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浸漬ノズル内アルゴンガスの流動特性に関する基礎的研究

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Academic year: 2021

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博 士 ( 工 学 )    横 山    奨

学 位 論 文 題 名

浸漬ノズル内アルゴンガスの流動特性に関する基礎的研究

(Basic study on characteristics of argon gas fiow in immersion nozzle)

学 位論文内容の要旨

  現 在の 標準的 を鉄鋼 プロセ スは高 炉, トピー ドカー をどの 溶銑 予備処理設備,転炉,RHをどの二次 精 錬装置 ,タン ディ ッシュ ,連続 鋳造鋳 型, および 圧延設 備から をっている,本プロセスの主要を役 割 は高炉 で溶銑 を作 り,溶 銑中に 含まれ る不 純物(C,PS等 )や非金属介在物(アルミナ等)を除去 し て清浄 を鋼を 製造 し,連 続的に 鋳造し て製 品とし て世の 中に送 り出すことである,不純物は主とし て 溶 銑 予 備処 理設備 から二 次精 錬まで のプロ セスで ,非金 属介 在物は 主とし てタン ディ ッシュ で除 去 されて 連続鋳 造鋳 型ヘ送 られる .とこ ろが ,せっ かく所 定の濃 度に減少させた非金属介在物が,タ ン デ ィ ッ シュ と連続 鋳造鋳 型を っをぐ 浸涜ノ ズルを 降下す る際 に浸漬 ノズル の内壁 に付 着し, 浸漬 ノ ズ ル の 断面 形状と 断面積 を変 化させ ,浸漬 ノズル の下端 に設 置した ニつの 吐出孔 から 流出す る溶 鋼 流量を 不均一 にす る.こ れを偏 流とい うが ,偏流 が生じ ると鋳 型内の溶鋼表面,すをわちメニスカ ス に お け る溶 鋼流速 が局所 的に 非常に 大きく なり. メニス カス の上に 設置し たモー ルド パウダ ーの 巻 き 込 み を生 じさせ る,巻 き込 まれた モール ドパウ ダーは 微細 を滴と なって 鋳型内 の溶 鋼中に 分散 し ,溶鋼 の清浄 度の 悪化を もたら す.こ れを 防止す るため に,浸 漬ノズルには溶鋼流量調節用のスラ イ デ ィ ン グゲ ートの 上側か らア ルゴン ガスが 導入さ れてい る, アルゴ ンガス がカー テン 状に浸 漬ノ ズ ル の ス ライ ディン グゲー ト下 側の内 壁を覆 えば, 非金属 介在 物の浸 漬ノズ ル内壁 への 付着を 阻止 し ,偏流 の発生 は阻 止でき るが, もし, 多く の小さ を気泡 に分裂 し溶鋼中にアルゴンガスの小気泡が 混 入すれ ば,か えっ てピン ホール 欠陥と をっ て,溶 鋼の清 浄度を 悪くし,多大を経済的損失をもたら す , た だ し ,現 在 の と こ ろ浸 漬 ノ ズ ル 内の ア ル ゴ ン ガス の挙 動につ いては よく分 かっ ていを い,

  そ こ で, 本研 究では 浸涜 ノズル 内のア ルゴン ガス 気泡の 動的挙 動を明 らかに する ことを 目的と し て ,溶鋼 とアル ゴン ガスの モデル に水と 空気 を用い た実験 ,いわ ゆる水モデル実験と呼ばれる実験を 行 った.

  本 論文 の構成 は以下 のよう にをっ てい る。

  1章で は ,近年 の清浄 鋼製造 への 取り組 みと, 現在の 課題 につい て述べ るとと もに, 第2章から 第5章 までの 研究の 位置づ けに ついて 記述し ている .

