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南北経済の産業・技術政策と技術開発率・技術模倣率に関する考察 : 同質財部門を加えた水平的差別化モデルによる分析

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(1)

南北経済の産業 ・技術 政策と

技術 開発率 ・技術模倣率に関する考察

一 同質財部門を加 えた水平的差別化モデルによる分析 一

I は じめに 先進国である「北」と発展途上国である「南」による南北貿易の貿易パ ターンを 説明す る理論 の一つにVernon(1966)の唱 えた「プロダク トサ イクル論」がある。 Vernonは 北で開発 された製品が,新 製品か ら標準 品へ とい うプログク トサ イ クルの段階を経過す るにつれてその生産に適 した国が北の先進国か ら南の発展 途上国へ と移 ってい くことを述べ,新 製品は北の先進国が,標 準品は南の発展 途上国がそれぞれ輸 出する とい う南北貿易の貿易パ ター ンを指摘 した。 この よ うなVernonの 議論 は,新 製品 を開発す る北 と北で開発 された新製品の生産技 術 を導入 し低賃金生産 によつてその製品の市場 を北か ら奪 う南 とい う南北経済 の構図を示す ものであった。 この ような南北経済の構造 を表す理論モデルの代表的なものにGrossman= Helpman(1991 ch.11,12)がある。Grossman=Helpmanは ,水 平的 に差別化 された差別化製品の数が増加す る経済 を考慮 した成長モデル(以下水平的差別 化 モデル と呼ぶ)と,製 品数 は変化せず各差別化製品の品質が向上 してい く経 済 を考慮 した成長モデル(以下垂直的差別化モデル と呼ぶ)とい う二つの内生的 成長モデルをもとに して,新 製品を開発する北 とその技術 を模倣する南 との間 の貿易 を表 した動学モデルを構築 している。これ ら二つのモデルは,技 術開発 や技術模倣 の定式化 については異 なるが,新 製品を開発す る北の R&D活 動 と 南 の技術模倣活動 との相互関係 についての議論では類似 した ものが得 られてい る。その中で も特筆すべ き結果は,北 の生産する製品の生産技術 を模倣す る南 1) の存在が北の R&D活 動 に対 して正の フイー ドバ ック効果 を持つ ことである。 文 良 大

(2)

166 彦 根論叢 第 330号 これは次の ような理由によるものである。南の技術模倣活動の拡大は新製品を 生産する北の企業 にとっては利潤損失の リスク増大 を意味 してお り,こ の意味 においては北の R&D活 動への誘因を弱める効果 を持つ。 しか し,技 術模倣の リス クを逃れた企業 にとらては,技 術模倣活動の拡大は国内の要素市場 におけ る競合者の減少 をもた らす ことか ら利潤の増加 をもた らす効果 を持 ち,こ のこ とは北の R&D活 動への誘因を強める効果 を持つ。Grossman=Helpmanの モ デルでは後者の効果のほうが大 きいために南の技術模倣活動 は北の R&D活 動 に対 して正の フイー ドバ ック効果 を与 えるのである。 この他,Grossman=Helpmanの 研究では南北の労働賦存量の変化や R&D 活動 や技術模倣活動への補助金 といった技術政策が北の R&D活 動 による技術 開発や南の技術模倣 に与 える影響 について分析 されている。 しか し,生 産補助 金や消費税 といつた生産部門に対する課税 ・補助金政策や,輸 入関税や輸出補 助金 といった貿易政策 についてはあま り分析 されていない。その原因は,水 平 的差別化モデル と垂直的差別化モデルのいずれをもとにしたモデルにおいて も これ らの政策 は南北 の相対賃金 にのみ影響 を与え,北 のR&D活 動や南の技術 模倣活動の規模 には影響 を与 えないためである。例 えば北の政府が差別化製品 を生産する企業 に生産補助金 を支給す ると,差 別化製品生産の利潤 は増加する が これは同時 にR&D活 動 による収益 も増加 させ る。 このため,差 別化製品の 生産 とR&D活 動への北 の生産要素の配分 は変化せず,北 の R&D活 動 は拡大 しない。消費税や貿易政策 について も同様 な議論が成立する。 しか し,こ の ような議論 は生産部門が差別化製品の 1部 門 しかないために成 立する議論であ り,新 たにもう一つの生産部門を加 えると結果は変わって くる。 Kawabata 0000)は垂直的差別化 モデルをもとに した南北貿易モデルに同質財 部 門を加 えたモデル を用いて,生 産部門に対する課税 ・補助金政策や貿易政策 といった産業政策が北の技術 開発や南の技術模倣活動 に影響 を与 えることを示 1)た だ し,垂 直的差別化 をもとにした南北貿易モデルによる分析では,北 の技術追従企業 が技術先導企業に対 して比較的効率的に技術開発できる場合,南 の技術模倣 と北のR&D 活動の間の正のフィー ドバ ック効果が表れないことがある。詳 しくはGrOssman=Help man(1991 ch.12)参照

