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低品位燃料の利用技術

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Academic year: 2021

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(1)プロジェクト課題. 低品位燃料の利用技術 背景・目的 開発途上国の発展に伴い燃料需給がひっ迫する中で、発電用の高品位な石炭の入手が困 難になりつつある。当研究所は、微粉炭火力の燃料種拡大を図るため、亜瀝青炭等の低品 位な燃料を利用する際の技術的な課題、対策を明らかにし、幅広い負荷において低品位燃 料の利用を可能とする技術開発を進めている。本課題では、既設火力発電所における高水 分(最大 3 0%程度)亜瀝青炭の利用拡大を図るため、瀝青炭との混炭比率を高めるとと もに低負荷時において瀝青炭と同様の運用を可能とする、亜瀝青炭混焼技術を開発する。 また、亜瀝青炭の利用に伴う、伝熱面の硫化腐食への影響、ファウリングおよびスラッギ ング* 1 の予測手法、環境対策設備や微量物質排出特性への影響を明らかにする。. 主な成果 1.低品位燃料と瀝青炭との混焼技術 亜瀝青炭の混炭率を高めるため、亜瀝青炭の粉砕特性について検討した。石炭に付 着した水分がローラミルを滑らせ、粉砕性を低下させることを見出し、ミル出口温度 を 6 0℃程度に管理することで、亜瀝青炭の混炭率を現状の 3 0%程度から 5 0%程度ま で高められる可能性を明らかにした。 2.硫化腐食対策 ボイラの硫化腐食対策として、腐食を抑制する燃焼技術開発、およびボイラ伝熱面 へのコーティング技術開発を進めている。燃焼技術に関しては、腐食原因となる硫化 水素(H 2 S)の生成状況について、バーナから二段燃焼用空気ポートまでの領域で生 成し(図 1)、揮発分が多い石炭ほど高濃度となる(図 2)ことを燃焼実験等により明 らかにした[M 0 9 0 0 4、M 0 9 0 1 0]。また、コーティングに関しては、当研究所開発 の耐硫化腐食コーティングを実機環境下の耐食試験に適用し、硫化腐食速度式を検証 するための実機データを取得した。 さらに、効率的な補修計画の策定を支援するため、当研究所開発の硫化腐食環境評 価プログラムに、燃焼ガス組成から腐食量を推定する機能を追加した。 3.ファウリング、スラッギング特性の解明 ボイラ伝熱面への灰付着を抑制するため、石炭燃焼実験設備を用いて、実機伝熱管 を模擬した冷却式プローブによる初期灰付着特性、無冷却試験片を用いた付着灰層成 長特性を評価する手法を考案した(図 3)。本手法により、これまで困難であった様々 な炭種による火炉内での石炭灰の付着性の違いを見出すことが可能となった(図 4)。 4.微量物質のプラント内挙動 石炭中の微量成分の石炭灰や排ガスへの移動量を事前に推定できれば、環境対策や 石炭灰の品質管理に向けて、炭種の選定、運用に活用できる。そこで、燃焼過程での 揮発、煙道中の石炭灰への移行、脱硫装置内の化学変化等、プラント内の挙動を解明し、 電気集じん装置、脱硫装置からの排出を推算する手法を開発した。. *1:ファウリングは、伝熱管表面に灰付着層を形成する現象で、スラッギングは、炉壁に灰付着層を形成す る現象。いずれもボイラのトラブルを引き起こす原因になる。. 44.

