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研究の背景

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Academic year: 2021

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(1)

N,N‘-ビス(8-ヒドロキシ-2-キノリルメチル)-1,n -ジアミノアルカン 溶液中での分子内相互作用と蛍光による金属イオン認識

C. J. Pedersen

金属イオンに対する選択性、分子内への内包による有機溶 剤への可溶化などの特性を有するクラウンエーテルの発見。

D. J. Cram

分子認識ユニットを分子内に組み込み、様々な分子システ ムに展開し、ホスト‐ゲスト化学の分野を開拓。

J. M. Lehn

分子の自己集合体なども包括的に含んだ分子認識化学の重 要性について主張し、超分子化学を提唱した。

研究の背景

分子認識化学の分野において、金属イオン認識は、近年関心を 集めており、視覚的検出が可能である蛍光性化学センサーが合 成され、盛んに研究されている。

(2)

蛍光性化学センサー

窒素原子のローンペア 電子からの光誘起電子 移動 (PET) により、ア ントラセンの蛍光消光。

窒素原子が金属配位に 関与し、光誘起電子移 動 (PET) が起こらずア ントラセンの蛍光発光。

O O

O

O N

O

O O

O

O N

O K K

PET

金属イオン認識能をもつ蛍光性化学センサー

×

【亜鉛】

生体内で100種類以上の酵素の活性に関与し、様々な生物的プロセスに関与 している生体必須金属イオンで、生体内に2~4g 存在する。

亜鉛代謝障害により、筋萎縮性側索硬化症などの神経疾患を引き起こす。

亜鉛イオンの欠乏により免疫機能低下、味覚障害などを引き起こす。

【カドミウム】

ヒトをはじめ、多くの生物種において蓄積性が見られ、慢性障害として腎機 能障害、肺気腫などを引き起こす。

骨粗鬆症、骨軟化症の原因となり、体中の骨の異常といった症状や発癌性を 示す。

土壌など環境中にも蓄積される為、重大な環境汚染を引き起こす。

生理的重要性、治療における直接的・間接的ターゲットとして脚 光を浴びている亜鉛イオンと人体・環境に対して有害であるカド ミウムイオンを識別でき、視覚的シグナルで容易に検出可能であ る蛍光性化学センサーの開発は重要な研究課題の一つである。

金属イオン検出

(3)

研 究 目 的

蛍光性化学センサー 2BQOH はスペーサーの影響から、マグネシウ ムイオンの存在下で蛍光強度の増加が観測されたが、スペーサーを排除 した、BQOH は予想通りマグネシウムイオンの存在下での蛍光強度の 増加を抑制できる事がわかった。

2BQOH, BQOH ともに Zn2+, Cd2+, Co2+, Ni2+, Cu2+と1:1錯体 を形成するが、BQOH は 2BQOH よりも金属イオンとの結合力が弱く、

Zn2+, Cd2+に対する蛍光強度も弱い。

N N

O O

N

N

O O

M2+

N O N

M2+

2BQOH は、分子内の2つの8-ヒドロキシキノリンを使って金属イオン1個 に配位する。

そのため、金属イオンの配位には、 2つの8-ヒドロキシキノリンの距離や相 対配置が重要な要素であると考えられる。

そこで、本研究では、2BQOH のスペーサーをエーテル鎖から長さの異なる メチレン鎖に変えた 2QOH-n (n = 4 - 8) を合成し、

1)分子内相互作用に対するスペーサーの影響 2)金属イオン認識に対するスペーサーの影響 について検討した。

N

HN H N

N

OH OH

n

2QOH-n (n = 4 -8) N

N O

O N

N

OH

OH

2BQOH

(4)

2QOH-n (n = 4 - 8) の合成

8-ヒドロキシ-2-メチルキノリン

N OH

CHO +

N

HN H

N N

OH n OH

1) MeOH, r.t., 14hours

2) MeOH, CH2Cl2, NaBH4, r.t., 14hours H2N NH2

n N OH

N OH

CHO 1) SeO2, 1,4-Dioxane, 50-55°C, 4hours

2) SeO2, 1,4-Dioxane, 80-85°C, 16hours

8-ヒドロキシキノリン -2-カルバルデヒド

8-ヒドロキシキノリン -2-カルバルデヒド

1,n-ジアミノアルカン (n = 4 - 8)

2QOH-n (n = 4 - 8)

