学 位 論 文 題 名
博 士 ( 農 学 ) 北 岡 直 樹
ジャスモン酸応答制御機構に関する生物有機化学的研究 学位論文内容の要旨
釐豊註
植物ホルモンのーっであるjasmonic acid (JA) は、塊茎形成などの形態形成、老化などの生活 環制御、虫害や病害に対する防御応答に寄与するシグナル伝達物質である。JA 応答はその生合成、
活性化、受容、植物内外へめ移動、及び不活性化など様々な機構によって巧妙に制御されている。
本博士論文においてはそれらの機構を解明すると共に、JA 応答を標的とし、JA 類似の生物活性を 示す低分子化合物に関する研究を行った。
筮 ! 郵 植 物 ホ ル モ と 位 ― 7‑iso ニ jasmonoyl ニ L‑isoleucine 不 活 性 也 機 接 堕 鰹 明 数多くのJA 類縁体が発見されているが、多くの JA 応答において重要な役割を果たすのは、イ ソロイシンとの結合体である7‑iso‑jasmonoyl −L ―isoleucine (JA 一 Ile) であるとされている。JA の主要な代謝経路のーっとして12 位の水酸化が知られており、それぞれ JA とJA ― Ile が水酸化さ れた12 ―hydroxyjA (ツベロン酸,TA) 及ぴ12 →hydroxyjA ―Ile の植物体内における存在が確認さ れている。TA がさらに硫酸エステル化、配糖体化された化合物の存在も確認されており、これら 化合物の JA 類の不活性化経路としての働きが示唆されている。また、それらの知見に加えて TA やその類縁体が JA 宀 Ile 応答遺伝子の発現を抑制し、JA シグナル伝達を負に制御するという報告 もある。植物ホルモンの活性は生合成と不活性化のバランスによって巧妙に制御されている。JA 以外の植物ホルモンの不活性化に関する研究は数多く行われており、その阻害剤について研究さ れるなど、応用研究まで幅広く行われている。本研究を開始した当初、JA −Ile の生合成に関する 研究の報告は数多く存在したが、その不活性化に関しては研究例に乏しく、12 −hydroxyjA ーIle 及 びさらに酸化された化合物12 −carboxyljA ―Ile がシロイヌナズナ (Arabidopsis thaliana) の植物 体内において存在が確認されているのみであった。これらの背景より、JA ―Ile の主要な不活性化 機 構 の 解 明 を 目 指 し 、 そ の 代 謝 物 及 び 、 代 謝 酵 素 の解 明 を 目標 に 研 究を 開 始 した 。 まず、12 ―hydroxyjA ーIle 及び、その13C 標識化合物を化学合成により調製した。それらの化合 物 を 標品 と し て用 い 、 ピン セ ッ トに よ る 傷害 処 理 後の シ ロ イ ヌナ ズ ナ の葉 部 における 12 ーhydroxyjA −Ile の内生量変化を経時的に UPLC ―MS/MS により測定した。その結果、傷害処理後 における12 ―hydroxyjA ―Ile の蓄積が確認され、植物において不活性化体として働いていることが 示唆された。
JA ーIle の 12 位の水酸化が主要な代謝経路であると示唆されたことから、その水酸基導入に寄 与する酵素の探索を行った。結果として、 JA ―Ile 12 位水酸化酵素として機能するシロイヌナズ ナの CYP9483 の同定に成功した。CYP9483 をクローニングし、本遺伝子とP450 が機能するのに必 要な P450 還元酵素を形質導入したピキア酵母(Pichia pastoris) を作製した。作製した形質転換 酵母に基質となる JA ―Ile を取り込ませたところ、 CYP9483 を導入した株でのみ12 ―hydroxyjA 一 Ile が生成した。また傷害処理後の CYP9483 の T ― DNA 挿入発現抑制株cyp94b3 変異株では野生株と比 較して、基質であるJA ーIle が多く蓄積する一方、生成物である 12 ―hydroxyjA 一 Ile の蓄積量が少 ないことが明らかとなった。
