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Personal interest and develop at learning languages. 学籍番号 13A0008 学生氏名アルメイダラウル OBJECTIVE The purpose of this investigation is to show the gap between

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Academic year: 2021

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日本体育大学 卒業抄録

体操研究室 指導教員 荒木 達雄 教授 学籍番号 13A0003

学生氏名 秋山 健

【目的】 夏のオリンピック大会種目にはサッカーがあり、U-23 サ ッカー日本代表が出場する。サッカーは今や世界共通の大 人気スポーツで、オリンピックでも注目度が高い種目の一 つだ。そして世界はオリンピックで自国のチームが活躍し、 メダルを獲得することを願い、熱が高まる。ではオリンピ ックで、日本代表がメダル争いの常連国になるためにはど うすればいいのか、どんな戦術が当てはまりやすいだろう かを考え、結論を出すために論文を制作した。 【方法】 過去のサッカー日本代表のオリンピックでの結果を知る ため、JOC(日本オリンピック委員会)、JFA(日本サッカー 協会)、オリンピック関係書物、インターネットで関連する ページを参考資料に用いた。 【結果・考察】 1.シドニーオリンピック 監督 フィリップ・トルシエ 黄金世代と言われたこの世代。トルシエ監督の代名詞と言 える戦術は「フラット3」だ。フィールドプレーヤー10 人に対して、ディフェンダー(DF)を3人にする。その3 人を横一列に並べることにより、味方の選手との距離を近 くし、相手選手をオフサイドにかけるなどの戦術ができる ようになった(当時は画期的)。しかし、最初からうまくい くはずもなく批判の声もあった。しかし、トルシエ監督の おかげで日本サッカー界は確実に底上げがされた。 2.アテネオリンピック 監督 山本昌邦 山本監督はトルシエ監督の下、日本代表でコーチをしてい た。コンパクトな守備で、グループでボールを奪い攻撃に 繋げていく。これがコンセプトにあったが、初戦のパラグ アイ戦では緊張からか、DFラインが押し上げられず、ス ペースを相手に渡してしまい失点するシーンがある。初戦 では選手のポジション変更などで対応している。複数のポ ジションをこなせる選手がいたことが幸いだったかもしれ ない。山本監督が選ぶ選手・フォーメーションを見るとど んなサッカーをしたいのかが、観ている側から創造できる。 3.北京オリンピック 監督 反町康治 選んだ選手が持っている力を全部発揮できるようなやり方 を優先。そのため本大会は 4-4-2、または 4-2-3-1 と も言うが、ダブルボランチで両サイドに香川真司と本田圭佑 を置いて、サイドからのしかけと分厚い攻撃を狙って、真ん 中に豊田陽平や森本貴幸と軸になる大きい選手を据える構 成で点を取りに行く。真正面から相手にぶつかっていく、自 信のあるシステムだった。そして、反町監督の最大の特徴は 用意周到・計算型。この大会でもかなりの準備がされた。 4.ロンドンオリンピック 監督 関塚隆 ディフェンスするときは、しっかりとブロックを作り、奪っ てからは速攻でゴールを狙う。まさに、「堅守速攻」の戦術 だ。この大会では【吉田】と【徳永】をオーバーエイジ枠で 招集し、守備堅に徹した。この二人の存在は大きく、いなけ れば、ベスト4はなかった。前大会では相手に先制点をすべ ての試合で奪われた。大会に入る前に関塚ジャパンは、手倉 森監督率いるベガルタ仙台と練習試合をし、ベガルタの守備 について手倉森監督からいろいろ指導を受けていたそうだ。 5.リオデジャネイロオリンピック 監督 手倉森誠 堅守。日本人の強みである組織的なサッカーで、攻守におい て連動をする。主としては守備に比重が置かれ、耐えて勝ち に行くイメージが強い。相手に仕掛けさせて、カウンターで 仕留める。そして相手が焦れたら、自分たちでボールを保持 する時間を増やしていく。そして選手の起用法は、相手が嫌 がることを優先にしていく。クラブチームでの手倉森監督そ のものの戦術をオリンピックでも体現しようとしていた。 【結論】 「組織→個人、個人→組織」チーム全体で守り方の共有 を徹底する。そして攻撃は、それぞれの選手がフリーで最大 限以上の特徴を出せるように、速くパス回しをして相手とボ ディコンタクトがないようにする。局面を予測し、細かなポ ジション修正で、常に相手が嫌がる場所に人がいる。「必要 な時に、必要な場所に人がいる」これを攻撃面でも、守備面 でも徹底する。やがて、チーム作り・戦略は「組織→個人」 ではなく、「個人→組織」にすることが必要だ。 オリンピックから分析するサッカー日本代表の戦術の変化についての一考察 *シドニー大会(2000年)~リオ大会(2016)を題材に*

(2)

日本体育大学 卒業抄録

体操研究室 指導教員 荒木 達雄 教授 学籍番号 13A0008

学生氏名 アルメイダ ラウル

OBJECTIVE

The purpose of this investigation is to show the gap between the educational system to learn English and the actual new method of learning.

This investigation is based in the experience of being abroad and learn different languages, also having the opportunity to share learning experiences with different people, give us the answer and the window to observe that there is a new way of learning more effective that just sit and study.

