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スペイン刑法典:各則(1) 個人的法益に対する罪(財産犯を除く)

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<資 料>

スペイン刑法典:各則(1)

個人的法益に対する罪(財産犯を除く)

訳者序:スペイン刑法典各則(1)翻訳にあたって

本稿は,スペイン刑法(Ley Orgánica 10/1995, de 23 de noviembre, del Código Penal)の2019年3月1日組織法2号(3月2日官報掲載,3月3 日施行)までの改正を反映した法典の138条ないし233条を翻訳したもので ある。スペイン刑法典翻訳の意義,性質,底にしている原典,注意事項等 については「スペイン刑法典:総則」(桃山法学33号)の序に書いたとお りである。そこにも明記したとおり,本資料の位置づけは,後に適宜改訂 が必要になると思われる私訳の試訳である。 138条ないし233条は,個人的法益に対する罪の前半部であり,大きく分 類すると生命・身体に対する罪,自由に対する罪,名誉に対する罪の各罪 が定められている。いわば,財産犯を除く個人的法益に対する罪のカタロ グである。財産犯は,スペイン刑法においては社会経済秩序に対する罪と 並んで規定されており,その一部は社会に対する罪を含むため,次稿に回 すことにした。 *脱稿後,2020年12月16日に刑法改正があり,156条後段が削除された。 本資料は同改正以前のものを掲載している。ここに付記して注意を促して おく。

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第2巻

犯罪とその刑罰

第1編 殺人とその形式 第138条① 他人を殺した者は,殺人の行為者として,10年以上15年以下 の禁錮に処する。 ② 以下の場合には,その所為は段階により加重した刑に処する。 a)その犯行において,第140条第1項の状況があるとき。または b)所為がさらに第550条の未遂の罪を構成するとき。 第139条① 以下の状況があるとき他人を殺した者は,謀殺の行為者とし て,15年以上20年以下の禁錮に処する。 1 予謀によるとき。 2 対価,報酬,または約束によるとき。 3 意図的かつ非人道的に被害者の苦しみを増大させる残酷さを伴うと き。 4 他の罪を容易にし,またはその発覚を免れるためであるとき。 ② 1個の謀殺において,前条に規定する状況が複数競合するとき,その 上半分の刑を科す。 第140条① 謀殺は,以下の状況があるとき,見直し可能な終身刑に処す る。 1 被害者が16歳未満であるとき,または年齢,疾病,障害により特に 脆弱な者であるとき。 2 所為が,行為者が被害者に対して犯した性的自由に対する罪に引き 続いて行われたとき。 3 その罪が,犯罪グループまたは犯罪組織に属する者によって犯され たとき。 ② 2人を超える者の死について有罪判決を受けた謀殺の行為者には,1 個の見直し可能な終身刑を科す。このとき,第78条の2第1項 b 文お よび同条第2項 b 文の定めるところを適用する。

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第140条の2 この編に定めるひとつまたは複数の罪により有罪判決を受 けた者には,さらに保護観察に付すことができる。 第141条 前3条に定める罪を犯すことについての扇動,共謀および勧誘 は,前各条においてそれぞれの場合に定める刑を1段階または2段階減 軽した刑により処断する。 第142条① 重大な過失により他人の死を惹起した者は,過失致死の行為 者として,1年以上4年以下の禁錮に処する。 過失致死が,自動車または原動機付自転車を用いて犯されたとき,同 時に1年以上6年以下の自動車および原動機付自転車を運転する権利の 剥奪刑に処する。本項につき,第379条の定める状況のいずれかが存在 することにより所為の発生があったときは,いずれの場合においても, その運転は重大な過失によるものであるとする。 過失致死が銃器を用いて犯されたとき,同時に1年以上6年以下の期 間の武器の携帯または所持の権利剥奪刑に処する。 過失致死が職業的な過失によって犯されたとき,さらに3年以上6年 以下の職業,職務,任務の特別資格喪失刑に処する。 ② 比較的重大でない過失により他人の死を惹起した者は,3月以上18月 以下の罰金に処する。 この過失致死が自動車または原動機付自転車を用いて犯されたときは, 3月以上18月以下の自動車および原動機付自転車の運転権利剥奪刑も科 す。自動車交通,運行および交通安全に関する規範の重大な違反の結果 であるとき,裁判官または裁判所によりその実態を評価して,加重する 事由がないならば,比較的重大でない過失とする。 この過失致死が銃器を用いて犯されたとき,同時に3月以上18年以下 の期間の武器の携帯または所持の権利剥奪刑に処する。 本項に規定する罪は,被害者またはその法定代理人の告発によっての み訴追できる。 第142条の2 前条第1項に定める場合において,裁判官または裁判所は, その際立った特質,発生した危険および侵害された規範的義務の重大性

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を考慮すると所為が顕著に重大であるとき,ならびに2人以上の死を惹 起し,または1人の死とさらに第152条第1項第2号または第3号の罪 を構成する複数の傷害を発生させたときは,理由を付して,適切と思わ れる範囲において,1段階加重した刑を科すことができる。さらに,死 者の数が非常に多いときは2段階加重した刑に処すことができる。 第143条① 他人の自殺を教唆した者は,4年以上8年以下の禁錮に処す る。 ② 他人の自殺に必要な行為をもって幇助した者は,2年以上5年以下の 禁錮に処する。 ③ その幇助が自殺の実行の時点にまで及んでいるとき,6年以上10年以 下の禁錮に処する。 ④ 他人の真摯かつ明白な明示の嘱託により,その者の死にとって必要か つ直接的な行為をもって積極的に死を惹起し,またはその死に協力した 者は,被害者がその死が避けられない重い疾病に苦しみ,または継続的 な耐え難い苦痛をもたらす重い疾病に苦しんでいたとき,本項第2項お よび第3項に定める刑よりも1段階または2段階減軽した刑により処断 する。 第2編 堕胎 第144条 同意なく女子の堕胎をした者は,4年以上8年以下の禁錮,お よびあらゆる保健専門業務を行うことまたは,公立もしくは私立の病院, 施設もしくは婦人科の医院においてあらゆる種類のサービスを提供する ことについての3年以上10年以下の特別資格喪失刑に処する。 暴行,脅迫または欺罔により女子の同意を得て堕胎を行った者も同様 の刑に処する, 第145条① 法律に認められた場合ではなく,同意を得て,女子の堕胎を した者は,1年以上3年以下の禁錮,およびあらゆる保健専門業務を行 うことまたは,公立もしくは私立の病院,施設もしくは婦人科の医院に おいてあらゆる種類のサービスを提供することについての1年以上6年

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以下の特別資格喪失刑に処する。裁判官は,本項に定める行為が公立ま たは私立の認定されたセンターまたは施設以外で行われたときは,その 刑の上半分を科すことができる。 ② 法律で認められた場合ではなく,自ら堕胎を行い,または他人にそれ を行うことを許可した女子は,6月以上24月以下の罰金に処する。 ③ いずれの場合にも,裁判官または裁判所は,妊娠22週以降に行為が行 われたとき,前各条にそれぞれ定められた刑の上半分により処断する。 第145条の2① 法律に認められた場合において,以下の態様で堕胎をし た者は,6月以上12月以下の罰金,およびあらゆる保健専門業務を行う ことまたは,公立もしくは私立の病院,施設もしくは婦人科の医院にお いてあらゆる種類のサービスを提供することについての6月以上2年以 下の特別資格剥奪に処する。 a)妊娠の支援についての公的権利,公的給付,公的扶助に関する情 報を事前に女性が受け取っているかを確認しないで行った。 b)法律に定められている待機期間を経過しないで行った。 c)義務的な事前診断を考慮せずに行った。 d)公立または私立の認定されたセンターまたは施設以外で行われた。 このとき,裁判官は上半分の刑を科すことができる。 ② いずれの場合にも,裁判官または裁判所は,妊娠22週以降に堕胎が行 われたとき,本条に定める刑の上半分により処断する。 ③ 妊婦は,この規定によっては罰せられない。 第146条 重大な過失により堕胎を行った者は,3月以上5月以下の禁錮 または6月以上10月以下の罰金に処する。 堕胎が業務上過失によって犯されたときは,加えて,1年以上3年以 下の職業,職務,任務の実行にかかる特別資格喪失刑に処する。 妊婦は,この規定によっては罰せられない。 第3編 傷害 第147条① いかなる方法または手段によっても,他者に対してその身体