測 定 条 件

紫外可視吸収、蛍光、蛍光励起スペクトル測定は、イオン強度を一 定に保つ為 0.01 mol dm-3の酢酸ナトリウムを含むメタノール溶液 中、光路長 1 cm の石英セルを用い、室温で行った。

2QOH-n (n = 4, 5, 7, 8) を分子間相互作用の起こらないとされる 濃度 1.0×10-5mol dm-3に、8-ヒドロキシ-2-メチルキノリン (8H2MQ) を1.0×10-1mol dm-3から 1.0×10-5mol dm-3の濃 度に調製し、スペクトルの変化を調べた。

添加する金属塩は、過塩素酸亜鉛、過塩素酸カドミウム、過塩素酸 コバルト、過塩素酸ニッケル、過塩素酸銅、過塩素酸カルシウム、過 塩素酸バリウム、過塩素酸マグネシウムの8種の過塩素酸塩を使用し、

リガンドに対して 0.1~10 倍 (濃度範囲 Blank ~ 1.0 × 10-4mol dm-3) となるように添加した。

蛍光スペクトルの励起波長は 253 nm を用い、散乱光を防ぐ為に ガラスフィルター (UV-33) を用いた。

(5)

蛍光性化学センサー 2QOH-n (n = 4, 5, 7, 8) の 溶液中での分子内相互作用

220 240 260 280 300 320

Wavelength / nm 8H2MQ 2QOH-4 2QOH-5 2QOH-7 2QOH-8

N

HN H

N N

OH n OH

2QOH-n (n = 4, 5, 7, 8)

N OH

8H2MQ 0

0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2 1.4 1.6 1.8 2

200 250 300 350 400 450 500

Wavelength / nm

Absorbance

1.0×10-2 mol dm-3 7.5×10-3 mol dm-3 5.0×10-3 mol dm-3 2.5×10-3 mol dm-3 1.0×10-3 mol dm-3 7.5×10-4 mol dm-3 5.0×10-4 mol dm-3 2.5×10-4 mol dm-3 1.0×10-4 mol dm-3 1.0×10-5 mol dm-3

2QOH-n と 8H2MQ の 紫外可視吸収スペクトル (1.0×10-5mol dm-3, 300 nm で規格化)

8H2MQ の各濃度における 紫外可視吸収スペクトル (1.0×10-1mol dm-3~ 1.0×10-5mol dm-3)

(6)

0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2

200 300 400 500 600 700

Wavelength / nm

Intensity

1.0×10-1 mol dm-3 1.0×10-2 mol dm-3 7.5×10-3 mol dm-3 5.0×10-3 mol dm-3 2.5×10-3 mol dm-3 1.0×10-3 mol dm-3 7.5×10-4 mol dm-3 5.0×10-4 mol dm-3 2.5×10-4 mol dm-3 1.0×10-4 mol dm-3 1.0×10-5 mol dm-3

200 300 400 500 600 700 800

Wavelength / nm

ex. 253nm 2QOH-8

2QOH-5 2QOH-4

2QOH-7

8H2MQ

N

HN H

N N

OH n OH

2QOH-n (n = 4, 5, 7, 8)

N OH

8H2MQ

2QOH-n と8H2MQの蛍光スペクトル (1.0×10-5mol dm-3, ex. 253 nm , 420 nm で規格化)

8H2MQ の各濃度における蛍光スペクトル (1.0×10-1- 1.0×10-5mol dm-3, ex. 253 nm)

2QOH-4 と 8H2MQ の吸収、蛍光スペクトルの重ね合わせ (上:2QOH-4、左下:8H2MQ, 5.0×10-4mol dm-3 、右下:8H2MQ, 1.0×10-5mol dm-3)

250 300 350 400 450 500 550 600 650 700

Wavelength / nm

吸収スペクトル 蛍光スペクトル(ex. 253nm) N

H N

NH OH

N OH

2QOH-4

250 300 350 400 450 500 550 600 650 700

Wavelength / nm

吸収スペクトル 蛍光スペクトル(ex. 253nm)

N OH

8H2MQ

250 300 350 400 450 500 550 600 650 700

Wavelemgth / nm

吸収スペクトル 蛍光スペクトル(ex. 253nm)

N OH

8H2MQ

濃い 薄い

(7)

N HN

NH OH

N OH

2QOH-4

O O

O

O O

2NP2N

2QOH-4 の吸収、蛍光、蛍光励起 スペクトルの重ね合わせ

(1.0×10-5mol dm-3, ex. 253 nm, em. 530, 425 nm)