The first that we are gonna be evaluating is the actual learning and teaching system in Venezuela and Japan schools, as we well know both countries are non-English speakers countries and the way that they teach is completely different, even saying this, the objective is the same, having an evaluation based in grammatical, vocabulary know and maybe listening.

Nowadays we need English to communicate with people around the world, thanks to the globalization we don’t need to be in a foreign country to have different nationalities friends, or even being part of an International community, but is a shame that even when globalization is taking room so fast, the new generation has being leaving behind because the learning methods still the same as the las century

METHOD

Humans, have an special concentration and focus skill that allow us to get a lot of information and remember it , but what happen when we are actually not interested?, or just we don’t want to do it in a certain way, it is proved that when we are kids we spend most of the time just playing, but through playing games we learn how to talk, act, speak, and we grow, what is the difference then?. When we are playing or just having fun

it makes us go more and more deep in the activity we are doing, and also we need to learn a “language” to understand different situations and names in the “game” , so, why not, mix these two powerful learning tools, “play” and “experience” to learn a new language, even without leaving our country, just by doing your hobbies, or any activity which you have fun in a daily basis.

OBSERVATION

These activities doesn’t need to be big, it can go from a video game, to reading, or any sport clubs. Whatever you like to do and you have a little understanding, just start doing it in the languages that you want to learn, and the results are going to be shocking.

I hope that through this investigation, maybe the school system is not going to change but I hope the next generations coming and growing can get our experience and take it for them and learn, without making the same mistakes that we did, learning doesn’t have to be a boring process, it can be fun, and fast.

Also hope that one day any school can start a new project in the way they teach languages and teach for communicate so the next generation can expand their horizons in to a new world.

RESULT

Learning by doing is a very effective way to learn not only in languages but in any particular area that we try it , and in conclusion we can say that people learning in this way is even harder to forget what they learned during the process.

(3)

日本体育大学 卒業抄録

体操研究室 指導教員 荒木 達雄 教授 学籍番号 13A0080

学生氏名 川上 裕樹

[目的] オリンピックは紀元前9世紀から393年まで古代オリン ピックとして行われ、信仰の影響で1196年の伝統が幕 を閉じた。しかし1500年の時を経て1986年に再び 近代オリンピックとして開催されている。そして2016 年の現在も続いていてとても長い歴史がある。毎大会、様々 な競技、種目が公式種目から除外、または追加されるもの がある。背景には各スポーツの競技人口や開催国の特色に よっても変化していくと考える。 そこで本研究は夏季オリンピックの公式種目の変遷を、 戦後1948年ロンドンオリンピックから2020年東京 オリンピックに注目して研究する。 [方法] 本研究は、オリンピックに関する文献、国際オリンピック 委員会、日本オリンピック委員会等のホームページを参考 にして研究する。 [結果及び考察] 1、オリンピックとは 古代オリンピックは紀元前776年にはじまり、393 年第293回オリンピック大祭を最後に1196年続いた 伝統が終焉を迎えた。 近代オリンピックはフランスのピエール・ド・クーベル タンが世界的なスポーツ大会を開催することを提唱し世界 の国々が賛同したことにより決議され1896年に始まっ た。国際オリンピック委員会が開催する世界的なスポーツ 大会であり、夏季大会と冬季大会の各大会が4年に1 度、 2年ずらして開催されるので、2年に1度開催されること になる。 2、オリンピック組織 国際オリンピック委員会は近代オリンピックを主催する 団体であり、オリンピックに参加する各種国際スポーツ統 括団体を統括する組織である。日本には国際オリンピック 委員会に承認された、日本オリンピック委員会がある。 3、オリンピズム オリンピズムとはピエール・ド・クーベルタンによって 提唱された「スポーツを通して心身を向上させ、さらには 文化、国籍をなどの様々な差異を越え、友情、連帯感、フェ アプレーの精神をもって理解し合うことで平和でよりよい 世界の実現に貢献する」というオリンピックのあるべき姿の ことである。 4、ドーピング ドーピングの定義は単に「禁止薬物を使用した」というだ けではない。スポーツなどの競技で運動能力を向上させるた めに、ドーピングである薬物を使用したり物理的方法をとっ たりすること。オリンピックでもドーピングによりメダルを 剥奪されたり、死者が出たりする例もある。 5、オリンピック公式種目の認定 オリンピアード競技大会に含めることが出来るのは男性 によっては75カ国、4大陸で、女性によっては40カ国、 3大陸で広く行われている競技とする。また競技がオリンピ ック競技大会のプログラムに加えられる承認は、当該オリン ピック競技大会の少なくとも7年前までとする。例外もあ り、承認もしくは除外の権限は IOC にある。 6、夏季オリンピック公式種目の変遷 1948年ロンドンオリンピックでは公式種目数は19 競技であるが、2020年に開催される東京オリンピックで は内容も大きく変わっていて公式種目は28種目あり、追加 競技が5種目ある。 [結論] 今回の研究では、追加または除外される競技の特徴として 開催国のメダルの可能性または伝統などから選考されるこ とが多くあることが見受けられた。またオリンピック憲章の 基準に即しているか、各オリンピックの掲げているテーマに そのスポーツが合致しているかということも重要であるこ とが確認できた。その他に、それまではあまり流行していな かった競技の組合や協会が組織され、世界大会や国際大会を 行うことによって流行し追加競技として試験的に多く見受 けられた。 オリンピックの肥大化が問題視されるいま、追加、または 除外が繰り返されていく。さらに世界各国で新たなスポーツ が生まれ競技化していく中でオリンピック公式競技の変遷 はオリンピックに大きな影響を与え、どのように対応してい くかがオリンピックの今後の課題ではないだろうか。