(2) 電力安定供給技術 電力安定供給技術 電力安定供給技術 電力安定供給技術 400 400. バーナ バーナ. HH 2S 22S. 400 300 300. 0.0 0.0 0.0. HH 2 22. バーナ バーナ. 0.0. バーナ. 1.0 1.0 1.0. バーナからの距離 バーナからの距離 バーナからの距離 [m] [m] [m]. 1.0. H2. CO CO. 1.0. バーナ バーナ. バーナ. 2.0 2.0 2.0 2.0. HH 2S 22S H2S. 300 200 200. [ppm]. 3.0. バーナからの距離 バーナからの距離 バーナからの距離 [m] [m] [m]. WB炭(燃料比2.17). 200 100 100 100. 3.0 3.0 3.0 [%] 3.0. 00 0 00. 0. バーナからの距離 [m]. 0.5 0.5 0.5. 0. 0.0 0.0 0.0. 1.0 1.0 1.0. OO 2 22. 0.0. バーナ バーナ. [ppm] [ppm] [ppm]. [%] [%] [%]. 1.0 1.0 1.0. CO. バーナ. 2.0. 3.0 3.0 3.0. バーナからの距離 [m]. 0.0 0.0 0.0 0.0. 2.0 2.0 2.0. H2S濃度 [ppm] H2S濃度 [ppm] H2S濃度 [ppm]. バーナ. H2 S. 2.0 2.0 2.0. バーナからの距離 バーナからの距離 バーナからの距離 [m] [m] [m]. 1.0. O2. 2.0. [%]. 3.0. バーナからの距離 [m]. 0.0 0.0 0.0. 1.0 1.0 1.0. 2.0 2.0 2.0. バーナからの距離 バーナからの距離 バーナからの距離 [m] [m] [m]. 0.0. 1.0. 2.0. 3.0 3.0 3.0 3.0. 0.5. 1 11. 1.5 1.5 1.5. [%] [%] [%]. 1. 1.5. 2. 2.5 2.5 2.5 2.5. 3 33 3. は H2S の生成が抑えられる。. [%]. バーナからの距離H [m]S、H 、CO および O 濃度の 図 1 SK 炭燃焼時の 2 2 図 図11 SK SK炭燃焼時の 炭燃焼時の HH2S、H およびOO2222 22S、H 2、CO 22、COおよび 炉内分布 濃度の炉内分布 濃度の炉内分布 図 1 SK 炭燃焼時の H2S、H2、CO および O2 硫化水素はバーナ下流の石炭から揮発分が放出され 硫化水素はバーナ下流の石炭から揮発分が 硫化水素はバーナ下流の石炭から揮発分が 濃度の炉内分布 る領域に見られ、H 2、CO と同じような濃度分布を 放出される領域に見られ、H 放出される領域に見られ、H と同じような 硫化水素はバーナ下流の石炭から揮発分が 2、CO 22、CO と同じような 示す。 濃度分布を示す。 濃度分布を示す。 放出される領域に見られ、H 2、CO と同じような. A炭 A炭 A炭. 試験片 試験片 試験片 溶融した 溶融した 石炭灰 石炭灰 溶融した. 濃度分布を示す。. 微粉炭 微粉炭 ++ 微粉炭 1次空気 1次空気 + 1次空気. 2 22. バーナからの距離 バーナからの距離[m] [m]. バーナからの距離 [m] 図 2 炭種の違いによる火炉中心軸における H2S 濃 図 図22 炭種の違いによる火炉中心軸における 炭種の違いによる火炉中心軸における 濃度分布 HH2S22S濃度分布 図 度分布 2 炭種の違いによる火炉中心軸における 燃料比の低い石炭では高濃度の 燃料比の低い石炭では高濃度の 燃料比の低い石炭では高濃度の HH2S22S が生成 が生成 H2S 濃度分布 H2S が生成するのに するのに対し、燃料比の高い するのに対し、燃料比の高い NL NL 炭、WB 炭、WB 炭で 炭で 対し、燃料比の高い NL 炭、WB 炭では H の生成 燃料比の低い石炭では高濃度の H2S が生成 2S は はHH2S22Sの生成が抑えられる。 