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オンリーワン型企業の創出に向けた調査研究 

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(1)

     

北海道における機械工業系ニッチトップ・ 

オンリーワン型企業の創出に向けた調査研究 

報 告 書

平成17年3月

財団法人 北海道地域総合振興機構

(2)

この「北海道における機械工業系ニッチトップ・オンリーワン型企業の創出に向けた 調査研究」は、平成

16

年度に日本自転車振興会の補助を受けて、財団法人北海道地域 総合振興機構(はまなす財団)が取りまとめたものです。

我が国産業は、デフレ化の進展や産業の空洞化等の環境変化に伴い、とりわけ中小製 造業者を中心に不振が続いておりますが、そうした中小製造業者においても、一方で自 社の強みを活かし、競争力の高い製品開発や新分野への展開を実現し、高収益を上げて いる企業が存在しております。北海道においても、公共事業の縮減や、一次産業の低迷 等により機械工業の事業環境は厳しい状況でありますが、高い技術力・市場を見据えた 製品開発力をもとに所謂ニッチトップ・オンリーワン企業と称される事業者が存在して おります。

本調査においては、ニッチトップ・オンリーワン型企業の誕生を促進させることを目 的に、ニッチトップ或いはオンリーワン企業といわれる道内の事業者に着目し、経営環 境の変化に対応しながらどのような事業展開を図り、かつ、どのような組織的特長があ るのかを調査分析することによって、道内機械工業の取組み方向および支援施策につい て検討しました。

本調査の実施にあたっては、有識者をはじめとした委員構成による「北海道における 機械工業系ニッチトップ・オンリーワン型企業の創出に向けた調査研究検討委員会」を 設置して、各委員から貴重なご意見をいただくとともに、北海道経済産業局、株式会社 北海道二十一世紀総合研究所など関係機関からのご意見、ご協力をいただきました。

ここに、関係各位のご指導、ご協力に対して厚くお礼申し上げます。

平成17年3月

財団法人北海道地域総合振興機構       会    長    戸  田  一  夫

(3)

1章 ニッチトップ・オンリーワン企業の今日的意義 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  1    1.1 ニッチトップ・オンリーワン企業を目指す動き ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  1    1.2 ニッチトップ・オンリーワン企業の強み ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  1    1.3 ニッチトップ・オンリーワン企業の考え方と本調査の狙い ・・・・・・・・・・・・・・・  3   

2章 北海道におけるニッチトップ・オンリーワン企業の特徴 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  5    2.1 分析における考え方 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  5  2.2 ニッチトップ志向企業の特徴 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  7     2.2.1 アンケート調査の概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7     2.2.2 ニッチトップ志向企業と非ニッチトップ志向企業との比較 ・・・・・・・・・・・ 8     2.2.3 ニッチトップ志向企業の代表的な製品の特徴 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15  2.2.4 ニッチトップ志向企業と非ニッチトップ志向企業の経営戦略の比較・・  22    2.3 ニッチトップ型企業と予備軍企業との違い ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30     2.3.1 ニッチトップ型企業と予備軍企業との比較 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 34     2.3.2 ニッチトップ製品について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 42     2.3.3 ニッチトップ型企業と予備軍企業の経営戦略の比較 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 40     2.3.4 企業群別の事由回答事例 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 49    2.4 ニッチトップ企業事例 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 50    2.5 北海道におけるニッチトップ・オンリーワン型企業の特徴 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 61   

3章 先進事例調査結果 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  67    3.1 事例対象地域の考え方 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  67  3.2 東大阪市の事例 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  68     3.2.1 東大阪市の機械金属工業と産業集積の歴史 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 68     3.2.2 東大阪市のニッチトップ企業のケーススタディ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 70     3.2.3 東大阪市における産業支援 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 77  3.3 石川県の事例 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  82     3.3.1 石川県の機械金属工業と産業集積の歴史 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 82     3.3.2 石川県のニッチトップ企業のケーススタディ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 85     3.3.3 石川県における産業支援 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 92   

4章 北海道におけるニッチトップ・オンリーワン型企業の創出に向けた方策 ・・・・・・・・・・・ 97    4.1 ニッチトップ・オンリーワン型企業の類型化と成長過程 ・・・・・・・・・・・・・・・・・  97 

4.1.1 ニッチトップ・オンリーワン型企業の類型化 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  97     4.1.2 市場の選択・参入段階でのポイント ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 100     4.1.3 シェア向上の段階でのポイント ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 102     4.1.4 シェア維持の段階でのポイント ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 104  4.2 ニッチトップ・オンリーワン型企業の創出に向けて ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  106     4.2.1 道内機械工業の全般的な課題 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 106     4.2.2 ニッチトップ化支援方策の方向性 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 107     4.2.3 まとめ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 111   

資料編    

(4)

1.調査の目的

北海道の機械工業の多くは、歴史的に農畜産業・漁業と いった一次産業、建設業や炭鉱のよう に地場産業に密着する形で成長を遂げてきた。しかしながら、今日、これまで顧客としてきたこ うした道内の地場産業の多くは停滞が著しく、さらに構造不況の長期化に伴い、道内の機械工業 は、同業・ 異業種企業との提携や、技術の高度化に伴う新市場の開拓など、新たな事業展開を積 極的に推進することが喫緊の課題となっている。

北海道においては、ベアリング製造や自動車のクラッチ板製造、さらに水産加工機械等におい てトップクラスのシェアを有する、所謂 ニッチトップ企業 また、マーケットで唯一の製品製 作を行う オンリーワン企業 が存在しており、地域経済の活性化や雇用の確保に大きく貢献し ている。

このため、本調査事業においては、ニッチトップ或いはオンリーワン企業といわれる道内の事 業者に着目し、経営環境の変化に対応しながらどのような事業展開を図り、かつ、どのような組 織的特長があるのかを調査分析することによって、道内機械工業の取組み方向および支援施策に ついて検討を深め、道内でニッチトップ・オ ンリーワン型企業の誕生を促進させることを目的と した。

2.調査の内容

①道内機械工業系ニッチトップ・オンリーワン予備軍企業の発掘 

将来的なニッチトップ・オンリー ワン製品の開発可能性、経営者の意識等多様な観点から 道内に存在するニッチトップ・オンリーワン予備軍企業を発掘した。 

 

②ニッチトップ・オンリーワン企業及びその予備軍企業の特徴把握 

 道内の、既にニッチトップ・オ ンリーワンとなっている企業や、その予備軍企業、及びニ ッチトップ・オンリー ワンを志向しない事業者を整理した上で、ニッチトップ・オンリー ワ ン企業及びその予備軍企業の経営の特徴について分析した。 

 

③先進事例 

ニッチトップ・オンリ ーワン企業数が多い地域として、東大阪市と石川県に着目し、当地 の代表的なニッチトップ・オンリ ーワン企業のケーススタディを行うとともに、行政や公設 試験研究機関など支援機関の取り組みについて調査を行った。  

 

④北海道におけるニッチトップ・オンリーワン型企業の創出に向けた方策 

   ニッチトップ・ オンリーワン企業及びその予備軍企業の特徴、先進地域事例調査結果等を

(5)

