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台湾 にお け る防災政策 の現状 と課題

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133

〈 翻 訳 〉

台湾 にお け る防災政策 の現状 と課題

i)の

李 建 中 ・李 至 倫(著)

iii)iv)

サ 龍 澤 ・劉 継 生(訳)

目 次

1.は じ め に

2.防 災 政 策 の 現 状 に つ い て の 分 析 3.防 災 政 策 の 弱 点

4.防 災 政 策 を 改 善 す る た め の 提 言 5.お わ りに

1.は じめ に

台 湾 は海 に囲 まれ て、 しか も環 太 平 洋 地震 帯 に位 置 す るた め 、 自然 災 害 が 多 発 す るだ け で な く、 ユ ー ラシ ア大 陸 プ レー ト とフ ィ リピ ン海 プ レー トの 押 し出 しを受 け て地 質 が 複 雑 か っ脆 弱 とな り、 多 くの 断層 が存 在 す る。 有 感地 震 は年 平均200回 以 上 も達 して い る。今 年 の花 蓮 と宜 蘭 地 区の有 感 地震 は以前 よ りさ ら

に 回数 が 多 くな っ て い る。 また 、 面 積 の4分 の3が 山地 で あ る台 湾 は、 梅 雨 前 線 と西 太 平 洋 台風 の 経 路 に もあ るた め 、 山 が高 く、水 が 密 集 、 坂 が 急 、 川 が 激 流 とい う地 理特 徴 を作 り出 し、 地 滑 り、 山崩 れ 、 土 石流 、 季 節 性 渇 水 な どの 自 然 災害 が 発 生 しや す い。 人 口密 度 が世 界2番 目の 台湾 で は、 こ こ数年 、都 市 化 ・ 高 齢 化 ・国 際化 ・情 報 化 の さ らな る進 展 につ れ て 、 人 口 と産 業 が 都 市 に過 密 し、

複 雑 で 巨大 な建 築 物 が す き まな く建 ち並 ぶ よ うに な り、 土 地 の需 要 もさ らに増 えて い る。 さ らに、 台風 、地 震 、 豪 雨 な どの 自然 災 害 が 頻 繁 して発 生 して い る た め、 台湾 の大 都 市 が受 け る災 害 と損 失 は ます ます高 くな って い る。

「 災 害 防 止 救 助 法[災 害 防救 法]」 が 実施 され て2年 以 上 も経 った が 、 実 際 の

効 果 や 減 災 の作 用 は あ ま り明確 に され て い な い 。 これ らの課 題 につ い て、 本 研

(2)

究 で は台 湾 の防 災 現 状 を分 析 して政 策提 言 を行 い、 防災 能 力 の 強化 、 生 命 と財 産 の安 心 、 国 土 の安 全 に寄 与 しよ う とす る。

2.防 災政 策 の 現 状 に つ い ての 分 析

(1)「 災 害 防止 救 助 指針[災 害 防救 方 案]」 の成 立 と効 果

1)

市 民 の生命 と財産 に甚大 な損 害 を与 えた1994年 の米 国 ロサ ンゼ ル ス大 地震 が

2}

発生 した後、連前行政 院長 は、行政院の会議 で直 ちに黄石城前政務 委員 に対 し て、 内政部の関連部会 お よび省 ・市政府 を招集 して防災 システ ムの強化 を検討 す るこ と、 内政 部が 「 自然 災害防止救助指針[自 然災害防救方案]」 の草案 を策

3)

定 す る こ とを指示 した。 その後 、 中華 航空140便 名 古屋 空 港 墜落 事 故が発 生 した。

日本 政 府 が行 った 迅 速 な対 応 と明快 な措 置 を見 て 、 台 湾 は 「自然 災害 防 止 救 助

指 針 」 を拡 大 して 「 災 害 防 止 救 助 指 針 」 に改正 した。 これ に よっ て 自然 災害 だ けで な く人 為 災 害 に も対応 で き る よ うに な った 。 この 指 針 は、6回 にわ た る審

5)

査 会議 をへ て 、1994年7月28日 に行 政 院 を通 過 した。 同年8月4日 よ り 「 災 害 防 止 救 助 指 針 」 が行 政 院所 属 の各 機 関 お よび省 ・市 政 府 に よ っ て執 行 され る よ うに な っ た。 この指 針 は、 防 災 活 動 を災 害 予 防 ・災 時対 応 ・災後 復 興 の3段 階 に分 け、 それ ぞれ の段 階 にお け る各機 関 の 役 割 分 担 を設 けて い る。 そ して 中央

6)

か ら地 方 まで の 防 災組 織 を4級 の構 成 に分 けて災 害 防 救 方案 を執 行 す る。 また 、 あ らゆ る重大 災 害 を すべ て敷 衛 で き る法 律 をつ くるた め、 行 政 院 は各 レベ ル の 中央 機 関 と地 方 政 府 の行 政 法 規 お よび 関連 法律 に分 散 して い る防 災規 定 を統 合 した 。 これ を も とに1995年11月24日 に 「 災 害 防止 救 助 法(草 案)」 を策 定 し、