  2章で は , 浸 涜 ノズ ル に 設 け られ て い る 溶 鋼 流量 制 御 用 の スラ イ デ ィ ン グゲ ートを 円筒オ リ フ ィ ス で モデ ル化し 、これ を通 過する 複数あ るいは 単一の アル ゴンガ ス気泡 がどの よう を変形 を受 け るかを 明らか にし た,す をわち ,複数 の気 泡が通 過する 場合に 対しては,オリフイス前後の流動様 式 の変化 を分類 し, 流動様 式線図 を作成 する ととも に,ア ルゴン 気泡の分裂の起こる条件を求めた.

ま た,単 一気泡 が通 過する 場合に は,気 泡が オリフ ィスで トラッ プされて停留する条件を求め,実験 式 を提案 した,

  オ リ フィ ス を 通 過 する 際 に ア ル ゴ ンガ ス 気 泡 が 非常 に 小さを 多くの 気泡に 分裂 すれば 鋳型内 の 溶 鋼中に 分散す る. 大きを 気泡は 浮カに よっ て上昇 し,メ ニスカ スに達すると,モールドパウダーに よ って捕 捉され るが ,非常 に小さ を気泡 は浮 上でき ず,凝 固する 鋼中に取り込まれてピンホール欠陥

‑ 1219

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の も と と を る . そ こ で 第3章 で は オ リ フ イ スが 気 泡の 分裂 個 数に 与え る 影響 と, 分 裂し た気 泡 が濡 れ性 の悪 い ノズ ル内 壁 ヘ付 着す る 条件 を調 ベ .実 験式 を 提案 した ,

  浸 漬 ノ ズ ル 内 の 圧 カに よ って は, 浸 漬ノ ズル 内 に導 入さ れ たア ルゴ ン ガス がス ラ イデ ィン グ ゲー トの 狭い 放 射状 の隙 間 から 外部 へ 出る 場合 や ,逆 に外 部 の空 気が 吸 引さ れることが 起こりうる.ただ し , 隙 間 の 面 が 滑 ら かで を い場 合の ア ルゴ ンガ ス や空 気の 流 量と 圧力 損 失と の関 係 はよ く知 ら れて い を い . そ こ で 第4章 で は , 隙 間 の 上 下 壁 面に 撥 水剤 を塗 布 して 粗く し た放 射状 流 路を 通過 す るア ルゴ ンガ ス の流 量係 数 を求 め, 実 操業 に役 立 つ基 礎資 料 を提 供し た .

  多 孔 質 の レ ン ガ を 用い た アル ゴン ガ スの 導入 の 場合 ,多 孔 質内 の流 動 が複 雑で ア ルゴ ンガ ス が多 孔質 レン ガ の全 表面 か ら浸 漬ノ ズ ル内 ヘ均 等 に噴 出さ れ てい ると は 必ず しも言えを い.また、実機で は 浸 漬 ノ ズ ル 内 壁 と 溶鋼 の 濡れ 性が 悪 いた めに , 多孔 質レ ン ガの 表面 で 気泡 が合 体 し大 きを 気 泡に を っ て い る 可 能 性 や ,溶 鋼 の流 動に よ るせ ん断 カ によ って 分 裂し 多孔 質 レン ガ全 面 を覆 うこ と 誼く 表面 から 離 脱し てい る 可能 性も あ る, そこ で ,よ り簡 便 をア ルゴ ン ガス 導入方式と して,スライディ ング ゲー ト 上部 から 単 一孔 を用 い て導 入す る 方法 につ い て検 討し た .す 社わち,吹 き込みガス流量,

孔の 内径 , およ び浸 漬 ノズ ル内 溶 鋼の 空塔 速 度が ノズ ル から の気 泡 生成 頻度.をら びに気泡の合体に 及ば す影 響 を調 べた .

  最 後 に 第6章 で は , 結 論 と し て , 清 浄 を 鉄鋼 を 製造 する 上 での 浸漬 ノ ズル 内の ア ルゴ ンガ ス シー ルド を安 定 的に 供給 す る操 業条 件 につ いて 基 礎と なる 知 見を まと め た.