夏季オリンピック公式種目の変遷についての一考察

〜1948年から現在を中心に〜

(4)

日本体育大学 卒業抄録

体操研究室 指導教員 荒木 達雄 教授 学籍番号 13A0123

学生氏名 小林 龍之介

はじめに 部活動は学校教育の一環として、好ましい人間関係や、生 徒の自主性を育む指導が重要とされている。また、「生きる 力」の育成に大きく貢献できるものとして期待されている。 しかし、現在この部活動の在り方が大きく問題視され、国 会でも部活動が話題になり議論されていた。本論文では、 部活動の現状を調査し、問題点を明らかにし、どのように 改善していくべきかを考える。また今後の部活動の方向性 を明らかにし部活動の発展に貢献することを目的とする。 1、部活動とは(学習指導要領に記されている) 生徒の自主的,自発的な参加により行われる部活動につい ては,スポーツや文化及び科学等に親しませ,学習意欲の 向上や責任感,連帯感の涵養等に資するものであり,学校 教育の一環として,教育課程との関連が図られるよう留意 すること。その際,地域や学校の実態に応じ,地域の人々 の協力,社会教育施設や社会教育関係団体等の各種団体と の連携などの運営上の工夫を行うようにすること。 2、運動部活動の意義 学校教育活動の一環として行われており、スポーツに興味 と関心を持つ同好の生徒によって自主的に組織され、より 高い水準の技能や記録に挑戦する中で、スポーツの楽しさ や喜びを味わい、豊かな学校生活を経験する活動である。 3、[文部科学省 運動部における休養日等の設定例] 中学校では週2日以上の休養日、高等学校では週1日以上 の休養日の設定。練習試合や大会など休業土曜日や日曜日 に活動する場合、他の曜日に確保。休業土曜日や日曜日の 活動については、子供の[ゆとり]を確保し、家族や部員以 外の友達、地域の人々などとより触れ合えるようにすると いう学校週5日制の趣旨に適切に配慮。長期休業中の活動 については、上記の学期中の休養日の設定に準じた扱いを 行うとともに、ある程度長期のまとまった休養日を設け、 生徒に十分な休養を与える。なお効率的な練習を行い、長 くても平日は2~3時間程度以内、休業土曜日や日曜日に 実施する場合でも3~4時間程度以内で練習を終えること を目処とする。1997年文部省の「運動部活動のあり方 に関する調査研究報告書」において提示されたもの。 グラフをみてみると、現実は指針に逆行している。2004 年と2009年を比較してみると文部省の規制方針に逆行 する形で、日数も時間数も増加している。もはや文部省の指 針は有名無実化してきたというべきである。文部科学省が運 動部における休日等の設定例を示しているが、あくまでも設 定例であり現状としてこの例の通り部活動を行っているの は少ないといえる。教師が授業研究する時間が取れないこと により本来の仕事の公務に支障がでる。そして、それは子ど もたちにとっても悪い影響を与えることになるだろう。 [部活動のこれからの方向性] 部活動を行うことでたくさんのことを学ぶことができる。し かし教師が部活動の指導に時間をとられ、本来第一に考えな くてはいけない授業研究、学級運営ができない、休みが全く とれないという問題が現状にある。この問題は、生徒たちに 質の低い授業を行うことにつながる。そこで提案したい。文 部省が休日の部活動手当を増額するとしたが、その増額する 分の予算を教師の負担を軽減するために、外部指導員を導入 するための予算に使うことである。これは生徒たちが専門的 な指導を受けることにもつながる。そして、文部省が部活動 の練習時間や休養日を設定例としてではなく、決まりとして 提示し、それを教育委員会や学校側が厳しく管理し運営する ことで生徒たちの自由な時間を確保できる。部活動が学校生 活の一環としてこれからも存在していくには、このような問 題があることを、もっと多くの人が知る必要がある。いま、 部活動が大きく変わる転換期なのかもしれない。部活動の更 なる発展と改善を期待したい。

学校体育の部活動の問題点についての一考察

~これからの部活動の在り方~

(5)

