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REDD+ 実施体制 2013 年世界に先駆けて 大統領直属の 国家 REDD+ 庁 が創設された 2014 年イ ンドネシア環境 林業省に再統合されている REDD+ 実施状況 REDD+ に関する法制度が整備されるなど 先進的な取組みが行われている国の一つである 2010 年時点で 日本による実

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4.

事例調査に基づく比較分析

現場への適用可能性を検討するため、第3 章で検討した比較分析方法を用いて具体的 な事例分析を実施した。また、それらの分析結果に基づいて、データ収集にかかるコス ト(費用・時間など)、データの信頼性など分析手法について情報を整理した。 現地調査は、インドネシアおよびベトナムで実施した。各調査対象国の森林および REDD+プロジェクト取組状況について概観したのち、調査対象プロジェクトの概要、 調査結果について示す。 4-1. インドネシア

PT. Rimba Makmur Utama が中カリマンタン州カティンガン県および東コタワリ ンギン県で実施しているA Global Peatland Project を対象に現地調査を実施した。

本事業では、インドネシアにおける主要な森林減少の要因となっているオイルパーム に着目し、その対策を行っているREDD+プロジェクトを対象とすることにした。その ため、インドネシアで実施されているREDD+プロジェクトについて、森林減少・劣化 の要因、その対策などの情報について整理および類型化を行い、オイルパーム対策とし て住民に対する生計向上プログラムを実施している本事例を選択した(表.4-1)。調査 期間は2014 年 9 月 6 日〜9 月 13 日の計 8 日間である。 4-1-1. 国情報 森林概況 陸地面積19,100 万 ha 森林面積 9,440 万 ha(森林率 49%) 森林減少率:年平均1.75%(1990-2000) 0.31%(2000-2005) 0.71%(2005-2010)  12,300 万 ha という広大な森林面積を有し、ブラジルとコンゴ民主共和国 に次いで世界第3 位の熱帯林面積(世界の約 10%)を有する  その一方で森林減少率が高く、早急な対応が求められる  森林減少・劣化の要因:オイルパーム農園への転換が急速に増加

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REDD+実施体制 2013 年 世界に先駆けて、大統領直属の「国家 REDD+庁」が創設された。2014 年 イ ンドネシア環境・林業省に再統合されている。 REDD+実施状況 REDD+に関する法制度が整備されるなど、先進的な取組みが行われている国の一 つである。2010 年時点で、日本による実証調査事業などを含めた 36 件のプロジェク トが実施されるなど、積極的な取組みが実施されている。また、2013 年に日本の二 国間クレジット制度(JCM)に署名しており、その対象スコープには REDD+が含ま れている 土地利用権/所有権の状況3 インドネシアの国レベルでの森林関連の基本法である「森林法」が1967 年に制定

され、その後1999 年に「新森林法」が制定された。森林法(Forest Law 1999: Article 4) は、「インドネシア共和国の森林は、国の管理下にある」と定めている。この認 識を踏まえ、インドネシア政府は民有地として登録されていないすべての林地を国有 と定めている。また、それまで曖昧だった地域住民の森林保全への参加と権利保護に ついて明文化された。 3 http://theredddesk.org/countries/indonesia http://www.env.go.jp/nature/shinrin/fpp/worldforest/index4-2.html

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表4-1. インドネシアで実施されている REDD+プロジェクト一覧 プ ロ ジ ェ ク ト 名 実施団 体 期間 面 積 実施 形態の 特徴 主な目 標 森林減少 ・劣化の要 因 対策 P roy ek R E D D E kosist e m L eus er G lo ba l E coR es cu e / G o ver nm ent o f A ceh 201 0-204 0 2,280 ,0 00h a 保安林 、 生 産林、 非森 林地な ど 泥 炭を 含む エ リア 一 帯 森 林保全 と 投資 を 促 進 さ せ る 土地管 理お よ び そ れ らと 地域の 生 計向上 のバラ ン ス 1) 乏 し い イ ン フラ 2) 鉱山開 発 3) 産業植 林、 オ イ ル パー ム へ の森林 転換 4) 小規模 農家に よ る 荒廃 5) 違法伐 採 VC S ・C C BS に 沿 っ た プロ ジ ェ クト デ ザ イ ン P e ng ur an ga n em is i k ar bo n d ar i def o res ta si di E ko si st em U lu M a se n - P ro y ek den ga n ma nf aa t be rl ip a t ti ga P eme ri nt ah d ae rah P ropins i A c eh, C ar bo n Co ns er va ti o n, FFI 200 8-203 8 750 ,0 00 ha 初のR E D D +パイ ロ ッ ト プ ロ ジ ェ ク ト L eus er プ ロ ジェクト に隣接 す る 産 業 植林地 、 保 安林な ど を 含む エリ ア一帯 森 林減少 を 85% 減ら す」 CO 2を 3, 3 69, 848 トン /年の削 減 1) 違法伐 採 2) 不適切 な伐 採施業 3) 農地、 農園 への転 換 ・土地の 再区画 に よ っ て合 法 伐採 に なる こ と や違法 伐採そ のも の の防止 ・小規模 栽培や 持続的 な森林 管理 B er bak C ar bo n V al ue I ni ti at iv e (I nis ia ti f nil a i k ar bo n d i B e rba k) Z S L / D E F R A / LIP I / Be rb ak N at io n al P ar k / U S F is h a nd W ild life Ser vi ce 200 8-203 8 250 ,0 00 ha 正式な 国家パ イ ロ ッ ト プ ロジ ェ ク ト V E R を 700 ,0 00ト ン / 年 1) 農地 ・農 園転換 2) 森林 火災 リ モ セ ン データ解 析 、生 態 系 調査 など を 含む 3 6の活 動 Su m at ra F ore st C ar bo n P a rt ner sh ip (K e m it raan k ar bo n hu tan Su m a tr a) P ar tne rs hip be twe en Au st ra lian a nd Indo ne si a n gov er n m e nt s 200 9-203 9 n.d 州レベルで の プ ロ ジェ ク ト 炭 素、 希少種 (ス マト ラト ラな ど )を 含 む 生 物 多様性 など のデ ー タベ ー ス セン ター 1) 泥炭地 を 含 む 森 林 から の土地 転換 2) 土地転 換の結 果引 き 起こさ れる 森林 火 災 炭素 、 生物多様 性のデ ー タ ベー ス のた め の土地 利用計 画と 州・ 県政 策への反 映 Ka m p ar R in g - m ode l pe m ba ng una n be rk ela nj ut an be rda sa rk an p eng elo la a n l a ha n ga m b ut y an g be rt an ggu ng ja w ab A P R IL 200 9-56,00 0h a A P R IL 社 の植林 プ ロ ジェクト 持 続的な 産業 植林 管理 1) 違法伐 採 2) 侵入に よ る 荒廃 3) 無計画 な泥 炭地排 水 4) 木枯れ 5) 森林・ 土地 火災 泥炭 地に おける 排水 管理、 モ ザイ ク 型植 林、 地域住 民生計 向上 プ ロ グ ラ ム T e ss o N ilo R E D D P ilo t P ro ject (P ro ye k p erc on to h an R E D D di Tes so N ilo ) W W F, A P R IL 201 1-160 ,0 00 ha 高価値 なC O 2 1 83.5 C O 2 /ha 希 少低地 林およ び そ の 生物多 様性( ス マ トラ ゾ ウ ・ ス マトラ ト ラ など ) の保 全 プ ロ ジェ ク ト 実施 者の 能 力特定 と 改善 1) 違法伐 採 2) 小規模 農家オ イ ル パー ム 農 園への 転換 3) 移民を 含む 地 域 住 民の侵 入・ 利用に よ る 荒廃 統合 的な 森林管 理アプ ロ ー チ (空間計 画、 R IL 、 HC V 、 R C A 、 参加 型な ど ) T h e K am p ar C ar b on R es er v e P ro ject (C ag ar al a m k ar bo n K am par ) AP P , C a rb o n Co ns er va ti o n 201 0-204 0 15,00 0h a A P P 社の 産業植 林地を 炭素貯 蔵保護地 区に す る 世 界初の パルプ 用 植 林企業 に よ る R E DD+ モデ ルに す る 1) 違法伐 採 2) 森林火 災 学際 的研究 、 地 域で のトレー ニング 、 コ ミ ュニケ ーシ ョ ン の 実施 RE D D + pr oj e ct in m an gr o ve fo re st s in So ut h Sum at ra YLビ ル デ ィ ン グ , 県 政 府 201 4-204 4 66,50 0h a マン グ ロ ー ブ の保 護林 養殖 と マ ン グ ロ ー ブ 保 全の両 立 1) 森林火 災 2) 養殖池 造成目 的の 違法開 拓・ 伐採 ・参加型 マン グ ロ ー ブ 林管 理 (植林、 シルボフィッ シャリー 、 パトロ ー ル な ど ) P ro y ek p er co n to h an R E DD di Me ra n g (M era ng R E DD P ilo t P ro ject (M R P P )) GT Z (G IZ ) 2 00 8-2 01 124,00 0h a 2 003 -20 08 イ ン ドネ シ ア ―ヨ ー ロ ッ パ連 合間の 泥炭湿 地林管理 プ ロ ジ ェ クト(SS FFM P ) を引 き継 いだ 生 産林管 理単位 (KP H P )シ ステ ム を 通 じ た 泥炭湿 地林お よ び そ の 生物多様 性 の保 全 1) 違法伐 採 2) 森林火 災 3) 狩 猟 ・泥炭地 、 炭 素、 生物多 様性 の特 定と モニ タ リ ン グ ・参加型 森林管 理に よ る 違 法 伐採 の抑制 ・森林火 災統合 管理 H ar ap an R a in fo re st Pr oj e ct PT . R E K I, K E H I 200 8-210 8 98,55 5h a th e Bat in S emb ilan 先 住 民、 スマ トラトラ 、 ア ジア ゾ ウ な ど 希 少固有種 を 含む 生 態系 10 0年の森林 維持コン セッ シ ョ ン取 得 森林 を維持 す る た め の 地域を ま き こん だ 管 理体制 の構築 と 継 続 1) 合法・ 違法 伐採 2) パ ー ム オ イ ル農 園・ 産業植 林のた め の土地 転換 世界 各国の N G O と のコラ ボ レー ショ ン に よ る 資 金調達と 世 論の 喚起 森林 ステ ー シ ョ ン の 建設、 地 域開 発ス タ ッ フの 設置、 地域 住 民 に よる森 林 パ ト ロール 、 在来 種植林 活動 P roy ek r esto ra si e kosi ste m Gl o bal Gr ee n G lo ba l G re en n.d 79,79 5h a プ ロ ジェ クトエリ アの60 % が旧HP H コン セ ッ ショ ン 固 有種を 含む 生 態系 の維 持 1) 過去の 伐採施 業に よる劣 化 アグ ロ フ ォ レストリー 、 水 資源 管理 、 エ コツ ー リ ズ ム 、 非木材 林産 物利用 など