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学位論文審査の要旨 主査   特任教授   井口   学 副 査    教 授    岩 井 一 彦 副査    准教授    大参達也

学 位 論 文 題 名

浸漬ノズル内アルゴンガスの流動特性に関する基礎的研究

(Basic study on characteristics of argon gasaow in immersion nozzle)

  現 在の 標 準的 を鉄 鋼 プロ セス は 高炉 ,ト ピ ード カー な どの 溶銑 予備処理設備 ,転炉,RHをどの 二次 精錬 装置 , タン ディ ッ シュ ,連 続 鋳造 鋳型 , およ び圧 延 設備 から をっている. 本プロセスの主要 顔役 割は 高炉 で 溶銑 を作 り ,溶 銑中 に 含ま れる 不 純物(CP,S等 )や 非金属介在物 (アルミナ等)を 除去 して 清浄 を 鋼を 製造 し ,連 続的 に 鋳造 して 製 品と して 世 の中 に送 り出すことで ある.不純物は主 とし て 溶 銑 予 備 処理 設備 か ら二 次精 錬 まで のプ ロ セス で, 非 金属 介在 物 は主 とし て タン ディ ッ シュ で除 去さ れて 連 続鋳 造鋳 型 ヘ送 られ る .と ころ が ,せ っか く 所定 の濃 度に減少させ た非金属介在物が ,タ ン デ ィ ッ シ ュと 連続 鋳 造鋳 型を っ をぐ 浸涜 ノ ズル を降 下 する 際に 浸 漬ノ ズル の 内壁 に付 着 し, 浸涜 ノ ズ ル の 断 面形 状と 断 面積 を変 化 させ っ浸 漬 ノズ ルの 下 端に 設置 し たニ つの 吐 出孔 から 流 出す る溶 鋼流 量を 不 均一 にす る .こ れを 偏 流と いう が ,偏 流が 生 じる と鋳 型内の溶鋼表 面,す教わちメニ スカ ス に お け る 溶鋼 流速 が 局所 的に 非 常に 大き く 顔り ,メ ニ スカ スの 上 に設 置し た モー ルド パ ウダ ーの 巻 き 込 み を 生じ させ る .巻 き込 ま れた モー ル ドパ ウダ ー は微 細を 滴 とを って 鋳 型内 の溶 鋼 中に 分散 し, 溶鋼 の 清浄 度の 悪 化を もた ら す. これ を 防止 する た めに ,浸 漬ノズルには 溶鋼流量調節用の スラ イ デ ィ ン グ ゲー トの 上 側か らア ル ゴン ガス が 導入 され て いる .ア ル ゴン ガス が カー テン 状 に浸 涜ノ ズ ル の ス ラ イデ ィン グ ゲー ト下 側 の内 壁を 覆 えば .非 金 属介 在物 の 浸漬 ノズ ル 内壁 への 付 着を 阻止 し, 偏流 の 発生 は阻 止 でき るが , もし ,多 く の小 さな 気 泡に 分裂 し溶鋼中にア ルゴンガスの小気 泡が 混入 すれ ば ,か えっ て ピン ホー ル 欠陥 とを っ て, 溶鋼 の 清浄 度を 悪くし,多大 を経済的損失をも たら す . た だ し , 現 在 の と こ ろ 浸 演 ノ ズ ル 内 の ア ル ゴ ン ガ スの 挙動 に つい ては よ く分 かっ て いを い.

  そ こ で 、 本研 究で は 浸漬 ノズ ル 内の アル ゴ ンガ ス気 泡 の動 的挙 動 を明 らか に する こと を 目的 とし て。 溶鋼 と アル ゴン ガ スの モデ ル に水 と空 気 を用 いた 実 験, いわ ゆる水モデル 実験と呼ぱれる実 験を 行っ た.

