 4. NA. 1. 1. 1. 1. 1. 1. ※. ※複数回答あり 表4 年間計画における学年ごとの授業内容 N=1 9校, 複数回答. 授業内容 (テーマ). 心身の発達 第二次性徴 生命の誕生 男女の人間関係. 家族・社会での役割 行事前の保健指導. 1年生 2年生 3年生 4年生 5年生 6年生 n=8. n=8. 1=8 1. n=12. n=18. n=18. 6. 3. 4. 8. 9. 5. 0. 0. 0. 3. 8. 5. 3. 6. 4. 3. 1. 2. 0. 1. 2. 4. 3. 2. 2 ′1 3. 4. 3. 2. 1 0. 0. 0. 0. 0. 表5 担当学年別にみた性教育の実施状況 実施状況. 醐する 美訪癒しない NA. 人数 (%). 1年生. 2年生. 3年生. 4年生. 5年生. 6年生. 計. n=40. n=42. ‐ n=48. n=42. n=42. n=42. N=256. ) 1 1( 27 .5 ) 29( 7 2‐ 5 0(0 0 ‐). 6( 14 ) .3 80 34( 9 .) 8 ) 2(4‐. ) 6( i 2 ‐5 87 ) 4 2( .5 ) 0(0. 0. ) 1 4 6( ‐3 ) 85 36( .7 ) 0(0 ‐0. ) 24( 57 .1 1 8( 42 ) ‐9 ) 0(0 ‐0. ) 1 5( 3 5.7 27( 3 ) 64 . ) 0(0 .0. ) 26 5 6 8( ‐ 7 2 ) 18 6( .7 2(0 ) .8. P<0‐001(df= 5). 意欲的であっ たが, 「行いたくない」 「考えたことがない」 等の否定的・消極的な意見も27 ‐4%にみ 1 0 ) べ 調査 に比 ると られた. この結果は, 教師の5割が実施を希望 して4割がためらうという , 若干 意欲的な傾向が高まっ ているよう である.. 296.
(6) . 小学校教師の性教育に関する意識 表6 担当学年別にみた次年度以降の性教育の実施意欲 実 施 意 欲 ぜ ひ行 い た い* でき れ ば行 い た い*. 人数 (%). 1年生. 2年生. 3年生. 4年生. 5年生. 6年生. n=29. n=34. n=42. n=36. n=18. n=27 .. 計 N =186. ) 2 (5 ) 3( 10‐3 ) 3(7 ) 2(5 ) 4( 2 2‐ 2 ) 2(7 ‐9 ‐1 .6 ‐4 13 ( 45‐0 ) 1 ) 1 ) 2( 7 ) 2 7 4 1 ) 7( 5 0.0 ) 21( 50 0 1 3( 3 6 1 6 6 0( ‐ . ‐ ‐. 1(3 ) .4 2(6 ) ‐9 3( ) 10 .3 5( 17 ) .2 2 (6 ) .9. できれば行いたくない 行おうとは思わない 考えたことがない その他 NA. ) 0(0 -0 3(8.8 ) ) 9( 2 6‐5 ) 2(5‐9 1(2 ) ‐9. 3(7 ) ‐1 3(7 ) ‐1 ) 6( 1 4 ‐3 ) 14 3 6( . ) 0(0.0. 2(5 ) .6 13 ) 5( .9 ) 9( 25 .0 ) 3(8‐ 3 2(5 ) 6 ‐. 0(0 0 ) ‐ 0(0‐ 0 ) ) 1(5‐ 6 1(5 ) 6 ‐ ) 0(0 ‐0. 16(8. 6 ) ) 6 9 6( 51 . 0(0 ) 6(3. 2 ) ‐0 1(3 ) 14(7 5 ) ‐7 ‐ ) 31( ) 3( 11 1 6 ‐1 ‐7 1(3 ) 18(9.7 ) ‐7 ) ) 0(0. 0 5(2‐7 *P<0 05 ‐. 表7 担当学年別にみた自己研修の実施状況 研 修 方 法 特に な し**. * 指導資料を読む** 関係図書の購入 研修会に参加 授業の参観. 複数回答, 人数 (%). 1年生. 2年生. 3年生. 4年生. 5年生. 6年生. 計. n=40. 1 1=42. n=48. n=42. n=42. ‐ =42 n. N=256. ) 3 32 ( 80.0 ) 41( ) 33( 8 ) 2 ) 30( ) 1 ) 3( 7 8 8 5‐4 7 2( 5 2‐4 71 4 91( 7 4 .6 ‐6 ‐ ‐6. その他 NA. ) 5( 1 2‐ 5 4( 10 ) ‐0 2(5 ) ‐0 1(2. 5 ) 0 (0 0 .) 0 (0 ) .0. ) 6( 1 4.3 3(7 1 ) ‐ 2(4 ) ‐8 1(2‐4 ) ) 1(2‐4 0(0 0 ‐). ) 3(6‐ 3 3(6 3 ) ‐ 1(2‐1 ) 1(2 1 ‐) 0(0 ) ‐0 0(0 0 ‐). ) 1 3‐3 ) 1 ) 3(7 4( 3 3( 3LO .1 3(7 ) 4(9 ) 3(7 ) .1 ‐5 ‐1 1(2‐ 4 ) 1(2‐4 ) 0(0. ) 0 0(0‐ 0 ) 1(2. ) 2(4‐8 4 ) 8 ) 2(4. 8 ) 0(0. 2(4‐ 0 ) 2(4 ) 1(2. 