厚生労働科学研究費補助金(地域医療基盤開発推進研究事業)
分担研究報告書
WHOのチェックリストを用いた日本版
「手術安全簡易評価システム」の開発と適応に関する研究
−三重大学医学部附属病院中央手術部における検証−
研究代表者 兼児 敏浩 三重大学医学部附属病院 教授 研究協力者 鶴田 忠久 名古屋掖済会病院 安全管理者 研究協力者 浅尾 真理子 済生会松阪総合病院 安全管理者 研究協力者 山下 成子 松阪市民病院 安全管理者
研究要旨
安全な手術を提供するためには、テクニカルスキルの研鑽のみでは不十分であり、ノンテクニカ ルスキルの重要性が指摘されている。また、周術期に WHO SSC を導入することで、手術死亡率や合 併症が低下することも報告され、その普及が急がれるが、導入するだけではなく、遵守することが 必要とされている。
本研究では、一特定機能病院において、WHO SSC の導入前後で、MENAS を用い、WHO SSC の遵守状 況、周術期の外科医のノンテクニカルスキルの評価を行った。MENAS は特別なトレーニングを必要と しない平易な評価項目からなっており、外回り看護師が主たる執刀医の評価を行ったが、一部の項 目(ディブリーフィング)を除いて、評価そのものは困難ではなかった。
評価結果、WHO SSC の導入によりすべての項目で望ましい振る舞いが有意に増加した。タイムアウ トは WHO SSC 導入以前から、自己紹介は導入によりほぼ定着した手順となったと考えられる。一方、
ブリーフィング、ディブリーフィングの実施が十分になされているとはいえず、今後の課題である。
注目すべき点は、入室時、術中の振る舞い、術後のあいさつといったノンテクニカルスキルが WHO SSC の項目には入っていないにも関わらず、望ましい振る舞いが増加している点である。WHO SSC の導入 はノンテクニカルスキルそのものの向上に寄与する可能性がある。また、攻撃的な言葉、批判的な 言葉を残すといった破壊行為も検出された。
以上より MENAS は手術安全のための簡易なチェックリストとして有用であると考えられた。
A.研究目的
ハイリスク産業といわれる航空、原子力工学、化学プラントなどにおいては、ひとたびトラブル が発生すると甚大な被害が予想される。したがって、これらの分野において、各組織はリスクを回 避するために設備・システムといったハード面の技術開発に加えて従業者の能力開発にも多大な投 資を行ってきた。能力開発の対象は専門技術すなわち、テクニカルスキルが中心であった。しかし、
事故の防止にはテクニカルスキルのみならず、状況認識・意思決定・コミュニケーションとチーム ワーク・リーダーシップといったノンテクニカルスキルも重要であることをいち早く認識した航空 業界では,「Crew Resource Management(CRM)」という研修課程を通じて重要なノンテクニカルスキ ルを経験的に特定し,その習得のための訓練を行ってきた[1]。医療分野の有害事象分析においても,
個人のテクニカルスキルが高い水準でプラトーに達した状態では,未熟なノンテクニカルスキが複 雑化する組織構造における有害事象発生の重要な要因となることが明らかとされている。特にこの 20 年間は,患者安全におけるノンテクニカルスキルの重要性に対する認識が高まっている[2]。医療 のなかでも手術はもっともリスクの高い行為の一つであり、患者安全のためには、手術関連有害事 象を防止する対策を講じることが不可欠であるが、手術関連有害事象の分析においても、その要因 がテクニカルスキルだけでなく,ノンテクニカルスキルにもあることが指摘されている[3‑7]。
このような背景から、過去 10 年間に,外科領域におけるノンテクニカルスキルの評価を目的とす るシステムである NOTSS(Non Technical Skills for Surgeons)[8,9]と NOTECHS(Non Technical skills)
[10]が開発された。いずれの評価システムも,手術室内で発生したノンテクニカルスキルに関連す る過誤に関する研究や,航空産業や原子力産業といった高リスク産業で用いられている評価ツール によって得られた,ノンテクニカルスキルの重要性を強調する教訓に基づいている。さらに,外科 領域におけるチームワークの評価を目的としたツール OTAS(Observational Teamwork Assessment for Surgery)[11]も開発されている。NOTSS と NOTECHS の両スケールは妥当性が確立されたスケー ルであるとされているが,これらのスケールの妥当性に関する実証研究については,NOTTS において は開始されつつあるが[12]、十分であるとはいえず,今後はこの点についてさらなる検討を行う必 要がある。また、OTAS は,NOTSS や NOTECHS と比較して,評価対象とするチームワーク行動のカテ ゴリーが少ないが,周術期のタスクチェックリストが追加されているため,腫瘍症例などのより複 雑な外科症例にも応用できる可能性はあるが、特定の手術にしか対応していない。
これらの評価ツールの最終的な目的は,外科医・手術チームが自身のノンテクニカルスキルに関 するフィードバックと訓練を受けられるようにすることであるが、いずれのツールも評価者には訓 練が必要であり、評価者は、チームには属していない第3者として評価することが求められること から、大半の施設で日常的に多くの手術事例について評価を行うことはきわめて困難である。
