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Academic year: 2021

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(1)

2013/1/29

慈恵ICU勉強会 高澤 百代

(2)

各種輸液の中には

CL

が含まれている

HYDRATIONや蘇生時の多量輸液は、

⇒高CL血症や代謝性アシドーシス

⇒腎血管の収縮

⇒GFRの低下、尿量低下を招く

Introduction

Crit care med;2011;39(11):2419-2424 2010;14(4)226 Am J physiol.1989;256(1pt2):F152-157

(3)

• Objective 0.9%Ns([Cl-]154mmol/L)とPlasma-Lyte148([Cl-]98mmol/L)を投与し、 腎動脈の流速、灌流をMRIを用いて比較する • Methods Randomized,double-blind study 12人の健康な男性に2LのNsまたはPlasma-Lyte148を1時間で投与 →投与から90分後にMRIを施行 →腎動脈の流速、皮質灌流を測定

A Randomized,Controlled,Double-Blind Crossover Study on the Effect of 2-L infusions of 0.9% Saline and Plasma-Lyte 148

on Renal Blood Flow Velocity and Renal Cortical Tissue Perfusion in Healthy Volinteers

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• Cl 0.9%Ns投与群ではPlasma-Lyte群より有意にCl値が高い • HCO3- 0.9%Ns投与群とPlasma-Lyte群の間に有意差なし • SID 0.9%Ns投与群ではPlasma-Lyte群より有意にSID値が低い

(5)

• 腎動脈の流速変化 Ns投与群は14分から低下を認め、90分後もBaselineよりも低値 両群間に有意差あり • Baselineからの腎体積増加率 それぞれの群のpeak値はNs群で4%、Plasma-Lyte群で3% 有意差なし • 腎皮質の灌流 Ns群で著明な低下を認め、28分後に-39.3ml/100g/min=11.7%の低下 両群間に有意差あり

(6)

【Results】

• Plasma-Lyte群では高Cl血症を認めなかったが、 Ns群では持続していた

• 腎動脈流速および腎皮質灌流はNs群で有意差を もって低下していた

(7)
(8)

0bjective

Clを多く含む輸液(Ns,ゼラチン,4%アルブミン)の 使用を制限し、Cl投与量を制限すると

(9)

Design,Setting,and Patients

• 前向き、Open-label、Before-and-after pilot study • 単施設研究 Austin hospitalのICU(22床)+救急部 • コントロール群(Cl無制限群) (2008/02/18〜08/17にICU入室した 760人) Cl制限群 (2009/02/18〜08/17にICU入室した 773人) • 除外項目 元々HD導入されている、治療でRRT使用している

(10)

Interventions

• コントロール群(2008/02/18〜08/17) 標準的な輸液治療 • Cl制限群(2009/02/18〜08/17) Clが多い輸液(Ns,ゼラチン,4%アルブミン)原則禁止 Clが少ない輸液を投与 (Hartmann solution,plasma-lyte148,20%アルブミン)

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各種輸液の組成

(12)

Main Outcome Measures

• Primary outcome

BaselineからのCr上昇

AKI発生率(RIFLE)

Baseline Cr ICU入室一ヶ月前のdetaの最低値を使用 使用できるdetaがない場合⇒MDRDで算出 MDRD=186×(Cr/88.4)-1.154×age-0.203×0.74(女性)×1.210(黒人) GFR下限値=75ml/minと想定

(13)

Main Outcome Measures

• Secondary outcome

透析導入率(RIFLE)

ICU滞在期間

入院期間

生存率

(14)

統計

• Baselineとの比較検討 Χ2検定を使用(95%CI)

• Cr上昇度の解析

Generalized linear modelingを用いた(95%CI) • AKI発症,RRT使用

Logistic regressionを用いた(95%CI) • 時間事象分析

COX proportional hazard modelingを用いた HRは95%CIで算出(Kaplan-Meier curve)

このstudyの妥当性を上げるために、

それぞれの群の100人を用いてoutcomeを調査、 サブグループ解析、多変量解析を行った。(P=0.01)

(15)

Result

• ICU入室 Total 1644人中1533人が参加 コントロール期間 760人 Cl制限期間 773人 • f/u期間の中央値 11days(7-21)vs11days(7-22) • 両群の構成に 有意差なし 年齢,性別, 診断,共存症

(16)

• 両群の構成に有意差なし 年齢,性別, APACHEscore,SAPSⅡ, 既往歴,罹患疾病 • BaseCr値も両群間で有意差なし • CrBaseline不明な人数に有意差なし 104人 vs 110人 (13.7%:95% CI,11.3-16.1%) (14.2%;95% CI,11.7-16.7%) (P=0.46)

(17)

【各群で使用した輸液量】

• Ns投与量 2411L (3.2L/p) ⇒ 52L (0.06L/p) (P<0.001) • 4%.ゼラチン投与量 538L (0.7L/p) ⇒ 0L (P<0.001) • Hartmann 469L (0.6L/p) ⇒ 3205L (4.1L/p) (P<0.001) • Plasma lyte 65L (0.08L/p) ⇒ 160L (0.2L/p) (P=0.04) • 4%アルブミン 269L (0.35L/p) ⇒ 80L (0.1L/p) (P<0.001) • 20%アルブミン 87L (0.1L/p) ⇒ 268L (0.35L/p) (P<0.001) • 総輸液投与量 3839L (5.05L/p) ⇒ 3765L (4.87L/p) すべての輸液で両群間に有意差あり

