[ 問 1-1]
右図に示すように,辺の長さがそれぞれ 1,2 および 3 である直方体 が,直交座標系 xyz のそれぞれの軸に 3 辺をそろえて置かれている。
点を A, B, D は直方体の頂点であり,点 C は辺の中点とする。
A
B C D
3 2
1 O
x
y z
(1) ベクトル −→
AB, −→
AC と −→
AD を成分で表しなさい。
(2) 線分 AC と 線分 AD の間の角度 θ を定める式を書きなさい。
( cos(θ) = · · · という形の式を求めなさい。)
(3) 線分 AC の中点を E とする。点 D と点 E の間の距離を求めなさい。
[問 1-2]
下図に示すように台形の壁 OABC がある。ただしそれぞれの点の座標は
O : (0, 0, 0) , A : (0, 0, 2) , B : (0, 2, 1) , C : (0, 2, 0) (p1.1) であり,xy 平面を地面とする。この壁の後ろの点 S : ( − 1, 0, 3) に光源を置くと,壁の影 ODEC ができた。点 D と点 E の座標を求めなさい。
A
B
C S
E O
D
[ 答 1-1]
各点の座標は
A : (2, 0, 1), B : (2, 3, 0) , C : (1, 3, 0) , D : (0, 0, 1) (p2.1) となる。
(1) −→
AB = (0, 3, − 1) , −→
AC = ( − 1, 3, − 1) , −→
AD = ( − 2, 0, 0) (p2.2)
(2) cos(θ) =
−→ AC · −→
AD
| −→
AC | | −→
AD | の関係を使う。
−→ AC · −→
AD = 2 , | −→
AC | = √
11 , | −→
AD | = 2 (p2.3)
なので
cos(θ) = 1
√ 11 , 0 ≤ θ ≤ π (p2.4)
が θ を定める式となる。
(3) −→
AE = 1 2
−→ AC = ( − 1
2 , 3 2 , − 1
2 )
, −→
DE = −→
AE − −→
AD = ( 3
2 , 3 2 , − 1
2 )
(p2.5) より点 D と点 E の間の距離 | −→
DE | は
| −→
DE | =
√ 2
( 3 2
) 2
+ ( − 1
2 ) 2
=
√ 19
2 (p2.6)
となる。
【注】違う座標系をとってもよい。その場合 (1) のベクトルの成分は違った数字になるが,(2) と (3) の答え は変わらない。
[答 1-2]
各点の座標は
A : (0, 0, 2), B : (0, 2, 1) , C : (0, 2, 0), S : ( − 1, 0, 3) (p2.7) となる。従って
−→ SA = (1 , 0 , − 1) , −→
SB = (1 , 2 , − 2) (p2.8)
となる。 −→
SA と −→
AD は同じ向きなので,α を正の実数として
−→ AD = α −→
SA = (α , 0 , − α) (p2.9)
となる。α の値は点 D が地面 (xy 平面) 上にあるという条件から決める。点 D の座標は
−→ OD = −→
OA + −→
AD = (α , 0 , 2 − α) (p2.10)
なので,点 D の z 座標が 0 という条件から α = 2 となる。従って点 D の座標は
D : (2 , 0 , 0) (p2.11)
となる。
同様に −→
SB と −→
AD は同じ向きなので,β を正の実数として
−→ BE = β −→
SB = (β , 2β , − 2β) (p3.1)
となる。点 E の座標は
−→ OE = −→
OB + −→
BE = (β , 2 + 2β , 1 − 2β) (p3.2)
なので,点 E の z 座標が 0 という条件から β = 1
2 となる。従って点 E の座標は E :
( 1 2 , 3 , 0
)
(p3.3) となる。
【注】直線の影がやはり直線になることは以下のように示せる。例えば直線 AB 上の点 Q は 0 ≤ t ≤ 1 として
−→ OQ = −→
OA + t −→
BA = (0 , 2t , 2 − t) (p3.4)
と表わされる。点 Q の “影” を点 R とすると,上と同様に γ を正の実数として
−→ QR = γ −→
SQ = γ(1 , 2t , − t − 1) (p3.5)
−→ OR = −→
OQ + −→
QR = (
γ , 2t + 2tγ , 2 − t − γ(1 + t) )
(p3.6) となる。点 R の z 座標が 0 という条件から γ = 2 − t
1 + t が得られる。従って
−→ OR = ( 2 − t
1 + t , 6t 1 + t , 0
)
(p3.7)
より点 R は直線 2x + y = 4 上にあることがわかる。
[ 問 2-1]
図 2-1 に示すように辺の長さがそれぞれ 2,4,2 の直方体がある.点 B は辺の中点であり,点 E は直方体の中央にある.図のように座標 系をとった場合に次の問に答えなさい.
(1) −→
AB × −→
AD を計算しなさい.
(2) −→
EA × −→
EC を計算しなさい.
(3) −→
CD にも −→
CE にも直交するベクトルを1つもとめなさい.
A
B C
D
4 2
2 E
O
図 2-1
[ 問 2-2]
(1) 図 2-1 に示された 3 つの点 A, B, D を含む平面の方程式を求めなさい.
(2) (1) で求めた平面によって,空間は 2 つの領域に区切られる. 次の 3 点
C : (2, 4, 2) , F : (8, 1, − 6) , G : ( − 5, 5, 5). (p4.1)
で同じ領域に入っているのはどの点だろうか?
[ 答 2-1]
この座標系について各点の座標は
A:(2, 0, 0),B:(0, 4, 1),C:(2, 4, 2),D:(0, 0, 2),E:(1, 2, 1),なので,
−→ AB = ( − 2, 4, 1) , −→
AD = ( − 2, 0, 2) , −→
EA = (1, − 2, − 1) , (p5.1)
−→ EC = (1, 2, 1) , −→
CD = ( − 2, − 4, 0) , −→
CE = − −→
EC = ( − 1, − 2, − 1) , (p5.2) となる.従って以下を得る:
−→ AB × −→
AD = (8, 2, 8) , −→
EA × −→
EC = (0, − 2, 4) (p5.3)
また, −→
CD にも −→
CE にも直交するベクトルとしては,例えば
−→ CD × −→
CE = (4, − 2, 0) (p5.4)
がある.
