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ストレージ自動階層配置機能向け導入支援方式の提案

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Academic year: 2021

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(1)情報処理学会第 76 回全国大会. 1A-4. ストレージ自動階層配置機能向け導入支援方式の提案 池ヶ谷 (株)日立製作所. 直子†. 横浜研究所†. 長尾. 尚†. 牧 晋広†. (株)日立製作所. 1. はじめに ビジネスで扱うデータ量が急速に増え続ける中, IT投資コストを抑えるためコストパフォーマンスの 高いストレージシステムが求められている.一般に ストレージには,性能と価格が異なる記憶領域が複 数混在する.これらの記憶領域を記憶階層と言う. ストレージ自動階層配置機能は,データのアクセス 頻度に応じ,データを置く記憶階層を決定する機能 である[1][2].本機能により,性能向上とコスト低 減の両立を実現できる. 本機能導入時,管理者は記憶階層毎に記憶媒体種 別と容量(階層構成)を決定する必要がある(図1).ま た,データを置く階層(階層レベル)をアプリケーシ ョン(AP)毎に限定し,APの特性に合わせることが できる.ここで,階層構成に設定可能な階層レベル の組合せ数が膨大なため,性能要件を満たし,かつ 低価格という条件に合致する組合せを管理者が選択 することは困難である. そこで本研究では,上記条件に合致する組合せの 探索方式を提案する.. 2. 目的と課題 図 1 に示す複数 AP が混在する階層構成では,本. 機能がそれら全 AP のデータアクセス頻度を順位づ けしてデータ配置先記憶階層を決定する.他 AP の 影響を受けないように AP 毎に階層レベルを設定す る場合,設定可能な階層レベル数の合計は (階層レベル数)AP 数となり,AP 数に応じて指数関数 的に増加する.. 宮地 大輝‡. ITプラットフォーム事業本部‡. このため,本研究では,予め決めた制限時間内に 可能な限り低価格な階層構成と階層レベルを特定す ることを目的とし,その実現方式の確立を課題とす る.. 3. ストレージ自動階層配置機能導入支 援方式 本導入支援方式は,本機能を導入する前の AP の 稼働情報を用いて,管理対象の全 AP が導入前の性 能を満たすことができる階層構成と,各 AP に設定 すべき階層レベルの両方を探索するものである.. 階層構成探索方法. 3.1. 階層構成の探索では,階層構成の仮決めと,全 AP の性能要件を満たせるかの確認を繰返し行う. 本導入支援方式が用いる AP の稼働情報は,記憶 領域の容量情報と,アクセス分布情報と,IO 性能 情報から成る.このうちアクセス分布情報は記憶領 域のアクセスの偏りを表す情報であり,アクセス頻 度が同程度であるファイルの容量を1つのアクセス 区分として定義する(図 2).アクセス区分は,例え ば,20%の領域に 80%の IO が集中していることを 示す. アクセス頻度比 アクセス 80% 容量 20%. AP1の容量. AP2の容量. アクセス区分. AP1のアクセス分布. 容量比. AP2のアクセス分布. 図 2 アクセス分布例. また,IO 性能情報は,単位時間あたりの IO 回数 (IOPS)と Read/Write 比率とレスポンスタイムである. 本方式では,サーバが収集した上記情報を利用する. 上記の稼働情報を用いて階層構成を探索する処理 の流れを以下に示す. (1) 予め与えられた,管理対象の AP の容量とアク セス分布情報をもとに,全てのアクセス区分を アクセス頻度順にランク付けする.また,各ア クセス区分の容量を記憶階層移動単位(ページ) 数に換算する. (2) 記憶階層 1~3 の記憶媒体種別を選択する.記 憶媒体の IOPS 性能と RAID 構成から記憶階層毎 の IOPS が決まる.この時,AP の最高 IOPS を 満たせない記憶媒体種別は記憶階層 1 に用いな い.. 図 1 ストレージ自動階層配置機能 A Proposal of Method to Support Introduction of Automated Storage Tiering Functions Naoko Ikegaya†, Takashi Nagao†, Nobuhiro Maki†, Daiki Miyaji‡ †Yokohama Research Laboratory, Hitachi Ltd. ‡IT Platform Division Group, Hitachi Ltd.. 1-7. Copyright 2014 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