4 ) 0(0 ) 8 ‐ .0. ) 4 4( 1 7 ‐2 2 0(7 8 ) . ) 7(2.7 6(2.3 ) ) 5(2.0 ) 3(1 ‐2. **P<0 01 ***P<0 001 . , .. ③ 自己研修の実施状況 74.6%) と多かっ たが, 5年生の担任では52 全体では 「特に行っ ていない」 が191名 ( ‐4%と他 「 学年に比べて低率であっ た(P<0‐01 ) また ている人の中では 性教育の指 何らかの研修を行 っ . , , 17 2 % ) 特に5年生と6年生の担任において多く 導資料を読んだ」 が44名 ( であり (P<0‐001 ) ‐ , 行われていた‐ (表7) 次に, 性教育の実施状況と自己研修との関係をみてみた. その結果, 「研修を特に行っ ていない」 「 18 9名のうちで「性教育の授業を実施 しない」人は1 55名と有意に多く(P<0 ) ‐001 , 他方, 指導資 料を読む」 という方法で研修を行っ ている44名 では 「実施する一 人の方が有意に高率 (P<0‐001 ) であっ た. (表8) さらに次年度以降の実施意欲との関係 では, 「ぜひ行いたい」 「できれば行いたい」 という意欲的 な人において 「研修を行っ ていない」 とする人の割合が小さくなっ ていた. 以上のことから, 性教育に関する研修は 「授業の実施状況」 や 「実施への意欲」 と関わっ ている ことがわかっ た. したがっ て, 自己研修の実施率の低さは, 7割以上が授業を行っ ていない現状と 符合する結果であっ た.. 297.
(7) . 後 藤 ひとみ・片 岡 繁 雄 表8 性教育の実施状況と研修との関連. 研 修 方 法 ** 特になし* * 指導資料を読む** 関係図書の購入. 研修会に参加 授業の参観 その他 NA. 跳する. 複数回答, 人数 (%) 実施しない 計. n=68. n=186. N=254. ) 3 4( 50 0 . 26( 3 8. 2 ) 2 ) 9( 13. 9 4(5. ) 2(2. 9 ) ) 3(4. 4 1(1 5 .). ) 1 5 3 5( 83 ‐ 18(9 ) ‐7 ) 9 11(5 ‐ 3(1‐ 6 ) 4(2‐ 2 ) 2(1‐1 ) 2(1 1 ‐). ) 18 9( 7 4 .4 ) 4 4( 17 3 . 20(7 ) ‐9 7(2 8 ) . 4 6(2 ‐) ) 5(2‐0 2 ) 3(1‐ ***P<0 001 .. 3. 性教育に対する教師の意識 ( ) 性教育で重視する内容 1 1 )を参考にして11項目にまとめ 現 ここでは, 性教育の内容を 『性教育 新・指導要項解説書』1 , 在の担当学年に教える場合の各内容の重視度をたずねた. 回答は, 「かなり重視する」 「少し重視す る」 「ほとん ど重視しない」 の3段階とし一 表9には低・中・高学年別にみた 「かなり重視する」 と 答えた人の割合を示した. 全体では, 「かなり重視する」 という意見は 「体の成長」 「体の清潔」 「生命の誕生」 「家族の役割」 が各々1 58名 ( 61‐7%) 54名 ( 60‐2%) 53名 ( 59‐8%) 31名 ( 51.2%) と多く, 「月経」 「射 ,1 ,1 ,1 精」 「性の不安や悩み」 「性の被害と加害」 は3割未満と少なかっ た. そこで 「かなり重視する」 のか否かを学年別に比較してみた. その結果, 7項目も こおいて有意差 「 「 「 「 「 が認められ, 体の清潔」 は低学年ほど, 二次性徴」 月経J 射精」 異性との関わり」 「男女の役 割」 「性の不安や悩み」は高学年ほ ど重視される傾向があっ た. このことから, 担任教師は, 担当学 年の子どもに応じて重視する内容を考えていることがわかっ た. 「 さらに, 「二次性徴J「射精」「異性との関わり」は, 男性教師の各々37 ‐4%, 25‐1%, 38‐6%が か 表9 学年別にみた各内容を 「かなり重視する」 の割合. 内. 容. 体の成長 * 体の清潔** * 二次性徴** * 月経** * 射精**. 生命の誕生 ** 異性との関わり* * * 男女の役割 ** 性の不安や悩み*. 家族の役割 生の被害と加害. 低学年. 中学年. 高学年. 人数 (%) 計. n=82. n;90. n=84. N=256. ) 48( 5 8.5 ) 5 3( 5 8 .9 6 5( 7 9 ) 5 1( 5 6‐ 7 ) .3 2.0 ) 2 ) 1 8( 2 3( 2 5 .6 1 2( 1 4 6 ) 2 0( 2 2 2 ‐ .) 1 2( 1 4 ) 1 2( 1 3 ) 6 ‐ .3 9 ) 6 7 4 5( 5 4 5 1( 5 .) . 1 2 2.0 ) 2 6( 2 8 ) 8( .9 )\ 3 2( 3 ) 2 21( 5.6 5 .6 ) 1 ) 8(9 4( 1 5 .6 .8 ) 4 5 0 4 8( 5 8 5 5( 0 .) . 9( 1 0 1 1( 1 2 ) 1 ) . .2. )、1 ) 57( 67 58( 61 ‐9 ‐7 ) ) 15 38( 45 2 4( 6 0 ‐ ‐2 8 ) 2( 3 2 4 1( 4 8 8 0 ‐ ‐) 2( 2 8 ) 4 0( 47 6 ) 7 ‐ ‐1 2 31( 36 9 ) 5 5( 1 5 ‐ ‐) 67 9 ) 1 5 3( 5 9 ) 57( ‐ ‐8 ) 42( 50‐0 ) 8 6( 33 ‐6 44( 52‐ 4 ) 97( 37 ) ‐9 33( 39‐ 21 ) ) 5 3 5( ‐5 )1 ) 38( 45 2 31( 51 ‐ ‐2 18( 21‐ 4 ) 3 8( 14 8 ‐). **P<0 01 ***P<0 001 . , .. 298.