日本体育大学 卒業抄録

体操研究室 指導教員 荒木 達雄 教授 学籍番号 13A0378

学生氏名 加藤 泰紀

【目的】 2017 年 7 月より青年海外協力隊体育隊員として ネパールへ渡る。活動内容は学校体育の普及であり、勤務 地はネパール国内の学校である。期間は2 年間でネパール 各地の学校を訪問し、体育指導の実施及び模範を示す。児 童・生徒への実践指導のほか、教師への講習、ワークショ ップなどを行う。それにあたり様々な障害や課題を予め考 察しておき、より良い活動を行うために本研究を通して青 年海外協力隊の活動を振り返る機会とする。研究の目的は ネパールの学校体育に着目して、青年海外協力隊の活動に 関する考察を行うことである。方法は JICA 地球ひろば図 書館内の文献や活動報告書を参考にして研究を行う。 【ネパールの概要】 ネパールは南アジアのインドと中国に 挟まれ、多種多様な文化が入り混じる国である。国の経済 予算の半分以上は諸外国からの援助によって構成され GDP は世界 189 か国のうち 106 位である(2016 年)。 貧困国である一方、雄大な自然や歴史ある宗教が世界的に 評価され多くの世界遺産を有する国の一つである。中でも エベレストを含むサガルマータ国立公園は世界中から熱心 なトレッカーが集まる。このようなネパールならではの特 異な地形や、複雑な文化、産業などを王朝時代から遡り現 在に至る経緯を示す。また3 月に短期ボランティアでネパ ールを訪れた際に実際に目にした現状を含めネパールの概 要をまとめる。日本とネパールの関係は深く、2016 年で国 交 60 年を迎えた。近年日本に留学や労働を目的に来日す るネパール人が増加傾向にある。一方ネパールの首都近郊 には数多くの日本語学校がある。JICA は昨年 4 月のネパ ール大震災の復興やシンズリ道路建設に多額の経済的支援 をしている。 【青年海外協力隊の概要】 JICA(Japan International Cooperation Agency)の一事業である青年海外協力隊は 20 ~39 歳を対象に、コンピュータ技術や学校教育、スポーツ 等、120 を超える分野から好きな職種を選択する事ができ る。それら分野を赴任国に普及することで現地の経済成長や 我が国との友好親善を目的とする。また活動の経験を何らか の形で日本社会に還元することも目的の一つである。一昨年 2015 年には青年海外協力隊発足 50 周年を迎えた。これまで の派遣国や隊員数をJICA の活動実績に関する資料から振り 返り協力隊の活動に関して考察する。 【日本とネパールの教育制度】 日本の教育段階は小学校 6 年間、中学校3 年間の 9 年間を義務教育とし、その後各学校 の実施する試験に合格すれば高校進学、同様の方法で大学進 学が可能である。国の方針として学校教育に対する比重が高 く、就学率や教育指数は世界的に高い水準にある。一方で家 庭教育や社会教育が注目されにくく子どもの発達に影響を 与えているのではないかと考えられる。ネパールの教育段階 は8 年間の基礎教育、4 年間の中等教育及び大学学士コース 以上の高等学校である。10 年生と 12 年生の終了時に全国統 一試験(SLC)を受験しその合否によって進学または就職先の 選択が与えられる。就学率が低い原因として貧困、カースト、 ジェンダーなどの問題が挙げられる。 【日本とネパールの学校体育】 日本の学校体育に関しては 文科省の学習指導要領が体育の目的や方法を定めている。し かしネパールに限らずほとんどの途上国に共通する問題は、 この学習指導要領のようなマニュアルがないことである。一 定の水準が定められないネパールにおいては体育の狙いや 方法が、各教師の知識や熱意によって様々である。これでは 児童・生徒に対し平等な教育の機会を与えることができな い。体育が子ども達にどんな影響をもたらすか、その教育的 価値を明らかにしたい。 【結論】 開発途上国であるネパールには経済面や教育の体 制が整っていないことなどまだまだ問題は絶えない。特に体 育の教育的価値については認識が弱く子ども達は十分な体 育教育を受けられていない。私が青年海外協力隊員として2 年間の活動を行うに当たって一番伝えなくてはならないこ とはこの体育の教育的価値だ。体育によって育まれる資質や 能力、体を動かすことの楽しさ・喜びを多くのネパール人と 共有することが、一体育隊員としての使命と役割である。

青年海外協力隊の活動に関する一考察

~ネパールの学校体育に着目して~

(6)