容、結果等の検討を行った。

なお、調査の一部を株式会社北海道二十一世紀総合研究所に委託した。

北海道における機械工業系ニッチトップ・ オンリーワン型企業の創出に向けた調査研究 検討委員名簿(敬称略) 

(委員長)

小川 正博 札幌大学 経営学部      教授

(委 員) ※五十音順

瓜田  豊 (財)北海道中小企業総合支援センター  総合支援部長 大野 雅基  (社)北海道機械工業会      専務理事 鴨田 秀一 北海道立工業試験場          研究参事 下舘 繁良 (財)北海道地域科学技術総合振興センター 常務理事 高井 宗宏 (社)北海道農業機械工業会      専務理事 田村 光之 ナラサキ産業㈱ 北海道支社  部長 東川 敏文 北海道経済産業局 地域経済部 製造産業課 課長 細川  修 北海道中小企業家同友会  専務理事

(6)

1 章 ニッチトップ・オンリーワン企業の今日的意義 

1.1 ニッチトップ・オンリーワン企業を目指す動き 

今日、限定された特定分野において、国内市場あるいは世界市場のなかで高いシ ェアを獲得する「ニッチトップ企業」が注目されている。

2003

年版製造基盤白書(も のづくり白書)でも、ニッチトップ企業を「新しい発展を示す中小製造業」として 紹介している。

この背景として、これまで中小製造業は大手メーカーの下請・ 孫請等として事業 を行っていたことが多かったが、経済のグローバル化によるコストダウン圧力や市 場の成熟化による需要の減少といった構造変革に伴い中小製造業を取り巻く環境が 厳しくなってきたことが挙げられる。今後はニッチトップ戦略を目指す中小製造業 が一層増えるものと予想される。

また、ニッチトップ企業と並んで「オンリーワン企業」という表現・経営 のあり 方も定着しつつある。この表現は、もともと、「ナンバーワンでなくオンリーワンを 目指す」というように、競争の中で一番になるために過度の安売り競争などに巻き 込まれるのではなく、「顧客から見て代替不可の存在となることを志向する」あるい は「自社のファン・固 定客を増やす」ことを指す場合が多かったが、製造業の分野 では「自社のみが取り扱っており、他社では同種の製品・技術 を取り扱っていない 状況」を「オンリーワン」と呼ぶことが一般化している。

北海道においては、道内機械金属工業界全体としては、低コスト生産、特殊加工・

試作対応企業の確保などの課題もあるが、もともと地場産業需要(石炭、水産、木 材関連など)を中心に独自製品を開発して発展してきた企業が多いため、ニッチト ップ・オンリーワンを志向する企業が多いと考えられる。

1.2 ニッチトップ・オンリーワン企業の強み 

経営学では「ニッチ」とは「すき間」のことであり、マーケティング分野におい てコトラーが、各企業は市場における地位に応じ「リーダーの戦略」「チャレンジャ ーの戦略」「フォロワーの戦略」「ニッチ戦略」の4つの選択肢を競争対抗戦略上採 り得ると示したことはよく知られている(コトラー、『マーケティング・マネジメン ト』)。一般に「リーダーの戦略=強者の戦略=大企業の戦略」であるのに対し、「ニ ッチ戦略」は「弱者の戦略=中小企業の戦略」として採られることが多い。ニッチ 戦略は特定の限られた市場においてリーダーを目指すものであるので、経営資源の

(7)

目指すために重要となる。

ニッチトップ・オ ンリーワン企業は経営戦略をもとに生まれる。ニッチトップ・

オンリーワン予備軍がニッチトップ・ オンリーワンに成長するという観点からは「ニ ッチトップ・オン リーワンを目指す」という明確な経営意思と、それを実現する方 法論に着目するべきである。「結果的にニッチトップ・オンリーワンになってしまっ た」事例もあるだろうが、ニッチトップ・オ ンリーワンという地位は、なるのも難 しいが、維持するのはもっと難しいため、「その市場に踏みとどまる」という経営の 意思が作用していると考えられる。

なお、戦略の選択肢であるから、すべての中小企業がニッチトップ・オン リーワ ンを目指すべきとは限らず、フォロワーに徹する企業があることも想定される。

    ニッチトップ・オンリー ワン企業の特徴として、利益率の高さをあげることがで きる。ある市場において高シェアを獲得することは価格決定力などの面で有利であ り、平成

14

年度製造基盤白書(経済産業省)においても、「ニッチトップ企業は高 い市場シェアを背景に高収益を上げている」と分析されている。

    ニッチトップ・オンリー ワン企業はニッチトップ・オンリ ーワン製品を持ってい るゆえの利益率の高さのほか、ニッチトップ・オン リーワン製品を生み出す企業体 質・ 仕組みを持っていることも強みの一つとして考えられる。先の平成

14

年度製造 基盤白書によると、ニッチトップ製品の優位性保持期間は平均5年以下となってお り、一つのニッチトップ製品あるいはオンリーワン製品だけで利益率の高さが維持 されるわけではなく、むしろ次々とニッチトップ製品、オンリーワン製品を作り出 すような経営スタイルが重要であると考えられる。事実ニッチトップ製品、オンリ ーワン製品創出のきっかけとして、国内企業顧客からの相談・ 要望に応えることが、

ニッチトップ製品、オンリーワン製品創出の最大のきっかけとなっていることから、

多くのニッチトップ・ オンリーワン企業は顧客ニーズを受け入れる企業体質、或い は多くの顧客ニーズを収集する場を意識的に有するなど、ニーズを具現化する体制 を築いているものと考えられる。

多くのニッチトップ・ オンリーワン企業は、単にニッチトップ・オ ンリーワン製 品を有しているからだけではなく、ニッチトップ・ オンリーワン製品を生み出すな んらかの経営上の特徴を持っていることが強みとなっている可能性が高いと考えら れる。

(8)

1.3 ニッチトップ・オンリーワン企業の考え方と本調査のねらい 

(1)ニッチトップ・オンリーワン企業の考え方 

一般的には、ニッチトップ企業とは、他社でも同種の製品・技術を取り扱ってい るが、自社の取扱量(シェア)が最も多い状況に企業、オンリーワン企業とは、 自 社のみが取り扱っており、他社では同種の製品・技術を取り扱っていない状況にあ る企業を指すと捉えられているが、 ニッチ製品やオンリーワン製品は「売れる可能 性があり」「業績に貢献して」こそ意味があり、他社にない製品・技術を持っていて も、売れそうにないものや売れても赤字になるものであれば、意味がない。よって ニッチトップ企業、オンリーワン企業とは一定の利益率を有し、かつ経営に貢献す るニッチトップ製品、オンリーワン製品を有する企業であると捉える必要がある。

また、先述のように、ニッチトップ製品、オンリーワン製品の持つ優位性保持期 間には限界があるため、企業の競争力維持のため常に次のニッチトップ製品、オン リーワン製品を有するべく、積極的に商品開発に勤めることが事業者に求められる。

製品のライフサイクルが短くなっている今日の状況において、企業の競争のステ ージは、単なる製品レベルの競争から、製品を作り出す仕組みレベルの競争に移行 しているといわれている。つまり、製品開発そのものよりも、顧客の求めるニーズ・

