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2. 改正の趣旨 背景給与所得控除 公的年金等控除から基礎控除へ 10 万円シフトすることにより 配偶者控除等の所得控除について 控除対象となる配偶者や扶養親族の適用範囲に影響を及ぼさないようにするため 各種所得控除の基準となる配偶者や扶養親族の合計所得金額が調整される 具体的には 配偶者控除 配偶

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Academic year: 2021

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(1)

6.各種控除項目の見直しに伴う調整

1

.改正のポイント

1

)趣旨・背景

配偶者や扶養親族が給与所得者や公的年金等所得者の場合、給与所得控除や公的年金等控除の10万円引下げに伴 い、合計所得金額や総所得金額等が10万円増加する。その場合、配偶者控除、配偶者特別控除及び扶養控除について、 配偶者や扶養親族の合計所得金額を基準とする所得制限額を改正することで、控除の対象となる配偶者や扶養親族の 適用範囲に影響を及ぼさないようにする。

2

)内容

① 所得控除の基準となる合計所得金額が10万円引上げられる(所得税・住民税) 。 6-1 ② 住民税(均等割・所得割)の非課税の基準となる金額が、10万円引上げられる。 ③ 家内労働者等の事業所得等の所得計算の特例について、必要経費算入額の最低保障額が、65万円から55万円に 10万円引下げられる。

3

)適用時期

平成32年分以後の所得税、平成33年度分以後の個人住民税について適用される。

(4)影響

(注)青色申告特別控除については、考慮していない。 所得税 住民税 対象 改正前 改正後 38・26・13万円 33・22・11万円 38~3・26~2・13~1万円 33~3・22~2・11~1万円 扶養控除 38万円 33万円 扶養親族の 合計所得金額 38万円以下 48万円以下 配偶者特別控除 配偶者の 合計所得金額 38万円超 123万円以下 48万円超 133万円以下 納税者本人・配偶者の合計所得金額により異なる 所得控除 所得控除の金額 所得控除の基準となる合計所得金額 配偶者控除 合計所得金額配偶者の 38万円以下 48万円以下 納税者本人の合計所得金額により異なる (所得税・住民税) 配偶者又は扶養親族 配偶者控除・配偶者特別控除・扶養控除が適用されるための 配偶者又は扶養親族の所得制限額への影響 給与所得者の場合 なし 公的年金所得者の場合 なし 事業所得者等の場合(注) 所得控除の対象となる配偶者や扶養親族の所得制限額が10万円拡大する

(2)

2

.改正の趣旨・背景

給与所得控除・公的年金等控除から基礎控除へ10万円シフトすることにより、配偶者控除等の所得控除について、控除対象となる配偶者 や扶養親族の適用範囲に影響を及ぼさないようにするため、各種所得控除の基準となる配偶者や扶養親族の合計所得金額が調整される。 具体的には、配偶者控除・配偶者特別控除・扶養控除・勤労学生控除について、所得控除の基準となる配偶者等の合計所得金額が10万 円増加される。

3

.改正の内容

1

)配偶者・配偶者特別・扶養・勤労学生控除の見直し

所得控除の基準となる合計所得金額が10万円引上げられる(所得税・住民税) 。 6 2- (所得税・住民税) 納税者本人の 合計所得金額(※1) 所得税 住民税 対象 改正前 改正後 900万円以下 38万円(※4) 33万円(※4) 900万円超 950万円以下 26万円(※4) 22万円(※4) 950万円超 1,000万円以下 13万円(※4) 11万円(※4) 900万円以下 38万円~3万円(※3) 33万円~3万円(※3) 900万円超 950万円以下 26万円~2万円(※3) 22万円~2万円(※3) 950万円超 1,000万円以下 13万円~1万円(※3) 11万円~1万円(※3) 配偶者特別控除 配偶者(※2)の 合計所得金額(※1) 38万円超 123万円以下 48万円超 133万円以下 所得控除の金額 所得控除の基準となる合計所得金額 配偶者控除 配偶者(※2)の 合計所得金額(※1) 38万円以下 48万円以下 納税者本人の 合計所得金額(※1) 所得税 住民税 900万円以下 48万円 38万円 900万円超 950万円以下 32万円 26万円 950万円超 1,000万円以下 16万円 13万円 (※1)合計所得金額とは、各種所得の金額を、所定の手順で合計した金額であり、総合課税(長期譲渡所得と     一時所得については1/2後の金額)と分離課税の金額を合計した後、過年度の損失の繰越控除や所得控除を     する前の金額をいう(6-6参照)。     (預貯金の源泉分離課税となる利子所得や、特定口座で申告不要とした株式譲渡所得や配当所得の金額は含まない) (※2)納税者本人と生計を一にしている配偶者・扶養親族(青色事業専従者で給与の支払を受けるもの及び事業専従者を除く)。 (※3)配偶者(※2)の合計所得金額により異なる。 (※4)老人控除対象配偶者(その年の12月31日現在の年齢が70歳以上の人)の所得控除の金額は、以下の通り。

