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在宅における養護者による高齢者虐待の予防と支援

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Academic year: 2021

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在宅における養護者による高齢者虐待の予防と支援

関 西 福 祉 大 学 看 護 学 部 小 野 ミツ 高齢化に伴う要介護高齢者の増加している中、在宅で虐待を受けている高齢者の 7割が 要介護認定を受けており、高齢者の介護問題は、今や、家族の限界を超えているといえま す。長寿という人類の夢を、悪夢と終わらせない知恵や地域づくりが、今、求められてい ます。このような現状の中で、要介護高齢者、家族、地域の人々、そして地域ケア関わる 全てが、住み慣れた家や地域で安心して生活できる地域包括ケアシステムづくりに向けた 取り組みをし、かに推進することが重要な課題となっています。 高齢者虐待の実態 2014年度の養護者による高齢者虐待件数は 15,739件であり、前年度より 8件 (0.1%) 増加しました。また、市町村への相談・通報件数は 25,791件であり、 2013年度より 481件 (1.9%) 増加しています。相談・通報者は、介護支援専門員が 31.3%と最も多く、次いで 警察が 12.4%、家族・親族が 11.5%でした。虐待の発生要因は、介護疲れ・介護ストレスが 1,398人 (22.5%) と最も多く、次いで虐待者の障害・疾病が 1,221件 (22.2%)、家庭にお ける経済的困窮が 16.8%でした。虐待の内容は、身体的虐待が 10,533人 (65.3%) と最も 多く、次いで心理的虐待、介護等の放棄、経済的虐待の順でした。虐待者は、息子が 41.6%、 夫が 18.3%、娘が 16.1%であり、息子や夫など男性による虐待件数が増加しています。 高齢者虐待のない地域づくり われわれは高齢者虐待事例について、 5年間、追跡調査を行いました。その結果、虐待が 発生してから介入によって虐待がなくなった事例は 3割にすぎず、支援の難しさが浮き彫 りになりました。虐待が発生する前に要因を発見し、その要因に働きかけることが出来た ら未然に虐待を予防することができると考えられます。 誰もが住みなえた地域で最期まで安心して暮らすことを願っています。高齢者は心身の 健康をはじめ多くの課題を抱えています。我々には、それらの課題に高齢者が自ら主体的 に取り組み解決し、より良く生きる支援が求められています。地域で虐待のない地域づく りができるかどうかの成否の鍵は、地域の資源をどれだけ発掘しシステム化し包括ケアを 推進できるかと考えます。

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