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2.羽田空港における航空遅延の現状

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Academic year: 2022

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(1)羽田空港における航空遅延に関する研究* A Study of Flight Delays at the Tokyo International Airport *. 坂下文規**・森地茂***・日比野直彦**** By Ayanori SAKASHITA**・Shigeru MORICHI***・Naohiko HIBINO****. 2.羽田空港における航空遅延の現状. 1.はじめに 都市間の交通サービスにおいて,速達性,快適性のほ かに,目的地までの時間信頼性が重要なファクターの1 つである.新幹線は,時間信頼性が高く,東海道新幹線. (1)本研究における航空遅延の定義 本研究では,航空遅延を「出発遅延」,「運航遅延」, 「到着遅延」の3つに分けて分析する.「出発遅延」は,. の場合,年間の平均遅延時間は,0.5分である .一方,. スポット出発時に発生する遅延であり,スポット出発実. 航空は,天候の影響を受けやすく,また機材繰りや機材. 績時刻と運航ダイヤ上の予定出発時刻との差分であらわ. 整備等により,遅延のリスクが高くなっている.高度な. される.「運航遅延」は,出発後到着までに発生する遅. 1). 管制システムの導入や羽田空港における運航ダイヤの偏. 延であり,実績到着時刻と実績出発時刻の差である実績. りの解消,運航航空会社による運航管理の徹底等により,. 所要時間と運航ダイヤ上の予定所要時間との差分であら. 遅延のリスク軽減に向けた努力を官民あげて行っている. わされる.「到着遅延」は,スポット到着時までに発生. が,鉄道と比べると依然として遅延が発生しやすく,時. する遅延であり,スポット到着実績時刻と運航ダイヤ上. 間信頼性が低くなっている.そして,航空遅延の統計デ. の予定到着時刻との差分であらわされる.到着遅延は,. ータが欧米と比べて公表されている情報が乏しいのが現. 出発遅延と運航遅延を合せた遅延となる.. 状である.欧米では,域内の航空会社の航空遅延統計デ ータがデータベース化され,空港別や路線別などの様々 な航空遅延データがホームページ上において利用者に幅 2,3). 広く情報提供されている. .しかし,日本では国土交通. 省航空局が公表している航空遅延に関するデータは「全 体便数に占める出発予定時刻以降15分以内に出発した便. (2)本研究における利用データ 分析対象期間は,2008年10月1日から12月31日までの3 ヶ月間とし,以下の情報を利用する. a)各航空会社の発着案内 各航空会社のホームページには,当日分と前日分の発. 数の割合」のみである .特に羽田空港は,1日800便以. 着案内が公表されている.この発着案内には,出発予定. 上の発着回数があり,航空利用者の約6割を占める超過密. 時刻,出発時刻,出発スポット,到着予定時刻,到着時. 空港である.羽田空港発着便においても,離陸順番待ち. 刻の実績データが掲載されている.しかし,この発着案. や着陸順番待ち等様々な要因により遅延が発生している. 内は,順次更新され,データは保存されないため,デー. が,羽田空港における航空遅延の統計データは公表され. タを毎日取得する必要がある.本研究においては,毎日. ていないのが現状である.. 取得した各航空会社の発着案内を利用する.. 4). 本研究は,2008年10月から3ヶ月間の羽田空港を発着す. b)羽田空港気象データ. る国内航空路線を対象に,航空遅延の現状を明らかにす. 航空は,離着陸時に気象の影響を受けることから,気. るものである.そして,出発スポットや空港の気象情報. 象庁のホームページに公表されている羽田空港における1. 等を同時に収集することにより,羽田空港発着便の遅延. 時間ごとの降水量,風速,風向きのデータを利用する.. 要因の傾向を明らかにすることを目的とする.. c)サンプル数 分析対象発着便数は,以下のとおりである.. *キーワーズ:サービス水準,航空遅延,情報提供 **正会員,修(情報科学),政策研究大学院大学政策研究科 (東京都港区六本木7-22-1,E-mail:[email protected] p)/社会システム(株) (東京都目黒区東山1-5-4中目黒ビジネスセン タービル1F,TEL:03-5773-0002,E-mail:[email protected]). ***フェロー会員,工博,政策研究大学院大学 教授 (東京都港区六本木7-22-1,TEL03-6439-6217) ****正会員,博(工),政策研究大学院大学 助教授 (東京都港区六本木7-22-1,TEL03-6439-6215). 出発便 到着便. 表-1 本研究に用いる発着便数 1 日平均 便数 欠航便 欠航率 40,138 便 436 便 250 便 0.6% 40,103 便 436 便 324 便 0.8%.

