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陽イオン交換分離法によるモノグアニルメラニンの定量法 利用統計を見る

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Academic year: 2021

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論 文

陽イオン交換分離法によるモノグアニルメラミンの定量法

古澤源久

大平裕子

岩崎鈴子

(昭和47年8月31日受理)

Determination of Monoguanylmelamine by Cation-exchange Separation

MotohisaFURUSAWA YuukoOOHIRA SuzukoIWASAKI

       Synopsis  An ion・exchange chromatographic technique for the separation of monoguanylmelamine by means・of a stepwise elution from a O.8φ×20 cm column of a strongly acidic cation exchange resin, Dowex 50WX4, in the sodium form is studied. As the eluant, Sφrensen’s buffer solution consisting of glycine, NaOH and NaCI is used. An aqueous solution of the s{ mple is passed through the column. At first, interfering substances are eluted with pH 9.9∼10. O buffer solution. The elution is continued until the absorption of the efHuent at 255 nm is not appear. About 250 ml of the eluant is necessary for this. Then, monoguanylmelamine is eluted with pH 11.1∼11.5buffer solution. 140∼240 ml of the e田u飽t containing monoguanylmelamine is taken and adjusted to a certain volume by adding O.1mo1/l sOdilum hydroxide solution. The absorbance of the solution is measured at 255 nm. This method is applicable for the determination of the samples conta’奄獅奄獅〟@melamine, diguanylmelamine, acetoguanamine, ammeline, dicyandiamide, acetoguanamide, acetoguanide a’nd cyanomelamine.

1.緒

言  モノグアニルメラミンの定量法としては滝本1)の報 告がある。これば陽イオン交・換樹脂の水素形を使用し, 塩酸で溶離してモノグアニルメラミンを分離したの ち,紫外吸収を測定する方法である。著者.らは強酸1生 陽イオン交換樹脂のナトリウム形を使用し,Sφrensen のpH緩衝液で溶離したのち,紫外.吸収を測定する 1定量法を考案したので報告する。ナ・トリウム形のイオ ン交換樹脂を使用した方が溶離液の取り扱いが便利で あり,,またカラムの再生や洗浄が容易であるなどの点 で好都合である。 2.装置および使用試薬 分光光度計 日立分光光度計124型,記録計QPD34 * 現在 山梨大学教育学部化学教室,甲府市武田4丁目

型および厚さ5mmのフローセル付属装置を使用し

た。定量には厚さ10mmの石英セルを使用した。  イオン交換カラム:強酸性陽イオソ交換樹脂, Dowex 50WX4,100∼200メッシュのものを充テンし た0.8φ×20cmのカラムを使用した。樹脂はアセト ン,塩酸で洗浄したのち,NaOH水溶液でナトリウ ム形にした。255・nm ・において吸収を示す物質が溶離 しないことを確認したのち,水洗して使用した。  pH緩衝液:グリシン, NaoH, NaClとから調製す るSφrensenの緩衝液2)を使用した。  モノグアニルメラミンジ塩酸塩:ピリジン40%と ニトロベンゼン60%,との混合溶媒に塩化水素を飽和 させ,110°Cで塩化水素ガスを通じながらジシァンジ アミドを少量ずつ添加して合成した3)。、冷却して析出 した結晶を分離し,メチルエチルケトンで洗浄した。 1mo1/1塩酸を溶媒として再結晶を行ない,さらに水 一「

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陽イオソ交換分離法によるモノグアニルメラミソの定量法 から再結晶をくりかえして精製した。  グリシン:市販特級品を再結晶により精製した。 3.定 量 法  モノグアニルメラミソが500μg程度含まれるよう に試料をはかりとり,約30m1の水に溶解する。この 溶液を陽イオン交換樹脂Dowex 50WX4のナトリウ ム形を充テソしたカラム(0.8φ×20cm)に流し吸着 させ,水洗する。試料中に含まれている妨害物質を除 去するために最初pH 9.9∼10.・0の緩衝液で展開を行 なう。流出速度は100 ml/hrを越えないようにする。 溶出液はフローセルに流すなどして,255nmにおい て吸収を示さなくなるまで展開をつづける。通常200 ∼300m膓の展開が必要である。つぎに溶離液をpH 11.1∼11.5の緩衝液にきりかえて,モノグアニルメ ラミンを溶離させる。この溶出液を140∼240m1採取 し,0.1mo1/1水酸化ナトリウム溶液で一定容積に希 釈したのち,255nmにおける吸光度を測定する。