日本体育大学 卒業抄録

体操研究室 指導教員 荒木 達雄 教授 学籍番号 13B0078

学生氏名 藤森 悠

【目的】 2011年にスポーツ基本法が制定された。スポー ツ基本法では、旧法であるスポーツ振興法にはなかった「学校 体育」に関する規定が新たに追加され、スポーツ立国を目指す 上で学校体育が重要視されたと考えられる。また、日本のスポ ーツ政策の基本的な方向性を示す「スポーツ立国戦略」におい ても学校体育に関する戦略が掲げられている。本研究において は、スポーツ基本法の制定、スポーツ立国戦略の策定に基づい て、今後の学校体育に求められる役割と学校体育の充実につい て考察することを研究目的とする。 【スポーツ法・政策の制定・策定年表】 1961年 スポーツ振興法 制定 2010年 スポーツ立国戦略 策定 2011年 スポーツ基本法 制定 2012年 スポーツ基本計画 策定 【スポーツ基本法】 スポーツ基本法は、旧法からの変化とし て、前文及び2条において基本理念を定めている。その中の2 条2項は学校体育に関する基本理念である。その内容は、「心 身の成長、体力の向上、人格の形成が行われ、国民の生涯にわ たる健全な心と身体を培い、豊かな人間性を育む基礎となるも の」として学校体育の基本理念を定めている。また、もう1つ の変化として学校体育に関する規定が新たに追加され、17条 において「学校における体育の充実」を規定している。17条 は「青少年の心身の健全な発達に資するものであり、かつ、ス ポーツに関する技能及び生涯にわたってスポーツに親しむ態 度を養う上で重要な役割を果たす」と規定している。このこと から、基本法は以上の役割を学校体育に求めていることが考え られる。また、17条は学校体育の充実に必要な要素を4つ示 している。その4つの要素は、①体育に関する指導の充実、② スポーツ施設の整備、③体育に関する教員の資質向上、④地域 におけるスポーツ指導者等の活用である。これら要素は、学校 体育の現状を踏まえた上で課題として考えられる。 【スポーツ立国戦略】 スポーツ立国戦略は、5つの重点戦略 を定めている。その中の1つに、「ライフステージに応じたス ポーツ機会の創造」を掲げており、その内容の中で「豊かなス ポーツライフを実現する基礎となる学校体育・運動部活動の充 実を図る」としている。このことから、人々がライフステージ に応じたスポーツ機会の創造を実現するためには、学校体育の 充実が必要になることが考えられる。また、高等学校学習指導 要領保健体育科の目標の中に、「生涯にわたって豊かなスポーツ ライフを継続する資質や能力を育てる」という言葉があり、こ の資質・能力を学校体育で身に付けることが、戦略の実現に沿 うことであると考えられる。したがって、スポーツ立国戦略は、 戦略の1つである「ライフステージに応じたスポーツ機会の創 造」において、学校体育に「豊かなスポーツライフを実現する 基礎を育てる」という役割を求めていることが考えられる。 【学校体育の充実】 スポーツ基本法制定に基づき、基本法の 基本理念を具体的にするために、スポーツ基本計画が策定され た。基本計画は、今後5年間に総合的かつ計画的に取り組むべ き施策を掲げており、その中の1つに「学校と地域における子 どものスポーツ機会の充実」がある。この施策の中に、「学校の 体育に関する活動の充実」があり、その内容は、体育専科教員 の配置や小学校体育活動コーディネーター派遣等による指導体 制の充実、武道等の必修化に伴う指導力や施設等の充実などが 挙げられる。以上の内容は、基本法17条が示した、学校体育 の課題として考えられる要素に対応していると推察する。 【まとめ】 基本法2条2項、17条に基づいて、学校体育は、 「心身の成長、体力の向上、人格の形成が行われ、国民の生涯 にわたる健全な心と身体を培い、豊かな人間性を育む基礎とな るもの」であるという基本理念の下、「心身の健全な発達に貢献 する」、「スポーツに関する技能及び生涯にわたってスポーツに 親しむ態度を育てる」という役割を担っていると考える。また、 立国戦略は、その戦略の中で、「豊かなスポーツライフを実現す る基礎を育てる」という役割を学校体育に求めていると考える。 これらの役割を学校体育が果たしていくためには、学校体育の 充実が重要になってくる。17条の内容から考えられる4つの 課題を中心に、基本計画の施策を地域の実態に応じて展開し、 充実させていくことが重要である。また、施策の中には国と地 方の協力、地域と学校の連携・協働が必要不可欠なものもある ため、相互間の関係性の強化が重要である。学校体育は人々が 等しくスポーツに出会う場だと考える。スポーツライフの入口 を充実させ、より良くスポーツと関わり、豊かなスポーツライ フを実現するために、学校体育をより充実させ、求められてい る役割を果たしていくことが重要だと考える。

学校体育に求められる役割に関する一考察

~スポーツ基本法、スポーツ立国戦略に基づいて~

(7)

