平成 25 年度ユネスコスクール年次報告書 報告期間:2013年4月~2014年3月 ※今年度の年次報告書は担当者の名前、メールアドレス、添付資料を除き、HP等で公表 します。また、ユネスコスクールの質の確保の観点から、報告書の内容が一定の基準に満 たないもの、報告書が未提出の場合には、ユネスコスクールの認定取消を勧告させていた だきますので、あらかじめご了承ください。 1.学校概要 学校名 大田区立大森第六中学校 種別 □保育園・幼稚園 □小学校 □小中一貫教育 ■中学校 □高等学校 □中等教育学校 □教員養成 □技術/職業教育 □その他( ) 住所 〒145-0063 東京都大田区南千束1-33-1 E-mail:[email protected] Website:http://academic3.plala.or.jp/om6j/ 児童生徒数:男子 198 名 女子 164 名 合計 362 名 児童・生徒の年齢 12 歳~15歳 2.担当者 ※公表しません 3.実施活動(複数選択可) □ 地球規模の問題に対する国連システムの理解 ■ 国際理解 ■ 世界遺産 ■ 平和・人権 ■ 環境 □ 気候変動 ■ 生物多様性 □ エネルギー ■ 防災 ■ 食育 ■ 伝統文化 □ そのほか( ) 4.活動内容 (1)1年間の主な活動内容について記載願います。 ※当報告書についてはユネスコスクールホームページに掲載するため、活動内容につ いては、添付資料ではなく本報告書にご記入願います。
取り組んだ内容 (1) 環境教育 ア 修学旅行 農家民泊 本校の 3 年生は修学旅行で東北岩手県花巻市の農 家に民泊し、農業体験を行っています。生徒は農家 で農業体験を行うほか、農家の人と交流を持ちます。 農家との交流は卒業しても続き、農繁期には手伝い に行く卒業生もいます。2011 年の東北地方を襲った 大地震の際、原発事故による風評被害で、全国の修学 旅行は、東北地方修学旅行のキャンセルが相次ぐ傾向 にありました。そこで、本校では東京工業大学放射線 を専門とする教授に来校していただき、放射線につい て「きちんと理解する」ことを保護者に訴え、理解い ただいた上で、東北地方修学旅行を継続しています。 また、全校生徒作成による「応援横断幕」を花巻市に 送りました。 イ 農援隊の結成 学校内ボランティア活動を結成しました。農援隊と名づ け、以降の活動は主に農援隊による活動が多いです。ボラ ンティア活動を通して人とのふれあいを感じ、多くの期待 があり、自己肯定感が高まっています。 ウ ミミズコンポストの作成 今までは、本校校庭にある落葉広葉樹の落ち葉をごみと して捨てていましたが、校庭の一角にミミズを集めコンポ ストを作成し、秋には毎朝ボランティアが始業前に落ち葉 掃きを行い、コンポストに回収し、腐葉土を作っています。 この腐葉土が以降、多くの作物や花の栽培に役立っていま す。さらに、洗足池の水生植物園でも活用されています。 エ ゴーヤグリーンカーテンによる節電 各教室のベランダで栽培し、平成 22 年度 9 月電気使用量が 19,341kWh、23 年度 9 月 15,571kWh、24 年度 9 月 17,135kW hと、多少変動があるものの、減少傾向にあり、 その後も継続的に活動しています。ただ、外気温 による影響も左右されるため、グリーンカーテン によるものだけとは考えにくいのですが、生徒の 省エネルギーに対する意識は高まりました。 オ ホタル復活プロジェクト 洗足池には昭和初期にホタルが生息していまし たが、都市化が進むにつれ絶滅しました。平成 23 年度、最初 200 匹から始めました。本校校舎内でホタ ルの幼虫を 9 ヶ月間飼育し、6 月に放流式を行い、7 月初旬から 3 週間ほどホタルの光を楽しめました。地 域の方から感謝の言葉をいただき、また本校の教育活 動への関心を寄せていただいています。さらに、24