一方、WHO も手術における患者安全の重要性を認識し、世界的患者安全への挑戦(The Second Global Patient Safety Challenge)の第 2 の課題として手術安全を採択した[13]。2008 年には手術安全チ ェックリスト[14]と実施マニュアル[15]を発表し、翌 2009 年にはタイムアウトという文言を使用し ない改訂版が発表した[16]が、このチェックリストはブリーフィングなども重視し、患者確認だけ が目的でないことを認識させる内容となっている。図1に WHO 手術安全チッェクリスト(The World Health Organisation Suegical Safety Chicklist:WHO SSC)の邦訳版の一例を示す。これは新潟県 立六日町病院で使用されているものである[17]。
WHO SSC の有用性については多くの報告がある。Haynes らは、全世界の8パイロット病院で WCO SSC の導入により導入前と比較して、手術死亡率が 1.5%から 0.8%(p=0.003)、合併症が 11.0%
図1 WHO 手術安全チェックリスト(WHO SSC)
文献[17]より引用。タイムアウトという文言を用いていない。チェックリスト は施設の実情に合わせて変更が可能である。
から 7.0%(p<0.001)と有意に減少したと報告した[18]。当初はパイロット病院には発展途上国 の病院も含まれていたからだろうとの指摘もあったが、その後、先進国の教育病院においても死亡 率、合併症ともに低下したとの報告がなされ[19]、有効性が確認された。さらに WHO SSC のコンプ ライアンスと死亡率や合併症の低下が密接に関係しているとの報告もある[20.21]。すなわち、WHO SSC を遵守すれば、手術関連の死亡や有害事象が減ることは今や、 常識 として受け入れられつつ ある。これは、施設単位では WHO SSC を導入しコンプライアンスを保つことが安全な手術の提供に 直結し、また、国単位で考えると WHO SSC を普及させ、遵守させることが、医療安全の増進に繋が ることを意味する。
我が国における実態は手術時のタイムアウトの実施については相当に普及してきた感がある。し かしながら、WHO SSC については、全国的な調査はなされていないが、自地域の状況から考えるとお そらく 10%にも満たない普及率であると推測される。一方、安全な手術を脅かす行為として、医師 によるメディカル・スタッフや若手医師に対する破壊行為(desruptive behavior)の存在が知られ ている[22]。これは極めて未熟なノンテクニカルスキルの結果による行為であり、もっとも重要な ノンテクニカルスキルの1つであるチーム内のコミュニケーションに壊滅的な影響を与える。従っ て、手術の安全確保するためには破壊行為をさせないことが最低欲求条件となる。
以上より、この研究の目的は安全な手術の提供に貢献することであり、具体的な方法論として、
WHO SSC を普及させ、遵守させるためのシステムを開発すること、そして、そのシステムには破壊行 為の抑止効果があることも必要であると考えている。
図2‑① Mie Easy NOTTS Assessment Scale(System)
初版版、全身麻酔事例を対象とすることを前提としていたため、麻酔の種類 についての記載欄がない。
手術日 2012年 1.入室
月 日 曜日 3 余裕をもって到着
2 ぎりぎりに到着
開始時間 時(24時制) 1 他のスタッフを待たせた後に到着 0 コールしてやっと到着
診療科 2.自己紹介 (名前・役割について)
1. 脳神経外科 3 名前・役割を明瞭にいう。
2. 耳鼻咽喉科 2 名前・役割をいうが明瞭ではない。
3. 眼科 1 何とか名前をいう。
4. 口腔外科 0 自己紹介をしない。
5. 呼吸器外科 3.ブリーフィング (手術中に予想されるイベントについて)
6. 心血管外科 3 スタッフとディスカッションをする。
7. 乳腺外科 2 スタッフに明瞭に伝える。
8. 肝胆膵外科 1 スタッフに伝えているが明瞭ではない。
9. 消化管外科 0 全く行わない。
10. 腎・泌尿器外科 4.タイムアウト (皮膚切開の前に)
11. 産婦人科 3 すべての手を止めて患者の名前、術式を明瞭に言う。
12. 整形外科 2 患者の名前・術式を言っているが、手が止まっていない、または、明瞭ではない。
13. 皮膚科 1 患者の名前・術式を言っているが、手が止まっていない、かつ、明瞭ではない。
14. 小児外科 0 タイムアウトを行わない
所要時間 5.術中の振る舞い
1. 0〜1時間 3 終始落ち着いて手術を行っている。
2. 1〜3時間 2 少しいらついた場面もあったがコミュニケーションは保たれている。
3. 3〜5時間 1 破壊行為はなかったが、コミュニケーションが困難となる状況がある。
4. 5〜7時間 0 スタッフを怒鳴ったり物を投げたりの破壊行為がある。
5. 7〜 時間 6.術中の清潔操作
手術形式 3 特に問題となる操作はない。
1. 予定手術 2 雑な操作は多少はあるが大きな問題はない。
2. 緊急手術 1 明らかな誤りはないが雑な操作が目につく。
0 明らかに誤った操作がある。
7.ディブリーフィング (術後に予想されるイベントについて)
3 スタッフとディスカッションをする。
2 スタッフに明瞭に伝える。
1 スタッフに伝えているが明瞭ではない。
0 全く行わない。
8.手術終了のあいさつ (スタッフに対して)
3 感謝とねぎらいの言葉がある。
2 軽いあいさつはある。
1 あいさつは何もない。
0 批判的、攻撃的な言葉を残す。
