• 検索結果がありません。

タイトル

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "タイトル"

Copied!
51
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

海外のスマートメーター及び柔軟料金に関する動向

2012年3月12日

資料9

(2)

概要:北米におけるスマートメーター導入状況

 アメリカ連邦政府は2003年頃からスマートグリッドに関するレポート(Grid 2030 vision(2003))を発表し、2007年には実

現に向けた法律(EISA2007)、2009年には実証・開発を支援する法律(ARRA2009)を施行しており、スマートメーターの

導入を後押ししている。特に、カリフォルニア州、ペンシルバニア州、テキサス州等が先行して導入している。

 スマートメーターの導入は年々増加傾向にあり、全米で2009年では累計1,280万台で、2013年頃には5,200万台(全米設置数の約 1/3)に達すると予測している。  カリフォルニア州は、同州政府のデマンドレスポンス導入方針に従い、大手電力会社(PG&E、SCE、SDG&E)がスマートメーターを導 入中である。一方で、スマートメーター設置を拒否する需要家もいるため、その対応としてその権利を認めるOpt-Outプログラムを CPUCに提案している。  カナダブリティッシュコロンビア州のBCHydroでは、BルートはZigbeeを利用して、政府指令に基づき、IHDを設置する予定であるが、 消費者が自由に選択できることになっている。BCHydroでは、自らIHDを購入して、ニアリアルタイムの電力消費データを見る消費 者は全体の15%~30%程度と想定している。

出典)2010Assessment of Demand Response and Advanced Metering(2011年2月)

0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 35% 40% 45% 0 2,000,000 4,000,000 6,000,000 8,000,000 10,000,000 12,000,000 14,000,000 16,000,000

AMI others AMI導入率

(3)

概要:北米における柔軟な料金メニューの取り組み

 現在、アメリカでは、産業・業務需要家を中心に需給調整契約や緊急時デマンドレスポンス(DR)といった、需要側の

負荷抑制の取組に何らかのインセンティブを与えるデマンドレスポンスの効果が大きい。

 家庭向けのDRについても、現状ではエアコン等の直接機器制御が中心であるが、一方で、将来的には家庭部門を対

象とした柔軟直料金メニューによる削減効果のポテンシャルが大きく試算されている。

 アメリカでは数多くのデマンドレスポンスに関する社会実証が実施されているが、現在のところ、CPPやRTPなどのダイ

ナミック料金を実際に導入している電気事業者は数社程度である。

料金メニュー 導入事例 CPP

(Critical Peak Pricing: 緊急ピーク時課金)

• フロリダのGulfPowerとカリフォルニアのPG&Eで、CPPメニューを実施。カリフォルニア州公益事業委員会 (CPUC)はエネルギー行動計画を策定、目標の一つにピーク抑制の実現を掲げ、その中で需要家の自発 的意志によるダイナミックプライシングの促進が定められている。

• CPP+Techとして、セントラルエアコンの遮断を伴う場合もある(Automated Demand Response)。 PTR

(Peak Time Rebate: 緊急ピーク時リベート)

• SCE及びSDG&Eなどのカリフォルニア州の電力会社でPTRが導入(もしくは計画)されている。SDG&Eは、現 時点ではCPUCの認可を得ておらず、2012年5月を目処に提供開始予定。料金によって消費者行動を変化 させるプログラムがベースであるが、併せて直接負荷制御も実施するプログラムも用意されている。 RTP

(Real Time Pricing: リアルタイム料金)

• イリノイ州では、2006年の卸価格高騰を受け、2007年1月に、電力会社(ComEd 、Ameren)に対して、家庭 でのリアルタイム料金を課す法律が成立。法律を受けて、イリノイ州の電力会社(2社)では家庭におけるリ アルタイム料金を選択約款として提供している。

DLC

(Direct Load Control: 直接制御)

• PJM域内メリーランド州などを供給区域とする電力会社であるBaltimore Gas & Electric 社(BG&E)は、 PeakRewardsTMという直接負荷制御方式のプログラムを導入。

• 2011年7月22日に、PJMはBG&E管内に対して負荷制御を実施。初めてA/C100%全負荷制御(停止)を含む 直接負荷制御が実施され、需給バランスは維持された。しかし、発動時間が7時間を越え、4万件を超える 大量のクレームがBG&E社に入ったことから、公益事業委員会は経緯について確認作業を行っている。 EV用時間帯別料金 • 米国西海岸を中心にEVの導入が進展する中、 カリフォルニア州のSCE等ではEV用メニューを設定している。

(4)

概要:欧州におけるスマートメーター導入状況

 欧州では、不払い(盗電)の防止、電力小売り部門自由化に伴う顧客サービスの向上、省エネ喚起、2003年に発生し

た大規模停電などの背景により、各国で導入開始。

 イタリア、スウェーデンを皮切りに、2012年2月現在、スペイン、イギリス、フランスなど各国で導入義務化が始まってい

る(ドイツでは条件付き義務化).。EU全体でも、第三次EU指令でスマートメーターの導入を促している。

2003

2004

2005

2006

2007

2008

2009

2010

EU指令 第二次EU電力自由化指令 ・全需要家に対する電力自 由化の義務化(2007年7月 ~) ・価格、料金に対する透明 性のある情報の提供 各国の動き 電力供給の保障とインフラスト ラクチャー投資の予防手段に 関する指令 ・電力の需給バランスを確保 するような方策としてのデマン ド管理や先進メーターの活用 (スマートメーター(先進メー ターが初めて明記)) EUエネルギー効率化指令 省エネルギーを目的とした、 エネルギー消費量や使用 時間の実績値を正確に反 映・提供できるメーターの 設置の保証(技術的、金銭 的に可能な場合) 第三次EU電力自由化指令 ・スマートメーターの長期的な費用便益評価 の実施(18ヶ月以内) ・スマートメーターの導入スケジュール(最大 10年)を策定 ・2020年までに需要家の少なくとも80%に対し てスマートメーターの導入(経済的に成立する 場合) イタリア 電力スマートメーター の導入義務化(2011 年末までに95%) スウェーデン ・月1回検針義務化(2009年7月~) ・Vattenfallでスマートメーターの導入開 始

2002

イタリア ENELでスマート メーターの導入 開始 スペイン 2018年までに全需要家 へのスマートメーター導 入を義務化 イギリス 2020年までに全需要家へのスマー トメーター導入を発表。その後政権 交代により2019年までに前倒し。

2011

フランス 実証実験の結果を 受け、政府が全国 導入を決定

2012

オランダ スマートメーターの導入義務化を 否決。その後、2010年11月に自 主的導入に対して枠組みを規定。 イギリス、イタリア、 デンマーク、 スウェーデン 大規模停電の発生 ドイツ 新築建物にスマートメー ターの導入を義務化(技術 的・経済的に可能な場合) 出典) 各種資料よりMRI作成 導入義務化(事実上含む)

(5)

概要:欧州各国のスマートメーターに関する概況

 国別のスマートメーターの導入状況一覧

• 欧州主要国では、2009年のEU指令の影響もあり、全体的にスマートメーターの導入が進展しているが、導入数や導入に関する法制度の 状況は、個々の国によって異なっている。 国 スマートメーター導入状況(法制化の状況) イギリス 2019年までに世帯数2700万件に対しての導入義務付け。British Gasでは約40万件の需要家に設置済み。 フランス 政府および事業者(ERDF)の協調のもと、実質的に全戸導入が義務付け。2018年までに3500万件が目標。現在までのところ実証実験にて合計30万個のスマートメーターと7000個の中継器が導入済み。 イタリア ENELが先行していたが、2008年より導入義務化(遠隔検針可能な電子メーターの設置が義務付け)。2011年までに3600万件に導入。 オランダ 2010年11月にスマートメーターの自主的導入に対する法的枠組みを規定。EU指令に沿う形で、2020年まで80%の普及を目指す。(同国の世帯数は720万件) ドイツ 導入義務付けの予定はない。 スペイン 2018年末までの家庭用のメーター取り換えを発表。エンデサ社は2015年末までに1300万個導入を予定。 ノルウェー 現状では1時間値での検針は大口需要家のみ義務化。 スウェーデン 2009年7月以降、小口需要家に対して毎月の検針が義務付け。全数(約500万件)の設置が完了。 フィンランド 電力市場法(66/2009)により2014年までに80%のスマートメーター導入が求められている。現在は100万台設置。 デンマーク 一般家庭向けスマートメーターを規定する法的枠組みはない。 アイルランド 検討中。規制当局(CER)は、約6,000の需要家(一般家庭および中小企業)を対象に実証実験開始。 オーストリア 法的枠組みはないが一部のネットワーク事業者は自主的に設置。EnergieAGはメーター10,000台を設置済みで今後100,000台を設置予定。LinzStromは顧客240,000人に設置予定。 ベルギー Sibelgaは200台、Eandisは4,000台をLeestとHombeekに設置し、2012年までに約40,000台設置予定。