2NP2N の吸収、蛍光、蛍光励起 スペクトルの重ね合わせ

(1.0×10-5mol dm-3, ex. 390 nm, em. 420, 350 nm)

250 300 350 400 450 500 550 600 650 700

Wavelength / nm 吸収スペクトル

蛍光スペクトル(ex. 253nm) 蛍光励起スペクトル(em. 530nm) 蛍光励起スペクトル(em. 425nm)

425nm

530nm

250 300 350 400 450 500 550 600

Wavelength / nm 吸収スペクトル 蛍光スペクトル (ex. 390 nm) 蛍光励起スペクトル (em. 350nm) 蛍光励起スペクトル (em. 420nm)

420nm 350nm

rMM'

E

基底状態 (エキシマー) 基底状態 (2QOH-n)

励起状態 *

*

hv モノマー発光

*

不安定

安定 エキシマー発光 2QOH-n の

530 nm における蛍光

芳香環間距離とエネルギーの相関図

N NH

HN N OH

OH N

NH HN

N

O O

H

(8)

【吸収スペクトル】

・2QOH-n (n = 4, 5, 7, 8) は、基準物質の 8H2MQ の吸収スペクトル とは異なり、250 nm~280 nm に別の吸収バンドを示した。

・この吸収バンドは、メチレン鎖の長さにかかわらず観測され、スペー サーが長くなるほどが大きくなった。

【蛍光スペクトル】

・2QOH-n では 530 nm 付近に蛍光極大を持つ蛍光バンドが観測され、

スペーサーの長さによる規則的な変化は見られなかったが、発光極大波 長は異なることがわかった。

・この蛍光と同じ蛍光が、8H2MQ を濃い濃度で測定し、分子間相互作が 生じた時に得られた。

【蛍光励起スペクトル】

・2QOH-n の蛍光励起スペクトルは、観測波長に依存したスペクトルが 得られた。

一般的な分子内エキシマータイプではなく、基底状態においても2つ の8-ヒドロキシキノリンが接近し、分子内相互作用が存在する。

スペーサーの長さの違いが、2つの8-ヒドロキシキノリンの相対配置 に影響を与える。

蛍光性化学センサー 2QOH-n (n = 4, 5, 7, 8) の 溶液中での金属イオン認識

(9)

N HN

NH N OH

OH

N

HN H

N OH

N OH

N

HN H

N OH

N OH

N HN

NH OH

N OH 2QOH-8

2QOH-7

2QOH-5

2QOH-4

N HN

NH N

OH

OH

2QOH-8

2QOH-8 に Mg2+, Ca2+, Ba2+

吸収スペクトルに大きな変化が見られない系

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8

200 250 300 350 400 450

Wavelength / nm

Absorbance

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7

200 250 300 350 400 450

Wavelength / nm

Absorbance

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8

200 250 300 350 400 450

Wavelength / nm

Absorbance

2QOH-8 Mg2+

2QOH-8 Ca2+ 2QOH-8 Ba2+

(10)

2QOH-8 に Cd2+, Co2+, Ni2+, Cu2+ 各過塩素酸塩を添加した際の吸収スペクトル変化

0 0.2 0.4 0.6 0.8 1

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

[Cu2+] / [2QOH-8]

Absorbanc

265nm

245nm 0

0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

[Cd2+] / [2QOH-8]

Absorbance

265nm

245nm

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

[Co2+] / [2QOH-8]

Absorbance

265nm

245nm

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

[Ni2+] / [2QOH-8]

Absorbance 265nm

245nm 0

0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8

200 250 300 350 400 450

Wavelength / nm

Absorbance

253nm

306nm 333nm

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7

200 250 300 350 400 450

Wavelength / nm

Absorbance

253nm

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6

200 250 300 350 400 450

Wavelength / nm

Absorbance

253nm

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8

200 250 300 350 400 450

Wavelength / nm

Absorbance

253nm

2QOH-8Co2+

2QOH-8Ni2+ 2QOH-8 Cu2+

2QOH-8Cd2+

0 0.2 0.4 0.6 0.8 1

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

[Zn2+] / [2QOH-8]

