長崎大学工学部研究報告第
1 9
号 昭 和5 7
年8
月ケーブルの面外非線形自由振動
高 橋 和 雄 事 ・ 田 川 賢叫
N o n l i n e a r O u t ‑ o f ‑ P l a n e F r e e V i b r a t i o n s o f C a b l e s
by
K a z u o T AKAHASHI
(De p a r t m e n t o f C i v i l E n g i n e e r i n g ) and
M a s a r u T AGA W A
( G r a d u a t e S t u d e n t o f Nagasaki U n i v e r s i t y )
A b s t r a c t
N o n l i n e a r f r e e v i b r a t i o n s o f c a b l e s i n t h r e e d i m e n s i o n s a r e r e p o r t e d . T h i s problem i s a n a l y z e d by a G a l e r k i n method and harmonic b a l a n c e method
Numerical r e s u l t s a r e p r e s e n t e d f o r o u t . o f ‑ p l a n e f r e e v i b r a t i o n s o f c a b l e s w i t h v a r i o u s s a g ‑ t o ‑ s p a n r a t i o s and i n
c1i n e d a n g l e s . C o r r e s p o n d i n g i n p l a n e v i b r a t i o n s which a r e e x c i t e d t h r o u g h n o n l i n e a r c o u p l i n g t e r m s a r e s i g n i f i c a n t f o r t h e p a r t i c u l a r s a g ‑ t o ‑ s p a n r a t i o .
8 3
1.まえがき る場合の三次元応答特性を明らかにしたものであるた
ケープルの運動方程式には,幾何学的非線形項を介 めに,ケープルの三次元非線形固有振動特性を十分に してすべての変位成分(面内水平変位,商内鉛直変位, 把握するには至っていない.そこで,本研究は調和パ 面外変位)が連成項として含まれるために,ケーブル ランス法を用いてケーブルの面外非線形自由振動と付 の運動は一般に面内・面外振動が連成する三次元振動 随する面内振動を各種のサグ比をパラメーターに解析 となることが知られている.面外加振によって特定の するものである.これにより,ケープルの面外非線形 サ グ 比 の ケ ー ブ ル で は , 有 意 な 面 内 応 答 が 生 ず る 面 白由振動特性を明らかにしたものである.
内・函外連成応答は山口ら1)によって解析されている.
また,著者らは面内加振によって面外応答が特定の振
2 .
ケーブルの運動方程式3)動数領域で分岐する面外非線形分岐応答と面外線形係
F i g . 1
に示す座標系を導入すれば,完全可擦性,伸 数励振振動解析の2
つの立場から取り扱うことができ 長性を仮定したケープルの三次元非線形運動方程式は,ることを示した2) 次式で与えられる.
しかし,これらの研究はいずれも動的外力が作用す
昭和
5 7
年5
月6
日受理 事土木工学科e
・長崎大学大学院学生8 4 高橋 和雄・田川 賢
Fi g . l Geometry o f a c a b l e .
, u O f ( , ̲ 1 , ̲ ' . ' , ¥ OU Ll(U
,山)=377‑E571lciz+Me)
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( 2 )
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2l¥OSe/ '¥OSe/ '¥OSe/J
2
笠1 ̲ p . c o s 立しの
OSe J po
ーυ ( 3 ) ここで, U , v : ケープルの面内水平および鉛直変位,
w:
ケープルの函外変位, t : 時間, Se:ケープルの初 期形状に沿う曲線座標, Co=
.fH高干:ケーブルの横波 伝播速度, He: ケーブルの初期水平張力,
ρ。:ケープ ルの単位長さ当りの質量, Cl=
/E.亙
JP;:ケーブルの 縦波伝播速度,
E:ヤング率,
A:断面積
'P""Py,
P.:荷重強度, . Q :荷重の円振動数,ん, ye :初期形状の Se による常微分を示すものとする.また, Fig.l におい て , 0:支点間傾斜角, f: ケープルサグ (=(ye‑Xe t a n O)max) ,
f:支点間水平距離とする.
