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アグロバクテリウム法によるタバコ巻葉ウイルス外被タンパク質遺伝子のタバコへの導入と導入遺伝子のホモ化に関する研究

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(1)

アグロバクテリウム法によるタバコ巻葉ウイルス

外被タンパク質遺伝子のタバコへの導入と

導入遺伝子のホモ化に関する研究

二上 崇*ῌ谷口美穂**ῌ角谷直人***ῌ森島啓子****ῌ丹田誠之助*****ῌ池上正人******

῏平成 +1 年 - 月 +. 日受付ῌ平成 +1 年 3 月 +- 日受理ῐ

要約 : タバコ Nicotiana tabacum cv Burley,+ へ Agrobacterium tumefaciens を用いてジェミニウイルス科 ῏Geminiviridaeῐ に属する tobacco leaf curl virus ῏TbLCVῐ の外被タンパク質遺伝子を導入したῌ 外被タン パク質遺伝子を導入したタバコを自殖して後代系統を養成し῍ T+ 世代῍ T, 世代における分離比を算定する ことにより῍ 導入遺伝子のコピ῎数を推定したῌ 分離比から + コピ῎῍ , コピ῎῍ - コピ῎と推定される形質 転換タバコ系統を得たῌ + コピ῎῍ , コピ῎と考えられる形質転換植物については更に自殖を繰り返し῍ 導入 遺伝子をホモに持つ組換え系統を得たῌ キ῍ワ῍ド : 外被タンパク質῍ 形質転換῍ タバコ ῎῎῎῎῎῎῎῎῎῎῎῎῎῎῎῎῎῎῎῎῎῎῎

ジェミニウイルスはジェミニウイルス科 ῏Geminivi-ridaeῐ に属する + 本鎖 DNA ウイルスであるῌ ジェミニウ イルスは宿主範囲῍ ゲノム構造῍ 媒介昆虫の違いにより Mastrevirus, Curtovirus, Topocuvirus, Begomovirus の . 属に分類されている+ῐ

Begomovirus に属する Tobacco leaf curl virus῏TbLCVῐ は῍ 単一の環状 + 本鎖 DNA をゲノムとして持つῌ 自然界 における宿主範囲は῍ ナス科῍ キク科῍ スイカズラ科植物 であるῌ 病徴は黄化῍ 萎縮῍ 巻葉῍ 葉脈黄化などを示すῌ 尾崎らの研究では種子伝搬῍ 土壌伝搬はせずコナジラミ ῏Beminisia argentifoliiῐ によって伝搬され,ῐ ῍ 増殖には TbLCVのゲノムにコ῎ドされている外被タンパク質が必 要である-ῌ/ῐ ῌ TbLCV は +302 年に奈良県の宇陀郡一帯の 山間部あるいは中山間部で栽培されているトマトで黄化萎 縮病を呈する株が発見されて話題になった0ῌ2ῐ ῌ しかし日本 ではかなり古くから発生していたと考えられ῍ 万葉集の一 首でヒヨドリバナに TbLCV によると思われる病徴を詠 んだとされる和歌が採録されている3ῐ ῌ 現在῍ TbLCV によ ると考えられるトマトに感染したウイルス病が高知῍ 山口 で報告されている+*ῐ ῌ また῍ タバコでは盛岡以南でタバコ 巻葉ウイルスによるものと考えられるウイルス病が報告さ れているが῍ TbLCV 抵抗性の作物は作出されていない++ῐ ῌ 外被タンパク質遺伝子を導入した報告としては῍ P OW-ELLet al.,῏+320ῐ らのグル῎プによる TMV の外被タンパ ク質遺伝子を導入したタバコが最初であるが῍ TMV の感 染に対する病徴の遅延や軽減が報告されている+,ῐ ῌ その 後῍ 外被タンパク質遺伝子を導入することにより῍ ウイル ス耐性を付与した植物は数多く作出されている+,ῌ+1ῐ ῌ そこで本研究は TbLCV の外被タンパク質遺伝子をタ バコに導入するとともに῍ 今後の研究でウイルス検定をし て抵抗性の程度とメカニズムを調べることができるよう に῍ 外被タンパク質遺伝子を遺伝的に固定することを目的 として行ったῌ