年度 500 匹放流した幼虫が、今年自然繁殖し、光を放ちました。自生第 1 号を 発見し、地域の方と喜びました。 カ 洗足池の水質浄化 本校自然科学部は洗足池の水質検査を継続的に行 っています。その結果、ホタルが自生できる水質で は未だないため、千葉県印旛沼の水質浄化に取組ん でいる NPO「野菜いかだの会」の指導を受け、水質浄 化のために水生植物用いかだを浮かべました。資金 は東京急行電鉄「みど*リンク」の支援を受け、ア ルミ製の筏を製作しました。また、「鯉にえさをやら ないで」「空芯菜で水質浄化」などの生徒作成のポスターを掲示し、水質浄化の 啓発活動など 10 の班に分かれ、それぞれの活動に取り組みました。 キ 江戸伝統野菜「馬込三寸人参」 高齢化は、本地域にも加速しており、江戸伝統野 菜である馬込三寸人参の栽培が危ぶまれている。農 援隊の話を聞き及んだ方から、中学生で何とかでき ないかと声をかけていただき、栽培農家から種をい ただき、農援隊で種をまき、育成にあたっています。 まだ試行錯誤の段階ですが、生物危惧種である野菜 を存続させていきたいと考えています。 ク 東急沿線大岡山駅前花壇整備活動 大岡山北口商店街が以前から花壇づくりを行っ ていましたが、高齢化が進み、中学生に手伝って もらえないかと声がかかり、3年前から駅前ロー タリーの花壇整備活動を行っています。ロータリ ー中央の花壇には芝桜を植え、毎年花を咲かせ、 周辺の花壇には季節ごとの花を植え、メンテナン ス作業を月1回行っています。中学生が作業して ると、道行く人々から、「芝桜のピンクがきれいで すね」「花がいつも咲いていてありがとう」と感謝 の声を聴くことができます。 ケ チューリップで地域を活性化 毎年東急沿線大岡山駅前広場で行われる「さくらまつり」に生徒会や農援隊 が参加し、地域商店街の方に協力し、募金活動や本 校の活動報告を行っている。今年度はチューリップ を「NPO 花とみどりのまちづくり」の方から 700 個 以上の中リップの球根をいただき、校舎内でミミズ コンポストの腐葉土で育て、苗のポットを祭りで配 りました。地域の方からはとても活気があったと感 謝されました。併せて、東日本大震災被災地である 南三陸町への募金活動も行いました。 (2)防災教育 ア 目的 平成 20 年度本校に入学した生徒が生まれた年に、阪神淡路大震災が起きまし
た。「中学生ができること」を考え、実行することから始めたのが、本校第 1 回 目の学校避難所訓練でした。 大災害発生時、中学生は「支援ボランティア」としてその力を発揮すること が求められています。また、「学校避難所運営協議会」の方も高齢化が進み、緊 急時の運営は困難であると感じました。生徒全員が社会の一員としての自覚を 持ち、開設訓練を通して「自分ができること」を知り、互いに助け合う心と実 践する力を身に付けることを目的としています。 イ 活動内容 大田区立中学校 28 校の最初の学校防災活動拠点として「災害に立ち向かう場 所」として「若い力を生かした」防災訓練を地域の人々と一緒に行うことにし ました。 平成24年度から、前年までの活動を踏まえ全学年で防災教育に取り組んで います。 1年生 東京都広域防災施設「そなエリア」にて防災 学習 2年生 「本所防災館」にて消火器の使用方や被害状 況、緊急時の対応について学習。 3年生 「普通救命講習」を受講、防災に対する意識 を高めた。大田区総合防災訓練(11 月 11 日実施)に 全員が参加。「学校避難所開設訓練」や消火訓練を行 いました。 3月の学習成果発表会にて、各学年の活動を報告。次 年度への引き継ぎとしました。 平成25年度は、前年度の大田区総合防災訓練の内 容を検討し、より実際の災害発生時を想定した訓練 となるよう、本校単独の「学校防災訓練」を以下の ように実施しました。 