立 法 院 に提 出 して 審議 を受 け た。 同法 が 議 決 され るまで の約5年 間 は、 各 部会 お よび省 ・市 政 府 は 「 災 害 防 止 救 助 指 針 」 に も とづ き防 災 活 動 を進 め た。

「 災 害 防 止 救 助 法 」 が 成 立 す る まで は 、 「 災 害 防 止救 助 指針 」 の規 定 に よっ て

中 央 防 災 会議 が6回 も開 か れ た。 第1回 の 中央 防災 会 議 は1995年3月1日 に開

8?g}

催 され た。 「 防 災基本 計 画 」の策 定 、 それ を も とに各 機 関 に よ る 「 防 災業 務 計 画」

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の 策 定 、 省 、 県 市 、 郷 鎮 に よ る 「 地 域 防 災 計 画 」 の 策 定 が 決 ま っ た。 これ に よ っ

11)

て各 レベ ルの 防 災活 動 の連 携 を確 保 した。 第3回 の 中央 防 災会 議 で は、 「専 門 家

諮二 間委 員 会 」 の設 置 と国 家 防災 科 学 技 術 等 計 画 の 策定 を決 め た。 第4回 の 中央

(3)

台湾 にお ける防災政策の現状 と課題 135

12)

防 災 会 議 で は、 毎 年5月1日 〜7日 を 「 全 国 防災 週 問 」 に す る こ とを決 めた 。 1999年7月26日 に開 かれ た第5回 の 中央 防災会 議 で は、薫 前 院長 は リー一ダー シ ッ プを発 揮 して 「 中央 防 災 専 門機 構 の設 置 問題 につ い て の検 討 」 を通 過 した後 に

13)

設 置 に 関 す る具体 的 作 業 を 内政 部 に指示 した 。第6回 の 中央 防 災会 議 で は、 政 党 交 替 後 の前 行 政 院長 唐 飛 が主 催 して 、 「921大地 震 」後 の 心理 的 な ケ ア を長 期

的 に推進 す る方 針 を決 め た 。

1994年8月4日 に行 政 院 が 「 災 害 防 止 救 助 指針 」 を公 布 して か ら 「 災 害 防 止 救 助 法 」 を議 決 す る まで の間 は、 水 害 、 風 害 、 ウ ィル ス感 染 な どの重 大 災 害 が 数 回 あ っ た。 と くに台 風 が 発 生 した とき、 内政 部 は 「 災 害 防 止 救 助 指 針 」 に基 づ い て 中央 防 災 セ ン ター を設 置 した 。 台 湾 を襲 った大 型 台 風 と して は、1995年

にDEANNA、GARY、KENT、RYAN、1996年 にCAM、GLORIA、HERB、

SALLY、1997年 にWINNIE、AMBER、CASS、1998年 にNICHOLE、OTTO、

YANNI、ZEB、BABS、1999年 にSAM、MAGGIEな どが あっ た。 また 、 「921 大地 震 」 な どの災 害 が発 生 した と きは、 内政 部 消 防 署 を中 央 防 災 セ ンタ ー と し て 運 営 し、 関連 部 会 お よび 内政 部 の 緊 急対 応 チ ー ム を召 集 して 共 同作 業 を進 め

た。 指 揮 、協 調 、監 督 、 連 携 、 情 報 伝 達 な どの役 割 が うま く協 調 で きた の で 防 災 の能 力 と効 果 を高 め た。

(2)「 災 害 防 止 救 助 指 針 」 か ら 「 災 害 防 止 救 助 法 」 へ

内政 部 は1994年7月 よ り 「 災 害 防 止 救 助 法 」 草 案 の検 討 と策 定 に着 手 した 。 1995年11月24日 に行政 院 を通 過 した後 、立 法 院 に審 議 を提 出 した。 以来 、行 政 院 の関 連 部 会 と立法 院 の 間で 何 度 も協 議 して修 正 を行 い、2000年6月30日 に議i 決 され た 。提 出 か ら立 法 され る まで6年 もか か った 。 この法 案 に対 す る審 議 は 立法 院 第2期 第5回 会 議 には じ ま った 。 審議 期 間 中 に 「 台湾 省 政 府 機 能 の業 務

I4)

と組 織 にお け る暫 定 条 例 」 が 先 に決 ま った こ とを受 け、 防 災組 織 の 階層 構 造 を 改 めて修 正 す る こ と とな った 。 また 、1999年9月21日 の 南 投集 集 で発 生 した大 地震 へ の 対応 を通 じて 、 「 災 害 防 止 救助 指針 」 に も とつ い た現 行 防 災 シス テ ム を 拡 大 して 急 変対 応 能 力 を強 化 しな けれ ば な らな い こ とも分 か っ た。 これ に対 し て、 劉 前 行 政 院 副 院 長 は 国家 科 学 委 員会 に依 頼 し、 内政 部 消 防署 が 担 当 して い

15)

る 「 災害 防 止 救助 指針 」 につ いて の再 検 討 ・修 正 ・補 足 に協 力 した。 「 災 害 防 止

(4)