  本 論文 の 構成 は以 下 のよ うに な って いる 。

  1章 で は, 近 年の 清浄 鋼 製造 への 取 り組 みと , 現在 の課 題 につ いて 述 べる とと も に, 第2章 から 第5章 まで の研 究 の位 置づ け につ いて 記 述し てい る ,

  2章 で は , 浸 漬 ノ ズ ル に 設 け ら れ て い る 溶 鋼 流 量 制 御 用 の ス ラ イ デ ィ ン グ ゲ ート を 円筒 オリ フ ア ス で モ デル 化し 。 これ を通 過 する 複数 あ るい は単 一 のア ルゴ ン ガス 気泡 が どの よう を 変形 を受 ける かを 明 らか にし た .す をわ ち .複 数の 気 泡が 通過 す る場 合に 対しては,オ リフイス前後の流 動様 式の 変化 を 分類 し, 流 動様 式線 図 を作 成す る とと もに , アル ゴン 気泡の分裂の 起こる条件を求め た,

また ,単 一 気泡 が通 過 する 場合 に は, 気泡 が オリ フィ ス でト ラッ プされて停留 する条件を求め, 実験 一1221

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式 を提 案 した ,

  オ リ フ イ ス を 通 過 す る 際 に ア ル ゴ ン ガ ス 気泡 が非 常 に小 さを 多 くの 気泡 に 分裂 すれ ぱ 鋳型 内の 溶 鋼 中 に 分 散 し , 凝 固 す る 鋼 中 に 取 り 込 ま れ て ピ ン ホ ー ル 欠 陥 の もと と をる ,そ こ で第3章で はオ リ フ イ ス が 気 泡 の 分 裂 個 数 に 与 え る 影 響 と , 分裂 した 気 泡が 濡れ 性 の悪 いノ ズ ル内 壁へ 付 着す る条 件 を 調ベ , 実験 式を 提 案し た,

  浸 漬 ノ ズ ル 内 の 圧 カ に よ っ て は , 浸 漬 ノ ズル 内に 導 入さ れた ア ルゴ ンガ ス がス ライ デ ィン グゲ ー ト の狭 い 放射 状の 隙 間か ら外 部 へ出 る場 合 や, 逆に 外 部の 空気 が 吸引 され る こと が起 こ りう る.ただ し , 隙 間 の 面 が 滑 ら か で を い 場 合 の ア ル ゴ ンガ スや 空 気の 流量 と 圧力 損失 と の関 係は よ く知 られ て い を い . そ こ で 第4章 で は , 隙 間 の 上 下 壁 面 に 撥 水 剤 を 塗 布 し て 粗く した 放 射状 流路 を 通過 する ア ル ゴン ガ スの 流量 係 数を 求め , 実操 業に 役 立つ 基礎 資 料を 提供 し た.

  5章 で は , 簡 便 を ア ル ゴ ン ガ ス 導 入 方 式 と し て , ス ラ イ デ ィ ング ゲー ト 上部 から 単 一孔 を用 い て 導入 す る方 法に つ いて 検討 し た. すを わ ち, 吹き 込 みガ ス流 量 ,孔 の内 径 ,お よび 浸 涜ノ ズル内溶 鋼 の空 塔 速度 がノ ズ ルか らの 気 泡生 成頻 度 ,を らび に 気泡 の合 体 に及 ばす 影 響を 調ベ , 多く の知見を 得 た,

  最 後 に 第6章 で は , 結 論 と し て , 清 浄 を 鋼 を 製 造 す る 上 で の 浸 漬ノ ズル 内 のア ルゴ ン ガス シー ル ド を安 定 的に 供給 す る操 業条 件 につ いて 基 礎と なる 知 見を まと め た.

  これ を 要す るに , 著者 は, 清 浄鋼 製造 の 妨げ とを る 連続 鋳造 鋳 型内 メニ ス カス 上モ ー ルド パウダー の 巻 き 込 み に 深 く 関 係 し て い る ス ラ イ デ ィ ング ゲー ト 近傍 にお け るア ルゴ ン 気泡 の挙 動 につ いて 多 く の 実 験 的 成 果 を 得 た , こ の 成 果 は 清 浄 鋼 製造 、ひ い ては 鉄鋼 業 の省 エネ ル ギ化 に対 し て寄 与す る と ころ 大 をる もの が ある .よ っ て, 著者 は 北海 道大 学 博士 (工 学 )の 学位 を 授与 され る 資格 があるも の と認 め る.

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