の生成が抑えられる。 が抑えられる。 するのに対し、燃料比の高い NL 炭、WB 炭で. [%] [%] [%]. 3.0 3.0 3.0. SK炭(燃料比1.01) SK炭(燃料比1.01) TH炭(燃料比1.00) TH炭(燃料比1.00) SK炭(燃料比1.01) NL炭(燃料比1.98) NL炭(燃料比1.98) TH炭(燃料比1.00) WB炭(燃料比2.17) WB炭(燃料比2.17) NL炭(燃料比1.98). 石炭灰. 可視観測 可視観測 (画像記録) (画像記録) 可視観測 (画像記録). B炭 B炭. 火炉 火炉 出口 出口 火炉 出口 燃焼炉概要図 燃焼炉概要図. B炭. 試験片 試験片 試験片 流れ落ちた 流れ落ちた 石炭灰 石炭灰 流れ落ちた. 燃焼炉概要図. 石炭灰. 伝熱管模擬プローブ 伝熱管模擬プローブ 伝熱管模擬プローブ 伝熱管模擬プローブ. 可視観測 可視観測 (画像記録) (画像記録) 可視観測 (画像記録) ・・・ ・・・ ・・・. 冷却流体 冷却流体 冷却流体. C炭 C炭. 冷却流体. C炭. ・・・. 試験片 試験片 試験片 もろく付着した もろく付着した 石炭灰 石炭灰 もろく付着した. 無冷却試験片 無冷却試験片 無冷却試験片. 石炭灰. 無冷却試験片. 灰付着試験位置断面 灰付着試験位置断面概要図 概要図. 概要図 図 図33灰付着試験位置断面 石炭燃焼試験炉を用いた石炭灰付着特性 石炭燃焼試験炉を用いた石炭灰付着特性 図 3 石炭燃焼試験炉を用いた石炭灰付着特性試験 試験装置 試験装置 図 3 石炭燃焼試験炉を用いた石炭灰付着特性 装置 伝熱管模擬プローブは、冷却したプローブ表面 伝熱管模擬プローブは、冷却したプローブ表面 試験装置 伝熱管模擬プローブは、冷却したプローブ表面での での灰の付着性を調べ、伝熱管表面の初期の での灰の付着性を調べ、伝熱管表面の初期の 伝熱管模擬プローブは、冷却したプローブ表面 灰の付着性を調べ、伝熱管表面の初期の灰付着成長 灰付着成長を模擬する。 灰付着成長を模擬する。 無冷却試験片では無 無冷却試験片では無 での灰の付着性を調べ、伝熱管表面の初期の を模擬する。無冷却試験片では無冷却面での付着灰 冷却面での付着灰の状況を観察し、表面温度が 冷却面での付着灰の状況を観察し、表面温度が 灰付着成長を模擬する。 無冷却試験片では無 の状況を観察し、表面温度がガス温度に近い付着灰 ガス温度に近い付着灰層の状態を模擬する。 ガス温度に近い付着灰層の状態を模擬する。 冷却面での付着灰の状況を観察し、表面温度が 層の状態を模擬する。 ガス温度に近い付着灰層の状態を模擬する。. 22. 2. 図 図44 無冷却試験片に付着した石炭灰 無冷却試験片に付着した石炭灰 石炭灰の溶融性、添加物等によって灰の付着性 石炭灰の溶融性、添加物等によって灰の付着性 図図44 無冷却試験片に付着した石炭灰 無冷却試験片に付着した石炭灰 が変化する様子を確認できる。A が変化する様子を確認できる。A 炭では灰が溶融 炭では灰が溶融 石炭灰の溶融性、添加物等によって灰の付着性 石炭灰の溶融性、添加物等によって灰の付着性が変 し強く固着、B し強く固着、B 炭では溶融し流れ落ちているのに 炭では溶融し流れ落ちているのに が変化する様子を確認できる。A 炭では灰が溶融 化する様子を確認できる。A 炭では灰が溶融し強く 対し、C 対し、C炭では溶融せずもろく付着している。 炭では溶融せずもろく付着している。 し強く固着、B 炭では溶融し流れ落ちているのに 固着、B 炭では溶融し流れ落ちているのに対し、C 対し、C 炭では溶融せずもろく付着している。 炭では溶融せずもろく付着している。. 45.

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