(6)

概要:欧州における柔軟な料金メニューの取り組み

 現在のところ、欧州では時間帯別料金の普及が進む一方で、ダイナミックプライシング等のスマートメーターを活用した料

金メニューを用いている国は少なく、現地ヒアリング調査等では、スマートメーターの本格導入後に検討するとの回答が多

かった。

 イタリアではスマートメーター導入にあわせて、2010年以降、規制料金にとどまる需要家には時間帯別料金が適用されている。  イギリスでは多くの事業者で既に時間帯別料金プランが用意されている一方で、2020年頃までダイナミックプライシング等の料金メ ニューの導入予定はない。決済に係るコスト、柔軟な料金に対しする需要家側の受容性等が理由として挙がっている。(事業者ヒアリング)

 フランスのEDFでは、現在でも、垂直統合時代の変動型料金メニューであるOption Tempo、Option EJPを提供しているが、新規加入は 受け付けていない。  北欧では、ノルドプールの卸売価格を小売に転嫁できるRTP(リアルタイム料金)の可能性も検討されている。 7.0 8.4 18.8 49.7 10.0 12.0 0.0 10.0 20.0 30.0 40.0 50.0 60.0 オフピーク ピーク オフピーク ピーク オフピーク ピーク

Blue White Red

cen t/k W h フランスにおける変動型時間帯別料金の例: Option Tempoの料金単価(2012年) 規制料金 自由料金 一律 料金 × ○(Price protectionなどのオ プションもあり) 時間 帯別 料金 ○ ○

(例:ENEL社 e-light bioraria)

イタリアにおける 規制/自由料金と時間帯別料金の例 特に需給逼迫が見込まれ る11月~3月までの22日 間に適用。(土日休日以 外) 比較的高い需要が見込ま れる10月~3月まで43日 間に適用。(日曜以外) Red, White以外の残りの 300日間に適用。(日曜日 は常に青)

(7)

概要:アジア・オセアニアにおけるスマートメーター導入状況

 アジア・オセアニア各国でもスマートグリッド計画の一環として、スマートメーターの導入計画が立ちあがっている。

 特に中国・韓国では急速に導入が進んでおり、複数の国内メーカーが価格競争を行っている。ただし、中国の事例で

は品質問題も度々確認されており、入札停止処分になる事例も報告されている。

 オーストラリアでは、ビクトリア州の取り組みが先行しているが、2011年末にIHDに対する補助金や柔軟な料金メニュー

の導入延長など制度に対する変更点を発表している。

国名 概要 中国 • 政府のスマートグリッド計画に従い大規模な導入を実施。2011年9月時点でに5850万個のスマートメーターが導入、 2015年までに2.3億個のスマートメーターを導入予定。 韓国 • 韓国は2010年1月「スマートグリッド国家ロードマップ」を発表。2020年までに全需要家に対するスマートメーター及 び双方向通信システムのインフラ基盤構築を進めている。 オーストラリア • オーストラリアでは、ビクトリア州など一部の州が先行してスマートメーターの導入を検討。ビクトリア州では、2006 年に導入義務化され、当初計画からは遅れているが、2013年までに設置される予定。 インド • 配電ロスの削減を目的としたR-APDRPが展開されており、その一環としてスマートメーターの導入が計画されてい る。州営の電力会社毎に取り組みがなされ、IT企業が中心となって導入が実施されていく見込み。 台湾 • 台湾では、経済部が2010年にAMIプロジェクトの開始を発表。台湾の全1200万の住宅需要家をスマートメーターに 変更(予算NT$30 billion (US$980.39 million)する計画。

タイ • 地方電力公社(PEA)は、2016年までに300万台、2021年までには1500万台のスマートメーターを導入を計画。 シンガポール • Intelligence Energy System(IES)と呼ばれる、スマートメーターの導入等に関する実証実験を実施。

フィリピン • 民間配電事業者であるMeralcoにてスマートメーターの導入に向けた実証実験を実施している。

ニュージーランド • 国としての規制は設けられていないが、各小売事業者がリモート検針用にメーターを設置。2012年末までに130万 個、2013年末までに全200万個の80%にあたる約160万個のスマートメーター導入計画があるとされている。

(8)

詳細

1.北米の動向(スマートメーター&料金メニューの導入状況)

2.欧州の動向(スマートメーター&料金メニューの導入状況)

3.アジア・オセアニアの動向(スマートメーター&料金メニューの導入状況)

(9)

1-1.北米におけるスマートメーターに関する概況

 連邦政府の動きとスマートメーターの導入

• アメリカの連邦政府は2003年頃からスマートグリッドに関するレポート(Grid 2030 vision(2003))を発表し、2007年には実現に向けた法律 (EISA2007)、2009年には実証・開発を支援する法律(ARRA2009)を施行しており、スマートメーターの導入を後押ししている。特に、カリ フォルニア州、ペンシルバニア州、テキサス州等を中心としてスマートメーターの導入が進展している。 • スマートメーターの導入は年々増加傾向にあり、2009年では累計1,280万台で、2013年頃には5,200万台(全米設置数の約1/3)に達すると 予測している 法令等 概要 Grid 2030 vision(2003) ・21世紀の電力系統のあり方を提示

Energy Independence and Security Act of 2007(2007年 エネルギー自立・. 安全保障法(EISA2007))

・スマートグリッドに関する相互接続フレームワークの作 成やタスクフォースの立ち上げ、システム報告書の作成、 技術開発・実証が規定

スマートグリッドE-フォーラム・タスクフォース・Modern Grid Strategy(National Energy Technology Laboratory)

・スマートグリッドが有するべき機能・特徴を各業界のス テークホルダーとともに議論

American Recovery and Reinvestment Act of 2009(2009 年アメリカ再生・再投資法(ARRA2009)) ・この法案の一部でスマートグリッド推進を提言 ・スマートグリッドに関する実証実験・開発などに45億ド ルの支援を行う。 AMIの導入状況 (2010年) 0% 5% 10% 15% 20% 25% 30% 35% 40% 45% 0 2,000,000 4,000,000 6,000,000 8,000,000 10,000,000 12,000,000 14,000,000 16,000,000

(10)

1-1.北米におけるスマートメーターに関する概況

 州別のスマートメーターの導入

• アメリカの主要州のスマートメーター導入状況を整理すると、スマートメーターの導入義務化を法制化している州もあるが、義務化を法制 化していない場合もある。なお、電力会社はスマートメーター導入と併せて料金改定を州公益事業委員会に申請している場合がある。

州 スマートメーター導入状況(法制化の状況)

カリフォルニア州 2008年:CPUCはSouthern California Edison、San Diego Gas & Electric、Pacific Gas & Electricに対し、各社による住宅および企業へのスマートメーター設置費用約46億ドルの需要家への課金計画を承認した。

テキサス州

2008年:Austin Energy、住宅向けスマートメーター約26万台の設置を開始。

2009年3月:CenterPoint Energy Houston Electricがスマートメーターの設置を開始。2009年に145,000台、2010年に 500,000台、以後も設置を継続し、CenterPointサービスエリア内顧客、全220万件に設置予定。

2009年10月:Oncorがスマートメーター300万台の導入を開始、2012年までに完了予定。

フロリダ州 2008年1月~5月:Florida Power &Light Co.が住宅向けスマートメーター導入を開始。50,000件を1セットとして2セット実施。