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南北経済の産業 ・技術政策と技術開発率 ・技術模倣率に関する考察 167 した。 同質財 部 門 は完全競争 ・収穫 一定の性質 を持 ち,賃 金 の低 い南 でのみ生 産 され る。 この よ うな同質財 部 門が存在 してい る時,例 えば南 の政府 による差 別化 製 品生産へ の生産補助金政策 は差別化製 品生産 と技術模倣 の収益 を高め, 同質財 生産 か ら差別化 製 品生産 と技術模倣活動へ の労働 移動 を引 き起 こ し南 の 技術模倣 を促 進 させ る。南 の技術模倣 活動 の拡大 は北 の R&D活 動へ の誘 因 も 強 め るため,北 の R&D活 動 も拡大 し北 の技術 開発 は活発 な もの になる。 この ように して Kawabataは 南の差別化製品の生産が有利 になるような産業政策が 南の技術模倣 のみでな く北の技術 開発 も促進 させ ることを示 した。 本稿 では,水 平的差別化モデルをもとに した南北貿易モデルに,Kawabata と同 じように完全競争 ・収穫一定の同質財部門を加えることによって,課 税 ・ 補助金政策や貿易政策 といった産業政策お よび R&D活 動や技術模倣活動 に補 助金 を支給する技術政策が北の技術 開発 と南の技術模倣 に与える影響 を分析す る。その結果次の二つの結果 を得た。一つは南の差別化製品の生産の有利 にな るような産業政策が南の技術模倣のみでな く北の技術開発 も促進 させるとい う Kawabataの 得 た結論が水平的差別化モデルをもとに した南北貿易モデルにお いて も成立するとい うことである。 もう一つは,新 たに同質財部門を加えるこ とによって,北 の R&D活 動 に対する補助金政策が北の技術開発 をかえって縮 ガヽさせ ることが有 り得 ることである。これはKawabataや Grossman=Helpman の分析では起 こ り得 なかった結果である。 本稿 の構成 は次の ようになる。 まず次の節でモデルを示す。第回節では第 Ⅱ 節で示 したモデルの定常状態 を示 し,第 IV節で生産部門への補助金 ・課税政策 や貿易政策,そ して技術政策 についての比較静学分析 を行 う。最後第V節 では 本稿 の分析 による結論 を述べ る。 正 モ デル 本稿 の モ デル は水 平 的差別化 を もとに した南北貿易 モ デル Grossman= Helpman(1991 ch.11)に完全競争で収穫一定な同質財部門を加えたものである。 北 と南の二つの地域か らなる世界 を想定する。家計の選好 と生産技術 は北 と

(4)

168 彦 根論叢 第 330号 南 で同 じであ り,北 と南 の違 い は新 しい差別化製 品 を開発 す る ことがで きるか できないかのみである。 両地域の代表的家計は, 次 のような異時点間の効用を最大化するように支出 の配分 を決定する。

y = r F θ

ρ

( τ

) 1 。

g [ D ( τ

) ] α

τ

ρは家計 の主観 的な割引率 を示す。D(τ )はτ期 における瞬時的な効用 を示 し てお り,次 の ような形で表 される。

D ( τ

) = [ r t t χ

( ブ

) α

り] σ

/ α

7 1 σ

x(j)は差別化製品」の消費量,nは 市場 で購入可能 な差別化製品数,yは 同 質財 の消費量 をあ らわす。(2)よ り,各 時点 における家計の差別化財部門に対 す る支出シェアは σ,同 質財部門に対する支出シェアは 1-σ となる。 両地域の家計の直面する予算制約は次の ような ものになる。 r F θ 一 [ 妃 ( τ ) 一 妃 ( け) ] 』 づ ( τ ) 】 τ ≦ r F θ 一 [ 妃 ( τ ) 一 月 ( け) ] ン, ( τ ) 】 τ 十 ガ ( け ) , ( 1 = N , S )

( 1 )

( 2 ) ( 3 ) R(τ)は0期 か らτ期 の間の債権の市場利子率 を累積 した ものである。″ (τ)と yづ(τ)はそれぞれτ期 の支出 と要素所得 を,Aづ(t)はt期 において家計の保有す る資産の価値 をそれぞれ示す。 以上の ような異時点間の効用最大化問題 により支出の経路 は次の ように求め られる。 ρ, ( 1 = N , S ) 〃 は支出の変化 (`冴う/勧 )を,rは 瞬時的な利子率 (=貴 )を示す。資本市場 は 南北で統一 されてお り,両 家計の直面する市場利子率は常 に等 しいと仮定する。 家計 は所得の うち支出に使 わない分 を貯蓄 に振 り分ける。貯蓄は債券 を購入す るか,企 業の発行す る株式 を購入するとい う形で行 われる。裁定 により債権の 市場利子率 rと 各企業の株か ら得 られる収益率 は等 しくなる。 瞬時的な効用 関数(2)よ り,差 別化製品jに対す る需要 x(j)と同質財 に対す る需要 yが 次の ように導出 される。 一 γ 〓

.P

十 P

( 4 )

(5)

南北経済の産業 ・技術政策 と技術 開発率 ,技 術模倣率 に関する考察 ″(ブ)= p(ブ) ε

p(ブ

)1 ε

的′

グ= ( 1 - σ ) 』/ p ク p(j)は差別化製品j,pグは同質財 の価格 をそれぞれ表 している。Eは 世界全 体 の支出(=EN tt ES)を,ε =1/(1-α )>1は 差別化製品間の代番の弾力性 を表 している。 次 に供給サイ ドの設定 をする。生産要素は労働のみであ り,常 に完全雇用が 成立 している とする。各差別化財お よび同質財の生産に対する単位労働投入量 は南北共通 して 1と 仮定する。同質財部門は完全競争 とし,南 北に賃金格差が 存在する場合同質財の生産は南のみで行 われるそ これ より同質財の価格は次の ようになる。 pグ=物S (7) wSは 南の賃金率 を表 している。 今 まで生産 されていない新 しい差別化製品を生産で きるようになるためには, 事前 に R&D活 動 に労働 を投入 しなければな らない。 R&D活 動 は北の企業の み行 うことがで きる。同 じ差別化製品内での競争はベル トラン競争の形態 をと ると仮定す る。 この とき1つの地域で1つの差別化製品を生産するのは1企業の 塗 た:手 猛 旨IJ暑魯遣 :と 毛禄軽亀暑岳 開発 したゴヒの企業 は,差 別化製品の販 差別化製品の需要関数(5)より,北 で生産 される差別化製品の価格 pNぉ ょび 北の差別化製品企業の独 占利潤 死Nは 次の ようになる。