【注】 (2, − 1, 0) や ( − 4, 2, 0) でも OK.
[ 答 2-2]
−→ AB × −→
AD = (8, 2, 8) は点 A, B, D を含む平面に直交するベクトルとなる. 平面上の任意の点 P の座標を (x, y, z) とすると −→
AP と −→
AB × −→
AD は直交するので 0 = −→
AP · ( −→
AB × −→
AD )
= (x − 2, y, z) · (8, 2, 8) = 2(4x + y + 4z − 8) (p5.5) が成り立つ.従って平面の方程式は
4x + y + 4z = 8 (p5.6)
となる.
−→ AC = (0 , 4 , 2) , −→
AF = (6 , 1 , − 6) , −→
AG = ( − 7 , 5 , 5) (p5.7)
より −→
AC · ( −→
AB × −→
AD )
= 24 , −→
AF · ( −→
AB × −→
AD )
= 2 , −→
AG · ( −→
AB × −→
AD )
= − 6 (p5.8)
となる.これより点 C と点 F が同じ領域に属することがわかる.
【注】点 C,F,G の座標を式 (p5.5) の右辺に代入して値の正負から判断してもよい.
[ 問 3-1]
図 3-1 に示すように辺の長さがそれぞれ 2,4,2 の直方体がある.点 B,C は辺の中点であり,点 E は直方体の中央にある.
図のように座標系をとった場合に次の問に答えなさい.
(1) 点 E から 点 A に向かう単位ベクトル u A ,点 D から 点 B に向 かう単位ベクトル u B ,点 D から 点 C に向かう単位ベクトル u C , およびを点 D から 点 C に向かう単位ベクトル u D ,をそれぞれ求 めなさい.(単位ベクトルの成分を書きなさい.)
(2) 点 E にある物体を点 A に向て大きさ 6 N の力で引っ張る.また点 B に向けて大きさ f B [N] で,点 C にむけて大きさ f C [N] で,点 D にむけて大きさ f D [N] で,引っ張る.力がつりあって物体が静止 する場合に f B ,f C と f D を求めなさい.
A
B C D
4 2
2 E
O
図 3-1
[ 問 3-2]
右図に示すように,質量 M [kg] のおもりと質量 m 1 ,m 2 [kg] のおも りが滑車を通してひもでつながれ, つりあっている.cos(θ) と cos(φ) を m 1 , m 2 , M で表しなさい.
ただし質量 m [kg] の物体には, 重力 という大きさ mg[N] の力 が 鉛直下向き にはたらく.
g = 9.8 · · · [m/s 2 ]: 重力加速度 の大きさ
つ ま り 質 量 m [kg] の 物 体 に は 働 く 重 力 の 大 き さ は 9.8m[kg · m/s 2 ]=9.8m[N].
1
m
2
m
M θ φ
図 3-2
[ 答 3-1]
この座標系について各点の座標は
A:(2, 0, 0),B:(0, 4, 1),C:(1, 4, 2),D:(0, 0, 2),E:(1, 2, 1),なので,
−→ EA = (
1 , − 2 , − 1 )
, −→
EB =
( − 1 , 2 , 0 )
, −→
EC = (
0 , 2 , 1 )
, −→
ED =
( − 1 , − 2 , 1 )
, (p7.1)
となる。点 E から点 A,B,C,および D に向かう単位ベクトル u A ,u B ,u C , u D はそれぞれ u A =
−→ EA
| −→
EA | = 1
√ 6 (
1 , − 2 , − 1 )
, u B =
−→ EB
| −→
EB | = 1
√ 5
( − 1 , 2 , 0 )
, (p7.2)
u C =
−→ EC
| −→
EC | = 1
√ 5 (
0 , 2 , 1 )
, u D =
−→ ED
| −→
ED | = 1
√ 6
( − 1 , − 2 , 1 )
(p7.3) となる.
点 E から点 A,B,C,および D に向かう力をそれぞれ F A ,F B ,F C ,および F D とすると F A = 6 u A = √
6 (
1 , − 2 , − 1 )
, F B = f B u B = f B
√ 5
( − 1 , 2 , 0 )
, (p7.4)
F C = f C u C = f C
√ 5 (
0 , 2 , 1 )
, F D = f D u D = f D
√ 6
( − 1 , − 2 , 1 )
(p7.5) となる.
力のつりあいの条件
F A + F B + F C + F D =
√ 6 − √ f B 5 − √ f D 6
− 2 √ 6 +
2
(
f B +f C
)
√ 5 − √
2 3 f D
− √ 6 + √ f C
5 + √ f D 6
=
0 0 0
(p7.6)
より,f B ,f C ,f D についての連立方程式
√ 6 − f B
√ 5 − f D
√ 6 = 0 (p7.7)
− 2 √ 6 +
2 (
f B + f C
)
√ 5 −
√ 2
3 f D = 0 (p7.8)
− √ 6 + f C
√ 5 + f D
√ 6 = 0 (p7.9)
が得られる.これより
f B = f C = 2
√ 10
3 , f D = 2 (p7.10)
となる.
[ 答 3-2]
右図のように座標系をとる.(z 軸は紙面に垂直に上向き.) それぞ れの糸の向きに働く力を F 1 ,F 2 および F 3 とすると
F 1 = m 1 g
( − sin(θ) , cos(θ) , 0 )
(p8.1) F 2 = m 2 g
(
sin(φ) , cos(φ) , 0 )
(p8.2) F 3 = M g
(
0 , − 1 , 0 )
(p8.3) となる.
力のつりあいの条件 F 1 + F 2 + F 3 = 0 より
− m 1 sin(θ) + m 2 sin(φ) = 0 (p8.4) m 1 cos(θ) + m 2 cos(φ) − M = 0 (p8.5) が得られる.