材料および方法

+ῌ タバコおよびアグロバクテリウム

タバコは Nicotiana tabacum cv Burley,+ を実験材料と して用いたῌ 種子を 1*῍ エタノ῎ルで -* 秒῍ +῍ 次亜塩 素酸ナトリウム水溶液で +* 分表面殺菌した後῍ 滅菌水で -回洗浄したῌ +ῌ,MS 培地+2ῐ ῏+ῌ, 倍ῑ主要無機要素῍ スク ロ῎ス +* gῌl, 寒天 2 gῌlῐ を分注したマゼンタボックスに 播種し ,/ῒ῍ +0 時間照明下で培養し供試材料としたῌ Agrobacterium tumefaciens の菌系としては強病原性の EHA+*+を用いたῌ * ** *** **** ***** ****** 東京農業大学大学院農学研究科農学専攻 株式会社ベックス生化学部 玉川大学農学部生物環境システム学科 国立遺伝学研究所名誉教授 東京農業大学名誉教授 東北大学大学院農学研究科 東京農大農学集報῍ /* ῏-ῐ῍ 10ῌ2, ῏,**/ῐ

(2)

,ῌ タバコ巻葉ウイルスの抽出とアグロバクテリウムベ クタ῍への導入 +323年に大阪府立大学農学部尾崎武司教授よりトマト に感染していたタバコ巻葉ウイルス῍奈良分離株の分譲を 受け῍ トマトに接ぎ木接種による継代を行い῔2*῕ で保存 した感染葉を実験材料として用いたῌ

全 DNA 抽出は DELLAPORTAet al., ῏+32-ῐ+3ῐ

らの改変法 を用いたῌ ῔2*῕ で冷凍保存した -* mg のトマトに感染 している TbLCV 感染葉を乳鉢に入れ῍ 氷上で粉状になる まで磨砕し῍ -** ml の抽出緩衝液 ῑ*.+ M Tris-HCl (pH 2.*), *.*/M EDTA (pH 2.*), *./ M NaCl, +ῌ ,῍メルカプトエタ ノ῎ルῒ を加え再び磨砕したῌ +-,+** g, .῕῍ +* 分間遠心し て῍ 上清を新しいマイクロチュ῎ブに移したῌ 次に῍ 最終 濃度が +ῌ となるように SDS ῏Sodium dodecyl sulfateῐ を加え 0/῕ で +* 分間静置し῍ ,** ml の / M CH-COOKを 加え溶液をよく混合し῍ 氷上で ,* 分間静置したῌ その後῍ +-,+** g, .῕῍ +* 分間遠心し῍ 上清を新しいマイクロ チュ῎ブに移したῌ *.1 倍量の ,῍プロパノ῎ルを加えよく 混合し῍ ῔,*῕ で -* 分間静置した後῍ +-,+**g, .