オハイオ州

2008年5月、法制化:州の主要電力事業者に対し、スマートグリッド/スマートメーターに関係して、「電力に関するセキ ュリティプラン」を州公益事業委員会に申請するよう求める法が制定した。各事業者の提案書にはスマートメーターの 設置に関する内容が盛り込まれた。

ペンシルバニア州 2008年10月、法制化:州におけるスマートメーター導入を要求する法律が制定された。具体的には、配電事業者に対し、10年以内に全需要家にスマートメーターを設置するスマートメーター導入計画を提出するよう要求した。

イリノイ州 2008年9月:イリノイ通商委員会(Illinois Commerce Commission)がCommonweal Edisonのスマートグリッドプロジェクト(スマートメーター20万台の導入を含む)を承認。

ミシガン州 2008年7月:MPSC(Michigan Public Services Commission)は、先に承認したAMIパイロットプログラムに関する標準を発行。

ジョージア州 2008年:Georgia Powerは40万の需要家にスマートメーターを設置。以後3年間に全州の需要家にスマートメーターを設置する予定。

メリーランド州 2008年7月:Baltimore Gas & Electricはスマートメーターパイロットプログラムを開始。2009年初めにAMIプログラムの全システムを稼動、スマートメーターの設置は2012年に完了予定。

(11)

1-1.北米におけるスマートメーターに関する概況

 デマンドレスポンスの効果

• アメリカFERCでは、産業・業務需要家による需給調整契約をDRの大きな要素として捉えている。ただしそれ以上に、電力卸市場における 緊急時DRの取引が急増しており、電力卸取引所による大口需要家の参画が大きなポテンシャルと位置づけている。なお、家庭用では直 接負荷制御(Direct Load Control)が大きなポテンシャルと想定しているが、現時点では大口需要家の削減ポテンシャルからすると小規模 であり、今後に期待されている。

• アメリカ全土のDR実証実験の試算結果を下記に取りまとめた。料金体系別では、CPPが最も効果が高いと結論付けられている。特に、負 荷制御機器(PCT)、IHD 等のw/T(withTechnology) によって効果が高まる結果となっている。

DRの効果(2010年)

2010Assessment of Demand Response and Advanced Metering(2011年2月)

0 2,000 4,000 6,000 8,000 10,000 12,000 14,000 Inter rupt ible Load Direct Loa d Co ntro l Emer genc y Dem and Res pons e Load as a Capa city Res ource Dem and Bidd ing & Buy -Back Spinni ng Res erves Non-S pinni ng Res erves Reg ulat ion Other Rea l-Tim e Pr icing Criti cal P eak Prici ng Criti cal P eak Prici ng w ith Lo ad ... Pea k Ti me Reba te Syst em P eak Res pons e Tr ansm i... Tim e-o f-Use Other Wholesale Residential Commercial and Industrial 電力卸市場における緊急時 DRの取引が急増。電力卸取 引所による大口需要家の参画 が大きなポテンシャルとなって いる 産業需要家と電力会 社による需給調整契 約もDRの大きなポテ ンシャルとなっている。 家庭用では負荷直接 制御の大きなポテン シャルとなっている 価格ベース・プログラム インセンティブベース・プログラム 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% C L P P la n It W is e -T O U P S E & G -T O U -w / C AC S P P -T O U P S E -T O U X c e l-T O U -w / C AC P S E & G -T O U -w / o C AC X c e l-T O U -w / o C AC C L P P la n It W is e -T O U w / T P S E & G -T O U w / T G u lf-T O U w / T AD R S -T O U w / T -0 5 AD R S -T O U w / T -0 4 C L P P la n It W is e -C P P Am e re n U E -C P P -0 4 Am e re n U E -C P P -0 5 S P P -C P P X c e l-C P P -w / o C AC P S E & G -C P P -w / C AC P S E & G -C P P -w / o C AC BG E S E P -C P P P o w e rC e n ts -C P P -AE X c e l-C P P -w / C AC P o w e rC e n ts -C P P X c e l-C P P -N T w / o C AC X c e l-C P P -N T w / C AC Id ah o -C P P C L P P la n It W is e -C P P w / T S P P -C P P w / T -A O ly m pi c -C P P w / T Am e re n U E -C P P w / T -0 5 S P P -C P P w / T -C BG E S E P -C P P w / T Am e re n U E -C P P w / T -0 4 G P U -C P P G u lf-C P P w / T AD R S -C P P w / T -0 5 X c e l-C P P w / T -N T w / C AC X c e l-C P P w / T -N A P S E & G -C P P w / T P o w e rC e n ts -C P P w / T P o w e rC e n ts -C P P w / T -AE AD R S -C P P w / T -0 4 X c e l-C P P w / T -T S w / C AC P o w e rC e n ts -P T R -AE C L P P la n It W is e -P T R P o w e rC e n ts -P T R An ah e im -P T R BG E S E P -P T R -L BG E S E P -P T R -H BG E S E P -P T R -L O R B BG E S E P -P T R -H O R B C L P P la n It W is e -P T R w / T P o w e rC e n ts -P T R w / T P o w e rC e n ts -P T R w / T -AE BG E S E P -P T R w / T -L BG E S E P -P T R w / T -H P o w e rC e n ts -R T P E S P P -R T P O ly m pi c -R T P

CPP w/T

CPP

TOU w/T

TOU

PTR w/T

PTR

RTP

パイロットプログラムの料金メニュー別ピーク需要削減効果 各種公表資料より作成

(12)

1-2.北米における状況(SDG&E)

・米国カリフォルニア州では、同州政府のデマンドレスポンス導入方針に従い、大手電力会社(PG&E、SCE、SDG&E)がスマートメーター を導入中である。 ・SDG&Eは、同社全顧客を対象に、スマートメーター(電力140万戸、ガス80万戸)を導入するともに、関連通信システム・情報システムを 導入中。2011年中に全ての導入作業が終了する見込み。(2011年上半期終了時点で、95%で導入済み) ・メーターや通信、MDMS等を含むスマートメーターシステム全体の導入費用は約572百万ドル(約450億円)。費用を約40~51百万ドル (2007年正味現在価値ベース)上回る効果を見込む。導入効果の約4割はDR効果となっている。なお、ガスにおいては、省エネルギー やDRの効果を期待しているわけではない。 ・SDG&EのAルートはRFメッシュで、900MHz帯(IEEE 802 15.4g)を利用しており、データ収集割合は99%を超えている。RFメッシュでデー タをセルリレーに集め、その後携帯電話で電力会社のセンターに集めている(下位系通信はRFメッシュ、上位系通信(バックホール)は 携帯電話)。RFメッシュネットワーク技術としては、1,000~2,000世帯で1つのセルを構成し、各セルが独自のホッピングを実施している。 SDG&E社では2,000程度のセルが構成されている。 ・ RFメッシュによるデータ収集が難しいポイントについては、メーターから直接携帯電話等でデータ収集している。 ・Aルートは双方向通信であるが、検針情報等の家庭→電力が全体の9割、遠隔遮断等の電力→家庭が全体の1割程度というような全 体のシステムをデザインしている。 Zigbee (2.4GHz) GPS/GPRS Wireless Network Meter Data Management System (MDMS) Existing System Smart Meter (120万個) (2,200箇所) Cell Relay Data Collection (10機) Smart Gas Meter (80万個) In Home Display Home Appliances Demand Response Energy Saving

図 SDG&Eスマートメーターシステムの概要

RF Mesh (920 MHz)

SEP 1.1

2 chips

<通信会社回線>

(13)

1-2.北米における状況(SDG&E)

・SDG&EのBルートもRFメッシュで、2.4GHz帯のZigbeeを利用しており、SEP1.1に準拠している。

・現時点では、Bルートはガスメーターのデータを電力メーターで集めるために利用されている。Bルートは現時点で

はガスメーターの検針情報を収集しているだけだが、将来的には、宅内のIHDやエアコン等の家電など10のデバイ

スに繋がることを想定している。

・CPUCからの要請を受け、需要家5,000箇所にIn Home Display (IHD)を配布し、DR効果測定実証を行う予定(既に

700戸に配布済み)。スマートメーターまたはインターネット経由でIHDに対して、ほぼリアルタイムでの情報提供が可

能。提供データ:「当日の累積電力使用量(kWh)」「当該時間帯の電力単価($/kWh)」「当日の電力料金額($)」「電力

消費(kW)」「気温」

・デマンドコントローラーに接続した家電(特にエアコン)は、電力会社の指示(インターネット経由)により負荷遮断可

能。

(14)