θ φ
x y
F r 1
F r 2
F 3
r
cos(θ) と cos(φ) を求めるので,式 (p8.4) を 2 乗した式
m 2 1 (1 − cos 2 (θ)) = m 2 2 (1 − cos 2 (φ)) (p8.6) と式 (p8.5) を考える.式 (p8.5) より得られる
m 1 cos(θ) = M − m 2 cos(φ) (p8.7)
を式 (p8.6) に代入して
m 2 1 − (
M 2 − 2M m 2 cos(φ) + m 2 2 cos 2 (φ) )
= m 2 2 − m 2 2 cos 2 (φ) (p8.8) より
cos(φ) = M 2 + m 2 2 − m 2 1
2M m 2 (p8.9)
が得られる.これを式 (p8.7) に代入して
cos(θ) = M 2 + m 2 1 − m 2 2
2M m 1 (p8.10)
が得られる.
例えば,m 1 = 1
2 M , m 2 = M の場合,
cos(θ) = 1
4 , cos(φ) = 7
8 (p8.11)
が得られる.(θ ∼ = 76° , φ ∼ = 29°となる.)
[ 問 4-1]
図 4-1 に示すように,x-y 平面上に x 軸から角度 θ だけ 傾いた直線上を滑らかに動く物体を考える.この物体に 力 F 1 = ( − 1 , 2 , 0) の力を加える.x 軸方向に力 F 2 = (F , 0 , 0) を加えてこの物体を静止させるためには F を どう選べばよいかを答えなさい.
図 4-1 [ 問 4-2]
図 4-2 に示すように,長さ L の棒の一端 O を自由に回転できるように固定する.棒の中点 A には質量 m のお もりをつるす。(このおもりで,棒の質量を代表する.)
棒の他端 B に結ばれたひもを点 C にある滑車を通して大きさ f (> 0) の力 F で引っ張ると,棒が水平面から θ 傾いてつりあった.ただし,点 C は点 O から水平方向に L 離れた,高さ 2L の位置にある.
図 3-3 に示すように点 O を座標系の原点として y 軸を鉛直上向きにとる.また,棒と滑車が x-y 平面内にあるよ うに x 軸を水平方向にとる.z 軸は点 O から紙の表側に向かっている.このとき次の問に答えなさい.ただし,
棒とひもの質量は無視できるとし,重力加速度の大きさを g とする.
(1) −→
OA, −→
OB と −→
BC を求めなさい.
(2) 質量 m のおもりが棒におよぼす力 F 1 と端 B に結ばれたひもが棒におよぼす力 F 2 を成分で表しなさい.
(3) 質量 m のおもりが棒に及ぼす力 F 1 の点 O の周りの力のモーメント N 1 を成分で表しなさい.同様に,力 F 2 の点 O の周りの力のモーメント N 2 を成分で表しなさい.
(4) θ = π/4 である場合に,力の大きさ f を m と g を用いて表しなさい.
ᵟ ᵠ
ᵡ
ᵭ
L
2 L
m
L F
r
図 4-2
ᵟ ᵠ
ᵡ
ᵭ y
x F 2
F 1
図 4-3
[ 答 4-1]
物体が直線上で静止するには合力 F 1 + F 2 が直線と直交していればよい.直線方向の単位ベクトル u は u =
(
cos θ , sin θ , 0 )
(p10.1) なので,条件 (11.4) より,
0 = u · (
F 1 + F 2
)
= (
cos θ , sin θ , 0 ) · (
− 1 + F , 2 , 0 )
= (F − 1) cos θ + 2 sin θ (p10.2)
F = cos θ − 2 sin θ
cos θ (p10.3)
とすればよい.
[答 4-2]
この座標系での各点の座標は A:
( L
2 cos(θ), L
2 sin(θ), 0 )
,B:(L cos(θ), L sin(θ), 0),C:(L, 2L, 0) となる.
(1)
−→ OA = ( L
2 cos(θ), L
2 sin(θ), 0 )
, −→
OB = (L cos(θ), L sin(θ), 0) , −→
BC = (
L(1 − cos(θ)), L(2 − sin(θ)) 0 ) (p10.4) (2)
おもり m が棒に及ぼす力 F 1 は
F 1 = (0, − mg, 0) (p10.5)
となる.力 F 2 は大きさが f であり,ベクトル −→
BC と同じ向きを向いているので F 2 = f
−→ BC
| −→
BC | = f
√ 6 − 2 cos(θ) − 4 sin(θ) (
1 − cos(θ), 2 − sin(θ), 0 )
(p10.6) となる.
(3) N 1 = −→
OA × F 1 ,N 2 = −→
OB × F 2 なので N 1 =
(
0, 0, − Lmg 2 cos(θ)
)
(p10.7)
N 2 = f L
√ 6 − 2 cos(θ) − 4 sin(θ) (
0, 0, 2 cos(θ) − sin(θ) )
(p10.8) となる.
(4)
棒がつりあって,点 O の周りに回転しないでいる場合
N 1 + N 2 = 0 (p10.9)
の関係がある。sin(θ) = cos(θ) = 1/ √
2 を代入して f = mg
√ 6 − 3 √
2
2 ' 0.66 mg (p10.10)
となる.
[ 問 5-1]
x 軸を回転軸として,そのまわりに自由に回転できる長さ L の棒が y-z 平 面内に置かれている.回転軸は棒の一端 A から L/3,他端 B から 2L/3,
の位置にある.また,点 C は点 O と点 B の中点である。図 2 のように棒 が y 軸から θ = π/6 だけ傾いているとき,点 B に力 F B =
(
0 , 1 , − 2 ) を点 C に力 F C =
( 0 , 2 , 5
)
を, を加えた.
(1) この棒に働く原点の回りの力のモーメントを求めなさい.また,この 棒は x 軸のまわりに,時計回りに回り始めるか,反時計回りに回り始 めるか,あるいは静止したままかを答えなさい.
