Title
アルファルファタコゾウムシの人工飼育技術の開発に関す
る研究( 内容の要旨 )
Author(s)
韋, 秉興
Report No.(Doctoral
Degree)
博士(農学) 甲第251号
Issue Date
2002-03-13
Type
博士論文
Version
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12099/2592
※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。氏 名(本(国)籍) 学 位 の 種 類 学 位 記 番 号 学位授与年月 日 学位授与の.要件 研究科及び専攻 研究指導を受けた大学 学 位一論 文ノ題 目 審 査 委 員 会 章 乗 興 (中華人民共和国) 博士(農学) 農博甲第251号 平成14年3月13日 学位規則第4条第1項該当 連合農学研究科 生物環境科学専攻 岐阜大学 アルファルファタコゾウムシの人工飼育技術の開発 に関する研究 主査 岐阜大学 教 授 楼 井 副査 静岡大学 教 授 廿日出 副査 信州大学 教 授 中 村 副査 岐阜・大学 助教授 景 山 紀 美 志 二 宏 正 寛 幸 論 文 の 内 容 の 要 旨
アルファルファタコゾウムシはヨーロッパ原産の害虫であり、1982年頃に日本に侵入して
以来、広い地域に分布して、蜜源植物であるレンゲを激しく食害し、猛威をふるっている。本 種の防除対策に関連する研究を行うため、年間を通じて大量の供試虫を確保する必要がある。 そのため、本隆の人工飼料および人工飼育方法の開発は重要な研究課簸である。 そこで、本研究では、本種の人工飼育技術の開準を目的として、人工飼料を作製し、飼育実験を行うとと
もに、大量人工増殖のための効率的な採卵法と飼料交換法を検討し、以下の知見が得られた。
1.幼虫用人工飼料の栄養効果
開発した多成分飼料、蚕用人工飼料、'アルファルファ乾燥粉末を涼如した蚕用人工飼料は、 ともにアルファルファ乾燥粉末だけの飼料よりも、幼虫と蟻の生存率、嫡重及び羽化率が高く、 飼育効果が優れていた。多成分飼料は16種類の組成成分であり、価格が高いことが欠点であ るので、今後は組成成分を減らし、安価な素材を用いた人工飼料の開発が必要である。 2.人工飼料中の防腐剤の選択 幼虫用人工飼料のうち、塩酸や食品用防腐剤ソルビン酸や抗生物質スピラマイシンを潮口じた飼料では、発育は良好であり、また塩酸を漆如した強酸性bH3.8)の環境によって有害微
生物の発生が強く抑えられた。しかし、成虫用人工飼料では、塩酸を用い過ぎると産卵が阻害 された。3.膵化幼虫から成虫までの全ステージの人工飼育と2世代にわたる継代飼育
-71-幼虫用飼料では、第1世代(現代)と第2世代(子代)の幼虫が正常に発育し、健全な成虫
が得られた。成虫用飼料では、2世代(親代と子代)とも産卵でき、産卵数及びその僻化率は、 成虫用飼料区と対照区の間に有意差はなかった。成虫用飼料の栄養組成や防腐剤の種類と量は 成虫の飼育に適当であり、利用価値が高かった。また、幼虫用と成虫用の人工飼料は3∼4日 毎に交換しても腐敗せず、2ケ月間低温保存しても腐敗しなかった。一方、集団飼育の場合、 10%程度の幼虫個体が共食いにより死亡した。これらのことから、幼虫用人工飼料の栄養成分、 防腐剤の配合および共食いの抑制の諸問題にづいて、今後さらに改良の余地がある。 4.人工飼料に対する産卵習性 雌は固形状飼料とアルファルファ生薬茎の内部に、また時期に産卵選好性を有したが、類粒状飼料の場息飼料以外の場所に多く産卵した。金網底の容器と顆粒状飼料を使用し、成虫と
飼料を分離することにより、採卵と飼料交換の所要時間が大幅に短縮できた。特に、明期の8 時間のみ頼粒状飼料を摂食させた後、暗期に空の容呂引こ産卵させることにより、効率的に採卵 でき、大量噂殖の場合に利用価値が高かった。 以上の結果に基づき、アルファルファタコゾウムシの人工飼育技術の開発について考察した。 審 査 結 果 の 要 旨 アルファルファタコゾウムシはヨーロッパ原産の害虫であり、1982年 頃に日本に侵入して以来、広い地域に分布して、重源植物であるレンゲを 激しく食害し、猛威をふるっている。本種の防除対策に関連する研究を行 うためには、年間を通じて大量の供試虫を確保する必要があり、本種の人 工飼料および人工飼育方法の開発は重要な研究課題である。本種の従来の人工飼料は幼虫用のものしかなく、毎日の飼料交換が必要で、継代_人工飼
育ができておらず、人工飼育方法はまだ確立されていなかった。そこで、 本研究では、本種の人工飼育技術の開発を目的とした研究を行い、以下の 成果が得られた。 Ⅰ.アルファルファタコゾウムシの人工飼料 1.幼虫用の人工飼料の組成は、主成分のアルファルファの生菓、きな こ及びカゼイン、防腐剤のソルビン酸、抗生物質のスピラマイシン及び塩 酸を含有していた。飼育の結果、一部の個体が羽化したが、羽化率は生葉 対照区と比較して低く、幼虫期間も長く、蠣と成虫の生体重も低く、奇形成虫個体も少数認められた。また、集団飼育区では一部の幼虫個体が共食
いにより死亡した。 2.成虫用の人工飼料の組成は、主成分のアルファルファ乾燥粉末、き-72-なこ及びサッカロース、防腐剤のソルビン酸と抗生物質のクロラムフェニ コールを含有していた。飼育の結果、アルファルファ生薬対照区との間で