マレーシアのモラル教育に関する歴史社会学的研究
―『モラル教育』教科書を中心として―
文学研究会社会学専攻博士前期課程修了 陳 淑 芬 TAN SOOK FENG
I. はじめに
1. 研究の背景
鐘ヶ江は、「独立後のマレーシアにとっての最大の政策課題は2つであった。1つは国民統合の問題 であり、もう1つは貧困からの脱却であった」(鐘ヶ江:2002)と述べている。それは、イギリス植民 地時代に人種間分業と分割統治を実施した経済格差の問題に起因している。それゆえ、1969年5月13 日に起こった人種暴動(5.13人種対立事件と呼ばれる、以下5.13事件)はさらに人種間の対立関係 を浮き彫りにした。この暴動以降、政府によってマレーシア国家の統一や発展を目指すための「ルク ンネガラ(Rukun Negara)」という国家原則が作られ、教育の役割や目的はこの国家原則に基づき、明 らかに貧困撲滅にくわえて民族団結を目標にするようになってきた。
結果として、「貧困の撲滅」と「社会構造の再編成」を目的として、1971年に新経済政策(New Economic Policy: NEP)が策定された1。新経済政策およびブミプトラ2優遇政策3の核心は、政府資金の動員を通 じてマレー人の商工業への参入を促進するものであった4。いわば、マレー人の人材を育成するために ブミプトラ優遇政策が存在し続けたといえる。
鐘ヶ江は「1979 年に発表された内閣委員会の教育に関する報告書『マハティール報告』は、その後 のマレーシア教育の基本的方向を決定づけるものとなった。国民統合の達成と産業化の促進を狙いと して、さらに教育上、ブミプトラ優遇政策を推進することとともに、職業・技術教育の重視、教育機 会の拡充などが提言された。これを受けて、教育省は初等・中等教育カリキュラムの改革に踏み切っ た」(鐘ヶ江:2002)と述べている。つまり、国家はマレー人のための教育と訓練に力を注ぎ、膨大な 資金を投入したのある。
1 佐藤寛1994,「マレーシアの開発戦略転換ー『脱ブミプトラ政策』の形成過程ー」,『アジア経済』XXXV–9,52頁
2 ブミプトラとは「土地の子」を意味し、具体的にはマレー人や土着の少数民族であり、イスラーム教を信仰する
人を指す。しかし、イスラーム教の信徒でも、インド系や中華系であればこのブミプトラ優遇政策を享受できない。
3 英語でもマレー語でも本来Bumiputera PolicyもしくはPolisi Bumiputeraというが、日本における多くの先行 研究では「ブミプトラ優遇政策」との訳語が用いられており、本稿でも便宜的にこの用語を使用する。ただし引用 部に関してはその限りでない。
4 萩原宜之1987,「ブミプトラ政策の形成過程ー歴史的考察を通じてー」,『アジア経済』XXVIII–2,6頁
マレーシアのモラル教育は 1983 年に正式に全国の学校に導入され、国民の団結や自律した社会を 達成するために策定された。この科目は非ブミプトラ5の生徒の必修科目となり、非ブミプトラの生徒 しか履修しないものである。しかし、国民の団結という目的であれば、なぜ非ブミプトラだけでモラ ル教育を受けなければならないのか。その理由としては、ブミプトラの生徒は独立以前からイスラー ム教育を受け、独立以降もその形を継承してきた。モラル教育は、5.13事件の発生以降、マレー人の なかから他の民族もモラル教育を受けるべきだという意見があがり、非ブミプトラの生徒に対しての モラル教育が始まった6。それは、5.13事件で華人の青年とマレー人青年との対立から、改めてモラル 教育の必要性が考えられたためである。しかし、Aroff は「国民の団結がより意味のある願望と成果 を達成するためには、非ブミプトラだけではなくブミプトラもモラル教育に参加する必要がある」
(Aroff:1983)と述べている。国民の団結を目指しているならば、民族別にイスラーム教育とモラル 教育を分けて実施する意味はどこにあるのかという疑問が生じる。さらに、中学校1年生から5年生 までのモラル教育を経て、中学校5年生の全国共通試験(Sijil Pelajaran Malaysia: SPM)では、モ ラル教育の成績を評価する。人間の道徳性を成績で評価することはどのような意味があるのかを疑問 が生じるのである。
ブミプトラ優遇政策が経済的側面とマレーシアの教育に与える影響については、これまで多くの日 本またはマレーシアの研究者によって論じられていることが先行研究のレビューから明らかになった。
また、モラル教育に関する歴史研究も多い。しかしながら、ブミプトラ優遇政策の成功の助力を果た している非ブミプトラの生徒しか受けない必修科目のモラル教育についての研究は遅れている。特に、
管見ではモラル教育の教科書そのものを分析したものはない。
5 非ブミプトラとは主に華人、インド人を示している。
6 Aroff, Abd. Rahman Md.(1983),“The Development of Moral Education in Malaysia”,『The British Library』