῕῍ -* 分 間遠心して核酸を沈殿させ῍ 真空乾燥機で乾燥した後に῍ ,**ml の滅菌水に溶解したῌ 抽出した全 DNA をもとに TbLCVの外被タンパク質領域を PCR 法によって増幅し῍ pGEM-T EasyVector ῏Promegaῐ にサブクロ῎ニング し῍ 大腸菌 JM+*3 へ形質転換したῌ なお῍ プライマ῎は SHIMIZUet al., ῏+333ῐ,*ῐの TbLCV 外被タンパク質遺伝子 の塩基配列に基づいて次のように設計したῌ CP+ ῏/῍-GCTCTAGAGACCTTCAAGATCTGGAC--῍ῐ CP,῏/῍-GCTCTAGAGAACTATGTCGAAGCGCT--῍ῐ PCRの反応条件は῍ 第 + 段階として 3.῕῍ / 分間を + サ イクル῍ 第 , 段階として 3.῕῍ + 分間῍ 0/῕῍ + 分 ,* 秒間῍ 1,῕῍ , 分 .* 秒間を ,/ サイクル῍ 第 - 段階として 1,῕῍ 1分間を + サイクルに設定して行ったῌ サブクロ῎ニン グした外被タンパク質領域の塩基配列を D S Q-, * * * L ῏SHIMADZUῐ῍ AFLexpress DNA Sequencer ῏Amer-sham Biosciencesῐ を用いて調べ DNASIS ῏日立ソフト ウェアエンジニアリングῐ で塩基配列を解析したῌ プラスミドは名古屋大学 中村研三教授から分譲を受け た pIG+,+Hm を用いた,+ῐ ῌ pGEM-T EasyVector から外 被タンパク質領域を Xbaῌサイトで切り出し῍ アグロバク テ リ ウ ム ベ ク タ῎である pIG+,+Hm の GUS 遺伝子と GUS遺伝子のプロモ῎タ῎である -/S プロモ῎タ῎の間 にある Xbaῌサイトへ挿入したῌ アグロバクテリウムの形 質転換はジ῎ンパルサ῎ ῏Bio-Rad 社製ῐ を使用し῍ エレ クトロポ῎レ῎ション法で行ったῌ 形質転換の確認と導入 遺伝子の確認は PCR で行ったῌ 正方向時にはプライマ῎ CP ,と gus 01+ c ῏/ ῍ -ATCACGCAGTTCAACGCTGAC--῍ῐ で逆方向時にはプライマ῎ CP+ と gus01+c でそれ ぞれ約 , kbp のバンドが検出できるように設計したῌ 反応 条件は第 + 段階として 3.῕῍ - 分間を + サイクル῍ 第 , 段 階として 3.῕῍ + 分間῍ //῕῍ + 分間῍ 1,῕῍ , 分間を ,/ サ イクル῍ 第 - 段階として 1,῕῍ 1 分間を + サイクル行ったῌ -ῌ タバコの形質転換 アグロバクテリウム EHA+*+ は ,2῕῍ - 日間῍ +** mgῌl カナマイシンおよび +/ gῌl 寒天を添加した AB 培地 ῏K,