続いて、JA − Ile 以外の基質に対するCYP9483 の酵素活性を調べた。その結果、本酵素はJA を 水酸化する活性は有しない一方で、バリンやフェニルアラニンとの結合体であるJA ―Val 、JA ― Phe を水酸化する活性を有した。12 ―HydroxyjA −Val 、12 −hydroxyjA ―Phe の植物体内における内生量を 定量したところ、 12 −hydroxyjA − Ile と同様に傷害処理後誘導され、cyp9483 変異株において基質 となるJA ―Val 、 JA ―Phe の蓄積量は増加し、その水酸化物の蓄積量は減少した。これらの結果から、
12 −hydroxyjA 一le と同様に12 ―hydroxyjA ーPhe 、12 ―hydroxyjA ―Val も傷害処理後CYP9483 によっ て生合成されることが明らかとなった。
JA ―Ile はシロイヌナズナの根の伸長を抑制し根を蛇行させる活性を有することが知られてい
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る 。 変 異 株c yp94b3と 野 生 株 をJA―Ile存 在 下 で 育 成 し た と こ ろ 、 変 異 株cyp94b3で より 強 くJA―Ile の 効 果 が 観 察 さ れ た 。 こ れ は 変 異 株c yp94b3に お い て はJA―Ileを 不 活 性 化 す る こ と が で き ず 、 よ り 多 く のJA―Ileが 植 物 体 内 に 蓄 積 し た た め と 考 え ら れ る 。12位 の 水 酸 化 がJA類 の 不 活 性 化 と し て 働 く こ と を 指 し 示 す た め に 、JA―Ile、JA−Val、JA―Phe及 び 、 そ れ ぞ れ の12位 が 水 酸 化 さ れ た 化 合 物 の 生物 活性 を 、シ ロイ ヌ ナズ ナ根 伸 長阻 害試 験 を用 いて 評 価し た。 そ の結 果、JAーVal、JA―Phe がJA―Ile様 の 作 用 を 示 す こ と 、 す べ て の 化 合 物 に お い て 生 物 活 性 が12位 の 水 酸 化 に よ り 低 下 す る 結 果 が 得 ら れ た 。 以 上 の 結 果 よ り12位 の 水 酸 化 がJAア ミ ノ 酸 結 合 体 の 不 活 性 化 に 寄 与 し て い る 事 が 示 さ れ た 。
前 述 の シ ロ イ ヌ ナ ズ ナ 根 伸 長 阻 害 試 験 に お い て 、 JAーIleと 比 べ る と 弱 い も の の 12ーhydroxyjA―Ileも 生 物 活 性 を 示 し た 。 こ の こ と は、12−hydroxyjA―Ileが さら に 代謝 され る とい う 「 二 段 階 の 不 活 性 化 」 の 必 要 性 を 指 し 示 す も の で あ っ た 。 そ こ でTAの 代 謝 を 参 考 に し て 、 12―hydroxyjA―Ileの 水 酸 基 が さ ら に 酸 化 さ れ カ ル ボ ン 酸 と な っ た12―carboxyljA―Ile、配 糖 化さ れ た12‑ロ ―D―glucopyranosyloxyjA−Ile、 及 び 硫 酸基 とな っ た12―sulfojA―Ileへ と代 謝さ れ るこ と に よ っ て 更 に 不 活 性 化 さ れ る と 予 想 し 、 そ れ ら 化 合 物 を 有 機 合 成 し 、 傷 害 処 理 後 の 植 物 体 内 に お け る 蓄 積 量 の 変 化 をUPLC―MS/MSで 分 析 し た 。 そ の 結 果 、 そ れ ら 化 合 物 は 傷 害 処 理 後 に 植 物 体 内 で 顕 著 に 蓄 積 し た 。 し か し な が ら 、12‑ロ ―D−glucopyranosyloxyjA―Ile、12ーcarboxyljA―Ile、 12−sulfojA−Ileの 蓄 積 量 が12−hydroxyjA―Ileと 比 べ 少 な か っ た こ と か ら 、 こ れ ら 化 合 物 へ の 更 な る 代 謝 が 完 全 な る 不 活 性 化 に 寄 与 し て い る の で は な く12−hydroxyjA−Ileが 液 胞 へ と 蓄 積 し 封 じ 込 め ら れ 不 活 性 化 さ れ る と 考 察 し た 。