1-2.北米における状況(PG&E)

・約500万台のスマートメーターの設置が進展している(全米でも最大規模) 。

・Aルートの通信では、繁華街・都市部では電波干渉や遮蔽等によって、また過疎地・農耕地ではメーター密度が十

分でないことによって、 RFメッシュが届きにくいため、中継器(リピーター)を当初想定よりも大量に設置する必要があ

る。そのため、RFメッシュだけでエリアをカバーする場合はコストアップとなると言われている。

・Bルートは、SEP1.0に準拠したチップがメーターに具備されているが、まだ実際には運用されていない。

http://www.pge.com/myhome/customerservice/meter/smartmeter/facts/

<概要・進捗状況>

◆電力スマートメーターは、一般家庭の電力使用量を1時間間隔で記録(法人の場合は15分間隔)。

◆ガススマートメーターは、ガス使用量を毎日1回記録。

◆収集されたデータはセキュリティ確保された無線通信網経由PG&Eに伝送される。

◆需要家は、毎月随時自分のエネルギー消費量を確認することが可能。

◆将来的には停電検知・復旧機能を提供。

<通信インフラについて>

◆ RFメッシュ方式における通信インフラコストは、

95%以上のエリアをカバーするとした場合には、急

激にコストが上昇することを示している。繁華街・都

市部では電波干渉や遮蔽等によって、また過疎

地・農耕地ではメーター密度が十分でないことに

よって、 RFメッシュが届きにくいため、中継器(リ

ピーター)を当初想定よりも大量に設置する必要が

ある。

(15)

1-2.北米における状況(PG&E)

・PG&Eは機能を拡張するため、当初計画からのアップグレードを行った。

アップグレード前 機械式 電力線通信 アップグレード前 機械式 電力線通信 アップグレード後 電子式 無線通信+電力線通信 アップグレード後 電子式 無線通信+電力線通信 項目 アップグレード前 アップグレード後 メーター 機械式メーターに通信モ ジュールの取付け=改造 電子式メーター=取り換え (通信機能付き) 遠隔開閉 ”connect/disconnect collar” 負荷制限型スイッチ (Integrated load limiting connect/disconnect switch) HAN機能 なし 機能を搭載 通信 電力線搬送(PLC)方式 RFメッシュ方式 (一部PLC方式のまま) 費用 17.4億ドル 6.23億ドルの追加 メーターのアップグレードのイメージ GE資料 アップグレード前後のシステムの変化のイメージ 通信モジュール 従来の機械式メーター 電子式メーター

(16)

1-2.北米における状況(カリフォルニア州のOpt-outプログラム)

 導入背景・概要

• 電力各社は、需要家にスマートメーター導入を拒否する権利を認めるOpt-OutプログラムをCPUCに提案した。CPUCは2011年9月に、 通達A11-03-14を発出し、同州大手電力各社に対して家庭部門でのスマートメーター導入に際し、需要家が拒否する場合はその意向 を遵守し、既存の機械式メーターでの計量を続けるよう指示した。主な指示事項は以下の通り。  需要家がスマートメーターの導入の拒否・遅延を求める場合の手続きを電力各社が定め、公開すること  スマートメーター据付工事の際には、需要家に十分前もってその旨通知すること  拒否・遅延を届け出た需要家は”Delay List”に整理すること。

 Delay Listに入った需要家が後になってスマートメーター導入を求める場合は、直ちにDelay Listから削除すること • Opt-Outプログラムに申し込む需要家(スマートメーターを拒否する家庭用需要家)は、機械式メーター回帰による割り増し費用を支払 うことになる。具体的には、スマートメーターの取外し費用、検針員による検針費用、スマートメーターから機械式への移行に伴うITシ ステム修正費用等が該当する。費用水準については、PG&E社は、CPUCに対して料金案を以下のように提示している。アップフロント 費と月極め費の2段階方式となっており、需要家の資金繰りに応じて以下4オプションから支払い方式を選択できるようにする意向であ る。いずれにしろ、アップフロント費で10,000円以上、その後の月極め費として1,000円/月以上という、かなり高額な費用を支払うことを 求めていた。 オプ ショ ン アップフロント費 月極め費 固定料金 従量料金(ガススマートメーターのみ取り外す 場合) 従量料金(電力とガススマートメー ターを取り外す場合) 1 $135.00 $20.00 - - 2 $135.00 - $0.532/therm $0.036/kWh 3 $270.00 $14.00 - - 4 $270.00 - $0.387/therm $0.026/kWh

・カリフォルニア州では、スマートメーターを介した無線通信による健康被害を懸念する需要家が、スマートメーター反対

運動を展開した結果、電力各社は需要家にスマートメーター導入を拒否する権利を認めるOpt-OutプログラムをCPUC

に提案した。 2012年2月、CPUCは、この提案の一部を修正して、機械式メーター回帰する場合、初期費用$75、月々

$10 (低所得者向けには、初期費用$10、月々 $5)と設定した。

(17)

1-2.北米における状況(コンシューマーエナジー)

・ミシガン州のコンシューマーエナジーでは、需要家数1.9millionのセミルーラル地域だが、スマートメー

ターの通信を、メーターから電力会社までVerizonの携帯電話を活用している。Verizonなどの通信会社

(キャリア)がスマートメーターの通信に関心を持ち始めている。

 州公益事業委員会の取り組み

• MPSC(Michigan Public Services Commission)は、2011年秋に州内各地にスマートメーター導入に関して反対意見が増えてきたことを 受けて、2012年1月にミシガン州の電力会社に対して、スマートメーター導入の計画、費用対効果、プライバシーを守る手段等に関す る調査を実施した。今年中に利害関係者がコメントを出し合い、MPSCの理事会に勧告案を報告することとなっている。

 通信ネットワークに携帯網の活用

• ミシガン州のConsumers Energyは2012年より約1.8百万(1.9百万)の住宅/商業需要家にスマートメーターの本格導入を開始するが、 スマートメーターの通信手段として既存のセルラー網(携帯電話網)を利用した低コストのスマートグリッドソリューションを選定した。 • Consumers Energyでは、2010年10月よりスマートグリッド用にVerizonのセルラー網の利用を始めている。 • スマートグリッドは既存のセルラー網の利用で大幅なコストダウンが図れるため、Utility各社も携帯電話事業者側も関心が急増してい る。

• Verizon Online High Speed Internet社はVerizon Online High Speed Internet High-Speed Internet というインターネットサービスをミシ ガン州のGrand Rapidsで提供。Connect Utilitiesという会社が同サービスを利用して需要家とUtilitiesを結びつけるサポートを行ってい る。

(18)

1-2.北米における状況(BCHydro)

・カナダBCHydroでは、AルートはRFメッシュで、900MHz帯(IEEE 802 15.4g)を利用。RFメッシュでデータ

をセルリレーに集め、その後WiMax、携帯電話、衛星で電力会社のセンターに集めている(下位系通信

はRFメッシュ、上位系通信はWiMax、携帯電話、衛星)。

 導入背景・概要

• BCHydroはブリティッシュコロンビア州が株主の電力会社で、BC州人口の約95%である180万人に電力供給している。スマートメーター の設置は2011年7月にスタートし、2012年末には完了する予定である。2011年12月段階では、約40万世帯(全体の2割程度)に導入が 進展している。 • スマートメーター導入、家庭でのエネルギー見え る化推進、先進通信インフラ整備による系統状 況把握力の向上、盗電防止、既存情報システム や課金システムとMDMSの統合を実施する。メー ターは2011年に取り付け開始し、2012年中に完 了。その他インフラも2014年までに整備完了する。 • AルートはRFメッシュで、900MHz帯(IEEE 802 15.4g)を利用している。現時点のデータ収集割 合は99%程度である。RFメッシュでデータをセル リレーに集め、その後WiMax、携帯電話、衛星で 電力会社のセンターに集めている(下位系通信 はRFメッシュ、上位系通信はWiMax、携帯電話、 衛星)。都市部の密集している地域は全体の6割 でWiMaxを利用し、郊外は携帯電話を利用し、過 疎地は衛星を利用している。