価値を十分認識し、他社が真似できないような製品やサービスをシステマティック に開発・提供するための、独自技術、或いは仕組みを自社内に保有することがより 重要である。

こうした独自技術・組織的仕組みを、今日「ビジネスモデル」と称するが、ニッ チトップ製品、オンリーワン製品を有することより、そのような製品を数多く誕生 させうる組織作りを目指すことが個々の事業者に強く期待される。

(2)本調査のねらい 〜ニッチトップ・オンリーワン型企業を目指す〜 

北海道の機械工業の多くはもともと、歴史的に農畜産業・漁業といった一次産業、

建設業や炭鉱のように地場産業に密着する形で成長を遂げてきた。しかしながら、

今日、これまで顧客としてきたこうした道内の地場産業の多くは停滞が著しく、さ らに構造不況の長期化に伴い、道内の機械工業は、同業・異業種企業との提携や、

技術の高度化に伴う新市場の開拓、とりわけニッチトップ・オンリーワン製品の開 発を進めることが今後の事業展開として期待されるところである。 

本調査では、このようなニッチトップ・オンリーワン製品を数多く誕生させるこ とが出来るような企業(仕組みを持つ企業)を「ニッチトップ・オンリーワン型企 業」と捉え、ニッチトップ・オンリーワン型企業の創出のための方策を導き出すこ

(9)

2章 北海道におけるニッチトップ・オンリーワン企業の特徴 

2.1 分析における考え方 

本調査では、北海道におけるニッチトップ・ オンリーワン企業の特徴を整理する に当たり、まず、すでにニッチトップ・ オンリーワン製品を有している企業、また はニッチトップ・ オンリーワン化を目指している企業と、そうでない企業に分類し、

前者を「ニッチトップ志向企業」、後者を「非ニッチトップ志向企業」とすることで、

ニッチトップ・オンリーワン製品を生み出すような企業の特徴について整理した。

    次に、ニッチトップ志向企業のうち、すでに高いシェアを獲得している製品を有 している企業を「ニッチトップ型企業」、今後高いシェアの獲得を目指している企業 を「予備軍企業」として分類し、両者の違いについて整理した。

    実際に企業分類を行うに当たっては、まず、アンケート調査の回答を元に、高い シェアを獲得している(目指している)製品がある企業を「ニッチトップ志向企業」、

そうした製品がない(シェアにこだわりがない)企業を「非ニッチトップ志向企業」

に分類した。

    更に、ニッチトップ志向企業については、「すでに高いシェアを獲得している製品 がある」企業を「ニッチトップ型企業」、「今後、高いシェアの獲得を目指している 製品がある」企業を「予備軍企業」として分類した。

        なお、この際の企業分類は、アンケート回答企業の自己申告がベースとなるため、

競合先の数や製品シェア、経常利益率等の回答を合わせてみることで、その妥当性 についても検討し、妥当性が認められない場合には企業分類の修正を行った。

(10)

図表2.1−1 本調査における企業分類 

アンケート回答企業

(回答数:415)

・高シェア獲得製品の有無の設問において

「既に高シェア獲得製品がある」または「高シェア獲 得を目指している製品がある」場合

 →ニッチトップ志向企業

「特にない」または「シェアにこだわりはない」場合  →非ニッチトップ志向企業

非ニッチトップ志向企業

(回答数:217)

ニッチトップ志向企業

(回答数:180)

・高シェア獲得製品の有無

・競合先の数

・製品シェア

・経常利益率 …等

ニッチトップ型企業

(回答数:49)

予備軍企業

(回答数:131)

(11)

2.2 ニッチトップ志向企業の特徴  2.2.1 アンケート調査の概要

 道内の機械工業系の製造業(中分類

28〜32)、および機械工業系以外の製造業(た

だし食料品製造業は除く)のうち、下記の条件に該当する企業に対して、郵送によ るアンケート調査を実施した。

・ 新聞、雑誌、各種文献等の紹介記事等から、ニッチトップ・オンリーワン化の 可能性ありと判断される企業 

・ 研究開発にかかる支援施策積極活用企業 

・ 最近2年間の決算で、2期連続で増収または増益となった企業(高収益企業) 

・ 本調査検討委員からの推薦企業 

図表2.2−1 アンケート調査の回収率   企業数  発送数 2157

回収数 415 回収率 19.2%

(12)

2.2.2 ニッチトップ志向企業と非ニッチトップ志向企業との比較

(1)事業概要等 

○主な事業形態 

ニッチトップ志向企業では「自社製品中心」とする場合が多く、非ニッチトップ 志向企業の回答割合が

2

割程度にとどまっているのに対して、ニッチトップ志向企 業の回答割合は約

56%と半数を超えている。

    一方、非ニッチトップ志向企業では、「受託生産中心」および「受託加工中心」で 回答が多い。

図表2.2−2 企業志向別にみた事業形態 

56.0

23.1

24.0

34.6

17.7

38.0

2.3

4.3

0% 20% 40% 60% 80% 100%

ニッチトップ志向企業

(N=175)

非ニッチトップ志向企業 (N=208) 

自社製品中心 受託生産中心 受託加工中心 その他

 

○主な生産形態 

 ニッチトップ志向企業、非ニッチトップ志向企業とも「多品種少量生産型」が 半数を超えているが、ニッチトップ志向企業では「量産型」が比較的多く、非ニッ チトップ志向企業が

1

割弱にとどまっているのに対して、ニッチトップ志向企業が

2

割近くに達している。

 一方、非ニッチトップ志向企業では「単品生産型」が比較的多く、ニッチトップ 志向企業が約2割となっているのに対して、非ニッチトップ志向企業では約

3

割と なっている。

(13)

図表2.2−3 企業志向別にみた生産形態 

17.6

7.8

54.5

53.9

24.4

33.3

4.9 3.4

0% 20% 40% 60% 80% 100%

ニッチトップ型企業

(N=176)

非ニッチトップ志向企業 (N=204) 

量産型 多品種少量生産型 単品生産型 その他

 

○販売形態 

 ニッチトップ志向企業、非ニッチトップ志向企業とも「メーカー等事業者への直 接販売」が最も多くなっているが、ニッチトップ志向企業では「商社・問 屋等を介 した販売」が比較的多く、非ニッチトップ志向企業が

3

割弱となっているのに対し て、ニッチトップ志向企業が

4

割となっている。

図表2.2−4 企業志向別にみた販売形態 

55.8

46.1 9.3

40.0

26.5 18.1

1.8 2.4

0% 20% 40% 60% 80% 100%

ニッチトップ志向企業

(N=165)

非ニッチトップ志向企業 (N=204) 

メーカー等事業者への直接販売 一般消費者への直接販売

商社・問屋等を介した販売 その他

 

(14)

○特定顧客の有無 

 ニッチトップ志向企業、非ニッチトップ志向企業とも「特定顧客あり」が4割程 度、「特定顧客なし」が6割程度を占めており、両者の間に違いはみられない。

図表2.2−5 企業志向別にみた特定顧客の有無 

40.9

38.3

59.1

61.7

0% 20% 40% 60% 80% 100%

ニッチトップ志向企業

(N=137)

