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ニホンズイセンの苗条原基培養系の開発と組織培養由来植物体の育苗に関する研究

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Academic year: 2021

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Title

ニホンズイセンの苗条原基培養系の開発と組織培養由来植

物体の育苗に関する研究( 内容の要旨 )

Author(s)

永井, 輝行

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(農学) 乙第048号

Issue Date

2000-09-08

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/2293

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

氏 名(本籍) 学 位 の 種 類 学 位 記 番、号 学位授与年月 日 学位授与の要件 学 位 論 文 題 目' 審 査 委 員 永 井 輝 行 (福井県) 博士(農学) 農博乙第48号 平成12年9月8日

学位規則第4条第2項該当

ニホンズイセンの苗桑原基培養系の開発と組織培養 由来植物体の育苗に関する研究 主査 岐 阜 大 学 教 授 副査 岐 阜 大 学 教 副査 静 岡 大 学 教 副査 信 州 大 学 教 授 授 授 一夫 清 良 博 徹 政 井 川 田 福 原 大 藤 論 文 の 内 容 の 要 旨 福井県の越前海岸で栽培されているニホンズイセンは、切り花として出荷されるだけ

でなく観兎的な価値も高い重要な特産品で、「越前水仙」として親しまれている。この

ニホンスイセンの組織培養による増殖と育種的な利用を目的として、苗条原基法による

培養系の開発と組織培養由来植物体の育苗について研尭を行った。 ニホンズイセンの苗条原基は、200C、3,000lxの連続照明下で、1βNH4NO3、1〃ENO3 とした修正MS培地を用い、苗条原基の誘導には、茎頂をNAAO.2mg/l、BAP2mg/lとし よ糖2.5%を添加した液体培地で回転培養し、2∼3カ月後に培地をNAAO.02mg/l、 BAP2m釘Jとしよ糖2.5%を添加したNAA濃度の低い液体培地に変えて継続した。苗条 原基は、わずかに淡褐色を帯びた白色緻密な集塊で表面に多数のコブ状突起があり、重 量比で1週間に19.5%の割合で増加した。苗条原基からのシュートの形成は、NAAO.2mが、 BAP2mがとしよ糖2%を添加した寒天培地で培養すると、90日後くらいから始まり、 この苗条原基培養系はヒガンバナ科埴物では初めて確立されたものである。 培養で形成した子球のリン片をNAAO.2∼2mgPとBAP4∼10mg/lを組み合わせて添

加した寒天培坤で培養するとシュートが増殖し、NAAO.2∼2mg/lとBAPO.2mg/lを組み

合わせて添加した寒天培地で培養するとシュートの生育が促進された。ま■た、この培地

で培養した後、低温処理を行うことで増殖効率を向上できた。

苗条原基からシュートを形成した集塊を、NAAO.2mがとBAPO.2mg/Jを添加し、ショ

塘濃度を種々に変えた寒天培地で培養すると、ショ糖8%でシュートが小球根になり、 生存率も高く、ショ糖2%では葉がよく伸長した。▲したがってJ育苗開始直前に8%のシ

ョ糖を添即した培地で培養すると育苗後の生存率が高まると判断した。

培養体の育苗用土は、バーミキュライトの配合割合の比較的高いものがよかった。追

月巴は、3週に1回の間隔で薄い液肥を施用すると、新鮮重と球数が優れた。育苗前の低

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-117-温処理は、晩秋に育苗を開始すると自然の低温で代替でき、また、育苗開始の適期はニ ホンズイセンの定植時期と同じ9ヤ10月と考えられた。 以上のように∴本研究では、ニホンズイセンの苗桑原基による増殖と組織培養由来植物

体の育苗に関して新たな知見を得ることができた。この成果は今後、ニホンズイセンの

増殖と育種を行うための基礎として重要な役割を果たすものと考えられる。 審 査 結 果 の 要 旨 福井県の越前海岸で栽培されているニホンズイセンの組織培養による増殖と 育種的な利用を目的として、苗桑原基法による培養系の開発と組織培養由来植 物体の育苗について研究を行った。 ニホンズイセンの苗桑原基は、200C、3,000lxの連続照明下で培養し、基本培