救助 法」 は2000年6月30日 に立 法 院 第3期 第4回 会議 で議 決 され 、 同年7月19 日 に大 統領 令 に よっ て執 行 され た 。

「 災 害 防 止救 助 法 」 の施 行 に よっ て 、 中央 は行 政 院 防災 委 員 会 を設 置 し、 中央 防 災会 議 の 決 定 事 項 を執 行 させ る こ とに な った 。 直轄 市 、 県 市 、郷 鎮 も法 令 に 基 づ い て地 域 防 災会 議 を設 置 し、 地 域 防 災業 務 を担 当 させ た。 政 府 の各 部 会 お よび公 共 団体 は、1997年4月14日 に決定 され た 「 防災基本 計画 」 に基づ い て 「 防 災 業 務 計 画 」 を策 定 す る こ と、 直 轄 市 、 県 市 、 郷 鎮 は これ らの2つ の 計 画 に基 づ い て 「 地 域 防 災 計 画 」 を策 定 す る こ とに な っ た。 そ の 目的 は 中央 、 直 轄 市 と 県 市、 郷 鎮 の3レ ベ ル の防 災 活 動 を体 系 化 す る こ とに あ る。 また、 減 災 、 対応 、 備 え を強 化 す るた め、 「 専 門家 諮 問 委 員 会」 の設 置 お よび 「 防 災 にお け る国 家 科 学 技 術 等 計 画 」 の 策 定 を行 っ た。

「 災 害 防 止 救 助 法 」 が施 行 され た の ち深 刻 な災 害 が 数 多 く発 生 した

。例 え ば、

2000年7月 に 豪 雨 が 誘 発 し た 八 掌 渓 事 件 、8月 にBILIS台 風 、10月 に XANGSANE台 風 、2001年6月 にCHEBI台 風 、7月 にUTOR、TRAMI 、TORAJI

台風9月 にNARI、LEKIMA台 風 、10月 にHAIYAN台 風 が 襲 っ た。 さ らに、

2002年1〜7月 に は干 害 、4月 には331地 震 、7月 に はNAKRI台 風 が発 生 した。

これ らの 災害 に対 して は、 事 前 予 測(地 震 を除 く)に 基 づ い て 中央 と地 方 に災 害 対 応 セ ン ター を設 置 して 減 災 と対 応 に努 め た。 しか し 「 災 害 防止 救 助 法 」 が あ った に も関 わ らず 、2000年 に は82人 の命 が奪 われ た(XANGSANE台 風 だ け で64名)。 さ らに2001年 に は225人 の命 が 奪 われ た(NARI台 風94人 、TORAJI 台風lll人)。2002年 に はll月 まで に7人 の命 が 奪 わ れ た。 つ ま り、 「 災 害 防 止 救 助 法 」 が施 行 され た3年 間 は年 平 均104人 の命 が奪 われ た 。 これ は 「 災害 防止 救 助 指針 」 の実施 期 間 に比べ て(1994年 〜99年 の年 平 均 死 亡者 は52人 、 「921大 地 震 」 を 除 く。)生 命 の損 害 が か な り高 い。

3.防 災 政 策 の 弱 点

「 災 害 防止 救 助 指 針 」 に して も 「 災 害 防 止 救助 法 」 に して も

、 目標 は 同 じで あ

り、 す な わ ち 災害 前 の 備 え、 災 害 時 の減 災 と対 応 、 災 害後 の復 興 で あ る。 この

8年 間 の 防災 政 策 に対 す る分 析 を通 じて 次 の よ うな 弱 点 が 明 らか で あ る。

(5)

台湾 にお け る防災政策 の現状 と課題 137

(1)防 災 に お け る中央 各 部 会 の 調整 不 足

中央 防 災会 議 の政 策 指 導 お よび行 政 院 防 災委 員 会 の 実務 執 行 が あ っ たが 、 関 連 部 会 との統 合 お よ び調 整 が 弱 い た め、 対応 能 力 は十 分発 揮 で きな い。 ア メ リ カ 連 邦 緊 急 事 態 管 理 局(FederalEmergencyManagementAgency、

FEMA)の よ うなや り方 は有 効 で あ る と考 え られ る。FEMAに は防 災事 務 の総 合 と調 整 を に な う局 長 と副 局 長 を各1名 設 け、 そ の下 に 「 減 災 」 「 備 え」 「 救 急 」

「 保 険」 「 消 防」 とい う5つ の課 を設 置 して い る。 さ らに27の 都 市 レス キ ューチ ー ム(UrbanSearchandRescueTeam)を 設 置 して い る。 留 意 すべ き点 は、

FEMAの 組織 規 模 は大 きい けれ ど、 各 単 位 の事 務 系職 員 は きわ め て簡 素化 され 、 メ イ ン は専 門 訓 練 を経 験 した退 役 軍 人 や 予備 役 軍 人 で あ るた め、 組 織 の機 動 性 が高 く、 膨 大 な人 事 費 用 も要 しな い 。 台 湾 で は民 間 救 助 組 織 が あ る。政 府 も2 回 にわ た って 養成 され た専 門人 員 か ら救 助 隊 を選 出 し、 ア メ リカ に送 って訓 練