表1:ルクンネガラ
出典:1)財団法人自治体国際化協会(シンガポール事務所)中村(2001)、「マレーシアの教育」、(財)
自治体国際化協会 Clair Report Number 217、 10頁
2)萩原宜之(1987)、「ブミプトラ政策の形成過程ー歴史的考察を通じてー」、『アジア経済』XXVIII–
2, 20頁をもとに筆者作成
2. 研究の目的
本稿の目的は3つある。1つ目は、なぜモラル教育が非ブミプトラの生徒の必修科目となってきた のか。2 つ目は、ブミプトラの生徒はイスラーム教育、非ブミプトラはモラル教育と分けて学ぶ意義 や理由は何か。3 つ目は、モラル教育を試験の成績によって評価することはどのような意味を持って いるのかである。そのため、本稿ではマレーシアのモラル教育の歴史や、モラル教育のカリキュラム や教科書の内容を分析していく。具体的には、モラル教育の目的や目標は何か、または、マレーシア のモラル教育は何を重視しているのかを分析する。そして、「国民統合」と「同化政策」の論点からマ レーシアのモラル教育を論じる。さらに、マレーシアの「調和の取れた国家かつ国民統合」との目的 は、モラル教育でどのような役割を果たしているのかをモラル教育の側面から分析していく。
ルクンネガラ(国家原則)
マレーシア国民の生活上の実践理念
我々マレーシア国民は、次の目的の達成を目指す。
• 複合民族が統一された社会への達成
• 民主的な社会の形成
• すべてのものに平等で公正な社会の創造
• 多様な文化的伝統を持つ自由な社会の確保
• 科学と現代技術を志向する進歩的社会の建設
そして、これらは次の原則により導かれる。
1. 神への信仰
2. 国王と国家への忠誠 3. 憲法の遵守
4. 法による統治 5. 良識ある行動と道徳
3. 研究の方法
上述したように、本稿ではモラル教育の教科書を分析の対象とする。そのため、本稿では現行の教 科書を取り上げ、中学校1年・3年・5年生の教科書に焦点をあてて分析を行なった。主に社会学的な 視点にたったテキスト分析の手法を用いた。
具体的には、マレーシアの全国共通試験問題や、教員用の指導書、道徳の学校教科書を分析の対象 とした。本稿はフィールド調査と文献調査の知見を基礎としている。フィールド調査では、マレーシ アの公立中学校の規律教員7や10名の生徒に聞き取りを行った。その結果から道徳教育のあり方、教 授法などについて分析した。
4. 本稿の構成
本稿の構成を示す。IIでは非ブミプトラの必修科目であるモラル教育の誕生を明らかにする。モラ ル教育は非ブミプトラにブミプトラ優遇政策を正当化するために行われたと考えられる。III では、
マレーシアの中学校のモラル教育の教科書の内容について論じる。中学校のモラル教育の教科書を分 析することによって、どのように詳しく具体的な表現で国民統合について教えられているのかを分析 する。最後に本稿の知見と考察を述べる。
II. モラル教育の歴史
1. モラル教育の誕生
マレーシアのモラル教育は1983年から正式に全国の小学校で実施された。
1957年に出された最初の教育令(Ordinan Pendidikan 1957)は民族別の教育制度を作ることを目 指し、イスラーム教育はイスラーム教徒の必修科目とされた。しかし、モラル教育は国民教育制度の カリキュラムに組み込まれていなかった。モラル教育が誕生した理由について西野はこのように述べ ている。
1979年の内閣調査委員会報告の宗教教育に関する部分に次のような勧告が示されている。規律 的、多文化的、団結的な社会を建設するために、イスラーム生徒或いは他の受けたい生徒がイス ラーム教育を受ける際に、他の非イスラーム生徒はモラル教育を受けるべきだ。モラル教育を受 ける全ての生徒は必ず試験を受ける。この2つの科目は相互に各自の宗教信仰の自由を尊重する ことを守らなければならない(西野1997:40頁)。
7 規律教員はモラル教育の教師ではない。規律教員は全学校の生徒の規律を管理する。また、監督制度の委員で
ある。
そして、モラル教育はついに1983年に正式に非イスラーム生徒の必修科目として導入された。表面 的な理由はイスラーム教徒が宗教教育を受ける時に、非ブミプトラの生徒はモラル教育を受けること だが、真の目的は国家原則をモラル教育によって生徒に涵養するためだと思われる。
2. モラル教育のカリキュラム
1983年にモラル教育の実施とともにマレーシアは新しい教育の方向性を定め、学校に新しいカリキ
ュラムを導入した。
中等教育では、1988年に「中学校統合カリキュラム(Kurikulum Bersepadu Sekolah Menengah: KBSM)」
が開始された。これにしたがい、中学校では1988年から2017年まで同カリキュラムを実施する。そ して、2017年からは新たな中学校標準カリキュラム(Kurikulum Standard Sekolah Menengah: KSSM)」 を全国で導入した。