騒酸張置管

撤魯

│ミ 詔Ⅷ

鴨就

条件が満たされてお り同質財の生産は南でのみ行われると考える。 3)北 の企業がすでに他の北の企業が生産されている差別化製品の生産技術を模倣 したとす る。同一差別化製品内での競争はベル トラン競争であるため, 2つ の企業が競争すると利 潤最大化価格は限界費用に等 しくなってしまい独占利潤はゼロになってしまう。技術模倣 には費用がかかるので,技 術模倣を行おうとする企業は正の技術模倣費用に対 してゼロに 独 占利潤 しか得 られないため,技 術模倣を行 う誘因をもたない。このため,北 で一つの差 別化製品を生産する企業は一社のみとなる。 oE ( 5 ) ( 6 )

(6)

170 彦 根論叢 第 330号

ダ=ギπ

N=(1-α

)ル

N (8)

wNは 北の賃金率,xNは 北の企業の差別化製品の生産量 を表 している。 南 の企業 は R&D活 動 を行 うことはで きないが,す でに北で生産 されている 差別化製品の生産技術 を模倣す ることによつて差別化製品の生産方法 を得 るこ とがで きる。差別化製品の生産方法 を得 た南の企業は北の企業 よ りも低い価格 設定 を行 うことによつて,北 の企業 を差別化製品の市場か ら排除することがで きる。南の差別化製品企業の利潤最大化価格は南北の賃金格差 によって異なる。 南北 の賃金格差が大 きい時(ワイ ド ・ギ ヤップケース),南 の企業 は通常の独 占 価格 をつけることによつて北の差別化製品企業か ら市場 を奪 うことがで きる。 この とき南の生産す る差別化製品の価格 pSと南の差別化製品企業の独 占利潤 πSは次の ようになる。 p S = 王協l πS = ( 1 - α t t S ″S ( α t t N > 切駒こ対 し0 ( 9 ) x S は南の差別化製品企業の生産量 を表 している。 これに対 し,南 北の賃金格 差力朔ヽさい時(ナロー ・ギヤプケース)には,(9)の ような利潤最大化価格では北 の限界費用 wNを 上 回つて しまい,北 の企業 を市場か ら排除で きな くなる。 こ の とき,南 の企業 は北の限界費用 に等 しい価格 をつけなければならない。この ため南の生産する差別化製品の価格 pSと南の差別化製品企業の独 占利潤 死S は 次 のようになる。 pS=切 牝 死S三 十1-1学 岸)pS″ S (1妙 N>物 S>α ttNに ☆寸してr) ( 1 0 ) 次 に,R&D活 動 と技術模倣活動 について考 える。北の企業 はこれ まで生産 す ることので きなかった新 しい差別化製品を開発す るためにa/nの 労働 をR& D活 動 に投入 しなければな らない。 aは R&D活 動の生産性 を表すパ ラメータ である。 これ まで北で開発 されて きた差別化製品数 nが 多いほどR&D活 動の 生産性 は高 くなると仮定する。 これは研究開発 における学習効果 を考慮 してい

(7)

南北経済の産業 ・技術政策と技術開発率 ・技術模倣率に関する考察 る。以上 の こ とよ り,R&D活 動 へ の参 入条件 は次 の ようになる。

N≦切

a ぁ

>0の

とき

いつでも

号が

成立する

)

物 v N は 模倣 されていない北の差別化製品の価値 を表 している。 これに対 し,南 の企業 は am/nSの 労働 を技術模倣活動 に投入す ることによって,す でに北で 生産 されている差別化製品の生産方法 を模倣す ることがで きる。amは 技術模 倣活動 の生産性 を表すパ ラメーターである。R&D活 動 と同様 に技術模倣活動 に も学習効果が存在 してお り,こ れ まで南で模倣 されて きた差別化製品数 nS が多いほ ど技術模倣活動の生産性 は高 くなる。以上のことより,技 術模倣活動 への参入条件 は次のようになる。 ソS≪ 争 傷 S>0の ときにヤまいつで も等号が成立する) (12) vSは南で生産 されている差別化製品の価値である。 次 に資本市場の裁定条件 を考 える。北 と南の企業は資本市場 に株式 を発行す ることによって, R&D活 動 と技術模倣活動の資金 をそれぞれ調達 し,差 別化 製品の販売 によって得 られる独 占利潤 によって配当を支払 う。これ より,南 の 差別化製品企業の発行す る株式 についての裁定条件 は次の ようになる。 ギ 十ギ = γ Q 9 (13)の右辺 は債券の市場利子率 を示 している。(13)の左辺 は南の企業の発行する 株式の収益率 を表 してお り,第 一項 は瞬時的な利潤率 を第二項 はキャピタル ・ ゲイ ン(Orロス)を表 している。 これに対 し,北 の企業の発行する株式 について の裁定条件 は次の ようになる。 ギ 十ギ ー琴 =γ Qつ nNは 模倣 されず に北 で生産 されている差別化製品数 を表 している(n=nN十 nS)。(14)の左辺 は リス クを考慮 した北の企業の発行する株式の収益率 になって

(8)