(3)

3

.改正の内容

6 3- (所得税・住民税) 所得税 住民税 対象 改正前 改正後 38万円 33万円 特定扶養親族:63万円 老人扶養親族:48万円 同居老親:58万円 特定扶養親族:45万円 老人扶養親族:38万円 同居老親:45万円 勤労学生控除 27万円 26万円 納税者本人の 合計所得金額(※1) 65万円以下 75万円以下 扶養控除 扶養親族(※2)の 合計所得金額(※1) 38万円以下 48万円以下 所得控除の金額 所得控除の基準となる合計所得金額

2

)住民税の非課税の基準金額の見直し

住民税(均等割・所得割)の非課税の基準となる金額が、10万円引上げられる。 対象 改正前 改正後 障害者、未成年者、寡婦(夫)に対する 住民税の均等割及び所得割(※5)の非課税基準額 納税者本人の 合計所得金額(※1) 125万円以下 135万円以下 均等割の非課税限度額 納税者本人の 合計所得金額(※1) 35万円×世帯人員 +21万円(※7) 35万円×世帯人員 +21万円(※7) +10万円 所得割の非課税限度額 納税者本人の 総所得金額等(※6)の金額 35万円×世帯人員 +32万円(※8) 35万円×世帯人員 +32万円(※8) +10万円 非課税の基準となる金額 (※5)退職所得に対する分離課税に係る所得割を除く。 (※6)総所得金額等とは、合計所得金額(※2)から、純損失、雑損失等の繰越控除をした金額をいう。 (※7)配偶者控除の対象となる配偶者又は扶養親族(年少扶養親族を含む)を有する場合は、基本額35万円×世帯人員に、加算額21万円を上乗せする。     基本額・加算額は、原則として35万円・21万円とするが、各々35万円・21万円を上限として、生活保護基準の級地区分を参酌した金額を条例で定める。 (※8)配偶者控除の対象となる配偶者又は扶養親族(年少扶養親族を含む)を有する場合は、基本額35万円×世帯人員に、加算額32万円を上乗せする。

(4)

3

.改正の内容

3

)家内労働者等の事業所得等の所得計算の特例の見直し

家内労働者等(※9)については、事業所得や公的年金等以外の雑所得収入金額を限度として、必要経費の額が65万円(改 正前)未満であっても、所得金額の計算上65万円(改正前)まで必要経費に算入することが特例として認められる。この特例は、 主婦(夫)が内職をする場合(事業所得又は雑所得)とパートに出る場合(給与所得となり給与所得控除が適用される)とで所得金 額に格差が生じるため、両者のバランスを図るべきという趣旨から導入され、平成元年分の所得税から必要経費算入額の最低保 障額65万円が継続されてきた。 この度、給与所得控除額の10万円引下げを踏まえて、給与所得控除の最低保障額が65万円から55万円に10万円引下げられ るのに合わせて、この特例の必要経費算入額の最低保障額も同額になるように10万円が引下げられる。 必要経費算入額の最低保障額 改正前 改正後 65万円 55万円

4

.適用時期

平成32年分以後の所得税、平成33年度分以後の個人住民税について適用される。 6 4- (所得税・住民税) (※9)この特例の対象となる家内労働者等は、家内労働法に規定する家内労働者や、外交員、集金人、電力量計の検針人のほか、     ①特定の者に対して、②継続的に、③人的役務提供を行う職種をいう。