3 . 解 法
( 1 ) G a l e r k i n 法による時間に関する非線形連立常 微分方程式の誘導
式 ( 1 ) ,
(2)および
(3)の解を直接求めることは不可能で あるから, G a l e r k i n 法を用いて基準座標に関する多自 由度系の運動方程式に変換する解法を採用する.
u=rZR(t)Uz(se) v=f , . E " P , ( t ) V , ( S e )
w=f
君。( t ) W , ( S e ) ここに , p "
Q, :未知の時間関数
山 ) = 室 内
514
旦面内線形振動の
( 4 )
∞
m ̲ : ̲ ̲ m
7rS e
V
,(Se)= E , " . P
的sm
ー す 了 一 第i次固有振動形
m=le
W , (Se)= き p , : , s i n
笠子.t:
f*:初期ケープル長
面外線形振動の
第i次固有振動形 式
(4)を 式 ( 1 ) ,
(2)および
(3)に代入して, G r a l e r k i n 法を 適用すると基準座標 P i , Qiに関する連立非線形常微 分方程式群が得られる.
閥抗+払Pn+h2221hfP針 tK22121haQゆ +!h222‑J"'lt=lm会=l
:
k
l?m P ; P
,Pm++k' :
Jf
=lq: i
=lr=i: k;~r問ゆl=8y. f~ c o s ωr
m~Qn +k~Qn +k'~ かg;QρPt+1h2222mmlQpPtPmρ=11=1 p=ll=lm=
+÷明
Z121kmdpQqQr=m… r
ここに, n=l , 2 ,…… , k=
Cl/ c
O:ケープルの縦波ー 横波伝播速度比, y ・ =pogf/8He: ケープルの初期形状 を放物線で近似した場合のサグ比, g: 重力の加速度,
m~, k~, k 九"', m~ . . . f : : J G a l e r k i n 法による積分項で,
初期形状と面内・面外の固有振動形からなる定数,
s u f f i x 1 は面内を, s u f f i x 0 は面外を表わす.上式に おいて,時間関数 P n , Q n についてはケープルのサグ 比 y=f/f と同様に,ケーブルの支点間水平距離
fで 無次元化されている.また,時間については対応する 弦(サグ比 y=O の場合)の
l次の固有円振動数仙の 逆数 f / (
7rCo! 面画 t f ) で無次元化されている.無次元悶 有円振動数 ω は加振円振動数 9 を 仙 で 無 次 元 化 し たものである.
なお,ケープルの非線形振動を支配するパラメータ
は,形状パラメータとしてのサグ比
yと傾斜角 0 ,お
よび材料パラメータとしての縦波横波伝播速度比
k主共振 (M) と 3 倍の高調波共振 ( b i ) が生じる.一 方,面内方向の運動方程式中には面外変位wに関して 2 次の非線形項が単独に含まれている.そのため,面 外振動によって面内方向には,静的付加荷重と面外振 動の 2 倍の振動数をもっ動的付加荷重による応答 ( a
ム。l)が引き起される.いわゆる面内・面外非線形連成 応答が生じる.
以上より,面外方向の主共振と面内方向に生ずる面 外振動の 2 倍の振動数をもっ応答の生ずる振動数が接 近するサグ比をもっケープ'ルでは,面内振動と面外振 動が共振を起こすと考えられる
1)(1)水平ケーブル
水平ケープルにおいては,その振動形は対称振動と 逆対称振動に区別される.しかし,面外対称振動によっ て面内方向の振動は,面内対称振動形のみが加振され 面内逆対称振動は加振されない.本研究では,最低次 の面外・面内の対称振動形に着目し,伝播速度比 k=
3 0 ,傾斜角 θ=0 。の水平ケーブルについて,ぞの非線形 自由振動特性を明らかにしている.