旧カリキュラムのKBSMは批判的・創造的精神の習得のために、読み、書き、算数(3M)8を重視す る。各教科は以下の三つの主要な様式に基づいてカリキュラムを作成した。それは「コミュニケーシ ョン能力」「人間と環境」「自己開発」である。
新カリキュラムの KSSM は明確に創造とイノベーション、起業者や情報技術とコミュニケーション の要素を取り込むことを重視する。そのため、3Mに考察力(Menaakul)を加えて4Mを重視すること になった。旧カリキュラムの三つの主要な様式に、さらに三つが追加されたわけである。旧カリキュ ラムでは「コミュニケーション能力」だけが残り、「精神的・性格・価値」、「人間性」、「物理的・美術 的発展」、「科学と技術」、「自己アピール」の5つが新たに加わった。
旧カリキュラムは全ての科目に教師用の指南書を配布しているが、新カリキュラムのモラル教育の 場合は教科書の中に書き込まれている。つまり、学校で教師はモラル教育をどのように教えるべきだ という国家の教育方針が生徒に閲覧可能になっていることになる。
カリキュラムの改訂に伴い、モラル教育の価値観も徐々に増えた。第一段階は1988年の統合カリキ ュラムを開始する前である。この段階では、モラル教育は最初に「純粋な価値」がうたわれた。中学 校の「純粋な価値」は16項目あり、(1)心身の清らかさ、(2)善良(Baik Hati)、(3)協力(Kerjasama)、 (4)勇気(Keberanian)、(5)中庸、(6)勤勉、(7)自由(Kebebasan)、(8)感謝、(9)誠実、(10)高徳、(11) 正義、(12)理性的(Rasional)、(13)自立(Berdikari)、(14)慈愛、(15)相互尊敬、(16)社会精神が構 成される。道徳教育検討会によると、これらの価値観は表1の国家原則と一致し、全世界の人間の規 範とされた。
第二段階のKBSM旧カリキュラムは「自己開発」、「家族」、「環境」、「愛国心」、「人権」、「民主主義」、
「平和と調和」という7つのテーマに分け、各テーマに価値観の項目がある。合計すると、第一段階
8 3Mのマレー語はMembaca(読む), Menulis(書く), Mengira(算数)である。
の16項目から36項目にまで増加したことがわかる。
中学校1年生から5年生までのモラル教育を経て、中学校5年生の全国共通試験でモラル教育の成 績を評価する。この全国共通試験の成績は仕事や進学などに大きく影響する。つまり、モラル教育の 学習はその後の仕事と進学を大きく左右する。全国の生徒と競争するため、学習の過程ではなく成績 という成果が重要視される。その結果、モラル教育の学習方法は教科書で教えられている価値観を暗 記し、価値観の定義をそのまま覚え、高い点数を取れるように教師は解答のテクニックを生徒に教え るようになる。先にマレーシア教育省がカリキュラムでは「創造的な精神」を大きな目的として掲げ たことを述べた。しかし、このような学習方法によってマレーシア教育省が目指すカリキュラム目標 が果たして達成できるのであろうか。暗記を重視した学習成果の評価からは「創価的な精神」の育成 が困難なのではないかという疑問が生じる。
III. 中学校のモラル教育
1. 神への信仰
(1) 中学校1年生「神の創造物の唯一性」
「神の創造物の唯一性」の学習目的は⑴自己認識をする、⑵自分の現実となっている欠点と長所を 認める。それは神からの恩恵だからだ、⑶神が創造した唯一の宇宙を保つことである。
教科書の冒頭に「宇宙は神が創造したものだ」と書かれ、自然は人間に恩恵を与え、利用させるた めに神が創造したのだと述べている。そして、神が動物と植物を創造した理由はそれらが人間と共に 生活するためである。ゆえに動物と植物を大切にしなければならない。人間は神の創造物であること によって自分の由来を理解するのである。全ての人間は基本的には同じであり、肌色や髪色や言語だ けが異なる。しかし、すべての神の創造物は唯一の存在である。そのため、人間と自然は良好な関係 を保たなければならない。神に創造された人間の役割は唯一の自然を守ることである。人間は自然を 繁栄させ、発展させることによって利益を得る責任がある。現有の自然は将来から借りたものであり、
将来の人々に残してあげなければならない。そのため、自然を守るのである。人間はこの唯一の自然 を享受することよって神に完全に近づくことができる。
教科書では、自然を愛することと神を愛することは同じだと述べている。さらに、このことは神へ の信仰の実践であることを強調している。宇宙を例えることから神への信仰を教え、「神から頂いた責 任」との言葉も使っている。自然を守ることは神から頂いた責任なのだと中学校の生徒に教えている。
このことによって、神と自然の関係性が繋がり、神の能力を合理的に説明できる。さらに、神の能力 を信じ、神の言うことに耳を傾けなければならないということも教えられている。