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表4-1. インドネシアで実施されている REDD+プロジェクト一覧(つづき) カリ マ ン タ ン 番 号 州 地域 県 プ ロ ジ ェ ク ト 名 実 施団体 期間 面積 実施 形態 の特徴 主な 目標 森林減 少・ 劣化の 要因 対策 12 中 カ リ カプ ア ス / 南 バリト県 Ma wa s P ro ject ( Kem itra an huta n da n p eruba ha n ik lim d i Ka lim a n ta n) Kem itra a n an ta ra P e m e ri nta h A us tra lia da n P e m e ri nt a h Indo nes ia . 2003- 2033 100,00 0 ha 国有 林を二つ の コ ン ポ ー ネ ン トに 分け、 A は G H G 排出防 止、 B は火 災の 抑止 住民の 生計向上 泥炭地 保護に よ る 水 質改善 オラ ンウ ータ ンを はじ め と す る 絶滅 危惧種 の保護 1 ) 違 法伐 採 2) 泥炭 湿地排水 3 ) 森 林火 災 4) 泥炭 湿地で の農園 転換 参加型トレ ー ニ ン グ 能力向上 プ ロ グ ラ ム 13 中 カ リ カ プ ア ス 県 K F C P (K alim a n ta n For e st s a n d Clim a te P a rt n e rsh ip ) (K em it ra a n hut a n d a n p e ru ba h a n iklim d i K a lim a n ta n ) イ ン ド ネ シア政府/オ ー スト ラリ ア政 府 2008- 2012 120,00 0 ha 旧メ ガ ラ イ ス プ ロ ジェク ト(E M R P )内 生産 林を保護 区/保安 林登 録 泥炭地 に お け る 地域 住民の 持続的な 資 源管理 の促進 1 ) 火 入れ をし た 農 地 ・ 農 園転換 2) 違法 伐採と 金鉱 泥炭湿地 林再生活動 カ ー ボ ン 算出と モニ タ リ ン グ 14 中 カ リ 東コタ ワ リン ギン/ カ テ ィ ン ガン 県 Ma rubeni P ro po se d R E DD+ P ro ject (A rea k o ns erv a si Ka ti ng a n : P ro ye k tah ap ak h ir l ah an gam b u t glob a l) 丸紅 / 北海道大学 /Sta rl ing R e so u rce s/ IT T O 2010- 2040 217,75 5 ha イ ・ 日の 二国間オ フ セ ッ トク レジッ ト メ カ ニ ズ ム の構 築 ビ ジ ネ ス モデ ルの 構築 民間セ ク タ ー を 通じ た E U , U S, A U と の R E DD+での 対等な 国 際関係 、 情報交換 1 ) 違 法伐 採 2 ) 農 園転 換 3 ) シリ コ ン 鉱 4 ) 森 林火 災 非森林地 :土地利用 政策、 焼 畑禁止、 集 約農業、 森林地:造 林、 生計代 替手 段、 法規制 強化、 アグ ロ フ ォ レ ストリー 15 中 カ リ スカ マ ラ /西 コ タワ リ ン ギン 県 T he L a m a nda u Wi ldl if e R e se rv e R E DD+ P ro ject   R A R E / Y A Y OR IN / C lin to n Fo unda ti on 2009-63,890 h a F P IC に 沿 った プ ロ ジ ェ ク ト、 H K m ( 社会 林業)の 促進 、 国家R E DDスク リー ニ ン グ プ ロ セ ス 政府機 関の能力 向 上、 H K m 促進を 通じ た 地域住民 の生計 向上 1 ) 移 民を含 む 地域 住 民 の生計活 動 トレー ニ ン グ 、 研修(炭 素計 算、 モニ タ リ ン グ 方法、 報告 書 作成方法 等) 16 中 カ リ セバ ン ガ ウ 国 立公 園 RE D D d i T am an N as io n al Seb a ng au W W F / S eb a n ga u N a ti o n a l P a rk 2009- 2013 60,500 h a 泥炭 地、 オ ラ ン ウ ー タ ン 生息 地 泥炭地 8,808, 0 0 0 MtC O 2/ 年の削減 1) 泥炭地で の排水 2) 火災 ダ ム 建 設、 泥炭地 炭素産出 と MR V 17 中 カ リ セ ルヤ ン 県 P ro y ek p eny el a m at a n ke an e kar ag am an h aya ti Ri m b a Raya Inf ini te E a rth / Or a ng uta n Fo unda ti o n Interna ti o na l 2008- 2038 47,237 h a 低地 フ タ バ ガ キ 林、 ケ ラ ン ガ ス 林、 泥炭沼 地 林、 混 交淡水沼 地 参加型 に よ る タ ン ジ ュ ンプ テ ィ ン国立 公 園の森 林減少緩 和 のた め のバ ッ フ ァ ー 構築 1) 計画 的な 森林伐採 2 ) オ イ ル パーム 農 園 へ の転換 3 ) 政 府の 政 策 4 ) 森 林火 災 火災防止 、 植生回復、 保護区 設置、 コミ ュ ニ テ ィ 開 発 18 東 カ リ ブ ラ ウ 県 B e ra u For e st C a rbon Progra m (P ro y e k A ks i (u nt u k) Ik lim /pro gra m k arbo n huta n, Ka bupa te n B e ra u, Indo nes ia ) ブ ラ ウ 県政府 2 011-201 5 800,00 0 ha (2,200, 0 00ha 中) 択伐 施業エリ ア 5年で 10万ト ン の炭 素蓄積 最低1 0%の排出 削減 1) 不適 切な 森林管理 2) 土地 転換:大規 模 農園 、 鉱 山 、 養殖 、 集 落拡 大 3) 法規 制の弱さ ・人材育成 ・県レベルで の土地 利用計画 の策定と 実施 19 東 カ リ 東ク タ イ /マ リ ナウ県 E a st B o rneo P ro ject (G lob al G re e n di K alim a n ta n G lo b a l G reen n.d. 130,09 0 ha n. d. n.d. n. d. n.d. 20 東 カ リ 東ク タ イ /ク タ イ・ カル タ ヌガ ラ県 Ora ngu ta n H a bi ta t R es tra ti o n Pr o gr a m (H uta n L es ta ri unt uk P T . RH O I (Re st o ras i H a bi ta t Ora n gu ta n In d on e sia ) for m e d b y 2010- 2070 109,95 0 ha 生産 林に おける 生態系 保全 、 オ ラ ン ウ ー タ ン の リリース オ ラ ンウ ータ ンリ ハ ビ リセ ン タ ー 廃 止 報告 な し エ コ ツ ー リズ ム 、 非 木材林産 物、 企業の C S R ツ ー ル 21 東 カ リ 西 ク タ イ 県 Sp a tia l T ra n sform a tion of L ow-C a rb on E m iss ions i n W e st Kuta i R eg ency ( H ea rt o f B o rneo R E DD pi lo t pro jec t) WW F / B e bs ic /B io m a / 西ク タ イ 県政府 ・林業 局 2010- 2016 3,200, 0 00ha 生産 林、 保安林 、 非森 林地 、 複数の国 立公 園、 レ ボ ヤ ン 回廊 、 イ ラ ワ ジ ・イ ルカ な ど 希少 固 有種 生息地 マレ ー シ ア、 ブ ル ネ イ 王国を 含む 3か 国に よ る 持続的な 土地利 用と 森林管 理 1 ) 違 法伐 採 2 ) 地 域社 会 を 含む 土 地 利用対立 3 ) 炭 鉱 4 ) パ ー ム オ イ ル 農園 ベース ラ イ ン 方 法論の開発 、 イン セ ン テ ィ ブ メ カニ ズ ム の 開 発、 地域の 合意形成 村落林制 度への登録 22 東 カ リ マ リナ ウ 県 M a lin a u A vo id e d D e for esta ti on P ro ject (P ro y e k penceg a h a n def o res ta si Ma lina u) G E R / P T I nhunta ni I I / Ma lin au R eg ency / Kf W / F F I / D is tri ct G ov ernem nt / G T Z 2010- 2040 265,50 0 ha 生産 林、 保安林 2,5 00-3,500 万tC O 2 排出削 減、 土地転 換 の防止 、 R IL と 適 切な 森林管 理を通じ た 伐 採イ ン パク トの低減 1 ) 違 法伐 採 2 ) 農 業 ベース ラ イ ン 炭 素の計算、 歴 史的森林 減少のジオ モ デ リ ン グ 分析、 代替的 な生 計手段提 供 23 東 カ リ マリ ナ ウ 、 ブ ラウ 、カ プ ア ス・ フル 県 F O R C L IM E M alin a u Dem o ns tra ti o n A cti v ity (p ro y e k per c o n to ha n Ma lina u) Kf W , G TZ , Mo F, G FA , 県政 府 2011- 2018 未確定 F M U 森 林管理ユ ニ ッ ト の立 ち 上げ 、 そ れに と も な う 地域 社会のサ ポー ト 5年間 で 300 ,000-400, 000tC O 2の削減 未特 定 地域住民 の土地利用 権を支 援し た コ ミ ュ ニ テ ィ林 業、 R IL の 促進 24 西 カ リ カプ ア ス ・ フ ル県 シアワ ン・ ベ リ ダ 湖 Ka pua s H ul u E co sy stem R es to ra ti o n R E D D + P ro ject (A v oid ed C on v e rs ion of t he Da na u Si a w an-B el id a pea t sw a m p f or e st ) F F I/M a cq ua ri e B a nk /P T . W a na H ija u N u sa n tar a / Bi o C ar b o n G ro u p Pt e . L im it e d 2012- 2072 (60年 ) 39,000 h a ボ ルネ オ 島最 大の湖か つ 湿 地 帯 ダ ナウ・ セ ン タ ルム 国立公園 を含む 生 産林 、 保安林 30年で 222, 9M tC O2 の削減 、 森林維持 1) オ イ ル パー ム 農園 へ の土地転 換 政府関係 者へのワ ー ク ショ ッ プ 、 州・ 県レベルの R E DDタ ス ク フ ォ ー ス 設 置 、 IUP HHK ( 生 産林)事業 許可の取 得