(2) 点 A に力 F A = (
0 , 0 , F z
)
をさらに加えて回転軸のまわりに回転し ないようにした.F z を求めなさい.
θ A
L B C
z
y
ᤨ⸘࿁ࠅ
ᤨ⸘࿁ࠅ
O
図 5-1
[問 5-2]
物体 1 と物体 2 の時刻 t での位置ベクトルが,それぞれ
r 1 (t) = ( 1 − t , 2 − 2t , 2 − 2t + t 2 ) r 2 (t) = ( t , 1 − t , t 2 ) で与えられる。このとき
(1) 時刻 t での 2 つの物体間の距離を表しなさい.
(2) 2 つの物体が最も接近する時刻を求めなさい.
x y
z
t = − 2
t = − 2
t = 0 t = 0 t = 2
t = 2
x y
z
t = − 2 t = − 2
t = 0
t = 0 t = 2
t = 2
[ 答 5-1]
(1) 原点の回りの力のモーメント N は
N = r C × F C + r B × F B = L 3 (
5 cos θ − 2 sin θ , 0 , 0 ) − 2L
3 (
sin θ + 2 cos θ , 0 , 0 )
= L
3 (
cos θ − 4 sin θ , 0 , 0 )
= − L 6 (
4 − √ 3 , 0 , 0
)
(p12.1) となる.N は x 軸の負の向きを向いているので,円板は x 軸の回りに 時計回り に回転を始める.
(2) 力 F A による力のモーメントは N A = r A × F A = − L 3 (
F z cos θ , 0 , 0 )
となる.物体が回転しないのは N + N A = 0 となる場合なので
F z = 1 − 4 sin θ
cos θ = 1 − 4
√ 3 (p12.2)
となる.
[答 5-2]
(1) 時刻 t での 2 つの物体間の距離は
| r 1 (t) − r 2 (t) | = √
(1 − 2t) 2 + (1 − t) 2 + (2 − 2t) 2 = √
9t 2 − 14t + 6 (p12.3) となる.
(2) 次の関数
f (t) = | r 1 (t) − r 2 (t) | 2 = 9t 2 − 14t + 6 (p12.4) の最小値を与える t を求めればよい.条件
0 = df(t)
dt = 18t − 14 (p12.5)
より,2 つの物体が最も接近する時刻は t = 7
9 となる.
[ 問 6-1]
図 6-1 に示すように辺の長さがそれぞれ 2,3,1 の直方体がある.点 E は辺の中点である.図のように座標系をとった場合に次の問に答 えなさい.
(1) 一定の速度で運動をしている 点 P が図の点 A を時刻 t = 1 に通 過し,時刻 t = 4 に点 B を通過した。任意の時刻 t の点 P の座標 r P (t) =
(
x P (t) , y P (t) , z P (t) )
を求めなさい.
(2) 点 P が 3 点 C,D,E を含む平面を横切る時刻を求めなさい.
(3) 点 P が 点 C に最も近づく時刻を求めなさい.
A
B C
D
3 2
1
O E
図 6-1
[ 問 6-2]
原点にスポットライトがあり, ベクトル v = (
1 , 1 , 2 )
の向きに, 広がりの角 π
6 で円錐状に広がる光を発している.
つまり, 光の当っている領域は, 原点を頂点とする, 無限に高い, 傾いた円錐であり, ベクトル v は円錐の中心軸に 平行で, 頂点から底面に向かう向きである. (図は正確ではありません. ) また, 円錐の軸と母線のなす角は π
6 とな る. ある物体の 時刻 t における位置ベクトルが r(t) =
(
t , 2t , 2 + t )
で与えられる.
(1) v · r(t) を求めよう.
(2) v と r(t) の間の角度を θ とした場合,cos θ を t で表そう.
(3) 物体に光が当っている時間帯を求めよう. x
y z
O
π/6 v
図 6-2
[ 答 6-1]
(1) 時刻 t = 1 から t = 4 までに点 P は点 A から B まで等速度で動くので,点 P の速度 v 0 は v 0 =
−→ OB − −→
OA 4 − 1 =
( − 2 3 , 1 , 1
3 )
(p14.1) となる.式 (24.4) より点 P の位置ベクトルは
r P (t) = −→
OA + v 0 (t − 1) =
( 8 − 2t
3 , t − 1 , t − 1 3
)
(p14.2) と表される.
【注】
直線をパラメータt
で表わす式(17.1)
r = At + C (p14.3)
で
t
を時刻と考えて,条件−→ OA = A + C , −→ OB = 4A + C (p14.4)
より
A = 1 3
“ −→
OB − −→
OA ”
, C = 1 3
“ 4 −→
OA − −→
OB ”
(p14.5)
として(p14.2)
を求めてもよい.(2) r = (x , y , z) をこの平面上の任意の点を表す位置ベクトルとする.r − −→
OD = (x , y , z − 1) は平面内に含ま れるベクトルなので −→
DC × −→
DE と直交する.従って (x , y , z) の間には次の関係がある:
( r − −→
OD ) · ( −→
DC × −→
DE )
= 0 . (p14.6)
−→ DC × −→
DE = (2 , 3 , 0) × (1 , 3 , − 1) = ( − 3 , 2 , 3) (p14.7) なので平面を表す方程式は次式となる:
3x − 2y − 3z + 3 = 0 (p14.8)
時刻 t = t 1 に点 P が平面を横切るとすると,(p14.2) を (p14.8) に代入して
0 = 3x P (t 1 ) − 2y P (t 1 ) − 3z P (t 1 ) + 3 = − 5 t 1 + 14 (p14.9) より点 P が平面を横切る時刻 t 1 は t 1 = 14
5 となる.