Mie Easy NOTSS Assessment Scale (MENAS)
①原則、外回り看護師が評価・記載する。
②対称は執刀医and/or第一助手とする。
③原則、全身麻酔の全事例を評価する。
④個々の評価結果は公開しないので評価 者の 匿名性は担保される。
⑤時間をかけずに、深く考えずにサクサクと 評価・記載する( 1 分以上時間をかけな い) 。
図2‑② 改訂版 Mie Easy NOTTS Assessment Scale(System)
全手術事例を対象としたため麻酔の種類についての記載欄を設けた。また、
評価項目6は初版では 術中の清潔操作 であったが、 終了時のカウント に変更した。
B.研究方法
1.MENAS による評価
三重大学医学部附属病院(685 床)の中央手術部において、2012 年 8 月の1か月間と 2013 年 10 月から 11 月までの 2 か月間の 2 回にわたり、図 2 に示した MENAS(Mie Easy Nontechnical skill for Surgeon Assessment Scale)を用いて、外科医の WHO SSC のチェックリストの遵守状況およびノン テクニカルスキルについて評価した。2012 年の評価では初版版 MENAS(図2−①)を使用し、2013 年においては r‑MENAS(図2−②)を用いた。評価者は対象手術における外回り看護師が手術終了後 に行った。評価対象者は主たる執刀医であるが、必要に応じて第一助手の評価も行い、その旨、記 載した。評価者、評価対象者ともに匿名とした。評価者には MENAS に関する説明は行ったが、評価 に関する特別な講習等は行わなかった。
手術日 2013年 1.入室
月 日 曜日 3 余裕をもって到着 2 ぎりぎりに到着
開始時間 時(24時制) 1 他のスタッフを待たせた後に到着 0 コールしてやっと到着
診療科 2.自己紹介 (名前・役割について)
1. 脳神経外科 3 名前・役割を明瞭にいう。
2. 耳鼻咽喉科 2 名前・役割をいうが明瞭ではない。
3. 眼科 1 何とか名前をいう。
4. 口腔外科 0 自己紹介をしない。
5. 呼吸器外科 3.ブリーフィング (手術中に予想されるイベントについて)
6. 心血管外科 3 スタッフとディスカッションをする。
7. 乳腺外科 2 スタッフに明瞭に伝える。
8. 肝胆膵外科 1 スタッフに伝えているが明瞭ではない。
9. 消化管外科 0 全く行わない。
10. 腎・泌尿器外科 4.タイムアウト (皮膚切開の前に)
11. 産婦人科 3 すべての手を止めて患者の名前、術式を明瞭に言う。
12. 整形外科 2 患者の名前・術式を言っているが、手が止まっていない、または、明瞭ではない。
13. 皮膚科 1 患者の名前・術式を言っているが、手が止まっていない、かつ、明瞭ではない。
14. 小児外科 0 タイムアウトを行わない。
15.その他( ) 5.術中の振る舞い
所要時間 3 終始落ち着いて手術を行っている。
1. 0〜1時間 2 少しいらついた場面もあったがコミュニケーションは保たれている。
2. 1〜3時間 1 破壊行為はなかったが、コミュニケーションが困難となる状況がある。
3. 3〜5時間 0 スタッフを怒鳴ったり物を投げたりの破壊行為がある。
4. 5〜7時間 6.終了時のカウント (針・器械・ガーゼ)
5. 7〜 時間 3 非常に協力的で積極的に参加する。
手術形式 2 積極的参加には至らないが協力的である。
1. 予定手術 1 妨害はしないが協力的ではない。
2. 緊急手術 0 他の作業の優先を強要しカウントを妨害する。
麻酔方法 7.ディブリーフィング (術後に予想されるイベントについて)
1. 全身麻酔 3 スタッフとディスカッションをする。
2. その他の麻酔 2 スタッフに明瞭に伝える。
1 スタッフに伝えているが明瞭ではない。
0 全く行わない。
8.手術終了のあいさ (スタッフに対して)
3 感謝とねぎらいの言葉がある。
2 軽いあいさつはある。
1 あいさつは何もない。
0 批判的、攻撃的な言葉を残す。
r‑Mie Easy NOTSS Assessment Scale (MENAS)
①原則、 外回り 看護師が評価・記載する。
②対称は執刀医and/or第一助手とする。
③原則、 全手術事例を評価する。
④個々の評価結果は公開しないので 評価者 匿名 性は担保される。
⑤時間をかけずに、 深く 考えずにサクサクと評価・
記載する( 1 分以上時間をかけな い) 。
2.WHO SSC の導入
MENAS による第 1 回評価終了後の 2012 年 10 月から三重大学医学部附属病院中央手術部において WHO SSC を導入した。筆者が手術部運営会議でまずキックオフミーティングを行い(図3)、全科一 斉に導入を行った。
3.評価者へのアンケート調査
第2回の MENAS の評価終了後(2014 年 2 月)、評価者を対象にアンケート調査を行った。アンケ ートは匿名で回答の上、回収した。アンケート調査票を図4に示す。
4.統計処理
MENAS の評価結果を WHO SSC の導入前後で Mann‑Whitney の U 検定を行い検討した。
5.倫理的配慮
本研究は三重大学医学部臨附属病院臨床研究倫理審査委員会において承認を得ている。また、評 価者、評価対象者の承認を得ている。評価者、評価対象者の個人は特定されない。
において、本資料等を用いて
図3 WSO SSC
手術部運営会議(麻酔科医師、手術部看護師、各外科系診療科の医師が出席)
において、本資料等を用いて
WSO SSC の導入に際してのキックオフ