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的完全性または肉体的もしくは身体的な健康を損なう傷害を惹起した者 は,その傷害を治療するために当初の医療的支援に加えて,客観的に医 学的または外科的治療がさらに必要であるときは,傷害罪の行為者とし て,3月以上3年以下の禁錮または6月以上12月以下の罰金に処する。 傷害の単なる経過観察または医学的フォローアップは,医学的治療とみ なさない。 ② いかなる方法または手段によっても,他者に対して前項に含まれない 傷害を惹起した者は,1月以上3月以下の罰金に処する。 ③ 他者を暴行し,または行為をもって虐待したが傷害に至らなかった者 は,1月以上2月以下の罰金に処する。 ④ 前2項に規定する罪は,被害者またはその法定代理人の告発によって のみ訴追できる。 第148条 前条第1項に定める傷害は,以下の場合には,惹起した結果ま たは発生した危険を考慮して,2年以上5年以下の禁錮に処する。 1 攻撃が,被害者の生命もしくは健康または身体もしくは精神に対し て具体的に危険な武器,器具,道具,手段,方法を用いて行われたと き。 2 残酷さを伴い,または予謀によるものであるとき。 3 被害者が12歳未満または特別な保護を必要とする障害者であるとき。 4 被害者が妻であるもしくはあったとき,または同居の有無にかかわ らず妻と同様の愛情関係で行為者と結ばれているもしくは結ばれてい た女性であったとき。 5 被害者が行為者と同居する特に脆弱な者であるとき。 第149条① いかなる方法または手段によっても,他人に対して,その主 要器官または主要身体部位もしく感覚識器官の喪失または機能不全を惹 起し,または不能,不妊,重大な変形,もしくは重大な身体的または精 神的疾患を惹起した者は,6年以上12年以下の禁錮に処する。 ② 他人に対して,いかなる態様であろうとも,性器切除を惹起したもの は,6年以上12年以下の禁錮に処する。被害者が,未成年者または特別

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な保護を必要とする障害者であるとき,裁判所がその未成年者または特 別な保護を必要とする障害者の利益のために適切であると考えるならば, 4年以上10年以下の親権,後見,保佐,補助または里親の権利行使にか かる特別資格喪失刑に処する。 第150条 他人に対して,主要でない器官または身体部位の喪失または機 能不全を惹起し,または変形を惹起した者は,3年以上6年以下の禁錮 に処する。 第151条 本編各条に定める罪を犯すことについての扇動,共謀および勧 誘は,それぞれの刑を1段階または2段階減軽した刑により処断する。 第152条① 重大な過失により,前各条に定める傷害のいずれかを惹起し た者は,生じた危険および発生した結果に留意して,以下の通り処断す る。 1 第147条1項の傷害にかかるときは,3月以上6月以下の禁錮また は6月以上18月以下の罰金。 2 第149条の傷害にかかるときは,1年以上3年以下の禁錮。 3 第150条の傷害にかかるときは,6月以上2年以下の禁錮。 所為が自動車または原動機付自転車を用いて犯されたときは,同時に 1年以上4年以下の自動車および原動機付自転車の運転権利剥奪刑に処 する。本項につき,第379条の定める状況のいずれかが存在することに より所為の発生があったときは,いずれの場合においても,その運転は 重大な過失によるものであるとする。 過失傷害が銃器の使用に起因するとき,同時に1年以上4年以下の期 間の武器の携帯または所持の権利剥奪刑に処する。 過失傷害が職業的な過失によって犯されたとき,さらに6月以上4年 以下の職業,職務,任務の特別資格喪失刑に処する。 ② 比較的重大でない過失により第147条1項,第149条および第150条に かかる傷害のいずれかを惹起した者は,3月以上12月以下の罰金に処す る。 所為が自動車または原動機付自転車を用いて犯されたときは,3月以

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上1年以下の自動車および原動機付自転車の運転権利剥奪刑も科す。自 動車交通,運行および交通安全に関する規範の重大な違反の結果である とき,裁判官または裁判所によりその実態を評価して,加重する事由が ないならば,比較的重大でない過失とする。 この過失傷害が銃器の使用に起因するとき,同時に3月以上1年以下 の期間の武器の携帯または所持の権利剥奪刑に処する。 本項に規定する罪は,被害者またはその法定代理人の告発によっての み訴追できる。 第152条の2 前条第1項に定める場合において,裁判官または裁判所は, その際立った特質,発生した危険および侵害された規範的義務の重大性 を考慮すると所為が顕著に重大であるとき,ならびに第152条第1項第 2号または第3号の罪を構成する傷害を複数の人に発生させたときは, 理由を付して,適切と思われる範囲において,1段階加重した刑を科す ことができる。さらに,負傷者の数が非常に多いときは,2段階加重し た刑に処すことができる。 第153条① いかなる方法または手段によっても,他人に対して心理的ダ メージまたは第147条第2項に定める比較的重大でない傷害を惹起し, または殴打したが傷害に至らなかった者は,被害者が妻であるときもし くはあったとき,または同居の有無にかかわらず妻と同様の愛情関係で 行為者と結ばれているもしくは結ばれていた女性であったとき,または 行為者と同居する特に脆弱な者であるとき,6月以上1年以下の禁錮ま たは31日以上80日以下の社会奉仕労働に処する。いかなる場合において も,同時に1年1日以上3年以下の期間の武器の携帯または所持の権利 剥奪刑に処し,同様に裁判官または裁判所がその未成年者または特別な 保護を必要とする障害者の利益のために適切であると考えるならば,5 年までの親権,後見,保佐,補助または里親の権利行使にかかる特別資 格喪失刑に処する。 ② 前項に定める罪の被害者が,本条の前項に予定する者を除き,第173 条第2項に定める者のいずれかであるとき,行為者は3月以上1年以下

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の禁錮または31日以上80日以下の社会奉仕労働に処する。いかなる場合 においても,同時に1年1日以上3年以下の期間の武器の携帯または所 持の権利剥奪刑に処し,同様に裁判官または裁判所がその未成年者また は特別な保護を必要とする障害者の利益のために適切であると考えるな らば,6月以上3年以下の親権,後見,保佐,補助または里親の権利行 使にかかる特別資格喪失刑に処する。 ③ 第1項および第2項に定める刑は,その罪が未成年者の面前で犯され, または武器を使用したものであり,または共同住居内もしくは被害者の 住居内において行われ,またはこの法律の第48条が定める刑または同様 の性質を有する予防処分もしくは保安処分に違反して行われたとき,そ の上半分の刑を科す。 ④ 前各項の定めるところにかかわらず,裁判官または裁判所は,判決に おいて理由を付して,行為者の人的状況および所為の実現において存在 した状況を考慮して,段階による減軽刑を科すことができる。 第154条 喧騒において攻撃を加えかつ人々の生命または完全性を危険に さらす方法または道具を用いて互いに喧嘩をした者は,その喧嘩への参 加に応じて,3月以上1年以下の禁錮または6月以上24月以下の罰金に 処する。 第155条 傷害の罪において,被害者によって有効,自由,自発的かつ明 示的に発せられた同意によるときは,1段階または2段階減軽した刑に 処する。 未成年者または特別な保護を必要とする障害者の同意は有効ではない。 第156条 前条の定めるところにかかわらず,法律の規定に従って行われ た臓器移植および医師による不妊ならびに性転換外科の場合には,有効, 自由,自発的かつ明示的に発せられた同意は罪責を阻却する。ただし, 同意が無効にまたは対価もしくは報酬のために,または承諾者が未成年 でありもしくは承諾能力の絶対的欠缺によって得られたものであるとき, その場合においては承諾者自身による承諾は有効ではなく,その法定代 理人によるものもまた有効ではない。