日本体育大学 卒業抄録

体操研究室 指導教員 荒木 達雄 教授 学籍番号 13B0104

学生氏名 山口 学

はじめに 世界各国の体育教育の環境は様々であるが、発展途上国 の体育環境はあまり整っていない。そういった国々に対し JICA は体育指導者を派遣しスポーツの普及活動を行ってい る。その活動が発展途上国に対しどのような影響をもたら すのか関心を抱いた為、JICA の体育分野の活動から考察し ていく。 JICA JICA は、日本の政府開発援助(ODA)を一元的に行う実施 機関として、開発途上国への国際協力を行っている。「すべ ての人々が恩恵を受けるダイナミックな開発」というビジ ョンを掲げ、多様な援助手法のうち最適な手法を使い、地 域別・国別アプローチと課題別アプローチを組み合わせて、 開発途上国が抱える課題解決を支援している。 体育分野がある青年海外協力隊事業はアジア・アフリ カ・中南米・大洋州・中東の人々のために自分の持ってい る技術や経験を生かしてみたいという強い意欲を持ってい る人を派遣し、発展途上国の人を事業である。現地の人々 と同じ言葉を話し、ともに生活・協働しながら開発途上国 の国づくりのために協力している。 日本の体育教育 日本では小、中、高等学校と学習指導要領に基づき段階 を踏んで教育が行われる。 小、中、高等学校の学習指導要領体育編の目標に共通し て出てくる言葉は『心と体を一体としてとらえ』『健康と安 全』『生涯にわたって運動に親しむ資質や能力』『健康の保 持増進と体力の向上』の4つだ。 日本の体育教育はこの4つの点を、体育の授業を通して 児童生徒に理解させるものである。 発展途上国の体育教育環境 発展途上国とは経済発展、開発の水準が先進国に比べて 低く、経済成長の途上にある国を指す。 カンボジア、フィリピン、ニカラグア、ネパール、スリ ランカ、モルディブ共和国、バングラディッシュ、ウガン ダの体育教育環境を調べてみたところ、発展途上国の体育 教育環境として共通して多かったことが、体育を行う設備 不足、体育の価値が理解されていない(体育=遊び、体育 =教員の休憩時間)ことだ。 体育の教育的価値が認知されておらず教員が指導しない レクリエーションの時間になってしまっているために、体育 を通して得ることのできる資質を学ぶことができないのが 発展途上国の体育教育の現状である。 JICA が発展途上国に与える影響 JICA の体育教育が発展途上国に与える影響というのは体 育を通して生きていく中で明るく豊かで活力ある生活を営 むためには健康であることが大切だと理解する、体育・スポ ーツを通して助け合いの精神・尊敬の心を学ぶこと、努力す ることの大切さ、ルールを守ることを発展途上国の子ども達 に伝わることである。またそれらの体育の価値を認知してい ない現地の教員に対して指導を行い教員の育成し、教育の質 を高めることである。 考察 発展途上国では学習指導要領もない、体育の知識を持つ教 育者もいないのが現状だ。これが原因で発展途上国の子ども たちは体育を通して得られる資質ことが得ることができず に体育の授業がただの遊びになっている。 発展途上国に対して JICA の体育教育が与える影響という のはとても大きいものである。日本で教育を受けてきた隊員 達が現地の学校にいき、体育の教育的価値をその現地の教員 の人たちへ伝えていく。また自分自身も現地の教員となって 教育を行っていく。体育の教育的価値を理解してない場所で その教育的価値を伝えていき、子どもたちがその教育を受け て体育を通して身につくはずの資質が身につくということ が JICA の体育ボランティアが発展途上国に与える影響だ。健 康であることの大切さ、協力することの大切さ、努力するこ との大切さ、尊敬することの大切さ、ルールを守る大切さを JICA の体育派遣員から初めて学ぶことができる。 発展途上国の子ども達が健康であることの大切さ、協力す ることの大切さ、努力をする素晴らしさ、尊敬することの大 切さ、ルールを守る大切さ、それらを身に付けることで発展 途上国でのより一層人々の生活が心から豊かになっていく。

JICA の体育教育が発展途上国に与える影響の一考察

(8)

日本体育大学 卒業抄録

慧海のこ

体操研究室 指導教員 荒木 達雄 教授 学籍番号 13D0139

学生氏名 伊瀬知 遼

【序論】 来年から旅行会社で働き、いつかヨーロッパ周遊旅行の 添乗をする目標に近づくためにヨーロッパの国、イタリ ア・フランス・ドイツ・イギリス・フィンランドについて 追求し、ヨーロッパについての知識を身につける。 さらに、日本体育大学で日本の教育について学んできた ため、大学で学んだことを活かし、これらの国の教育制度、 体育教育についても詳しく追求していく。 【本論】 1. 日本の教育制度 義務教育は3年6年の9年間。高校進学率97%。文部科 学省の定めた学習指導要領をもとに授業を行う。約 10 年 に1度改訂され、現在の学校のでは、体育の授業や運動部 活動等の活性化を通じて、児童生徒がスポーツの楽しさ、 爽快さ、達成感などを体験する機会を豊かにすることによ り、生涯にわたりスポーツに親しむ基礎を培い、ひいては 体力の向上に資することを目指している。 2. イタリアについて 首都はベルリン。51件の世界遺産を持ち、世界で一番多 い。義務教育は5年3年3年の合計10年間。前期中等学 校の修了試験には筆記試験と高等試験がある。イタリアで はあまり学校での体育教育が充実しておらず、生徒は私服 で授業を行うなど日本の体育教育とは大きく違う。 3. フランスについて 首都はパリ。42件の世界遺産を持ち世界4位。義務教育 は5年4年3年のうちの10年間。フランスでは学習指導 要領に沿った授業を行わなければならないが、教員に教科 書の使用しなければならない義務はない。体育・スポーツ 教育ならびに学校および大学スポーツが、教育の公役務の 目的および任務として、教育制度の改革、落第対策および 社会的文化的不平等の縮小に貢献することを定めている。 4. ドイツについて 首都はベルリン。32件の世界遺産を持ち、世界4位。義 務教育は4年5年の合計9年間。小学校が4年生までで、 ここから進路が大きく分かれる。ドイツでは学校での部活 動はあまり行われず、スポーツ施設の加入率が高く、国民 の約1/3 がスポーツクラブに加入している。また、ドイツで は家族や友人と気軽にスポーツを楽しめる環境(散歩、サイ クリング)、選手育成を強化する施設が整っている。 5. イギリスについて 首都はロンドン、4つの国から成り立ち、正式名所はグレー ト・ブリテンおよび北アイルランド連合王国。義務教育は6 年5年合計11年間。16歳で義務教育が終わると就職など にも関係する修了試験を行う。学校体育では精神発達、道徳 的発達、社会的発達、文化的発達の4つを目指す。 6. フィンランドについて 首都はヘルシンキ。義務教育は6年3年で合計9年間。「平 等の教育」という教育理念を持つ。大学のレベルに差がなく 学歴で判断しない。学校体育では、必修と選択の両方で体育 があり、人気もある。また、スポーツ学校をつくり、多くの 高等学校と総合学校高学年が、体育とスポーツの専門化を図 るなどスポーツに力を入れている。 7. その他の国について ロシアではフィギアスケートのプルシェンコ選手が体育授 業カリキュラム作成に携わるなど、子どもたちが体育の授業 に興味を持つように工夫している。 【結論】 ヨーロッパでは、世界遺産を多く持つ国がいくつかあり、 ほとんどの国が世界ランキング上位を占めている。 ヨ-ロッパでもそれぞれの国によって教育制度は違い、義 務教育の年数も違っているが、幼稚園、小学校、中が項、高 校、大学という流れは、変わりない。また、今回調べたほと んどの国が日本とは違い、学校入学試験ではなく、修了試験 がある。また、学校の体育授業も国によって違っている。日 本のように学校で部活動が盛んで運動を行っていれば、ドイ ツのように学校ではあまり体育が盛んではないがスポーツ クラブの加入率がとても高いところもある。 イギリス・フィンランドでは体育教育から生涯スポーツに つなげるなど体育教育やスポーツに力を入れている。一方 で、イタリアではあまり体育教育が充実しておらず、学校体 育の授業は自由である。それぞれの国に、良い点、悪い点が あるため自分で判断して参考にしていくべきである。

