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(シンポジウム 東洋医学の新たな展開 : 基礎と臨床から)ネフローゼ症候群における和漢薬治療の基礎と臨床

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Academic year: 2021

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84 RNAレベルは用量反応的に増加した.これらの作用 が視床下部CRFを介するか否かを調べるため, CRF 抗血清による受動免疫を行ってみると,柴三方による

ACTH分泌とPOMC遺伝子発現への促進作用は消

失した.次に副腎摘出ラヅトに惜別湯を投与したが, GCによるネガティブ・フィードバック作用への影響 はほとんど見られなかった.  以上より,柴苓湯は視床下部に作用しCRF分泌を

促進させ,そのCRFがACTHの分泌と合成を刺激

し,ひいてはGC分泌を増加させるものと思われた.  4.B型肝炎治療における小柴胡湯の作用機序    (消化器内科)        山内 克巳  B型慢性肝炎に対する治療薬として,小柴胡湯の効 果が注目されている,我々は,その作用機序を明らか にする目的で,HVB(B型肝炎ウイルス)遺伝子導入 細胞特異的キラーT細胞(CTL)に対する小柴胡湯の 影響を検討した。まず,HVBのコアー領域とエンベ ロープ領域遺伝子の導入細胞を作製し,これらの遺伝 子導入細胞に対するCTL活性を検討した.その結果, B型慢性肝炎患者のリンパ球中に,これらの遺伝子導 入細胞特異的,かつHLAクラス1抗原拘束性を持つ CTLが存在することが明らかとなった.さらに,小柴 門門はこれらのCTL機能を阻止する効果を持つこと を証明できた.これらの事実は,B型慢性肝炎におけ る本薬剤は,HVB特異的CTL機能を阻止することに より発現されていることを示している.  5.附属東洋医学研究所の現状と展望    (東洋医学研究所)      溝部 宏毅  本年3月に開院し患者は9月末で1,140名(女性: 793名),平均年齢は46±18歳(2∼92歳)である.1 日の平均外来患者数は,3月一14,4月一24,5月一32, 6月一38,7月一45,8月一50,9月一62名で着実に 増加傾向にある.都内在住の患者は773名(23区内:636. 名)と圧倒的に多く,埼玉107,神奈川121,千葉68名 であった.福岡,高知,鹿児島,秋田等からも数名の 患者が通院している.  肝障害110名,頭痛70名,月経困難症58名,冷え性58 名,腰痛56名,アトピー40名,喘息35名等が多かった. 処方としては,柴胡桂枝湯127名,桂枝夜苓丸117名, 補中益気湯113名,当帰筍薬散99名,加味遣四散93名で あり小柴胡湯は27名,柴苓湯は17名であった.煎じ薬 を服用しているのは75名で,このうちアトピーは7/40, リウマチは9/35と難治性疾患では高率となっている. 当研究所の患者は他施設でも治療を受けていることが 多く他科との競合は少ないと考えられる.西洋学的検 査は他施設で行われているので積極的には行っていな い.今後は検査を増やし,薬の副作用や西洋学的検査 値の改善等のデーター蓄積を行いたい.  6.中医学における小児科の基礎    (第二病院小児科)       村田 光範・橋本 節子  我が国でいう漢方医学,あるいは東洋医学と中国で いう中医学はルーツは同じでも,中国大陸からの情報 を得にくいという我が国の地理的環境や,明治政府が 西洋医学を正統な医学と認定した事情などの背景か ら,お互いの発展の様相は異なるものだと考えられる.  中国においても中西医結合が検討されており,我が 国においても新しい見方で東洋医学が検討されてい る.我が国において,中医学における小児科学は全く 未開の分野といえるので,この門中医学としての小児 科学の基礎について理解しておくことは,極めて重要 なことだといえる.  ここでは我々の理解の範囲内であるが,中医学にお ける小児科の基礎,主に中医児科特有の証候について 紹介したい.また,中医児科における中西医結合によ る薬物療法の現状に言及できれぽと考えている.  7.ネフローゼ症候群における和漢薬治療の基礎と 臨床    (腎臓小児科)       伊藤 克己。長田 道夫・小松 康宏  小児期腎疾患における和漢薬の有効性について,さ まざまな検討がなされている.特に臨床的には柴苓湯 がネフローゼ症候群の再発回数を減少させ,ひいては ステロイド総投与量を減少さぜ副作用を軽減すると報 告されている.そして動物実験による研究は,証に詳 しくないわれわれ一般臨床医が,この有効性を理解す るのに役だっている.ラットネフローゼ症候群に柴苓 湯を投与すると,蛋白尿の減少,凝固充進の抑制,基 底膜の保護,活性酸素の抑制,ステロイド剤の増強な ど,本症に有利である結果が得られている.  臨床例における三二湯の有効性は,ステロイド剤と の協調作用であろうが,柴苓湯の副作用は極めて僅か であり,有用な薬剤と考えられた.これら動物実験の 結果と臨床の場での印象に基づいた理解の仕方で臨床 医が漢方に関心を持ち,広く漢方治療を行い,結果と して患者にbenefitであることは望ましいが,これに 留まらずさらに漢方薬治療を理解する努力を怠っては ならないと考えている. 一1648一

参照

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