第2部 堂 迷 極 童 豊i墨 モ ン 酸 堕 金 塵 丞 ぴ そ 堕 壷 屈 性Q検 討
第1部 の 研 究 結 果 よ り 、12−hydroxyjA―Ileが 液 胞 へ と 移 動 し 封 じ 込 め ら れ る こ と に よ りJA―Ile の 完 全 な る 不 活 性 化 が 為 さ れ て い る こ と が 示 唆 さ れ た 。 こ の よ う な 植 物 体 内 に お け る 移 動 を 可 視 化 す る た め 蛍 光 標 識 化 さ れ たMejA及 ぴJA−Ileの 合 成 を 行 っ た 。 合 成 し た 化 合 物 が 植 物 体 内 に お け る 移 動 を 可 視 化 す る の に 使 用 で き る か 検 討 す る た め に 、 螢 光 標 識MejAを 含 む 培 地 で 育 成 し た シ ロ イ ヌ ナ ズ ナ の 根 を 観 察 し た 。 そ の 結 果 根 の 先 端 部 及 び 維 管 束 に お い て 螢 光 が 観 察 さ れ る 結 果 が 得 ら れ 、 本 化 合 物 の 有 用 性 を 明 ら か に し た 。 ま た 螢 光 標 識JA−Ileの 合 成 中 間 体 で あ る 7−hydroxyjA―Ileを シ ロ イ ヌ ナ ズ ナ 根 伸 長 阻 害 試 験 に 供 し た と こ ろ 、 本 化 合 物 がJAに 対 し て 阻 害 作 用 を 有 す る こ と が 明 ら か と な っ た 。
筮 ! 部 豊iス 量 と 酸 生 金 成 透 婆 麹 質theobroxide類 趣 佳 延 園 主 墨 丑 窪
Theobroxideは 糸 状 菌Lasiodiplodia theobromaeに よ っ て 生 合 成 さ れ る 低 分 子 化 合 物 で あ り 、 JA生 合 成 酵 素 遺 伝 子 の 発 現 を 誘 導 す る こ と が 知 ら れ て い る 。 工 ,theobromae培 養 液 中 か ら theobroxide類 縁 体 の 単 離 構 造 決 定 を 行 い 、 新 規 化 合 物 で あ る4,5―dihydroxy―3―methylcyclo hex―2―enoneを 得 た 。 本 化 合 物 の 生 物 活 性 を タ バ コ(Nicotiana tabacum)に 対 す る 生 長 阻 害 活 性 を 用 い て 評 価 し た と こ ろtheobroxideよ り も 強 い 活 性 を 示 し た 。
盤 擾
本 博 士 論 文 で は 、JA応 答 を 制 御 す る 調 節 機 構 解 明 並 び に 、JA応 答 を 標 的 と し た 生 物 活 性 を 示 す 低 分 子 化 合 物 を 用 い て 、JA応 答 を 制 御 す る 事 を 目 標 と し 研 究 を 遂 行 し た 。 そ の 結 果 、JA―Ileの 濃 度 調 節 に 寄 与 す るJA−Ile 12位 水 酸 化 酵 素CYP9483の 発 見 に 成 功 し た 。 ま た 、JAの 植 物 体 内 に お け る 移 動 研 究 に 活 用 可 能 な 螢 光 標 識JA類 の 合 成 を 行 っ た 。 更 に は 、JA生 合 成 の 誘 導 が 予 想 さ れ る 新 規theobroxide類 縁 体 を 単 離 し 構 造 決 定 を 行 っ た 。JA類 は 病 害 応 答 や 老 化 等 に 関 わ る シ グ ナ ル 分 子 で あ り 、JA応 答 の 人 為 的 制 御 は 、 植 物 の 病 害 抵 抗 性 の 増 強 や 生 育 段 階 の コ ン ト ロ ー ル を 可 能 に す る 。 農 業 分 野 に お け る 応 用 を 目 指 し た 分 野 で の 更 な る 研 究 の 発 展 が 期 待 さ れ る 。
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学位論文審査の要旨 主査 副査