手術部運営会議(麻酔科医師、手術部看護師、各外科系診療科の医師が出席)
において、本資料等を用いて
の導入に際してのキックオフ
手術部運営会議(麻酔科医師、手術部看護師、各外科系診療科の医師が出席)
において、本資料等を用いて WHO SSC
の導入に際してのキックオフ
手術部運営会議(麻酔科医師、手術部看護師、各外科系診療科の医師が出席)
WHO SSC 導入の必要性の理解を求めた。
の導入に際してのキックオフミーティング
手術部運営会議(麻酔科医師、手術部看護師、各外科系診療科の医師が出席)
導入の必要性の理解を求めた。
ミーティング
手術部運営会議(麻酔科医師、手術部看護師、各外科系診療科の医師が出席)
導入の必要性の理解を求めた。
手術部運営会議(麻酔科医師、手術部看護師、各外科系診療科の医師が出席)
導入の必要性の理解を求めた。
手術部運営会議(麻酔科医師、手術部看護師、各外科系診療科の医師が出席)
MENAS
ト調査を実施した。
C.研究結果 1.評価者の背景
評価者は外回り看護師であるが、手術部門に配置されているすべての看護師が評価者となった。
手術部門配置看護師は 回評価時)は
転出し新たに
図4 MENAS
MENAS で評価を行った ト調査を実施した。
研究結果
.評価者の背景
評価者は外回り看護師であるが、手術部門に配置されているすべての看護師が評価者となった。
手術部門配置看護師は 回評価時)は 35 人(男性
転出し新たに 9 人が配置となった。
MENAS 調査者に対するアンケート調査票
で評価を行った手術部ト調査を実施した。
評価者は外回り看護師であるが、手術部門に配置されているすべての看護師が評価者となった。
手術部門配置看護師は 2012 年度 人(男性 5 人、女性 人が配置となった。
調査者に対するアンケート調査票
手術部看護師に2回目の調査終了後に無記名でアンケー
評価者は外回り看護師であるが、手術部門に配置されているすべての看護師が評価者となった。
年度(第 1 回評価時 人、女性 30 人)であり、
人が配置となった。表 1 に評価者の背景を示す。
調査者に対するアンケート調査票
看護師に2回目の調査終了後に無記名でアンケー
評価者は外回り看護師であるが、手術部門に配置されているすべての看護師が評価者となった。
回評価時)は 33 人)であり、2012
に評価者の背景を示す。
調査者に対するアンケート調査票
看護師に2回目の調査終了後に無記名でアンケー
評価者は外回り看護師であるが、手術部門に配置されているすべての看護師が評価者となった。
33 人(男性 4
2012 年年度終了時に人事異動があり、
に評価者の背景を示す。
看護師に2回目の調査終了後に無記名でアンケー
評価者は外回り看護師であるが、手術部門に配置されているすべての看護師が評価者となった。
4 人、女性 29
年年度終了時に人事異動があり、
に評価者の背景を示す。
看護師に2回目の調査終了後に無記名でアンケー
評価者は外回り看護師であるが、手術部門に配置されているすべての看護師が評価者となった。
29 人)、2013 年年度終了時に人事異動があり、
看護師に2回目の調査終了後に無記名でアンケー
評価者は外回り看護師であるが、手術部門に配置されているすべての看護師が評価者となった。
2013 年度(第 2 年年度終了時に人事異動があり、7 人が 評価者は外回り看護師であるが、手術部門に配置されているすべての看護師が評価者となった。
2 人が
2.評価対象者の背景 15 の診療科に 各診療科に新たな
評価対象者は全例主たる執刀医であった。
3.評価結果
(1)評価事例数
第 1 回調査が行われて た、第 2 回調査が行われた 症例はそれぞれ、325 件(325/328=0.99
れも極めて高い実施状況であった
(2)WHO
入室時の振る舞い、自己紹介時の振る舞い、ブリーフィング時の振る舞い、タイムアウト時の振 る舞い、術中の振る舞い、ディブリーフィング時の振る舞い、手術終了時のあいさつについて、評 価を行い、
した。
(3)評価者へのアンケート調査
WHO SSC印象を持っている看護師が多かった。また、
いスタッフが拮抗していた。
にくいとの意見が多かった。また、
な意見が多かった(図6)。
2.評価対象者の背景 診療科に 103 各診療科に新たな 18
評価対象者は全例主たる執刀医であった。
.評価結果 評価事例数
回調査が行われて回調査が行われた 症例はそれぞれ、353 件、
325/328=0.99
れも極めて高い実施状況であった
WHO SSC 導入前後での医師の振る舞いの変化
入室時の振る舞い、自己紹介時の振る舞い、ブリーフィング時の振る舞い、タイムアウト時の振 る舞い、術中の振る舞い、ディブリーフィング時の振る舞い、手術終了時のあいさつについて、評 価を行い、WHO SSC 導入前後の変化を比較した(図5)。いずれの項目も有意に望ましい行動が増加
(3)評価者へのアンケート調査
導入が医師の振る舞いや手術チームのコミュニケーション、手術安全の向上に肯定的な 印象を持っている看護師が多かった。また、
いスタッフが拮抗していた。
にくいとの意見が多かった。また、
な意見が多かった(図6)。
表 1 調査者
手術部看護師は となった。2.評価対象者の背景 103 名(2012
18 名の評価対象
評価対象者は全例主たる執刀医であった。
回調査が行われて 2012 年 回調査が行われた 2013 年
件、320 件であった。今回の 325/328=0.99)、第 2 回調査では
れも極めて高い実施状況であった
導入前後での医師の振る舞いの変化