4.基礎実験

 4.1モノグアニルメラミンの吸収スペクトル  0.1mol/1水酸化ナトリウム溶液を溶媒として測定 したモノグアニルメラミソの吸収スペクトルは図一1 に示すようであった。255nmに吸収の極大を示す。  4.2 モノグアニルメラミンの分離  モノグアニルメラミソを定量するためには,共存す るシアナミド誘導体からの分離が必要である。この分 離法として,強酸性陽イオン交換樹脂のナトリウム形 を使用する方法について検討した。モノグアニルメラ O.6 240 260 280        波長(nm) 図一1モノグアニルメラミソの吸収スペクトル 溶媒:0.1mol/l NaOH,濃度:2.70μg/ml        200     400     600     800         溶出液量 (ml)   図一2 モノグアニルメラミンの溶出曲線 カラム:Dowex 50WX4,Na形,100∼200メッシュ, 0.8φ×20cm −:pH 9.9, 一一一:pH 10.1 ミソを分離するためには,あらかじめこれより溶離し やすい共存物質を除去することが必要である。したが って,この除去条件を求めるために,つぎのようにし て実験した。モノグアニルメラミンジ塩酸塩2.3mg を含む水溶液30 mlを0.8φ×20 cmのカラムに流し, 吸着させた。これを各種のpH値の緩衝液で展開し, モノグアニルメラミンの溶離状態を検討した。展開速 度は約1.5 ml/min,液温は約20°Cで行ない,フロ

ーセルに流して255nmにおける吸収を連続的に測

定した。pH 9.9と10.1の緩衝液を使用した場合の結 果は図一2に示すようであった。つぎにモノグアニル メラミンと共存が予想される物質として,メラミン, アンメリン,シアノメラミソ,ジシアンジアミド,アセ トグアナミン,アセトグアナイド,アセトグアナミド についてその溶離状態を検討した。それぞれの物質約 10mgをカラムに吸着させたのち, pH 9.9の緩衝液で 展開した結果.いずれも最初の200m1までの展開で 溶離しうることが認められた。図一2および共存が予 想される物質の溶離結果から,これらの物質を除去す るための最初の展開は,pH 9.9∼10.0の緩衝液で行 ない,255nmにおいて吸収を示す物質が溶離しなく なるまでつづけ,200∼300m1の溶出液を流すのが適 当であると考えられる。これらの共存物質を除去した のち,モノグアニルメラミンを溶離するには,さらに pHの大きい緩衝液に切りかえることが望ましいの で,この点について検討した。試料中に共存物質とし てジグアニルメラミソが含まれている場合を考慮し て,これとの分離もあわせて検討した。モノグアニル メラミンジ塩酸塩2.4mgとジグアニルメラミン硫酸 塩:2.1mgとを水30 ml{に溶解した溶液をカラムに流

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昭和47年12月 山梨大学工学部研究報告 第23号   門 1.o 川(1) 表一1モノグアニルメラミンの回収 0.8 ポ 0.6 誉 モノグアニルメラミンモノグアニルメラミン差  添加量(mg)     回収量(mg)   (mg) 0.38 0.51 0.64 0.74 0.98 O. 37 0.51 0.64 0.73 0.98 一〇.01 ±0.00 ±0.00 −0.01 ±O.00 0.4 0.2 400     600     800     1000    溶出液量(me)    図一3 モノグアニルメラミンの分離     一:pH 11.5,一一一一:pH 11.1 (1):モノグアニルメラミン,(2):ジグアニルメラミン し,吸着させた。最初図一2の場合と同様にして溶出 液h: 300 mlになるまで展開し,その後pHの大きい 緩衝液に切りかえた。pH 11.1および11.・5の緩衝液 についての実験結果は図一3に示すようであった。図一 3の結果から,最初pH 9.9∼10.0の緩衝液で展開し たのち,pH 11.1∼11.5の緩衝液に切りかえて溶離す れば,ジグアニルメラミソに影響されることなくモノ グアニルメラミンを分離しうることが認められる。溶 出液は使用した緩衝液のpHに応じて,140∼240 m 1 採取すればよい。  長さ15cmのカラムを使用しても,モノグアニルメ ラミンの分離は可能であるが,20cmの方がより少量 の溶出液量でモノグアニルメラミンを溶離しうるなど の点で好都合であった。イオン交換樹脂としてDowex

50WX8を使用した場合についても検討を行なった

が,Dowex 50WX4の方がテイリングが少なく良好 であった。

 4.3検量線

 検量線はBeerの法則によくしたがうことが認め

られた。255nmにおける吸光度はpHにより変化す

るが,pHが11.0以上になると一定値を示し,影響 を無視しうる。  4.4モノゲアニルメラミンの回収  モノグアニルメラミンにメラミン,アンメリン,シ アノメラミソ,ジシアソジアミド,アセトグアナミソ, アセトグアナイド,アセトグアナミドおよびジグアニ ルメラミソ硫酸塩をそれぞれモノグアニルメラミソの 約5倍量添加した溶液を調製した。これを定量操作法 にしたがって処理してモノグアニルメラミンを分離 し,最初の添加量と比較した。この結果は表一1に示 すようであり,モノグアニルメラミンを定量的に回収 しうることが認められる。          文   献 1)滝本雅祥,工化,64,1456(1961). 2) 日本化学会編,“化学便覧(基礎編皿)’  P.1314. 3) U.S. P.,2,537,840(1951). ’丸善(1966) 一一・@:.86一

参照

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