(2) 中学校3年生「調和と環境は人間の繁栄をもたらす」
「調和と環境は人間の繁栄をもたらす」という学習目的は⑴自然に責任がある重要性を理解する、
⑵神から頂いた恩恵の自然に感謝する、⑶聡明に自然を管理するである。
教科書の冒頭には「人間は悲しいものだ。目覚めよ!この自然は神からの恩恵だ」と書かれている。
教科書の半ばぐらいでは「イスラームの教義では、人間はカリフ・アッラーの現世の代わりである。
カリフとはムハンマドの継承者のことである。他の宗教のキリスト教、ヒンズー教、仏教、道教とシ ーク教も自然を守る重要性を教えている。したがって、自然を守ることは神の恩恵に対する感謝を表 す行動だ」と書かれている。この文章はイスラーム教の教義は一行で説明されているが、他の宗教の 教義は言及されていない。
ここでわかったことは、この「神への信仰」を学んでいく中で、国教であるイスラーム教を深く理 解していくことが目的だと考えられる。なぜかというと、非ブミプトラしか受けられないモラル教育 であるにもかかわらず、イスラーム教の教義の説明は他の宗教より圧倒的に多いからである。つまり、
イスラーム教徒ではなくても、モラル教育の中でイスラームの教義について多く学ぶことが前提とな っているのである。 生徒は、この11年間のモラル教育の学習を通して国教のイスラームに対する違 和感がなくなるようになる。このような内容では、教育省が目指す「批判的・創造的精神」という教 育目的を実現することはできないと考えられる。
(3) 中学校5年生「善意を尽くせば善意が報いられる」
「善意を尽くせば善意が報いられる」の学習目的は⑴全ての人間は神への責任を負うことを意識す る、⑵神への責任を実行する、⑶人間の全ての行動は神からの報いがあることを意識する、⑷善意を 尽くす、⑸悪意を持たないということである。
教科書ではこの学習目的を達成するためにイスラーム教の教義のストーリーを取り上げている。こ のストーリーは3人の青年が洞窟に封じ込められた話である。写真で3人ともカンドゥーラとアバヤ
9を着ている。洞窟から出たいので神に祈っている。教科書のテーマは「善意を尽くせば善意が報いら れる」なので、3 人の青年は皆が順番でアッラーに対して善意を尽くしたことを報告する。一人目は 自分が実行した善意をアッラーに求める。その行動を承認したら洞窟の前の石が動き始める。すると、
全てを承認した途端に石が移動し、ドアが完全に開くのである。
教科書で明らかになったことは2点ある。1つ目は、このテーマではイスラーム教の寓話について 学ばなければならないということである。中学校3年生と同じくイスラーム教の教義を教える目的は、
国教のイスラーム教に関する知識を教えることである。2 つ目は、善意を尽くすことは報酬を得ると いうことである。善意を尽くすことはモラル教育に必要な価値観だが、報酬を得るということは道徳
9 アラブ人の男性の服装であり、カンドゥーラは白い服であり、アバヤは頭に被っている布である。
的ではないと考えられる。しかし、マレーシアでは善意を尽くすという価値を持っている非ブミプト ラを育てることが重要なのである。非ブミプトラに対して善意を尽くせば報酬が得られると教えるの である。そのことは結果的に、ブミプトラ優遇政策を正当化することに繋がる。そのため、善意を尽 くすことによって報酬が得ることは神が全部知っているのだとされる。このことを学んでいく中で、
社会関係や人間関係を営む上での態度を生徒に教示していると考えられる。つまり、非ブミプトラに 単に義務を求めるだけでなく、結果的に報酬も得られるという論理を教えているといえる。
2. 寛容性
(1) 中学校1年生「寛容性は平和の土台だ」
「寛容性は平和の土台だ」の学習目的は⑴寛容性の概念を理解する、⑵社会生活で様々な民族がお り、各民族の相違点を受け入れる、⑶多民族社会で寛容性の実践の重要性を意識する、⑷調和の共存 生活のために寛容性の態度を実践するとなっている。
教科書の冒頭では「すべての人間は異なる能力、思想や文化を持っている。私たちの国では、マレ ー人、華人、インド人と少数民族が異なる宗教、信仰や伝統を持っている。寛容性はこの違いを受け 入れることができるのである。我々は寛容性があれば、我慢できる。または他人を許すことができる。
他人の苦労や悩みに対する同情や共感ができる。我々はできる限り他人を受容する。神が様々な人間 を創造した現実を理解すれば、寛容性を実践できる。我々は必ず現実を受け取り、変えてはいけない ものは変わらないのだと覚悟する」と書かれている。
教科書では、「受け入れる」との言葉が重要といえる。寛容性とは受け入れるとの意味もある。つま り、現実を受け入れ、変えてはいけないものは変わらない。多民族と多文化のマレーシアを受け入れ、