を受 け させ た。 しか しこれ だ けで足 りるわ け は な い。

(2)防 災 にお け る常 時備 えの 不 足

防 災 に関 す る作 業 は 瞬 時 に発 生 、 瞬 時 に応 対 を行 う必 要 の あ る即 時 的 な仕 事 で あ る。 中央 各 部 会 お よび地 方 政 府 はふ だ ん の訓 練 を重 視 すべ きで あ る。 しか し現 状 で は すべ て は受 動 的 あ るい は い い加 減 に な っ て い る。 各 部 会 は皆 「 防 災 業務 計 画 」 に基 づ く 「 緊 急 対応 チ ー ム」 を編 成 す るた め の作 業 手順 を制 定 して い るが 、 緊 急対 応 チ ー ム の運 行 につ い て は力 不 足 とな っ て い る。 さ らに、 防 災 動 員 と管 理 にお い て行 政 院 防 災 委 員 会 との 協 調 も まだ 十分 で は な い。

(3)認 識 の 不 足 と行 動 の延 遅

防災 主 管 機 関 の一 部 は、 防 災 シ ス テ ム に対 す る理 解 と認識 が 足 りな い た め、

行 動 が 遅 れ て い る。例 え ば、 防 災 セ ン ター の設 立 に伴 う中央 救 助(処 理)セ ン タ ーの 起 動 は間 に合 わず 、分 担 す べ き仕 事 や 業務 は迅 速 的 に実施 で きな くな る。

もっ と悲惨 な こ とは、 災 害 発 生 時 に防 災 の各 種 セ ン ター は動 か ず 、 防災 シ ス テ

ム を活 用 した 救 助 活 動 を有 効 に展 開 す る時 機 を失 って しま う こ とで あ る。

(6)

(4)対 応 チ0ム の機 動 力 不 足

中央 防災 セ ンタ ー に参 加 す る各 組 織 は、 代 表 者 を派 遣 す るだ けで 部 内 に対 応 チ ー ム を設 置 せ ず 、 あ るい は設 置 して も機 動 力 が な けれ ば 、代 表者 の仕 事 をサ ポー トで きな くな る。 この た め各 部 会 の 対応 力 が 大 き く弱 ま り、 指令 は執 行 で きず 、 中央 防 災 セ ン ター の共 同作 業 にマ イ ナス 影 響 を与 え、 防 災 の総 合 効 果 を 悪 化 して しま う。

(5)防 災 会 議 と防 災 セ ン ター の 連i携不 足

中央 防 災 会 議 と中央 防災 セ ン ター とのパ イ プが確 立 され ず 、 た とえパ イ プが あ っ て も情 報 交流 が 少 なす ぎ る。 そ の た め 防 災 シ ステ ム運 営 の硬 直 化 と連 携 の 弱体 化 を もた ら し、 災 害 対 応 力 が 弱 まっ て しま う。 また 、 地 方 防災 会 議 と防 災 セ ン ター にお いて は地 方 の 首 長 が 招 集 人 と指揮 官 を担 当 し、 防 災 シ ス テ ム を運 行 す る知識 が 不足 して い るので 、 地 域 特 性 に適 した 「 地 域 防 災 計 画 」 が策 定 で きな か った な どの 問題 が 存在 す る。 また、 設 置 され た地 域 防 災 セ ン ター は、地 域 防災 計 画 を も とに関 連 部 門 の 防 災行 動 に対 す る指揮 、 監 督 、 協 調 が で きな い た め、 地 域 防 災 シ ス テ ム も円滑 に機 能 で きな い 。

(6)通 信 ネ ッ トワー クの不 足

災 害 発 生 時 に通 信 や 交通 が破 壊 され るた め、 被 災 情 報 の伝 達 や 救 援 物 質 の配 送 が で きな くな る。 地 域 防 災 セ ンタ ー と中央 防 災 セ ン ター との 通信 を保 障 す る た め に は、 衛 星 通 信 に頼 るだ けで は膨大 な情 報 量 に限界 が あ る。 これ に よっ て 救 助 活 動 に要 され る柔 軟 な指 揮 、 調 整 、 救 援 物 質 の調 達 もで き な くな る。

(7)消 防人 員 の 人 数 不足

災 害 救 助 の主 力 は消 防系 統 で あ る。 しか し現在 で は各 地 の 消 防人 員 の不 足 は 深 刻 で あ る。 この た め災 害 救 助 の 能 力 が 限 られ て しま う。 さ ら に火 災、 家 屋倒 壊 、 緊 急救 助 な どの ニ ー ズが 同時発 生 した と き域 外 の 支援 を 求 め ざ るを得 ない。

(8)救 助人員 の装備 と技術不足

救助人 員 には下敷 きにな った人命 を捜索 す るための機器 と特殊装 備、衛星通

(7)

台湾における防災政策の現状 と課題.139

信 機 器、GPS、 生命 探 測 器 、 赤 外 線 捜 索 器 材 な どのハ イ テ ク機 材 と指令 支援 情 報 シ ス テ ムが 装 備 され て い な い。 この た め災 害 時 に有 効 な救 助 活 動 が展 開 で き