Absorbance

260nm 265nm

245nm

2QOH-8 に過塩素酸亜鉛を添加した際の 吸収スペクトル変化、吸光度プロット

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7

200 250 300 350 400 450

Wavelength / nm

Absorbance

253nm

306nm 333nm

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7

200 250 300 350 400 450

Wavelength / nm

Absorbance

253nm 306nm 333nm

0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6

200 250 300 350 400 450

Wavelength / nm

Absorbance

263nm

[Zn2+] / [2QOH-8]

= 0 - 10

[Zn2+] / [2QOH-8]

= 0 - 10

[Zn2+] / [2QOH-8]

= 1 - 10 [Zn2+] / [2QOH-8]

= 0 - 1

(11)

金属イオンを添加するに従って、一定の蛍光強度まで増加する。

蛍光極大波長 570 nm でプロットを取ると、吸光度プロット同様1:1錯 体の形成が確認された。

0 2 4 6 8 10 12 14

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

[Cd2+] / [2QOH-8]

Intensity

570nm

0 5 10 15 20 25

200 300 400 500 600 700 800

Wavelength / nm

Intensity

2QOH-8Cd2+の蛍光スペクトル 2QOH-8Cd2+の蛍光強度プロット 2QOH-8 Cd2+

[Cd2+] / [2QOH-8]

= 0 - 10

金属イオンを添加するに従って、蛍光強度が増加する

蛍光極大波長 530 nm でプロットを取ると蛍光強度は増加し続ける

0 1 2 3 4 5 6

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

[Mg2+] / [2QOH-8]

Inetnsity

530nm

0 5 10 15 20 25

200 300 400 500 600 700 800

Wavelength / nm

Intensity

2QOH-8Mg2+の蛍光スペクトル 2QOH-8Mg2+の蛍光強度プロット 2QOH-8 Mg2+

[Mg2+] / [2QOH-8]

= 0 - 10

(12)

金属イオンを添加するに従って、蛍光強度が増加する

530, 570 nm でプロットを取ると、蛍光強度は増加し続ける

1倍以上の添加で、蛍光極大波長が短波長へシフトする

0 5 10 15 20 25

0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10

[Zn2+] / [2QOH-8]

Intensity

530nm 570nm

0 5 10 15 20 25

200 300 400 500 600 700 800

Wavelength / nm

Intensity

2QOH-8 Zn2+

[Zn2+] / [2QOH-8]

= 0 - 10

2QOH-8Zn2+の蛍光スペクトル 2QOH-8Zn2+の蛍光強度プロット

N HN

NH N

OH

OH

2QOH-8

蛍光強度の減少が観測される系

2QOH-8 に Co2+, Ni2+, Cu2+の過塩素酸塩を 添加した際の蛍光スペクトル変化

0 5 10 15 20 25

200 300 400 500 600 700 800

Wavelength / nm

Intensity

0 5 10 15 20 25

200 300 400 500 600 700 800

Wavelength / nm

Intensity

0 5 10 15 20 25

200 300 400 500 600 700 800

Wavelength / nm

Intensity

2QOH-8Co2+

2QOH-8Ni2+ 2QOH-8Cu2+

(13)

金属イオンを添加するに従って、蛍光強度が僅かに増加する

0 5 10 15 20 25

200 300 400 500 600 700 800

Wavelength / nm

Intensity

0 5 10 15 20 25

200 300 400 500 600 700 800

Wavelength / nm

Intensity

2QOH-8Ca2+の蛍光スペクトル 2QOH-8Ba2+の蛍光強度プロット 2QOH-8Ca2+ 2QOH-8 Ba2+

0 5 10 15 20 25

Zn(II) Cd(II) Mg(II) Ca(II) Ba(II) Co(II) Ni(II) Cu(II) If,max

2QOH-8 2QOH-7 2QOH-5 2QOH-4

0 5 10 15 20 25

Zn(II) Cd(II) Mg(II) Ca(II) Ba(II) Co(II) Ni(II) Cu(II) If,max

2QOH-8 2QOH-7 2QOH-5 2QOH-4

[M2+] / [2QOH-n] = 1 [M2+] / [2QOH-n] = 10

[M2+] / [2QOH-n] = 1 の蛍光強度の最大(If, max) [M2+] / [2QOH-n] = 10 の蛍光強度の最大(If, max)

・金属イオンと1:1錯体を形成した場合、亜鉛イオンに対する蛍光強度よりも カドミウムイオンに対する蛍光強度のほうが大きな値を示す。

・亜鉛イオンとは2:1 (Zn2+:2QOH-n ) 錯体を形成するため、蛍光強度が増加 し続け、カドミ ウムイオンと同じか、それ以上の蛍光強度を示す。

(14)