172 彦 根論叢 第 330号 い る。(14)の左 辺 第一項 は瞬時 的 な利潤率 を第二項 はキ ヤピタル ・ゲ イ ン( o r ロ ス)を表 してい る。第三項 は北 の企 業 が南 の企 業 に よる技術模 倣 に よつて独 占 利潤 を失 う確 率 を表 してお り, 北 の企 業 の株 式 の持 つ リス クを表 してい る。 最後に財市場 と労働市場の均衡条件について述べる。差別化製品に対する需 要関数(5)より,各 差別化製品の供給量は次のようになる。 ,夕・ =二 (p4/1 εσ『 ( 1 = N , S ) が ( が ) 1 ε十 物N ( ダ 「) 1 ε' 同質財 の生産量 をYと す る と(6)よ り同質財 の需給均衡条件 は次 の ようになる。 pグy=(1-σ )』 (16) 次 に,北 の労働 市場 の完全雇用条件 は次 の ようになる。

a あ

十物N t t N = あ

N ( 1 の

物 LNは 北の労働賦存量 を表 している。(17)の左辺の第一項はR&D活 動に投入 さ れる労働量,第 二項は差別化製品生産に投入される労働量を表 している。最後 に南の完全雇用条件は次のようになる。 → 静争 花 S 十 物S ″ S t t y = L S ( 1 8 ) L S は南の労働賦存量 を表 している。(18)の左辺の第一項 は技術模倣活動 に投入 される労働量,第 二項 は差別化製品生産に投入 される労働量,第 三項 は同質財 生産 に投入 される労働量 を表 している。 皿 定 常状態 この節では前節で示 したモデルの定常状態 を考 える。定常状態 においては南 北両地域 の賃金率,お よび技術 開発率 g=あ /物 と技術模倣率 ″=が /物Nは 一 定の値 をと り,両 地域で生産す る差別化製品数の比率 nN/nSも g/μ と一定に なる。世界全体の支出 Eが 1と なるように標準化する。この とき両地域の支出 EN,ESも 一定値 となるため(4)よりr=ρ となる。 定常状態 における技術 開発率 gと 技術模倣率 ″の値 を導出する式 はワイ ド・ (15)

(9)

南北経済の産業 ・技術政策と技術開発率 ・技術模倣率に関する考察 173 ギ ャップケース とナロー ・ギヤップケースで異 なる。 まず はワイ ド・ギヤツプ ケースか ら考 える。北の差別化製品企業の発行する株式の裁定条件(14)に(8), (9),(11),(15)および E=1, r=ρ を代入すると次の ような式が導出される。 1 - α g ( 似ダ ) 1 εσ g 十 ″ a 物が ″ ( 切S ) 1 ε t t g ( 祝が) 1 ε g 北 の完全 雇用 条件( 1 7 ) に( 8 ) , ( 9 ) , ( 1 5 ) お よび E = 1 の式 が導 出 され る。 g a / 十 α g ( 似 ダ ) 1 εσ 銃が ″ ( 物S ) 1 t t g ( 物ε が) 1 ε =LN 120) ( 1 2 ) , ( 1 5 ) およ 南 の差別化製品企業の発行す る株式の裁定条件(13)に( 8 ) , ( 1 0 ) , び E=1,r=ρ を代入す ると次の式が導出 される。 1 - α μ (切S)1 ε σ = g t t ρ ( 2 1 ) a物切S ″ (切S)1 ε tt g(切が)1 ε 最後 に南 の完全雇用条件( 1 8 ) に( 7 ) , ( 8 ) , ( 9 ) , ( 1 5 ) , ( 1 6 ) および E = 1 , r = ρ を代入 す る と次 の式が導出 される。

ga物

十一

μ (切S)1 ε σ =あ S (22) 物が ″ ( 切S ) 1 ε t t g ( 銃が) 1 ε t t S ( 1 9 ) 一( 2 2 ) より定常状態 におけるg,″,wNぉ ょびwSが 導出される。 同様 に して,ナ ロー ・ギ ヤップケースにおけるg,″,wNぉ ょびwSは 次の 4 つの式か ら導出される。 gα ε lσ 挙 = g 十 ″ 十 ρ 123) ″ 十 g αε 1 g αε l σ =LN ga― 十 _7v 切が ″ 十 g αε 1

( 1 - ぢ

) 赫

″ 十 g αε 1 = g 十 ″十ρ (19) r = ρ を代 入す る と次 1 - σ 1 - α aが α 124) μ σ (25)

一 が

十 物 a g μσ ″ 十 g αε 1 = g t t ρ = L S

的一 が

像6)

(10)

彦根論叢 第 330号 Ⅳ 政 策分析 この節では,前 節で示 した走常状態の体系 を用いて生産補助金や消費税 といっ た生産部門への課税 ・補助金政策,輸 入関税や輸出補助金 といった貿易政策, そ して R&D活 動や技術模倣活動 に対する補助金 を支給す る技術政策が,技 術 開発率 g,技 術模倣率 ″に与 える影響 を比較静学 によって分析する。比較静学 についての詳 しい計算 はAppendixに示す。 A.生 産補助金政策 北 の政府が,差 別化製品企業 に単位 当 りsN× 100%の 従価補助金 を支給す る政策 を行 うとする。 この ときpN=wN/{α (1+sN)},π N=(1+sN)(1_α ) pN xNとなる。 この ことを考慮 して sN=0に おいて(19)―122)と123)一126)の体系 をsNに ついて比較静学す る。南の政府の差別化製品企業 に対する生産補助金 政策 について も同様 の比較静学 を行 うことによって次の結果 を得 る。 定理 1 北 の差別化製品企業 に対する補助金政策は,技 術 開発率 g,技 術模倣率″の いずれにも影響 を与 えず,南 北の賃金格差 wN/wSを 拡大 させ るのみである。 これに対 し南の差別化製品企業 に対する補助金政策は,技 術開発率 g,技 術模 倣率 ″をともに上昇 させ る。 北 の生産補助金政策 は Grossman=Helpman(1991 ch.11,12)での分析 と同様 に南北 間の相対賃金 に しか影響 を与 えない。 これは生産補助金が R&D活 動 と 差別化製品生産の両方の収益 を高めるためにこれ らの活動への労働配分が変化 しないためである。 これに対 し,南 の生産補助金政策は,差 別化製品生産企業 の独 占利潤の増加 によって同質財生産か ら技術模倣活動 と差別化製品生産への 労働移動 を引 き起 こす。 このため技術模倣活動が活発 にな り技術模倣率が上昇 す る。技術模倣率の上昇 は北の R&D活 動への誘因 も強めるため,北 の技術 開