な い 。

(9)国 内の 救助 人 員 は消 防 、軍 隊、 民 間の3つ に分 け られ て い る。 救助 の専 門 人材 が足 りな い た め、 特 殊 な技 術 と能 力 が 要 され る救 助 活 動 に は大 き な影 響 を 与 え る。

(10)「 災害 防止 救 助 法 」 の定 め に よ る と、 災 害 発 生 後 政 府 に復 興 再 建 委 員 会 を 設 置 し、 被 災地 の復 興再 建 活 動 を推 進 すべ き とな って い る。 しか し、 長 期 的 な 対 応 が 必 要 とされ る 「 心 の回 復 」 は ともあ れ、 牛 歩 の よ うに遅 々 と した復 興 再 建 の進 み 方 で は ま ちづ く りを遅 らせ て無 秩 序 の状 態 を作 り出す お そ れ が あ る。

4.防 災 政 策 を改 善 す る た め の 提 言

これ まで の防 災 対 策 の現 況 と不 備 に対 す る分 析 を通 じて、 次 の よ うな 改 善策 を提 言 す る。

(1)防 災計画策 定の確保

「 災害 防止救助法」 は中央防災会議 が防災基本計画 を策定 しなけれ ぼな らない と定 めてい る。 防災基本 計画 は、関連機関 お よび公共 事業 部門 の防災業務 計画 の策定 を指 導す る。地域 防災計画 は直轄市、 県市、郷鎮 が防災基 本計画 と防災 業務計画 に基 づいて策定す る。 しか し、現状 で は次の よ うな問題 が あ り解決 す べ きで ある。

① 中央 防 災会議 策 定 の 防 災基 本 計 画 は、原 則 性 の規 定 を中心 とす べ きで あ る。

細 か い要 求 を リス トや 表 に して 防 災業 務 計 画 お よび地 域 防 災計 画 を指 令 す るの で は な く、 実務 的 な協 力 と指 導 に よって 計 画 策定 を支 援 す べ きで あ る。

② 防災業務計画 にっ いて は、策 定未完成 の計画 を速 やか に審議 に提 出 し、策

(8)

定 が終 わ った 計 画 は環 境 変 化 に応 じて適 時 に修 正 す べ きで あ る。 つ ま り、

世 界 の各 国 お よび 台湾 で 起 きた 災害 とその 影 響 お よび救 助 過 程 に対 す る評 価 と分 析 を行 い、 その 結 果 を 防 災業 務 計 画 の修 正 の た め の基 礎 にす る。

③ 地 域 防 災計 画 は、 その 地 域 の実 情 と将 来 変 化 に基 づ いて 主 体 的 に策 定 す べ きで あ る。 防 災基 本 計 画 の 主 要 内容 を書 き換 え るだ けの や り方 で は政 策 ミ スや判 断錯 誤 を もた ら し、絵 に描 いた餅 の よ うな実行 性 の乏 しい計画 に な っ て し ま う。 行 政 院 防 災 委 員 会 は積極 的 に指 導 と支 援 を行 うべ きで あ っ て、

地 方 防 災 部 門 の報 告 を待 って い るだ けで は い けな い。

(2)防 災組 織 の 設 置 だ けで な く活 性 化 も重 視

「 災 害 防 止救 助 法 」 で は3段 階 の 防災 会議 、 災 害発 生 時 の 対応 セ ン ター、 災 害 後 の復 興 再 建 委 員 会 の設 置 を定 めて い る。 しか し、 い った ん 災害 が 発 生 した ら、

そ れ ぞ れ は各 自の 業 務 を進 め るだ けで総 合 性 に欠 けて い る。 これ は組 織 間 の連 携 、協 調 、 活性 化 の 欠 如 に 問題 が あ る。 次 の よ うに問題 解 決 を提 案 す る。

① 防 災主 管 機 関 お よび地 域 防 災 組 織 は常 時、 防 災 セ ン ター一 を設 置 す べ きで あ る。 災 害 発 生 の 可 能性 に対 す る監 視 、 抑 制 、備 え、設 備 の調 達 な どを実 施 す る。 災 害 が 発 生 した らす ぐさ ま各 々 の対 応 チ ー ム を起 動 し、 減 災 と復 興 に努 め る。

② 防 災 主 管 機 関 お よび地 域 防 災組 織 は、 災 害 時 対 応 と災害 後 復 旧 を め ざす ば か りで な く、 常 時 の減 災や 備 え を も っ と重視 す べ きで あ る。

③2級 と3級 の 防 災 会 議 の運 営 を指導 す るた め に、 中央 防災 会 議 の役 割 を高

め 、 防災 会 議 問 の 連携 を もっ と強 化 すべ きで あ る。 常 時 の 減 災 と備 え に重

点 を お き、 災 害発 生 時 に迅 速 な対 応 と効 率 的 な復 興 を推進 す る。 各 級 の 防

災会 議 間 の連 携 を滞 りな く円滑 に させ 、 最 新 の災 害 情 報 と的確 な指 示 を確

実 に伝 達 す る。

(9)

