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案 件
建物寄附の申し出のあった美術館について
文化生涯学習室
1.趣旨
建物寄附の申し出のあった美術館については、市と寄附者において、平成 26 年3月 24
日付けで締結した美術館の建設に向けた覚書(以下「原覚書」という。
)に基づき、連携協
力の下で、香里ケ丘中央公園での美術館整備に取り組んできました。
しかしながら、同公園内での美術館建物の建設が困難な状況にあることから、平成 27 年
10 月6日に寄附者に対し、美術館整備を白紙に戻すことをお伝えし、他の場所での建設な
ど、新たな方向性を見出すための協議を重ねてきました。
市では、これまでの課題等を総合的に検討した結果、平成 28 年3月 17 日に「市として
美術館の整備を前提とした寄附を受けることは困難である」という市の考えを寄附者にお
示ししました。
その後、引き続き寄附者と協議を行う中で、寄附申し出の趣旨を生かすため、双方にお
いて新たな方策について検討してまいりましたが、その点についても解決策を見出すこと
ができない状況でありました。
こうしたことから、市と寄附者において、香里ケ丘中央公園以外の場所での解決策がな
いものと確認し、同年 11 月 20 日付けで、原覚書の解約について双方合意に至ったことか
ら、報告するものです。
2.これまでの主な経過
時 期
内 容
平成 25 年7月3日
寄附者から美術館及び美術品について正式な寄附の申し入れ
平成 26 年3月 24 日 寄附者と「美術館の建設に向けた覚書」を締結
平成 26 年3月 26 日 「負担付寄附(美術館の建物)の収受について」議決
平成 26 年9月 26 日 「枚方市立美術館条例の制定について」議決
平成 27 年 10 月6日 寄附者に対し「美術館整備を白紙に戻すこと」を申し入れ
平成 28 年1月 20 日 全員協議会へ「美術館及び総合文化施設の整備について」報告
平成 28 年3月 17 日 美術館整備に関する市の見解を寄附者に提示
平成 28 年4月 28 日 全員協議会へ「美術館及び総合文化施設の整備について」報告
平成 28 年 11 月 20 日 寄附者と「美術館の建設に向けた覚書」の解約について合意
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3.合意した主な確認項目
・相手方に対して有する権利を放棄すること。
・原覚書の履行のために要した費用の負担を相手方に求めないこと。
・原覚書の履行にかかる問題は解決したものとし、この件に関し双方とも裁判上又は裁
判外に関わらず何らの請求を行わないこと。
・他市において寄附者が美術館を建設される場合には、今後、市として可能な範囲内で
当該美術館の運営に協力すること。
4.今後の予定
覚書の解約に伴う和解や美術館条例の廃止については、12 月定例月議会に議案提出する
予定です。
5.総合計画等における根拠・位置付け
第5次枚方市総合計画
基本目標 一人ひとりの成長を支え、豊かな心を育むまち
施策目標17 誰もが文化芸術やスポーツなどに親しみ、学び、感動できるまち
6.関連法令・条例等
枚方市立美術館条例
■ 美術館整備に係るこれまでの経緯について
事 項 内 容 寄附申し出と 建設場所の選定 ●平成 25 年7月に市民の方から「香里ケ丘地域に自然の素晴らしさを感じら れる美術館を建設し、所有している美術工芸品とともに市に寄附すること で、枚方の文化芸術の発展に貢献したい」という申し出をいただきました。 美術館は本市の文化芸術の振興を図る拠点施設の一つとして、そして、南 部・香里ケ丘地域のさらなる振興につながる価値ある施設であることから、 市として寄附を受けることを判断し、建設場所として香里ケ丘中央公園内 (一部)を適地と選定しました。 ●寄附を受ける理由については、近年、UR 都市機構によって香里団地がリ ニューアルされ、新たな街づくりが進む中で、文化の土壌を育んできたこの 地に美術館を整備することが地域再生のシンボルとなり、 地域住民に喜ん でいただける公共施設になること、また、美術館整備を契機として、老朽化 している香里ケ丘図書館の建替えや中央公園のリノベーションなどの課題 にも取組むことができると考えたものです。 ●市民の文化芸術活動が活発な本市は、歴史的にも美術と関わりの深いまちで あり、戦前に運営していた大阪美術学校の跡地には、全国的に特色のある御 殿山生涯学習美術センターもあります。平成5年当時の総合文化会館計画の 中に美術館レベルの本格的なギャラリー整備構想がありましたが、今回、新 たに美術館を整備することで、市民主体の文化芸術活動をより推進すること ができ、様々なアートを他の美術館から借り受け、子どもから高齢者まで幅 広い世代が、良質な美術作品に身近な枚方市内で鑑賞できるようになると考 えたものです。 負担付寄附の議決 ●今回の美術館整備は、従来の市が建物を整備する方法とは異なり、市民から の建物寄附という形であったこと、また、寄附を受ける建物は、美術館とし て継続活用するという趣旨から、議会の議決が事前に必要な事案として、平 成 26 年3月 26 日に美術館の負担付寄附の収受に関する議決をいただきまし た。 市民説明会 ●市では負担付寄附の議決後、平成 26 年5月 13 日に地元住民を対象とした説 明会、6月 15 日には市民説明会を開催しましたが、様々な意見や要望書を 受けている状況を鑑み、建設にかかる工事説明会を行う前(7月 24 日)に、 前市長自ら地域住民に直接、説明する機会も設け、8月 19 日に工事説明会 を行いました。 ●しかしながら、地元住民をはじめ市民への説明・周知は、市議会での議決後 となり、通常の市政の進め方とは異なることから、結果的に多くの地域住 民・関係者に不信感を感じさせてしまうことになり、新聞やテレビ報道で取 り上げられることになりました。 美術館条例の議決 ●美術館整備に係る準備経費の補正予算の議決をいただいたことを受け、施設 の管理運営費の精査や施設の活性化につながる事業内容を、外部の専門家 (枚方市美術館専門調査検討員として3名に依頼)の意見も参考に検討を重 ね、一定集約できたことから、平成 26 年8月 27 日の市議会総務委員協議会 で報告し、それを受けて9月 26 日に枚方市立美術館条例の議決をいただき ました。 参考資料市民への周知と 工事着手 ●寄附者による工事開始日は平成 26 年8月 29 日を予定していましたが、香里 ケ丘中央公園における一部市民の反対行動により工事着手を中断。その後も 反対行動が続く中、市としては美術館準備ニュースの発行や広報 10 月号で の特集記事の掲載、美術館模型の展示など、積極的に市民への周知を行いま した。 ●市民からの請願については「美術館についての再度の説明会に関する請願」 「枚方市立美術館計画の一時休止を求める請願」が、それぞれ平成 26 年9 月 26 日、12 月 18 日に不採択となり、地元4校区コミュニティ協議会会長 からは「市立美術館建設に係る要望」を受けました。そうした中、11 月に 寄附者が準備工事に着手するも、一部市民の反対行動により工事に入れな かったことなどを踏まえ、市は公園管理者として立入禁止区域の指定など工 事着手の環境づくりに取り組んできました。 寄附者への白紙 申し入れとその 対応 ●その後、反対行動される市民との協議を行ってきましたが、結果として工事 開始予定日から1年以上にわたり工事着手ができていない状況が続いたた め、平成 27 年 10 月6日、寄附者に対し「美術館整備を白紙に戻すこと」を 申し入れ、寄附者と新たな方向性を見出すための協議を重ねてきました。 ●寄附者から「代案」提案の要請があり、平成 27 年 11 月 20 日に市より検討 可能な3つの案を提示したところ、12 月1日に寄附者より案②に対して要 望・条件付きで回答をいただきました。 ①香里ケ丘中央公園以外の場所を確保し、建物寄附により美術館を整備 ②現金寄附(指定寄附)を受け、市が総合文化施設用地内に美術館を整備 ③現金寄附(指定寄附)を受け、寄附者の名前を冠した基金を設置 ●平成 28 年1月 20 日には市議会の全員協議会において、その進捗状況を報告 し、様々な意見・要望をいただきました。 ●引き続き、寄附者と協議を重ねる中、平成 28 年3月 17 日に寄附者に対し、 「美術館の整備を前提とした寄附をお受けすることは困難」であることをお 伝えし、市の見解として文書を提示しました。 4月全員協議会 以降の動き ●平成 28 年4月 28 日には市議会の全員協議会において、美術館整備に係る市 の判断を報告し、様々な意見・要望をいただきました。 ●寄附者の申し出を受け、平成 28 年7月7日に香里ケ丘中央公園に設置して いた工事用フェンスを撤去しました。また、8月5日には市役所別館1階と 南部生涯学習市民センターロビーに設置していた模型・イメージパースの展 示を取り止めました。 ●市と寄附者において平成 26 年3月 24 日付けで締結した美術館の建設に向け た覚書の解約について、平成 28 年 11 月 20 日付けで双方の合意に至りまし た。
美術館の建設に向けた覚書
枚方市(以下「甲」という。)と大東清四(以下「乙」という。)とは、美術館を建設するこ とについて、以下のとおり覚書を締結する。 (美術館の建設等) 第1条 乙は、甲に対して、美術館の建物等の負担付きの寄附の申込みを行い、甲による枚方市 議会の議決を得ることを条件として、香里ケ丘中央公園内(枚方市香里ケ丘4丁目)に美術館 を建設する。 2 甲は、第1項の規定により美術館の建物等の寄附を受けたときは、その建物等を周囲の景観 や豊かな自然と調和し、枚方市民に広く優れた芸術に触れる機会と文化的な憩いの場を提供 できる施設として運営する。 3 甲は、第2項の規定により施設を運営するにあたり、博物館法第29条に規定する博物館相 当施設としての指定を受けるよう手続きを進める。 (日程) 第2条 美術館の開館時期は、平成27年度内を目途とし、甲及び乙は、その実現に向けて最大 限努力する。 (用途の制限) 第3条 甲は、美術館の建物等を、乙の承認を得ないで美術館の用途以外の用途に供してはなら ない。ただし、美術館の用途に供した日から起算して30年を経過した以降は、この限りで ない。 2 甲が、前項の規定に違反した場合は、乙は、寄附に係る契約を解除することができる。この 場合において、乙から請求のあったときは、甲は、建物等の返還に代えて、美術館の建物の 建設に要した経費を負担しなければならない。 3 前項に規定する美術館の建物の建設に要した経費とは、乙から請求のあった時点における、 当該建物の価額とする。 (連帯保証) 第4条 連帯保証人は、乙の甲に対する本契約上の債務の履行を連帯して保証するものとする。 (その他) 第5条 この覚書に関し疑義が生じたとき、又はこの覚書に定めのない事項については、甲乙協 議の上これを定めるものとする。 この覚書の締結を証するため、本書3通を作成し、当事者が記名押印の上、各1通を保有する。 平成26年3月24日 甲: 乙: 連帯保証人: 【平成 28 年 12 月 8 日開催 総務委員協議会】 追加参考資料枚方市条例第 50 号 枚方市立美術館条例 (設置) 第1条 広く市民に美術鑑賞の場を提供し、もって市民の文化芸術活動の振興に寄与するため、 枚方市立美術館(以下「美術館」という。)を設置する。 (位置) 第2条 美術館の位置は、枚方市香里ケ丘4丁目1番とする。 附 則[平成26年9月29日公布] この条例は、公布の日から起算して1年6月を超えない範囲内において規則で定める日から施 行する。