(8) . 小学校教師の性教育に関する意識 なり重視する」 と答えているのに対し, 女性教師では各々20. 5%, 1 3‐3%, 24‐1%と有意に少ない (P<0‐01 ) と い う 違 い が 認 め ら れ た. , P<0‐05 , Pく0.05. ( 2 ) 指導する自信 先に取り上げた11項目について, 現在の担当学年に指導する場合の自信度をたずねた. 回答は, 「かなり自信がある」 「少し自信がある」 「ほとん ど自信がない 「全く自信がない の4段階とした J 」 が, ここでは, 前二者を合わせて 「自信がある一 群, 後二者を合わせて 「自信がない一 群として比 較を行っ た. (表10 ) 「 全体では, 指導する自信がある」 という意見は 「体の清潔」 「体の成長」 「家族の役割」 「生命の 誕 生」 「男 女 の 役 割」 が 各々86‐3%, 83‐2%, 80二9%, 75‐4%, 74‐2% と 多く; 「性 の 被 害 と 加 害」. を除くすべての内容について, 5割以上の人が自信をもっ ていた. そこで「自信がある」のか否かを学年別に比較したところ, 「二次性徴」 「射精」 「性の不安や悩み」 「性の被害と加害」の4項目で有意差が認められ 高学年の担任ほ ど自信をもっ ていることがわかっ , た.. さらに, 「月経」 は女性教師の65‐1%が 「自信あり」 と答えており, 男性教師の4 9‐7%より有意 「 「 「 に多かっ た (P<0‐05 ) . 射精」 性の不安や悩み」 性の被害と加害」 は, 男性教師の各々60.8%, 5 9‐6%, 55‐0%が指導に自信をもっ ており, 女性教師の各々32‐ 5%, 36‐1%, 37‐ 3%より有意に多 か っ た (P<0‐001 ). , P<0.001 , P<0‐01. 以上のように, 全体的に指導する自信度は高く, 担当している学年に応 じた違いが認められた. 「 また, 女性教師は 「月経」 , 男性教師は 射精」 の指導に自信をもっ ているが, 逆に異性の身体的変 化にはあまり自信がないことがわかっ た. ( 3 ) 性に関する用語への抵抗感 性に関係のある用語とその類似語を1 5個あげ, 現在の担当学年に用いる場合の抵抗感をたず ね 「 「 た. 回答は, かなり感じる」 少し感じる」 「ほとんど感じない」 「全く感 、じない」 の4段階とした が, ここでは, 前二者を 「抵抗あり一 群, 後二者を 「抵抗なし一 群として比較を行っ た. (表11 ) 表1 0 学年別にみた各内容を 「指導する自信がある」 の割合 人数 (%) 内. 容. 体の成長 体の清潔 * 二次性徴* 月経 ホ 射精*. 生命の誕生 異性との関わり 男女の役割. 性の不安や悩み* 家族の役割 性の被害と加害*. 低学年. 中学年. 高学年. 計. n=82. n=9o. n=84. N=256. 71( 8 6 ) .6 7 4( 9 0 2 ) . 4 4( 5 3 7 .) 36( 4 ) 3.9 3 2( 39 0 .) ) 6 4( 7 8 .0 51( 2. 2 6 ) 57( 69 ) .5 3 3( ) 4 0‐2 6 9( 8 ) 4. 1 3 2( 39 ) 0 ‐. 7 1( 7 8 ) ‐9 7 6( 84 ) -4 6 3( 7 0‐0 ) 54( 6 0‐0 ) 48( 53 3 .) ) 68( 7 5 ‐6 59( 65 ) ‐6 ) 6 5( 7 2 2 ‐ 4 9( 5 4‐4 ) 7 2( 80 0 ‐) 45( ) 50 .0. 84 71( )2 1 3( 8 3‐2 ) .5 7 1( 84 )2 21( 86 ) .5 ‐3 6 6 2 4( 7 ) 17 1( ) 66 ‐ ‐8 0( ) 5 59 5 1 4 0( 5 4 7 . ‐) 5 3( 6 3.1 )1 3 3( ) 52 -0 61( 7 2 )1 9 7 ) 3( 5 ‐4 .6 61( 7 2‐ 6 ) 17 1( 66 ) ‐8 68( 81 )1 90( 7 4 ) .0 ‐2 51( 7 )1 3 3( 5 2 ) 60‐ ‐0 66( 7 8 6 ) 2 0 7( 8 0 9 .) . 49( 58 ) 1 2 6( 9 2 ) 3 4 ‐ ‐ *P<0 05 **P<0 01 ‐ , ‐. 299.