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表4-1. インドネシアで実施されている REDD+プロジェクト一覧(つづき) プ ロ ジ ェ ク ト 名 実施団体 期間 面積 実施形態の特徴 主な目標 森林 減少・劣 化の要 因 対策 R E DD + wit hin P al m O il C o n ce ssion i n W e st K alim an ta n (R e h ab ili ta si h ut a n r a w a ga m b ut S ung ai P ut ri d i Ke ta pan g, K a lim a n ta n ) FFI / P T . K a yu ng A gr o Le st a ri (K A L) n. d . 57 ,0 00h a オ イ ルパ ー ム 農園事 業 地と H C V A (泥 炭地、 オ ラ ン ウ ー タ ン 生 息地) の 重複エ リ ア あ り 非森 林 地、 生産林 18 ,00 0 ,0 00 to ns C O2 削減 1) オ イ ルパー ム 農 園 への土 地転換 2) 違 法伐採 3) 自 給用農 地転換 4) ボ ーキ サ イ ト 鉱 SF M を 含む 代 替的な生 計手段 の 開発、 20 年間 住民雇 用、 森 林 の モ ニ タリ ング と評 価 W es t K al im an tan C o m m un it y Ca rb o n P ro je c t (P us a t k ar b on k o m un ita s d i K alim an ta n B ar a t) F F I/ D a vi d an d Lu c ile P ack a rd F o un da ti on 5年 46 ,0 00h a 行政村 の森林 管理と な る 村落 林登録 地での R E DD 活動 の導入 村落 林制度 の登録 と そこ で の R E D D 活 動 の実 施 1) 森 林お よ び 泥炭地 のオ イ ル パー ム 農園 への土 地転換 2) 森 林火災 3) 違 法伐採 村 落林の登 録活動 地 域社会に よ る M R V 活動 、 各 ス テ ー ク ホル ダー ( 伐 採 企 業 、 農 園企業、 地方 政府など を 含 む )の 利害関係 調節 プ ロ ジ ェ ク ト 名 実施団体 期間 面積 実施形態の特徴 主な目標 森林 減少・劣 化の要 因 対策 T ro p ica l F or es t C o ns erv a ti o n fo r R E D D a n d E nh a nc ing C a rbo n S to ck s in M er u B eti ri Na ti o na l P a rk IT T O / 森林 調査開発 機関(F O R DA )/7 &I ホー ル デ ィ ン グ ス 201 0-2013 58 ,0 00h aR E DD と R E D Dプ ラス 信頼 性の高 いモニ タ リン グ シ ス テ ム の 構 築 参加 型に よ る 地 域社 1) 制 度的エ ンパワ ー メン ト の 欠 如 M R V シ ス テ ム の開発 参 加型森林 管理の 向上 活動 エリアと ベ ー ス ラ イ ン の 特 定 プ ロ ジ ェ ク ト 名 実施団体 期間 面積 実施形態の特徴 主な目標 森林 減少・劣 化の要 因 対策 T ow a rd s E n a blin g M it iga ti o n o f C lim at e C ha ng e T hr o ug h P rom otion of C om m u n it y -Ba se d E co n om ic G ro wt h (T EB E Pr oj ec t ) K Y EEM A F o u nd at io n / A u sA ID / Y a sa n P e du li Sa n lim a (SA N L IM A )/ Y ayas an T im or Me m b a ng u n (Y T M ) 200 9-n. d. ム テ ィス山、 水源地 と な る二 つ の 河 川 広範 なステ ー ク ホ ル ダ ー と の持続 的な自 然( 水資 源) 管理 1) 過 度な放牧 2) 焼 畑 3)集 約的な 薪 採集 4) 慣 習的な土 地利用 規制の あ い ま い さ 村 落林コ ン セ ッ シ ョ ン 設立 、 管 理 能力向上 、 参 加型評 価を 含 む プ ロジ ェ ク ト デ ザ イ ン書 の 作 成 K or e a-In d on e si a J oint P ro je ct fo r A da p ta ti on a n d M it ig at io n of C lim a te C h an ge in For es tr y - R E DD+ P ro ject イ ン ド ネ シア政府/ 韓国 政府 200 9-2013 10 ,0 00h a小規模 A / R C D M あ り 1 ) 森林減 少・ 劣化の 動向 および ド ラ イ バー の把 握 2 ) 林業部 門に おけ る 能力 向上 1) 地 域の開 発 2) 農 業 国際 シン ポ 、 地方 ワ ー ク シ ョ ッ プ や 会議、 トレ ー ニ ング の 開 催

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表4-1. インドネシアで実施されている REDD+プロジェクト一覧(つづき) スラ ウ ェ シ 番 号 州地域 県 プ ロ ジ ェ ク ト名 実施団体 期間 面積 実施形態の特 徴 主な 目標 森林減 少・劣化の 要因 対策 30 中央 スラ ウェシ 州 ロー レ ・ リ ン ド ゥ 国 立公園 UN-R E D D プ ロ グ ラ ム C e nt re for P e ople a n d Fo res ts (R E C O F T C )/ U N / ノ ル ウェー 政 府 20 09-201 2 n.d. 最 初 の UN-R E D D プロ グラ ム イ 政 府のR E D D 準備 支援( 能力 向上など ) 1 ) 各利 害関係 者の参 加 と 合意形 成 2 )準国 レベ ルで乾燥 地 林の成 功事例の 提 供 3) FP IC の 実証 プ ロ ジェ クトの 指針開 発 31 ゴ ロ ン タ ロ ボ アレ モ県 R E DD+ a nd B io -F uel P rod u c tion a n d U ti lisa tio n in G or o nt a lo P ro v inc e -F ea sib ili ty Ka ne m a ts u C orp. 20 11-203 1 20, 230 h a イ ・ 日二国 間オ フ セ ッ ト クレジッ ト メ カ ニ ズ ム ビジ ネ ス 型 トウ モ ロ コ シ など の農 地転換 の管理 、 政 府 の能力 向上、 植生 回 1 ) 違法 伐 採 2 ) 焼畑 と 火入れ 3 ) 農地 拡大に と も な 高価値 農産物 生産など 農 業 改善支 援に よ る 地 域住民 の生 計向上 32 ゴ ロ ン タ ロ ナン ト ゥ 国 立 公園 Go ro nt al o : pe m b en tu kan d an pen gel ol a an T a m an N as io na l Na nt u Go ro nt al o U n iv e rs it y / Y a y as a n A d ud u N a n tu In te rn a si o na l 20 09-202 4 62, 631 h a バ ビ ルサ を 含む 希少固 有 種の生 息地ウ ォ ー レ シア・ホ ッ トスポ ッ ト 透明性 を 確保 し た プ ロジ ェ ク ト 管 理 1 ) 洪水 2) 違法 伐 採 3 ) 焼畑 に よる 皆伐 4 ) 金鉱 持続的 な生計活 動、 生態系 モ ニ タ リ ン グ 、 環 境教育 と そ のた め の地 域の組 織強化 33 北スラウ ェ シ ボラ アン ・モ ンゴ ン ド ウ / 南ミ ナ ハサ県 Fo res t L an d Us e a nd C lim a te Ch an ge in N or th S u la w e si (F L U C C ) in t h e P o ig ar For es t O N F I n te rn a tiona l / G reen S y nerg ies 20 08-203 8 35, 000 h a K P H (森林 管理区域 )モ デル内 の保護 林、 生 産 林 参加型 に よ る 森林 の 管理向 上、 森林再 生、 生物回 廊の構 築 地 域住民 のK P H エ リ ア侵 入に よ る 農 地転 換 参加型 森林管 理、 エ コ ツー リ ズム 34 西スラウ ェ シ マム ジュ 県 H a bi ta t d i M a m u ju P T I nh ut a ni I / K e ep t he Ha bi ta t 初期 2008- 202 3 13, 270 h a ウ ォ ー レ シア・ ホ ッ トス ポッ ト 2, 40 0万 トン C O 2/年 の排出 削減 1 ) 合法 ・違 法伐採 2 ) 森林 火 災 天然林 保護、 荒廃 地に おけ る 参加型 リ ハ ビ リ テ ー ショ ン パプ ア 番 号 州地域 県 プ ロ ジ ェクト名 実施団体 期間 面積 実施形態の特徴 主な 目標 森 林減少 ・劣化の 要因 対策 35 パ プ ア ミミ カ お よび マン ベ ラ モ県 P e rpetu a l F in a nc e fo r C a rb o n Be ne fi ts (P enda n aa n berk el a nj u ta n u n tu k m an faat -m an faat ka rb o n ) N e w F or est s A sse t Ma na ge m ent / P T E m er al d P lan et 20 08-201 8 225 ,00 0 ha マン ベラモ流域 お よ び ミ ミ カ の2 サイ ト 初 期 10年 で 2, 000 -2, 50 0万 メ ー トル トン の排出 削減 1 )パー ム オ イ ル農園 用 土地転 換 2 ) 合法 ・違 法伐採 bu sin e ss a s usu a l シ ナ リ オ で ベー スライ ン の決定 FP IC 原則 に 沿 っ た 参 加 型 36 パ プ ア ジ ャヤ プ ラ 県 C o m m uni ty R E DD + R ea di nes s in J ay ap ur a D is tr ic t WWF Indo ne si a / Ja ya pu ra 県 政府 パイ ロ ッ ト 20 09-201 3 800 ,00 0 ha 生 産林お よ び 保安林 ゴク ラ ク チ ョ ウ、 木 登 り カン ガル ーな ど 希 少 固 有 種生息 地 167-259 MtC O 2/ ha 1 )合法 ・違 法伐採 2 ) 炭鉱 3) オ イ ル パーム 農 園 用 の土地 転換計画 参加型 土地利 用マッ ピ ング 土地利 用者の 事前評 価 炭素計 算