ヨーロッパの教育制度に関する一考察

~イタリア・フランス・ドイツ・イギリス・フィンランドの比較~

(9)

日本体育大学 卒業抄録

体操研究室 指導教員 荒木 達雄 教授 学籍番号 13D0176

学生氏名 中島 杏奈

【序論】 日本では、2000 年にスポーツ政策が見直され、総合型地域ス ポーツクラブという地域に根差したスポーツクラブが各地に誕生 した。だが、スポーツが地域に浸透していく一方で、当初定めた 目標は達成されておらず、取り組んでいかなければいけない課題 は数多くある。地域に根差したスポーツクラブをいち早く取り入 れたドイツと比較することによって、日本の地域スポーツをより 豊かにしていくための解決策を明らかにしていく。そして、2020 年に東京五輪を控えている日本がどのようにしたらより地域全体 でスポーツが根付いていくのか、国全体が盛り上がり、日本を活 性化していくことができるか論じていく。 【本論】 1 スポーツ政策について 1950 年にドイツスポーツ連盟が創立された。その後、ドイツ 全域にスポーツクラブができていった。また、ゴールデン・プラ ンという政策ができ、政府が巨額をスポーツ施設に投じ、より多 くの人々のスポーツ環境が整えられ、ドイツのスポーツ人口は急 激に増加したのである。一方日本では、2000 年にスポーツ振興 基本法の策定、2011 年にはスポーツ基本法が施行され、2012 年 にはスポーツ基本法の理念を具現化するためのスポーツ基本計画 が策定され、地域スポーツが見直されたのである。 2 ドイツのスポーツフェラインと 日本の総合型地域スポーツクラブについて ドイツは19 世紀のフランスの制圧から逃れ、ドイツ民族によ り祖国を統一しようとし、ヤーンという人物が身体的にも精神的 にも強化するために体操運動、通称トゥルネンを始めた。そのト ゥルネンがだれでも参加できるスポーツクラブのもとになったの である。ドイツのスポーツクラブは毎年公的補助金を受け取って いて、単一種目だけでなく、様々な競技をすることができる。そ して、スポーツ施設だけでなく、宿泊施設や食事処も充実してい る。指導者の多くはボランティアで、スポーツの普及・発展に寄 与している。日本では、文明開化とともに、スポーツが広がり始 めた。当初は軍事的な目的で体操が導入されていった。そこから 国民は娯楽やスポーツを純粋に楽しむといった目的で人々にスポ ーツが浸透していった。スポーツの在り方を改めて見つめ直し、 国民1 人 1 人のライフステージに合わせたスポーツ活動を確立し ていくために、総合型地域スポーツクラブを各地域で育成す る目標を掲げた。 3 ドイツのスポーツフェラインと 日本の総合型地域スポーツクラブの課題について ドイツが抱える問題は、近年ドイツの全日制の学校が増え ているため、スポーツクラブでスポーツをする時間が減って きている。また、人口減少や少子高齢化の影響でスポーツク ラブを利用する人が全体的に少なくなっている。さらに、公 的補助の減少により、財源の確保が難しくなっていることも 明らかである。日本でも、当初目標としていた2010 年まで に全国の各市町村に 1 つ総合型地域スポーツクラブを育成 する計画は達成されなかった。地域ごとに様々な問題があ り、簡単に設置できるものではないことも確かである。また、 場所の問題が挙げられる。市の体育館が管理上の問題で、使 い勝手が悪いのである。市によっては、夜間照明など設備が ないなどの問題もある。日本には、使われていない施設や空 き家が数多くある。そのような場所を効率よく使っていくこ とが必要になってくるのである。さらに、日本のスポーツク ラブは単一の種目が多く、1 つのクラブで様々なスポーツを することができない。異種目の近隣の施設と協力することな どが求められる。 【結論】 ドイツのスポーツフェラインを調べた結果、日本とは施設 の設備や規模、種目など大きな違いがあった。日本も、限ら れた土地の中でどう工夫して種目を増やすか、スポーツ人口 を増やすことができるかが課題となってくる。また、両国に 共通して言えることは、少子高齢化の影響で高齢者のスポー ツというものについて考えていかなければならないという ことである。健康な体で長生きするためにも、より地域スポ ーツを根付かせ、スポーツを身近なものとしてとらえていく 必要がある。さらに、2020 年の東京五輪に向かって、青少 年の育成もさることながら子どもたちが気軽にスポーツに 親しめる場を作っていかなければならないだろう。スポーツ 環境を整えるためにも国が総力を挙げてスポーツづくりに 取り組み、政府が今の問題に対して真摯に向き合わなければ ならない。

