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Vol.8 No.1      原子力バックエンド研究      

巻頭言

高レベル放射性廃棄物の最終処分の実現を目指して

原子力発電環境整備機構 理事長 外門 一直

高レベル放射性廃棄物の最終処分は,原子力発電を進める上で最も重要な課題の一つとなっていたが,ようやく昨 年 5 月,実施主体の設立,処分地の選定プロセス,資金確保方策等を内容とする「特定放射性廃棄物の最終処分に関 する法律」が成立した.これにもとづいて,国の「基本方針」と「計画」が閣議決定されるなど,最終処分に向けた 枠組みが整備された.また,同年10月には,通商産業大臣の認可を得て,最終処分の実施主体である「原子力発電環 境整備機構(略称:原環機構)」が設立された.

原環機構は,国の監督のもと,処分地の段階的な選定,最終処分施設の建設等,最終処分の実施,施設の閉鎖・閉 鎖後の管理,拠出金の徴収,その他の業務を行うこととしている.

周知のとおり,フィンランドでは,今年 5 月の議会で,最終処分地をオルキルオト地点とすることが承認された.

わが国においては,立地選定は,概要調査地区,精密調査地区,最終処分施設建設地の順に段階を経て,絞り込んで いくこととしている.このため,原環機構では,今後,概要調査地区を順次選定し,平成20年代前半を目途に精密調 査地区を選定して,平成30年代後半を目途に最終処分施設建設地を選定することとしている.最終処分施設建設地に おいては,別に定められる安全確保のための規制に従い,施設を建設し,平成40年代後半を目途に最終処分を開始す る計画である.

原環機構設立以来,まもなく一年を迎えようとしているが,今年度は,概要調査地区等の選定準備,技術開発,国 際協力・技術協力,国民の理解の増進等を重点に,業務に取り組んでいる.

とくに,最大の課題である立地選定については,前年度に引続き全国レベルの既存情報の収集・整理を進めるとと もに,概要調査地区の選定手順,選定要件及び処分場のイメージ等について,具体的な検討を進めているところであ る.

また,国際協力・技術協力に関しては,国内外の英知を結集するため,今年 5 月にはフィンランドの実施主体であ るポシバ社(POSIVA)と,6月にはスイスの放射性廃棄物管理共同組合ナグラ(Nagra)と,さらに,同月には日本の 核燃料サイクル開発機構と,各々,包括的な技術協力協定を締結し,今後も順次,拡充していく予定である.

さらに,国民のみなさまへの理解増進活動の一環として,全国の都道府県を対象に,原環機構の事業内容や法律に ついて,訪問説明を行なってきた.

原子力発電,とりわけ原子燃料サイクルの中で,高レベル放射性廃棄物の最終処分は,アンカーとも言うべき重要 な役割を担っている.

したがって,実施主体である原環機構は,安全確保を大前提に,国民のみなさまの理解を得ながら,事業を着実に 進めていく所存である.そのため,積極的な情報公開により透明性を高めながら,みなさまに信頼感と安心感を持っ ていただくことが何より大事と考えている.みなさまのご指導とご支援をお願い申し上げる次第である. 

原環機構の事業内容等については,原環機構ホームページ(http://www.numo.or.jp)をご覧いただければ幸いである.

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      原子力バックエンド研究      September 2001

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