地は誘導、増殖、シュート形成とも1加H4NO3、1/4KNO3とした修正MS培地

を用い、苗桑原基の誘導には、茎頂をNAAO.2mg/L、BAP2mg/Lとしよ糖2.5%を添 加した液体培地で回転培養(2rpm)した。2∼3カ月後に培地をNAAO・02mg/l、 BAP2mg/ltしよ糖25%を添加したNAA濃度の低い液体培地に変えて、回転培 養を継続し、増殖する。苗桑原基は、わずかに淡褐色を帯びた白色緻密な集塊 で表面に多数のコア状突起があり、「重量比で1週間に19.5%の割合で増加した。

革桑原基からのシュート形成は、NAAO.02mg/L、BAP2mg/[としよ糖2%を添加し「

た寒大培地で培養すると、知日後くらいから始まった。この苗条原基培養系は

ヒガンで†ナ科椿物では初めて確立されたものである。

培養で形成した子球のリン片をNAAO.2∼2mg/JとBAP4∼10m釘Jを組み合わ

せて漆加した寒天培埠で培養するとシュートが増殖し、NAAα2∼2mg/Jと

BAPO.2m釘Jを組み合わせて添加した寒天培地で培養するとシュートの生育が促 進された。この2種類の培地を用いた培養を連続的に行うことにより、効率的 な増殖が可能であった。

苗桑原基からシュートを形威した集塊を培養するとシュートが小球を形成し

た。りん片培養で増殖したシュートをしよ糖濃度を種々に変えて培養すると、 培養終了時の新鮮重はショ糖39らが最も重く、ショ糖濃度が高くなるほど軽く なる傾向があり、ショ糖8%∼12%の培養体の育苗後における生存率が高かっ た。 培養体の育苗用土は、バーミキュライトの配合割合の比較的高いものがよか った。追肥は、3週に1回の間隔で薄い液肥を施用すると、新鮮重と球数が優 れた。育苗前の低温処理は、晩秋に育苗を開始すると自然の低温で代替でき、 また、育苗開始の適期はニホンズイセンの定埴時期と同じ 9∼10月と考えら れた。 このように、本研究では、ニホンズイセンの苗桑原基による増殖と組織培 養由来植物体の育苗に関して新たな知見を得ることができた。この成果は今後、 ニホンズイセンの増殖と育種を行うための.基礎として重要な役割を果たすもの と考えられる。 以上について、審査委員全員一致で本論文が岐阜大学大学院連合農学研究科 の学位論文として十分価値あるものと認めた。 -118一

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[学位論文の基礎となる学術論文] 1)永井輝行,一大澤勝次:ニホンスイセンの茎頂組織からの苗条原基誘導.植 物組織培養(日本植物細胞分子生物学会誌).13:133-138,1996 2)永井輝行:ニホンズイセンのりん片培養において■NAAとBAPが不定芽形 成と■苗条の生育に及ぼす影響.植物工場学会誌(日本植物工場学会誌). 11:10-15,1999 3)永井輝行:しよ糖濃度がニホンズイセンの培養時ならびに順化後の生育に

及ぼす影響・植物工場・学会誌(日本植物工場学会誌)・11:16-21,.1999

[既発衰学位論文]

1)下西恵,永井輝行,野村幸雄,吉岡啓子,大澤鱒次:メロンの苗条原基

誘導と植物再生能の維持.棲物組織培養(日本植物組織培養学会誌). 10:17-24,1993

2)ネ井輝行‥ニホンスイセンの葺頂組織から誘導した苗条原基の維持増殖・

福井県園芸試琴場報告.10:11∼19,1997

3)永井輝行:ニホンズイセンの茎頂組織から誘導した苗桑原基よりの苗条再 生.福井県園芸試験場報告.11:1-8,2000

4)永井輝行,田中和人,真柄紘一:砂質地におけるニホンズイセンの促成用

球根養成.福井県園芸試顔場報告.7:1-10,1990

5)坂本浩,永井輝行:シンテッポウユリ組織培養球の栽培.福井県園芸試 験場報告.8:1-14,1994

参照

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