(9) . 後 藤 ひとみ・片 岡 繁 雄 表1 1 学年別にみた各用語に 「抵抗がある」 の割合. 人数 (%) 用. 紙. 精子 卵子 射精* 月経 生理 メンス わき毛・ 陰毛 性毛* 乳房 子宮 ペニス ワギナ 性交 セックス. 低学年. 中学年. 高学年. 計. n=82. n=9o. n=84. N=256. 2 9( 3 4 ) ‐5 2 4‐ 5 9( 3 ) 4 3( 5 1‐ 2 ) 8 ) 4 1( 4 8‐ 4 1( 48 8 .) ) 47( 56 0 ‐ 2 27 ) 3( 4 ‐ ) 4 3( 51 2 ‐ 6 ) 4 0( 47 ‐ 3 4( 40 5 ‐) 3 3( 39 3 ) ‐ 8( 4 57 1 .) ′ 3 ) 5 4( 6 4‐ 0 ) 6 3( 7 5 . 7 2 ) 6 1( 6 ‐. 2( ) 11 4 3 -8 1 9( 4 2.6 ) 0 15 8( 61 7 .) 14 3( 9 ) 5 5. 9 13 8( 53 ‐) ) 15 4( 6 0. 2 6( 2 9 ) 7 ‐7 ( ) 14 6・ 57 .0 ) 1 4 7( 57.4 11 5( 4 4 9 ‐) 1 19( 4 6.5 ) 2( 16 6 3 3 ‐) 8 ) 17 エ( 6 6. 3 ) 8( 19 77 . 19 7 ) 6( 6.6. ) 4 1( 50 ‐0 ) 41( 50 .0 53( 64 6 ‐) ) 48( 58 5 . 47( 57 3 ‐) 63 ) 52( .4 22( 26 ) .8 44( ) 53 ‐7 ) 47( 57 3 . 32( 39 0 ‐) 38( 46 ) 3 ‐ 62 51( 2 .) ) 52( 63 4 ‐ ) 64( 78 .0 8 ) 64( 7 ‐0. 2( ) 4 46 ‐7 39( 3‐ 3 ) 4 2( 9 ) 6 6 8‐ ) 54( 6 0‐ 0 50( 55‐6 ) 6 1.1 ) 5 5( 31( 34‐4 ) 6 5‐ 6 ) 59( ) 6 0( 6 6 ‐7 49( 54 4 ‐) ) 48( 53 ‐3 6 3( 7 0 0 ‐) 2. 2 ) 6 5( 7 8 )・ 7 1( 7 ‐9 ) 7 1( 7 8 ‐9. *P<0 05 ‐. 全体では, 「抵抗がある」 という意見は, 「性交」 「セッ クスJ 「ワギナ」 「ペニス」 「射精」 が各々 「 77 ‐3%, 76‐6%, 66 .8%, 63‐3%, 61 ‐7%と多く, わき毛」 は29‐7%と最 も少なかっ た. そこで 「抵抗がある. のか否かを学年別に比較したところ, 「射精」 「性毛」 は中学年の担任にお いて有意に高率 (P<0. 05 ) であっ た. 「 「 さらに, 月経」 生理」 という用語に抵抗がある人は, 男性教師の各々60‐2%, 59‐6%であり, ) 女性教師の47 2%よりも有意に多かっ た (P<0.05 .0%, 42‐ . , P<0‐01 「性交」 「セッ クス」 への抵抗 感は 高校生や高校教師の場合1 2 )に比べ て高率であり 小学生に用 , , 3 )や性教育実 いるには抵抗のある言葉のよう であっ た. 「ペニス」 「ワギナ」 という用語は, 副読本1 「 践者の中で汎用されてきたが, 教師にはまだ馴染みの薄い言葉のよう である. 射精」 「性毛」 では 学年の違いが認められ, 二次性徴の学習を行う高学年において抵抗感が低率 であっ たことは当然の 結果と 思われた. 「月経」 「生理」には, 男性教師の約6割が抵抗を感じており, 表1 0の指導する自 信と同様の結果となっ た. しかし, 性教育を担当する教師の立場としては, 異性の事柄についても 理解を深め, 抵抗なく指導していくことが必要と思われる‐ 4. 教師が求める性教育のあり方 ( 1 ) 性教育の望ましい場 性教育は, 学校と家庭のどちらで行うのが望ほ しいかをたずねてみた. 全体では,「主に家庭で行 い, 学校でも行う」 が165名 ( 64‐5%) と多く, 「家庭で行う べき」 とも合わせた 『家庭教育主流派』 は1 88名 ( 7 3‐ 4%) であっ た. また, 「主に学校 で行い, 家庭でも行う」 と 「学校で行うべき」 とを 合わせた 『学校教育主流派』 は49名 ( 1 9‐2%) と少なく, 教師は依然として家庭での性教育を望ん 2 ) でいることがわかっ た. (表1. 300.