(5)

5

.改正の影響

1

)配偶者又は扶養親族が給与所得者、公的年金等所得者及びそれ以外(事業所得者等)の場合における影響比較

【給与所得者の場合・公的年金等所得者の場合】 合計所得金額は10万円増加するが、配偶者控除、扶養控除の対象となる配偶者、扶養親族の合計所得金額の所得制限額も10万円増加 するため、改正前後で制限に影響が生じない。そのため、控除対象となる配偶者、扶養親族の適用範囲も改正による変更はない。 【それ以外(事業所得者等)の場合】※青色申告特別控除は考慮していない 合計所得金額は増減しないが、配偶者控除、扶養控除の対象となる配偶者、扶養親族の合計所得金額の所得制限額は10万円増加する。 そのため、控除対象となる配偶者、扶養親族の適用範囲は改正により拡大する。 【合計所得金額の計算例】 6 5

-(

2

)所得情報を利用している社会保障制度等(例:健康保険料・医療費の自己負担割合)

社会保障制度等には、 個人・世帯の負担額や給付水準の判断基準として、所得税・個人住民税の所得情報(総所得金額等)を利用してい るものがある。 今回の税制改正を踏まえ、各所管府省において、これらの制度について、再度検討されることが想定される。 ①給与所得者の場合 対象 改正前 改正後 給与収入金額 103万円 103万円 給与所得控除 65万円 55万円 合計所得金額 38万円 48万円 配偶者控除・扶養控除の 合計所得金額の所得制限額 38万円 ⇒控除OK 48万円 ⇒控除OK 影響なし ③給与所得者以外(事業所得者等)の場合 対象 改正前 改正後 改正後 収入金額 103万円 103万円 113万円 必要経費 65万円 65万円 65万円 合計所得金額 38万円 38万円 48万円 配偶者控除・扶養控除の 合計所得金額の所得制限額 38万円以下 ⇒控除OK 48万円 ⇒控除OK 48万円 ⇒控除OK ※青色申告特別控除は考慮していない 10万円増加 しても控除OK ②公的年金等所得者の場合 対象 改正前 改正後 収入金額 108万円 108万円 公的年金控除額 70万円 60万円 合計所得金額 38万円以下 48万円以下 配偶者控除・扶養控除の 合計所得金額の所得制限額 38万円 ⇒控除OK 48万円 ⇒控除OK 影響なし (所得税・住民税)

(6)

6

.参考【所得税の合計所得金額・総所得金額・課税総所得金額と改正の影響】

6 6- (所得税・住民税)

<改正の影響>

給与所得者の場合 改正の影響なし 公的年金等所得者 の場合 改正の影響なし それ以外の場合 (事業所得者等) 10万円減少 課税総所得金額への影響 合計所得金額・総所得金額への影響 給与所得者の場合 10万円増加 公的年金等所得者 の場合 10万円増加 それ以外の場合 (事業所得者等) 改正の影響なし (※10) マイホームの売却による譲渡損失は一定の要件を満たした場合、損益通算が可能となる。 総 合 課 税 利子所得の金額 配当所得の金額 損 益 通 算 不動産所得の金額 事業所得の金額 給与所得の金額 譲渡所得 の金額 短期 長期 一時所得の金額 雑所得の金額 分 離 課 税 山林所得の金額 上場株式等に係る 配当所得等の金額 退職所得の金額 土地等・建物 等の譲渡所得 の金額 短期 長期 株式等に係る 譲渡所得等の 金額 上場 一般 先物取引に係る 雑所得等の金額 (※10) 損 益 通 算 ×1/2 純 損 失 ま た は 雑 損 失 の 繰 越 控 除 等 特 別 控 除 課税山林所得金額 課税退職所得金額 課税長期譲渡所得金額 課税短期譲渡所得金額 上場株式等に係る課税 配当所得等の金額 株式等に係る譲渡所得 等の金額 先物取引に係る課税雑 所得等の金額 合 計 所 得 金 額 総 所 得 金 額 所 得 控 除 課 税 総 所 得 金 額 (※10)

参照

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