入室時の振る舞い、自己紹介時の振る舞い、ブリーフィング時の振る舞い、タイムアウト時の振 る舞い、術中の振る舞い、ディブリーフィング時の振る舞い、手術終了時のあいさつについて、評 導入前後の変化を比較した(図5)。いずれの項目も有意に望ましい行動が増加
(3)評価者へのアンケート調査
導入が医師の振る舞いや手術チームのコミュニケーション、手術安全の向上に肯定的な 印象を持っている看護師が多かった。また、
いスタッフが拮抗していた。MENAS にくいとの意見が多かった。また、
な意見が多かった(図6)。
調査者(外回り
看護師は 2013 年度 となった。2012 年) 、121 名(
名の評価対象者が加わった。表 評価対象者は全例主たる執刀医であった。
年 8 月は 504 件の手術が行われ、内、
年 10 月には、
件であった。今回の 回調査では 652 れも極めて高い実施状況であった(表3)。
導入前後での医師の振る舞いの変化
入室時の振る舞い、自己紹介時の振る舞い、ブリーフィング時の振る舞い、タイムアウト時の振 る舞い、術中の振る舞い、ディブリーフィング時の振る舞い、手術終了時のあいさつについて、評 導入前後の変化を比較した(図5)。いずれの項目も有意に望ましい行動が増加
(3)評価者へのアンケート調査
導入が医師の振る舞いや手術チームのコミュニケーション、手術安全の向上に肯定的な 印象を持っている看護師が多かった。また、
MENAS の項目については、ディブリーフィングの項目について評価がし にくいとの意見が多かった。また、MENAS が
(外回り看護師の
年度から 2014名(2012 年)が評価対象者となった。
者が加わった。表 評価対象者は全例主たる執刀医であった。
件の手術が行われ、内、
月には、538 件、
件であった。今回の評価は全身麻酔事例を対象とし、
652 件(652/353
導入前後での医師の振る舞いの変化
入室時の振る舞い、自己紹介時の振る舞い、ブリーフィング時の振る舞い、タイムアウト時の振 る舞い、術中の振る舞い、ディブリーフィング時の振る舞い、手術終了時のあいさつについて、評 導入前後の変化を比較した(図5)。いずれの項目も有意に望ましい行動が増加
導入が医師の振る舞いや手術チームのコミュニケーション、手術安全の向上に肯定的な 印象を持っている看護師が多かった。また、MENAS の評価として、負担感があるスタッフとそうでな
の項目については、ディブリーフィングの項目について評価がし が WHO SSC の遵守の貢献するかどうかについても肯定的
看護師の背景)
2014 年度にかけて
年)が評価対象者となった。
者が加わった。表 2 に評価対象者の背景を示す。
件の手術が行われ、内、
件、11 月には 486
は全身麻酔事例を対象とし、
353+320=0.97
導入前後での医師の振る舞いの変化
入室時の振る舞い、自己紹介時の振る舞い、ブリーフィング時の振る舞い、タイムアウト時の振 る舞い、術中の振る舞い、ディブリーフィング時の振る舞い、手術終了時のあいさつについて、評 導入前後の変化を比較した(図5)。いずれの項目も有意に望ましい行動が増加
導入が医師の振る舞いや手術チームのコミュニケーション、手術安全の向上に肯定的な の評価として、負担感があるスタッフとそうでな の項目については、ディブリーフィングの項目について評価がし の遵守の貢献するかどうかについても肯定的
年度にかけて 7 名が転出、
年)が評価対象者となった。
に評価対象者の背景を示す。
件の手術が行われ、内、328 件が全身麻酔であった。ま 486 件の手術が行われ、全身麻酔 は全身麻酔事例を対象とし、
0.97)の評価が行われ実施率はいず
入室時の振る舞い、自己紹介時の振る舞い、ブリーフィング時の振る舞い、タイムアウト時の振 る舞い、術中の振る舞い、ディブリーフィング時の振る舞い、手術終了時のあいさつについて、評 導入前後の変化を比較した(図5)。いずれの項目も有意に望ましい行動が増加
導入が医師の振る舞いや手術チームのコミュニケーション、手術安全の向上に肯定的な の評価として、負担感があるスタッフとそうでな の項目については、ディブリーフィングの項目について評価がし の遵守の貢献するかどうかについても肯定的
名が転出、9 名が新配置
年)が評価対象者となった。2013
に評価対象者の背景を示す。
件が全身麻酔であった。ま 件の手術が行われ、全身麻酔 は全身麻酔事例を対象とし、第 1
評価が行われ実施率はいず
入室時の振る舞い、自己紹介時の振る舞い、ブリーフィング時の振る舞い、タイムアウト時の振 る舞い、術中の振る舞い、ディブリーフィング時の振る舞い、手術終了時のあいさつについて、評 導入前後の変化を比較した(図5)。いずれの項目も有意に望ましい行動が増加
導入が医師の振る舞いや手術チームのコミュニケーション、手術安全の向上に肯定的な の評価として、負担感があるスタッフとそうでな の項目については、ディブリーフィングの項目について評価がし の遵守の貢献するかどうかについても肯定的
名が新配置
2013 年には に評価対象者の背景を示す。なお、
件が全身麻酔であった。ま 件の手術が行われ、全身麻酔
1 回調査では 評価が行われ実施率はいず
入室時の振る舞い、自己紹介時の振る舞い、ブリーフィング時の振る舞い、タイムアウト時の振 る舞い、術中の振る舞い、ディブリーフィング時の振る舞い、手術終了時のあいさつについて、評 導入前後の変化を比較した(図5)。いずれの項目も有意に望ましい行動が増加