【注】
平面上の任意の点を表す位置ベクトルr
を2
つのパラメータq,s
を用いてr = −→ OD + q −→ DC + s −→ DE = (2q + s , 3q + 3s , 1 − s) (p14.10)
と表すこともできる.点P
が時刻t = t 1
に点P
が平面を横切るという条件r P (t 1 ) = (2q + s , 3q + 3s , 1 − s)
すなわち8 − 2t 1
3 = 2q + s (p14.11)
t 1 − 1 = 3q + 3s (p14.12)
t 1 − 1
3 = 1 − s (p14.13)
を
q, s, t 1
についての連立方程式と考えてt 1
を求めてもよい.(3) 点 P と点 C の間の距離の 2 乗
¯¯ ¯ r P (t) − −→
OC ¯¯ ¯ 2 = (x P (t) − 2) 2 + (y P (t) − 3) 2 + (z P (t) − 1) 2 = 2 9 (
7t 2 − 44t + 82 )
(p14.14) を t の関数と考えて,最小値を与える t を求めればよい.関数が最小となる時刻を t 2 とすると t = t 2 で微 分係数が 0 となるので,式 (p14.14) を t で微分して
0 = 14t 2 − 44 (p14.15)
より,時刻 t 2 = 22
7 で点 P は点 C に最も近づくことがわかる.
【注】 r(t) − OCとv 0 (あるいは AB)
が直交するという条件から最も近づく時刻を求めてもよい;
“
r P (t) − −→
OC ”
· v 0 = 2
9 (7t − 22) = 0 → t = 22 7
上の条件と
˛ ˛ ˛ r P (t) − −→ OC ˛ ˛ ˛ 2
のt
についての微分が0
という条件が一致するのは以下のようにわかる:0 = d
dt
˛ ˛
˛ r P (t) − −→ OC
˛ ˛
˛ 2 = d dt
““
r P (t) − −→ OC ”
· “
r P (t) − −→ OC ””
= d “
r P (t) − −→ OC ”
dt · “
r P (t) − −→ OC ” + “
r P (t) − −→ OC ”
· d “
r P (t) − −→ OC ” dt
= 2 d “
r P (t) − −→ OC ”
dt · “
r P (t) − −→ OC ”
= 2v 0 · “
r P (t) − −→ OC ”
(p15.1)
【注】スカラー関数 φ(t) とベクトル関数の積や, 2 つのベクトル関数 A(t),B(t) の内積,外積の微分は以下 のようになる: ¨
§
¥
和達
p99 ¦
d dt
(
φ(t) A(t) )
= dφ(t)
dt A(t) + φ(t) dA(t)
dt (p15.2)
d dt
(
A(t) · B(t) )
= dA(t)
dt · B(t) + A(t) · dB(t)
dt (p15.3)
d dt
(
A(t) × B(t) )
= dA(t)
dt × B(t) + A(t) × dB(t)
dt (p15.4)
[答 6-2]
(1) v · r(t) = 4 + 5t (2) (5.3) より
cos θ = v · r(t)
√ v · v √
r(t) · r(t) = 4 + 5t 2 √
3(2 + 2t + 3t 2 ) (p15.5)
(3) 物体に光が当たるのは物体の位置ベクトル r(t) と v の間の角度 θ が π/6 以下の場合である.| θ | 5 π/6 の とき,cos(θ) = cos(π/6) = √
3/2 となるので,物体に光が当たる時間帯は,条件 4 + 5t
2 √
3(2 + 2t + 3t 2 ) =
√ 3
2 (p15.6)
より求まる.上式の両辺を 2 乗して
16 + 40t + 25t 2 12 (3 t 2 + 2t + 2) = 3
4 より 0 = t 2 − 11t + 1 (p15.7)
が得られる.これより,物体に光が当たる時間帯は 11 − 3 √
13
2 5 t 5 11 + 3 √ 13
2 (p15.8)
となる.
[ 問 7-1]
図 7-1 に示すように辺の長さがそれぞれ 2,3,1 の直方体がある.点 E は辺の中点である.図のように座標系をとった場合に次の問に答 えなさい.
(1) 一定の加速度で運動をしている 点 P が図の点 O を時刻 t = 0 に通 過した。また,時刻 t = 1 に点 E を,時刻 t = 2 に点 D を通過し た。任意の時刻 t の点 P の座標 r P (t) =
(
x P (t) , y P (t) , z P (t) )
を 求めなさい.一定の加速度で運動している物体の位置ベクトルにつ
いては式 (25.3) を参考にしてください.
(2) 点 P が 3 点 A,C,B を含む平面を横切る時刻をすべて求めなさい.
A
B C
D
3 2
1
O E
図 7-1
[問 7-2]
水平面上を 2 人の人 A, C が運動している.それぞれの位置ベクトルは,水平面上の x-y 座標によって r A (t) =
( − t 2 − 1 , t )
, r C (t) = (
t + 1 , 2t − 2 )
(p16.1) と表されている.
(1) 時刻 t = t 1 での A の速度ベクトル v 1 を求めなさい.
(2) 時刻 t = t 1 に A が手に持っていた ボールを水平面上で静かに放した.ボールと水平面の間には摩擦 は働かないとすると,ボールは時刻 t = t 1 に r A (t 1 ) を通り,速度 v 1 の等速度運動を行う.t ≥ t 1 で のボールの運動を表す位置ベクトル r B (t) を書き表しなさい.
(3) このボールを C が時刻 t = t 2 に受け取った. (つまり,r B (t 2 ) = r C (t 2 ) となった. )時刻 t 1 と t 2 を 求めなさい.
A
C
B
-6 -4 -2 2 4
-4 -2 2 4
x y
図 7 − 2
[ 答 7-1]
(1) 式 (25.3) で t 0 = 0 とした式で表されるように,時刻 t = 0 に位置 r 0 を通り,一定の加速度 a 0 で運動する 物体の位置ベクトルは
r P (t) = t 2
2 a 0 + t v 0 + r 0 (p17.1)
と表される.ここで v 0 は定ベクトル (時刻 t = 0 での物体の速度) である.