F i g . 2 ( a ) は,サグ比 y に対する面外国有振動数 ω 。 と面内固有振動数の半分 0 / / 2 の関係を,サグ比
yを 横軸に,面内・面外の無次元固有振動数比 ω を縦軸に
とり,示したものである.図中の実線は面外固有振動 数 ω 。を,破線は面内固有振動数のy:iの振動数 ω 1 / 2 を 表わしている.図よりわかるように水平ケープルにお いては, ω 。と ω 1 / 2 の関係は , y=0.026 で一致し,これ を境にその大小関係は逆転している.つまり , y=0.026 近傍のサグ比を有するケーブルでは面内振動と面外振 動聞に共振が生ずると考えられる.
8 5 ケーフ.ルの面外非線形自由振動
の 3 個である日.
( 2 ) 調和バランス法による連立非線形常微分方程式 の解法
連立非線形常微分方程式を解くにあたり,非線形項 が大きくなっても有効性を失わず,かっ収束性の良い 調和バランス法を適用する.式
(5)の非線形項に
2次お よび 3 次の非線形項が同時に含まれるために , ?n , Qn の解を次式で仮定する.
?n= ~ a~ c o s e ωr
e=O,l
Qn ニ~ b~cos e ωr
e=O,l
( 6 ) ここに , a~ ,
b;:未定定数.
式
(6)を式
(5)に代入して調和バランス法を適用すれば,
a~, b ; を求めるための連立非線形代数方程式が得られ る.
KL‑mMd)aZ+K222hl?/31
+お2
i :
i:時f~Þ+ ~k2 i:i:i: k~7m/;~mL
,
q = l t = !
,L j=ll=lm=l( 7 ) +th2
芦1221MMJf/48e
hZ‑m362d)bZ+h222hZf/Zt
7 M川r
m
向ιkm Z N
∞2日
∞2向
ιu m
‑ 一
2+ m
e ρ
J'J m
nt
o ρ
ムM
∞
2刑囚2Mi
悶Z
一 一 m
2 r ' J
'R‑F
2
‑ 一
M
十 二
( I (e=l )
ーに,e=O, 1 , 2 ,…… , ðed~;~
‑L~~, f j l l f~p , fjlm , l O ( e
キ1 ) '
f j q r , f~l , fZlm , f~qr : at a~ などの関数 (Appendix
A )
‑ ‑
1+
‑ ‑
F
︐
/ ︐F n
︐P 一 白
i ' t
t E a
日 一
/ h
白↑
/ M
l一
/ M
M
一 戸
H
A中 一 戸 川
d一
‑
こ
‑ 2
0
一 一
h
︐
‑ ω J
一
‑ 一 一
一一
i 0 . 1 s a g ‑ t o ‑ s p a n
よー(a) e
・
nT T
o 0 . 0 0 1
ω O
Eロ ωE VE hL
凶O
ES SE
恥l
本研究の解の決定方程式(7)は,連立非線形偏微分方 程 式 ( 1 ) ,
(2)および
(3)の定常解を空間には基準関数(式
(4)),時間には F o u r i e r 級数(式 ( 6 ) ) を用いて F o u r i e r の展開係数に関する連立非線形代数方程式として得ら れ た も の で あ る . こ れ を 適 当 な 初 期 値 の も と で Newton.Raphson 法の繰り返し計算を用いて数値解 析を行えば,必要な解が得られる.
なお,面外非線形自由振動曲線は,まず面外方向に のみ加振(ゎ=ん =0 , t.
キ0)して面外応答を求め,
徐々に荷重強度をおとすことによって求められた.