非ニッチトップ志向企業 (N=183) 

特定顧客あり 特定顧客なし

 

○経常利益率 

 ニッチトップ志向企業、非ニッチトップ志向企業とも、経常利益率を「3〜1%

台」とする企業が3分の1程度を占めているが、全般的にニッチトップ志向企業の 経常利益率が高い傾向にある。

図表2.2−6 企業志向別にみた経常利益率 

12.0

9.6

18.6

33.5

12.0

14.4 8.3

5.9

12.2

33.2

20.0 20.5

0.0 10.0 20.0 30.0 40.0

10%以上 9〜7%台 6〜4%台 3〜1%台 概ね±0% 赤字 ニッチトップ志向企業

(N=167)

非ニッチトップ志向企業 (N=205) 

 

(15)

(2)強みとなっている能力・経営資源 

ニッチトップ志向企業では、「研究開発能力」を強みとする場合が多く、非ニッチ トップ志向企業が

1

割弱にとどまっているのに対して、ニッチトップ志向企業は

3

割を超えている。

そのほか、ニッチトップ志向企業において、強みとすることの多い項目として、「販 売網・営業 上のパートナー」、「生産管理能力」、「知的財産権」、「生産設備」、「設計 能力(設計部門)」が挙げられる。

図表2.2−7 企業志向別にみた強みとなっている能力または経営資源 

51.7 15.5

20.1 7.5

32.2 4.0

6.9 12.1

14.4

50.6 14.4

7.5

21.3 2.9

6.3 7.5 0.6

62.9 7.1

15.2 5.2

7.1 3.3

8.6

19.5 5.7

63.3 16.7

1.9

16.2

4.3 6.7 2.4

4.3

0.0 20.0 40.0 60.0 80.0

生産現場(技能者・職人)

生産管理能力 設計能力(設計部門)

調達・購買能力 研究開発能力 企画・マーケティング能力 営業力(営業部門)

アフターサービス・保守能力 販売網・営業上のパートナー 有力顧客からの信頼・継続的取引 業歴の長さ・老舗としての評判 知的財産権 生産設備 資金力 他社との連携・アライアンス 事業所の立地 その他

ニッチトップ志向企業(N=174)

非ニッチトップ志向企業(N=210) 

 

(16)

○事業形態別の差異 

事業形態別に強みとなっている能力または経営資源の差異をみると、自社製品中 心の企業では「研究開発能力」、「生産管理能力」、「知的財産権」、「販売網・営 業上 のパートナー」、「調達・購買能 力」といった項目で、ニッチトップ志向企業の回答 割合が高くなっている。

受託生産中心の企業では「販売網・営業上 のパートナー」、「生産設備」、「生産管 理能力」、「研究開発能力」、「他社との連携・ アライアンス」といった項目で、ニッ チトップ志向企業の回答割合が高くなっている。

受託加工中心の企業では、「研究開発能力」、「生産設備」、「生産管理能力」といっ た項目で、ニッチトップ志向企業の回答割合が高くなっている。

図表2.2−8 自社製品中心の事業形態でニッチトップ志向企業の回答率が高かったもの  ニッチトップ

志向企業

(N=97)

非ニッチトップ 志向企業

(N=47)

差異

研究開発能力 43.3 19.1 24.2

生産管理能力 13.4 2.1 11.3

知的財産権 12.4 2.1 10.2

販売網・営業上のパートナー 14.4 6.4 8.1

調達・購買能力 9.3 4.3 5.0 

図表2.2−9 受託生産中心の事業形態でニッチトップ志向企業の回答率が高かったもの  ニッチトップ

志向企業

(N=97)

非ニッチトップ 志向企業

(N=47)

差異

販売網・営業上のパートナー 23.7 7.2 16.4

生産設備 23.7 10.1 13.5

生産管理能力 21.1 10.1 10.9

研究開発能力 15.8 7.2 8.5

他社との連携・アライアンス 7.9 2.9 5.0 

図表2.2−10 受託加工中心の事業形態でニッチトップ志向企業の回答率が高かったもの  ニッチトップ

志向企業

(N=97)

非ニッチトップ 志向企業

(N=47)

差異

研究開発能力 20.0 0.0 20.0

(17)

(3)得意とする製品・技術 

○製品・技術の形態 

ニッチトップ志向企業では「最終製品」とする場合が多く、非ニッチトップ志向 企業が約半数であるのに対して、ニッチトップ志向企業は

7

割近くとなっている。

図表2.2−11 企業志向別にみた得意とする製品・技術の形態 

66.6

49.3

10.1

13.2

15.3

22.2 3.2

4.7

1.7

4.5

3.0

6.1

0% 20% 40% 60% 80% 100%

ニッチトップ志向企業

(N=404)

非ニッチトップ志向企業 (N=379) 

最終製品 組込ユニット等 部品 素材・原料 加工技術 その他

 

○製品・技術の顧客 

    ニッチトップ志向企業、非ニッチトップ志向企業とも「メーカー」が最も多くな っているが、ニッチトップ志向企業では「商社・問屋」が比較的多く、「メーカー」

に次いで多くなっている。「商社・ 問屋」の回答割合は、非ニッチトップ志向企業が 1割程度にとどまっているのに対して、ニッチトップ志向企業が

2

割近くとなって いる。

    一方、非ニッチトップ志向企業では「建設業者」が比較的多く、「メーカー」に次 いで多くなっている。「建設業者」の回答割合は、ニッチトップ志向企業が

1

割とな っているのに対して、非ニッチトップ志向企業では2割を超えている。

図表2.2−12 企業志向別にみた得意とする製品・技術の顧客   

26.6

34.9

19.2

12.8 8.1 9.1

21.3

8.4 8.6 10.6

8.0 9.4

10.7 4.5 3.5 4.3

0% 20% 40% 60% 80% 100%

ニッチトップ志向企業

(N=395)

非ニッチトップ志向企業 (N=375) 

メーカー 商社・問屋 小売業者 建設業者

農林水産業者 官公庁 消費者への直販 その他

(18)

○製品・技術の競合先 

全般的にニッチトップ志向企業において競合先が少なくなる傾向にある。また、

非ニッチトップ志向企業では、「分からない」とする場合が多く、ニッチトップ志向 企業が

1

割程度となっているのに対して、非ニッチトップ志向企業では

2

割を占め ている。

図表2.2−13 企業志向別にみた得意とする製品・技術の競合先 

11.4

46.5

18.1

13.1 10.9 8.1

30.4

17.8

23.4

20.2

0.0 20.0 40.0 60.0

競合先なし 5社未満 5〜10社程度 10社以上 わからない ニッチトップ志向企業

(N=404)

非ニッチトップ志向企業 (N=210) 

 

(19)

2.2.3 ニッチトップ志向企業の代表的な製品の特徴

 アンケートにおいて、実際に、高いシェアを獲得している(あるいは獲得を目指 している)ニッチトップ志向企業の場合、その代表的な製品について、その概要や 製品の特徴、営業状況を回答してもらった。ここでは、それらの回答からニッチト ップ製品の特徴について整理する。

