九州大学学術情報リポジトリ
Kyushu University Institutional Repository
高効率化に向けた太陽電池用多結晶シリコン結晶育 成過程に関する研究
中野, 智
https://doi.org/10.15017/1441346
出版情報:Kyushu University, 2013, 博士(工学), 論文博士 バージョン:
権利関係:Fulltext available.
(様式6 2)
氏 名 | 中 野 智
論 文 名 |高効率化に向けた太陽電池用多結晶シリコン結晶育成過程に関する 研究
論 文 審 査 の 結 果 の 要 旨
本研究は,高効率化と低コスト化を目指して,太陽電池の変換効率低下の要因となる転位等 の欠陥や代表的な不純物である酸素の低減を目的とし,数値解析を用いて結晶中の酸素濃度分 布,転位密度分布,残留応力分布について検討を行ったものである.はじめに加熱方法と酸素 濃度の関係を明らかにし,横加熱方法(柑塙側方ヒーターによる加熱)を用いた方が,上部加熱方 法(堆桶上方ヒーターによる加熱)を用いた場合より酸素濃度が低濃度になることがわかった.次 に,士甘塙の回転数を低回転数と設定した場合の方が,酸素濃度は低濃度となることがわかった.さ らに,太陽電池の変換効率低下の原因となる転位密度,残留応力と結晶中の熱エネノレギーの関係を 明らかにした.太陽電池の変換効率向上への多くの知見が得られたものであり,機能材料工学の分 野において寄与するところが大きい.よって本論文は,博士(工学)の学位論文に値するものと認め
られる.