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前段に定める同意がいずれの方法によっても永続的に表明できない人 物については,保護法益の重大な衝突がある例外的な状況において当人 のより重大な利益を保護する目的で,民事法の定めるところに従ったと き,司法機関の認めた不妊手術は罰しない。 第156条の2① いかなる方法によっても,臓器売買を誘発し,手助けし, 容易にし,または実行した者は,生存者の臓器については6年以上12年 以下,死者の臓器については3年以上6年以下の禁錮に処する。 これにつき,以下のものは臓器売買である。 a)他人の臓器の違法な摘出および獲得。ここにいう摘出および獲得 は,以下の状況のいずれかによるとき違法である。 1 法定の形式および要件による生存しているドナーの自由かつ情報を 与えられた明示の同意なく行われた。 2 死者のドナーの場合には,法律によって要求されている必要な許可 なく行われた。 3 摘出および取得の対価として,本人または他人の利益を図るため, ドナーまたは第三者が,自らまたは仲介者を介して,あらゆる種類の 贈り物または報酬を提供しまたは収受した。もしくはそれを受諾し, 申し出または約束した。提供によって生じた費用または逸失利益の保 障は,贈り物または報酬としない。 b)違法摘出された臓器の準備,保存,保管,輸送,移送,収受,輸 入または輸出。 c)違法摘出された臓器の移植目的またはその他の目的のための使用。 ② 自己または他人の利益のため以下の行為をした者も同様の刑に処する。 a)ドナーまたはレシピエントを推薦しまたは獲得するにつき,本人 または他人の利益を図るため,ドナーまたは第三者が,自らまた は仲介者を介して,あらゆる種類の贈り物または報酬を提供しま たは収受した。もしくはそれを受諾し,申し出または約束した。 b)違法な臓器の摘出,獲得または移植を行いまたは容易にする目的 で,医師または公務員もしくは公立または私立の病院,施設,医

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院においてその職または任務の執行にあたる個人に対して,自ら または仲介者を介して,あらゆる種類の贈り物または報酬を申し 出または贈った。 ③ 臓器のレシピエントが臓器の出所が違法であることを知りつつ移植に 同意したときは,第1項に定めるのと同様の刑に処する。そのとき,所 為および行為者の状況を考慮して,1段階または2段階の減軽をするこ とができる。 ④ 以下の場合は,第1項に定める刑を1段階加重した刑を科す。 a)その犯罪の被害者の生命または肉体的もしくは精神的完全性に対 する重大な危険を生じさせた。 b)被害者が未成年者または年齢,障害,疾病または状況上の理由に より,特に脆弱である。 これら両方の状況があるとき,その上半分の刑を科す。 ⑤ 医師,公務員またはその職もしくは任務の執行にあたる特別な者が, 公立または私立の施設において第1項および第2項に定める行為を行っ たとき,または第2項の b 文に定める者に贈り物または報酬を提供し たとき,もしくは申し出を受けまたはその収受を約束したとき,それら について定める刑を段階により加重した刑とし,さらにその刑の期間, あらゆる保健職への従事あるいは公立または私立の病院,施設,医院に おいてあらゆるサービスを提供する公務または公職,職業または業務の 特別資格喪失刑に処する。もし,これに加えてさらに,第4項に定める 状況のいずれかがあるときは,上半分の刑に処する。 本条につき,医師の語は,医師,看護師およびその他保健または公衆 衛生にかかる活動を行うあらゆる者を含む。 ⑥ 行為者がこれらの活動を目的とする犯罪組織または犯罪グループに属 しているときは,第1項に定める刑を1段階加重した刑およびその受刑 の期間の職業,業務,産業または商業の特別資格喪失刑に処する。第4 項に定める状況のいずれかがあるときは,その上半分の刑に処する。第 5項に定める状況があるときは,そこに定める刑のその上半分に処する。

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当該組織またはグループの首領,管理者,責任者については,直接段 階により加重することができ,その上半分の刑を適用する。いずれの場 合においても,第4項に定める状況のうちのいずれかまたは第5条に定 める状況があるときは,直接1段階上の刑を科す。 ⑦ 第31条の2の定めるところによって法人が本条に定める罪の責任を負 うとき,得た利益の3倍以上5倍以下の罰金に処する。 第66条の2に定める規定を考慮して,裁判官または裁判所は,同様に 第33条第7項 b 文ないし g 文に定める刑を科すことができる。 ⑧ 本条に定める罪を犯すための教唆,共謀および勧誘は,前項に定める ところよりそれぞれ事案に応じて1段階または2段階減軽した刑を科す。 ⑨ いずれの場合においても,本条に定めるところは,この法律の第177 条の2の罪の場合,またはその他の現に犯された罪がある場合に対応す る刑を妨げない。 ⑩ 本条に定めるものと同様の性質の罪による外国の裁判官または裁判所 の有罪判決は,スペイン法に従って抹消されたか抹消されうる前科であ る場合を除き,再犯の効力を発生させる。 第156条の3 この編に定められる罪の1つ以上を犯したことによる有罪 判決には,被害者が第173条第2項に定める者のいずれかであるとき, さらに保護観察処分に付すことができる。 第4編 胎児傷害 第157条 いかなる手段または方法によっても,胎児に傷害またはその通 常の成長にとって重大な害を与える疾病を惹起した者,またはその胎児 に重大な身体的または精神的障害を惹起した者は,1年以上4年以下の 禁錮に処し,2年以上8年以下のあらゆる保健職または公立もしくは私 立の産科の病院,施設,医院として提供するあらゆる職務の特別資格喪 失刑に処する。 第158条 重大な過失により,前条に記述する所為を犯した者は,3月以 上5月以下の禁錮または6月以上10月以下の罰金に処する。

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前条に記述する所為が業務上の過失によって犯されたときは,さらに, 6月以上2年以下の期間の職業,職務または任務の特別資格喪失刑に処 する。 妊婦はこの規定により罰せられない。 第5編 遺伝子操作に関する罪 第159条① 障害または重大な疾病を除去しまたは軽減する以外の目的で, 遺伝子型が変化する方法でヒトの遺伝子を操作した者は,2年以上6年 以下の禁錮および7年以上10年以下の公職または公務,職業または職務 の特別資格喪失刑に処する。 ② 遺伝子型の変化が重大な過失により生じたときは,6月以上15月以下 の罰金および1年以上3年以下の公職または公務,職業または職務の特 別資格喪失刑に処する。 第160条① 生物兵器または人類の絶滅兵器の製造のための遺伝子工学の 使用は,3年以上7年以下の禁錮および7年以上10年以下の公職または 公務,職業または職務の特別資格喪失刑に処する。 ② ヒトの生殖以外のあらゆる目的でヒトの卵子を授精させた者は,1年 以上5年以下の禁錮および6年以上10年以下の公職または公務,職業ま たは職務の特別資格喪失刑に処する。 ③ クローニングまたはその他の人種選別に向けた方法によりクローン人 間を作成することも,同様の刑に処する。 第161条① 女性に対してその同意なく生殖補助医療を行った者は,2年 以上6年以下の禁錮および1年以上4年以下の公職または公務,職業ま たは職務の特別資格喪失刑に処する。 ② この罪の訴訟のためには,侵害された者またはその法定代理人の告発 が必要である。未成年,特別な保護を必要とする障害者,無縁の者につ いては,検察庁も告発することができる。 第162条 この編に定める罪については,行為者が,一時的な性質のもの も含む,これらの活動をもっぱら行う団体,組織または協会に所属して