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南北経済の産業 ・技術 政策 と技術 開発率 ・技術模倣率 に関す る考察 175 発率 も上昇する。これはKawabata0000)での分析 と同様である。 次 に南 の政府が同質財部 門に単位 当 りs× 100%の 従価補助金 を支給す る政 策 を考 える。この ときpy=wS/(1+s)と なる。s=0に おいて(19)一122)と123)一 〇6)の体系 をsに ついて比較静学す る と次 の結果 を得 る。 定理 2 南 の政府の同質財への生産補助金政策は技術 開発率 g,技 術模倣率 ″をとも に低下 させ る。 南 の政府の同質財部門に対する生産補助金は技術模倣活動 と差別化製品生産 か ら同質財生産への労働移動 を引 き起 こす。これにより技術模倣活動 は縮小 し, 技術模倣率 は低下す る。技術模倣率 の低下 は北のR&D活 動へ の誘 因を弱 める ため,北 の技術 開発率 も低下する。 B.消 費税 次 に差別化製品についての消費税政策 について考 える。北 もしくは南 の政府 が 自国の家計 の差別化製品消費ついて ど× loo%,(1=N,S)の 従価税 を課す とする。 この とき両地域の差別化製品企業の生産す る差別化製品に対する支出 はσ{1-ど Ei/(1+ど )},(1=N,S)と なる。このことを考慮 してど=0に お いて(19)一(22)と(23)一(26)の体系をどについて比較静学すると次の結果を得る。 定理 3 南北いずれかの政府が自国における差別化製品消費について消費税を課す政 策は技術開発率g,技 術模倣率″をともに低下させる。 差別化製品の消費に消費税が課されると差別化製品に対する需要は減少 し, 両地域の差別化製品企業の独占利潤は減少する。このとき南において技術模倣 活動 と差別化製品生産から同質財生産への労働移動が起こる。これにより技術

(12)

176 彦 根論叢 第 330号 模倣活動 は縮小 し技術模倣率 は低下す る。技術模倣率の低下は北の R&D活 動 へ の誘因を弱めるため,北 の技術 開発率 も低下する。 C.貿 易政策 次 に輸入関税や輸出補助金 といった貿易政策 について考える。北 もしくは南 の政府が輸入差男U化製品について τi×100%,(i=N,S)の 輸入関税 を,輸 出 差別化製品 についてτi×100%,(1=N,S)の 輸 出補助金 を支給す る政策 を考 える。 この ようなケースは同率τi×100%,(1=N,S)の 消費税 と生産補助金 政策 を同時 に行 った場合 と同 じになる。 この ことを考慮 して τi=0,(1=N,

S)において(19)-02)と

03)一②6)の体系をτlについて比較静学すると次の結果

を得る。

定理 4 北の政府が同率の輸入関税 と輸出補助金政策 を行 うとき,技 術 開発率 g,技 術模倣率 ″は ともに低下す る。 これに対 し,南 の政府が同率 の輸入関税 と輸 出補助金政策 を行 うとき,技 術 開発率 g,技 術模倣率 ″はともに上昇する。 北 の輸 出補助金 は北の R&D活 動 と差別化製品生産への労働配分 を変 えない のに対 し,輸 入関税政策は南 において技術模倣活動 と差別化製品生産から同質 財生産へ の労働移動 を引 き起 こす。これにより技術模倣活動 は縮小 し,技 術模 倣率 も低下す る。技術模倣率の低下は北の R&D活 動への誘因を弱めるため, 北の技術 開発率 も低下する。 これに対 し,南 の輸出補助金 と輸入関税政策は南の技術模倣活動や差別化製 品生産 と同質財生産の間の労働移動 に反対の影響 を及ぼす。 しか し,南 の輸出 補助金 と輸入関税政策 によって南の差別化製品生産企業の技術模倣 による収益 は増加するため,南 の貿易政策は南 において同質財生産から技術模倣活動 と差 別化製品生産へ の労働移動 を引 き起 こすと このため,技 術模倣活動 は拡大 し技 4)南 の貿易政策による技術模倣の収益の変化は01),251の左辺がτSの変化によって/

(13)

南北経済の産業 ・技術政策と技術開発率 ,技術模倣率に関する考察 177 術模倣率 は上昇す る。技術模倣率の上昇 は北の R&D活 動への誘因を強めるた め,北 の技術 開発率 も上昇する。 D.技 術政策 最後 にR&D活 動 もしくは技術模倣活動 に補助金 を与 える政策 を考 える。南 の政府が技術模倣活動 に φS× 100%の 補助金 を支給す る政策 を行 うとす る。 この とき,vS=(1-φ S)wSam/nSと なる。 このことを考慮 して φS=0に お いて(19)-92)と23)一②6)の体系 をφSに ついて比較静学すると次の結果 を得 る。 定理 5 南 の政府が技術模倣活動 に補助金 を支給す る政策は技術 開発率 g,技 術模倣 率 ″をともに上昇 させ る。 技術模倣活動へ の補助金 は,南 の技術模倣活動へ の労働移動 を引 き起 こし技 術模倣率 を上昇 させ る。技術模倣率 の上昇 は北 の R&D活 動へ の誘因 を強める ために,北 の技術 開発率 も上昇する。 Grossman=Helpman(1991 ch.11)の分析 では,ワ イ ド・ギ ャップケースにお いては定理 5と 同様の結果だつたが,ナ ロー ・ギヤップケースにおいては技術 模倣活動への補助金 は技術 開発率 と技術模倣率 に影響 を与 えない とい うもので あった。ナロー ・ギ ヤップケースにおいては両国で生産 される差別化製品の相 対価格が一定であるため,差 別化製品の相対 的な販売量 も一定 となる。このた め,両 国の差別化製品生産への相対的な労働投入量が固定 された ものにな り技 術模倣活動への労働移動が起 こらず,技 術模倣率 も変化 しなかったのである。 しか し,本 稿のモデルでは同質財部門が存在するために技術模倣活動への補助 金 は同質財生産か ら技術模倣活動への労働移動 を引 き起 こし技術模倣率 を上昇 させ る。 こうして本稿のモデルでは,賃 金格差の大 きさにかかわ らず南の技術 \ どう変化す るか を調べれば よい。Appendixよ りこの符号 は正 となるために,南 の貿易政 策 に よ り技術模倣 の収益 は増加す る。