台湾における防災政策の現状 と課題141

④ 行 政 院 防 災 委 員 会 は設 置 要 件 の も とに業務 を進 め る他 に、 各 々 の 防 災 セ ン ター との協 調 も強 め な けれ ば な らな い。 防 災 セ ン ター の災 害 監 視 と抑 制 能 力 を向 上 させ 、 常 時 の減 災 と備 え な どの 活 動 を促 す 。

⑤ 行 政 院 防 災 委 員 会 の横 方 向 の調 整 能 力 を強 化 す る。 防 災 はい ろ い ろ な部 会 の共 同作 業 に よ る。 事 前 あ るい は災 害 時 に横 方 向 の協 調 を い か に確 立 す る か は重 要 で あ る。

⑥ 防災 主 管 機関 が 策 定 した 防 災 業 務 計 画 の 射 程 は、 平 常 時 お よ び災 害 前 の段 階 だ け に とど ま らず 、 災害 時 お よ び 災害 後 の支 援 も含 む べ きで あ る。 また 部 内 の縦 方 向 の調 整 能 力 につ い て も重 視 す べ きで あ る。

⑦ 防災 計 画 の実 行 力 、 防 災 セ ン タ ー の運用 能 力 、 緊 急対 応 チ ー ム の行 動 力 を 強 化 す る。 そ の た め に各 レベ ル の行 政 間 の相 互 交 流 、 協 働 、研 修 、 見 学 な

どを実 施 す る。

(3)防 災 に携 わ る人 々 に学 習 と訓 練 の機 会 を提供 し、 防 災知 識 の 普 及 と宣 伝 に 力 を入 れ る。 これ らを通 じて これ まで軽 視 され て きた 減 災 と備 え の意 識 と活 動

を高 め る。

(4)防 災通 信 ネ ッ トワー クを充 実 す る。 まず は基礎 となっ て い る消 防 救 急通 信 を拡 大 し、次 い で警 察 、 水 利 、 衛 生 、環 境 保 全 、社 会 福祉 、 気 象 、 電 力 、 電 気 通 信 、 土 木 、建 設 、 市 民 防 災 な どの各 組 織 とっ な が って ネ ッ トワ ー ク を形 成 す る。 これ に よって 一 つ の総 合 シ ス テ ム を作 り上 げ る。 バ ッ クア ッ プ用 の予 備 シ ス テ ム も開発 す る。

(5)各 レベ ル の防 災 セ ン ター に救 助 装備 を強 化 す る。 特殊 災害 に対 応 で き る よ う装 備 と機 材 を購 入 して配 置 す る。

(6)災 害救 助 の 専 門 人 員 や プ ロ の人 材 を養 成 す る。

(10)

(7)「 減 災 →備 え→ 対応 → 復 興 」 とい う災害 管 理 のサ イ クル を強 化 す る。 「 災害 損 失 → 政 府 補 助 金 と低 金 利 ロー ン→ 復興 再 建 → 次 の 災害 損 失 →再 び政 府 補 助 金 と低 金 利 ロ ー ン」 の よ うな悪 循 環 か ら脱 出 す る。 さ らに、 災 害管 理 情 報 に お け る フ ィー ドバ ッ クシ ス テ ム を開発 し、 同 じ誤 りは繰 り返 さな い。

(8)世 界各 国 の 防災 管理 モ デ ル を参 考 にす る。 未 だ遭 遇 して い ないか ら とい っ て起 き ない とい う こ とは決 して な い 。 幅広 く関 連 情報 を収 集 して、 す ぐれ た 防 災管 理 支援 シス テ ム お よび エ キ スパ ー トシ ス テ ム を整 え、 同 じ災 害 に再 び遭 遇

した場 合 に は最 善 の 対 応 を実 現 す る。

(9)学 識経験 者や専門家 の諮問 を強化 し、専 門知識 を用 いた総合的 な防災体 系 を構築 す る。専 門家諮問委員会 は、中央 防災会議執行 委員会 と共 に防災業務 の 実績や効果 に対す る評価 と改善 の提案 を行 う。 専門家諮 問委員会 と執行 委員会 の連携 も強 め、 防災業務 の遂行 を支援す る。

(10)市 民 の防 災 意識 お よび 自己安 全管 理 意 識 を高 め る。 災害 発 生 の 可 能性 と防 災 の重 要 性 を常 に伝 え、演 習 と訓 練 も実 施 す る。

(ll)災 害 を評価 しや す い基 準 を開 発 して市 民 に提 供 す る。 それ に よ って 、市 民 が 災 害 の危 険 レベ ル を 自主 判 断 で き るよ うに な り、 自 らが 事 前 の...を 行 い、

被 害 を最 小 限 に食 い 止 め る。

(12)関 連 す る法令 を検 討 して 国 の保 険制 度 と救済 基 金 を い ち早 く設 立 す る。 こ れ らの 制 度 を確 立 す れ ば 国 民全 体 の防 災 意 識 の 向上 を促 進 で き、 国 民 は合 理 的 な保 障 を手 に入 れ 、 また、 災 害 救 助 や復 興 再 建 に必 要 な 費用 を拡大 す る こ とも で き る。