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いるとき,司法機関はこの法律の第129条に定める効果のいずれかまた は複数を科すことができる。 第6編 自由に対する罪 第1章 不法逮捕および拐取 第163条① 他者を監禁しまたは逮捕し,その自由を奪った私人は,4年 以上6年以下の禁錮に処する。 ② 行為者が被監禁者または被逮捕者をその拘束から当初の目的を達成す ることなく3日以内に解放したときは,段階により減軽した刑を科す。 ③ 監禁または逮捕が15日を超えて継続したときは,5年以上8年以下の 禁錮に処する。 ④ 法律に認められた場合でないのに,公権力機関に対して直接引き渡す ために人を逮捕した私人は,3月以上6月以下の罰金に処する。 第164条 解放のための条件を要求する人の拐取は,6年以上10年以下の 禁錮に処する。その拐取において第163条第3項の事由があるときは, 段階による加重刑を科し,第163条第2項の諸条件があるときは,段階 による減軽刑を科す。 第165条 前数条の刑は,それぞれの事案において,その不法逮捕または 拐取が,公権力機関または公務に仮託して行われたとき,または被害者 が未成年でありもしくは特別な保護を必要とする障害者であり,もしく は公務の執行中の公務員であるとき,上半分の刑に処する。 第166条① 不法逮捕または拐取の行為者が拘禁された人物の居場所を明 かさないときは,不法逮捕の場合は10年以上15年以下の禁錮に処し,拐 取の場合は15年以上20年以下の禁錮に処する。 ② 以下の状況のうちいずれかがあるとき,その所為は,不法逮捕の場合 は15年以上20年以下の禁錮,拐取の場合は20年以上25年以下の禁錮に よって罰せられる。 a)被害者が未成年者または特別な保護を必要とする障害者である。 b)行為者が被害者の性的自由または性的不可侵性を侵害する意図を

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もって不法逮捕または誘拐を実行し,後にその目的を達成したと き。 第167条① 公権力機関または公務員が,法律に認められた場合ではなく, かつ犯罪による理由もなく,この章に記される所為のいずれかを犯した ときは,それらに対してそれぞれ定められている刑につき,上半分に処 し,段階により加重することができる。 ② 以下の者も同様の刑に処する a)公務員または公権力機関が,犯罪に起因するとしないとにかかわ らず,当該自由剥奪を決定し,実行しまたは延長した。または, その他の態様により,憲法上の権利または法的な権利を剥奪され た人物の状況または居所を隠蔽した。 b)私人が,国家またはその公権力機関の許可,支援または黙認によ り所為を実行した。 ③ 本条にいう公権力機関または公務員によって犯された所為のいずれの 場合においても,加えて,8年以上12年以下の絶対的資格喪失刑に処す る。 第168条 本章に定める罪を犯すための教唆,共謀,勧誘は,それぞれの 罪について定める刑の1段階または2段階減軽した刑に処する。 第2章 脅迫 第169条 人に対して,その者またはその家族もしくはその他のその者と 親密な関係にある人物に,殺人の罪,傷害の罪,堕胎の罪,自由に対す る罪,拷問および精神的完全性に対する罪,性的自由に対する罪,私生 活に対する罪,名誉に対する罪,財産および社会経済秩序に対する罪を 構成する害を惹起することをもって脅迫した者は, 1 たとえ違法なものでなくとも,金銭の要求またはその他の条件を付 して脅迫を行い,その要求を達成したとき,1年以上5年以下の禁錮 に処する。その要求を達成しなかったときは,6月以上3年以下の禁 錮に処する。

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前段にいう刑につき,脅迫が文書,電話またはその他のコミュニ ケーション手段または映像音声再生手段を用いてもしくは実在または 仮定の団体またはグループの名によって行われたときは,上半分の刑 に処する。 2 条件を付さずに脅迫が行われたときは,6月以上2年以下の禁錮に 処する。 第170条① 犯罪を構成する害悪による脅迫が,ある集落の住民または民 族,文化もしくは宗教的グループ,または社会的もしくは職業的集団, またはその他の人的グループを畏怖させることに向けられ,その実現に 求められる程度の深刻さがあったとき,前条に定める刑をそれぞれ段階 により加重した刑を科す。 ② 同様の目的および深刻さで,テロ組織またはテログループとして暴力 行為を行うことを公に主張した者は,6月以上2年以下の禁錮に処する。 第171条① 犯罪を構成しない害悪による脅迫は,それが条件を付すもの でありかつその条件が義務的な行動から成るものでないとき,所為の重 大性および状況を考慮して,3月以上1年以下の禁錮または6月以上24 月以下の罰金に処する。行為者がその要求を達成したときは,上半分の 刑に処する。 ② その名声,信用または利益に影響を与える周知でない私生活または家 族関係に関する事実を暴露しまたは拡散するという脅迫をもって,金銭 または報酬を要求した者は,その要求するところの全部または一部の授 受を達成したときには2年以上4年以下の禁錮,その達成がなかったと きは4月以上2年以下の禁錮に処する。 ③ 前項に定める所為が,何らかの罪を犯したことの暴露または告発を含 むときは,検察庁は,その脅迫の処罰を容易にするため,その暴露が脅 迫によって行われている罪による起訴を控えることができる。ただし, それが2年を超える禁錮によって処罰されるものであるときはこの限り でない。このとき,裁判官または裁判所は制裁を1段階または2段階減 軽することができる。

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④ その妻もしくは妻であった者または同居の有無にかかわらず妻と同様 の愛情関係で行為者と結ばれているもしくは結ばれていた女性に対して, 軽い態様で脅迫した者は,6月以上1年以下の禁錮または,31日以上80 日以下の社会奉仕労働に処し,いずれの場合においても,1年1日以上 3年以下の武器の携帯または所持の権利剥奪刑に処し,さらに,裁判官 または裁判所が未成年者または特別な保護を必要とする障害者の利益の ために適切であると考えるならば,5年までの親権,後見,保佐,補助 または里親の権利行使にかかる特別資格喪失刑に処する。 行為者と同居する特に脆弱な者に対して軽い態様で脅迫した者も同様 の刑に処する。 ⑤ 武器またはその他の危険な道具を用いて,第173条第2項に定める者 に対して軽い態様で脅迫した者は,本条前項に規定する場合を除いて, 3月以上1年以下の禁錮または31日以上80日以下の社会奉仕労働に処し, いずれの場合においても,1年以上3年以下の武器の携帯または所持の 権利剥奪刑に処し,さらに,裁判官または裁判所が未成年者または特別 な保護を必要とする障害者の利益のために適切であると考えるならば, 6月以上3年以下の期間の親権,後見,保佐,補助または里親の権利行 使にかかる特別資格喪失刑に処する。 第4項および第5項に定める刑は,その罪が未成年者の面前で犯され, または共同住居内もしくは被害者の住居内において行われ,またはこの 法律の第48条が定める刑または同様の性質を有する予防処分もしくは保 安処分に違反して行われたとき,その上半分の刑を科す。 ⑥ 第4項および第5項の定めるところにかかわらず,裁判官または裁判 所は,判決において理由を付して,行為者の人的状況および所為の実現 において存在した状況を考慮して,段階による減軽刑を科すことができ る。 ⑦ 前述の場合のほか,他人を軽い態様で脅迫した者は,1月以上3月以 下の罰金に処する。この所為は,被害者またはその法定代理人の告発の あるときに限り訴追できる。