(14)

178 彦 根論叢 第 330号 模 倣 活動 に対 す る補助 金 は技術 開発率 と技術模倣率 を ともに上昇 させ る ことに な る。 次 に北 の政府 が R&D活 動 に φN× 100%の 補助金 を支給す る政策 を行 うとす る。 この と き,vN=(1_φ N)wNa/nと な る。 この こ とを考慮 して φN=0に

おいて(19)一

(22)と

03)一(26)の

体系をφNについて比較静学すると次の結果を得

る。 定理 6 北 の政府が R&D活 動 に補助金 を与 える政策は,南 北の賃金格差が小 さい時 (ナロー ・ギ ャップケース)には技術 開発率 g,技 術模倣率 ″をともに上昇 させ る。 しか し,南 北の賃金格差が大 きい時(ワイ ド ・ギ ャップケース)には技術 開 発率 g,技 術模倣率 ″をともに低下 させ る。 定理 6が 示す ように,北 の R&D活 動 に対する補助金政策が技術 開発率 と技 術模倣率 に与 える影響 は南北の賃金格差 の大 きさによって反対 となる。R&D 活動への補助金 は北で生産する差別化製品数 を増加 させ南北の賃金格差 は拡大 す る。南北の賃金格差の拡大 は南の差別化製品企業の独 占利潤 を増加 させ る一 方で,同 質財への需要 も増加 させ る。ワイ ド・ギャップケースでは同質財への 需要増加の方が大 きいために技術模倣活動 と差別化製品生産か ら同質財生産ヘ と労働移動が起 こるために,技 術模倣率が低下 しそれによって技術 開発率 も低 下す る。反対 にナロー ・ギャップケースでは差別化製品への需要増加の方が大 きい ため に技術模倣率 と技術 開発率が上昇す る。 この違いは(9),(10)からわか るように賃金格差 wN/wSの 拡大が南の差別化製品企業の独 占利潤 に与 える影 響が異 なるためである。ナロー ・ギ ャップケースではwN/wSの 拡大は差別化 製品の相対価格変化か らくる需要増加 によって間接的に独 占利潤 を増加 させる のに対 し,ナ ロー ・ギャップケースではwN/wSの 拡大 によってマークア ップ 率 自体が上昇す るために独 占利潤の増加が ワイ ド・ギャップケースに比べて大 きくなるのである。

(15)

南北経済の産業 ・技術政策と技術開発率 ・技術模倣率に関する考察 179 Grossman=Helpman(1991 ch.11)の分析 で は,ナ ロー ・ギ ャ ップケース にお い て は定理 6と 同様 の結果 だつたが,ヮ イ ド ・ギ ャ ップケースで は技術 開発 率 は変化 しなか った。 これ は R&Dの 促 進 に よる賃金格差拡 大 が南 の技術模倣 活 動 と差 別化 製 品生 産 に対 して 同様 の影響 を与 えたため に労働 配分 が変化せず , そ の ため に技術模倣率 が下が り,そ れ に よ り技術 開発率 を政策前 の水準 に引 き 5 ) 下げるためであった。 これに対 し本稿の分析では技術模倣活動 と差別化製品生 産か ら同質財生産へ と労働移動が起 こるため,技 術模倣率はGrossman=Helpman のモデル よ りさらに引 き下が ることになる。 このため,技 術 開発率 は政策前 の水準 よりもかえって低下 して しまうのである。 V 結 論 本稿では,水 平的差別化モデルをもとに した南北貿易モデルに同質財部門を 導入 して北 と南の政府 による産業政策や技術政策が北の技術 開発率 と南の技術 模倣率 に与 える影響 について分析 した。その分析結果 をまとめると次の ように なる。 ①北の差別化製品企業に対する生産補助金政策は北の技術開発率や南の技術模 倣率に影響 を与えない。一方北の差別化製品企業を優遇するような貿易政策 は北の技術開発率や南の技術模倣率を引 き下げる効果を持つ。 ②南の差別化製品企業に対する生産補助金政策や差別化製品企業を優遇するよ うな貿易政策,そ して技術模倣活動に対する補助金政策は南の技術模倣率の みでな く北の技術開発率をも上昇させる効果を持つ。 ③北のR&D活 動 に対する補助金政策は南北間の賃金格差の大 きさによってそ の結果が異なる。賃金格差がそれほど大 きくない場合,R&D活 動への補助 金は北の技術開発率 と南の技術模倣率をともに上昇 させるが,賃 金格差が大 きい場合,R&D活 動への補助金は北の技術開発率 と南の技術模倣率 をとも に低下させることになる。 5)南 の技術模倣への労働投入量が変化 しない ときあsは変化 しないが,北 の R&D活 動が拡 大す るため nNは 増大す る。 このため,技 術移転率 ″=花s/nNは 低下す る。

(16)