(2) 情報処理学会第 76 回全国大会. (3) 記憶階層 2 の IOPS 以上のアクセス区分を記憶 階層 1 に,記憶階層 3 の IOPS 以上のアクセス区 分を記憶階層 2 に割当てることにした場合の各 記憶階層のページ数と階層構成の合計価格を算 出する. (4) 上記(2)と(3)を繰返し,合計価格が最低になる 記憶媒体種別と容量の組合わせを選択する.. 3.2. 階層レベル探索方法. AP に階層レベルを設定することで,3.1 で選択し た階層構成よりも低価格な階層構成を組める場合が ある.例えば,性能要件の厳しい AP を記憶階層 3 に割りあてないようにすることで性能を確保し,そ うではない AP を記憶階層 1 に割当てないようにす ると,高価な記憶階層 1 の容量を減らすことができ る.そこで,次のように階層レベルを変更し,階層 構成の低価格化を図る(図 3). (A)性能要件を満たさない AP のデータを,より高 性能な階層に配置する階層レベルへ引上げる. (B)性能要件を満たす AP のデータを,性能要件の 満たせる範囲でより低性能な階層に配置する階層レ ベルへ引下げる.間接的に別 AP の性能を上げる. (A)の方式を使って階層構成を特定すると,AP1 の階層レベルを直接変えるため探索時間は短いが, 性能要件の緩い AP が上位階層に割当てられる可能 性が残る.一方, (B)の方式を使うと探索時間が長 大になる.なぜなら, AP1 の間接的な性能向上を 期待したとき,性能要件の緩い AP2 を選択し,AP2 を下位の記憶階層に配置するシミュレーションを行 い,その結果 AP1 のデータが上位の記憶階層に配 置されて性能要件を満たすことを確認し,かつ階層 構成の価格が最低になる組合わせを探索しなければ ならないからである. そこで,(A)の方式を用いて短時間に低価格な階 層構成を絞り込み,その後残り時間でさらに低価格 な階層構成を(A)と(B)の方式を組合わせて階層構成 を精査する多段方式を提案する. AP1. AP2. 性能要件を満たさない. AP1. AP2. 階層1. (階層1,. 階層2 階層3 階層レベル の組合せ. Free). (A)直接的な性能向上. (Free,. Free). AP1. 階層レベル設定による間接的な再配置. ストレージ自動階層配置機能導入支援方式の効果 を評価するために,従来のストレージ構成と本方式 で特定した階層構成とで価格を比較する. 本検証では,トランザクション処理とバッチ処理 が混在する顧客環境で AP 数 100,制限時間を 1 時 間と仮定した.階層構成内の記憶階層数は 3,AP に設定可能な階層レベル数は 5,記憶媒体種別数は 5(表 1),RAID 構成は 4 種類である. 評価の結果,(A)方式の後に制限時間を使いきっ て探索する多段方式は,他の方式よりも低価格な階 層構成(30%減)を特定することができた(図 4). 表 1 検証に用いた記憶媒体種別の属性 1 2 3 4 5. 記憶媒体種別 SSD SAS1 SAS2 SAS3 SATA. 容量 200 150 300 1,000 2,000. Read 性能* Write 性能* 価格 520 100 100 9 10 10 7 8 8 3 5 22 3 2 15 *SSD の Write 性能を 100 とする. 1時間. 100. :価格. 価格. 82.8. :処理時間. 75.2. 30%減 69.8. 19分. 0 適用前. 1分 (A)方式のみ. (A)+(B)方式. 多段方式. 図 4 コスト削減効果. 5. まとめ 本研究では,複数APのデータを適切な記憶階層 に配置するストレージ自動階層配置機能の導入時に, 制限時間内に可能な限り低価格な階層構成と階層レ ベルの組合せを特定する方式を提案した.また,本 方式の効果を検証した結果,100APに対して,スト レージ自動階層配置機能導入前より30%安価な階層 構成と階層レベルを,要件である1時間以内に探索 できることが分かった.これにより,制限時間内に 低価格な階層構成と階層レベルを特定できることを 確認した. 今後は,ストレージ自動階層配置機能の運用を開 始後,AP 追加等にあたって必要となる階層構成の 見直し方法を検討する予定である.. 参考文献. AP2. [1] 圷弘明,山本彰,大平良徳,江口賢哲:ストレ ージ自動階層配置機能におけるデータ再配置の 最適化,情報処理学会論文誌 Vol.54 No.4(2013) [2] 須藤梓,圷弘明,大平良徳,江口賢哲,山本政 行:ストレージ階層仮想化機能の実現方式検討, 情報処理学会 第 73 回全国大会. 初期状態. 階層レベル設定による直接的な再配置. 4. 効果の検証. (Free, 階層2以下) (B)間接的な性能向上. 図 3 階層レベルの特定方法. 1-8. Copyright 2014 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

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