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被害者が第173条第2項に定める者のいずれかであるとき,常に被害 者と別の離れた住居における5日以上30日以下の滞在地特定,または5 日以上30日以下の社会奉仕労働もしくは1月以上4月以下の罰金に処す る。この罰金の適用については,第84条第2項にいう状況がある場合に 限る。この場合,前段にいう告発は必要ない。 第3章 強要 第172条① 他人に対して,法的な許可なく,暴行により,法が禁止して いないことをすることを妨害し,またはその者が望んでいない適法また は不法なことを実行するように強いる者は,強要または使用された手段 の強度に応じて,6月以上3年以下の禁錮または12月以上24月以下の罰 金に処する。 行われた強要がその対象として基本権の行使を妨害するものであると き,上半分の刑を科す。ただし,その所為について,この法律の他の規 定によってより重い刑が定められているときはこの限りでない。 同様に,強要が住居において正当に享受すべき権利にかかるものを客 体として妨害するときも,上半分の刑に処する。 ② その妻もしくは妻であった者または同居の有無にかかわらず妻と同様 の愛情関係で行為者と結ばれているもしくは結ばれていた女性に対して, 軽い態様で強要した者は,6月以上1年以下の禁錮または31日以上80日 以下の社会奉仕労働に処し,いずれの場合においても,1年1日以上3 年以下の武器の携帯または所持の権利剥奪刑に処し,さらに,裁判官ま たは裁判所が未成年者または特別な保護を必要とする障害者の利益のた めに適切であると考えるならば,5年までの親権,後見,保佐,補助ま たは里親の権利行使にかかる特別資格喪失刑に処する。 行為者と同居する特に脆弱な者に対して軽い態様で脅迫した者も同様 の刑に処する。 その罪が未成年者の面前で犯され,または武器を使用したものであり, または共同住居内もしくは被害者の住居内において行われ,またはこの

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法律の第48条が定める刑または同様の性質を有する予防処分もしくは保 安処分に違反して行われたとき,その上半分を科す。 前段の定めるところにかかわらず,裁判官または裁判所は,判決にお いて理由を付して,行為者の人的状況および所為の実現において存在し た状況を考慮して,段階による減軽刑を科すことができる。 ③ 前述の場合のほか,他人に対して軽い性質の強要をした者は,1月以 上3月以下の罰金に処する。この所為は,被害者またはその法定代理人 の告発のあるときに限り訴追できる。 被害者が第173条第2項に定める者のいずれかであるとき,常に被害 者と異なり離れている住居における5日以上30日以下の滞在地特定,ま たは5日以上30日以下の社会奉仕労働もしくは1月以上4月以下の罰金 に処する。この罰金の適用については,第84条第2項にいう状況がある 場合に限る。この場合,前段にいう告発は必要ない。 第172条の2① 他人に対して,強い脅迫または暴力により,結婚を強い た者は,強要または使用された手段の強度に応じて,6月以上3年6月 以下の禁錮または12月以上24月以下の罰金に処する。 ② 前項に定める所為を犯す目的をもって,スペイン領から立ち去ること またはスペイン領に戻らないことを暴力,強い脅迫または詐欺を用いて 強要する者は同様の刑に処する。 ③ 被害者が未成年であるときは,上半分の刑に処する。 第172条の3① 他人に対して,法的に許されていないのに,以下の行為 のいずれかを執拗に繰り返す嫌がらせを行い,それによって他人の日常 生活の営みを悪化させた者は,3月以上2年以下の禁錮または6月以上 24月以下の罰金に処する。 1 その者を監視し,追い回し,または身体的接近を試みる。 2 あらゆるコミュニケーション手段を通じてまたは第三者を通じて, その者との連絡を取り,または取ろうとする。 3 その者の個人情報の不正使用により,製品または商品を購入し, もしくはサービスを契約し,あるいは第三者をしてその者と連絡を

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取らせる。 4 その者の自由もしくは財産またはその者と近しい他の者の自由も しくは財産を害する。 年齢,疾病または状況により,特に脆弱な者に対するときは,6月以 上2年以下の禁錮に処する。 ② 被害者が第173条第2項に定める者のいずれかであるとき,1年以上 2年以下の禁錮または60日以上120日以下の社会奉仕労働に処する。こ の場合,本条第4項に定める告発は必要ない。 ③ 本条に定める刑の科刑は,その嫌がらせ行為によって具体化した罪に 対応する刑を妨げない。 ④ 本条に定める所為は,被害者またはその法定代理人の告発のあるとき に限り訴追できる。 第7編 拷問および精神的完全性に対するその他の罪 第173条① 他人を貶め,その精神的完全性を著しく毀損する者は,6月 以上2年以下の禁錮に処する。 職業または公務の関係する領域において,その優越的地位を利用し, 他人に対して,敵対的または屈辱的な行為を繰り返し,貶めるほどでは ないが,被害者に対して重大な嫌がらせを行う者も同様の刑に処する。 敵対的または屈辱的な行為を繰り返し行い,品位を貶める取り扱いを するのでなく,住居において正当に享受すべき権利にかかるものを客体 として妨害する者も同様の刑に処する。 ② 配偶者または配偶者であった者に対して,または同居の有無にかかわ らず,これと類似の愛情関係によって有罪判決を受けた者と結ばれてい るもしくは結ばれていた者に対して,または血族関係,養子関係,婚姻 関係により自己,配偶者または同居人の卑属,尊属,または兄弟姉妹に 対して,もしくは行為者と同居するまたは配偶者もしくは同居人の事実 上の親権,後見,保佐,補助に服している未成年者または特別な保護を 必要とする障害者に対して,または家族共同生活の核心部分と結びつい

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たあらゆる関係によって家庭内にいる者に対して,ならびにその特別な 脆弱さから公的または私的施設においてその監護または保護に服してい る者に対して常習的に身体的または精神的暴力をふるう者は,6月以上 3年以下の禁錮および3年以上5年以下の武器の所持および携帯の権利 剥奪刑に処し,裁判官または裁判所がその未成年者または特別な保護を 必要とする障害者の利益のために適切であると考えるならば,1年以上 5年以下の親権,後見,保佐,補助または里親の権利行使にかかる特別 資格喪失刑に処する。ただし,その身体的または精神的暴力によって具 体化した罪に対応する刑を妨げない。 暴力行為のひとつまたは複数が未成年者の面前で犯され,または武器 を使用したものであり,または共同住居内もしくは被害者の住居内にお いて行われ,またはこの法律の第48条が定める刑または同様の性質を有 する予防処分もしくは保安処分に違反して行われたとき,その上半分の 刑を科す。 本条に定める状況があるとき,さらに保護観察に処すことができる。 ③ 前項にいう常習性を評価するため,結果的に認定された暴力行為の回 数ならびにそれらの時間的近接性を,同一被害者または本条に規定する 別の被害者に対して行使されたその暴力および以前の訴訟の起訴対象で あったもしくはなかった暴力行為とは独立に考慮する。 ④ 軽い性質の侮辱または不法ないじめを行った者は,被害者が第173条 第2項に定める者のいずれかであるときは,被害者と別の離れた住居に おける5日以上30日以下の滞在地特定または5日以上30日以下の社会奉 仕労働もしくは1月以上4月以下の罰金に処する。この罰金の適用につ いては,第84条第2項にいう状況がある場合に限る。 侮辱は,被害者またはその法定代理人の告発のあるときに限り訴追で きる。 第174条① その職権を濫用して,自白またはある人物に関する情報を得 るため,もしくは犯したまたは犯したと疑われている所為でその者を処 罰するため,あるいはある種の差別に基づく理由から,その者をその性