(2) (3)羽田空港発着全便の遅延状況. (4)時間帯別の遅延状況. a)出発遅延. 羽田空港出発便において,目的地到着遅延が定刻から5. 定刻から5分未満の遅延で出発した割合は,羽田空港出. 分未満で到着している割合をみると,19時台に羽田空港. 発便は70.2%,羽田空港到着便は74.1%である.また,平. を出発する便が最も遅延が大きく,半数の便で5分以上遅. 均出発遅延時間は,羽田空港出発便は4.5分,羽田空港到. 延し,さらに1/3の便が15分以上遅延している.そして,. 着便は4.4分である.なお,早発の場合は定刻として算出. 8時台でもほぼ半数の便が5分以上到着遅延しており,朝. している.. と夕のピーク時に遅延が大きくなっている.また,目的 地空港への平均到着遅延時間では,19時台が最も遅れて おり平均8.5分である. 到着割合(%) 100% 78.1%. 出発便. 定刻から15分未満 での到着割合. 91.3% 82.3% 79.5%. 81.9%. 84.6% 77.4% 76.9%. 80.4%. 76.6%. 74.7% 84.5% 72.6% 71.3% 78.9% 77.0% 74.7% 66.1% 65.3% 64.1% 61.2% 63.0% 59.4% 59.5% 58.2% 56.7% 55.7% 56.8% 68.5% 61.4% 46.2% 52.2% 52.0%. 80%. 72.6%. 60% 40%. 定刻から5分未満 での到着割合. 20%. 出発便 到着便 図-1 羽田空港発着便の出発遅延状況. ※欠航便を除く. 23時台. 22時台. 21時台. 20時台. 19時台. 18時台. 17時台. 16時台. 15時台. 14時台. 13時台. 12時台. 9時台. 11時台. b)運航遅延. 10時台. 6時台. 0% 8時台. 1~4分 遅発 平均出発遅延 37.4% 4.5分. 5分以 上早発 0.3% 1~4分 早発 17.7%. 7時台. 15~29 30分以 欠航 5分以 分遅発 上遅発 0.8% 上早発 2.3% 4.9% 3.4% 10~14 分遅発 5.7% 1~4分 5~9分 定刻 早発 遅発 14.8% 34.1% 1~4分 12.2% 定刻 遅発 15.0% 21.6% 平均出発遅延 便数:40,103便 便数:40,138便 4.4分. 30分以 欠航 上遅発 0.6% 1.9%. 図-4 時間帯別平均到着遅延状況(出発便). 運航遅延は,羽田空港出発便では,半数以上の54.6% が目的地まで予定所要時間内であり,羽田空港到着便も5. 10. 8.5 8. 7.6%が羽田空港に予定所要時間内で到着している.また,. 6. 到着便は2.6分である.. 7.4. 7.2 6.6. 平均運航遅延時間は,羽田空港出発便は2.9分,羽田空港. 5.9. 5.4. 6.4 6.6 5.4. 6.6 5.4. 4.9. 6.6. 6.0 5.9 5.0 4.1. 4. 1~4分 短縮 24.1%. 5~9分 遅着 14.8%. 便数:40,138便. 平均運航遅延 2.6分. 欠航 0.8%. 2. 5分以 上早着 23.6%. 1~4分 遅着 定刻 17.5% 5.1%. 出発便 到着便 図-2 羽田空港発着便の運航遅延状況. 23時. 22時. 21時. 20時. 19時. 18時. 17時. 16時. 15時. 14時. 13時. 12時. 図-5 時間帯別平均到着遅延時間(出発便). 1~4分 早着 19.5%. 便数:40,103便. 11時. 0 10時. 5分以 上短縮 24.4%. 30分以 上遅着 3.3%. 9時. 15~29 分遅着 7.6% 10~14 分遅着 7.8%. 8時. 欠航 0.6%. 6時. 15~29 30分以 分遅れ 上遅れ 10~14 3.1% 0.4% 分遅れ 5.8% 5~10 分遅れ 14.7% 1~4分 遅れ 定刻 20.6% 6.1% 平均運航遅延 2.9分. 平均到着遅延時間(分). 7時. 15~29 分遅発 4.0% 10~14 分遅発 5.1% 5~9分 遅発 18.1%. 羽田空港到着便の羽田空港到着遅延状況では,時間帯 が遅くなるにつれて,到着遅延割合が高くなっている. 特に,21時台では羽田空港に到着する便の半数以上が5分 以上遅延している.そして,平均到着遅延時間も21時台 の便が最も大きく平均9.3分となっている.