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小学部5年自立活動:友達の話を理解する方法を考えよう

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Academic year: 2021

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小学部 自立活動学習指導案 1 題材 「友達の話を理解する方法を考えよう」 2 指導観 〇 本学級は、〇名の児童が在籍している。明るい雰囲気の学級で、小学部の高学年として下級生 の世話を進んで行ったり、友達と協力して委員会活動に取り組んだりする姿が見られる。個別の 実態を以下の表に示す。 児童の実態 A 児 ・濁点や助詞を間違えて話したり、書いたりすることがある。 ・教室内において、教師の呼び掛けの声に気付くことができる。 ・雑音が多い環境において情報の聞き漏らしがあることに気付いていないことがある。 B 児 ・慣れていない人と話すときに、視線を合わせたり、自分の意見を話したりすることに難し さがある。 ・手話や文字の提示など、視覚的な情報を基に、状況を把握することができる。 ・分からないことがあるときに「分からない。」と伝えたり、自分から質問したりすること に難しさがある。 C 児 ・手話が伝わらないときは、絵に描くなど相手に合わせてコミュニケーション手段を選択す ることができる。 ・分からないことがあるときに、自分から進んで相手に質問することができる。 ・断片的な情報のみで判断して行動することがある。 D 児 ・話題に沿って話すことが難しいが、体験したことを手話で表現することができる。 ・友達の様子を見たり個別の言葉掛けを受けたりして活動の見通しをもつことができる。 ・時間や人、気持ちに関することなど、出来事の流れに基づいて状況を把握することに難し さがある。 自立活動では、交流及び共同学習の事前学習で、地域の小学校の友達に対して、自分たちの聞 こえ方や配慮してほしいことについて、どのような内容を伝えるかを話し合った。その際に、補 聴器や人工内耳をしても聞こえにくいことや、音声のみのやり取りが難しいことなど、聴覚障が いに伴うコミュニケーション上の困難さに気付くことができた。また、話すときに口元を見せて もらったり、文字や絵にかいてもらったりすると分かりやすいことなど、友達に支援してほしい ことを考え、交流及び共同学習の際に自分の聞こえの状態や支援してほしいことを友達に説明す ることができた。一方で、地域の小学校の友達とのコミュニケーション場面においては、断片的 に理解した情報のみで判断して、友達の意図を取り違えたり、話の内容が分からないときに友達 に質問することを躊躇したりする様子が見られた。このことから、児童一人一人が自分の聞こえ の状態を踏まえ、聞こえる友達とコミュニケーションをとる際に、どのような場面において情報 を聞き漏らしたり取り違えたりしているのか、また、友達の話を正しく理解するためにどのよう に友達に働き掛けたら良いのかということを理解することが課題であると分かった。 〇 本題材は、特別支援学校教育要領・学習指導要領解説 自立活動編「1健康の保持(4)障害 の特性の理解と生活環境の調整に関すること」「4環境の把握(4)感覚を総合的に活用した周 囲の状況についての把握と状況に応じた行動に関すること」「6コミュニケーション(4)コミ ュニケーション手段の選択と活用に関すること」の三つを関連付けて構成している。 本題材のねらいは、聴者との様々なコミュニケーション場面における情報の聞き漏らしや取違 えが起こり得ることに気付き、正しい情報を取得するための具体的な対処方法について考えるこ とができるようになることである。本学級の児童は、幼稚部や小学部第1学年から聴覚特別支援 学校で学び、これまで家族や本校の友達、教師などとの関わりの中で、手話や指文字、口話など のコミュニケーション方法を用いて相手とのやり取りを行ってきた。進級に伴い、居住地校交流 や社会科見学、放課後等デイサービスの利用などを通して学校以外の場で同年代や大人の聴者、 大人の聴覚障がい者など様々な人と関わり、コミュニケーションをとる機会が増えてきた。その ような中で、聴者と児童が互いに意思疎通を図るためには、相手の話が聞こえにくい場面や分か りにくい場面を理解し、話の内容や意図を正しく理解するための方法を身に付けることが大切で あると考えた。また、本題材は、児童にとって身近な遊びの場面を取り上げており、自分の経験