(10) . 小学校教師の性教育に関する意識 表1 2 担当学年別にみた性教育の望ましい場 性 教 育 の 場. 行う必要はない 主に家庭で行い学校も 家庭で行うべき 主に学校で行い家庭も 学校で行うべき そ の他 NA. 人数 (%). 1年生. 2年生、. 3年生. 4年生. 5年生. 6年生. 計. n=40. n=42. n=48. n=42. n=42. n=42. N=256. ) 0(0‐ ) ) 0(0 ) 1(2.4 0 ) 0(0‐ 0 0(0 ‐0 .0 ) 2 ) 2 5 ) 2 8( 6 7 ) 5 5( 5 9 75 0 ) 2 7( 6 4 3 3 0( 6 6 30( ‐ ‐, ‐ . ‐ ) ) 4(9 ) 1(2 14 5 2(5 ) 3(7 ) 7( .4 ‐1 .6 ‐ .0 ) 23 ) 1 2 ) 9( 21‐ 4 ) 6( 14 ) 10( 8 0( 0‐8 7( 17 5 ‐3 ‐ ‐ ) ) 0(0 ) Q- (0 ) 0(0 ) 0(0 0(0 0 ‐0 ‐0 ‐0 .0 ‐ ) 1 7 ) 2(4 8 ) 1(2 1 ) 0(0 0 7( 6 1 (2 5 ‐ . ‐) ‐ ‐ 0 (0 ) ) ) 0 ) 3(7 1 ) 0(0 0 0 0(0 0 0(0 ‐ ‐ ‐ . ‐. ) ) 0(0 1(0‐ 4 ‐0 ) 1 ) 2 5( 5 9.5 6 5( 6 4‐ 5 ) 2 3(9‐ 0 ) 6( 1 4‐3 1 ) 48( 1 ) 6( 4.3 8‐ 8 ) ) 1(2‐4 1(0 ‐4 ) 14(5 ) 3(7 ‐5 ‐1 ) 4(1 6 4 1(2 ‐) ‐. 表1 3 担当学年別にみた性教育を始める時期 始める時期. 幼稚園 小学校低学年* 小学校中学年 小学校高学年 中学校 高等学校. 人数 (%). 1年生. 2年生. 3年生. 4年生. 5年生. 6年生. 計. n=40. n=42. n=48. n=42. n=42. n=42. N=256. ) 16( 40 ‐0 37. 15( 5 ). 35‐7 ) 1 5( 1 1( 26 2 ) ‐ ) 9( 21 ‐4 ) 1 1 5( ‐9. 2( 25 ) 1 ‐0 ) 24( 50 ‐0. ) 1 8( 4 2.9. 26 ) 1 1( ‐2 2 2( 2‐4 ) 5. ) 1 3( 31 ‐0 40 ) 17( ‐5 ) 6( 1 4‐3 ) 3( .7 ‐1. 2 ) 8 3 5( 3. 9 8( 38‐ 3 ). 1(2 ) ‐4 ) 0(0‐ 0. 1(2‐1 ) ) 0(0 0 ‐ 0(0 ) ‐0 ) 0(0 ‐0 ) 1(2 .1. 7( ) i7. 5 ) 2(5.0 ) 0(0 ‐0. 大学. 0(0 ) ‐0 ) 0(0 ‐0. その他. 0 (0 ) ‐0. ) 0(0‐ 0 ) 0(0‐ 0. NA. 0 (0 ) ‐0. 1(2 ) ‐4. ) 7( 14 .6 ) 3(6 .3. 21 ) 9( .4 ) 6( 1 4‐ 3 3 ) 6( 1 4 ‐ 4 1(2‐ ) ) 0(0 ‐0 0(0 ) ‐0 1(2‐ 4 ) ) 1(2 .4. 5( 1 1 ) ‐9 3(7 ) ‐1 0(0 ) ‐0 0 ) 0(0. ) 0(0.0 0(0.0 ) 4 ) 1(2‐. 2(4. 8 ) 1(2 ) ‐4. ) 40( 1 5‐ 6 2(8 ) 2 6 ‐ ) 5(2‐0. ) 0(0.0 ) 0(0‐0. 1(0 4 ) ‐ ) 0(0 .0 ) 1(0‐ 4. ) 0(0 ‐0. 4(1‐ 6 ) *P<0 05 ‐. ( 2 ) 性教育を始める時期 ここでは, 学校教育として性教育を始めるのに最も望ましい時期についてたずねた. 全体 では, 「 「小学校低学年」 が98名 ( 33‐2%) と多く, 合わせて7割以 38‐3%) , ついで 幼稚園」 が85名 (. 上が小学校低学年までの早期教育を望んでいた. 学年ごとでも, 低学年の担任は幼稚園, 中学年の 担任は低学年か幼稚園, 高学年の担任は中・低学年か幼稚園というように, 現在の担当学年よりも 4 )では 7割強が4・5年生 )1 3 2年前の調査1 早い時期の教育を望んでいる傾向がみられた. (表1 , , 1割が1年生または6年生という結果があり, 教師の意識は大きく変容してきているよう である. しかし, 実際の年間計画では表2のように高学年から計画されている学校が多く, 表5の実施状 況でも5年生からの実施が多い等,教師個々の意識と現実の取り組みとの間には違いが認められた. ( 3 ) 性教育の望ましい指導者 5 )を参考にして 生理面 (男子の生理 女子の生理) 心理面 (男子の心理 性教育研究会の調査1 , , , , 「 性道徳の5項目を取り上げ 女子の心理) , 各々に ついて望ましいと思う指導者を 学級担 , 性文化・ 任」 「養護教諭」 「父」 「母」 「その他」 の中から選択してもらっ た. (表1 4 ) 「 「 生理面 では, 男子の場合は 父」 8 6.3%) 89 ,が221名 ( ‐5%) と , 女子の場合は 母」 が229名 ( 「母」が1 9 77 % ) 女子の場合は 7名( 7 7‐0%) 多かっ た. 心理面では, 男子の場合は「父」が1 97名( 0 ‐ , 301.