(13)防 災事 務 処 理 の ポー タル 窓 口を設 立 す る。柔 軟 性 ・迅 速 性 ・総 合 性 を コ ン

セ プ トに運 営 す る窓 口は、 防 災 活動 にお け る指 揮 、 監 督 、 協 調 の た め の根 拠 を

提 供 す る。

(11)

台湾 にお ける防災政策 の現状 と課題 143

(14)専 門 の総 合 災害 管 理機 構 を で き るだ け早期 に設 立 す る。現 在 の 臨時 混 合 型 の行 政 院 防 災委 員 会 とは異 な り、 ア メ リカのFEMAと 同 じ仕 組 み を もつ機 構 に す る。 専 門 の総 合 防 災管 理機構 が あ って は じめ て、 長 期 的 な 防 災 救 助政 策 が成 功 で き る。

例 え ば、TORAJI台 風 が 襲 って きた ときの体 制 で は、 常 時 の減 災 は内政 部 営 建 署 が 担 当、 気 象 予 報 は交通 省 気 象 局 が 担 当、 災害 時 の救 助 は消 防 と土 木機 関 が 担 当、 災 害 後 の復 興 再 建 は行 政 院 復 興 再 建 委 員会 が担 当 して い る。 防 災 にお け る政 府 の協 調 につ い て は、 部 局 内 の縦 方 向 の調 整 に もい まだ 問 題 が あ るが 、 部 局 間 の横 方 向 の調 整 に は なお さ ら多 くの課 題 が 残 って い る。

(15)台 湾 の地 理環 境 お よび 自然 災 害 につ い て の総 合研 究、 監 測 、 評価 をい ます ぐ実 施 すべ きで あ る。 これ らの成 果 を生 か して 災 害 管 理 シ ス テ ム を さ らに強 化 す る こ とが で き る。

(16)防 災救 助 に お け る科学 技 術 研 究 お よび情 報 シ ス テ ム開 発 を推 進 す る。被 災 状 況 や危 険 性 につ いて の正確 な情 報 を確 実 に伝 達 し、 災害 情 報 の公 開 を徹 底 す

る。

(17)現 在 の動 員 体 系 を早 期 に点 検 し、救 助 人 員 お よび設 備 を合 理 的 に再 配 置 す る。

(18)国 際 交流 を活発 化 させ、 国 際協 力 を積極 的 に推 進 し、 交流 の範 囲 を深 め る。

5.お わ り に

自然 災 害 の発 生 は ま こ とに不 幸 な こ とで あ る。 災 害 の 発 生 を 的確 に予 測 で き

るな らば 、 災 害発 生 前 に有 効 な予 防 を行 い 、 生命 と財 産 に与 え る損 害 を最 小 限

に食 い止 め る こ とが 期 待 で き る。 災 害発 生後 は、被 災 地 の復 興 と再 建 が 最 も早

期 に実 現 す る こ とを 目標 とす べ きで あ る。 「921大地 震 」 は私達 に多 くの教 訓 を

与 えた 。 しか し、 震 災 後3年 が 経 った現 在 も、被 災 地 の復 興 と再 建 は まだ効 率

(12)

的 に進 め られ て い な い。 それ を是 正 す るた め に、921復 興 委 員 会 の 強化 、 新 た な コ ミュニ テ ィ政 策 の再 検 討 、 被 災地 の ま ちづ く りに お け る市 民 合 意 形 成 な どを 推 進 しな けれ ば な らな い。 災 害 救 助 の最 善 の策 は災 害 を事 前 に抑 止 す る こ とで あ り、 次 善 の 策 は損 害 を最 小 限 に食 い止 め る こ とで あ る。 こ こ に提 示 した視 点

に よ って 防 災政 策 を再構 築 す る こ とを急 ぐべ きで あ る。

1)1994年1月17日 に発 生 。

2)1994年1月20日 に 開 か れ た 行 政 院 第2366回 会 議 。 3)1994年4月26日 に 発 生 。

4)1994年5月12日 の 第3回 審 査 会 議 で は 「自 然 災 害 救 助 方 案 」 を 審 議 した 。

5)1994年7月25日 の 第6回 審 査 会 議 で 審 議 終 了 、 行 政 院 第2391回 会 議 を通 過 した 。 6)省 を 廃 棄 し た 後 に3級 の 制 度 に 変 え た 。

7)年1回 の 開 催 が 基 本 で あ るが 、 院 長 あ る い は2名 以 上 の 委 員 の 申 出 に よ っ て 開 催 で き る。

8)修 正 を2回 経 て 、1998年7月24日 に 前 行 政 院 の 薫 院 長 は 自 ら第4回 中 央 防 災 会 議 を 開 い て 通 過 さ せ た 。

9)修 正 を1回 経 て 、1998年7月24日 に 前 行 政 院 の 薫 院 長 は 自 ら第4回 中 央 防 災 会 議 を 開 い て 通 過 さ せ た 。