副査 副査 副査
准 教授 教 授 教 授 教 授 助 教
松浦 生方 橋床 増田 高橋
学 位 論 文 題 名
英 幸 信 泰 之 税 公 咲
ジャスモン酸応答制御機構に関する生物有機化学的研究
本 論 文は 132 頁 ,図 34 , 表 2 ,合 成 Scheme 17 , 3 部か らな り, 参考 論文 6 編が 付されている。
植 物は様々な環境要因,スト レスに対して独自の応答機構を有している。植物 は細 胞壊 死を 伴う 傷害 を被 った 場合 、植 物ホ ルモ ンの 一 種であるジャスモン酸 (JA) 類を主要なシグナル伝達物質として用い、対峙している。近年の研究により、
シグ ナル 伝達 物質 の本 体は JA に イソ 口イ シン がア ミド 結 合体したジャスモノイ ルイソ口イシン (JA −Ile) で あると結論づけられているが、その不活性化機構、作 用部 位の視覚化やケミカルプ口 ーブの研究については知見が少なく、新たなアプ 口ーチが必要な分野である。本論文ではJA ―Ile の不活性化機構の解明、作用部位 の 視 覚 化 お よ び 他 の ケ ミ カ ル プ ロ ー プ に つ い て 研 究 を 行 っ た も の で あ る 。
【 1 】ジャスモノイルイソ口イシンの不活性化機構の解明
申請者が この研究に携わる以前はJA ー Ile の不活性化経路は不明であった。これ を 打開 すべ く、 P450 酸化酵素による JA 不活性化機 構を想定し、研究に着手した。
ま ず、 最初 に酸 化不 全 の有 望な 変異 株を デ一 夕ベース、既報より絞り込んだ (40 株)。候補 のシ口イヌナズナT ―DNA 挿入発現抑制株のスクリーニングを行い、有望 なシロイヌ ナズナ変異株、 cyp .94b3 変 異株を発見した。引き続き、CYP9483 をク口 ーニングし 、 P450 還元酵素を形質導入したピキア酵母(Pichia pastoris) に導入し た 。作 製し た形 質転 換 酵母 に基 質と なる JA‑Ile を取り込ませたところ、 CYP9483 を導入した 株でのみ12 一OH −JA ―Ile が生成した。また、興味深いことに JA を水酸化 す る活 性は 有し ない が 、バ リン やフ ェニ ルア ラニンとの結合体であるJA −Val 、 JA ―Phe を水酸化する活性を示した。この結果から、JA −Val 、JA − Phe の植物内での 存在および生物活性が予想された。12 ―OH ―JA ―Val 、12 ―OH ―JA −Phe の植物体内にお ける内生量 を定量したところ、予想通り12 ― OH ―JA −Ile と同様に傷害処理後誘導さ れ、cyp9483 変異株において基質となる JA ―Val 、 JA ― Phe の蓄積量の増加と水酸化 物の減少がみられた。このことにより、 12 ―OH ― JA −Ile と同様に12 ーOH ―JA −Phe 、 12 ーOH ― JA ―Val も傷害処理後CYP9483 によって生合成されることが明らかとなった。
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JA−Val、JA−PheはJA−Ileと ほ ぼ 同 様 の 生 理 活 性 を し め す こ と か ら 、CYP9483に よ る こ れ ら の 化 合 物 の12位 の 水 酸 化 がJAシ グ ナ リ ン グ 機 構 の 重 要 な ー つ の 経 路 で あ る事 が 明 らか と成っ た。し かし ながら 、12―OH−JA―Ile,12−OH―JA―Phe、12−OH−JA−Val は 弱 い な が ら も 、JA一Ile活 性 を 有 し 、 更 な る 不 活 性 化 機 構 が 必 要 で あ る 。 候 補 と して 、 液 泡に 排出可 能な化 合物 、12−OGlc−JA−Ile,12−OH―JA―Ile,12−COOH―JA―Ile, を 想 定 し 合 成 し た 。 引 き 続 き 、 傷 害 応 答 時 に 於 け る 蓄 積 量 の 経 時 変 化 を 解 析 し 植 物 に 於 け る 存 在 を 明 ら か と す る と と も に 、 そ の 蓄 積 バ タ ー ン を 解 析 し た 。 