貧困なブミプトラに対する寛容性を発揮し、厳密にいえばたとえそれが不公正であったとしても、す べてを受け入れことを教示していると思われる。最後の言葉「変えてはいけないものは変わらないの だと覚悟する」の含意は、変えてはいけないものを努力して変えようと思うことは無駄である。変え てはいけないものを、努力して変えようとするのは尊重できないことだと判断できる。これは国民統 合を実現するためには、必要な価値観であるといえる。そのため、非ブミプトラに寛容性を涵養する ことによって、全ての差別と不公正を消滅することができると教示しているのである。言い換えれば、
国家の政策に従順に従う国民の育成を目指していると考えられる。「国家政策の従者」こそ道徳のある 人間なのである。
(2) 中学校3年生「寛容性は平和の鍵だ」
「寛容性は平和の鍵だ」の学習目的は⑴寛容性の実践の要素を確認する、⑵生活で寛容性の人格を 持つ重要性を知る、⑶問題解決で寛容性を実践することである。
教科書では、「闘争が起こる時に、もし妥協や譲歩や忍耐や自制を実践しなかったら、紛争は紛争の
ままで残る」との言葉が書かれている。さらに、教科書でこの言葉は「覚えて欲しい」とのタイトル の枠の中にあることから特に重要視していると判断できる。また、教科書で「闘争や紛争を解決する 鍵は寛容性だ」と書かれている。互いに思いやる、忍耐、心の広さ、前向き、相互尊重との五つの要 素で問題を解決するのだと教える。
寛容性は生活でどのように使えるのかについて教科書では例と質問が示されている。上司と部下の 対話で、部下は仕事で3時間も遅れた。上司は給料を減らすと言い出し、部下は子供を病院に連れて いたと答えた。しかし、上司はその理由を聞かずに給料を減らした。このような問題を解決する最も 適切な方法は何かと教科書では説明している。
ここから明らかになったことは、上司と部下の上意下達の一方的な関係性である。ここでは、部下 は上司の決定にはどこまでも従順であることが述べられているのである。これは国家と国民の関係性 になぞられていると思われる。個人の理由や創造性というものは、国家のもとで全て等閑視されてし まうという意味である。
しかし、国家は教育目標として創造的な人間を作っていこうとうたっているにもかかわらず、モラ ル教育では教師、上司や国家を尊重することを教えられる。そのため、部下や若年者の一方的な従順 さが求められる。このような社会的な関係で、人間はどのように自由に発想することができるのだろ うか。
もう一つは、闘争及び紛争を解決する方法は寛容性だと教科書で強調している。しかし、そもそも この価値観を学ぶ環境は、全民族が共に机を並べて勉強しているわけではないという矛盾がある。し たがって、多民族国家で治安や安定を目指すのであれば、国を構成する全国民が同じ環境で勉強すべ きである。しかし、現状ではそうなっていないため、学校でこの問題について議論することは、多民 族国家マレーシアにとって価値はあるのだろうか。なぜなら、非ブミプトラは特に人種間の紛争を避 けるために寛容性を実践することを一方的に求められているからである。また、紛争と闘争を避ける ために我慢と自己反省の実践も求められる。その結果、全ての問題が自然に消滅し、不満も抑えられ るというのである。こうして、非ブミプトラは、全ての差別と不公正から起きる紛争と論争を寛容性 によって抑制するという態度を醸成されていくのである。
先に述べたように、頻繁に教科書で紹介される紛争は、マレーシアにおいては5.13事件のことを意 味する。したがって、寛容性は5.13事件についての反省が述べられ、特に反省するのは暴動を起こし た華人の側ではないかということが示されている。
残酷な 5.13 人種対立事件で華人青年の犠牲者数が最多であったにもかかわらず、最も反省すべき なのは華人であることが教示されているのである。これが、非ブミプトラだけでモラル教育を受ける べきだとする論理である。しかし、このような論理であればモラル教育を実施する意味はないと思わ れる。
これまでみてきたように、非ブミプトラは長い間に抑圧されてきた。とくに5.13事件での華人の犠
牲者が最多であったことからみれば、非ブミプトラはモラル教育に対して抵抗感を持つのは当然とい える。
(3) 中学校5年生「寛容は社会の繁栄を確保する」
「寛容は社会の繁栄を確保する」の学習目的は⑴この現実社会で寛容性の実践の重要性を述べる、
⑵寛容性で政府が推進する政策を受け入れる、⑶社会の調和のための政策は現実にすることを支える、
⑷社会で寛容性を実践することは皆からの協力が必要だと意識する、⑸社会の成員に対して寛容性を 実践することである。
文章の冒頭では「マレーシアは多民族国家であるが、現在まで発展してきた。これについて他の国 家の模範にもなっている。その理由はマレーシアがたくさんの開発計画を実施してきたからである。
これらの計画によって多くの開発を行い、国民はその利益を享受している。開発は国民の協力がない と達成できない。各民族が発揮する寛容性が、政府が実施した政策と計画を成功に導くのであると書 かれている。