問題の条件より
r P (0) = r 0 = (
0 , 0 , 0 )
(p17.2) r P (1) = 1
2 a 0 + v 0 + r 0 = −→
OE = (
1 , 3 , 0 )
(p17.3) r P (2) = 2 a 0 + 2 v 0 + r 0 = −→
OD = (
0 , 0 , 1 )
(p17.4) が得られる。これより
a 0 = −→
OD − 2 −→
OE =
( − 2 , − 6 , 1 )
, v 0 = 2 −→
OE − 1 2
−→ OD = (
2 , 6 , − 1 2 )
(p17.5) となる.従って時刻 t の点 P の位置ベクトルは以下で与えられる;
r P (t) = (
x P (t) , y P (t) , z P (t) )
= (
− t 2 + 2 t , − 3 t 2 + 6 t , t 2 − t 2
)
(p17.6)
(2) r = (x , y , z) を平面上のある点を表す位置ベクトルとすると r − −→
OA = (x − 2 , y , z) は平面内に含まれる ベクトルなので −→
AC × −→
AB と直交する.従って (x , y , z) の間には次の関係がある:
( r − −→
OA
) · ( −→
AC × −→
AB )
= 0 (p17.7)
−→ AC × −→
AB = (0 , 3 , 1) × ( − 2 , 3 , 1) = (0 , − 2 , 6) (p17.8) なので平面を表す方程式は次式となる:
− y + 3 z = 0 (p17.9)
方程式 (p17.9) を満たす座標 (p17.6) の時刻 t を求めればよい:
0 = − y P (t) + 3 z P (t) = 3
2 t (3 t − 5) (p17.10)
より点 P が平面を横切る時刻は t = 0 と t = 5
3 となる.
[ 答 7-2]
(1) A の速度ベクトル v A (t) は A の位置ベクトルの時間 t についての微分で得られる;v A (t) = dr A (t) dt . ベクトルの微分は各成分を微分すればよいので
v A (t) = d dt
( − t 2 − 1 , t )
=
( − 2 t , 1 )
(p18.1) となる.時刻 t 1 での速度ベクトルは上の式に t = t 1 を代入して得られる;
v 1 =
( − 2 t 1 , 1 )
(p18.2)
(2) ボール B は時刻 t 1 に位置 r A (t 1 ) にあり,速度 v 1 で等速度運動 (等速直線運動) を行う.B の位置の 変化は単位時間あたり v 1 なので,時刻 t 1 から時刻 t の間には (t − t 1 ) v 1 だけ位置が変化する.従って
r B (t) = r A (t 1 ) + (t − t 1 ) v 1 =
( − 2 t 1 t + t 2 1 − 1 , t )
(p18.3) となる.(式 (24.7) も参照.)
(3) 条件 r B (t 2 ) = r C (t 2 ) は両辺のベクトルの各成分が等しいことを意味する;
− 2 t 1 t 2 + t 2 1 − 1 = t 2 + 1 , (p18.4)
t 2 = 2t 2 − 2 . (p18.5)
この 2 式から t 1 , t 2 を求める.式 (p18.5) より
t 2 = 2 (p18.6)
が得られる.これを式 (p18.4) に代入して t 1 が満たすべき条件
t 2 1 − 4 t 1 − 4 = 0 (p18.7)
が得られる.この 2 次方程式の解は 2 ± 2 √
2 であるが,
t 1 (A がボールを放した時刻) < t 2 = 2 (B がボールを受け取った時刻) なので
t 1 = 2 − 2 √
2 (p18.8)
となることがわかる.
. [ 問 8-1]
これは微分の練習問題です.次の関数を変数 t について微分して,導関数を求めなさい.
(1) f (t) = √
3t 2 + 1 (2) f (t) = cos (√
3t 2 + 1 )
(3) f (t) = exp (√
3t 2 + 1 )
(4) f (t) = cos (√
3t 2 + 1 )
e
√ 3t 2 +1 (5) f (t) = cos (
e
√ 3t 2 +1 )
(6) f (t) = log( √
3t 2 + 1 + 2)
(7) f (t) = F (√
3t 2 + 1 )
,ただし F (x) は dF (x)
dx = e − x 2 となる関数.
[問 8-2]
x 軸上を運動する物体の時刻 t の x 座標が
x(t) = sin ( π
4
√ 1 + t 2 )
(p19.1) と表される.このとき
(1) 時刻 t での物体の速度の x 成分 v x (t) を求めなさい.
(2) 0 < t < 2 のあいだで,物体が x 軸の正の向きに移動する時間帯を求めなさい.