ー『 『0 . 0 1 s a g ‑ t o ‑ s p a n r a t i o 0 . 1
(h)
e ・ 3 0 ・
R e l a t i o n s between i n p l a n e v i b r a t i o n and o u t ‑ o f ‑ p l a n e v i b r a t i o n .
m ‑4 F
H
一〆
軍 一 / '
山一
/ M
v一
/ M
M
一 戸
M
u
‑ F U N
‑
‑ M
ニ
‑ u
山 一 一 同 2一f・1・ω
一 一
一一ω 。
0
0 . 0 0 1 Fig.2 3 . 面外非線形自由振動特性
ケープルの菌外方向の運動方程式には,面外変位却
に関して
3次の非線形項が含まれるが,
2次の非線形
項は含まれない.そのため,ケープルの面外振動は初
期形状の面をはさんで対称に生じている.すなわち,
次に, F i g . 3 は r=0.026 と r = 0 . 0 2 6 5 のサグ比を有 する水平ケープルの中央点のリサージュ図を示したも のである.図よりわかるように,ケーブルの振動は常 に平衡点より上で生じている.これは面外振動によっ て生じる静的付加荷重による応答が鉛直上方つまり初 期形状を打ち消す方向に働くためである.水平ケーブ ルでは,リサージュの形状は r=0.026 を境に大きく変 化し , r
く0 . 0 2 6 のケープやルでは常に上に凸の形状を示 し, r>0.026 のケーフ'ルでは常に下に凸の形状を示し ている.これは,面外振動によって r<0.026 ,すなわ ち ω
。>ω 刊 の 場 合 に は 同 位 相 の 面 内 振 動 が, r>
0 . 0 2 6 ,すなわち ω
。<ω1 / 2 の場合には逆位相の面内振 動が引き起こされるからである.
F i g . 4 , 5 は水平ケープルの面外非線形自由振動曲線 を示したものである. Fig.4 は面内振動の影響を受け
賢
ない領域のサグ比を有するケーブルについて, Fig.5 は r=0.026 付近つまり面内振動の影響領域のサグ比
(r= 0.02~0.04) を有するケーブルについて,横軸に
対称 1 次振動の面外非線形自由振動の振動数比 ω を , 縦軸に面外振動の振幅比 Aw をとり,サグ比
yをパラ メーターにプロッ卜したものである. F i g . 6 は面外振 動に付随する面内応答曲線を示し,横軸に振動数比 ω
を,縦軸に面内振動の振幅比 Av をとり,サグ比
yを パラメーターにプロットしたものである. F i g . 4 , 6 か 和雄・田川
8 6 高橋
0.02 0.026
2 " ~ H 匡~
.
0.01
1.1ギr!:'Qlll'ncy0)
O u t . o f . p l a n e n o n l i n e a r f r e e v i b r a t i o n s o f c a b l e s wi t h k = 3 0 and / 1 = 0
0n e a r
y = 0 . 0 2 6 .
1.2
。
().Q
Fig.5
"‑0.0265
1 0 1
0.015 V
L i s s a j o u s f i g u r e o f v i b r a t i o n o f c a b l e .
‑ ' v
Fig.6
1 frequencyω
Corresponding i n p l a n e v i b r a t i o n s under o u t . o f . p l a n e f r e e v i b r a t i o n s o f c a b l e s w i t h k = 3 0 and /1ニぴ.
1.0
ω勺ロパ伊同日仏
E ‑筒
n o n l i n e a r f r e e
。1
1.1 fγequency 1"
O u t ‑ o f ‑ p l a n e n o n l i n e a r f r e e v i b r a t i o n s o f c a b l e s w i t h k = 3 0 and / 1 = 0 '
1.1)
F i g .