教科書で挙げた例はブミプトラの貧困政策を扱った新経済政策である。この政策以外に、非ブミプ トラの貧困撲滅政策にも言及している。新経済政策の目的の一つである社会の再編成に取り込んだ結 果、国家の経済発展に起用した計画も成功した。新経済政策が成功した理由または国家経済発展した 理由はブミプトラに貿易と産業の優遇措置を与えることである。マレーシア国民は国家の富や財産を 共有する権利と機会がある。このことは現実だと受け入れた上で、マレーシア国民は常に寛容性を実 践し、特定の民族を優遇することを疑わないと教科書に書かれている。
また、教科書では「国民文化政策(Dasar Kebudayaan Kebangsaan)はマレー人の文化を第一優先に 考える政策である。この政策は国家原則に違反しない限り、他の民族の文化も受け入れている。しか し、マレーシア国民のアイデンティティを構成するためにはイスラーム教がその重要な基盤となる。
もちろん、他の民族の文化も尊重するが、もし全ての民族に各自の文化を発展する自由を与えれば、
マレーシア国民全体のアイデンティティを構成することが難しくなると様々な団体10が判断した。さ らに、歴史でもそれらの団体の結論は実証されている。それはマレーシア国民の寛容性と協力によっ て独特なマレーシア国民のアイデンティティを形成したからである」と教えている。
つまり、他民族の文化を確かに承認しているが、あくまでもマジョリティーであるブミプトラの文 化を第一義的に考える。あくまでもブミプトラの文化に沿ったアイデンティティが構築されることを 期待しているのである。
教科書でわかったことは、国民は国家の政策を一方的に受け入れるという前提である。端的にいえ ばそれが寛容性である。文化についてもイスラームの教義というものが土台になっている。言い換え
10 マレーシアの文化を発展させる団体である。
れば、ブミプトラの文化を最重要と位置づけた上で、他の民族の文化も承認する。ゆえに、ブミプト ラの文化や政策に基づいて各民族の文化を発展させる自由を与えるのである。このような精妙な技術 によって同化政策が行なわれている。ブミプトラとイスラーム教の文化というもの前提に置きながら 他民族の文化を容認し、それによって同化させる。このことを、モラル教育を通じて非ブミプトラの 生徒に教えているのである。
3. 愛国心
(1) 中学校1年生「国を知り、国を愛する」
「国を知り、国を愛する」の学習目的は⑴マレーシアにある美しく魅力がある場所を確認する、⑵ このような場所の唯一性と美しさを研究する、⑶このような場所に誇りを持ち、大切にする、⑷マレ ーシアの美しさと唯一性を大切にすることである。
教科書では愛国の歌の歌詞が掲載され、生徒は歌詞の内容を理解することが求められる。この愛国 の歌の名前は「遺産の大地」である。その意味は、「マレーシア大地は遺産として次の世代に残してい くということである。マレーシアの多民族文化がこの遺産の大地を形成した。敵に襲われた時は自分 をも犠牲して国家を救うのである。私の遺産の大地なので、恥をもって生きるよりも名誉で死んだ方 が良い」との歌詞である。
この歌を通してマレーシアの美しさを大切にし、愛国心を持つように教えられる。そして、環境保 護についての文章があり、自然を愛することによって愛国心が育つように書かれている。環境保護に ついての文章の中でゴトン・ロヨンとの言葉が出てきた。
これはマレー人の伝統思想であり、マレーシアは独立以前にゴトン・ロヨンを行なってきたと青木 は言っている(青木:2000)。しかし、実際は「住民総出」という言葉はなくて貧困率が高いブミプト ラに対して貧困率が低い非ブミプトラは救済の手を差し伸べることを求められるのだと考えられる。
ゴトン・ロヨンという慣習はマレーシアの学校や地域でよく実施されている。マレーシアでは、ゴト ン・ロヨンは共同清掃の意味があるが、実際はこの行動を通して互いの人間関係を良くするのである。
協力して地域をきれいにすることによって、近隣の助け合い精神が芽生える。近隣で芽生えた助け合 いの精神というものを前提に「愛国心」になぞられて、国家の政策というものを受け入れる土壌を作 っていくということだと考えられる。地域で行われるゴトン・ロヨンという社会慣習が、国民統合を 行う社会的な基盤を作っていると考えられる。
(2) 中学校3年生の「国家原則は忠誠心の基盤だ」
「国家原則は忠誠心の基盤だ」の学習目的は⑴国家原則の基本方針と重要性を確認する、⑵国家原 則に感謝する、⑶生活で国家原則を実践することである。
教科書の最初には「五つの国家原則は国民の生活を統一するための国家イデオロギーである。また、
国家原則は社会の調和の土台でもある」と書かれている。そして、五つの国家原則の説明が記載され、
マレーシアを構成している主要民族の写真が掲載され、仲睦まじい様子が表現されている。この写真 の下には「国家原則に対する感謝の気持ちがあるために多民族社会が実現できる」と説明書きがある。