導入が医師の振る舞いや手術チームのコミュニケーション、手術安全の向上に肯定的な の評価として、負担感があるスタッフとそうでな の項目については、ディブリーフィングの項目について評価がし の遵守の貢献するかどうかについても肯定的
なお、
件が全身麻酔であった。ま 件の手術が行われ、全身麻酔
回調査では 評価が行われ実施率はいず
入室時の振る舞い、自己紹介時の振る舞い、ブリーフィング時の振る舞い、タイムアウト時の振 る舞い、術中の振る舞い、ディブリーフィング時の振る舞い、手術終了時のあいさつについて、評 導入前後の変化を比較した(図5)。いずれの項目も有意に望ましい行動が増加
導入が医師の振る舞いや手術チームのコミュニケーション、手術安全の向上に肯定的な の評価として、負担感があるスタッフとそうでな の項目については、ディブリーフィングの項目について評価がし の遵守の貢献するかどうかについても肯定的
2012
したが、全身麻酔事例のみを抽出し比較した。評価の実施率は何れも極めて高 い状況であった。
表 2
評価対象者(外科系執刀医)
18 名増加した。
表3 手術件数と評価事例
2012 年は全身麻酔事例のみを評価対象とした。
したが、全身麻酔事例のみを抽出し比較した。評価の実施率は何れも極めて高 い状況であった。
評価対象者(外科医系
価対象者(外科系執刀医)名増加した。
手術件数と評価事例
年は全身麻酔事例のみを評価対象とした。
したが、全身麻酔事例のみを抽出し比較した。評価の実施率は何れも極めて高 い状況であった。
評価対象者(外科医系
価対象者(外科系執刀医)
手術件数と評価事例
年は全身麻酔事例のみを評価対象とした。
したが、全身麻酔事例のみを抽出し比較した。評価の実施率は何れも極めて高
評価対象者(外科医系 医師)の内訳
価対象者(外科系執刀医)は 2012 年から
年は全身麻酔事例のみを評価対象とした。
したが、全身麻酔事例のみを抽出し比較した。評価の実施率は何れも極めて高
医師)の内訳
年から 2013 年にかけて
年は全身麻酔事例のみを評価対象とした。2013 年は全手術を評価対象と したが、全身麻酔事例のみを抽出し比較した。評価の実施率は何れも極めて高
医師)の内訳
年にかけて
年は全手術を評価対象と したが、全身麻酔事例のみを抽出し比較した。評価の実施率は何れも極めて高
年は全手術を評価対象と したが、全身麻酔事例のみを抽出し比較した。評価の実施率は何れも極めて高
年は全手術を評価対象と したが、全身麻酔事例のみを抽出し比較した。評価の実施率は何れも極めて高
図5−①
WHO SSCて到着する医師が増加した(p<
WHO SSC には入室時の振る舞いに対するチ ェック項目はないにも拘らず好ましい振る 舞いが増加している。
図5−②
WHO SSC師は著増した(p<
紹介を行う手順も文化もほとんどなかった ことから導入を機に定着したことが読み取 れる。
図5−③
WHO SSCで踏み込んだブリーフィングが多くなされ るようになった(
まだ、十分に定着して状況とは言えず、導 入後も全く行わない医師が
図5−④
タイムアウトは着していたと考えられる手順であるが、導 入により、より確実に実施されるようにな った(p<
−①
導入により、有意に余裕をもっ て到着する医師が増加した(p<
には入室時の振る舞いに対するチ ェック項目はないにも拘らず好ましい振る 舞いが増加している。
−②
導入により、自己紹介を行う医 師は著増した(p<0.001
紹介を行う手順も文化もほとんどなかった ことから導入を機に定着したことが読み取
−③
SSC 導入によりディスカッションま で踏み込んだブリーフィングが多くなされ るようになった(p<0.001
まだ、十分に定着して状況とは言えず、導 入後も全く行わない医師が
−④
タイムアウトは WHO SSC
着していたと考えられる手順であるが、導 入により、より確実に実施されるようにな った(p<0,001)。
導入により、有意に余裕をもっ て到着する医師が増加した(p<
には入室時の振る舞いに対するチ ェック項目はないにも拘らず好ましい振る 舞いが増加している。
導入により、自己紹介を行う医 0.001)。導入前は自己 紹介を行う手順も文化もほとんどなかった ことから導入を機に定着したことが読み取
導入によりディスカッションま で踏み込んだブリーフィングが多くなされ
0.001)。しかしながら、
まだ、十分に定着して状況とは言えず、導 入後も全く行わない医師が 8.2%存在する。
WHO SSC 導入以前より定 着していたと考えられる手順であるが、導 入により、より確実に実施されるようにな
導入により、有意に余裕をもっ て到着する医師が増加した(p<0.001)。
には入室時の振る舞いに対するチ ェック項目はないにも拘らず好ましい振る
導入により、自己紹介を行う医
)。導入前は自己 紹介を行う手順も文化もほとんどなかった ことから導入を機に定着したことが読み取
導入によりディスカッションま で踏み込んだブリーフィングが多くなされ
)。しかしながら、
まだ、十分に定着して状況とは言えず、導
%存在する。
導入以前より定 着していたと考えられる手順であるが、導 入により、より確実に実施されるようにな には入室時の振る舞いに対するチ
導入によりディスカッションま
)。しかしながら、
%存在する。
導入以前より定
周術期の医師の振る舞いを
を用いて評価・比較検討を行った。
図5(①〜⑦)
周術期の医師の振る舞いを
を用いて評価・比較検討を行った。
(①〜⑦) WHO SSC
周術期の医師の振る舞いをを用いて評価・比較検討を行った。
WHO SSC 導入前後での医師の振る舞いの変化