こ の 結 果 、 傷 害 応 答 後 、 こ れ ら 予 想 し た 化 合 物 が 蓄 積 す る 事 を 明 ら か と し た が 、12ーOH−JA―Ile が 最 も 高 含 量 で あ る 事 が 明 ら か と 成 っ た 。 こ の 結 果 よ り 、 傷 害応 答 後 、12−OH−JA−Ile が ダ イ レ ク ト に 老 廃 物 の 蓄 積 器 官 で あ る 液 泡 に 送 り 込 ま れ て い る の で は な い か と 推察 し て い る 。
【 2】 ジ ヶ ス そ . ン 震 頬 勿 舮 用 部 位 の 複 鐺 名 ′ ご 儚 夢 す る 斑 密 生 理 活 性 物 質 の 作 用 部 位 の 視 覚 化 に 関 し て 、 市 販 のMejAを 出 発 原 料 と し て methyl 7‑( N‑fluorescein‑4 ‑isothio‑cyanatoglycylglycylglycylaminomethyl)‑
7‑epi‑jasmonateを 化 学 合 成 し た 。 合 成 し た 螢 光 ラ ベ ルJAを 含 む 培 地 に シ 口 イ ヌ ナ ズ ナ を 播 種 し 、 根 の 伸 長 阻 害 、 螢 光 の 発 色 の 様 子 を 観 察 し た 。JA‑Ileは 強 く シ ロ イ ヌ ナ ズ ナ 根 の 伸 長 阻 害 を 示 す が 、 今 回 合 成 し た 化 合 物 に 関 し て も 弱 い な が ら も 根 の 伸 長 阻 害 が 観 察 さ れ た 。 次 に 根 部 に 関 し て 、 螢 光 顕 微 鏡 を 用 い て 観 察 し た 。 450‑490nmの 光 を 用 い て 励 起 し 、 放 出 さ れ る520nmの 螢 光 を 観 察 し た 所 、 根 の 維 管 束 、 お よ び 根 毛 先 端 部 が 強 く 螢 光 色 が 観 察 さ れ た 。 よ っ て 、 今 回 合 成 し た 螢 光 ラ ベ ル JAが JA類 の 作 用 部 位 の 視 覚 化 に 利 用 で き る 事 を 証 明 し た 。
【3】JA活 性 を 有 す る ケ ミ カ ル プ ロ ー ブ の 探 索 研 究
JA様 活 性 を 有 す る 化 合 物 を 探 索 す る 事 は 、 生 合 成 研 究 や 作 用 部 位 の 探 索 研 究 に 有 用 で あ る 。 ま た 、 大 量 生 産 が 可 能 で あ れ ば 実 際 の 農 業 へ の 応 用 が 期 待 さ れ る 。 本 論 文 で は 糸 状 菌 、Lasiodiplodia theobromaeの 培 養 ろ 液 を 生 理 活 性 物 質 の 単 離 源 と し て 、 夕 バコ 成 長 阻 害 活性 を 有 す る4,5 ‑dihydroxy‑3 ‑methyl‑cyclo hex‑2‑enoneの 単 離 に 成 功 し た 。 ま た 、 立 体 配 置 が 固 定 さ れ た7−hydroxymethyl JAを 合 成 し 、JAが 有 す る パ レ イ シ ョ 細 胞 肥 大 活 性 の ア ン タ ゴ ニ ス ト と し て の 作 用 を 明 ら か と し た 。 こ れ ら の 知 見 を 応 用 し 、JA類 の 作 用 部 位 の 同 定 や 実 際 の 農 業 出 の 応 用 が 期 待 さ れ る 所 で あ る 。
以 上 本 研 究 で は 主 と し て 有 機 化 学 的 手 法 を 用 い て 、 ジ ャ ス モ ン 酸 応 答 制 御 機 構 に 関 す る 研 究 を 行 い 、 数 々 の 知 見 を 与 え た 。 以 上 の 研 究 成 果 よ り 、 審 査 員 一 同 は , 北 岡 直 樹 氏 が 博 士 ( 農 学 ) の 学 位 を 受 け る の に 十 分 な 資 格 を 有 す る も の と 認 め た 。
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