(1)代表的な製品の概要 

○同種製品の競合先数 

 道内に限れば、「競合先なし」または「5社未満」が多くを占めており、両者の合 計は8割を超えている。

 一方、国内についてみると、「競合先なし」または「5社未満」の合計は約

45%と

半数を下回っている。また、「わからない」とする回答も2割近くを占めている。

図表2.2−14 同種製品の競合先数 

37.2

10.6

45.6

34.8

7.2

21.1 14.9 18.6 5.6 4.4

0% 20% 40% 60% 80% 100%

道内(N=180)

国内(N=161)

競合先なし 5社未満 5〜10社程度 10社以上 わからない

 

(20)

○製品のおおよそのシェア 

 道内に限れば、「50%以上」が

4

割と最も多くなっているほか、「25%以上」が

2

割、「100%」が

1

割強と続いており、これらの合計は約

75%と4分の3を占めてい

る。

 一方、国内についてみると、これらの合計は半数を下回っている。また、「わから ない」とする回答も3割強となっており、全体の3分の1を占めている。

図表2.2−15 製品のシェア 

15.4

6.0

40.6

20.8

18.9

17.4

7.4

9.4 11.4

13.1

34.9 4.6

0% 20% 40% 60% 80% 100%

道内(N=175)

国内(N=149)

100% 50%以上 25%以上 10%以上 10%未満 わからない

 

○製品の市場状況 

 「需要が安定している製品市場」が半数を超えている。これ以外の市場では回答 割合に大きな差はみられず、「需要が急成長している製品市場」および「需要が衰退 している製品市場」がそれぞれ約

15%、「生まれて間もない製品市場」が約 14%と

なっている。

図表2.2−16 製品の市場状況 

製品の市場状況(N=171)

生まれてまもな い製品市場

13.5%

需要が急成長し ている製品市場

15.2%

需要が衰退して いる製品市場

15.2%

(21)

○市場参入のタイミング 

 「他社に先駆け市場に参入」が約

51%と半数を超えている。次いで、

「どちらかと いえば後発組」が約

17%、「他社と同じような時期に市場に参入」が約 16%となっ

ている。

図表2.2−17 市場参入のタイミング 

市場参入のタイミング(N=178)

その他 よくわからない 2.8%

12.9%

他社と同じよう な時期に市場に

参入 15.7%

他社に先駆け 市場に参入

51.1%

どちらかと言え ば後発組

17.4%

 

○製品の価格 

 競合他社と比較して「同程度」が半数を超えている。

図表2.2−18 製品の価格 

製品の価格(N=173)

安い 20.2%

高い 17.9%

同程度 53.2%

わからない 8.7%

 

(22)

○ニーズの判断基準 

 「既存顧客からの相談・要望」がほぼ半数を占めている。次いで、「既存製品の売 れ行き、または市場調査結果等による自社独自の判断」が3割、「新規顧客からの相 談・引き合い」が

2

割と続いている。

図表2.2−19 ニーズの判断基準 

ニーズの判断基準(N=176)

既存製品の売 れ行き、または 市場調査結果 等による自社独

自の判断 27.8%

既存顧客から の相談・要望

48.9%

新規顧客から の相談・引合い

16.5%

その他 6.8%

 

○業績への貢献度 

 「多いに貢献」が6割を占めている。次いで、「ある程度貢献」が約

24%、「今後

貢献する見込み」が約

15%と続いている。なお、

「貢献せず」との回答はみられなか った。

図表2.2−20 業績への貢献度 

業績への貢献度(N=170)

貢献せず 0.0%

ある程度貢献 24.1%

多いに貢献 60.6%

今後貢献する 見込み

15.3%

(23)

(2)代表的な製品の特徴 

 ニッチトップ志向企業の代表的な製品の特徴についてみると、「他社には真似でき ない特徴」と考える割合は「製品・ 技術の本来的な品質・ 機能」で多く、3割強を占 めている。そのほかの項目では「他社には模倣できない仕組みの形成」が

2

割程度 とやや高くなっているものの、これら以外の項目についてはいずれも

10%台に留ま

っている。

    「他社には真似できない」だけでなく「他社よりは優れている」まで含めてみる と、「製品・ 技術の本来的な品質・ 機能」が

8

割を超えており最も多く、次いで「個 別ニーズへの対応」が約

77%、「生産技術」が約 73%、「短納期または柔軟な納期」

が約

64%、

「アフターサービス・ メンテナンス」が約

63%などと続いている。一方、

「独自の営業方法など販売体制」については自信のある企業が少なく、「他社には真 似できない」または「他社よりは優れている」と考える割合は半数を下回っている。

図表2.2−21 製品の特徴 

34.5

18.2

18.2

14.8

15.3

11.4

20.5

50.3

54.5

59.1

49.4

48.0

34.9

35.8

13.6

22.2

18.2

27.3

29.4

34.3

22.7 4.0

6.3

2.3 2.3

2.8 0.0

10.9

1.7

2.3

2.3

2.3

5.1 8.6

17.0

0% 20% 40% 60% 80% 100%

製品・技術の本来的な品質・機能

(N=177)

生産技術

(N=176)

個別ニーズへの対応

(N=176)

短納期または柔軟な納期

(N=176)

アフターサービス・メンテナンス

(N=177)

独自の営業方法など販売体制

(N=175)

他社には模倣できない仕組みの形成

(N=176)

他社が真似できない特徴 他社よりは優れている 他社とさほど変わらない 他社より劣っている なんとも言えない

 

(24)

(3)営業活動の実施状況・効果 

○営業活動の実施状況 

 ニッチトップ志向企業の営業活動の実施状況についてみると、「顧客への直接的な 営業活動」で実施率が高く、8 割近くを占めている。次いで、「商社・問屋・小売店 等への営業活動」が

6

割、「インターネットを通じた情報発信」が

5

割となっている。

一方、「展示会等への出展」や「業界紙や新聞・TV等への広告出稿」の実施率は低 く、それぞれ約

36%、約 26%に留まっている。

図表2.2−22 営業活動の実施状況 

75.6

57.7

36.2

25.8

48.5

11.0

15.3

24.5

22.7

13.4

27.0

39.3

51.5

47.9 3.6

0% 20% 40% 60% 80% 100%

顧客への直接的な営業活動

(N=172)

商社・問屋・小売店等への営業活動

(N=163)

展示会等への出展

(N=163)

業界紙や新聞・TV等への広告出稿

(N=163)

インターネットを通じた情報発信

(N=165)

現在行っている 過去に行ったことがあるが、現在は行っていない これまで行ったことがない

 

(25)

○営業活動の効果 

 営業活動の効果についてみると、「顧客への直接的な営業活動」に関する評価が

8

割近くと最も高くなっている。次いで、「既存顧客からの口コミ・紹介」、「商社・問 屋・小 売店等への営業活動」が続いており、これら3項目で回答割合が半数を超え ている。

図表2.2−23 営業活動の実施状況 

75.5

61.9

39.8

29.3

32.1

63.0

15.4

31.0

41.9

45.3

34.6

9.6

9.1

7.1

18.3

25.3

33.3

27.4

0% 20% 40% 60% 80% 100%

顧客への直接的な営業活動

(N=143)

