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あぶないことはしない「ぽんたとかんた」

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Academic year: 2021

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第 1 学年 道徳学習指導案

1 主題名 主題名 あぶないことはしない A「善悪の判断、自律、自由と責任」 教材名 「ぽんたとかんた」(文部科学省:わたしたちの道徳) 2 主題設定の理由 ○ 本学級の子どもたちは、自分たちで互いの行動や態度を見て、「~しちゃだめ。」と注意し合うこと があり、危ないことや人を傷つけることなどを中心に、大体の善悪の判断をすることができている。 しかし、自分が当事者になると深く考えずに、行動に移してしまうことが多い。これは、自己中心的 な見方や考え方をしており、自分の思いや欲求のみを重視してしまう発達段階であることが要因だと 考えられる。そこで、学校生活や社会生活におけるルールについて知り、自分を取り巻く環境にも慣 れてきたこの期に、自分で「危ないことはしない」と考えて正しい善悪の判断することの大切さをつ かませたい。このことは、自己の生き方について考えを深める子どもを育てる上でも意義深い。 ○ 「善悪の判断」とは、よいことと悪いことを見極め、その事象に対して自分の考えを定めることで ある。この力は、よいことと悪いことを見極めるための基準を身近な大人や社会的なルールから学ん だり、多数の事例を体験したりすることで高まっていく。そして、その基準と照らし合わせながら、 自分や身の回りの人々にとってよりよい結果になるように判断し、行動することで、自分の利にとら われない自律できる人間として成長できる。 本主題に関しては、1学期に「叱られることはしない」ということをとらえる学習をおこなった。 これを受けて、本主題では、「自分が危ない目に遭いそうなことはしない」という判断を自分でできる ことのよさをとらえさせたい。これは、中学年の正しいと判断したことを実行できた充実感をもち、 他者へ広げていく学習、高学年の正しい善悪の判断に基づいて行う自律的で責任ある行動の大切さを とらえる学習へと発展する。 ○ 本主題の指導にあたっては、危ないことをしないことのよさがわかり、危ないことはしないように しようとする態度を育てることをねらいとしている。そのために、教材として「ぽんたとかんた」を 取り上げる。この教材は、たぬきのぽんたが「入ってはいけない」と言われている裏山へ行こうと友 だちのかんたに誘われるが、じっと考えて「危ないからぼくは行かない。」と断り、その言葉を聞いた かんたも「ぼくも行かない。」と裏山へ行くことを止め、二人で仲良く遊んだという内容である。本教 材は、「裏山へ行ってはいけない理由」を自分の体験をもとに考えて役割演技を行い、危ない目に遭い そうなことはしてはならないという善悪を判断するための基準とその判断ができることのよさをと らえることができる教材である。本時指導にあたっては、まず、つかむ段階で、資料と事前アンケー ト結果をもとに「いけないことをする自分を止められるかな。」という本時のめあてをつかませる。次 に、さぐる段階では、ぽんたの思いに共感したり、自分の体験と重ねたりして考えた「行きたい理由」 と「行かない方がいい理由」を役割演技を通して交流し、裏山へ行かないと判断した理由を考えさせ る。その際、「裏山に行かなかったのに、どうして二人は笑顔なのだろう。」と発問をして、「危ない目 に遭うことはしてはならない」という判断の基準と「危ないことをしないことの価値」をとらえるこ とができるようにする。最後に、みつめる段階では、河原に咲いている花を取ろうとする場面や、早 く帰るために通学路ではない近道を通るなどの具体的な場面の役割演技を通して、これからの生活に おいて正しい判断をしていこうという思いをもつことができるようにする。 3 ねらい 自分がしたいと思っていることは危ないことではないかを考え、危ない目に遭いそうなことをしなけ れば笑顔で過ごすことができるということが分かり、自分で正しく判断しようとする態度を育てる。