HPO. +., g/l, NaH,PO. *.. g/l, NH.Cl +*.. g/l, MgSO.

1H,O *.+, g/l, KCl *.*0 g/l, CaCl,,H,O / mg/l, FeSO. 1H,O + mg/l,グルコ῎ス / gῌlῐ で培養したῌ 得られたシ ングルコロニ῎を ,2῕῍ +0 時間῍ +** mgῌl カナマイシン を添加した AB 液体培地で培養し῍ 得られたアグロバクテ リウム懸濁液に約 + cm 四方に切ったタバコの葉を入れ / 分間感染させたῌ 感染後 MSNB 培地 ῏MS 培地ΐ῍ NAA *.+ mg/l, BA + mg/l,寒天 2 gῌlῐ で , 日間共存培養したῌ 共存培養後῍ 選抜培地である MSNBCaK 培地 ῏MS 培地 ΐ῍ NAA *.+ mg/l, BA + mg/l, カナマイシン +** mgῌl, カ ルベニシリン ,/* mgῌl, 寒天 2 gῌlῐ に移したῌ 継代培養は 選抜培地移植後῍ 最初は + 週間目にその後は , 週間ごとに 行ったῌ .ῌ 形質転換の確認と分離比の算定 再分化したシュ῎トを ,/* mgῌl セフォタキシム῍ ,/* mgῌl カルベニシリンを含む MS 液体培地で + 時間以上浸 し῍ 除菌を行い +* ml の MSCaK 培地 ῏MS 培地ΐ῍ カナ マイシン +** mgῌl, カルベニシリン ,/* mgῌl, 寒天 2 gῌlῐ の入っている管びんに + 本ずつ移植したῌ + ケ月後濃緑色 の葉を保っているものから DNA を抽出し῍ PCR で外被タ ンパク質遺伝子の確認を行ったῌ 外被タンパク質遺伝子の確認できた個体 ῏T*ῐ を養成 し῍ T+ 種子を採取後῍ 選抜マ῎カ῎である抗生物質耐性の 有無により分離比を算定し導入遺伝子のコピ῎数を算定し たῌ 抗生物質耐性の有無を判別するための最適濃度を決め るために῍ まず非形質転換タバコの抗生物質感受性を調べ たῌ +*῍ ,*῍ -*῍ .*῍ /*῍ +**῍ +/*῍ ,** mgῌl のハイグロ マイシンを添加した MS 培地に 1*ῌ エタノ῎ルで -* 秒῍ +ῌ 次亜塩素酸ナトリウム水溶液で +* 分表面殺菌した後῍ 滅菌水で - 回洗浄した種子を播種したῌ + シャ῎レあたり +**粒播種し + 区画 , シャ῎レずつ行ったῌ カナマイシン 耐性の検定においても同様の方法で行ったῌ 組換え体の T+ 種子は上記と同様に表面殺菌し῍ +** mgῌl ハイグロマイシンを含む MS 培地の入ったシャ῎レ において + シャ῎レにつき +** 粒播種し῍ + 個体につき -シャ῎レ行ったῌ 遺伝子座のコピ῎数が + コピ῎῍ , コ ピ῎῍ - コピ῎の場合に期待される分離比の適合性をカイ 二乗法で検定した,-ῐ ῌ T+種子を播種し῍ 発芽した個体の葉から DNA を抽出 し PCR を行い῍ 外被タンパク質遺伝子の確認できた個体 を T, 世代の採種に用いたῌ T, 種子においても同様の培地 を入れた , シャ῎レで検定を行い῍ 導入遺伝子のホモ化の 有無を調べたῌ ハイグロマイシンに耐性を示さない系統 +῍+3῍ +῍-1῍ ,῍ 0*῍-῍ ハイグロマイシン耐性を持つ系統 +῍1. においては῍ ハイグロマイシン耐性遺伝子を PCR で確認したῌ プライ マ῎は HPH-+ ῏/῍-GCTGGGGCGTCGTCGGTTTCCA-CTATCCG--῍ῐ HPH-,

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῏/῍-CGCATAACAGCGCTCAT-TGACTGGAGC--῎ῐ を用い PCR 条件は῍ 第 + 段階として 3.ῑ῍ / 分間を + サイクル῍ 第 , 段階として 3.ῑ῍ + 分間῍ /0ῑ῍ + 分間῍ 1,ῑ῍ + 分間を -* サイクル῍ 第 - 段階とし て 1,ῑ῍ / 分間を + サイクルに設定して行ったῌ

結果および考察

+ῌ 外被タンパク質遺伝子の塩基配列およびアミノ酸配 列 pGEM-T EasyVectorへサブクロ῎ニングした結果῍ -つのクロ῎ンを得ることができたῌ 塩基配列を調べたとこ ろ - つのクロ῎ンのうち , つのクロ῎ンは同じ塩基配列を 示し῍ 残りの + つのクロ῎ンは開始コドンの ATG の T が Cに置換されて ACG となっていたῌ 開始コドンを持つク ロ῎ンを pTLCP+῍ 置換しているクロ῎ンを pTLCP, と したῌ 得られた - つのクロ῎ンのうち , つが同じ塩基配列 を示し῍ 残りの + つのクロ῎ンも開始コドンの + 塩基以外 は同じ塩基配列を示したこと῍ 単一ゲノムのジェミニウイ ルスである TbLCV は外被タンパク質なしでは増殖しな い こ と か ら-ῌ/ῐ ῍ この開始コドンを持たないクロ῎ン pTLCP,は PCR の際に生じた偶然の変異によるものと考 えられたῌ 得られた , つのクロ῎ンを῍タバコ巻葉ウイルスῌ奈良分 離株῏TbLCV-Jp ; Genbank Accession No. AB*,20*.ῐ,,ῐ