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質,期間またはその他の状況から身体的または精神的苦痛を与える条件 または手続に服させ,その者の認知能力,識別力または判断力を喪失さ せまたは減退させ,またはその他の方法でその精神的完全性を侵害した 公権力機関または公務員は,拷問を犯したものである。拷問の犯人は, その侵害が重大であるとき2年以上6年以下の禁錮に処し,そうでない ときは1年以上3年以下の禁錮に処する。さらにこの刑に加えて,いず れの場合も,8年以上12年以下の絶対的資格喪失刑に処する。 ② 被拘禁者,収容者または受刑者に関して,前項に定める行為を犯した 矯正施設もしくは未成年者保護または更生施設の公権力機関または公務 員については,それぞれ,同等の刑を科す。 第175条 その職権を濫用して,前条に定める以外の場合で,他人の精神 的完全性を害した公権力機関または公務員は,その攻撃が重かったとき は2年以上4年以下の禁錮に処し,そうでなかったときは6月以上2年 以下の禁錮に処する。いずれの場合にも,行為者には,さらにこの刑に 加えて2年以上4年以下の公務または公職の特別資格喪失刑に処する。 第176条 前数条に定められたそれぞれの刑は,その職務上の義務を怠る ことで,他人に各条に定める行為を許した公権力機関または公務員に科 す。 第177条 前数条に定められた罪の中において,精神的完全性への攻撃に 加えて,被害者または第三者の生命,身体的完全性,健康,性的自由ま たは財産を侵害しまたは損害を与えたとき,それらの所為は別個に犯さ れた罪に対応する刑によって処断される。ただし,それが法律により特 別に処罰される場合を除く。 第7編の2 人身売買 第177条の2① スペイン領土内でのものあるか,スペインからのもので あるか,もしくはスペインを通過するものであるか,あるいはスペイン を目的地とするものであるかにかかわらず,暴力,脅迫または詐欺を用

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いて,もしくは優越的状況または困窮状況もしくは国民である被害者ま たは外国人である被害者の脆弱性を濫用し,あるいは被害者の引き渡し によって,もしくは被害者を支配する者の同意を得るための支払いまた は利益の受領によって,被害者を捕まえ,移送し,移動させ,収容しま たは受け取った者は,被害者に対する管理の交換または譲渡も含め,以 下の目的のいずれかがあるときは,人身売買の行為者として5年以上8 年以下の禁錮に処する。 a)強制労働または強制役務,奴隷もしくは奴隷に類似したこと,も しくは隷従あるいは物乞いの強制 b)ポルノグラフィを含む性的搾取 c)犯罪活動を実行するための搾取 d)被害者の身体的臓器の摘出 e)強制結婚の挙行 問題となる者が,濫用に服する以外の現実的なまたは受け入れられる 選択肢を有していなかったときは,困窮状況または脆弱性がある。 ② 前項に定める手段のいずれも使用されていないときであっても,それ が搾取の目的をもって未成年者に対して行われたときは,前項に示す諸 行為のいずれかによる人身売買とみなす。 ③ 人身売買の被害者の同意は,本条第1項に定める手段のいずれかが使 用されたときは,効力を持たない。 ④ 以下の場合は,本条第1項に規定する罪を段階により加重した刑を科 す。 a)犯罪の客体となった人物の生命または身体的もしくは精神的完全 性に危険が生じた。 b)被害者が疾病,妊娠,傷害または人的状況若しくは未成年である ことにより,特に脆弱であった。 これらの状況が複数競合するときは,その上半分の刑に処する。 ⑤ 自身の公権力機関としての状況またはその官吏であることもしくは公 務員であることに乗じてこれらの所為を行った者には,本条第1項に定

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める刑を段階により加重した刑を科し,かつ6年以上12年以下の絶対的 資格喪失刑に処する。さらに本条第4項に定める状況のいくつかが競合 するときは,その上半分の刑に処する。 ⑥ 行為者が,一時的な性質のものも含む,このような活動を実行する2 人以上から構成される組織または協会に所属していたときは,本条第1 項に定める刑を段階により加重した刑を科し,かつその刑期の間の専門, 職業,産業,商業の特別資格喪失刑に処する。本条第4項に定める状況 のいくつかが競合するときは,その上半分の刑に処する。本条第5項に 定める状況が競合するときは,同項に定める刑についてその上半分の刑 に処する。 当該組織または協会の首魁,指令者,責任者については,直接段階加 重することができる刑のその上半分の刑を適用する。いずれの場合にも, 本条第4項または第5項に定める状況のいずれかが競合するときは,刑 を直接段階加重する。 ⑦ 第31条の2の定めるところの規定により法人が本条に定める犯罪の責 任を負うとき,得た利益の3倍以上5倍以下の罰金に処する。第66条の 2の定める規則を考慮して,裁判官または裁判所は,同様に,第33条第 7項 b 文ないし g 文の刑も科すこともできる。 ⑧ 人身売買の罪を犯すための扇動,共謀および勧誘は,対応する刑を1 段階または2段階減軽した刑を科す。 ⑨ いずれの場合においても,本条に定める刑は,この法律の318条の2 に定める罪および搾取を構成する罪も含めた現に行われたその他の罪が ある場合,その罪に対する刑を妨げない。 ⑩ 本条に定める各罪と同様の性質を有する罪による外国の裁判官または 裁判所による有罪判決は,その前刑がスペイン法の規定により消滅しま たは消滅させることができる場合を除いて,再犯の効力を生ずる。 ⑪ この法律に定める一般規定の適用を妨げることなく,人身売買の被害 者が,搾取を受けている状況において犯した刑法犯罪による刑について は,その犯罪への参加が服従させられていた暴行,脅迫,詐欺または濫

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用の直接の帰結であり,かつその状況と犯された犯罪所為との間に相当 性が認められるときは,免除する。 第8編 性的自由および性的不可侵性に対する罪 第1章 性的攻撃 第178条 暴行または脅迫を用いて,他者の性的自由を侵害した者は,性 的攻撃の罪とし,1年以上5年以下の禁錮に処する。 第179条 性的攻撃が,女性器,肛門または口腔への性交等をともない, もしくは前二者への身体の一部または物体の挿入を構成するときは,強 制性交等の罪とし,6年以上12年以下の禁錮に処する。 第180条① 以下の状況で第178条の攻撃が行われたときは5年以上10年以 下の禁錮に処し,以下の状況で第179条の攻撃が行われたときは12年以 上15年以下の禁錮に処する。 1 行使された暴行または脅迫が,特に卑劣または屈辱的な性質を有 するとき。 2 所為が2人またはそれ以上の者によって共同で実行されるとき。 3 第183条に規定されている場合を除き,被害者が年齢,疾病,障 害または状況により特に傷つきやすい者であるとき。 4 犯罪の遂行のために,行為者が尊属,卑属,兄弟姉妹または養子 としてあるいは被害者との関係においてその性質上,優位性または 親族関係を利用したとき。 5 行為者が武器を使用し,またはその他それと同等なこの法律の第 149条および第150条に定める死亡または傷害を惹起する危険な方法 で行ったとき。ただし,現に生じた死亡または傷害の罪で処罰され ることを妨げない。 ② 前項に掲げる事情が2つ以上競合するときは,その刑の上半分の刑に 処する。