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4 本時の展開 学 習 活 動 教師の支援(◆話合い活動) つ か む 1 本時学習のめあてをつかむ。 ○ 事前アンケート結果を振り返り、いけない ことと分かっていたのにしてしまった体験と そのときの心情を想起する。 ○ 事前アンケートの結果から、「いけない と分かっていたのにしてしまった」自分の 体験を想起させ、そのときの心情をもとに 学習の方向付けを行う。 【自我関与性】 さ ぐ る 2 教材「ぽんたとかんた」をもとに、危ないこと はしないと判断する心について話し合う。 ○ 裏山に行きたい理由と行かない方がいいと 考える理由について話し合い、ぽんたの思い に共感する。 ○ 揺れ動く「行きたい理由」と「行かない方が いい理由」の役割演技を通して、危ない目に遭 うかもしれないから行かない方がいいと判断 するぽんたと自分を置き換えて考える。 ○ 「危ないことはしない」という自分を止め る心の声と「危ないことをしないことのよ さ」についてまとめる。 ◆ 「行きたい理由」と「行かない方がいい 理由」をペアで話し合うことで、ぽんたの 気持ちに共感しながら「行かない方がいい 理由」を考えることができるようにする。 【相互作用性】 ○ 自分を止める疑似体験をさせるため、 「行きたい」と主張する教師を止める役割 演技を行わせる。 【自我関与性:自分と置き換える】 ○ 役割演技の際、仲良しのかんたが待って いることや黙っていれば親には知られな いこと、楽しいことがたくさんあることな どを挙げたり、他者から言われたのかを尋 ねたりする揺さぶりの発問を行う。 ◆ 役割演技をした代表児の思いをフロア へ広げたりフロアに代弁させたりして話 し合い、全体のものとする。 【相互作用性】 ○ 裏山へ行かないという選択をしたのに 二人とも笑顔である理由を問う発問をす ることで、いけないことをしないことの価 値をとらえさせる。 み つ め る 3 これまでの自分と本時の学習を振り返りなが ら、これからの自分の生き方に対する思いや願 いをもつ。 ○ 具体的な場面を想定し、自分がどのように 行動するのかという役割演技を行い、道徳的 価値の理解を深める。 ○ これからの自分に対する心の声を「今日の 学習で」としてまとめる。 ○ とらえた価値の理解をさらに深めるた め、具体的な場面の役割演技を行わせる。 (場面1)危険な場所に咲いている花を取 るかどうか考える場面 (場面2)早く帰るために近道をするかど うか考える場面 ○ 今後の実践意欲を高めるため、これまで の自分を振り返り、本時の学習を受けた自 分へのアドバイスを「今日の学習で」に書 かせ、自分を見つめさせる。 【未来志向性】 いけないことをする じぶんを とめられるかな。 ・怒られそう ・きまりを破る ・けがをする ・誘拐される ・迷子になる これからは、危なくないかを考えて、自分を 止められると、いつも笑顔で過ごせるね! 楽しそう 行きたい 危ない 行っては いけない 危ないことをしなければ 笑顔で過ごせる してみたいこと 楽しそうなこと T:裏山へ行かなかったのに、どうして二人と もにこにこ笑顔なのだろう。 だから行きたい でも ・楽しそう ・わくわくする ・秘密基地を 作れるかも ・自慢できる 自分の 心の声 怖いかも 迷子に なるかも けがをする かも 心配される かも

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5 内容項目の分析 「善悪の判断」とは、よいことと悪いことを見極め、その事象に対して自分の考えを定めることであ る。この力は、よいことと悪いことを見極めるための基準を身近な大人や社会的なルールから学んだり、 多数の事例を体験したりすることで高まっていく。 低学年 中学年 高学年 よいことと悪いことの区別をし、 よいと思うことを進んで行うこ と。 正しいと判断したことは、自信を もって行うこと。 自由を大切にし、自律的に判断 し、責任のある行動をすること。 1 年生の主題名・教材 指導の重点 叱られることはしない〈7月〉 「よりみち」(文渓堂) 身近な大人や身の回りの人たちが注意するようなことは「しては いけないこと」だと理解し、「~してはいけない」と言われているこ とをしないこと。 危ないことはしない〈10月〉 「ぽんたとかんた」 (わたしたちの道徳) 自分や周りの人が危ない目に遭いそうなことは「してはいけない こと」だという理解を深め、危ないことをしないよさを理解し、危な い目に遭うことはしないと自分を止めることができること。 傷つけることはしない〈1月〉 「みみずくとお月さま」 (文渓堂) 自分や周りの人の心を傷つけるようなことは「してはいけないこ と」だと理解し、そんな場面に遭ったら「してはいけないよ」と止め ることができること。 6 教材の吟味をもとにした発問計画 【 ぽ ん た に 共 感 し な が ら 】 【 疑 似 体 験 を し な が ら 自 分 と 置 き 換 え る 】 【 正 し い 善 悪 の 判 断 が で き た 清 々 し さ か ら 価 値 を 焦 点 化 す る 】 【 自 分 の こ れ か ら の 生 活 を 見 通 し て 】 ぽ ん た は 、 ど う し て 「 行 き た い 」 「 行 か な い 方 が い い 」 と 思 っ て い る の で し ょ う 。 「 で も ・ ・ ・ 」 で 続 け て 考 え ま し ょ う 。 ぽ ん た に ど う 言 え ば 止 め ら れ る と 思 い ま す か 。 行 き た い 気 持 ち の ぽ ん た と つ な ひ き を し な が ら 考 え ま し ょ う 。 裏 山 に 行 か な か っ た の に 、 ど う し て 二 人 は に こ に こ 笑 顔 な の で し ょ う 。 こ れ か ら の 自 分 は 、 ど う し た ら い い と 思 い ま す か 。 自 分 に 言 っ て あ げ た い 心 の 声 を 書 き ま し ょ う 。 主 な 発 問

笑顔で過ごせる

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