3'Fig.4
︒勺ヨい伊同門♀巨附
0.01
ケーブルの面外非線形自由振動
らわかるように,影響領域外では水平ケーブルの面外 非線形自由振動における振動数比と振幅比の関係は,
3 次の非線形項が支配的な硬化ノ T ネ特性を示し,それ に付随する薗内非線形応答は,面外振動に比べて小さ く , y = O . O O l のような弦や,y= 0 . 3 , 0 . 5 のようにサグ 比の大きなケーブルでは面内変位は殆んど生じていな い.また,ケーブルの非線形性は,弦に近いほど強く,
逆にサグ比が増大するにつれて弱くなっている. F i g . 5 , 6 からわかるように,共振点近傍のサグ比の領域で は,面外振動と面内振動が共振をおこし強い連成応答 が生じるため,面外変位と同程度の面内変位が生じて いる.この付随する面内非線形応答の影響により,共 振点である y=O
目0 2 6 を境に曲線はその傾きを大きく
変え , y=0.02~0.026 のサグ比を有するケーブルでは
振動数比と振幅比の関係は硬化バネ特性を示し ,y=
0.0265~0.04 のサグ比を有するケーブルでは軟化パネ 特性を示している.つまり , y= 0.02~0.026 の場合は,
面外振動によって引き起こされた同位相の面内振動の 影響によりケーブルの剛性が増し,面外非線形自由振 動の振動数比と振幅比の関係は硬化パネ特性を示す.
そして,その非線形性は,同位相の面内振動が最も大 きく加振される y=0.026 の場合に最も強くなってい る.一方, y = 0.0265~0.04 の場合には,逆位相の面内 応答により,ケーブルの剛性は減少し,振動数比と振 幅比の関係は軟化パネ特性を示している.そして,逆 位相の面内振動が最も大きく加振される y=0.0265 の 場合に,非線形性は最も強くなっている . y=0.03 付近 では,非線形項の影響が弱くなっているのがわかる.
( 2 ) 傾斜ケープル
傾斜ケープルについては,その振動形は対称振動と 逆対称、振動の分離ができないため,最低次の振動形に着
目し非線形振動特性を調べた.
F i g . 2 ( b ) は,伝播速度比 k=30 ,傾斜角。 = 3 0 ' の傾 斜ケープルについて, F i g . 2 ( a ) と同様に,サグ比 y に 対する面外固有振動数 ω 。と面内固有振動数の半分 ω 1 / 2 の関係を示したものである.図からわかるよう に , ω 。と ω 1 / 2 の{直は, y=0.03~0.1 付近で接近しては いるが,常に ω 。 > ω1 / 2 となり ω 1 / 2 が ω 。を越えるこ とはない.従って,傾斜ケーフ
9ルは,共振点は存在せ ず,面外振動に付随して生じる面内非線形応答は常に 同位相である.
F i g . 7 は,傾斜ケーフツレについて,横軸に 1 次振動 の非線形自由振動の振動数比 ω を,縦軸に面外振動の 振幅比 Aw をとり,サグ比
yをパラメーターにプロッ トしたもので,面外非線形自由振動曲線を表わしてい
8 7
包J
℃ 2
~ E
0.01
0 o . 9 1.0 1 • t fTequencyω 1.2
F i g . 7 O u t ‑ o f ‑ p l a n e n o n l i n e a r f r e e v i b r a t i o n s o f c a b l e s w i t h k = 3 0 and / J = 3 0 ' .
Aw
仏巨伺 3 0 1 y.O.03 4 0 1
.01
10‑5
0.9 1.0 1.1 frequencyω 1.2
F i g . 8 Corresponding i n p l a n e v i b r a t i o n s u n d e r o u t ‑ o f ‑ p l a n e f r e e v i b r a t i o n s o f c a b l e s w i t h k=30 and / J = 3 0 ' .
る. F i g . 8 は,同じ傾斜ケープルについて,面外振動
に付随する面内非線形応答を示すもので,横軸に振動
数比 ω ,縦軸に面内振動の振幅比 Av をとりサグ比
yをパラメーターにプロットしたものである.図からわ
かるように,傾斜ケーブルにおいては,国外非線形振
動の振動数比と振幅比の関係は,常に硬化パネ特性を
示し,その非線形性は,一般に弦に近いほど強くサグ
比の増大に伴なって弱くなっている.また,面外振動
8 8 高 橋 和 雄 ・ 田 川 賢
に付随する面内応答は,面外振動に比べ小さい . r =
0.03~0.1 付近では ω。と ω1/2 の値が接近するため,
比較的強い同位相の面内連成応答が生じている.