と比較したῌ TbLCV-Jp と pTLCP+ を比べると - 塩基違 い῍ -20 塩基目の T が C に῍ /,/ 塩基目の T が C に῍ /22 塩基目の A が G に置換されていたῌ アミノ酸においては +,3番目のメチオニンがトレオニンに変化していたが他の ,カ所ではアミノ酸レベルでは変化がなかったῌ 奈良分離 株 TbLCV-Jp と塩基配列が - 塩基の違いがあったのは῍ 奈良分離株の感染葉を接ぎ木接種法により継代維持してい たためにウイルスの世代が TbLCV-Jp と違い῍ 世代が進 んで生じた変異+*ῐ と考えられたῌ TbLCV-Jpと pTLCP, を比べると . 塩基違い῍ 開始コ ドンの ATG の T が C に置換されて ACG となっており῍ 開始コドンが存在せず῍ 外被タンパク質遺伝子が翻訳され ない遺伝子となっていたῌ 他は pTLCP+ との場合と全く 同じだったῌ pTLCP+を導入した植物では外被タンパク質によって 引き起こされると考えられる cross-protection でウイル スの増殖をおさえ῍ 外被タンパク質遺伝子が産生されない pTLCP,については῍ pTLCP+ を導入した外被タンパク質 を作るタバコとは異なり RNA からタンパク質の翻訳を抑 えるジ῎ンサイレンシングによってウイルスの増殖をおさ えようとするものであるῌ ,ῌ アグロバクテリウムベクタ῍へのクロ῍ニング pTLCP+から外被タンパク質遺伝子を制限酵素を用い て切り出し῍ ベクタ῎ pIG+,+Hm へクロ῎ニングした結 果῍ 正方向でベクタ῎へ導入したクロ῎ンを得ることがで きたῌ 得られたクロ῎ンを pIGCP/0 と命名したῌ 同様に pTLCP,から得られたクロ῎ンを pIGCP.* と命名したῌ 正方向ではプライマ῎ CP, と gus01+c で約 , kbp のバン ドを逆方向ではプライマ῎ CP+ と gus01+c で約 , kbp の バンドを検出することができたῌ pIGCP/0をアグロバクテリウム EHA+*+ へ形質転換し たものを EHpIGCP/0 と῍ pIGCP.* をアグロバクテリウ ム EHA+*+ へ形質転換したものを EHpIGCP.* と命名し たῌ -ῌ T+ 世代における分離比 非形質転換タバコのハイグロマイシンおよびカナマイシ ンに対する感受性を調べた結果῍ どちらの場合も +** mgῌ l を添加した MS 培地おいて十分に生育を抑制し濃緑色の 葉を保たなかった ῏デ῎タは示してないῐῌ +** mgῌl のハ イグロマイシンを添加した MS 培地での反応をもとに分 離比を算定したῌ ハイグロマイシンに対して耐性を持たな い系統に対しては +** mgῌl のカナマイシンを添加した MS培地を用いて検定し分離比を算定したῌ 再分化個体をカナマイシンを含む MS 培地を入れた管 びんに + 本ずつ移植し選抜を行った結果῍ pTLCP+ を導入 したタバコ῍ pTLCP, を導入したタバコのどちらにおいて も 2*῍ 以上の個体で濃緑色の葉をたもったῌ PCR による 外 被 タ ン パ ク 質 遺 伝 子 を 確 認 し た 結 果῍ pTLCP + と pTLCP,を導入したタバコのどちらにおいても濃緑色の 葉をたもった個体の 3*῍ 以上で外被タンパク質遺伝子を 確認できたῌ pTLCP+を導入したタバコの T+ 世代では発芽した個体 のすべてにおいてハイグロマイシンに対する耐性を示す系 統はなかったことから῍ T+ 世代で外被タンパク質遺伝子 をホモ化できた系統はなかったと考えられた῏表 +ῐῌ 分離 比から系統 +ῌ2῍ +ῌ2+ では導入遺伝子が , コピ῎であると 考えられた῏表 +ῐῌ 系統 +ῌ/ は分離比から , コピ῎と推定 されたが῍ P 値が +῍ 以下の危険率だったので再実験の必 要があると考えられたῌ 系統 +ῌ2+ においては + 回目と , 回目の分離比に差がみられたῌ この差は同一染色体上の同 じ位置に連続して導入遺伝子が挿入されているか῍ 同一染 色体上の近い位置に導入遺伝子が挿入しために῍ メンデル 遺伝の分離をしない可能性があると考えられた῏表 +ῐῌ 系 統 +ῌ// においては分離比から導入遺伝子が - コピ῎だと 図 + pIG+,+Hmの T-DNA 領域の遺伝子地図およびプラ イマ῎結合部位