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4-1-2. プロジェクト情報

インドネシアの調査対象である「A Global Peatland Project」は、PT. Rimba Makmur Utama(以下、PT. RMU)を事業主体として 2011 年に開始された。その他、Starling Resources など複数の団体がそれぞれ役割を担いつつ、共同実施している。なお、同プ ロジェクト内では、丸紅株式会社が実証調査事業を実施している。 プロジェクトエリア周辺には、先住民族(ダヤック)が多く居住している。主な生業 は焼畑農業(陸稲)、ゴム農園、ラタン農園、小規模漁業であり、なかでもゴム農園は 重要な現金収入源であるが、近年は市場価格の低下という問題を抱えている。そこで、 新たな現金収入減としてオイルパーム農園開発に注目が集まっており、潜在的な森林減 少・劣化の要因となっている。実際に、プロジェクトエリアの東部には約14,000 ヘク タールのオイルパーコンセッションがあり、開発に向けた取組みが進んでいる。REDD+ プロジェクトエリアに隣接する各コミュニティでも、それぞれ開発が検討されている。 このようなオイルパーム農園拡大への対策として、PT. RMU が 2013 年にプロジェ クトエリアにおいてERC(Ecosystem Restoration Concession)を取得した。ERC は、 生産林における保全を目的としたコンセッションであり、伐採が禁止されている。ここ はERC が発給以前は、複数の木材会社のコンセッションエリアとして住民による利用 が制限されていたため、コンセッションエリア内には地域住民は居住しておらず森林利 用も行われていない。このREDD+プロジェクトエリアは泥炭地であるため、周辺地域 のオイルパーム農園開発のために排水溝などが設置された結果、プロジェクトエリアの 水位が低下し二酸化炭素排出につながることが懸念されている。しかし、プロジェクト エリア周辺部はコントロール外であり、その対策が必要とされている。 その他、プロジェクトエリア周辺の森林減少・劣化要因として、地域コミュニティに よる火入れの延焼を原因とする森林火災、小規模違法伐採が挙げられる。

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そこで、プロジェクトエリア周辺の14 村を対象として、PT. RMU はオイルパーム農 園にかわる生計手段の提供を目的として生計向上プログラムを実施している。それと同 時に、森林火災パトロールの実施など森林保全プログラムも実施している。各プログラ ムの実施内容は次の通りである。 表4-2. 各プログラムの取組内容 森林保全プログラムとして、森林火災パトロールが実施されている。森林火災パトロ ールのための監視キャンプを設置し、月10 日間の交代制で常時パトロールが実施され ている。森林火災パトロール隊は3 人で編成されており、周辺 3 村の計 52 人が従事し ている。森林火災パトロールの報酬としてRp.100,000/日が支払われるほか、監視キャ ンプにはプロジェクトの支援によって2 ヘクタール程度のゴム農園が併設されている。 また、2014 年3月〜2014 年 9 月まで、地域住民を雇用し泥炭地モニタリングも実施さ れ、報酬としてRp.100,000/日(計 10 日間/人)が支払われた。2015 年以降も、泥炭地 モニタリング、生物多様性モニタリング、水位、保護(違法伐採など)などを行う従業 員を月給制度で雇用する予定である。 生計向上プログラムでは、ゴム農園開発およびラタン製品加工支援が実施されていた。 ゴム農園開発については、参加希望者が農業グループを編成し、ゴム農園用地の選定、 開墾、栽培が行われている。プロジェクトは苗木、肥料など資材の提供、技術支援を行 っている。ゴムは 2009 年に植栽され、2015 年以降に収穫が開始される予定である。 ラタン加工支援は、プロジェクトエリアの西側に位置する村を対象に実施されている。 オイルパーム農園作業用、日用品など国内市場向け製品に加えて、イギリスのフェアト レード企業とともに輸出用の製品の加工・販売拡大を行っている。村内のラタン産業に ついては、栽培・収穫、一次加工(皮むき、薫製など)、二次加工(製品化)と分業が 実施されており、直接的な便益は二次加工プロセスに関わる世帯に分配されるが、原材 料は村内から調達するため間接的な便益がその他のプロセスに関わる世帯に分配され ている。 取組内容 場所 説明 プロ グラ ム 森林保全 森林保全活動 エリア内 森林火災パトロール 泥炭地モニタリング プログラ ム 生計向上 ゴム農園開発 エリア外 ゴム農園用の苗木、技術の提供 ラタン製品 加工支援 エリア外 ラタン製品加工に関する技術支援および販路 拡大支援

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4-1-3. 比較分析結果(インドネシア) 4-1-3-1. 分析ステップとデータ これらプロジェクトの実施内容について、比較分析の各分析ステップに必要な情報と データ収集方法について整理した。 表4-3. 分析ステップとデータソース ステップ データ項目 既存 情報 データソース 大項目 中項目 小項目 開 始 し て い る 森林減少・劣化の 要因の把握 森林減少・劣 化の要因とな る土地利用 オイルパーム 農園 ○ プロジェクト情報 地域コミュニティに対 する聞き取り調査 (補足調査) 土地利用面積の 変化 各年の各土地 利用面積 オイルパーム 農園 面積 × 既存文献の値を援用 機 会 費 用 土地利用純収 益の把握 B, オイルパーム ①単位面積あ たりの生産性 ②単価 × 地域コミュティ C, オイルパーム ①種類の把握 (例:肥料) ②各費用の 使用量 ③各費用の 単価 × 地域コミュティ プ ロ ジ ェ ク ト 便 益 土地利用純収 益の把握 B, ゴム農園 ①単位面積あ たりの生産性 ②単価 × 地域コミュティ ラタン農園 C, ゴム農園 ①種類の把握 × 地域コミュティ

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現地調査は、プロジェクト対象村14 村のうち2村で実施し、1 村ではゴム農園プロ グラム、もう1 村ではラタン製品加工支援プログラムが行われており、それぞれの村で 聞き取り調査を実施し個別の情報を収集した。 また、森林減少・劣化の要因とされるオイルパーム農園は潜在的な問題であり、実際 には農園開発は起こっていなかったため、オイルパーム農園に関する情報はインドネシ ア・東カリマンタン州を対象とした先行研究(Terauchi et al.2014)の数値を援用する こととした。なお、非経済的な森林便益に関する分析については、インドネシアでは実 施しないこととする。 4-2-3-2. 比較分析結果 (1)土地利用面積の把握 表4-4. 土地利用面積

Area (ha) village name

Oil Palm Plantation 14,483 -

Rubber Garden (2014) 74 Tewan Kampung Rattan Garden (2014) 200 Desa Teratang オイルパーム農園面積は、プロジェクトエリアに隣接するオイルパームプランテーシ ョンの値を用いた。 (2)比較分析結果 機会費用分析 オイルパームプランテーションの管理形態には、衛星農園と個人農園の2種類がある。 衛星農園とは、企業が農園と搾油工場を設置して「中核」となり、その周辺で参加農 家による「衛星」農園を配置する管理形態である。衛星農園の造成作業(開墾、植林、 育成など)は、すべて企業が実施する。このうち、収穫可能な段階になった後に農園管 理や収穫を農家が担うKKPA(Kredit Koperasi Primer Anggota:開発資金融資)とい う管理形態と、企業が造成・管理・収穫の全てを担い農家はオーナーとして販売収益の 一部を受けるPSM(Pola Satu Manajemen)という管理形態の2種類がある。KKPA では、参加農家は銀行などの融資を受けつつ、その造成費を負担しなけらばならない。