周術期の医師の振る舞いを 7 項目について、を用いて評価・比較検討を行った。
導入前後での医師の振る舞いの変化
項目について、を用いて評価・比較検討を行った。
図5−⑤
術中の振る舞い(ノンテクニカルスキル)
そのものに対するチェック等は
はないが、好ましい振る舞いが増加している
(p<0.001
破壊行為は導入前後ともに認められなかっ た。
図5ー⑥
術後のディブリーフィングは望ましいとは されていたものの、術前のブリーフィング同 様、手順としては整備されていなかった。
SSC 導入により行われることは多くなった ものの(p<
医師が実施していない。
図5−⑦
術後のあいさつはノンテクニカルスキルの 一部ではあるが、通常のマナーにも該当する 行為である。
らかのあいさつは行っているが、導入 り好ましい振る舞いが有意に増加した(p<
0.001)。一方、破壊行為であると考えられる、
批判的、攻撃的な言葉を残す医師も導入前後 ともに少数ながら存在した。
導入前後での医師の振る舞いの変化
項目について、WHO SSC 導入前後について−⑤
術中の振る舞い(ノンテクニカルスキル)
そのものに対するチェック等は
はないが、好ましい振る舞いが増加している 0.001)。また、今回の評価では術中の 破壊行為は導入前後ともに認められなかっ
ー⑥
術後のディブリーフィングは望ましいとは されていたものの、術前のブリーフィング同 様、手順としては整備されていなかった。
導入により行われることは多くなった
<0.001)、依然として、
医師が実施していない。
−⑦
術後のあいさつはノンテクニカルスキルの 一部ではあるが、通常のマナーにも該当する 行為である。90%以上の医師が導入前より何 らかのあいさつは行っているが、導入 り好ましい振る舞いが有意に増加した(p<
)。一方、破壊行為であると考えられる、
批判的、攻撃的な言葉を残す医師も導入前後 ともに少数ながら存在した。
導入前後での医師の振る舞いの変化
導入前後について術中の振る舞い(ノンテクニカルスキル)
そのものに対するチェック等は WHO
はないが、好ましい振る舞いが増加している
)。また、今回の評価では術中の 破壊行為は導入前後ともに認められなかっ
術後のディブリーフィングは望ましいとは されていたものの、術前のブリーフィング同 様、手順としては整備されていなかった。
導入により行われることは多くなった
)、依然として、
医師が実施していない。
術後のあいさつはノンテクニカルスキルの 一部ではあるが、通常のマナーにも該当する
%以上の医師が導入前より何 らかのあいさつは行っているが、導入 り好ましい振る舞いが有意に増加した(p<
)。一方、破壊行為であると考えられる、
批判的、攻撃的な言葉を残す医師も導入前後 ともに少数ながら存在した。
導入前後での医師の振る舞いの変化
導入前後について MENAS
術中の振る舞い(ノンテクニカルスキル)
WHO SSC に はないが、好ましい振る舞いが増加している
)。また、今回の評価では術中の 破壊行為は導入前後ともに認められなかっ
術後のディブリーフィングは望ましいとは されていたものの、術前のブリーフィング同 様、手順としては整備されていなかった。WHO
導入により行われることは多くなった
)、依然として、30%近い
術後のあいさつはノンテクニカルスキルの 一部ではあるが、通常のマナーにも該当する
%以上の医師が導入前より何 らかのあいさつは行っているが、導入後はよ り好ましい振る舞いが有意に増加した(p<
)。一方、破壊行為であると考えられる、
批判的、攻撃的な言葉を残す医師も導入前後
MENAS
術中の振る舞い(ノンテクニカルスキル)
に はないが、好ましい振る舞いが増加している
)。また、今回の評価では術中の
されていたものの、術前のブリーフィング同 WHO 導入により行われることは多くなった
%近い
術後のあいさつはノンテクニカルスキルの 一部ではあるが、通常のマナーにも該当する
%以上の医師が導入前より何 後はよ り好ましい振る舞いが有意に増加した(p<
)。一方、破壊行為であると考えられる、
批判的、攻撃的な言葉を残す医師も導入前後
WHO
上しているとの回答が多かった(①、②)。 に
るスタッフとそうでないスタッフが拮抗していた
は、ディブリーフィングの項目について評価がしにくいとの意見が多かった
図6(①〜⑦)
WHO SSC 導入
上しているとの回答が多かった(①、②)。 にも繋がるとの回答が多かった(③)。一方、
るスタッフとそうでないスタッフが拮抗していた
は、ディブリーフィングの項目について評価がしにくいとの意見が多かった
図6−
図6−
図6−
(①〜⑦)評価者へのアンケート調査
導入によって医師の振る舞いや手術チームのコミュニケーション 上しているとの回答が多かった(①、②)。
も繋がるとの回答が多かった(③)。一方、
るスタッフとそうでないスタッフが拮抗していた
は、ディブリーフィングの項目について評価がしにくいとの意見が多かった
図6−⑤
図6−③ 図6−①
評価者へのアンケート調査
医師の振る舞いや手術チームのコミュニケーション 上しているとの回答が多かった(①、②)。
も繋がるとの回答が多かった(③)。一方、
るスタッフとそうでないスタッフが拮抗していた
は、ディブリーフィングの項目について評価がしにくいとの意見が多かった
評価者へのアンケート調査
医師の振る舞いや手術チームのコミュニケーション 上しているとの回答が多かった(①、②)。
も繋がるとの回答が多かった(③)。一方、
るスタッフとそうでないスタッフが拮抗していた
は、ディブリーフィングの項目について評価がしにくいとの意見が多かった