HOME AREA NETWORK (HAN) DATA CENTRE

FIELD AREA NETWORK (FAN) WIDE AREA NETWORK (WAN)

SATELLITE CELLULAR Automated Data Collection System (ADCS) Meter Data Mgmt System (MDMS) COLLECTOR Feeder and Transformer Meters Commercial Multi-dwelling Units Residential In Home Display SMART METER Solar Panel Electric Vehicles Smart Appliances Computer Access via Dongle Programmable Controllable Thermostats Computer Access Portal Mobile Future Addition INT E RNET SOLUTION ARCHITECTURE

Enterprise Service Bus (ESB) Distribution Mgmt System Outage Mgmt System Other Enterprise Applications SAP Firewall ADSL Wimax 22℃ kWh CO2 22℃ kWh CO2

(19)

1-2.北米における状況(BCHydro)

・カナダBCHydroでは、BルートはZigbeeを利用して、政府指令に基づき、IHDを設置する予定であるが、

消費者が自由に選択できることになっている。BCHydroでは、自らIHDを購入して、ニアリアルタイムの

電力消費データを見る消費者は全体の15%~30%程度と想定している

 導入背景・概要

• スマートメーターの設置後、消費者は宅内フィードバックツール(みえる化機器)をオプションで利用できる。また、BルートはRFメッシュ で、2.4GHz帯のZigbeeを利用する。SEP2.0での伝送メディアであり、将来的にはSEP3.0のバージョンアップも可能。 • IHDは政府指令ではあるが、消費者が自由に選択できることになっている。BCHydroでは、自らIHDを購入して、ニアリアルタイムの電 力消費データを見る消費者は全体の15%~30%程度と想定している。IHDの費用は、その性能によって25~300ドルと幅があるが、基本 的にはニアリアルタイムのデータが見ることが出来る。 • また、BGHydroでは、IHDを活用するしないにかかわらず、標準的にメーターに2つの通信媒体(Aルート、Bルート)を組み込んでいる。  需要家は、エネルギー消費量のリアルタイムに近い(near real-time)情報を提供する宅内ディスプレーを購入するため のインセンティブ(リベートプログラム)を利用することができる(Bルート)。  全てのお客様は、前日の電力消費データを掲載するセキュアなウェブサイトにアクセスでき、また電力使用量分析ツー ルを利用することができる(Aルート) 。

IHDの事例

(20)

 CPP

• アメリカでは数多くのデマンドレスポンスに関する社会実証が実施されており、フロリダのGulfPowerとカリフォルニアのPG&Eにおいては実 際にCPPメニューが実施されている。 • カリフォルニア州公益事業委員会(CPUC)はエネルギー行動計画を策定、目標の一つにピーク抑制の実現を掲げ、その中で需要家の自 発的意志によるダイナミックプライシングの促進が定められている。事業者がこのような料金制度を採択する場合は、公益事業委員会の 認可を受けた後、事業者の選択約款に記載されることとなる。 • アメリカのイリノイ州では、2003年~2006年にRTPに関する実証実験を実施した。イリノイ州では、2006年の卸価格高騰を受け、2007年1 月に、電力会社(ComEd 、Ameren)に対して、家庭でのリアルタイム料金を課す法律が成立した。法律を受けて、イリノイ州の電力会社で は家庭におけるリアルタイム料金を選択約款として提供している。リアルタイム料金メニューを実施しているのは、イリノイ州の2社程度で ある。

1-3 .北米における柔軟な料金メニューの動向(1)

現在アメリカで実施されているCPPメニューの概要 会社名 料金体系 時間帯 単価 Gulf Power CPP ■夏季(5月から10月)の平日:休日は時間帯2と時間帯3が同じ ・時間帯1 23時~6時 ・時間帯2 6時~13時、18時~23時 ・時間帯3 13~18時 ■冬季(11月から4月)の平日:休日は時間帯2と時間帯3が同じ ・時間帯1 23時~5時 ・時間帯2 5時~6時、10時~23時 ・時間帯3 6~10時 ■カスタマー料金 10ドル ■プログラム参加費 4.95ドル ■料金単価 ・時間帯1 1.785セント/kWh ・時間帯2 3.021セント/kWh ・時間帯3 7.598セント/kWh ・CPP 28.5セント/kWh PG&E CPP ■5月から10月の平日(年間15回)  ・ハイプライスピリオド(CPP発動日の14時~19時) ■6月から9月の間のハイプライスピリオド以外(ノンハイプライスピリオ ド) ■ハイプライスピリオドにおける加算 60セン ト/kWh加算(1~5段階) ■ノンハイプライスピリオドにおける割引 2.992セント/kWh(1~5段階) ■6月~9月の全期間における割引 1セン ト/kWh(3~5段階) 電力会社 需要家数 運営会社 開始 時期 卸電力 市場 メニュー 参加率 参加費 全需要家の 負担額 ComEd 340万件 Converge 2006 PJM Residential Real

Time 0.3% 2.25ドル/月 14セント/月 Ameren Illinois

Utilities 106万件 CNT Energy 2007 MISO

Power Smart

(21)

 PTR

• カリフォルニア州の電力会社では、スマートメーターの導入普及に伴い、それを活用したPeak Time Rebateプログラムの導入(もしくは計 画)されている。料金によって消費者行動を変化させるプログラムがベースであるが、併せて直接負荷制御も実施するプログラムも用意さ れている。 • SDG&Eでは、宣言したピークタイムでの需要削減行為に対して0.75~1.25$/kWhという比較的高額な報奨金を出すものである。需要家の 自発的取り組みによるピーク需要削減を意図しているが、エアコンなどSDG&Eが提供するスイッチなどで調整可能な家電に対しては、 ピークタイムにSDG&Eの指令による負荷削減を行う。つまりいわゆる直接負荷制限方式の性格を帯びている部分もある。なお、現時点で はCPUCの認可を得ておらず、2012年5月を目処に提供開始予定である。

1-3 .北米における柔軟な料金メニューの動向(2)

名称 Peak Time Rebate (Schedule PTR)

対象 ・スマートメーター導入済みの家庭用需要家が対象 ・ダイレクトアクセス需要家(自由化需要家)やアグリゲーションに参加している需要家は適用除外。 料金 ・SDG&Eが指定したピークタイム(PT)での需要削減行為に対して、 0.75$/kWh 1.25$/kWh(Enabling Technologyを通じた需要削減の場合) ・需要削減できない場合の罰則は無し。 概要 <ピークタイム(PT)の宣言> ・CPP発動時など、SDG&Eが必要と認める時間帯に同社が宣言 ・PT発動の需要家への通知は、マスメディアやe-mail等を通じて行う。SDG&Eは需要家への「確実な」通知は保証しない。 <ピークタイム時間帯> ・SDG&Eが指定した日の11:00~18:00 <①ベースラインの設定> ・指定日が平日の場合、指定日の直近5日(休日省く)のうち消費量の大きい順に3日間をとりだし、11:00~18:00の消費量(kWh)の平均 値をベースラインとする。 ・指定日が休日・週末の場合、指定日の直近3週末のうち最も消費量が大きい日を取り出し、11:00~18:00の消費量(kWh)をベースライン とする。 <②PT時の電力消費量の測定> ・PT指定日の11:00~18:00のメーター値を電力消費量とする。 <需要削減量の算定> ・(①―②)を需要削減量とする。 <Enabling Technology> ・SDG&Eからの指示により、自動的に電力消費量を削減する屋内電気機器であり、SDG&Eに登録されているものをEnabling Technologyと見 なす。Programme Communicating Thermostat (PCT)、AC cycling、pool pump cyclingなどを通じて制御。

(22)

 DLC(ダイレクトロードコントロール)(1)