[ 答 8-1]
多少,複雑な関数の微分には合成関数の微分の式を何回か用いる:
(1)
df(t) dt = d
dt
√
3t 2 + 1 = du 1/2 du
¯¯ ¯¯
u=3t 2 +1
d(3t 2 + 1)
dt = 1
2 u − 1/2 6t = 3t
√ 3t 2 + 1 (p20.1) (2)
df(t)
dt = d
dt cos (√
3t 2 + 1 )
= d cos(u) du
¯¯ ¯¯
u= √ 3t 2 +1
d √ 3t 2 + 1
dt = − sin(u) dv 1/2 dv
¯¯ ¯¯
v=3t 2 +1
d
dt (3t 2 + 1)
= − sin(u) 1
2 v − 1/2 6t = − 3t
√ 3t 2 + 1 sin (√
3t 2 + 1 )
(p20.2) (3)
df(t)
dt = d
dt exp (√
3t 2 + 1 )
= de u du
¯¯ ¯¯
u= √ 3t 2 +1
d √ 3t 2 + 1
dt
(1) = e u 3t
√ 3t 2 + 1 (p20.3)
= 3t
√ 3t 2 + 1 e √ 3t 2 +1
(4)
df (t)
dt = d
dt {
cos (√
3t 2 + 1 )
e
√ 3t 2 +1 }
= d cos
( √ 3t 2 + 1
)
dt e
√ 3t 2 +1
+ cos (√
3t 2 + 1
) e √ 3t 2 +1 dt
(2,3)
= − 3t
√ 3t 2 + 1 sin (√
3t 2 + 1 )
e √ 3t 2 +1 + cos (√
3t 2 + 1
) 3t
√ 3t 2 + 1 e √ 3t 2 +1
= 3t
√ 3t 2 + 1 e √ 3t 2 +1
{ − sin (√
3t 2 + 1 )
+ cos (√
3t 2 + 1 )}
(p20.4) (5)
df(t)
dt = d
dt cos (
e √ 3t 2 +1 )
= d cos(u) du
¯¯ ¯¯
u=e √ 3t2 +1
de √ 3t 2 +1 dt
(3) = − sin(u) 3t
√ 3t 2 + 1 e √ 3t 2 +1
= − 3t
√ 3t 2 + 1 sin (
e √ 3t 2 +1 )
e √ 3t 2 +1 (p20.5)
(6)
df(t)
dt = log( √
3t 2 + 1 + 2)
dt = log(u + 2) du
¯¯ ¯¯
u= √ 3t 2 +1
d √ 3t 2 + 1
dt = 1
u + 2
√ 3t 3t 2 + 1
= 3t
3t 2 + 1 + 2 √
3t 2 + 1 (p20.6)
(7)
df (t)
dt =
F ( √
3t 2 + 1 )
dt = dF (u)
du
¯¯ ¯¯
u= √ 3t 2 +1
d √ 3t 2 + 1
dt = e − u 2 ¯¯ ¯
u= √ 3t 2 +1
√ 3t 3t 2 + 1
= 3t
√ 3t 2 + 1 exp
( − 3t 2 − 1 )
(p20.7)
F(x) の例としては F (x) =
∫ x 0
e − s 2 ds.これは 誤差関数 と呼ばれる関数 erf(x) の
√ π
2 倍.
[ 答 8-2]
(1) v x (t) = dx(t)/dt なので関数 sin ( π
4
√ 1 + t 2
)
を t で微分すればよい.多少,複雑な関数の微分には合成関数 の微分の式を何回か用いる:
v x (t) = d dt sin
( π 4
√ 1 + t 2 )
= d sin(u) du
¯¯ ¯¯
u= π 4
√ 1+t 2
d dt
π 4
√ 1 + t 2
= cos ( π
4
√ 1 + t 2
) π 4
d dt
√
1 + t 2 = π 4 cos
( π 4
√ 1 + t 2
) dv 1/2 dv
¯¯ ¯¯
v=1+t 2
d
dt (1 + t 2 )
= π
4 cos ( π
4
√ 1 + t 2
) 1 2 v − 1/2 ¯¯
¯¯ v=1+t 2
2t = π t 4 √
1 + t 2 cos ( π
4
√ 1 + t 2
)
. (p21.1)
(2) 物体が x 軸の正の向きに移動するのは v x (t) > 0 の場合. 0 < t < 2 で π t 4 √
1 + t 2 > 0 なので, cos ( π
4
√ 1 + t 2
)
>
0 となる,t の範囲を求めればよい.t = 0 から t = 2 までに π 4
√
1 + t 2 は π 4 から
√ 5
4 π (> π/2) まで単調 に増加する. π
4
√ 1 + t 2 < π
2 となる t の範囲を求めると:
π 4
√ 1 + t 2 < π
2 から 1 + t 2 < 4 となるので − √
3 < t < √
3 (p21.2)
となる. もともと 0 < t < 2 の範囲を考えていたので物体が x 軸の正の向きに移動する時間帯は以下のよ うになる:
0 < t < √
3 . (p21.3)
[ 問 9-1]
物体の時刻 t での位置ベクトルを r(t) =
( cos
( 2t 2 − t
) , sin
( 2t 2 − t
) , t 2 + t
)
(p22.1) とする.このとき
(1) 時刻 t における物体の速度ベクトル v(t) と加速度ベクトル a(t) を求めなさい.
(2) 速度の大きさが最小になる時刻とそのときの速度の大きさを求めなさい.
[問 9-2]
下図に示すような x-y 平面上にある長半径 2,短半径 1 の楕円上を運動する物体の位置ベクトル r(t) が r(t) =
(
cos(θ(t)) , 2 sin(θ(t)) )
(p22.2) で与えられている.
(1) 時刻 t での物体の速度 v(t) と加速度 a(t) を θ(t), dθ(t)
dt や d 2 θ(t)
dt 2 を用いて表しなさい.
以下では物体が楕円上を一定の速さ (速度の大きさ) | v(t) | = 5 で反時計回りに動いているとする. (つまり dθ(t)/dt >
0 となっている.)
(2) このとき dθ(t)
dt を θ(t) を用いて表しなさい.
(3) θ = 0 と θ = π/2 の位置での dθ(t)
dt と d 2 θ(t)
dt 2 の値をそれぞれ求めなさい.
(4) θ = 0 と θ = π/2 の位置での物体の速度と加速度をそれぞれ求めなさい.
. (1)
v(t) = dr(t) dt =
( − (4t − 1) sin(2t 2 − t) , (4t − 1) cos(2t 2 − t) , 2t + 1 )
, (p23.1)
a(t) = dv(t) dt =
( − 4 sin(2t 2 − t) − (4t − 1) 2 cos(2t 2 − t) , 4 cos(2t 2 − t) − (4t − 1) 2 sin(2t 2 − t) , 2 )
(p23.2) (2)
| v(t) | 2 = (4t − 1) 2 + (2t + 1) 2 = 20t 2 − 4t + 2 (p23.3) なので,速度の大きさが最小になるのは,上式の微分が 0 となる時刻;
0 = d dt
(
20t 2 − 4t + 2 )
= 40t − 4 (p23.4)
より t = 1
10 となる。そのときの速度の大きさは 3
√ 5 となる.
【注】速度の大きさが最小になる時刻は次の条件 0 = d
dt | v | 2 = d dt
(
v(t) · v(t) )
= 2 dv(t)
dt · v(t) = 2a(t) · v(t) = 40t − 4 (p23.5) より求めてもよい.