(11) . 後 藤 ひとみ・片 岡 繁 雄 表14 各内容における望ましい指導者 指 導 者. 男子の生理面. 複数回答 5 6(% ) 一2 0 次 , N=. 女子の生理面. 男子の心理面. 51( ) 19 ‐9. 7 ) 19 7( 7 ‐0. 67( 26 ) .2. 71 ( 27.7 ). 197 ( 77.0 ). 父. 221( 8 6 3 ) .. 母. ) 57 ( 22‐3. ′ 229 ( 89‐5 ). 学 級担 任. 117 ( 45‐7 ). 93 ( 36.3 ). ) 162 ( 63.3. 141 ( 55.1 ). 170 ( 66‐4 ). 養護教諭. 9 9( 8 ) 3 .7 6 (2 ) 3 -. 5 2 ) 13 4( .3 4(1 ) .6. 6 2 ) 8( 6.6 6(2.3). 8 9( ) 34 ‐8. ) 4 (1.6. 2 (0.8 ). ) 4 (1.6. 6 (2 ) .3. 97( 37 9 ) ‐ 16 (6 ) .3 8(3.1 ). その他 NA. 1. 性文化性道徳. 女子の心理面 、. ) 6 (2‐3. 1 23( 48 ) .0 ) 129 ( 50.4. と多かっ た. 性文化・性道徳では, 「学級担任」 が17 0名 ( 66‐4%) と多く, ついで 「母」 「父」 「養 護教諭」 の順 であっ た. 複数の指導者を選択した人には,その中で最も望ましいと思われる指導者を一人選んでもらっ た. その結果, 生理面, 心理面共に 「父」 「母」 への期待が大きく, ここでも表13と同様に 『家庭主流』 の教育を望んでいることがわかっ た. しか し, 性文化・性道徳では, 「学級担任」 「養護教諭」 が指 導した方が良いと考えている傾向がみられた. 「 全体的には, 男子の生理面や心理面は 「父」 , 女子の生理面や心理面は 母」 というように同性の 「 「 指導者が璽ほ しいと考えているよう である. 先の 指導する自信」 や 用語への抵抗感」 では, 生 理・月経・射精等の異性に関する内容は苦手な様子が示されており, そのことが指導者においても 反映されたのではないかと思われる. ) 性教育を行う 際のクラス編成 ( 4 現在の担当学年に性教育の授業を行うとすると, どのようなクラス編成が良いかをたずねた.(表 15 ) 全体では, 「内容に関わらず男女一緒に行う」 が19 74 0名 ( ‐2%) と多く, その割合は低学年の担 「 逆に 内容によ 任教師ほど有意に高率 ( < ) 0 0 0 1 であ た っ ては男女別々に行う」 という意見 っ . p ‐ は19 .1%と少ないものの, 学年が上がるほど増える傾向がみられた. そこで, 別々に行う 際の内容 は何かをたずねたところ, 記入者の5割以上が月 経 (初経指導, 手当て) をあげており, 他は体の 発育・発達, 性の不安や悩み, 射精等であっ た.. 表1 5 担当学年別にみた望ましいクラス編成 編 成 方 法. 人数 (%). 1年生. 2年生. 3年生. 4年生. 5年生. 6年生. 計. n=40. n=42. n=48. n=42. n=42. n=42. N=256. 90 77 66 7( 6 4 57 7 2 内容によらず男女一緒*** 3 9 0 8( ) 37( ) 28( ) 2 ) 24( ) 190( 4. ) 6( ) 3 .5 .1 ‐7 ‐3 ‐1 ‐0 内容によっては男女別 2(5 2(4 3 9( ) ) 7( ) 1 2 8 ) 1 3( 3 1 0 ) 7 ) 0 8 1 4 6 0( 3 1 5( 5 4 1 9 1 ‐ . ‐ .) ‐ . . 内容によらず別々 1(2‐ 5 ) 2(4 8 ) 2(4 2 ) 3(7 1 ) 2(4 8 ) 3(7 1 ) 1 3(5 ) ‐ . . ‐ ‐ ‐1 その他 0 (0 ) 2 ) ) ) 0(0 ) 2(0 ) 0 0(0 0 ) 2(4 0(0 0 0(0 0 0 8 ‐ ‐ . . ‐ ‐ ‐ NA 1 (2 ) 0(0 ) 0(0. ) 1(2 ) 0(0 ) 0(0 ) 2(0 ) 0 .5 ‐0 .4 .0 .0 ‐8 ***P<0 001 . . 302.