4月 27日(土)平日の午後1時に首都直下型地震が 発生したと想定。全校生徒がヘルメットを着用し校 庭へ避難。安否確認・校舎内外の安全点検の後、1・ 2年生は保護者への引き渡し訓練を実施。※この状 況で引き取りが可能な場合のみとしました。3年生は「学校防災活動拠点訓練」 に参加。発災直後から5時間後までを想定し、全員が9班に分かれて活動。(仮 設トイレ・テントの設置、発電機投光器の操作、ストレッチャーでの怪我人の 搬送、備蓄倉庫の物資の運搬やトイレ用水確保のためのバケツリレー。アルフ ァー化米の炊きだしと配布、避難者への対応、要援護者の避難誘導。地域の被 害状況の集約、情報の提供や協力の呼びかけ。災害用電話設置。初期消火訓練 B 級 C 級 D 級ポンプ、スタンドパイプを使用。) 3年生 110 名と教職員・保護者・地域住民等 計329名が参加。9 月 11 日(水) 普通救命講習を受講。消防士から講話をいただき「自助・共助」について学習 後、話し合いました。 ウ 活動の成果 4年目の活動となり全校体制が整いました。今年度の3年生は、入学時から 段階的に防災学習に取り組んできました。体験学習や訓練を重ね、災害時には 「自分たちにできることがある」ことを学び「やらねばならない」と感じてい
ます。人の役に立つ人間になりたいと思う生徒が大幅に増えました。意識を高 め実践しようとする態度を育てることができました。 今年度は、本校および 4 小学校に避難する生徒を、その自治体、町会の方と の顔合わせも行い、つながりを深めました。 他地域からの問い合わせもあり、講演会等で他地域への紹介も行っています。 また、広島県では、本校の取組みを導入し実践されました。 (3)国際交流教育 ア 中国教職員招聘プログラム 目的は 2012 年から 2013 年の国際教育交流事業活動の一環でおこなわれたも のです。ユネスコスクール加盟校である本校に中国の教職員を招待し交流を図 りました。生徒は交流を通して、他国の文化や風潮を誤解していたり、理解し ていなかったことをこの場を通じて理解することができたことを、喜んでいま した。交流の内容は以下のような内容で行いました。 中国教職員団長からあいさつ 1 年生:横断幕による歓迎 日本の学校の紹介 2 年生:国語「漢詩の朗読」 *中国の方が中国語で朗読 3 年生:英語のスピーチ 合唱披露「流浪の民」 その後、11 クラスに分かれて、中国の教員に 各クラスで授業を行ってもらいました。通訳、保護者、地域の方で中国語がで きる方に協力していただきました。 イ インドネシア政府NATCOM訪日 12 月 4 日~8 日にかけて、インドネシア政府ユネスコ国内委員会のESD担 当グループが訪日されました。目的は、環境教育とESDにおいて、インドネ シア国内取組の充実と日本との強いパートナーシップに向けての訪問でした。2 時間ほどの訪問であったが、熱心に本校の教育活動を聞いて、帰られました。 本校教員のボランティアに対する考え方、姿勢に強い関心を持たれました。 ウ モンゴル教職員ICT授業視察 JICA(国際協力機構)共同事業で、モンゴル の教員学校視察がありました。 東京工業大学がJICA(国際協力機構)と共同で実 施している「モンゴルにおける地方小学校教員の質 の向上―地域性に即したICTを活用した教材開発 を通じて」事業の一環として、モンゴルの教育専門 家及び小学校教員を招聘し、日本の小中学校の授業 参観を通じて、生徒中心の学習指導法を学んで行かれました。学年ごとに、モ ンゴルの自然、文化について話してもらい、給食も一緒に食べていただき、交 流を深めました。 エ 中国政府日本教職員招聘プログラム