(18)

各群の電解質投与量の相違

• Cl 694mmol/p⇒496mmol/p

• Na 750mmol/p⇒623mmol/p

• K 3.5mmol/p⇒22mmol/p

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Cr値の上昇

コントロール群vs Cl制限群

⇒22.6μmol/L vs 14.8μmol/L ⇒有意差あり

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RIFLE class injury&failure患者数に有意差あり OR,0.52 [95% CI,0.37-0.775];P<0.001 RRT導入患者数 78人 vs 49人 ⇒有意差あり (10%;95% CI,8.1-12% vs 6.3%;95% CI,4.6-8.1% P=0.04) OR,0.52 [95% CI,0.33-0.81];P=0.004

(21)

コントロール群とCl制限群で、AKI発生頻度に有意差あり (95%CI,0.38-0.72;P<0.01)

コントロール群 Cl制限群

(22)

コントロール群とCl制限群で、RRT使用頻度に有意差あり (95%CI,0.35-0.76;P=0.04)

コントロール群 Cl制限群

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• ICUでの死亡

65人vs59人 (9%;95% CI,7-11% vs 8%;95% CI,6-10% P=0.42)

• 院内死亡

112人vs102人 (15%;95% CI,12-17% vs 13%;95% CI,11-16% P=0.44)

• ICU滞在日数

42.9hr vs 42.8hr (IQR,21.1-88.6hr vs IQR,21.8-90.5hr P=0.52)

• 入院日数

11days vs 11days (IQR,7-22days vs IQR,7-21days P=0.52)

• RRT導入した患者の3ヶ月後のRRT持続人数

6人vs5人 (12%;95% CI,3-21% vs 15%:95% CI,3-27%) 以上に関しては、いずれも有意差なし

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COMMENT

【Comparison With Previous Studies】

• ICU患者にCl制限を行い、腎への効果を検討すると いうStudyは今までになかった

• 昔から動物実験やヒトの実験では、輸液に含まれ るClは腎に悪影響を与えるのではないかと考えら れていた

(25)

Major Complications,Mortality,and Resource Utilization After Open Abdminal Surgery

0.9% Saline Compared to Plasma-Lyte

Design:2005/01/01〜2009/12/31

Premier Perspective Comparative Databaseを用いた後ろ向き観察研究 Objective:腹部手術後に0.9%NsとPlasma-lyteを投与した場合、 死亡率や臨床資源にどのような関連があるかを検討した Patients: 開腹手術を受けた18歳以上の患者(467,131人)のうち、 手術日当日にNsのみ又はPlasma-Lyteのみを投与された患者 (Ns 30994人:Plasma-Lyte 926人) 患者背景に差があったのでpropensity scoreで補正したstudy Ann surg 2012;255:821-829

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透析使用頻度に有意差あり Plasma-Lyte群:

1.0%[95%CI 0.05-1.8]

Ns群:4.8%[95%CI 4.1-5.7] P<0.001

(27)

Comment 【Clと腎機能】

• 動物実験でClの腎血流の調節機能について 検討されている ⇒神経を処理された犬の腎血管内にClを含む溶液を 灌流する ⇒腎血管収縮 ⇒GFR低下 これは腎血管に特異的な反応 尿細管−糸球体フィードバック機構と類似 尿細管でのCl再吸収が最初の重要な段階 J Cli invest 1983,71:726-735

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• 尿細管−糸球体フィードバック機構(GFRを調整) 緻密斑でClを感知⇒メサンギウム細胞の収縮 ⇒GFR低下 • 尿細管のNa/K/2Clチャネルを介したCl再吸収増加 ⇒ATP放出を活性化 ⇒メサンギウム細胞の収縮 ⇒GFR低下

Vander’s Renal Physiology.7th edition.New York:

McGraw-Hill Medical;2009

Pflfingers Arch.1976,362:229-240 Am J physiol 1989,256:152-157 Br J Pharmacol 1993,108:106-110

(29)

• トロンボキサンがClによる血管収縮に影響を与える と動物実験での報告あり • Clは腎血管収縮物質の反応性を上げる作用がある

Clは腎血流にさまざまな経路で

影響を与える

Am J physiol 1989,256:152-157 Br J Pharmacol 1993,108:106-110

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• Cl制限 • 4%ゼラチン投与の減少 ◁ ゼラチンはAKIのリスクを減少させる (OR,0.43) • 20%アルブミンの投与増加 ◁ 高張のアルブミンはGFRを下げるという報告もあるが、 20%アルブミンの腎への影響は未だ不明 • 4%アルブミンの投与減少 ◁ 4%アルブミンがAKIのリスクというStudyはない • Na投与量の減少 • K投与量の増加

Anaeth Intensive Care.2012;(1):17-32

今回の結果は以下の要素によるものかもしれない・・

(31)

Strengths & Limitations

• Cl制限群とコントロール群で比較検討した初めてのStudy • サンプルサイズが大きい • 両群を一年間の中で同じ時期に行っている ⇒季節の影響は受けない • 盲検でない • ランダマイズ化されていない • Base Crが不明の場合,MDRDで算出した値を使用した ⇒Base Cr不明患者を除外した結果も同様であった

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Conclusions

Cl制限群ではコントロール群に比べて

• AKI発症とRRT使用の減少が認められた

• 透析導入率、ICU滞在期間、入院期間、生存率 には有意差が得られなかった

参照

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