• PJM域内メリーランド州などを供給区域とする電力会社であるBaltimore Gas & Electric 社(BG&E)は、PeakRewardsTMという直接負荷制 御方式のプログラムを導入している。 • 直接負荷制御方式の導入の背景としては、BG&E社は1980年代から直接負荷制御型のプログラムを導入していた。  Rider 5:家庭用エアコンの負荷制御(50%)を行うプログラムであり約220,000需要家が参加していた。参加すると年間40ドル の報奨金を受け取ることが出来る。  Rider 6:水冷式ヒートポンプ(ヒーター)の負荷制御(100%)を行うプログラムであり約75,000需要家が参加していた。参加す ると年間20ドルの報奨金を受け取ることが出来る。 • 2000年代に入ると米国北東部でDR、省エネの必要性が高まり、メリーランド州公益事業委員会のイニシアティブに従って、BG&Eは2007年 からSmart Energy Savors Programをスタートした。その中で上記のRide 5/6がPeakRewards PeakRewardsTMとして衣替えして導入された。 • PeakRewardsTMでは、需要家はエアコン負荷制御率を50%/75%/100%から選べるようになり、それに応じて毎年50$/75$/100$の報奨金を 受け取ることが出来るようになった(加入初年度のみ左記の倍額を受け取ることが出来る)。また負荷制御に必要なスイッチ等はBG&Eが 無償で供与している。 • 通信手段はPager(ポケベル)であり、スマートメーターによる制御ではない。 • この直接負荷制御方式のプログラムを導入しており、2011年7月22日に大規模な負荷制御を発動した。同プログラムによる負荷制限発動 には以下2つのパターンがある。2011年7月22日以前は”Non-Emergency”ステータスでの負荷制限例は存在したが、”Emergency”ステー タスの事例はなかった。  “Emergency”:BGE管内の需給逼迫が懸念される場合に発動される。この場合、Peak Rewardsに参加している需要家は、 その契約制御率(50%/75%/100%)に応じて消費電力が制限される。全契約者が参加する。  “Non-Emergency”:BGE管内の需給逼迫懸念はないが、卸取引市場の価格高騰が懸念される場合に発動される。この場 合、Peak Rewardsに参加している需要家は、その契約制御率(50%/75%/100%)に関わらず50%の負荷制限を受ける。全契約 者が参加するが、年2回まで負荷制限を拒否できる。その場合は、発動通知が出てから電話またはBGE社ウェブサイト経 由で手続きする。

1-3 .北米における柔軟な料金メニューの動向(3)

(23)

 DLC(ダイレクトロードコントロール)(2)

• 2011年7月22日は、極端な高温によるPJM管内の需給逼迫が予想されたため、PJMはBG&E管内に対して負荷制御の実施を指示した。 PeakRewardsTMのもとで初めてA/C100%全負荷制御(停止)を含む直接負荷制御が実施された。結果として需給バランスは維持され、大 規模停電等の事象は発生しなかった。 • しかし、発動時間が7時間を越えていたことから、100%負荷制限契約を結んでいる需要家を中心に、4万件を超える大量のクレームが BG&E社に入ったことから、公益事業委員会は今回の経緯についてBG&E社に確認作業を行っている。 • 今回の負荷制限は7時間45分(一部の需要家はプログラムミスにより更に長時間)に及んだ。PeakRewardsの契約には制限時間の上限値 に関する規定はなく、契約上は何時間でも負荷制限を実施できる。

1-3 .北米における柔軟な料金メニューの動向(4)

PeakRewardsTMによる負荷制限発動時間

BG&Eにおける直接負荷発動事象の時系列整理

(24)

 DLC(ダイレクトロードコントロール)(3)

• DRの効果:BG&E社は、公益事業委員会への報告の中で、以下のメリットを指摘している。 <良好な費用対効果> • ピーク需要削減のための費用対効果はおおよそ1:6(140M$:900M$)としており、ピーク需要対応のための発電所・系統増設よりも圧倒的 に効率的な手段と評価している。 <予見可能なDR効果> • 直接負荷制御方式のメリットとして、負荷制御を発動した場合に見込めるピーク削減量を確実に見通せる。本プログラムの導入による負 荷削減能力を約600MWと見込んでいたが、今回の対応でも同じく600MW超のDR効果を確保できた。に実際の需要削減量を示す。この表 でのDR効果は1,000MW超であり様々なDR手段の成果を含んでいるが、その中でも直接負荷制御が最も大きなDR効果をもたらしている。 • 一方で、需要家への周知や理解に課題が 残ったとし、広報手段の充実やコールセンター の強化などを検討するとしている。

1-3 .北米における柔軟な料金メニューの動向(5)

BG&Eの直接負荷制御

によるピーク需要削減量

(25)

 EV用のメニュー

• NASDAQに上場しているECOtallity社が、DOE補助金を受けて米国西海岸を中心にEVの家庭用チャージャーを無償で供与しており、社会 実験も含めて、EVの導入が進展している。 EcotatilityなどのEVサービスロバイダーは、街にある充電スタンドの課金などを担当している。 • また、カリフォルニア州では、州全体の温暖化対策政策を受けて、政治主導でEV普及支援を実施している。カリフォルニア州法によって、 CPUC(カリフォルニア州公益委員会) にEV普及障壁の排除が課せられている。 • このような中、SCEではEV用のメニューを設定している。ピーク時間帯をずらしてオフピーク時間帯に充電を促進することで、CO2削減、新 規設備抑制(既存設備稼働率上昇)を達成しようとしている。

1-3 .北米における柔軟な料金メニューの動向(6)

夏季 冬季 0 0.05 0.1 0.15 0.2 0.25 0.3 0.35 0.4 0.45 0.5 0 時 -1 時 1 時 -2 時 2 時 -3 時 3 時 -4 時 4 時 -5 時 5 時 -6 時 6 時 -7 時 7 時 -8 時 8 時 -9 時 9 時 -10 時 10 時 -11 時 11 時 -12 時 12 時 -13 時 13 時 -14 時 14 時 -15 時 15 時 -16 時 16 時 -17 時 17 時 -18 時 18 時 -19 時 19 時 -20 時 20 時 -21 時 21 時 -22 時 22 時 -23 時 $ /k W h TOU-EV-1 TOU-D-1 0 0.05 0.1 0.15 0.2 0.25 0.3 0.35 0.4 0.45 0.5 0 時 -1 時 1 時 -2 時 2 時 -3 時 3 時 -4 時 4 時 -5 時 5 時 -6 時 6 時 -7 時 7 時 -8 時 8 時 -9 時 9 時 -10 時 10 時 -11 時 11 時 -12 時 12 時 -13 時 13 時 -14 時 14 時 -15 時 15 時 -16 時 16 時 -17 時 17 時 -18 時 18 時 -19 時 19 時 -20 時 20 時 -21 時 21 時 -22 時 22 時 -23 時 $ /k W h TOU-EV-1 TOU-D-1 SCE社のEV用メニュー単価(通常のTOU単価との比較)

(26)

2-1 .欧州各国のスマートメーターに関する概況(1)

出典) European Smart Metering Landscape Report等よりMRI作成

国名 法規制 導入状況 備考 イギリス • 2019年までの導入が義務付け。 • 配電会社ではなくエネルギー供給 事業者が導入に対して責任を持つ。 • メーターとIHDの要求仕様もあわせ て公開されたが、まだ決定ではな い。 • 規制機関Ofgemにより2007年から Energy Demand Research Projectが実 施されており、4事業者(EDF、SSE、 Scottish Power、E.ON)がスマートメー ター、IHD等を設置。