個人農園(swadaya)とは、地域コミュニティの各世帯が自家周辺にオイルパーム農

園を造成し収穫分を搾油工場に持ち込む管理形態のことである。衛星農園と比較して小 規模であり、収穫方法や管理方法は各農家に任せられている。

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これら管理形態の違いによって機会費用が異なると考えられるため、それぞれについ

て機会費用分析を実施する。なお、t=15 年間、r=10%として計算した。

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プロジェクト便益 ゴム農園は、植栽後5年目から収穫が開始すると想定し、ゴム農園からの収穫量に基 づいてプロジェクト便益を算出した。 ラタン加工支援プログラムについては、直接的な便益はラタン加工プロセスにおいて 発生するものの、土地利用純収益を把握するためラタン農園からの収穫量に基づいてプ ロジェクト便益を算出した。ここでは、ラタン加工支援プログラムによって、市場価格 の変動に関わらず、一定量のラタンが収穫されつづけると想定している。なお、t=15 年間、r=10%として計算した。 なお、比較分析結果は通時的変化と累積結果を示し考察する。

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図4-2. 比較分析結果 通時的変化においては、オイルパーム農園の機会費用の方が、プロジェクト便益(ゴ ム・ラタン)より大きいことがわかった。そのなかでも、衛星農園の管理を農家が行う KKPA の機会費用が非常に大きいということがわかった。また、農家がオーナーとして 販売収益の一部を受け取るPSM についても、その収益分配の割合によっても結果が変 化すると考えられる。 累積結果から、PSM については、ゴム農園によるプロジェクト便益の方が大きいこ とがわかった。現実にはゴムの販売価格などによっても収益は左右される可能性がある と考えられが、労働コストなどの費用がないという点でPMS の方が効用が高いと考え られる。 したがって、住民が選択するオイルパーム農園の管理形態によっては、ゴム農園プロ グラムが適切な森林保全インセンティブとなりうることが明らかになった。ラタン製品 加工支援プログラムの機会費用は非常に低く、適切な保全インセンティブではないと考 えられた。 インドネシアでは「農園活性化プログラム」のもとオイルパーム農園開発を積極的に 進めている。これらが国内でも主要な森林減少・劣化のドライバーとなっているなか、 森林保全政策とオイルパーム農園開発との調整が非常に重要になってくると考えられ る。

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4-2. ベトナム JICA が実施している北西部水源地域における持続可能な森林管理プロジェクト(以 下、SUSFORM-NOW)を対象に現地調査を実施した。 本事業では、ベトナムにおける主要な森林減少・劣化の主要な要因である地域コニュ ニティによる焼畑農業に着目し、その対策を行っているREDD+プロジェクトを対象と することにした。そのため、ベトナムで実施されているREDD+プロジェクトについて、 森林減少・劣化の要因、その対策などの情報について整理および類型化を行い、焼畑農 業対策として住民に対する生計向上プログラムを実施している本事例を選択した(表 4-6)。さらに、情報の入手可能性についても留意し、調査対象事例を選択した。 調査期間は、2014 年 9 月 21 日〜10 月 3 日、計 13 日間である。 4-2-1. 国情報 森林概況 陸地面積 3,290 万 ha 森林面積 1,370 万 ha(森林率 41%) 森林増加率:年平均 2.28%(1990-2000) 2.21%(2000-2005) 1.71%(2005-2010)  1998 年に開始した「500 万ヘクタール国家造林計画(661 プログラム)」 の影響による森林増加の一方で、部分的に深刻な森林減少と広範囲にわた る森林劣化が発生  森林減少・劣化の要因:戦争及び森林から農地への土地利用転換(コーヒ ー、カシューナッツ、コショウなど) REDD+実施体制 REDD+の運営主体は、農業農村開発省(MARD)により設置された国家 REDD プ ラス運営委員会(National REDD+ Steering Committee)である。

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図4-3. 実施体制 REDD+実施状況 2009 年に UN-REDD プログラムに参加し、2012 年には準備段階から試行段階へ と移行し、REDD+の本格実施に向けた準備が進んでいる。 土地利用権 / 所有権の状況4 ベトナム憲法第17 条は、すべての土地、森林資源は全人民の所有であると規定し ている。ただし、同18 条において、長期利用のため、組織及び個人に土地利用権や 移転権が与えられている。 森林は、開発計画と法に基づき国家政府が管理し、森林の区分に応じて組織や民間 個人に最長50 年間の使用権を割り当てる(UN-REDD and MARD 2010)。2009 年 12 月時点において、政府機関が主な森林所有であるが(森林の 66%を所有)、343 万 ha の林地(森林総面積の 25.6%)の使用権が個人に、26 万 ha(1.9%)の森林がコ

ミュニティに割り当てられている(IDLO2011)。なお、コミューン人民委員会への

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表4-6. ベトナムで実施されている REDD+プロジェクト一覧 番号 プ ロ ジェ ク ト 名 対象地 実施 団体 期間 実施 形態の 特徴 主な目標 森林減少・ 劣化の 要因 対策 1 U N -R E D D V ie t N a m P ha se II P ro gr a mme x 農 業 農村開 発省 20 1 3 ・R E D D +に 関 す る 普 及啓発 ・森 林セ クタ ー以外の 協力体 制構築 1 ) 地域住 民に よ る 換 金 作物栽 培 2 ) 薪炭材 3)焼 畑 4 ) 不適切 な森林 管理 5 ) 過剰伐 採 ・ 持続可 能な森 林経営 ・ 参加型 資源管 理 ・ 貧困層 へのサ ポー ト ・ 低所得 世帯の 生計向 上 ・キ ャ パ ビ ル 2 U N -R E D D V ie t N a m P ha se I P ro gr a mme H a N oi , L a m D o n g 森林 局、 農業 農村開 発 省 2000 -2012 ・M R V シ ス テ ム の構 築 ・ス テ ー クホ ル ダ ー の 調整 ・利 益分配 方法の 構 築 1 ) 地域住 民に よ る 換 金 作物栽 培 2 ) 薪炭材 3)焼 畑 4 ) 不適切 な森林 管理 5 ) 過剰伐 採 ・ 持続可 能な森 林経営 ・ 参加型 資源管 理 ・ 貧困層 へのサ ポー ト ・ 低所得 世帯の 生計向 上 ・キ ャ パ ビ ル 3 S u pp or t for th e R E D D + R ea d ines s P re p a ra ti o n in VI E T N AM Ha N o i, Q u a ng Tri , Da cc N o ng 2013 -2015 政府の キ ャ パビル、 4 R E DD + P ilo t Im pl enet a ti on in Di en B ien (S U S F O R M -N O W ) Di en B ien Di en B ien 県  農 業 農 村 開発 2010 -2015 J IC A プ ロ ジェ クト 参加型 森林管 理の 促進 5 R E DD + P ilo t Im pl enet a ti on in Di en B ien Di en B ien Di en B ien 県  農 業 農 村 開発 2012 -2013 J IC A プ ロ ジェ クト 県のキャパビ ル 強化 6 P ro v inc ia l G o vernm en ta l Suppo rt fo r the P repa ra ti o n Q ua n B in h Q ua n B in h県 2012 7 Del iv eri ng E nv iro nm ent a l a nd So ci al M ul ti pl e B ene fi ts f ro m R E DD + i n So u th E a st A si a L am D on g省 、Ca M a uS N V Vi e tn a m (オ ラン ダ ボ ラン テ ィ ア 財団 ) 2011 -2016 ラ オ ス でも 同 時 実 施 ・各レ ベルにおける R E D D + 実施方 法の 理解 ・参 加型モ ニ タ リ ン グ 方法の 確立 ・利 益分配 方法の 決 定 ―― 8 P o ve rt y an d S u st ai n ab le Dev e lo pm en t Im pa ct s of R E D D A rchi te ct ure : O pti o ns f o r E q ui ty , g ro w th a nd t he E n vi ro nm ent L am D on g省 、Ca M a uII E D ( 国際環 境開 発研究 所) 2010 -2013 ・各 レ ベ ルにおける 制度と 政 策の理 解 ・利 益分配 方法の 検 討 ― ・ 生計手 段への 影響 ・ 便益と 取 引費用 の把 握 9 L o we ri ng E m is si o n in A si a 's Fo res ts P ro gr am Ng he A n 省 、 L am D on S N V Vi e tn a m (オ ラン ダ ボ ラン テ ィ ア 財団 ) 2011 -2016 ・政 策 ・モ ニ タ リ ン グ 技 術 ・持 続可能 な土地 管 ― ・ 代替生 計手段 の検討 10 H a rne ss ing C ar bo n Fi na nce t o A rr e st D e for e st a ti on & F or e st Deg ra d a ti o n to C ons erv e Bi o lo gica l D iv er sit y C a t T ien 国立 公園( L aS N V Vi e tn a m (オ ラン ダ ボ ラン テ ィ ア 財団 ) 2009 -2012 11 C a t T ien L a nd sca p e P ro-P oor RE D D P ro je ct Ca t T ie n 地 区 、 L o c Ba c地 区 ( L a m D o n g 省) S N V Vi e tn a m (オ ラン ダ ボ ラン テ ィ ア 財団 ) 2010 -2012 完了 ・有 効な炭 素モニ タ リ ン グ 方法 の確 立 ・地 域住民 の生態 系 保全へ の経済 的イ ン ブ ・ 地域 住民に よ る 土地 利・ 地域住 民の代 替生計 手段 の 支援 (参 加型森 林管理 / エ コ ツ ー の導 入)