また、その隣には5.13人種対立事件の翌日に国家原則が発表されたことが記されている。
教科書では生徒に考えさせるための質問が出されている。ここでは、「問題を抱えた国」が例として 挙げられている。文章は「その国は異なる宗教を持っている人種によって紛争が起きた。その理由は 誤解や異なる意見を持っているからである。彼らは殺人だけではなく建物を燃やし、他人の財産まで 強奪する。これらの問題は国家を混乱させ、国家の財産を損ない、人間の命まで奪う。結果的に国家 の全体の崩壊に至ったと喩えられている」と書かれている。そして、生徒にこの文章を読んで、あな たはどのように考えているのかを聞いている。
教科書でわかったことは「問題を抱えた国」の例は、明らかに5.13事件のことを示唆していること である。そのため、国家原則を遵守することが必ず国家と社会の平和をもたらすと示されているので ある。国家原則に基づくと、民族間は調和の取れた生活ができ、紛争も起こらないと教えられている。
すなわち、国家原則が貫徹しないと、先に挙げた教科書の国のように人種間の対立が発生する。マレ ーシアの場合は5.13事件を経験した。そのため、国家原則が作られた。そのため、マレーシア国民は 国家原則を守らないといけないのだと教えられている。つまり、国家原則を遵守する人を育成するた めにモラル教育があると考えられる。反対に、国家原則を遵守しない人は愛国心がないと見なされる のである。
(3) 中学校5年生の「国民が忠誠、国家は成功」
「国民が忠誠、国家は成功」の学習目的は⑴ 政府を破壊する活動に参加しないように、⑵国家への 奉仕精神を促進する、⑶国家への献身の方法を述べる、⑷国家への忠誠心を実践する、⑸国家へ献身 することは誇りを持つことである。
教科書ではマレーシアに留学経験のある留学生の話を取り上げている。その留学生は留学期間でマ レーシアの国家の政治と治安に良いイメージを持つようになった。マレーシアの友達に手紙を送った 時に、マレーシア国家が成功した理由は何かと聞いた。そのマレーシアの友達の返信が以下のように 紹介されている。
「国民が常に協力し、寛容性を実践したからである。また、相互に尊重することを実施したからで ある。そして、マレーシア国民は国家への忠誠心を持つように努力している。そのために、政府を破 壊するような活動には参加しないようにしている。また、教育ではマレーシアは歴史教育とイスラー ム教育とモラル教育を必修科目として教えている。その結果、マレーシアは国家の政治と治安を守る ことができるのである。国民は政府を破壊する活動に参加しないことが国家の調和をもたらすのだ」
2015年11月19日の「東方日報」によると、中学校の全国共通試験SPMの道徳教育の試験問題で政 治的な問題が出された。その問題は「反政府の活動に参加してはいけない理由を述べなさい」である。
なぜ問題の内容がわかったのかというと、試験を受けた生徒がインターネット上にアップロードした からである。これを東方日報が報道した。その生徒は試験終了後にすぐにSNSに問題を載せ、友達と 討論し始めた。生徒たちはこの質問が政治的であると言い、モラル教育の出題として適切なのかを討 論した。その背景には、「選挙制度改革」11と明るい選挙を目指すための「Bersih(清潔を意味する)」 デモがその年の8月に行なわれていたからである。
教科書の内容には1つの疑問が残る。マレーシア国民はデモンストレーションに参加することは愛 国心の道徳観に適さないということを教示しているからである。しかし、反政府デモに参加した生徒 が必ずしも愛国心がないとは限らない。逆に愛国心があるからこそデモに参加する場合もある。例え ば、国家の発展をより願うためにデモに参加することもあるのではないだろうか。さらに、青年の政 治関心の高まりが愛国心の表現であることもあるだろう。そもそも、国家で起きていることに全く関 心がないのであれば、愛国心がないことと同じではないのだろうか。
IV. 知見
本稿の知見は以下の4点である。1点目は、マレーシアの5.13事件とモラル教育の関係性が明らか になったこと、2点目は、モラル教育がブミプトラ優遇政策の実施に大きな役割を果たしていること、
3 点目は、国家が非ブミプトラとブミプトラに分けてモラル教育を行う理由がマレーシア国家が非ブ ミプトラを同化するためだということ、そして、4 点目は、モラル教育の目的が国家による国民統合 のためであることである。
教科書では「調和の取れた社会、繁栄の国家」との言葉が多用されている。そして、生徒にモラル 教育の成果をテストし、点数で教育を評価する。言い換えれば、国民統合の度合いや達成度をテスト するということにも繋がっていると考えられる。この意味で、テストの意義とは、マレーシアに必要 な価値観が正しく生徒の思想や行動に浸透しているのかを確認することにある。試験は全て論述式で あるが、生徒は自由な形式で解答するのではなく、実際は教師が教えた解答の様式で書かなければな らない。生徒に自由な裁量で解答を求めるのではなく、教師があらかじめマレーシア教育省から示さ れた雛形によって回答を求めているのである。ここに、マレーシア国家が求める国民統合のあり方の 一つの形が浮き彫りになった。