ドイツの地域スポーツクラブと

日本の総合型地域スポーツクラブについての一考察

(10)

日本体育大学 卒業抄録

体操研究室 指導教員 荒木 達雄 教授 学籍番号 13D0178 学生氏名 西川 海里 1.目的 平成30 年に学習指導要領の改訂が行われる。平成 20 年度改定では「体育」の教科でダンス・武道の必修化等 が加えられ、日本では体育教育にますます力を入れてい る。そこで海外はどのような体育教育を行っているのか 興味が湧いた。先進国であり、スポーツ大国とも言われ ているアメリカとヨーロッパの一つとしてドイツに着 目した。アメリカは日本とは異なり、国で教育の基本(学 習指導要領)ではなく、国としてナショナルスタンダー ドという学習の指針を作り、そこから州ごとによって州 スタンダードという指針を設けている。その中で州体育 スタンダードに着目し、コネチカット州を例に挙げてア メリカの体育教育について調べる。また、ドイツは州ご とに日本でいう文部科学省が置かれており、学習指導要 領が分かれている。その中で典型的な学習指導要領であ るノルトライン・ヴェストファーレン州を例に挙げつ つ、ドイツ全体の体育教育に着目していく。そして、特 色や日本との違いについて研究することを目的とする。 2.結果及び考察 アメリカの教育の責任主体は、基本的には州に権限を 委託された学区にある。従って、全国的な教育課程の基 準にかかわる法令は存在しない。州ごとに示される教科 等の構成や学年配置、総授業時数、1単位時間の時間の 規定も当然、州によって異なる。そして、一般に各教科 の配当時間の規定もないので、各州が任意に定めるのが 一般的である。州から示される教育課程の基準は、いわ ゆる試案で法的な拘束力は持たない。体育は、幼稚園 (K)から高校段階(12)まで全員必修である。授業は、 日本と比べて少人数で行われ、実技では習熟度別学習も 多く取り入れられている。また、中学校段階以降、多数 の種目群から種目を選択する選択制も多く行われてい る。実際の体育の授業は小学校段階では、体育の専科教 員が授業を行ったり、クラス担任が授業を行ったりと学 区や各学校で違いがみられるが、規模の大きな小学校で は体育の専科教員が行っている。州によっては体育館が 無い学校もあり、予算が少ない学区では設備投資も無く 保護者の方や企業からの出資によって、グラウンドの設 備が整えられている学校もある。学校体育の費用が削減 され、州ごとの子どもたちの体力差や、学校体育の質の 低下が懸念されている。また、指導者の指導力の低下も 問題視されている。ドイツの教育制度はアメリカと同様 に州ごとに任せられている。基礎学校では、1授業時間 が45分を単位とし、1週間の授業時数は学年を重ねる ごとに増加していく。時には、ブロック時間と言われ9 0分授業が行われることもある。基本的に1年生から1 3年生まで必修であり、週3時間の授業時数が保証され ている。さらに、大学入学試験である試験科目として「ス ポーツ」を設定することが認められている。ドイツでは 体育科はスポーツ科とされている。教育委員会が認定し た学校は中等段階では、選択教科として週5時間の開講 が可能となっている。しかし、現実的には週2時間とい うものが多い。低学年は、合科教授の形のところが多く、 ほとんどが2年生までである。学校施設は、まだまだ不 十分なところが多く、加えて学習指導要領の中にも学校 体育の施設用具に関する規定がほとんど見られない。 3.結論 研究を通して、アメリカやドイツは日本より体育教育 に力を入れていると思っていたが、州によって教育方針 が異なり地域差が大きいことが分かった。日本では、1 つの学習指導要領で基本を定めているため授業内容での 格差はないが、アメリカでは、トップレベルの体育教育 を行っているところもあれば、体育の授業がない地域も ある。ドイツでは、学校体育には力を入れておらず、地 域スポーツに力を入れていることが多くみられる。その ために地域内格差が出ていると考えられる。それとは逆 に体育の種目が選択制であり、そのため体育嫌いの子ど もも少ない。アメリカ・ドイツは多種人国家のため体格 等の違う子どもたちを競争させようとはしない。競争よ りも、全員が一緒に楽しみながら体を動かすことが重要 とされている。日本では、体育嫌いの子どもが多くみら れる。日本でも体育を楽しいと思える授業展開を行うこ とが重要だ。現代の学校でも「多様性」が必要とされて いる。障がいのある子や男女の共同体育を普及するにあ たって全員が楽しい授業展開を行っていくべきである。

日本とアメリカとドイツの体育教育の比較研究

~コネチカット州、ノルトライン・ヴェストファーレン州~

参照

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