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表4-6. ベトナムで実施されている REDD+プロジェクト一覧(つづき) 対象 地 実施 団体 期間 実施 形態の 特徴 主な目標 森林減少・ 劣化の要 因 対策 gem ent a na gi ng du c ti o n o n Ba o Ye n 地 区 (La o Ca i省 ) C e nt er f o r S us ta in ab le Ru ral Dev el o pm ent( SR D) 2010 -2011 ・ 生物多 様性S G の 配慮手 法 の検 討 ・ モ ニ タ リ ン グ 枠 組みの 検討 O & C C ar e n es s nt m a b out r te in B inh G ia 地 区( L a ng S on省 )、 V a n B an 地 区( L a o C ai 省 )、 Qu a n H oa 地区 (T ha nh H oa 省 ) C e nt er f o r S us ta in ab le Ru ral Dev el o pm ent( SR D) 2010 -2011 普及 啓発 地域住 民や先 住民 への普 及啓発 、 N G O のキ ャパ シテ ィビ ル ディ ング ―― C h an ge Da B a c地区 (H oa B inh省 )、 V o Nha i地 区( T H a iNg uy en 省) 、 V a n Y en 地 区 (Y eb B a i省) 、 H o anh B o 地 区 (Q ua ng N inh 省) C e nt er f o r S us ta in ab le Ru ral Dev el o pm ent( SR D) 2010 -2011 自然 資源に 依存し た 地 域住 民の生 計手段 を SLア プ ロ ー チ で 分析 プロ ジ ェ ク ト 背 景 と し て の 、 気 候変 動問 題 が地域 住民に 与える 影響の 把握 気候 変動に よ っ て脆 弱な 生計手 段をもつ 地域 住民 生計 手段に 関 し てSL 分析を 行い 、 プ ロ ジ ェ ク ト 設計 の際の 参考 資料を作 成 ri ty V o N h ai地区( T h ai Ng uy e n省) C e nt er f o r R es ea rch an d D eve lo pm e n t in Upl a nd a re a s( C E R D A ) 2010 -2013 先住 民の権 利保護 と い う立場 か ら、 先住民 へ のキャパビ ル プ ロ ジェ クト 地 域の先 住民へ のキ ャパ シ ティ ビ ル デ ィ ン グ の 実 施 低い 森林管 理能力 ・ 森林利 用権の 整備 ・R E DD+に参 加 で きる よ う 、 情 報提 供 ・モデ ル の構 築 Si nk s ) P ro je ct アン ナ ン 山脈 (Q ua n Na m 省 、 T h ua Th ie n 省) WWF 2011 -2014 ・地 方政府 のキ ャパ ビル ・地 域住民 への代 替 生計手 段の提 供 ・ 違法伐 採 ・ 保護区 、 国 立公園 の効率 的 な管理 ・天然林 の回復 ・ 違法伐 採の抑 制 ・ 準国R E D D +活 動のキャパビ ル ・違法伐 採の抑 制 荒 す る 新 S o n L a省 、 D ien B ie n 省 住 友林業 20 1 1-経産 省FS 事 業 ・荒 廃地の 植生回 復 地域 住民に よ る 焼畑 コ ミ ュ ニ テ ィフォ レス ト の造成 ( 薪炭材 ・建 築材) 、 生産林 育 成、 天然 更新、 定 地型農 業指 導 rbo n iet na m Ko n T um 省 、 K o n g Plo n g省 Fa un a & F lo ra In te rn at io na l( F F I) 2012 us N at io na l ベト ナム 北 部 TE BT E T E BBA 20 0 9-2010 R E DD + と 先住 民と の関 係性 に つ い て 整理さ れ てい る ・FD / D の要因 分析 ・プ ロ ジ ェ クト デ ザ イ ンの 分 析 ・先 住民に 与える 影 響の分 析 ・実 施に 与 える 影 響 の分析

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表4-6. ベトナムで実施されている REDD+プロジェクト一覧(つづき) 番 号 プ ロ ジ ェ クト 名 対象地 実施団 体 期 間 実施形 態の特 徴 主 な 目 標 森林減少・ 劣化の要因 対策 20 Fo res t S ec to r Dev el o pm en t P ro ject T h ua T hi en 県、 Qu an g N a m 県 、 B in h D in h 県 、 T ha nh H o a 県、 N ghe A n 県 農業 農村開 発省 2 0 04 -201 5 住民参 加型森 林管理 ・ 植 林 地 の S FM の実 現 ・S U F s (sp ec ia l use fore st s) の生物 多様 性保 全 ・ 貧 困層 の収 入 拡大 ・ 少数民 族や山 間部 の地 域住民 に よ る 過 剰利 用 ・ 行政に よる 不適切 な 森林 施策 ・政 策の改 善 ・小 規模世 帯に よ る 植林 ・SU F の設置 ・プ ロジェ ク ト 管理と モ ニ タ リ ン グ評 価 21 P rom otio n of S usta in a bl e Fo res t a nd La n d Ma na ge m a nt B a c Ka n 県 農業 農村開 発省 2 0 10 -201 5 住民参 加型 代替生 計手段 の提供 ・行 政の キ ャ パ ビ ル ・代 替生 計手 段 の 提 ・ 地域住 民に よ る 過 剰 利用 ・地 域住民 に よ る 参 加型森 林 管理 22 C o un tr y P ro gr a mme F ram e w or k fo r S u st ai n ab le Fo res t L a nd Ma na ge m ent 農業 農村開 発省 ・ 森林 劣化 の防止 ・森 林生 態系 サ ー ビ ス と そ の便 益の把 握 ・キ ャ パ ビ ル 23 T a chni ca l A ss is ta nc e in t he D e ve lo p m en t of t he N a ti o na l R E DD P ro gr a m m e o f V iet na m 農業 農村開 発省 2 0 09 -201 0 ・中 間的 な ベ ー ス ラ イ ンの設定 24 R e duci ng E m is si o ns f o rm A L L La nd U se s 進 行 中 各国で 実施さ れ て お り ・ R E D D実 施の た め の キャパビ ル ・ラ ン ド ス ケ ー プ アプ ロー チ の 導 入 ・アク シ ョ ン リサ ー チ の実 施 ・ 換金作 物農地 など への 土地利 用転換 ・ 曖昧な土 地境界 25 C a pa ci ty Bui ld in g o n C lim a te C h an ge f o r C iv il S o c ie ty O rga n isa ti on s CCW G (Cl im at e Ch an ge W or ki ng G ro u p) 、V N G O $ CC 200 9-201 1 ・ N G O など へ の普及 啓発 ・教育 26 Cli m at e Ch a n ge Pa rt ne rsh ip wi th Indi geno us P eo pl es : P rom oting R igh ts-B a se d , E q uita ble an d P ro-P oor R E D D S tr a te gi es in Sou th a n d S out he a st A si a IW G IA (I nt er n at iona l Wo rk in g G ro up fo r In d ege nou s A ffa ir s、 AI P P (As ia I n d eg e no u s pe o p le s' P ac t) 、 TE B TE B R A 201 0-201 3 住民参 加型森 林管理 の導入 ・先 住民 への 普 及 啓 発 、 キ ャ パビルなど ・政 府関 係機 関 へ の 先 住民の 権利 など へ のキ ャ パ ビ ル ・先 住民 のC B F Mの 強 化や財 産権 など の 保護 27 Po te nt ia l F o re st s a nd L a n d R e la te d to C lim at e C h an ge an d F o re st s B inh P huo c県 、 D a k No ng 県 、 Ng he A n 県、 Kon   T u m 県 200 9-201 1 JI C A 事 業の継 続事 業 (A R / C D M 事 業) ・リフ ァ レ ン ス レ ベル の特 定 28 F o re st C a rbo n P a rt ne rs hi p F a ci lit y R e a di ne ss P ro gr am m e 201 2-U N -R E DD プ ロ グ ラ ム と 連動 FP IC を 実 施 ・M R V シス テ ム の 構 築 、 キ ャ パビル、 ス テー ク ホ ル ダ ー の 調 整