商社・問屋・小売店等への営業活動

(N=113)

展示会等への出展

(N=93)

業界紙や新聞・TV等への広告出稿

(N=75)

インターネットを通じた情報発信

(N=81)

既存顧客からの口コミ・紹介

(N=135)

効果が高い 効果があまりない 良く分からない

 

(26)

2.2.4 ニッチトップ志向企業と非ニッチトップ志向企業の経営戦略の比較

(1)新たな製品分野への進出 

○チャレンジの状況 

 ニッチトップ志向企業では「毎年のようにチャレンジ」あるいは「数年に1度チ ャレンジ」といった回答が多くなっている。これら2項目を合わせた回答割合は、

非ニッチトップ志向企業が約

42%と4割程度にとどまっているのに対して、ニッチ

トップ志向企業は約

76%と8割近くを占めている。

図表2.2−24 企業志向別にみた新たな製品分野への進出 

33.0

16.2

42.6

25.9 20.8

17.0

37.0 7.4

0% 20% 40% 60% 80% 100%

ニッチトップ志向企業

(N=176)

非ニッチトップ志向企業 (N=216) 

毎年のようにチャレンジ 数年に1度チャレンジ 過去10年で1〜2度チャレンジ ほとんどない

 

○チャレンジの理由 

 ニッチトップ志向企業では、「経営方針として普段から積極的に進出」が多く、非 ニッチトップ志向企業が約

21%と2割程度にとどまっているのに対して、ニッチト

ップ志向企業は約

40%を占めている。

 一方、非ニッチトップ志向企業では、「顧客や販売店から要望があったため」が多 く、ニッチトップ志向企業が約9%にとどまっているのに対して、非ニッチトップ 志向企業では約

28%と3割近くを占めている。

(27)

図表2.2−25 企業志向別にみた新たな製品分野への進出にチャレンジした理由 

40.1

21.3

32.4

37.5

9.2

27.9

16.2

12.5 0.7 2.1

0% 20% 40% 60% 80% 100%

ニッチトップ志向企業

(N=142)

非ニッチトップ志向企業 (N=136) 

経営方針として普段から積極的に進出 従来製品の需要減少など必要に迫られて 顧客や販売店から要望があったため

蓄積してきた技術や営業網を活かせる分野が見つかったため その他

 

(2)製品開発・技術開発について 

○製品開発に着手する際の方針 

 ニッチトップ志向企業では、「新たな用途開発や新分野への転用」が多く、非ニッ チトップ志向企業の回答割合が3割程度にとどまっているのに対して、ニッチトッ プ志向企業は半数を超えている。

 一方、非ニッチトップ志向企業では、「既存顧客の重視」とする場合が多くなって いる。アンケートにおいても、ニッチトップ志向企業の回答割合は

1

割弱にとどま っているのに対して、非ニッチトップ志向企業では2割以上を占めている。

図表2.2−26 企業志向別にみた製品開発・技術開発に着手する際の方針 

23.4

20.0

52.0

31.4

8.8

21.9

11.7

10.5 16.2 4.1

0% 20% 40% 60% 80% 100%

ニッチトップ志向企業

(N=171)

非ニッチトップ志向企業 (N=210) 

同じ製品分野で改良・発展 新たな用途開発や新分野への転用

既存顧客の重視 市場ニーズ重視

なんとも言えない

 

(28)

○納入先からの新製品・新技術についての相談 

 ニッチトップ志向企業では、「よくある」または「ときどきある」といったように、

何らかの相談を受ける場合が多くなっている。これら2項目を合わせた回答割合は、

非ニッチトップ志向企業が

6

割近くとなっているのに対して、ニッチトップ志向企 業は約

81%と8割を超えている。

図表2.2−27 企業志向別にみた納入先からの新製品・新技術についての相談 

31.3

11.6

49.4

45.4

19.3

43.1

0% 20% 40% 60% 80% 100%

ニッチトップ志向企業

(N=176)

非ニッチトップ志向企業 (N=216) 

よくある ときどきある あまりない

 

○デザインインの有無 

 ニッチトップ志向企業では、「よくある」あるいは「ときどきある」といった回答 が多くなっている。これら2項目を合わせた回答割合は、非ニッチトップ志向企業 が

3

割程度となっているのに対して、ニッチトップ志向企業は半数を超えている。

図表2.2−28 企業志向別にみたデザインインの有無 

12.5 38.6

23.0

29.0

39.4

19.9

31.9 5.6

0% 20% 40% 60% 80% 100%

ニッチトップ志向企業

(N=176)

非ニッチトップ志向企業 (N=213) 

よくある ときどきある あまりない そもそもメーカー相手ではない

 

(29)

(3)製品開発・技術開発時の課題 

 ニッチトップ志向企業では、「技術力はあるが営業力が弱い」が

4

割と最も多く、

そのほか「顧客ニーズやマーケット実態が把握できない」「ニーズを製品化する技術 力が不足」「特に課題はない」はいずれも2割程度となっている。

 一方、非ニッチトップ志向企業では、「特に課題はない」が

3

割を超え最も多くな っているほか、「顧客ニーズやマーケット実態が把握できない」、「技術力はあるが営 業力が弱い」が続く。

図表2.2−29 製品開発・技術開発時の課題 

21.1

27.3

20.6

16.3

38.3

22.5

20.0

34.0

0% 20% 40% 60% 80% 100%

ニッチトップ志向企業

(N=175)

非ニッチトップ志向企業 (N=209) 

顧客ニーズやマーケット実態が把握できない ニーズを製品化する技術力が不足

技術力はあるが営業力が弱い 特に課題はない

 

(30)

(4)関心のある市場 

 ニッチトップ志向企業、非ニッチトップ志向企業とも、「潜在ニーズはあるが、他 社が見落としている市場」が最も多く、それぞれ約

62%、約 56%と半数を超えてい

る。

 また、ニッチトップ志向企業では、「技術革新(ブレークスルー)により新たに広 がる市場」の回答割合が

5

割弱と高く、非ニッチトップ志向企業を大きく上回って いる。

 そのほかの項目では両者の間に大きな差はみられない。

図表2.2−30 関心のある市場(3つまでのMA) 

32.3

27.2

45.6

9.5

20.9

10.8

62.0 37.2

30.6

27.8

7.2

18.3

8.9

56.1

0.0 20.0 40.0 60.0 80.0

高齢化等社会構造の変化により 新たにニーズが生まれる市場

規制緩和等により 新たにニーズが生まれる市場 技術革新(ブレークスルー)により

新たに広がる市場 競争が激しく、

新規参入や淘汰・撤退が多い市場 既存製品の競争力低下により 新しい製品の投入が求められている市場

製品のライフサイクルが早く、

常に新しい製品の投入が望まれている市場 潜在ニーズはあるが、

他社が見落としている市場

ニッチトップ志向企業(N=158)

非ニッチトップ志向企業(N=180) 

(%)

 

(31)