では、国家が求める解答しか答えない生徒は将来どのような人間に成長するのだろうか。考えられ ることは、言うことをよく聞き、自分の立場を表現することがない人間である。本当に、このような
11 福島康博(2011)「反政府デモとUMNO青年部長」日本マレーシア学会(JAMS), http://jams92.org/news20110717.html(閲覧日:2016年12月19日)
生徒が国家の目指している「批判的・創造的な思想」を持つ人間になれるのであろうか。また、生徒 たちは自由に解答することができない試験に対して、果たして真剣に授業に向き合うのであろうか。
マレーシアの教育では全国共通試験が段階的に課される。そのため、生徒たちは必死に勉強して良 い評価を取ろうと努力する。しかし、評価の基準は国家の教示する価値観をそのまま暗記し、定義を 覚えるだけである。結果的に教師から教わった解答のテクニックを使い、テストに向き合うようにな ると考えられる。このような教育カリキュラムや制度では「創造的な人間」を育成することは難しい と考えられる。
特定の民族に対する差別や不公正はマレーシアの調和の達成を困難にする。能力や資質が高い非ブ ミプトラは台湾、シンガポール、香港などに移住する現象が起きている。このことはマレーシア経済 の基盤を支えている非ブミプトラ、とりわけリーダーシップを発揮することのできる人材が減少する ことを意味する。これは、結果的に国家にとって様々な面な損失となる。
創造的な人間を作るという目的をもつのであれば、モラル教育の内容をより世界に訴求できる価値 観にする必要がある。国家の政治や経済に関連する価値観だけではなく、現在の世界中で起きている 戦争、飢饉や、難民問題などを解決するための価値観を学ぶことも重要である。世界の諸問題に貢献 できる創造的なマレーシア国民を育成することこそがモラル教育の本来の目的であろう。
現在、イスラーム原理主義に国際的批判が高まっている。しかし、イスラーム教が国教であり、多 くのムスリムを擁するマレーシアが、平和や調和の取れた社会の構築を証明できれば、世界から注目 されると考えられる。これは、多民族国家のマレーシアでモラル教育を昇華できるひとつの可能性と もいえる。マレーシアを事例として、多民族国家が異なった宗教や肌の色を超える価値観を土台とし ていかに妥協しながら新しい形を模索することができるのかを世界に示すことができるからである。
グローバル化が進行する中、マレーシア社会もこれから大きな変化を経験する。ナジブ前首相は、
2015年10月1日に三千人のシリア難民を受け入れることを国連で表明した。マレーシアは現在の国 民統合の問題を抱えながら、さらに多民族の国家に変化していくことになる。マレーシアは難民の教 育問題に直面しながら、国民の団結の課題に取り組まなければならない。マレーシアは新たな国民の 団結の挑戦し、2020年までに先進国になるという目標を掲げている。しかし、国民の団結の問題を解 決しない限り、先進国になることは困難であろう。本稿はこのことを示唆している。
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新聞記事 東方日報 WorldPress.org
添付資料①
面接の質問項目
(教師側)
1. 学歴背景、仕事背景、教育背景 2. モラル教育を教えた年数。
3. モラル教育の教師になるのはどのようなプロセスを通したのか。
4. 師範大学の生活を教えてください。苦しいことや印象的なことを教えてください。
5. どうしてモラル教育の科目を選んだのか。
6. 生徒にモラル教育を教えたい理由は何か。
7. あなたの教育指針は何か。
8. モラル教育の目的と意義は知っているのか。
9. マレーシアのモラル教育はどのように思っているのか。
10. その目的と意義をどのように授業で達成しているのか。
11. 授業でどのような困難を直面しているのか。
12. モラル教育を教えている時に生徒はどのような反応ですか。
13. 教科書の内容に関するは生徒によりいいカリキュラムを作る場合だったら、現在の教科書に改善 すべき点は何か。どのように改善すればいいのか。
(生徒側)
1. 何年生、家庭背景
2. モラル教育を学んでいることはどう思っているのか。
3. 先生が教えたことを実施しているのか。
4. 最も印象的な価値観は何ですか。
5. 国家原則を暗記することはできるのか。
6. ルールを守ることに対してどう思っているのか。違和感はあるのか。
7. 学校の監督生のことはどう思っているのか。やりたいのか。なぜなのか。
8. 道徳的な子どもはどのようなことをやるあるいはやらないのか。