10)同 上 。

ll)1997年4月14日 。 12)1998年7月24日 。 13)2000年6月12日 。 14)1998年10月9日 に 通 過 。

15)1998年ll月25日 に行 政 院 第2657回 会 議 の 審 査 を 通 過 し、 立 法 院 に提 出 した 。

参 考 文 献

1.行 政 院 國 家 永 」 展 委 員 會 「 二 十 一 世 紀 議 程 一 中 華 民 國 永 績 襲 展 策 略 綱 領 」2000年5月 。 2。 行 政 院 災 害 防 救 委 員 會 『災 害 防 救 膿 系 介 紹 』2001年12月 。

3.行 政 院 災 害 防 救 委 員 會 『 各 軍 位 災 害 防 救 計 書 』2001年12月 。 4.内 政 部 消 防 署 『防 救 災 資 料 庫 』2002年5月 。

5.行 政 院 國 家 科 學 委 員 會 『中 華 民 國 科 學 技 術 年 鑑 九 十 一一年 版:防 災 科 技 』2002年12月 。 6.工 程 地 質 與 新 科 技 研 究 室 ・國 立 中 央 大 學!;用 地 質 研 究 所 『披 地 災 害 』

http://gis.geo.ncu.edu.tw/0

7.察 長 泰 、 國 立 成 功 大 學 防 災 研 究 中 心 『山 崩 與 土 石 流 專 題 』2001年10月 。 8.行 政 院 防 災 型 國 家 科 技 計 垂 『計 蚕 内 容 與 目標 』

http://www.stic.gov.tw/stic/policy/nation‑proj/anti‑disease/anti‑1.htmo

(13)

台湾 におけ る防災政策 の現状 と課題 !4S

訳者 あとが き

台湾 は世 界 有 数 の 台風 地 域 と知 られ 、毎 年 、 その 被 害 が 報 告 され て い るが、

われ われ に とって最 も良 く知 られ た 自然 被 害 は、1999年9月21日 に台 湾 中部 の 南 投 県 で発 生 した マ グニ チ ュー ド7.6の 地 震 、 す な わ ち 「921大地震 」で あ ろ う。

2,321名 もの 死者 を 出 した 「921大地 震 」 の被 害 者 を救 済 す るた め に、 その 日の 夜 、 日本 は世 界 の どの国 よ りも早 く145人 の最大 規 模 の国 際救 助 隊 を被 災 地 に派 遣 した の で あ る。

訳 者 の両 名 は、 東 ア ジ ア諸 国 の 防 災 対策 につ いて の共 同研 究 を始 め た と ころ で あ るが 、 その研 究 対 象 と して まず は、 この 「921大地 震 」 を契機 に、 台湾 が 、

その後 、 防 災 シ ス テ ム を どの よ うに改 善 した の か 、 どの よ うな新 しい制 度 を設 けた の か 、 その 過 程 と実 態 につ い て分 析 す る こ とに した。 そ の理 由 は、 その 自 然 災害 の 原 因 が 日本 で最 も関 心 の 高 い地 震 で あ る こ と、 それ に もか か わ らず 、 その後 の 台 湾 の防 災 対 策 の実 情 な どが 日本 に お い て余 り知 られ て い な い こ とに あ る。 そ こで 、 この よ うな 台湾 の 防 災政 策 につ いて の総 合 考 察 を展 開 す るた め の第 一 歩 と して 、 台 湾 で発 表 され た既 存 研 究 に対 す る調 査 と翻 訳 を行 い 、 台湾 の 防 災 対 策 につ いて の紹 介 をす る こ とに した 。

こ こに訳 出 した もの は、(財)国 家 政 策研 究 基 金 のWebペ ー ジで2003年1月27 日に発 表 され た李 建 中教 授 と李 至 倫 氏 の研 究 論 文 「 災害 防救 政 策 之研 究 」 の全 訳 で あ る(http://www.npf.org.tw)。

李 建 中教 授 は、 ア メ リカ の ミシガ ン州 立 大 学 で 博士 号 を取 得 して 、 現在 は財 団 法 人 国 家 政 策 研 究 基 金 会 の顧 問 で あ る と同時 に、 国立 中央 大 学 工 学 院 院 長 の 要職 に あ られ る。 今 回 、 ご多忙 を極 め られ て い るに もか か わ らず 、 訳 者 が 拙 訳 を 『 創 価 法学 』 第37巻2・3合 併 号 に掲 載 す る こ との許 可 を求 め た ところ快 諾 して い ただ い た。 この場 をお借 りして 、 心 よ り御 礼 申 し上 げ る次 第 で あ る。

※本 訳 稿 は 、 文 部 科 学 省 の 科 学 研 究 費 補 助 金 の 助 成 を受 け て 執 筆 さ れ た も の で あ る 。

i)李 建 中(財 団法人国家政策研究基金会 持続 可能 な発展研 究室政策担 当委員) ii)李 至倫(同 研 究室助理研 究員)

iii)サ 龍澤(創 価 大学法学部 ・法科大学院教授)

iv)劉 継 生(同 大学通信 教育部准教授)

参照

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