• British Gas、First Utility、nPowerでは試 行的にDR効果を見込んだ上でメーター の設置を開始。 • 通信インフラおよびデータ伝送の実施・ 管理については、第3者であるDCCが政 府の認可のもと担う予定。 • DCCは、DCCマスター1社と、データ会 社1社、通信会社3社(最大)で構成され る予定。 フランス • 政府および事業者(ERDF)の協調 のもと、実質的に全戸導入が義務 付け。2018年までに3500万件が目 標。 • 2008年半ば、「Linky Project」をTourおよ びLyonで実施。ERDFでははスマート メーター300,000台と中継器7,000台を設 置。 • ガスのスマートメーターの導入は未定。 イタリア • ENELが先行して設置を進めてい たが、ENEL以外の事業者にも 2008年より導入義務化(遠隔検針 可能な電子メーターの設置が義務 付け)。 • 2011年末までに3600万の需要家に電子 メーターが設置。 • メーターシステムの焦点は、省エネでは なく盗電等、技術的以外な部分のコスト 削減に置かれている。 • 現在では規制料金は時間帯別料金と なっている。 オランダ • 2009年にプライバシー、セキュリ ティー上の理由から導入義務化案 を否決。その後、2010年11月にス マートメーターの自主的導入に対 する法的枠組みを規定。 • 2011年から2年間の実証実験を開始。そ の結果を受け、2013年から6年間の導入 フェーズとなる。 • Alliander社, Oxxio社等でも実証プロジェ クトを行っている。 • 現状でもプライバシーの問題が議論の 主軸となっている。 ドイツ • 導入義務付けの予定はない。 • 国民議会(EnWG 2009)は2010年 初めから新築の建物および大規 模な修復を施した建物へのスマー トメーター設置のみを要求。 • いくつかパイロットプロジェクトが実施さ れているが、法的状況が不明確なため 積極的な動きは見られない。(2010年初 めにスマートメーター製品を提供した電 力会社は全800社中 15社) • メーターサービスは自由化。 • 2011年までに電力供給者は負荷変動料 金(load-variable)または時間帯別料金 (ToU)を提供しなければならない。最低 機能要件はなし。

(27)

2-1 .欧州各国のスマートメーターに関する概況(2)

国名 法規制 導入状況 備考 スペイン • 2007年11月に発表されたEnergy Actでは2018年末までの家庭用の メーター取り換えを発表。 • 新型メーターの要求仕様について も公開。 • エンデサ社ではスマートシティプロジェク トの一環でアンダルシア地方に22000個 のスマートメーターを設置済み。2015年 末までに1300万個導入を予定している。 • イベルドローラ社ではカスティジョン市に おいて10万個のメーター設置に向けて 導入を進めている。 • エネルギー規制当局にCNEによると、従 来の検針・請求は高水準だが需要の増 加に対応することがスマートメーターの 導入背景の一つ。 ノル ウェー • 現状では1時間値での検針は大口 需要家のみ義務化。 • 欧州基準の策定を待つ形で、本格 導入に向けた機能要件等は延期。 • いくつかのDSOではスマートメーターを 既に導入しており、週1回の検針を行っ ている。 • 現在では規制機関からの最終的な要求 仕様を待っている状況。 • 小売事業者の中には一時間値のスポッ ト価格を用いた料金メニューを提供して いるところもある。 スウェー デン • 欧州において毎月の検針義務化 を定めた最初の国(2003年)。 • 2009年7月以降、小口需要家に対 して毎月の検針が義務付け。 • 2009年までには、ほぼ全ての需要家に 対して遠隔検針が可能なメーターが設 置。 • しかしながら、全てのメーターについて 一時間値が取得できる状態ではない。 • ガス、熱、水道については遠隔検針は 義務付けられていない。 • メーターはDSOの責任範囲となっている。 フィンラ ンド • 電力市場法(66/2009)により2014 年までに80%のスマートメーター 導入が求められている。 • 100万台を超える電気メーターが設置済 み(約200万台が今後設置予定)。 • 地域熱供給におけるメーターの50%に ついて遠隔検針が可能。 デン マーク • 一般家庭向けスマートメーターを 規定する法的枠組みはない。 • 一般家庭の電力消費メーター検針 義務化が提案されたが費用対効 果分析により却下された。 • 数件のトライアルプロジェクトが実施され、 法的要件がないまま多くのDSOが電子 メーターを設置している。 • 2011年までに約50%のメーターが遠隔 機能を有する予定(ESMA 2010)。 • 導入の原動力の1つにデマンドレスポン スがある。

(28)

2-1 .欧州各国のスマートメーターに関する概況(3)

出典) European Smart Metering Landscape Report等よりMRI作成

国名 法規制 導入状況 備考 アイルラ ンド • 規制当局(CER)は電気およびガス (進行中)の導入戦略および機能 要件について協議プロセスを開始。 • 規制当局(CER)は、約6,000の需要家(一 般家庭および中小企業)を対象に、DR 効果の検証と、技術的な試験のため、 ネットワーク事業者とパイロットプロジェ クトを開始 オースト リア • 新しい電力法(EIWOG 2010)に従っ て、経済省は費用対効果分析の 後、スマートメーターを法令により 導入することができる。 • 現在では法的な枠組みはないが 一部のネットワーク事業者は自主 的にスマートメーターを設置。 • EnergieAGはメーター10,000台を設置済 みで今後100,000台を設置予定。 • LinzStromは顧客240,000人に設置する ことを決定。 • その他の事業者は、数百台規模のメー ター設置を含むパイロットプロジェクトを 実施しているが、本格導入計画はない。 ベル ギー • スマートメーター導入に関する法 案は未だないが、請求遅れや請求 誤りという理由からスマートメー ターは利害関係者の間で優先課 題となっている。 • メーターおよび通信技術の技術試験に 焦点を当てている。数多くのパイロットプ ロジェクトが進行中または準備中。 • Sibelgaは電気メーター200台、Eandisは 4,000台をLeestとHombeekに設置し、 2012年までに約40,000台設置予定。 • 2019年までに電気メーター2500万台、ガ スメーター1500万台の本格導入を計画 している。 ギリシャ • ギリシャではスマートメーター導入 が進められており、法的枠組み(法 3855/2010の第15条)が整ってい る。

• Public Power Corporation(PPC)は、低圧 接続の大口エンドユーザーを対象に 60,000台のスマートメーターを設置する よう計画。 • 同プロジェクトではギリシャ全土の全需 要家にその対象を拡大する予定。 • メーターシステムを水道および天然ガス に拡張する可能性については、現在検 討中。

(29)

 導入背景・概要

• 2006年頃からスマートメーターの導入についての検討が開始。これまで電気料金の請求が不正確であり、顧客サービス向上の必要性 があったこと(小売自由化とも関連)、CO2削減や需給ひっ迫への対応、再生可能エネルギー増加によるDSM導入の必要性が高まった こと等が背景。

• 2008年10月、費用対効果分析の結果を受け、DECC(Department of Energy and Climate Change)から、2020年までに電気・ガスのス マートメーターを全需要家に導入する案が発表。その後、2010年5月に保守党への政権交代が起こり、全戸導入の期日が2019年まで に前倒しとなる。2010年7月にDECCおよび規制機関Ofgemが「スマートメーター設置計画案(Smart Metering Implementation

Programme – Prospectus)」を発表。本格的な導入は2014年からと位置づけ。 • 同国のスマートメーター導入に係る特徴としては、(1)設置義務がDSOではなく、エネルギー供給事業者にあること、(2)IHD(In-home display)の設置義務、が挙げられる。なお、需要家がスマートメーター設置を拒否することは違法とはなっておらず、拒否に対して需要 家側にペナルティが生じる事例は現在のところ確認されていない。

 スマートメーターの機能要件

• 同国におけるスマートメーターの主な機能要件は下記のとおり。  HANはプロトコルを含めて標準化を進め、相互運用性(Interoperability)を担保すると同時に、独自の機器開発を促す。  IHD(In-home display)はHANを通じてガス、電気と繋がるものとする。  WANモジュールはメーターの交換なしに遠隔アップグレードが出来る。

2-2.欧州各国における状況(イギリス)

電気 ガス 需要家、サプライヤー、その他機関への遠隔データ送信 要 要 双方向通信 要 要 HANとの接続 要 要 TOU料金への対応 要 要 DSM実施のための負荷調整機能 要 - 遠隔開閉 要 要(家庭用のみ) 売電電力(exported electiricity)の測定 要 - オンサイト電源との連携 要 -

(30)

 通信・運用面での特徴

• イギリスでは、通信インフラおよびデータ伝送の実施・管理については、第3者である新会社(DCC:Date Communications Company)が 担うというモデルを導入。DCCへのライセンス付与は競争入札にて決定され、Ofgem監督下において1社で国全体を管轄する。

• DCC設置の理由としては、エネルギー供給事業者にデータが行くことで過剰な市場支配力が生じないようにするため、と安全なデータ 管理を行うため、の2つが挙げられる(データは誰も所有せず、DCCを通じてデータを利用する構造)。