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を想起しながら、聴者と聴覚障がい者のコミュニケーション場面を客観的に捉えた上で情報取得 の困難さやそれに対する対処方法を考えることができる。さらに、本題材で身に付ける力は、3 年後の職業体験において、聴者とやり取りした内容を正しく理解し、責任をもって行動する力へ とつながっていく上でも意義深いと考える。 〇 本題材の指導に当たっては、聞こえる友達とのコミュニケーション場面において情報の聞き漏 らしや取違えが起こり得ることに気付き、具体的な対処方法を考えることができるように「気付 く」「考える」の2段階で構成し、ロールプレイなどの体験活動を取り入れながら進めていく。 「気付く」段階では、聴覚障がいのあるゆうきくんが、聞こえる友達と遊ぶ「ゆうきくんの昼 休み」のストーリーを取り上げ、相手の話を聞き取る際にどのような場面において情報取得の困 難さがあるかを気付くことができるようにする。その際、ストーリーには、児童一人一人にとっ て情報取得の困難さがあると予想される場面を取り上げることで、自分の経験と照らし合わせな がら考えることができるようにする。 「考える」段階では、前時で感じた情報取得の困難さを改善・克服するための対処方法につい て考えることができるように、前時のストーリーを提示し、ロールプレイを取り入れた活動を行 う。T1やT2が聞こえる友達の役となり、手話を用いず口話のみで話すことによってストーリーと 同様の場面を再現する。また、自身が受け取った不確かな情報について、相手に口話で聞き返し たり内容が正しいかを文字や指さしによって確認したりするなど、正しい情報を取得する際の多 様な方法を尊重することで児童一人一人が主体的に考えて行動することにつなげていきたい。 3 題材の目標 〇 聞こえる友達とのコミュニケーション場面において、どのような困難さがあるかを考えること ができる。 〇 聞こえる友達とのコミュニケーション場面において、相手の話を正しく聞き取ったり理解した りするために自分ができることを考え、相手に働き掛けることができる。 4 題材の計画(全2時間) 第一次 「気付く」 聞こえる友達とのコミュニケーション場面における情報取得の困難さに気付く。・・・1時間 第二次 「考える」 正しい情報を取得するための方法を考える。・・・・・・・・・・・・・・・・1時間(本時) 5 本時 (1) 本時の指導観 本時では、聞こえる友達とのコミュニケーション場面において情報取得が困難な場合に正しい情 報を取得するための方法を考え、表現することをねらいとしている。 導入では、前時の学習内容を想起できるように、「ゆうきくんの昼休み」の場面ごとのイラストを 途中まで提示して、最後にどのような展開になったかを児童に問い掛ける。そして、聞こえる友達 とのコミュニケーション場面においては、正しい情報を取得するための工夫が必要であることに気 付けるように、ゆうきくんが友達の話を聞き漏らしたり取り違えたりしたことがけんかのきっかけ になっていることを取り上げる。さらに、二人のけんかを防ぐためにはどうしたら良いかを児童に 問い掛けて、めあてへとつなげていく。 展開では、二つの活動を行う。前半は、聞こえる友達の話を正しく聞き取ったり理解したりする ための方法について児童同士で意見交換を行う。活発な意見交換ができるように、一人で考えをま とめる時間、ペアで話す時間、全員で共有する時間を段階的に設定する。話合い活動においては、 児童の考えを具体化したり、児童が主体的に相手に働き掛けることの大切さに気付いたりすること ができるよう、T1とT2がそれぞれのペアの支援に入る。後半は、情報の取得が困難な三つの場面( 雑音が多い環境で話を聞く/口形が似ている言葉を聞く/複数の人の会話を聞く)において一人ず つロールプレイを行う。T1やT2が聞こえる友達の役、児童がゆうきくんの役になり、実際のやり取 りを通して、児童が上記の三つの場面における情報取得の困難さや自身が考えた情報取得の方法の 効果などを実感しながら学びを深めていくことができるようにする。 終末では、情報取得が困難な場面において、相手の話を正しく聞き取ったり理解したりするため