180 彦 根論叢 第 330号 ① と②の結果はkawabata(2000)でも導かれてお り,水 平的差別化モデルを もとにした南北貿易モデルについてもkawabata(2000)の議論が成立すること を示 している。これに対 し③は本稿の分析独 自の結果 となった。垂直的差別化 モデルをもとにしたkawabata0000)のモデルでは補助金による北の技術開発 の促進は,必 ず南の技術模倣活動 も促進させる効果を持っていたのに対 し,本 稿のモデルでは北の技術開発の促進による南北の賃金格差拡大が南の同質財部 門を拡大 させることによって技術模倣活動を縮小 させる効果を持つことがあっ た。このため,技 術模倣活動縮小 によって北のR&D活 動への誘因が弱まり, 補助金を与える以前 よりも北の技術開発率が低下するというような結果が導か れたのである。 本稿では南北政府それぞれの政策が技術開発率 と技術模倣率に与える影響に ついての分析にとどまり,両 地域の経済厚生に与える影響については分析 しな かつた。両地域の経済厚生へ与える影響の分析については別の稿 をもって分析 したい。 Appendix.

本稿で行った比較静学についてその計算を示す。(19)-02)(ワ

イド・ギャッ

プケース)と03)-06)(ナロー ・ギャップケース)の体系を全微分すると次のよ

うになる。

生か・m ll―

捌石

か 生

ヂ靴―

十 ざ統 一七井 緋 十

( 1 - α ) σ a gρ ( g t t μ) 2

滅l l l ―

う劇崩

Z 窃 a t t ασ 聯と

加 ―〕赫

姐 α σ μ 例戸

(17)

南北経済の産業 ・技術政策 と技術 開発率 ・技術模倣率 に関する考察

( 1 - α

) σ

( 1 _ ε

) 隼

一 ( 1

α

) σ

t l ―

( 1 - ε

泌 } 鳥

が 切S ( 切S ) 2 a 物 ( 1 - α ) σ z 窃 att gttS

加 ―う赫

a物 ( 1 - α) σ ム β μttS a物 1 - σ β ( 切S ) 2

- a σ

{ 1 - ( 1 - ε

泌} て

s ソ

ヱ毬

ασ 両

切S

, lA.1) g(似ダ )1 ε , B 三 μ ( 切 S ) 1 ε μ( 切S ) 1 ε t t g ( 仇が) 1 ε μ( 切S ) 1 ε t t g ( 物が) 1 ε - 1

一 ガ

σ α 一 物 a ただ し,ム = ( 1 - α ) σ σ a ( プ ) 2 0 (1-α )σ a -1-諭 gノ

_ は一

ωσ

て静

α σ (後が)2 0 a tt ασ ノ ∽ α σ μ が D 一 げ

σ

碗 

 ・切

D 一 げ 競 D 一 げ

σ一

碗 

/にに

ヽ 

  

〈1-耕)キ

部 θS -1 μttS l ― σ a D ∽ (切 S)2 a物 σ ノ 「 σ μ物が lA.2) ただ し,C= gα ε 1 D = μ tt gαε ] μ t t g αε 1

lA.1)と

lA.2)の

行列式をそれぞれ△`

V,ど とする。(19),(21),(23),05)よ

りA,

B,C,Dの

値を考えながら計算すると,ど V,△Nの値は次のようになる。

a ( g t t μ t t ρ) g 2

△″= が

(18)

182 彦 根論叢 第 330号

が 十ぱ 〆 卜 1 は

△N = て

[ →

1 - →

字〕

伯 十μ)

他l g t μ

t t ρ

ン十ρ閉 十

t ―

α

三字神

μ街2 + い

の l g t μ

t t n g μ

一 [ 学

μ十か に 十μX g t t p l ■a g μ

ρ

l g t μ

t t ρ

) 十

i 排

{ g ぃ

μ

t t ρ

い μ

) 十

い μ

ル2 ρ

十αμ2ρ2}]]

lA.4) 差別化製品に対する支出シェア σが十分大 きく1に 近い とき,△`V,△N<0と なる。本稿 では常 に△`Vと △N<0が 成立 していると仮定する。 本文の各政策 についての比較静学 を行 うとき,lA.1),lA.2)の右辺 は次の よう になる。 (北の生産補助金) ― σ _α σ σ 梯 D

D

β″ 王

― A l ―

位一〕劇

1 挙

A n _ ぃぅβ

}

( 1 - ε ) 中 ム』

―( 1 - ε

) 式

卜姐

体草βN= 】sN

(19)

南北経済の産業 ・技術政策と技術開発率 ・技術模倣率に関する考察 ( 南の生 産補 助 金) β″= (同質財 へ の生 産補 助 金) 2〃 =β N= 0 0 0 1 - σ らυS (消費税) _ ( 1 - α ) σ ( 1 _ ε) A B

耕 l l う

一 拒 ―位―うムわ

1 券

他一位―ε

ンル

体鳥βN= 0

r D

0 溺sS ″″ = 位 耕 ム 券 A 協 β 券 β βケ】メ,2N= ( 秒 σ

耕σ

11-i争

陽肝 D

券D

β匂メ (1=N,S)

(20)

184 彦 根論叢 第 330号 (北の貿易 政策) β″= (南の貿易政策) Z″ = ″″ ==β FV= 0 0 ― ( g t t ρ) 0 ― 切 S 一い 捌 ― 耕 切 に は 二捌 切 N 十 〕幻

耕 ぽ却一

】τN, β N= ατS,βS= 一 『 S 一 耕 『 S

1材

││チ

I十

)