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考えられたῌ それ以外の系統は分離比からいずれも + コ ピ῏であると考えられた ῐ表 +ῑῌ ハイグロマイシンに対して耐性を示さなかった系統 +ῌ +3῍ +ῌ-1῍ 耐性を示した系統 +ῌ1. について῍ ハイグロマイ シン耐性遺伝子の有無を PCR で確認したところ῍ 系統 +ῌ +3では検出できなかったῐ図 ,ῑῌ ハイグロマイシン耐性遺 伝子が検出できなかったのは῍ アグロバクテリウム感染の ときにハイグロマイシン耐性遺伝子の部分が抜け落ちた可 能性があると考えられたῌ 耐性を持たない系統 +ῌ-1 と耐 性を持つ系統 +ῌ1. においてはハイグロマイシン耐性遺伝 子の検出ができたῐ図 ,ῑῌ ハイグロマイシン耐性遺伝子が 検出できたにも関わらず῍ ハイグロマイシンに対して耐性 を示さなかった系統 +ῌ-1 は転写抑制型῍ または転写後抑 制型のジ῏ンサイレンシングの可能性を示したῌ pTLCP,を導入したタバコの T+ 世代において῍ 系統 ,ῌ .2῍ ,ῌ,/ において分離比から導入遺伝子が , コピ῏である と考えられ῍ 系統 ,ῌ,/ においては分離比から導入遺伝子 が - コピ῏であると考えられた ῐ表 ,ῑῌ .ῌ T, 世代における導入遺伝子のホモ化 pTLCP+を導入したタバコの T, 世代において῍ 系統 +ῌ 2ῌ0῍ +ῌ/1ῌ.῍ +ῌ1.ῌ+῍ については発芽した個体すべてがハ イグロマイシンに対して耐性を示したことから導入遺伝子 がホモ化できたと考えられたῐ表 -ῑῌ ホモ化できたと考え られる系統 +ῌ1.ῌ+ の ,* 個体から DNA を抽出し導入遺伝 子を確認したところ῍ 抽出した ,* 個体すべてにおいて確 認された ῐ図 -ῑῌ pTLCP,を導入したタバコの T, 世代において系統 ,ῌ -.ῌ,῍ ,ῌ.2ῌ+῍ ,ῌ.2ῌ,῍ ,ῌ0*ῌ- において発芽した個体すべ てでハイグロマイシンもしくはカナマイシンに対して耐性 を示したことから導入遺伝子がホモ化できたと考えられた ῐ表 -ῑῌ ハイグロマイシン耐性を持たない系統 ,ῌ0*ῌ- の 0 個体 から DNA を抽出し῍ ハイグロマイシン耐性遺伝子を確認 したところ῍ 0 個体すべてにおいてハイグロマイシン耐性 遺伝子が確認できたῐ図 .ῑῌ ,ῌ0*ῌ- の系統では発芽 + 週間 目ではハイグロマイシンに対して耐性を示したが῍ その後 徐῎にハイグロマイシンに対する耐性を示めさなくなった ῐデ῏タは示してないῑῌ ハイグロマイシン耐性を失った理 由としては῍ ハイグロマイシン耐性遺伝子が検出できたこ とから転写後抑制型ジ῏ンサイレンシングが起きている可 表 + pTLCP+ 遺伝子を導入した T+ 系統の幼植物における 抗生物質耐性遺伝子の分離 表 , pTLCP, 遺伝子を導入した T+ 系統の幼植物における 抗生物質耐性遺伝子の分離 図 , ハイグロマイシン耐性遺伝子の PCR による確認 ῐ矢 印の .** bp はハイグロマイシン耐性遺伝子を示すῑ