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の方法について本時の学習で学んだことを整理するために、板書を見ながらロールプレイを通して 分かったことなどを振り返る。児童が主体的に本時の学習で学んだことを発表できるようにまとめ の言葉は空欄部分を設けて提示する。 (2) 本時の目標 〇 聞こえる友達とのコミュニケーション場面において、相手の話を正しく聞き取ったり理解した りするための方法を考え、発表することができる。 〇 個別の目標 A児 〇 相手の話が聞こえにくいときに、話している人の近くに移動したり、口話や指さしな どの方法を使ったりして、不確かな情報について相手に聞き返すことができる。 B児 D児 〇 相手の話が聞こえにくいときに、聞こえないことを相手に伝えたり、指さしなどの方 法を使ったりして、不確かな情報について相手に聞き返すことができる。 C児 〇 相手の話が聞こえにくいときに、指さしや身振り、筆談などの方法を使って不確かな 情報について相手に聞き返すことができる。 (3) 準備 ①テレビ ②パソコン ③「ゆうきくんの昼休み」(パワーポイント) ④場面ごとのイラスト ⑤ゆうきくんの表情カード ⑥ワークシート ⑦「いいね」カード (4) 展開 学習活動・内容 指導者の支援及び留意事項 評価 1 8 15 1 始めの挨拶をする。 ・学習の始まりを理解する。 2 本時の学習内容を知る。 ・本時の学習内容に気付く。 3 相手の話を正しく聞いて、 理解するための方法を話し合 う。 ・正しい情報を取得するため の方法を考える。 ① ワークシートに自分の考え を書く。 ② ペアになり、友達と意見交換 をする。 ③ 考えを発表する。 〇 呼名を行うことで補聴器 や人工内耳の聞こえの状態 を確認できるようにする。 〇 前時の学習内容を想起で きるように、「ゆうきくんの 昼休み」の場面ごとのイラ ストを途中まで提示し、最 後にどのような展開になっ たかを児童に問い掛ける。 〇 相手の話を正しく聞いて 理解する必要性に気付くこ とができるように、ゆうき くんと友達がけんかをした 原因やコミュニケーション 上の問題点を児童に問い掛 ける。 〇 児童がワークシートのイ ラストを活用して情報取得 の方法を考えることができ るように、ワークシートの 記入例を提示する。 〇 活発に意見交換ができる ように、A児とB児、C児と D児でペアリングして、T1 とT2がそれぞれのペアの様 子を見る。 〇 ロールプレイを行う際の 手掛かりとなるように、児 童が発表した情報取得の方 法を板書する。 ・「ゆうきくんと友達がけん かをした。」「ゆうきくんは 友達が話している声が聞 こえないからルールが分 からなかった。」「周りの音 がうるさい場所では、聞こ えにくい。」など、場面ご とのイラストを見て想起 したことを話すことがで きる。(全員) ・「話す人の近くに行く」「指 さしを使う」など、正しい 情報を取得するための方 法を考え、発表することが できる。(A児) ・「聞こえないと言う」「指さ しを使う」など、正しい情 報を取得するための方法 を考え、発表することがで きる。(B児・D児) ・「指さしや身振りを使う」 「『文字に書いて』と伝え る」など正しい情報を取得 するための方法を考えて ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ 配時 準備 相手の話を正しく聞い て、分かるための方法を考 えよう。 めあて

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15 5 1 4 ロールプレイを行う。 ・正しい情報を取得するため の方法を身に付ける。 ① 周囲の音がうるさい場所で 話を聞くとき ② 口形が似ている言葉を聞く とき ③ たくさんの人が話している 会話を聞くとき 5 本時の学習を振り返る。 ・正しい情報を取得するため の方法について分かったこ とを整理する。 6 終わりの挨拶をする。 ・学習の終わりを理解する。 〇 主体的に相手に働き掛け ることの大切さに気付くこ とができるように「~して もらう」と児童が発言した 場合は「~してもらうよう に伝える」などと言い換え て板書する。 〇 児童からの意見が少ない 場合は、情報取得をするた めの様々な方法に気付くこ とができるように、T1やT2 の考えも提示する。 〇 聞こえる友達と話す場面 であることを児童が理解し てロールプレイできるよう に、友達役のT1やT2は口話 のみで話す。 〇 児童が主体的にロールプ レイに取り組むことができ るように、どの場面のロー ルプレイをしたいかを事前 に児童一人一人に尋ねる。 〇 ロールプレイ後は、聞こ える友達とのやり取りの中 で用いた指さしなどの効果 を児童が自己評価できるよ うに、板書に示した情報取 得の方法に「いいね」カード を貼る活動を取り入れる。 〇 児童が主体的に本時の学 習の学びを発表できるよう に、まとめの言葉に空欄部 分を設けて提示する。 発表することができる。 (C児) ・話している人の近くに移 動したり、黄色の線と白の 線を指さして確認したり するなど、正しい情報を取 得する方法を考え、行動す ることができる。(A児) ・「聞こえないからもう一度 教えて。」と相手に言った り、黄色の線と白の線を指 さして確認したりするな ど、正しい情報を取得する ための方法を考え、行動す ることができる。 (B児・D児) ・文字や指さし、身振りなど を使って話の内容を確認 するなど、正しい情報を取 得するための方法を考え て行動することができる。 (C児) ・「指さしを使う」「話してい る人に近寄る」「『絵に描い て』と伝える」「身振りを 使う」など空欄に入る言葉 を考えて発表することが できる。(全員) ④ ⑤ ⑥ ⑦ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ( )の方法を使うと、 相手の話を正しく聞いて、 分かることができる。 まとめ

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6 板書計画 ゆうきくんの昼休み

相手の話を正しく聞いて分かるための方法を考えよう。

めあて

( )方法を使う

と、相手の話を正しく聞いて

分かることができる。

まとめ

・けんかをした。 ・ゆうきくんは友達の話が 聞こえず、ルールが分か らなかった。 周りの音がうるさい 口形が似ている たくさんの人が話す ・話している人に近寄る。 ・「絵に描いて」と伝える。 ・指さしをする。 ・復唱して確かめる。 ・身ぶりをする。 ・聞こえないことを伝える。 解決方法 何のチームに分か れるのかな。 黄色か白かな。 自信がない。 顔に当てたらダメと 言っているようだ。 1 組 と 2 組 に 分 かれる。 白 い コ ー ト を 使う。 顔に 当てた ら ダメ。 問題点 ・話を聞き漏らしたり、 誤って理解したりしている。

参照

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