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第2章 性的濫用 第181条① 暴行または脅迫なく,かつ,同意によることなく,他者の性 的自由または不可侵性を害する行為をした者は,性的濫用罪とし,1年 以上3年以下の禁錮または18月以上24月以下の罰金に処する。 ② 前項につき,意識を喪失し,またはその精神に障害のある者,ならび に,医薬品,薬物,その他同様の効果を惹起するに相応な天然または化 学物質の使用により意思が無効化された者に対して行われた濫用は,同 意のない性的濫用とする。 ③ 被害者の自由を制限する明白な優越性のある状況に乗じて行為者が同 意を得た場合にも同様の刑を科する。 ④ 前項までのいずれにおいても,性的濫用が,女性器,肛門または口腔 への性交等をともない,もしくは前二者への身体の一部または物体の挿 入を構成するとき,行為者を4年以上10年以下の禁錮に処する。 ⑤ 本条に定める刑は,この法律の第180条1項の第3号または第4号の 状況があるときは,その刑の上半分の刑に処する。 第182条① 欺罔を用いて,または信頼,権威,その他被害者に対して影 響力のある地位を濫用して,16歳以上18歳未満の者に対して性的性質を 有する行為をした者は,1年以上3年以下の禁錮に処する。 ② その性的性質を有する行為が,女性器,肛門または口腔への性交等を ともない,もしくは前二者への身体の一部または物体の挿入を構成する とき,2年以上6年以下の禁錮に処する。この法律の第180条第1項の 第3号または第4号の状況があるときは,当該刑の上半分の刑に処する。 第2章の2 16歳未満の未成年者への性的濫用ないし攻撃の罪 第183条① 16歳未満の者と性的行為をした者は,未成年者に対する性的 濫用の罪とし,2年以上6年以下の禁錮に処する。 ② 所為が暴行または脅迫を用いて行われた場合,行為者は未成年者に対 する性的攻撃の罪とし,5年以上10年以下の禁錮に処する。暴行または 脅迫を用いて,16歳未満の者をして第三者との性的性質を有する行為を

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強いた者も同様の刑に処する。 ③ 攻撃が,女性器,肛門または口腔への性交等をともない,もしくは前 二者への身体の一部または物体の挿入を構成するとき,第1項の場合は 8年以上12年以下の禁錮に処し,第2項の場合は12年以上15年以下の禁 錮に処する。 ④ 前3項において規定される行為は,次に掲げる状況のあるときは,当 該刑の上半分の刑に処する。 a)被害者の知的ないし肉体的な未成熟,または被害者が精神障害を 有することが完全に無力な状況に至らしめているとき,および, いずれの場合にも被害者が4歳未満のとき。 b)所為が2人以上の共同実行にかかるとき。 c)行使された暴行または脅迫が,特に卑劣または屈辱的な性質を有 するとき。 d)犯罪の遂行のために,行為者が尊属,卑属,兄弟姉妹または養子 としてあるいは被害者との関係においてその性質上,優位性また は親族関係を利用したとき。 e)行為者が,故意または重大な過失により被害者の生命または健康 に対し危険を生じさせたとき。 f) 犯行が,このような活動を遂行する犯罪組織または犯罪グループ の内部で行われたとき。 ⑤ 本条に掲げられたすべての場合において,行為者が,公権力機関,そ の官吏,公務員の地位に乗じてしたときは,さらに,6年から12年の絶 対的資格喪失刑に処する。 第183条の2 性的目的をもって,16歳未満の未成年者をして性的性質を 有する行為に参加することを決意させ,または性的な意味合いを持つ行 為に参加させた者は,たとえ行為者がそれらの行為に参加していなくと も,6月以上2年以下の禁錮に処する。 性的濫用に参加させた者は,たとえ行為者がそれらの行為に参加して いなくとも,1年以上3年以下の禁錮に処する。

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第183条の3① インターネット,電話,その他の情報通信技術を用いて, 16歳未満の未成年者と連絡を取り,第183条および第189条に記載のいず れかの罪を犯す目的でその未成年者との面会を提案する者は,その提案 が面会のための具体的な行為を伴うとき,1年以上3年以下の禁錮また は12月以上24月以下の罰金に処する。このとき,犯された罪に対する刑 罰を妨げない。面会が強要,脅迫または欺罔によるときは,当該刑の上 半分の刑に処する。 ② インターネット,電話,その他の情報通信技術を用いて,16歳未満の 未成年と連絡を取り,未成年者をたぶらかして未成年者を標榜しまたは 登場するポルノ素材の提供または表示をさせるように仕向ける行為をし た者は,6月以上2年以下の禁錮に処する。 第183条の4 行為者が,年齢および発達の段階または成熟度において, 未成年者に近いものであるとき,16歳未満の未成年者の自由な同意は, この節に定める罪の刑責を阻却する。 第3章 セクシャル・ハラスメント 第184条① 職業,教育または公務の場において,継続的または常習的に, 自己または第三者に対して性的性質を有する行為を要求し,そのような 行為をもって被害者に対して客観的かつ重大な恐怖の,敵対的なまたは 屈辱的な状況を惹起する者は,セクシャル・ハラスメントの行為者とし て,3月以上5月以下の禁錮または6月以上10月以下の罰金に処する。 ② セクシャル・ハラスメントの行為者が,職業または教育もしくは階級 における優越性の状況を利用し,または,当該範囲で,被害者に対して, 被害者が持ちうる正当な期待に関する害悪を明示もしくは黙示の告知を して罪を犯したときは,5月以上7月以下の禁錮または10月以上14月以 下の罰金に処する。 ③ 被害者が年齢,疾病または状況により特に脆弱な者であるとき,第1 項の場合は5月以上7月以下の禁錮または10月以上14月以下の罰金に処 し,第2項の場合は6月以上1年以下の禁錮に処する。

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第4章 露出および性的勧誘の罪 第185条 未成年者または特別な保護を必要とする障害者の前で,わいせ つな露出行為を行った者または他人に行わせた者は,6月以上2年以下 の禁錮または12月以上24月以下の罰金に処する。 第186条 未成年者または特別な保護を必要とする障害者の間で,あらゆ る直接手段により,ポルノグラフィの物体を販売し,頒布し,展示した 者は,6月以上1年以下の禁錮または12月以上24月以下の罰金に処する。 第5章 売春および性的搾取および未成年者への淫行関連の罪 第187条① 暴行,脅迫または詐欺を用い,もしくは優越性の状況または 困窮状況もしくは被害者の脆弱な状況を濫用して,他の成人をして売春 をすることまたは続けることを決意させた者は,2年以上5年以下の禁 錮および12月以上24月以下の罰金に処する。 本人の同意があっても,他人の売春を搾取して利益を得る者は,2年 以上4年以下の禁錮および12月以上24月以下の罰金に処する。いずれの 場合にも,以下の状況のいずれかがあるときには搾取がある。 a)被害者が人的または経済的に脆弱な状況にある。 b)その実行にとって重荷となる,不相応な,または虐待的な条件が 課せられている。 ② 前項に定める刑罰は,以下の状況のいずれかがあるとき,それぞれの 事案に応じて上半分の刑を科す。 a)行為者が,公権力機関,その官吏または公務員としての地位に乗 じたとき。この場合は,さらに,6年以上12年以下の絶対的資格 喪失刑に処する。 b)行為者が,このような活動を行う犯罪組織または犯罪グループに 属しているとき。 c)行為者が,故意または重過失により,被害者の生命または健康へ の危険を惹起したとき。 ③ これらの刑は,それぞれの場合において,売春をしている者に対して