• 2011年12月に発表された「Smart Meters Implementation Programme Delivery Plan」では、DCCの入札に関する変更点が記載され、現 在では、DCCは1社入札ではなく、DCC全体を統括するDCCマスター、データ収集管理会社1社、通信会社3社の計5つの入札を実施 する予定となっている。(実際の業務はDCCマスター以外の4社が実施) • 通信規格についてはまだ正式決定ではないが、HANにはZigbee、WANにはGPRSが検討されている。ただし、部分的にはPLCなどの他 の技術オプションが用いられる可能性がある。

2-2.欧州各国における状況(イギリス)

DCCマスター

データ収

集・管理

会社

通信会社

(北部)

通信会社

(中部)

通信会社

(南部)

DCCの構成図

※上記は入札の単位であり、一つの通信会社が複数 の地域を担当することもあり得る。

(31)

 IHD(In-home display)による差別化

• 各電力会社では法律制定以前から、分電盤経由で電力使用量を見える化ができるIHDを需要家に提供している。IHDを用いた差別化 戦略については事業者によって温度差があり、サービス向上を通した需要家獲得のために今後の積極活用を考えているところもあれ ば、義務化されているために最低限の機能のみを付与させるところもある。

• 事例としては、EDF Energy では有料で販売しているEcoManagerでは家電とのリンクが可能であるが、Electricity display devicesはその 機能がなく、簡素な既成品となっている。他方、同じく英国電気事業者であるSSEでは無料でiplanと呼ばれるディスプレイを提供してお り、電力消費量の最大値に対してアラートを出すなどの付加機能を提供している。 • 政府の提示するIHDの最低要求仕様は下記のとおりである。設置義務に伴い先行費用を需要家に課すことは禁じられているが、高機 能IHDなど追加的なサービスを行う場合は、料金メニューによる回収や、先行費用を需要家に求めることは可能となっている。 <IHDに係る機能要件>  現在および過去の電気・ガス使用量が分かること  kWやkWhでの表示に加え、金額面での表示もできること  現在の消費量について分かりやすい表示を行うこと  Account balanceを表示すること

2-2.欧州各国における状況(イギリス)

(32)

 導入背景・概要

• EDFの配電子会社であるERDFが実施主体となり、規制機関CREや消費者団体との調整のもと、 2006年よりスマートメーター導入実証 事業である「Linkyプロジェクト」を検討。業務効率化とともに、デマンドレスポンスによる冬季のピークカット(シフト)を通した設備投資回 避やCO2削減などが背景。 • 2009年3月から2011年3月までの2年間、都市部にあるリヨンと、農村地帯であるトゥールにて実施。同プロジェクトでは合計30万個のス マートメーターと7000個の中継器を導入。なお、そのうちLandis+Gyrがメーター10万個(全体の1/3)と中継器3500個(全体の1/2)を供給。 • 実証実験結果を受け、フランス政府は、 2011年9月にスマートメーターの全国展開を発表。2013年~2014年には700万個程度を導入、 2015年~2018年には2800万個を導入し、計3500万個を導入予定。

 実証実験結果

• 実証実験では、①本格導入に向けた設置手順、②Linkyのシステム稼働状況、③経済性に関する仮説、の3つを主に確認したが、良好 な結果を得た。1日平均1500個の交換を行うペースで設置したが、特に大きな遅延もなく終了。 (同社ヒアリングでは発生したクレームは1%未満であり、プライバシーや電磁波の問題は大きな問題にはなっていないとコメント)

2-2 .欧州各国における状況(フランス)

導入スケジュール Linky メーターの外観 出典) ERDF発表資料より

(33)

 通信規格・調達

• Linkyから中継器まではPLC(G3)を用い、中継器からデータセンターまではGPRSを用いる。 2015年以降はDSMとの連携を検討も予定して いる。 • 需要家への電力量データのフィードバックは、Aルート、Bルートともに提供予定。Aルートについては、インターネット上で1時間ごとの電力 使用量を公開予定。Bルートは現在では有線でIHDと接続することは可能であり、将来的には無線(radio)で接続することが考えられてい る。また、家電機器との接続として、最大8つまでの接続が可能である。 • ただし、IHDの設置は義務化されていないため、Bルートが実現できる環境を必ず用意しなければならない、というわけではない。(フランス にあるメーターの約半数は屋外設置) • コスト低減のためにマルチベンダーによるメーターの調達を行っている。相互運用性に関しては、LinkyはIECの規格に準拠。供給者変更 へも対応。

2-2 .欧州各国における状況(フランス)

宅内での通信 宅外での通信 PLC 家電機器制御 インターネットによる 見える化 IHDによる 見える化 (オプション)

(34)

 導入背景

• 2003年に、スウェーデン政府が2009年までに電力の全需要家に月に1度の検針を行うよう配電事業者に義務付け。スマートメーター導入 については規定されていないが、効率性の観点から事業者が導入を決定。(従来の検針は1年に1度の検針頻度であり、人口密度が低い ため、1月に1度の人手検針は非現実的) • 電磁波に関して不快感を示すなど、設置を拒む需要家がいる場合はスマートメーターを設置をしていない。その場合は、顧客が毎月、自 分でインターネットを通じて申告している。 • スウェーデンの一人当たりの電力消費量は15,000kWh(世界平均の6倍、OECD平均の2倍)と多く、正確な消費情報を提供し、新しい契約 を可能にするスマートメーターは省エネに貢献し、エネルギー効率と温室効果ガス削減に関する国の目標に合致している。

 導入状況

• 2009年に全世帯(約500万件)に導入完了し、遠隔検針はほぼ全国で実施。現在では98%のメーターが双方向通信となっており、一通りの 普及が終わっている。 • スウェーデンではスマートメーターの設置はDSO(国内に170社存在)が実施しており、どのメーカーのものを設置するかはDSOの裁量に 任せてある(価格交渉力をつけるために複数のDSOがグループを作って、メーカーと交渉し、調達するようなケースもあり)。そのため、複 数の異なったメーターが存在している状況であり、20%のメーターは1時間値ができない。 • 現在、家庭用も含む全ての需要家に対して、「需要家が望んだ場合、1時間値での検針を可能とする」という規則が話し合われており、 2012年の秋から義務化の見通し。その場合、メーターに対する追加投資もさることながら、通信量が増えることから、MDMS側においても 追加投資が必要な状況。

 Aルート・Bルートの見える化

• Vattenfallなどの大手事業者では、現在、WEBサイトを通じて1日ごとの電力量推移を見せるサービス(Aルート)を行っており、今後、1時 間検針が可能となった場合は、1時間ごとにまで電力量データの粒度を上げる予定。 • Bルート(IHD等)による情報提供については電気事業者側からはあまり考えられていない。ただし、一部の家電機器メーカー等では、メー ター設置するとそこから電波を飛ばし、IHDに電力量等をほぼリアルタイムで表示するという機器を販売している。

2-2 .欧州各国における状況(スウェーデン)

図  In Home Display @ SDG&E  図  デマンドコントローラー @ SDG&E

参照

関連したドキュメント

Microsoft/Windows/SQL Server は、米国 Microsoft Corporation の、米国およびその

   ただし別の調査でも、州会社法改正によりカリフォルニア州内の会社の女性取 締役比率が上昇したことが示されている。See, Daniella Gama-Diaz, Q 4 2019 Equilar

[r]

上海三造機電有限公司 Burmeister & Wain Scandinavian Contractor A/S TGE Marine Gas Engineering GmbH 三井E&S(中国)有限公司.. Mitsui E&S

OFFI CI AL SCORE CERTI FI CATE GTEC (4技能) (CBT可). Test Repor t For m I ELTS™(Academi c

近 畿 大阪府 堺市美原 B&G 海洋センター指導者会 中 国 広島県 坂町 B&G 海洋センター指導者会 四 国 香川県 小豆島町内海 B&G 海洋センター指導者会

ダイダン株式会社 北陸支店 野菜の必要性とおいしい食べ方 酒井工業株式会社 歯と口腔の健康について 米沢電気工事株式会社

[r]