(12) . 小学校教師の性教育に関する意識 表1 6 担当学年別にみた性教育を充実させるための条件 必 要 な 条 件. -′. 資料・教材 (教具) 父 母 の理 解 ・協 力. 教師間の共通理解* 教育課程での位置づけ 指導計画 子どもの実態把握 指導する時間 自分自身の知識 自分自身の意識・意欲 その他 NA. 複数回答, 尺数 (%). 1年生. 2年生. 3年生. 4年生. {5年生. 6年生. 計. n=40. n=42. n=48. .n=42. n=42. n=42. N=256. {( ) 30( ) 29( 30( 75 ) 30 71 4 ) 3 1( 4‐ ) 27( 64 7 1‐ 4 6 9 ) 177( 69 ) 6 6 ‐0 . .3 ‐0 .1 24 ( ) 60‐0. ) 28 ( 66.7. 24 ( ) 50‐0. 76‐2 ) 32 (. 22 ( 52‐4 ) 26 ( ) 156 ( 60‐9 ) 61‐9. ) 29( 2 7 ‐5 25( 6 2‐5 ) 25( 6 2 ) ‐5 22( ) 5 5. 0 2 0( 0 ) 50. 8( 1 4 5 ) ‐0 1 2( ) 30 ‐0 0 (0 0 ) ‐ ) .0 (0 ‐0. ) 20‐ ( 47 .6 19( 2 ) 45 . ) 1 8( 42 .9 25( 59 5 .) 24( ) 57 ‐1 21( 50 ) .0 21 ) 9( .4 0(0 0 ) . 0(0 ) .0. 2 ) 1( 43 8 ‐ 2 0( 41 7 ) ‐ ) 2 4( 5 0 ‐0 15( 3 31 ‐) 25( 2. ) 5 1 3 17( 5‐ 4 ) 1 ) 9( 39 ‐6 0(0 0 ) ‐ 1(2‐1 ). ・ ) 71 3 0( ‐4 21( 50 0 ) . ) 21( 5 0.0 2 4( 1 57 .) 20( 47 ) ‐6 2 2( 5 2.4 ) 1 4( ) 3 3.3 1(2.4 ) 0(0 0 ‐). 23( 8 ) 54‐ 29( 6 9‐0 ) 21( 50‐ 0 ) 22( ) 52 4 ‐ 35 ) 15( ‐7 17( 4 5 ) 0‐ 1 ) 0( 23‐ 8 0(0‐ 0 ) 0(0 0 ‐). ) 4 7 20( .6 25( 5 9 5 .) 2 0( 4 7 ) ‐6 21( 5 0 0 .) 9( ) 1 4 5 .2 18( 4 2 ) ‐9 12( 28 ) .6 1(2 ) ‐4 0(0 0 ‐). 1 43( ) 55 .9 1 39( 54 3 , .) 1 29( 50 ) .4 1 ) 29( 50‐ 4 23( ) 1 48 .0 3( 44 ) 11 .1 7 6( 29 ) .7 2(0 8 ‐) 1(0 ) .4 *P<0 05 ‐. . 性教育を充実させる条件. ) 性教育の実施に必要な条件 性教育を行う上で, 今後は どのようなことが必要かをたずねた. その結果, 大半の人が複数の条 「 「 を選択し, 「資料・教材 (教具)」 は177名 ( 69. 1%) 60‐9%) , 父母の理解・協力」 156名 ( , 教 、「 43名 ( 間の共通理解」1 55.9%) 54‐3%) の順に高率で , 教育課程での明確な位置づけ」139名 ( ) っ た. (表16 ここで 「自分自身の知識」 や 「意識・意欲」 といっ た自分に関する項目を選択した人は少なく, 教育の充実には学校や家庭, 子どもといっ た周囲の条件整備 が必要だと考えていることがわかっ こ このような教師の自己評価については, より多面的な分析が必要と 思われるが,「実施への意欲」 指導する自信」では意欲的で自信のある教師が多いという結果がみられており, 取り組みを現実化 くためには教師を取り巻く条件を整備する努力が必要と思われた.. 教員養成系大学における性教育講義の必要性 教員養成系大学における性教育 ‐ (性教育に関する講義) を必”彦にした方が良いと 思うかをたずね 「 ところ, 全体では 必一事こした方が良い」 が1 80名 ( 7 2.9%) と多かうた. そこで, 大学での性教育の受講経験と開講の必要性との関係をまとめてみた. 受講経験では, 性 育の講義が 「開講されていなかっ た」 が214名 ( 83‐ 6%) と多く, 「受講したことがある」 人はわ ‐ か16名 ( 6‐3%) で, いずれの場合も必イ疹化を希望 し ) ていた. (表17 表7に示したように, 性教育に関する卒後の自己研修を行っ ている人は少ないが, 大学での卒前 育を望む人は7割以上にみられた. 今後は, このような現場のニー ズをふまえて, 必f謝ヒ等に関 るカリキュ ラムの検討が必要であろう‐. . ま. と. め. 小学校教師の性教育に関する意識を探ることを目的として質問紙調査を行い, 学級担任2 56名の 303.