[ 答 9-2]
(1)
v(t) = d dt r(t) =
( d
dt cos(θ(t)) , 2 d
dt sin(θ(t)) )
. (p23.6)
合成関数の微分の式より d
dt cos(θ(t)) = d cos(θ) dθ
dθ
dt = − sin(θ(t)) dθ(t)
dt (p23.7)
d
dt sin(θ(t)) = d sin(θ) dθ
dθ
dt = cos(θ(t)) dθ(t)
dt (p23.8)
となる.これより速度は以下のように表される;
v(t) = dθ(t) dt
( − sin(θ(t)) , 2 cos(θ(t)) )
(p23.9) 加速度 a(t) = dv(t)/dt も同様に
a(t) = d 2 θ(t) dt 2
( − sin(θ(t)) , 2 cos(θ(t)) )
+ dθ(t) dt
d dt
( − sin(θ(t)) , 2 cos(θ(t)) )
= d 2 θ(t) dt 2
( − sin(θ(t)) , 2 cos(θ(t)) )
+ ( dθ(t)
dt ) 2
d dθ
( − sin(θ) , 2 cos(θ) )
= d 2 θ(t) dt 2
( − sin(θ(t)) , 2 cos(θ(t)) ) −
( dθ(t) dt
) 2 (
cos(θ(t)) , 2 sin(θ(t)) )
(p23.10)
と書き表すことができる.
(2) 速度の大きさは
5 = | v(t) | =
√( dθ(t) dt
) 2 (
sin 2 (θ(t)) + 4 cos 2 (θ(t)) )
= | dθ(t) dt | √
1 + 3 cos 2 (θ(t)) = dθ(t) dt
√ 1 + 3 cos 2 (θ(t)) (p24.1)
と表せる.上で,物体が反時計回りに動いていることから θ(t) が時間 t とともに増加し, dθ(t)/dt > 0 で あることを用いた.これより以下が得られる;
dθ(t)
dt = 5
√ 1 + 3 cos 2 (θ(t)) (p24.2)
(3) 式 (p24.2) より
θ = 0 では dθ
dt = 5
√ 1 + 3 = 5
2 , θ = π
2 では dθ
dt = 5
√ 1 + 0 = 5 (p24.3) となる.
d 2 θ(t)/dt 2 は式 (p24.2) を t でもう一度微分して,
d 2 θ(t) dt 2 = d
dt ( dθ(t)
dt )
= d dt
(
√ 5
1 + 3 cos 2 (θ(t)) )
= d dθ
(
√ 5
1 + 3 cos 2 (θ) )
dθ(t) dt
を計算すればよい.u = 1 + 3 cos 2 (θ) とおくと d
dθ (
√ 5
1 + 3 cos 2 (θ) )
= 5 du − 1/2 du
¯¯ ¯¯
u=1+3 cos 2 (θ)
d dθ
( 1 + 3 cos 2 (θ) )
= ( − 5 2 )u − 3/2 ¯¯
¯¯ u=1+3 cos 2 (θ)
( − 6 sin(θ) cos(θ) )
= 15 sin(θ) cos(θ)
(1 + 3 cos 2 (θ)) 3/2 (p24.4) となるので
d 2 θ(t)
dt 2 = 15 sin(θ(t)) cos(θ(t)) (1 + 3 cos 2 (θ(t))) 3/2
dθ(t)
dt = 75 sin(θ(t)) cos(θ(t)) (
1 + 3 cos 2 (θ(t))
) 2 (p24.5)
が得られる.これより
θ = 0 でも θ = π
2 でも d 2 θ(t)
dt 2 = 0 (p24.6)
であることがわかる.
(3)
速度の式 (p23.9) に (p24.3) を代入して
θ = 0 , v = (0 , 5) (p24.7)
θ = π
2 , v = ( − 5 , 0) (p24.8)
となる.
また,加速度の表式 (p23.10) に (p24.3),(p24.6) を代入して
θ = 0 , a =
( − 25 4 , 0
)
(p24.9) θ = π
2 , a =
( 0 , − 50
)
(p24.10)
となる.加速度の大きさは曲線がより急に曲がる方 (θ = π/2) がより大きくなることがわかる.
[ 問 10-1]
x 軸上を運動する質量 m = 4 の物体を考える.時刻 t = 0 に物体は原点にあり,速度の x 成分 v x が v x (0) = 4 であった.この物体に時刻 t = 0 から t = 2 の間に次のような力を加えた:
F x (t) =
0 ; t < 0
− F 0 t 2 (t − 2) 2 ; 0 ≤ t ≤ 2
0 ; 2 < t
. (p25.1)
ただし,F 0 は定数である.このとき
(1) 時刻 t = 2 で物体が止まるように F 0 を定めなさい.
(2) 上のように F 0 を定めたとき,時刻 t = 2 での物体の x 座標を求めなさい.
[問 10-2]
図 10-1 に示すように辺の長さがそれぞれ 2,3,1 の直方体がある.
点 A は上の面の中点である.
質量 m = 2 の物体を時刻 t = 0 に原点 O から初速度 v 0 で投射し た.この物体には一定の力 F = (0 , 0 , − 4) が働いているとし,物 体が点 A と点 B を通過するように v 0 を定めたい. 図のように座標 系をとった場合に v 0 を求めなさい.
A
B
3 2
1 O
図 10-1
(参考)
例えば,以下のような手順で求めればよい:この物体は等加速度運動をする
.
加速度をa 0
とし,物体が時刻t = t 1
に点A
を通過し,時刻t = t 2
に点B
を 通過すると考えると,−→ OA = t 1 v 0 + t 2 1
2 a 0 , −→
OB = t 2 v 0 + t 2 2
2 a 0 (p25.2)
という関係式が得られる
.
上の2
式からv 0
を消去し,a 0
をt 1 , t 2
で表した関係式からt 1 , t 2
を求めた上で,v 0
を求めればよい