4 . 結 語
本論文は,ケーフソレの三次元非線形運動方程式を,
G a l e r k i n 法により基準座標に関する多自由度系の運 動方程式に変換し,これに調和バランス法を適用して 面外非線形自由振動特性を明らかにしたものである.
解析により得られた結果を要約すると
(1)
水平ケーブルの面外非線形自由振動の振動数と振 幅の関係は,一般に硬化パネ特性を示し,付随する面 内非線形応答は小さい.また,ケーフ.ルの非線形性は,
サグ比の増大に伴ない弱くなる.しかし,共振点近傍 のあるサグ比の領域では,強い面内連成応答が生じ,
面外非線形自由振動は面内振動の影響により,軟化ノ f ネ特性を示す.
( 2 ) 傾斜ケープルの面外非線形自由振動の振動数と振 幅の関係は,常に硬化パネ特性を示し,その非線形性 はサグ比の増大とともに弱くなる.
最後に,本研究の数値計算には長崎大学情報処理セ ンター計算機 ( FACOM M ‑180 I I AD) を使用した ことを付記する.
Appendix A
I J
,=2tioa~+
a1a i + a l a l +
rr.a l
I }
, ={ 2 ( i l b a i
+a{ a~)+
a1a l + a l a i
+ a{a l +
,aa g / 2 I j
, = (a{a i +
2(t i o a l + a l a t ) +
a{a l +
,aa i } 1 2
I J
,= ( 2 ( l i o a l + a l a
i)+a1a l + i l 2 a i } / 2
I J ' m
=( 4 t i o a t a N 2 ( a
1a i a N a1 a~a~+ σõaia~)+2(alalaN α~aba:'
+
Ida l a f ) + 2 ( æ,aiaN σ~abar+ alla~ar)+ m a ; a
2"+出 a i a f +m'afal叫 ala~a:+ a(a~ar+ m a t a : ' +σ { a a a : " + r n a f a
f'+alaia~I/4
/}Im 二 (4(tioaba~+ a1 aba~十 ilbaia~)+ 3
a1a i a~
+a{a{~+a{ ~~+al a{~+~a1 al~+al a{ ~+alal~) + 2 ( σ i a ; a
2"+tda~ar+ a i a o a
2"+aia~agz+ t i z a d a F + c d a i a
{f)+ 2 ( ffoa~ar+ cda~a:+ triaáa:'+ σia~ag'+ criaia:'+ σ~a~σ~) + 2 ( a i a [ a : ' +
a1d a F +
a{a i a
f')+ tiza~ar+ tria~ar+ 話。ia?1/4
1 1 1 m = = ( 4 ( t i o a a a
2"+a6 a~a:十 alaba~)+ 3 a l a i a N 2 ( ilbaia~+
a1a b a
r+aõaia~)
+ 2 (
a{aiaN
a{a l a
r+a{ aia~)+
2(a l a l a r + a l a l a r
十 alaiar)+2( σ~a;ar+ tda~ar+ d t a b a r +σ { a ; a l f + m a d a F
+σ~ajan+ σ1a~ar+ma~ar+ σiaia:'+ trlaiaF+ σ~aia2"
+alaia~I/4
1 1 ' m
=( 4 ( l l i i a b a ; " + l 1 O a l a . " + a l 必 a
{f)+a { a f a r + 3 m a i a : '
+2(σ1aiar+σ{a~ar+ σ~afaF)+a{a~ar+ σiaia2"+ ma~ar + 2 ( a l a l a N alaiaN σ~a~σr)
+
2 ( t d a i a ? + tioa~ar+ a1 a~ar+ ma~a;;Z+ r n a o a F + ~aí a g ' ) } / 4
参考文献
1 )山口・富田・伊藤:正弦波外力を受けるケーブル の時間応答解析,土木学会論文報告集,第 3 0 8 号 , 1 9 8 , 1 p p . 37~45.
2