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表4-6. ベトナムで実施されている REDD+プロジェクト一覧(つづき) 対象地 実施団 体 期間 実施形態 の特徴 主な 目標 森林減少・ 劣化の要因 対策 m is si ons Fo re st nci ng N ghe A n県 ハ ノ イ 大学 2011 -2014 FP 7 E U 事業の一 環と し て。 イ ン ド ネ シア、 ラ オ ス、 中国と の比 較研究 C O 2 排出量 の算定、 土地利用 変化のリ モ セ ン 技術や コ ミ ュ ニ テ ィ に よるモ ニタリ ン グ 方法の 構築 利益配分 方法の構 築、 利益と 費用 の算 定,,M R V シ ス テ ム の 構築 ―― De lt a s T han h H o a省 、 N gh e An 省 S N V Vi e tn am (オ ラン ダ ボ ラン テ ィ ア 財団 ) 2012 -2017 S N V プ ロ グ ラ ム の一環 代替生計 手段の提 供 ・温室 効果ガ スの 削 減 ・代替 生計手段 の提 供 ・P E S の 確 立 T er m t a n d na m 全 国 ベトナム 政 府 (F IC I( Fo res t Inv ent o ry an d P la n nn in g In st itut e) 、 ベトナム 林 業 省、 農業農村 開発 省) 2010 -2014 The N ati o na l F o res t A ssesm en t( N FA )の 一 環 ・イ ン ベ ントリ な ど の 構築 ・行政 の キ ャ パビ ル ・森林 図や土地 利用 図の作成 ・モニ タ リ ン グ 方法の 構築 ts : ct io n C a M au 県( サブ ナ ショ ナ ル ) C a M a u県 政府、 M A M プロ ジ ェ ク ト チ ー ム 2012 - 2016 P ES に も 留 意 し て い る マ ング ローブ 地 域 の 森林減少 ・劣化 の防 止 米栽 培農地の 拡大 エ ビ 養 殖池の拡 大 ・ エ ビ 養殖漁 業者、 輸出 入者 など の 支 援 ・ エ ビ 養殖池 の整備 ・ 炭素市場 の整備、 P E Sの整 備 ・関連法の 整備

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4-2-2. プロジェクト概要

ベトナムの調査対象事例であるSUSFORM-NOW は、国際協力機構(JICA)によって、 2010 年、住民参加型森林管理と生計向上を目的として開始された。これと並行して、 2012 年〜2013 年には、JICA の支援を受けつつ、ベトナム農業農村開発省およびディ

エンビエン省農業農村開発局を主体としてDien Bien REDD+プロジェクトが実施され、

省・コミューンレベルのREDD+計画が策定された。Dien Bien REDD+プロジェクト

が終了した 2014 年以降、この REDD+計画に基づき、SUSFORM-NOW において REDD+活動およびキャパシティビルディングが実施されている。 図4-4. SUSFORM-NOW と REDD+プロジェクト (出所:プロジェクト資料) ディエンビエン省の特徴として、少数民族が多く居住しており人口の約8 割を占めて いることが挙げられる。主な生業は水田農業(15%)、焼畑農業(44%;陸稲 14%、ト ウモロコシ20%、キャッサバ 5%、大豆 5%)、家畜飼育(水牛、牛、豚、鶏など)とな っており、焼畑への依存率が高い。また、ベトナム国内で2 番目に貧困率が高く、平均 収入は30 百万 VND〜50 百万 VND5である。 森林減少・劣化の要因は、焼畑農業の拡大であることが明らかになっている。しかし、 小規模世帯による土地および森林の利用が多く、個別的な森林・減少対策が困難となっ ている。さらに、村落組織の力が弱く村単位での対策に関しても課題がある。 これらの状況を受け、プロジェクトでは森林保全プログラムと代替生計プログラムを 組み合わせて実施している。森林保全プログラムは代替生計プログラムの要件であり、 代替生計プログラムにのみ参加することはできない。各プログラムの内容は次の通りで ある。

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表4-7. 各プログラムの取組内容 森林保全プログラムでは、各世帯が使用する焼畑農地や休耕地などの土地への植林が 行われる。植林された木は 5〜10 年後に伐採され販売される。また、森林保全活動と して、森林パトロールや森林管理ルールが作成されている。森林管理ルールについては、 慣習的なルールの明文化や改変が行われている。ラオスかまど等は全世帯で導入されて おり、燃料の効率化によって薪炭材の使用量が減り、森林への圧力が減少すると考えら れている。 一方、代替生計プログラムでは、家畜の提供、きのこ栽培が実施されている。家畜の 場合、経済的に家畜飼育が可能かつ畜舎などの設備が整っている世帯に対して、妊娠可 能な雌ブタが提供される。最初に提供された世帯は、雌ブタが産んだ子豚が6ヶ月以上 まで育った後に次の世帯に最初の雌ブタを提供する。ウシも同様のシステムで世帯間譲 渡が行われる。ニワトリ、魚の場合も、同様に飼育可能な希望世帯に対して提供される 取組内容 説明 森林保全 プログラム 植林 (焼畑農地、休耕地など) 植林可能な土地を持っている世帯を対象に、苗木 および技術トレーニングを提供 一部については、植林後販売予定 (アカシアマンギューム、果樹(リンゴ)など) 森林保全活動 森林パトロールグループの編成・実施、管理ルー ルの作成など 多くの村では慣習的な森林管理ルールを有して おり、明文化などの作業が実施されている ラオスかまど、バイオガス 設備の導入 希望する世帯に対して、設備および技術の提供 代 替 生計プログラム 家畜提供 (ウシ・ブタ・ニワトリ・魚) 家畜飼育が経済的に可能であり、畜舎などの設備 が整っている世帯から提供 ウシ・ブタは繁殖させた後、次の世帯に母ブタ/ 母ウシを譲渡する きのこ栽培 希望する世帯に対して、設備および技術の提供

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図4-5. プロジェクト構造の一例(出所:プロジェクト資料をもとに作成)

また、森林利用としては、薪炭材採集、住宅用建材のための伐採、野菜など食糧採集、 家畜のための飼料採集がみられた。これらに加えて、経済的な森林便益として森林生態 系サービス支払い(PFES: Payment for Forest Environmental Service)が実施されて いた。 PFES は 2010 年から開始された取組みであり、水力発電ダムの上流に位置する水源 涵養林を対象として、その森林の管理主体に対して発電会社から支払われる。支払額は 森林の状態などに応じて決定されることとなっているが、現時点ではVND200,000/ha が支払われている。将来的には森林状態の評価に応じた額が支払われる予定である。調 査対象村のうち、PFES 支払いが行われていたのは計 2 村計 469.5ha であった。

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写真6. 焼畑農地① 写真 7. 焼畑農地②

写真8. 家畜プログラム(ウシ) 写真 9. 家畜プログラム(ブタ)

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4-2-3. 比較分析結果(ベトナム) 4-2-3-1. 分析ステップとデータ これらプロジェクトの実施内容について、比較分析の各分析ステップに必要な情報と データ収集方法について整理した。 表4-8. 分析ステップとデータソース ステップ データ項目 既存 情報 データソース 大項目 中項目 小項目 開 始 し て い る 森林減少・劣化の 要因の把握 森林減少・劣 化の要因とな る土地利用 焼畑農業 陸稲 ○ プロジェクト情報 地域コミュニティに対 する聞き取り調査 (補足調査) トウモロコシ キャッサバ Noodle plant 土地利用面積の 変化 各年の各土地 利用面積 陸稲 面積 × 地域コミュニティに対 する聞き取り調査 トウモロコシ キャッサバ Noodle plant 機 会 費 用 土地利用純収 益の把握 B, 陸稲 ①単位面積あ たりの生産性 ②単価 × 地域コミュティ トウモロコシ キャッサバ Noodle plant C, 陸稲 ①種類の把握 (例:肥料) ②各費用の 使用量 ③各費用の 単価 × 地域コミュティ トウモロコシ キャッサバ Noodle plant

(25)

ステップ データ項目 既存 情報 データソース 大項目 中項目 小項目 プ ロ ジ ェ ク ト 便 益 土地利用純収 益の把握 B, 植林 ①単位面積あたり の生産性 ②単価 ③年間消費量 × 地域コミュティ ウシ ブタ ニワトリ 魚 C, 植林 ①種類の把握 (例:肥料) ②各費用の使用量 ③各費用の 単価 × 地域コミュティ ウシ ブタ ニワトリ 魚 経 済 的 な 森 林 便 益 土地利用純収 益の把握 B, 薪炭材 ①単位面積あたり の生産性 ②単価 ③年間消費量 × 地域コミュティ 建材 野菜 Fodder PFES C, 薪炭材 ①単位面積あたり の生産性 ②単価 ③年間消費量 × 地域コミュティ 建材 野菜 Fodder PFES

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経済的/非経済的インセンティブに関する側面に着目して比較分析するため、インセ ンティブに関連しないラオスかまど等の導入と、経済的便益について十分な情報がない キノコ栽培については今回は検討しないこととした。

4-2-3-2. 比較分析結果 (1)土地利用面積の把握

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図4-6. 各村の土地利用の変化

661 プログラム等の造林政策の影響で森林面積が増加している一方で、焼畑農地の面 積が減少していた(11/13 村)6

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(2)比較分析結果 プロジェクト期間 t=10 年、割引率 r=10%として、機会費用とプロジェクト便益お よび経済的な森林便益の比較分析を実施した。その結果、比較分析結果が次の4 つのグ ループに分けられた。大小関係が一定であり①常に機会費用より便益が大きい(機会費 用<便益)、②常に機会費用が便益より大きい(機会費用>便益)というグループと、 時間によって大小関係が変化し③当初は機会費用の方が大きかったが結果的に便益の 方が大きくなる(機会費用→便益)、④当初は便益の方が大きかったが結果的に機会費 用の方が大きくなる(便益→機会費用)グループである。 そこで、分析結果をそれぞれのグループにわけて提示する。ここでは比較分析結果の みを載せるため、それぞれの機会費用、プロジェクト便益の計算結果などについてはア ペンディクスを参照されたい。なお、比較分析結果は通時的変化と累積結果を示し考察 する。 ①機会費用<プロジェクト便益 図4-7. 機会費用およびプロジェクト便益の通時的変化と累積結果 表4-9. 機会費用およびプロジェクト便益の投入量

village name 陸稲 トウモロコシ キャッサバ Noodle ウシ ブタ ニワトリ サカナ 植林

ha ha ha ha head head head head ha

Huai Mua A 7 13 3 0 6 6 150 3800 3 この事例では、REDD+プロジェクトからの投入のうち繁殖する家畜が多かったため、 プロジェクト便益が継続的に発生し大きくなったと考えられる。これに加えて、焼畑農 業のうち販売単価が比較的高い作物(キャッサバおよびnoodle plant)の面積が小さい ため、機会費用が小さくなったことも結果に影響していると考えられる。 したがって、プロジェクトは適切な経済的インセンティブを付与していると考えられ る。