(5)競争に打ち勝つために重視していること 

 ニッチトップ志向企業では、「他社が気づかない独創的な製品・ 技術ニーズの発掘」、

「市場変化に対応した新たな製品・技術ニ ーズの先取り」、「他社がまねできない高 度な技術の獲得」を重視している場合が多くなっている。アンケートにおいても、

それぞれ非ニッチトップ志向企業の回答を上回っており、いずれも5割前後の回答 割合となっている。

 一方、非ニッチトップ志向企業では、「個別顧客ニーズへのきめ細やかな対応」を 重視している場合が多くなっている。アンケートにおいても、ニッチトップ志向企 業の回答割合は3割弱にとどまっているのに対して、非ニッチトップ志向企業では 4割以上を占めている。

図表2.2−31 競争に打ち勝つために重視していること(3つまでのMA) 

50.3

51.5

16.4

45.0

11.1

25.7

34.5

21.6

24.0

13.5

41.0

34.0

10.5

31.5

9.0

43.0

36.0

32.0

27.0

18.5

0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0 他社がまねできない

高度な技術の獲得 他社が気づかない独創的な

製品・技術ニーズの発掘 他社がまねできない ビジネスシステムの構築 市場変化に対応した新たな 製品・技術ニーズの先取り 特定分野に経営資源を集中し 局地戦で優位に立つこと

個別顧客ニーズへの きめ細かな対応 顧客への提案能力の向上 既存顧客によるリピートオーダーや

口コミによる顧客獲得 販売力のある企業

(商社等)との提携 自社販売網の構築

ニッチトップ志向企業(N=171)

非ニッチトップ志向企業(N=200) 

(%)

 

(32)

○「個別顧客ニーズへのきめ細やかな対応」を選択した企業の他の選択項目   ニッチトップ志向企業では、「他社がまねできない高度な技術の獲得」、「他社が気 づかない独創的な製品・技術ニ ーズの発掘」、「市場変化に対応した新たな製品・ 技 術ニーズの先取り」を合わせて重視している場合が多くなっている。

 一方、非ニッチトップ志向企業では「顧客への提案能力の向上」、「既存顧客によ るリピートオーダー口コミによる顧客獲得」、「他社がまねできない高度な技術の獲 得」を合わせて重視している場合が多くなっている。

 また、ニッチトップ志向企業と非ニッチトップ志向企業の差異をみると、特に「他 社が気づかない独創的な製品・ 技術ニーズの発掘」、「市場変化に対応した新たな製 品・技 術ニーズの先取り」で差が大きく、いずれもニッチトップ志向企業で重視さ れることが多くなっている。

図表2.2−32 「個別顧客ニーズへのきめ細やかな対応」を挙げた企業の他の選択項 目 

38.6

34.1

11.4

34.1

4.5

27.3

22.7

13.6

9.1

29.1

15.1

2.3

16.3

7.0

41.9

33.7

20.9

14.0

0.0 20.0 40.0 60.0 80.0 100.0 他社がまねできない

高度な技術の獲得 他社が気づかない独創的な

製品・技術ニーズの発掘 他社がまねできない ビジネスシステムの構築 市場変化に対応した新たな 製品・技術ニーズの先取り 特定分野に経営資源を集中し 局地戦で優位に立つこと

顧客への提案能力の向上

既存顧客によるリピートオーダーや 口コミによる顧客獲得

販売力のある企業

(商社等)との提携 自社販売網の構築

ニッチトップ志向企業(N=44)

非ニッチトップ志向企業(N=86) 

(%)

 

(33)

(6)行政に期待する支援 

 ニッチトップ志向企業、非ニッチトップ志向企業とも、「技術開発に関する支援」

「販路拡大に関する支援」「資金調達に関する支援」を挙げる回答が

2

割前後を占め ており、中心となっているが、とりわけ「技術開発に関する支援」「販路拡大に関す る支援」については、ニッチトップ志向企業で期待している場合が多くなっている。

 そのほか、非ニッチトップ志向企業では、「特にニーズはない」が2割近くを占め ており、ニッチトップ志向企業を大きく上回っている。

図表2.2−33 行政に期待する支援 

21.5

20.9

5.5

22.1

3.1

8.0

9.2

2.5

7.4

15.2

17.8

5.1

22.3

5.6

9.6

5.6

18.8 0.0

0.0 10.0 20.0 30.0 40.0

技術開発に関する支援

販路拡大に関する支援 製品企画・市場調査

に関する支援 資金調達に関する支援 同業種・異業種他社との連携

に関する支援 人材育成に関する支援 事業環境(規制等)整備

に関する支援 その他

特にニーズはない

ニッチトップ型企業(N=163)

非ニッチトップ志向企業(N=197) 

(%)

 

(34)

2.3 ニッチトップ型企業と予備軍企業との違い  2.3.1 ニッチトップ型企業と予備軍企業との比較

(1)事業概要等 

○主な事業形態 

 「自社製品中心」が、ニッチトップ型企業では約8割、一方、予備軍企業では5 割弱で「受託生産中心」と「受託加工中心」の割合が高くなっている。

図表2.3−1 企業群別にみた事業形態 

79.6

46.8

16.3

27.0 23.0

4.1 0.0

3.2

0% 20% 40% 60% 80% 100%

ニッチトップ型企業

(N=46)

予備軍企業

(N=126)

自社製品中心 受託生産中心 受託加工中心 その他

 

○主な生産形態 

 ニッチトップ型企業、予備軍企業とも「多品種少量生産型」が半数強を占めるが、

ニッチトップ型企業では「量産型」が比較的多いのに対し、予備軍企業では「単品 生産型」が比較的多くなっている。

図表2.3−2 企業群別にみた生産形態 

24.5

15.0

59.2

52.8

14.3

28.3

3.9 2.0

0% 20% 40% 60% 80% 100%

ニッチトップ型企業

(N=49)

予備軍企業

(N=127)

(35)

○事業形態の特徴(クロス集計) 

 事業形態と生産形態のクロス集計をみると、ニッチトップ型企業では半数弱が「自 社製品中心・多品 種少量生産型」に集中しているが、予備軍企業では様々な形態に 分散している。

図表2.3−3 事業形態と生産形態のクロス集計 

 ニッチトップ型企業  構成比 予備軍企業  構成比

① 自社製品中心・多品種少量生産型  46.9% 自社製品中心・多品種少量生産型  24.4%

② 自社製品中心・量産型  16.3% 受託生産中心・多品種少量生産型  13.0%

③ 自社製品中心・単品生産型  14.3% 受託加工中心・多品種少量生産型  11.5%

④ 受託生産中心・多品種少量生産型  10.2% 自社製品中心・単品生産型  10.7%

⑤ 受託生産中心・量産型  6.1% 受託生産中心・単品生産型  9.9%

○主要顧客 

 両者とも「メーカー」が多いが、ニッチトップ型企業では「農林漁業生産者」「商 社・問屋 」の割合が比較的高いのに対し、予備軍企業では「建設業」、「官公庁」の 割合が比較的高くなっている。