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犯された性的攻撃または性的濫用に対応する刑を妨げずに科される。 第188条① 未成年者または特別な保護を必要とする障害者の売春を教唆, 促進,助長または援助し,もしくは,そこから利益を得またはその他の 方法で未成年者または障害のある者をこれらの目的のために搾取した者 は,2年以上5年以下の禁錮および12月以上24月以下の罰金に処する。 被害者が16歳以下の未成年であるときは,4年以上8年以下の禁錮お よび12月以上24月以下の罰金に処する。 ② 前項に定める所為が,暴行または脅迫をもって犯されたときは,前項 に規定する罰金に加えて,被害者が16歳未満の未成年であるときは,5 年以上10年以下の禁錮に処し,それ以外の場合においては,4年以上6 年以下の禁錮に処する。 ③ 前数項に規定する刑については,それぞれの事案に応じて,以下の状 況のいずれかがあるときは,段階により加重した刑を科す。 a)被害者が年齢,疾病,障害または状況により,特に脆弱な者であっ たとき。 b)犯罪の実行のため,行為者が,自然的または養子による尊属,卑 属または兄弟であること,または親類であることから生じる優越 的関係または親族関係に乗じたとき。 c)犯罪の実行のため,行為者が,公権力機関,その官吏または公務 員としての地位に乗じたとき。この場合は,さらに,6年以上12 年以下の絶対的資格喪失刑に処する。 d)行為者が,故意または重過失により,被害者の生命または健康へ の危険を惹起したとき。 e)所為が2人以上の者の共同実行により犯されたとき。 f) 行為者が,一時的な性質のものも含む,これらの活動をもっぱら 行う団体,組織または協会に所属しているとき。 ④ 報酬または約束と引き換えに,未成年者または特別な保護を必要とす る障害者との性的関係を要求し,受け入れ,得た者は,1年以上4年以 下の禁錮に処する。未成年者が16歳に達していないときは,2年以上6

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年以下の禁錮に処する。 ⑤ これらの刑は,それぞれの場合において,未成年者または特別な保護 を必要とする障害者に対して犯された性的自由または性的不可侵性に対 する犯行によって生じる刑を妨げずに科される。 第189条① 以下の者は,1年以上5年以下の禁錮に処する。 a)目的をもって,もしくは公的にであろうと私的にであろうと露出 ショーまたはポルノグラフィにおいて,またはその記録媒体に関 係なくあらゆる種類のポルノグラフィの素材を作るため,もしく はその活動から利益を得るため,未成年者または特別な保護を必 要とする障害者を捕まえまたは利用した者,またはそのような活 動に資金を拠出し,もしくはそれから利益を得た者。 b)いかなる種類のものであっても児童ポルノもしくはその作製にお いて特別な保護を必要とする障害者を利用したポルノを作成し, 販売し,配給し,展示し,提供しもしくはその作成,販売,放送 または展示を幇助した者,もしくは,その素材の出所が海外のも のであっても不明のものであったとしても,これらの目的をもっ てそれを所持していた者。 この編において,以下のものは,児童ポルノもしくはその作製におい て特別な保護を必要とする障害者を利用したポルノとみなす。 a)未成年者または特別な保護を必要とする障害者が,現実であろう とも疑似であろうとも,露骨に性的な行為に関与出演しているあ らゆる視覚的素材。 b)未成年者または特別な保護を必要とする障害者の主として性的意 図を有する性器のあらゆる表示。 c)露骨に性的な行為に未成年と思われる者が出演しているあらゆる 視覚的素材または主として性的意図を有する未成年と思われる者 の性器のあらゆる表示。ただし,その映像が作成されたときに, その未成年と思われる者が実際には18歳以上であったときは,こ の限りでない。

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d)主として性的意図を有する,露骨に性的な行為に関与している未 成年者の実写画像または未成年者の性器の実写画像。 ② 第1項に定める行為を行った者は,以下の状況のいずれかがあるとき, 5年以上9年以下の禁錮に処する。 a)16歳未満の未成年者を利用したとき。 b)所為が特に卑劣または屈辱的な性質を有するとき。 c)身体的暴力または性的暴力の被害者である未成年者または特別な 保護を必要とする障害者が出演しているポルノグラフィの素材で あるとき。 d)行為者が,故意または重過失により,被害者の生命または健康へ の危険を惹起したとき。 e)そのポルノグラフィの素材が周知の重大なものとなったとき。 f) 行為者が,このような活動を行う犯罪組織または犯罪グループに 属しているとき。 g)行為者が,尊属,後見人,保護者,保佐人,教師もしくはその他 の一時的なものであっても事実的もしくは法的に未成年者もしく は特別な保護を必要とする障害者を世話する任にある者,または その者と同居するあらゆるその他の家族の一員,もしくはその信 頼または権威が認識されている地位を濫用して行為したその他の 者であるとき。 h)再犯加重があるとき。 ③ 第1項前段 a 文に定める所為が,暴行または脅迫を用いて犯されたと き,前数項に定める刑罰を段階により加重した刑を科す。 ④ 未成年者または特別な保護を必要とする障害者が関与する露出ショー またはポルノグラフィであることを知りながら参加した者は,6月以上 2年以下の禁錮に処する。 ⑤ 児童ポルノまたはその作製において特別な保護を必要とする障害者を 利用したポルノを,自分自身のために取得し,所持した者は,3月以上 1年以下の禁錮または6月以上2年以下の罰金に処する。

(33)

児童ポルノまたはその作製において特別な保護を必要とする障害者を 利用したポルノに,それと知りつつ,情報技術および通信技術を用いて アクセスした者も,同様の刑に処する。 ⑥ 未成年者または特別な保護を必要とする障害者をその親権,後見,保 護または里親の権限下に持ち,かつその売春または淫行の事実を知りな がら,そのような状況の継続を防ぐためにできることを行わなかった, もしくは未成年者または特別な保護を必要とする障害者の監督のための 手段がないときにはその目的で管轄ある公権力機関に通報しなかった者 は,3月以上6月以下の禁錮または6月以上12月以下の罰金に処する。 ⑦ 検察庁は,前項に定める行為のいずれかがある場合,その対象者から 親権,後見,保護または里親を剥奪するための訴訟を提起する。 ⑧ 裁判官または裁判所は,児童ポルノまたはその作成において特別な保 護を必要とする障害者を利用したポルノを含みまたは拡散するウェブサ イトまたはインターネットアプリケーションを削除するために必要な措 置の適用を命じ,事案によっては,スペイン領土内にいる者のインター ネット利用によるそれらへのアクセスを遮断するために必要な措置の適 用を命じる。 これらの措置は,検察庁の要請により予防的性質をもって決定される ことができる。 第189条の2 第31条の2の定めるところにより,この章に定める罪の行 為者が法人であるとき,以下の刑を科す。 a)自然人が犯した罪について5年を超える禁錮が予定されていると き,得た利益の3倍以上5倍以下の罰金。 b)自然人が犯した罪について,a 文の場合を含まず2年を超える禁 錮が予定されているとき,得た利益の2倍以上4倍以下の罰金。 c)それ以外の場合は,得た利益の2倍以上3倍以下の罰金。 第66条の2の定めるところに従って,裁判官または裁判所は,同様に, 第33条第7項 b 文ないし g 文に定める刑を科すことができる。 第190条 この章に定める罪によって科せられた外国の裁判官または裁判

参照

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