(29)

②機会費用>プロジェクト便益

図4-8. 機会費用およびプロジェクト便益の通時的変化と累積結果

表4-10. 機会費用およびプロジェクト便益の投入量

village name 陸稲 トウモロコシ キャッサバ Noodle ウシ ブタ ニワトリ サカナ 植林

ha ha ha ha head head head head ha

Yen 1 0 1 8 6 0 5 0 12000 35 小さい焼畑面積に対して単価が超高い作物(noodle plant)の割合が高いため、機会 費用が高くなっていると考えられる。ただし、noodle plant は地力収奪的なため 2〜3 年程度しか栽培しない。したがって、土地利用シナリオによっては将来的な機会費用が より低くなる場合もあることに留意しなければならない。この事例では、過去のトレン ドから今後のnoodle plant 面積が大きく増えることはないと予想されたため、2014 年 時点の栽培面積をもとに機会費用を算出している。 このように機会費用が高い一方で、プロジェクトによる繁殖する家畜の投入量がブタ 5 頭と少なく継続的なプロジェクト便益が発生していないため、機会費用の方がプロジ ェクト便益より大きくなっていると考えられた。また、累積について比較してみても、 機会費用の方が大きいということがわかる。 したがって、この事例では適切な経済的インセンティブを付与することができていな いと考えられる。

(30)

③プロジェクト便益が徐々に増える

プロジェクト便益が逓増するものと、最終年度に急激に増加するものの2 パターンが

みられた。まずは、プロジェクト便益が逓増していたものについてみる。

図4-9. 機会費用およびプロジェクト便益の通時的変化と累積結果

表4-11. 機会費用およびプロジェクト便益の投入量

village name 陸稲 トウモロコシ キャッサバ Noodle ウシ ブタ ニワトリ サカナ 植林

ha ha ha ha head head head head ha

Tia Ghenh C 106 20 7 0 0 12 360 0 0 Muon Moung 1 18 11 15 0 0 14 0 0 8.1 通時的変化についてみると、繁殖する家畜(ブタ)のプロジェクト投入量が多いため プロジェクト便益が逓増している。さらに、繁殖しないと想定するニワトリ・サカナの 投入量が少ないため、それらの頭数減少による便益逓減の影響が少ないこともプロジェ クト便益逓増の要因となっていると考えられる。 累積結果についてみると、プロジェクト便益より機会費用の方が大きい。しかし、森 林便益も含めた森林保全便益と比較した場合は、機会費用の方が小さくなる事例もあっ た。これは、森林便益の中に家畜飼料が含まれており、家畜の頭数が増加するに従って 森林便益も増加するためである。

(31)

経済的インセンティブについては、通時的結果と累積結果によって違いがあることが わかった。通時的にみた場合は、最終的に適切な経済的インセンティブが付与されるも のの、初期の機会費用の方が大きい期間にどのような経済的インセンティブを付与する かが課題になると考えられる。 つぎに、最終年にプロジェクト便益が急増した結果、機会費用よりプロジェクト便益 が大きくなった事例についてみてみる。

(32)

表4-12. 機会費用およびプロジェクト便益の投入量

village name 陸稲 トウモロコシ キャッサバ Noodle ウシ ブタ ニワトリ サカナ 植林

ha ha ha ha head head head head ha

Sai Luong 0 6 16.5 0 0 9 510 7000 25 Phang 1 0 0 6 6.5 0 5 0 6500 1.5 Che Can 0 0 0 10 0 6 0 7000 18.8 植林した木を10 年目に伐採する予定のため、最終年にプロジェクト便益が急増して いる。通時的変化をみると、いずれの事例においても最終年以外は機会費用の方がプロ ジェクト便益より大きくなっている。一方、累積結果を比較すると、いずれもプロジェ クト便益および経済的な便益も含んだ森林保全便益よりも機会費用の方が大きい。ただ し、Che Can village では、経済的便益も含んだ森林保全便益が機会費用よりやや大き くなっている。

全体的には適切な経済的インセンティブが付与されていないと考えられるが、これは 単価が高い作物面積が大きいこと、繁殖しないとする家畜が多く投入されているためプ ロジェクト便益が逓減することが要因であると考えられる。

(33)
(34)

表4-13. 機会費用およびプロジェクト便益の投入量

village name 陸稲 トウモロコシ キャッサバ Noodle ウシ ブタ ニワトリ サカナ 植林

ha ha ha ha head head head head ha

Phien Bua 14 16 2 0 0 2 200 19500 10 Na Nghe 3.5 9 9 0 0 4 200 18000 0 Hang Tro B 12 3 24 0 0 12 360 0 0 Na Phat A 25 10 1.5 0 4 0 250 12000 0.6 Muon Muong 2 15 18 25 0 5 0 0 10000 6 通時的にみると、いずれもプロジェクト投入量は大きいにも関わらず、その便益が逓 減していっている。これは、繁殖しないと想定するニワトリ・サカナの頭数減少による プロジェクト便益逓減の影響が、ウシ・ブタの逓増分より大きいためだと考えられる。 累積結果は、Na Phat A 村以外には、共通の結果がみられた。プロジェクト便益と比 較すると機会費用の方が大きく、経済的な森林便益も含んだ森林保全便益と比較すると 機会費用のほうが小さい。これは家畜飼育による森林便益の増加が影響していると考え られる。Na Phat A 村についてみてみると、プロジェクト便益の方が非常に大きくなっ ている。通時的な結果と併せてみてみると、初期投入量の影響が非常に大きいためであ ると考えられる。 従って、プロジェクト便益にのみ着目した場合は、経済的インセンティブが付与され ていないと言える。しかし、経済的な森林便益も含めた森林保全インセンティブに着目 した場合には適切な経済インセンティブが付与されていると考えられる。

(35)

(3)非経済的な森林便益 聞き取り調査の結果、非経済的な森林便益は確認することができなかった。このよう な森林便益がないために森林減少などが発生している可能性も考えられる。 ベトナムでは森林環境サービス支払い(PFES)に関する取組が進んでおり、調査対 象村の一部でもPFES の支払いが行われていた(2/13 村)。この PFES によって、その 支払い対象である水源涵養機能が、経済的な森林便益として地域コミュニティに明確に 認識され森林保全インセンティブを付与していると考えられた。 この PFES が経済的な森林便益のなかに占めるその割合は非常に小さい(図 4-12)。 しかし、それにも関わらず、地域コミュニティによる森林保全インセンティブの付与を していることから、本来は非経済的な森林便益を経済的に評価し「見える化」したイン パクトは非常に大きいと考えられる。そのため、このような非経済的な森林便益に対す る価値づけが非常に重要であるということがわかった。 そのためには、プロジェクト対象エリアにおける非経済的な森林便益の把握とその評 価を行うことが重要であると考えられる。その際、森林信仰などの慣習的に重要な価値 に限らず、森林生態系サービスなども含めて、本来は地域コミュニティによって重要な 森林便益とは認識されていないものについても検討することが求められる。

(36)

(4)比較分析結果についての考察 機会費用については、各作物の生産性や単価によって大きく異なることが明らかにな った。しかし、それぞれの作物の栽培サイクルを考慮した土地利用シナリオに基づいて 算出しなければ過剰評価となる可能性があった。例えば、noodle plant の場合は、地力 収奪的であるため一つの畑で2〜3年程度しか栽培されない。通時的変化、および、累 積結果によって、比較分析結果が変化する場合があった。 これら機会費用とプロジェクト便益との分析結果は、プロジェクト便益の大きさや継 続性によって大きく異なるということが示唆された。例えば、ウシやブタなど繁殖する 家畜が十分に投入された場合はプロジェクト便益が逓増していたが、ニワトリやサカナ など繁殖しない家畜の場合はその頭数が減少するためプロジェクト便益が逓減してい た。 さらに、経済的な森林便益を含む森林保全インセンティブと機会費用を比較分析した 結果、プロジェクト便益との比較分析とは異なる結果がでる場合があった。しかし、実 際には PFES 以外の森林便益は「見える化」されていないため、本事業で評価した森 林便益の大きさと地域コミュニティが認識している大きさにギャップがある可能性が ある。これは、実際にプロジェクト地域では森林減少・劣化が発生していることからも 示唆される。 以上より、適切な森林保全インセンティブについて考察する際には、機会費用分析に 用いる土地利用変化シナリオの信頼性、プロジェクト便益の大きさや継続性にかかるデ ータの信頼性、森林便益の経済的価値への換算手法(見える化)などについて留意する 必要があると考えられた。

表 4-1.  インドネシアで実施されている REDD+プロジェクト一覧
表 4-1.  インドネシアで実施されている REDD+プロジェクト一覧(つづき)
表 4-1.  インドネシアで実施されている REDD+プロジェクト一覧(つづき)
表 4-1.  インドネシアで実施されている REDD+プロジェクト一覧(つづき)
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