Zn(II) Cd(II) Co(II) Ni(II) Cu(II) 2QOH-4 6.0 (2.1) 7.8 5.7 5.7 5.6 2QOH-5 6.0 (2.2) 8.2 6.9 6.8 6.3 2QOH-7 6.0 (2.4) 8.1 8.8 7.8 6.0 2QOH-8 5.8 (2.4) 8.7 9.6 9.6 6.0 2BQOH 8.4 8.4 9.0 8.8 9.0 BQOH 7.3 6.9 7.8 7.4 6.3 2QOH-n (n = 4, 5, 7, 8), 2BQOH, BQOH の錯形成定数 (亜鉛は括弧内に log K2を示した、いずれも log K で値を示した)

・1:1錯体を形成する金属イオンに対しては、スペーサーが長くなるに つれ大きな値を示す。

・2:1錯体を形成する亜鉛イオンに対しては、スペーサーの長さによる 値の差は示さなかった。

Zn(II) Cd(II) 2QOH-4 6.0 (2.1) 7.8 2QOH-5 6.0 (2.2) 8.2 2QOH-7 6.0 (2.4) 8.1 2QOH-8 5.8 (2.4) 8.7 2BQOH 8.4 8.4 BQOH 7.3 6.9

2QOH-n (n = 4, 5, 7, 8), 2BQOH, BQOH の 亜鉛イオン、カドミウムイオンに対する錯形成定数

(亜鉛は括弧内に log K2を示した、いずれも log K で値を示した)

N H

N H

N N

OH OH

n 2QOH-n (n = 4, 5, 7, 8)

N N

O O

N N

OH

OH

2BQOH

N N

OH BQOH

(15)

【吸収スペクトル】

・2QOH-n (n = 4, 5, 7, 8) は Cd2+, Co2+, Ni2+, Cu2+に対して、1:1錯 体を形成し、Zn2+に対して、2:1 ( Zn2+: 2QOH-n ) 錯体を形成する。

【蛍光スペクトル】

・2QOH-n は Cd2+, Mg2+, Zn2+に対して蛍光強度増加、Co2+, Ni2+, Cu2+

に対して蛍光強度減少を示す。

・Zn2+との1:1錯体の蛍光極大波長は 570 nm 付近であるが、2:1錯 体は 530 nm 付近と短波長側へシフトする。

【蛍光強度】

・金属塩との1:1錯体の蛍光強度は、Cd2+が最も大きな値を示すが、

Zn2+とは2:1錯体を形成できるため、金属イオン濃度を高めていくと、

Cd2+の1:1錯体の蛍光強度と同じかそれ以上の値を示す。

・Zn2+との2:1錯体の蛍光強度は、2QOH-5 が一番大きい。

【錯形成定数】

・金属イオンとの1:1錯体の錯形成定数はスペーサーが長くなるほど、

より大きな値を示す。2:1錯体の錯形成定数は、スペーサーの長さに よらず一定である。

2QOH-n はスペーサーでつなぐ事で、2つの8-ヒドロキシキノ リンが接近した配座のものが基底状態でも存在する。その駆動力は分 子内水素結合と考えられる。

2QOH-n は、カドミウムイオン及び亜鉛イオンと1:1錯体を、

亜鉛イオンとは2:1錯体を形成し蛍光強度が増大する。1:1錯体 と2:1錯体とは、発光極大波長が異なり、2:1錯体は蛍光強度も 大きいため、カドミウムイオンと亜鉛イオンの識別が可能となる。

1:1錯体は、スペーサーが長い程、錯形成定数が大きく、2つの 8-ヒドロキシキノリンの距離が錯体の安定性に影響する。

2:1錯体は、1つの8-ヒドロキシキノリンに対して1つの金属 イオンが配位する為、スペーサーの長さの影響は少ない。

結 論

参照

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血は約60cmの落差により貯血槽に吸引される.数

 肺臓は呼吸運動に関与する重要な臓器であるにも拘

Frauwallner [1937:287] は下す( Kataoka (forthcoming1) 参照).本質において両者に意見の相違は ないと言うのである( Frauwallner [1937:280, n.1]

・ 各吸着材の吸着量は,吸着塔のメリーゴーランド運用を考慮すると,最大吸着量の 概ね