図表2.3−4 企業群別にみた主要顧客 

31.0

28.2 17.1 21.4

6.8 12.8 9.5

8.5 23.8

18.8

2.4 4.8

3.4

2.4 4.8

4.3

0% 20% 40% 60% 80% 100%

ニッチトップ型企業

(N=42)

予備軍企業

(N=117)

メーカー 建設業 農林漁業生産者 官公庁

一般消費者 その他エンドユーザー 商社・問屋 その他

 

(36)

○主な販売形態 

 ニッチトップ型企業では、「商社・問屋等を介した販売」が予備軍企業に比べて相 対的に多く、予備軍企業では「メーカー等事業者への直接販売」が相対的に多くな っている。

図表2.3−5 企業群別にみた販売形態 

50.0

57.9

47.7

37.2 1.7

2.3

3.3 0.0

0% 20% 40% 60% 80% 100%

ニッチトップ型企業

(N=44)

予備軍企業

(N=121)

メーカー等事業者への直接販売 一般消費者への直接販売

商社・問屋等を介した販売 その他

 

 しかし、最も多い「自社製品中心・多 品種少量型生産」についてみると、逆にニ ッチトップ型企業で「メーカー等事業者への直接販売」が多くなっており、販売形 態については事業形態・生産形態による差異が大きいと考えられる。

図表2.3−6 企業群別にみた販売形態 

45.0

31.0

55.0

62.1 0.0

6.9

0.0

0.0

0% 20% 40% 60% 80% 100%

ニッチトップ型企業

(N=20)

予備軍企業

(N=29)

メーカー等事業者への直接販売 一般消費者への直接販売

商社・問屋等を介した販売 その他

 

(37)

(2)強みとしている能力・経営資源 

 ニッチトップ型企業、予備軍企業とも強みとして回答しているものの上位5つは 同じで、「生産現場」、「研究開発能力」、「有力顧客からの信頼・継続的取引」、「生産 設備」、「設計能力」となっているが、回答割合には違いがみられる。

 「研究開発能力」の回答割合をみると、予備軍企業では強みとして挙げている企 業がやや少ない。一方で、予備軍企業では過半数が「有力顧客からの信頼・継 続的 取引」を強みとしている。

図表2.3−7 企業群別にみた販売形態 

順位 ニッチトップ型企業(N=48) % 予備軍企業(N=126)  %  1 生産現場(技能者・職人)  47.9 有力顧客からの信頼・継続的取引 55.6  2 研究開発能力  43.8 生産現場(技能者・職人)  53.2  3 有力顧客からの信頼・継続的取引 37.5 研究開発能力  27.8  4 生産設備  25.0 設計能力(設計部門)  20.6  5 設計能力(設計部門)  18.8 生産設備  19.8 

【ニッチトップ型企業の回答率が高かったもの】

カテゴリ  ニッチトップ

型企業  予備軍企業 差異 

研究開発能力 43.8 27.8 16.0 

アフターサービス・保守能力 18.8 9.5 9.2 

知的財産権 12.5 5.6 6.9 

販売網・営業上のパートナー 18.8 12.7 6.1 

生産設備 25.0 19.8 5.2 

【予備軍企業の回答率が高かったもの】

カテゴリ  ニッチトップ

型企業  予備軍企業 差異  有力顧客からの信頼・継続的取引 37.5 55.6 ‑18.1 

生産現場(技能者・職人) 47.9 53.2 ‑5.3  業歴の長さ・老舗としての評判 10.4 15.9 ‑5.5 

調達・購買能力 4.2 8.7 ‑4.6 

営業力(営業部門) 4.2 7.9 ‑3.8 

【ニッチトップ型企業と予備軍企業の回答率にあまり差がなかったもの】

カテゴリ  ニッチトップ

型企業  予備軍企業 差異 

企画・マーケティング能力 6.3 3.2 3.1 

資金力 2.1 3.2 ‑1.1 

生産管理能力 14.6 15.9 ‑1.3 

事業所の立地 6.3 7.9 ‑1.7 

設計能力(設計部門) 18.8 20.6 ‑1.9  他社との連携・アライアンス 4.2 7.1 ‑3.0 

(38)

2.3.2 ニッチトップ製品について

(1)ニッチトップ製品の概要 

○市場の状況 

 ニッチトップ型企業においては「需要が安定している市場」が7割を占めている のに対し、予備軍企業においては「生まれてまもない市場」、「需要が衰退している 市場」の割合が相対的に高くなっている。

図表2.3−8 ニッチトップ製品の市場の状況 

17.2 16.3

14.8

69.4

50.8

10.2

17.2 4.1

0% 20% 40% 60% 80% 100%

ニッチトップ型企業

(N=49)

予備軍企業

(N=122)

生まれてまもない製品市場 需要が急成長している製品市場

需要が安定している製品市場 需要が衰退している製品市場

 

○市場参入のタイミング 

 ニッチトップ型企業、予備軍企業とも「他社に先駆け市場に参入」が最も多くな っているが、相対的にみると、ニッチトップ型企業では「他社と同じような時期に 市場に参入」が、予備軍企業では「どちらかと言えば後発組」が多くなっている。

図表2.3−9 ニッチトップ製品の市場参入のタイミング 

55.1

49.6

20.4

14.0

10.2

20.2 8.2

14.7 1.6 6.1

0% 20% 40% 60% 80% 100%

ニッチトップ型企業

(N=49)

予備軍企業

(N=129)

他社に先駆け市場に参入 他社と同じような時期に市場に参入

どちらかと言えば後発組 よくわからない

その他

 

(39)

○クロス集計 

 市場の状況と参入タイミングをクロス集計すると、ニッチトップ型企業では「需 要が安定している市場に他社に先駆けて参入」のパターンが4割を占めているのに 対し、予備軍企業では同パターンがトップではあるものの

26%程度しかなく、様々

なパターンに分散していることがわかる。

図表2.3−10 市場の状況と参入タイミングのクロス集計 

 ニッチトップ型企業  予備軍企業 

①  需要が安定している製品市場に他

社に先駆けて参入  40.8% 需要が安定している製品市場に他

社に先駆けて参入  26.4%

②  需要が安定している製品市場に他

社と同じような時期に参入  14.3% 需要が安定している製品市場にど

ちらかと言えば後発組として参入  9.9% 

③  需要が急成長している製品市場に

他社に先駆けて参入  8.2%  生まれて間もない製品市場に他社

に先駆けて参入  9.1% 

      需要が急成長している製品市場に

他社に先駆けて参入  9.1% 

○製品の価格 

 ニッチトップ型企業では、競合製品と比較して「高い」とする回答が

25%、また

「安い」とする回答が約4%となっているのに対して、予備軍企業では、逆に「安い」

が多く、「高い」が少ない結果となっている。

図表2.3−11 ニッチトップ製品の価格 

25.0

15.2

58.3

51.2 26.4

12.5

7.2 4.2

0% 20% 40% 60% 80% 100%

ニッチトップ型企業

(N=48)

予備軍企業

(N=125)

高い 同程度 安い わからない

 

 一般的には、後発組として参入する場合は、競合製品より価格を安くすることが 多いと考えられるので、上記の差は、ニッチトップ型企業と予備軍企業の差という より、参入タイミングによる差とも考えられる。

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