耕β

S

N τ 溺 司 引 ︱ ︱ ︱ ︱ ︱ ︱ ︱ ヽ ︲ W H 川 ︱ ︱ ︱ ︱ コ 一 口 S 一い 捌 ― 耕 切 比 は 一捌 協N … 捌

耕 協

N l l ―

】τS (技術 模倣 活動 に対 す る補 助金) (R&D活 動 に対 を″ 二=β N= す る補 助 金) g ( g t t μ t t σ) g t t μ 0 0 0 】φS 湧φN <定 理 1の 証明> 上で示 した体系によりsN=0に おけるsNについての比較静学の結果は次の ようになる。

(21)

南北経済の産業 ・技術政策 と技術 開発率・技術模倣率に関する考察 185

(ワイド・ギヤツプケースXナロー ・ギヤップケ

ース)

禄 = 静 = α

端 坐= 群> 0

(ナロー ・ギ ヤ ップケース)

禄 = 静 = は

鞠 坐= 耕> 0

同様 にsS=0に おけるsSについての比較静学の結果は次の ようになる。 ( ワイ ド ・ギ ヤツプケース)

祭= 学工将平銑裁党評生> 0

審= キ 1 1 + て ま

> 0

(ナ

ー・

)

祭= 芋キ野浮赫哉推鞘祭> 0

審= ホ 1 1 + て ま

> 0

(証明終 わ り) <定 理 2の 証 明 > s=0に お け る sに つい ての比較静学 の結果 は次 の ようになる。 (ワイ ド ・ギ ヤ ツプケース)

舎= 芋 < 0

筈= キ 1 1 + ― こ

竿

│ < 0

( ナロー ・ギ ヤ ップケース) α(1-σ )ag2(g ttμ ttρ)(g ttρ )ρ ∂g l ∂s △ N ( 1 - α ) ( 切S ) 2 ( 例が _ 切 S ) ( g t t μ) 3 < 0

(22)

186 彦 根論叢 第 330号

者= キ 1 1 + て

< 0

(証明終わ り) <定 理 3の 証明 > げ=0(1=N,S)に おけるどについての比較静学の結果は次の ようになる。 (ワイ ド ・ギ ヤップケース)

字= 芋型平写批鋭見や埜< 0

幹= キ 1 1 + て ま

f あ

< 0

( ナロー ・ギ ヤ ップケース)

<0

( 1 - α ) ( 切S ) 2 ( 切が _ が ) ( g t t μ) 3

1 計

│ = 瓦

丁 1 1 + 韻

鞠│ < 0

(証明終わり) <定 理 4の 証明> τN=0に おけるτNに ついての比較静学の結果は次のようになる。

争 = 芋型辛写粛鋭覧響生< 0

耕 = ザ守戦器響メ 11+て

< 0

( ナロー ・ギ ヤ ップケース)

禄 =芋牛 ☆ 靴 端 譜 鱗 <0

拳 =芋キ

培 勝 綬 塊 ギ 11+だ

鞠 <0

次 に τS = 0 に おけるτSについての比較静学の結果は次のようになる。 ∂g l ∂メ △ N

(23)

南北経済の産業 ・技術政策と技術開発率 ・技術模倣率に関する考察 187 (ワイ ド ・ギ ヤ ップケース)

争 = 材工平写械簾鉾評墜> 0

耕 = 伊上

宰 筋 機 樹 ギ 1 1 + だ

勒 陣

( ナロー ・ギ ャ ップケース)

争 = 岸牛輪鞠制被鮮 >0

摯 = 志も

端 隣 糀 揺 ギ 1 1 + に

静 陣

(証明終わ り) <定 理 5の 証明> φS=0に おけるφSについての比較静学の結果は次のようになる。 (ワイ ド ・ギ ヤップケース)

端戸

∂φS △ ″ (1-α

=芋ギ畿赫縦北キ│ギ畿認

)が職S(g tt μ)3 [ (1_α )2σ 十 宇 1 > 0

= 景

1 1 + 百 荏

│ 十 二

1 > 0

(ナロー ・ギ ヤ ップケース)

器 = 芋+ 諾 競 響 緋 二> 0

称 = 券 1 1 + 齢

│ > 0

(証明終わ り)

(24)

188 彦 根論叢 第 330号 <定 理 6の 証 明 > φN=0に お ける φNに ついての比較静学の結果 は次 の ようになる。 (ワイ ド ・ギ ヤ ップケース)

詠 = 芋★試鍔崩箸排評< 0

耕 = 芋爾鮮謝魂祐戸「

1 - σ

)

卜 0

が ( g t t μ) [ ( 1 - α ) (ナロー ・ギ ヤ ップケ ース) ∂g l α ag2(g ttμ ttρ)2(g ttρ) ∂マダ △ N ( 1 - α ) 切S ( 仇が一切S ) ( g t t μ) 2 μ2

1 宇( 1 - i 鱗

) ―

2 上

十一

( 1 - ギ

l

[二

;;吉

│二

∂μ l ∂が △ N (1-α

t一

Igttμ

ttρ

Xgttρ

)一

lt学

α

lglgttμ

ttρ

)

十 克群島l l ―α) μ引 一 弓が許竺│ 卜戸l g t ρ) t g t t μt t ρ乃

十五静ユlg l g t t μ

t t ρ

) 十

は一α

ルρ

} │ ]

△N<0の とき,9″ /∂φN>0と なる。 (証明終 わ り) 参考文献

GrOssman=Helpman11991)乃 %ουαけウοtt αttα C拘 切けん あ物 けあ夕CιοbaιゴcOttO物グ.The MIT Press

(25)

南北経済の産業 ・技術政策 と技術 開発率 ・技術模倣率 に関する考察 189 どcο%οり物をcs attα虹醜 99θ竹形物け143)No,2,139-157

Vernon11966)“ International lnvestment and lnteHlational Trade in The Product Cycle", 9 切a γけθγιグ乃 切物 a ιげ J C οt t ο物あc s 1 8 0 ) , 1 9 0 2 0 7

参照

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