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能性が高いと考えられたῌ 今回の研究により外被タンパク質を作る遺伝子 pTLCP +と作らない遺伝子 pTLCP, の二種類の外被タンパク質 遺伝子について῍ それぞれ + コピ῏および , コピ῏を導入 したタバコの組換え体を作出し῍ 更に固定系統を得ること に成功したῌ これらの系統は TbLCV の外被タンパク質遺 伝子を導入したタバコにおける外被タンパク質発現の有無 とコピ῏数が抵抗性にどのように関わるかを研究するうえ で貴重な材料となると考えられるῌ 謝辞 : プラスミド pIG+,+Hm ベクタ῏を分譲していただ きました名古屋大学 中村研三教授に御礼申しあげますῌ 本報告を作成するにあたり御校閲していただきました駒 嶺 穆東北大学名誉教授に御礼申しあげますῌ 本研究を遂行するにあたり῍ ご指導いただいた東京農業 大学農学部農学科園芸バイテク学研究室 雨木若慶助教授 に御礼申しあげますῌ 本研究を遂行するにあたり指導いただいた清水佐知子 氏῍ 北村健一氏に御礼申しあげますῌ 参考文献

+ῑ STANLEY, J. and JONATHAN, R.L., +33,. A symptom

vari-ant beat curly top geminivirus produced by open read-ing frame C.. Virology., +3* (+), /*0ῌ/*3.

,ῑ 尾崎武司῍ +32/῎ 我が国に発生するコナジラミ伝搬性ウイ ルスの同定分類と発生生態に関する研究῎ 文部科学省研究

補助金 一般研究 ῐBῑ 研究結果報告῎

-ῑ HOWARTH, A, J. and GEORGE, J.V., +323. Phylogeny of

geminiviruses., J. Gen. Virol., 1* (+*), ,1+1ῌ,1,1. .ῑ SAIKIA, A.K. and MUNIYAPPA, V., +323. Epidemiology and

contorol of tomato leaf curl virus in southern India. Trop. Agric., 00 (.), -/*ῌ-/..

/ῑ PADIDAM, M., ROGER, N.B. and CLAUDE, M.F., +330. The role

of AV, (“Precoat”) and coat protein in viral replication and movement in tomato leaf curl geminivirus. Virolo-gy, ,,., -3*ῌ.*.. 0ῑ 小畠博文ῌ尾崎武司ῌ井上忠男῍ +32+῎ トマト黄化萎縮病 の発生生態とその防御῎ 関西病中研報῍ ,-῍ 2ῌ+.. 1ῑ 尾崎武司ῌ小畠博文ῌ井上忠夫῍ +310῎ ワタコナジラミで 媒介されるトマトの新病害 ῒ黄化萎縮病ΐ῎ 植物防疫῍ -* ῐ++ῑ῍ ,2ῌ-,. 2ῑ 尾崎武司ῌ小畠博文ῌ井上忠夫῍ +313῎ タバコ巻葉ウイル スによるスイカズラῐLonicera japonica Thunb.ῑ の葉脈黄 化病状῎ 日植病報῍ ./῍ 0,ῌ03. 3ῑ 井上忠男ῌ尾崎武司῍ +32*῎ 植物ウイルス病に関するもっ とも古い記録とみられる万葉集の歌について῎ 日植病報῍ ,-῍ .3ῌ/*. +*ῑ 北村健一῍ ,**,῎ 東京農業大学大学院 農学研究科 農学 表 - T, 世代の遺伝子の確認と分離比および固定の有無 図 - T, 世代の +ῌ1.ῌ+ 系統の ,* 個体における外被タンパ ク質遺伝子の PCR による確認ῐ矢印の + kbp は外被 タンパク質遺伝子を示すῑ 図 . ,ῌ0*ῌ- 系統におけるハイグロマイシン耐性遺伝子の PCRによる確認 ῐ矢印の .** bp はハイグロマイシン 耐性遺伝子を示すῑ