評価者へのアンケート調査
医師の振る舞いや手術チームのコミュニケーション また、それらは
も繋がるとの回答が多かった(③)。一方、MENAS の評価として、負担感があ るスタッフとそうでないスタッフが拮抗していた(④)。
は、ディブリーフィングの項目について評価がしにくいとの意見が多かった 医師の振る舞いや手術チームのコミュニケーション
それらは手術安全の向上 の評価として、負担感があ
。MENAS の項目について は、ディブリーフィングの項目について評価がしにくいとの意見が多かった
図6−
図6−
図6−
医師の振る舞いや手術チームのコミュニケーションは向 手術安全の向上 の評価として、負担感があ
の項目について は、ディブリーフィングの項目について評価がしにくいとの意見が多かった
図6−②
図6−④
図6−⑥
は向 手術安全の向上 の評価として、負担感があ
の項目について
D.考察
本研究の目的は安全な手術の提供に貢献することであり、具体的な方法論として、WHO SSC を普及 させ、遵守させるためのシステムを開発することである。広く普及させることが目的であるため、
多くの施設で導入可能なシステムであることが要件となる。MENAS の項目は WHO SSC の項目そのもの の遵守状況を確認する項目(術前の自己紹介、ブリーフィング、タイムアウト、器械・ガーゼカウ ント、ディブリーフィング)と外科医師の振る舞い(入室時、術中、術後)を評価する項目からな っている。内容は何れも平易で特別なトレーニングを受けた評価者でなく、誰でも評価が可能な項 目からなる評価方法であるので、多くの施設で導入は可能と考えられる。
外科医の振る舞いの評価はノンテクニカルスキルそのものの評価であると考えられ、本項目で評 価が可能か否かの定量的な検証は困難であるが、本来、ノンテクニカルスキルは専門的なスキル(テ クニカルスキル)とは異なり、社会的集団において、個人として持つべきスキルであるとも考えら れ、特に一定のテクニカルスキルを有する職能集団において、第 3 者のノンテクニカルスキルを評 価することはそれほど困難でないことは考えられる。さらに、多くの評価者(33〜35 名)で評価を 行うことによって、評価者個人の資質の影響を極力少なくすることが可能と考えられる。しかしな がら、40%以上の評価者が評価しにくいと回答したディブリーフィングについては、項目をより具 体化するなどの改善が必要かもしれない。さらに、1/3 以上の評価者が、評価することが負担であっ たと回答していることには留意が必要である。
また、評価者が外回り看護師で評価対象者が執刀医であることについては手術チームとしての評 価が十分ではない、あるいは外科医師からは麻酔科医や看護師の評価も必要であるという声もあっ たことは事実である。しかしながら、現実的には手術チーム全体の WHO SSC の遵守状況やノンテク ニカルスキルに大きな影響を与えるのは主たる執刀医であることから、これらの評価に際して評価 対象者を主たる執刀医とすることは合理的であると考える。手術チームとしての評価や麻酔科医、
看護師の評価は今後の課題ではある。
ノンテクニカルスキルの評価項目として術中の振る舞いの最も低い評価(スタッフを怒鳴る、物 を投げる)と術後のあいさつの最も低い評価(批判的、攻撃的な言葉)は破壊行為に相当すると考 えられる。手術安全の確保のためには破壊行為は最も避けるべき未熟なノンテクニカルスキルであ ることから、破壊行為の検出にも MENAS は有用であると考えられる。
ここで WHO SSC 導入前の評価結果を検討すると WHO SSC の手順にはない術前の自己紹介、ブリー フェング、ディブリーフェングの実施率は低く、全く実施していないとの評価が、それぞれ 88.4 %、
32.7%、48.6%に達している。一方、導入前でもタイムアウトを実施ない医師は 1 件の報告もなく、
タイムアウトを実施することは、WHO SSC 導入以前からほぼ定着している手順であると考えられる。
これらの項目の実施率は、WHO SSC 導入後はそれぞれ有意に増加しているが、特に自己紹介に関して は、一気に定着した感がある。しかしながら、ディブリーフィングに関しては全く行わない執刀医 が依然として 29.4%存在することは留意するべきである。
ノンテクニカルスキルの評価に相当する項目である、入室時の振る舞い、術中の振る舞い、術後 のあいさつのすべての項目において WHO SSC の導入により有意に好ましい振る舞いが増加している。
注目すべきことはこれらの項目は WHO SSC において直接関係している内容ではないことである。す なわち、WHO SSC の導入による間接的な効果でノンテクニカルスキルも向上したと考えられる。その 一因として、術前に自己紹介を行うことによって、チーム全体のコミュニケーションがよくなった
との声も聞かれた。また、評価されていることの意識が浸透してきたとの声もあった。また、破壊 行為が術後のあいさつで批判的な言葉、攻撃的な言葉を残した事例が少数ながら認められた。
E.結論
MENAS は評価者に特別なトレーニングを必要としない簡易なシステムであり、周術期の外科医の WHO SSC の遵守状況、およびノンテクニカルスキルの評価に有用である可能性が示された。
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2.学会発表
兼児敏浩、鳥谷部真一:医療安全と感染管理 第 8 回医療の質・安全学会 シンポジウムコーデ ィネート、2013 年 11 月 23 日、東京