(13) . 後 藤 ひとみ・片 岡 繁 雄 7 大学での受講経験と開講の必要性 表1 人数 (%). 開講の必要性 必ぼ疹が良い 必4珍でなくとも良い NA. 受講した. 受講せず. 開議なし. 計. n=16. n=17. n=214. N=247. 2( 5 )1 51( 7 0 ) 17 69‐ 6 ) ) 1 0( 8.8 11( 6 8 ‐6 .8 1 ) 5( 3 .3 ) 0(0 .0. 3 ) 50( 2 3‐4 ) 6 24‐7 ) 5. 1( 6( 3 3(6 ) ) 1 ) 14(5 1(5.9 .1 .7. 回答を分析した. 1. 性教育の年間計画は, 22校中1 9校が立てており, 1~6年生までの『一貫教育型』の学校と4・ 5年生からの 『高学年教育型』 の学校とがあっ た. 2. 当年度における性教育については, 「実施しない」が7割以上と多かっ た. しかし, 5年生の担 任では 「実施する」 人の方が約6割と高率であっ た. 3. 次年度以降の実施にむけては, 6割が 「できれば行いたい」 「ぜひ行いたい」 と意欲的であり, 特に5・6年生の担任が有意に高率であっ た. 4. 性教育のための自己研修は, 「特に行っ ていないJが7割以上と多く, 行われている研修方法は 主に 「性教育の指導資料を読む」 であっ た. ● 5. 重視する内容では, 「体の清潔」は低学年の教師ほど, 「二次性徴」 「月経」 「射精」 「異性との関 わり」 「男女の役割・ 「性の不安や悩み」 は高学年の教師ほど 「かなり重視する一 人が有意に多 かっ た. また, 「二次性徴」 「射精」 「異性との関わり」の重視度は, 女性教師が男性教師より有 意に低かっ た. 6. 指導する自信 では, 高学年の教師ほ ど「二次性徴」「射精」「性の不安や悩み」「性の被害と加害」 に 「自信がある」 とする人が有意に多かっ た. また, 「月経」 の自信度は女性教師, 「射精」 「性 の不安や悩み」 「生の被害と加害・ の自信度は男性教師において有 意に高かっ た. 7. 用語への抵抗感では, 「性交」 「セッ クス」 「ペニス」 「ワギナ」 には 「抵抗がある」 人が多く, 「射精」 「性毛」 は中学年の担任が有意に高率であっ た また 「月経」 「生理」 への抵抗 感は , , . 男性教師が女性教師より有意に高かっ た. 8. 性教育を行う場は, 学校よりも家庭が望【ましいとする 『家庭教育主流派』 が7割以上であっ た. 9. 性教育を始める時期 では, 7割以上が幼稚園または小学校低学年といっ た早期を望んでいた. 「 1 0. 指導者については, 男子の生理面や心理面は 「父」 , 女子の生理面や心理面は 母」 というよう に同性の指導者を望ん でいた. 11. 性教育を行う 際のクラス編成は, 「内容に関わらず男女一緒に行う」が7割以上と多く, この意 見は低学年の教師ほど有意に高率であっ た. 12. 性教育の実施に必要な条件では, 「資料・教材 (教具)」 「父母の理解・協力」 「教師間の共通理 解」 「教育課程 での明確な位置づけ」 の順に高率であっ た. ー 参が良い」 と考えていた. 3. 教員養成系大学における性教育の講義は, 7割以上が 「必一 1 以上から教師の意識をまとめると, 早期の教育を望み, 実施への意欲をもつ一方で, 性教育は学 校よりも家庭 (父母による指導) が主流であると考えており, 実施率は低いという結果であっ た. さらに, 学校 で性教育を行うためには, 整備しなければならない条件があることを指摘していた. また, 教師自身が自己の性別や子 どもの性別を意識しており, 異性の性に関する指導は苦手な様子 304.
(14) . 小学校教師の性教育に関する意識 がうかがわれた. 性教育の推進にむけては, これらの実態に対応した検討を深める必要があるだろ フ.. 本研究にあたり, 調査の実施にご協力いただきました教師の皆様に深く感謝致します.. 参 考文 献 1) 富田光一:性教育の課題, ジュリスト増刊総合特集2 5 人間の性-- 行動・文化・社会 一 , 1 47一15 2 , 有斐閣, 1982. 2 2) 林謙治:J 性教育の歴史と将来の展望, 学校保健研究, 2 8( ) 2一56 98 6 ,5 ,1 99 2 3) 日本学校保健会編:「学校保健の動向 平成4年度版」 , 東山書房, 1 4) 林田英樹:指導の基本, 高石邦男監修 「性指導読本」 987 , 7-17 , 第一法規, 1 思春期教育シリーズ 5) 春日井市思春期教育研究委員会社会教育部会編:「 性に関する電話相談 (Q&A)」 , , 春日井 市, 1988. 6) 東京都高等学校性教育研究会・調査委員会:高校教師の性意識と現実の問題点, 現代性教育研究月報, 2( 6 ) , 8‐ 9 98 4 , 日本性教育協会, 1 ) 3( 8 8-36 9 7) 松丸挙-:学校における性教育の現状と今後の課題 -- 中学校の場合 -- 98 1 , 学校保健研究,2 ,36 ,1 8) 性教育は家庭ですべきか? 学校ですべきか?-- 東京都内の小・中学校の調査報告より -- , 現代性教育研究月 報, 1( 5 ) 9 83 , 4‐6 , 日本性教育協会, 1 9) 山本直英:新学習指導要領と性教育, ヒューマン・セクシュアリティ, No7 0一24 9 2 ,2 , 東山書房, 19 ) 横山泰行・竹本良成:小学校教師の性教育に関する意識についての研究, 学校保健研究, 2 3( 7 ) 3 2 1 ‐ 3 27 10 981 , ,1 ) 日本性教育協会編:「性教育 新・指導要項解説書」 ‐ 小学館 11 1 0 1 1 4 4 1 9 9 0 , , , 2 ) 前掲 6) 1 ) 山本直英他:「ひとりで, ふたりで, みんなと--性ってなんだろう」 13 , 東京書籍 ) 前掲 1 ) 14 0 ) 旭川市性教育研究会:性に関する意識の実態, 昭和6 2年度研究紀要, 第8号, 3ー9 15 88 , 19 (本 学助 手. 旭 川 校). 305.
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