中国教職員を受け入れたことに対して、中国政府から招聘を受けました。 国際連合大学は公益財団法人ユネスコ・アジア文化センター(ACCU)を委託 機関として、「国際教育交流事業」のひとつ、中国教職員招聘プログラムが始 まりましたが、2007 年から中国政府教育部による招聘プログラムとして、交流 の発展を目指しています。 今年度本校女性教員が日本公立中学校の代表として、5 月 17 日(土)~25 日 (日)の 7 泊 8 日の日程で、中華人民共和国、北京市、貴陽市、上海市の教育 委員会、学校を訪問します。日本からは中学生の手作りによるしおりを渡し、 日中両国の相互理解と友好を促進するための橋渡しとなる予定です。 (4)小中一貫教育 大田区では施設分離型の小中一貫教育を推進しています。本校区では、9 つの 分科会を設け、「教育活動の多様化を促す小中一貫教育~効果的な交流と接続 を図る~」をテーマに、年 4 回の研修会を開き、協議、研究授業、報告会を行 っています。地域の中の小学校とつながりを持つことで、児童は安心して中学 校に進学してきます。また、児童生徒の様子を連絡しあうことで、地域全体で 子供を守る体制ができています。夏休みには、中学校の部活動体験、洗足池清 掃、自然講習会など中学生が小学生に指導し、一緒に活動することで、関係を 深めています。生徒は地域のリーダーとしての自覚を持ち、さらなる自己有用 感を高めます。 また、平成 26 年度より、ユニクロ「服のチカラ」の活動に参加し、小学校と 連携して、服が不足している世界中の国への支援を予定しています。 成果や意義 本校は「地域は屋根のない学校」を合言葉に、 地域とのつながりを学びの場としています。隣接 する風致地区の環境保全活動を通し、生徒は郷土 を愛し、我が国を愛し、世界を愛する心が育まれ ます。学校防災訓練では中学生として、人のため に自分ができることを考え、行い、自己有用感を 育みました。また、学校行事や特別活動で友と協 力し、自分の役割を持ち、自分の責任を果たすこ とで、自己肯定感を高めることにつながりました。 5年目の活動となり全校体制が整ってきました。昨年度の3年生は、入学時 から段階的に防災学習に取り組んできました。体験学習や訓練を重ね、災害時 には「自分たちにできることがある」ことを学び「やらねばならない」と感じ ています。平成 25 年度文部科学省「全国学力・学習状況調査」において、「人 の役に立つ人間になりたいと思いますか」の質問に対し、80%の生徒が「当て はまる」と答えました(全国平均 69.5%)。意識を高め実践しようとする態度を 育てることができました。 以下顕著な質問と本校生徒の「あてはまる」と答えた生徒の割合を示しまし た。(カッコ内の数値は全国平均) ・一人一人の人間には考えや性格などに違いがあるということを大切にして いますか。70.0%(53.4%) ・人の気持ちがわかる人間になりたいと思いますか。83.6%(73.2%)
・友達が悪いことをしたときは注意しますか。30.9%(21.7%) 本校の取り組みを発信することで、国内から交流を望む声があり、6 月には愛 知県の中学校が修学旅行で来校し、学びあいの生徒交流会を 6 月に計画してい ます。 地域での学びは、多くの方とのつながりを生んでいます。洗足風致協会、大 岡山北口商店街、NPO 花とみどりのまちづくり、東工大ボランティア、大田区ま ちなみ維持課、東京都公園協会、東京急行電鉄株式会社などの、地域の方の支 援を受けています。そのつながりから、生徒は、地域の方から声をかけられ、「い つもありがとう」「街がきれいになったね」「災害が起こった時も安心だ」「もし もの時、頼りになる。」などとほめられ、生徒の自己肯定感、自己有用感につな がっています。このような活動の中に、学びの本質が含まれていて、将来の担 い手になってくれるものと確信しています。 (2)活動時間について(下記から選択して下さい。) ■ 通常の授業時間を使用(総合的な学習の時間を含む) ■ 時間外活動の時間を使用 □ ユネスコクラブの活動として実施 □ その他( )