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専攻 修士論文῍

++῎ 桐山 清ῌ西村紀子ῌ +303῍ 東北地方におけるタバコのウ イルス病について῍ 盛岡たばこ試研場報告ῌ .ῌ 2/ῌ31. +,῎ PAWELL, P.A., NELSON, R.S., HOFFMANN, N., ROGER, S.G.,

FRALEY, R.T. and BEACHY, R.N., +320. Delay of disease development in transgenic plants that express the to-bacco mosaic virus coat protein gene. Sciencs, ,-,, 1-2ῌ 1.-.

+-῎ GADANI, F., MANSKY, L.M., MEDICI, R., MILLER, W.A. and HILL, J.H., +33*. Genetic engineering of plants for virus resistance. Arch Virol., ++/ (+ῌ,), +ῌ,+.

+.῎ FITCHEN, J.H. and BEACHY, R.N., +33-. Genetically en-gineered protection against viruses in transgenic plants. Annu Rev Microbiol., .1, 1-3ῌ10-.

+/῎ HACKLAND, A.F., RYBICKI, E.P. and THOMSON, J.A., +33.. Coat protein-mediated resistance in transgenic plants. Arch Virol., +-3 (+/,), +ῌ,,.

+0῎ LOMONOSSOFF, G.P., +33/. Pathogen-derived resistance to plant viruses. Annu Rev Phytopathol., --, -,-ῌ-.-. +1῎ MILLER, E.D. and HEMENWAY, C., +332 History of coat

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+3῎ DELLAPORTA, S,L., JONATHAN, W. and JAMES, B,H., +32-. A plant DNA minipreparation : Version II : Plant molecu-lar biology reporter., . (+), +3ῌ,+.

,*῎ SHIMIZU, S. and IKEGAMI, M., +333. Complete nucleotide sequence and the genome organization of tobacco leaf curl geminivirus from Japan. Microbiol Immunol., .- (+*), 323ῌ33,.

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,-῎ 齋藤靖人ῌ大野隆弘ῌ小鞠敏彦ῌ +332῍ サテライト RNA 遺 伝子を導入したキュウリモザイクウイルス耐病性タバコの 作出῍ 葉たばこ研究報告ῌ 1ῌ +11ῌ,*+.

(7)

Agrobacterium-mediated Introduction

of Coat Protein Gene of Tobacco leaf curl virus (TbLCV)

to Tobacco Plants and Production

of Homozygous Plants

by

Takashi N

IKAMI

*, Miho T

ANIGUCHI

**, Naoto K

ADOTANI

***, Hiroko M

ORISIMA

****,

Seinosuke T

ANDA

***** and Masato I

KEGAMI

******

(Received March +., ,**//Accepted September +-, ,**/)

Summary : Coat protein gene of Tobacco leaf curl virus was introduced to Nicotiana tabacum cv Burley ,+by mediation with Agrobacterium tumefaciens. Transgenic plants obtained were inbreed, o#spring plants were harvested and then segregation ratios were computed of T+ generation plants using resistance for hygromycin as a marker trait. For results obtained, copy numbers of introduced coat protein gene were inferred. We obtained transgenic plants containing one copy, two copies and three copies of introduced coat protein gene. The homozygous lines were obtained by inbreeding of transgenic tobacco plants which contained one or two copies of introduced coat protein gene. Key words : coat protein, tobacco, transformation

* ** *** **** ***** ******

Department of Agricultural Science, Graduate School of Agriculture, Tokyo University of Agriculture Bio Chemist Division of BEX. CO., LTD.

Department of Bioenvironmental Systems, Faculty of Agriculture, Tamagawa University

Professor Emeritus, Research Organization of Information and Systemes National Institute of Genetics Tokyo University of Agriculture (Honorary Professor)

参照

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