これは,羽田. c)到着遅延 定刻までに到着した割合をみると,羽田空港出発便は3. 空港への到着便が集中する場合に管制により出される出. 9.3%,羽田空港到着便は48.2%である.また,平均到着. 発制御および羽田空港での着陸待ちによる上空待機の便. 遅延時間は,羽田空港出発便は6.3分,羽田空港到着遅延. が多いためと考えられる.. 69.7% 70.4% 67.5% 67.8%. 出発便 到着便 図-3 羽田空港発着便の到着遅延状況. 62.0% 62.0%. 74.7% 74.9% 78.2% 68.2% 57.3% 59.2%. 64.9%. 65.3% 49.4%. 定刻から5分未満 での到着割合. 20%. ※欠航便を除く. 23時台. 22時台. 21時台. 20時台. 19時台. 18時台. 17時台. 16時台. 0% 15時台. 便数:40,103便. 89.7%. 80.0%. 78.0% 77.3%. 83.1% 66.0% 64.5%. 14時台. 1~4分 遅着 定刻 17.5% 5.1%. 定刻から15分未満 での到着割合. 60% 40%. 1~4分 早着 19.5%. 81.7% 81.1% 79.4%. 13時台. 平均到着遅延 5.8分. 73.1%. 11時台. 便数:40,138便. 5分以 上早着 23.6%. 77.2%. 84.6% 84.4% 83.8%. 10時台. 定刻 5.5%. 5~9分 遅着 14.8%. 92.1% 81.2%. 80%. 到着便 87.9%. 9時台. 1~4分 早着 17.6%. 15~29 分遅着 7.6% 10~14 分遅着 7.8%. 到着割合(%) 100% 96.3% 93.0% 90.8%. 欠航 0.8%. 8時台. 10~14 分遅着 10.5% 5~9分 遅着 1~4分 18.1% 遅着 平均到着遅延 19.1% 6.3分. 5分以 上早着 16.2%. 30分以 上遅着 3.3%. 7時台. 欠航 0.6%. 6時台. 15~29 分遅着 9.4%. 30分以 上遅着 2.9%. 12時台. は5.8分である.. 図-6 時間帯別平均到着遅延状況(到着便).

(3) 10. 便の出発便が設定されている等,離陸容量以上の便数が. 平均到着遅延時間(分) 9.3. 設定されているのが現状である.また到着便数について. 8.4 8. 7.0. 7.3 6.4. も同様である.. 6.4 6.3. 5.2 5.5 5.1 4.7 4.8 5.0. 6. 図-8は,1時間あたりの出発予定便数と平均運航遅延. 4.0. 4. 3.0. 2 0.5. 時間の推移を示したものである.出発予定便数と平均運. 2.6. 航遅延時間の変化が類似していることが読み取れる.そ. 0.9. して,朝と夕の時間帯に出発予定便数のピークを超えた 23時. 22時. 21時. 20時. 19時. 18時. 17時. 16時. 15時. 14時. 13時. 12時. 11時. 9時. 10時. 8時. 7時. 6時. 0. 後に,平均運航遅延時間のピークがきている.これは, 羽田空港の離陸容量である32便以上になると離陸待ちの. 図-7 時間帯別平均到着遅延時間(到着便). 便が発生し,残った便数が後ろの時間の便へ影響を及ぼ し,運航遅延を拡大させているためと考えられる.. 3.航空遅延要因の分析. b)固定スポットとオープンスポット 羽田空港では,ターミナルビルに直結した固定スポッ. 今後航空遅延を軽減に向けた対策として,まず遅延の. トだけでは出発便を捌くことができず,ターミナルビル. 要因を明らかにすることが重要である.そこで,考えら. から離れたオープンスポットを利用することも多くある.. れる航空遅延要因のうち,本研究により収集したデータ. 図-9は,羽田空港の使用スポットと羽田空港での出発. によって分析可能な遅延要因を仮説として設定し,その. 遅延の関係である.出発遅延が15分以上をみると,固定. 仮説を検証していく.. スポットおよびオープンスポットともに遅延割合は変わ らない.しかし,定刻から5分未満で出発している割合を. (1)仮説の設定. みると,オープンスポットの方が13.5ポイント低くなっ. 航空遅延要因として,以下の6つ仮説を設定した.. ている.要因としては,オープンスポット使用便,固定 スポット使用便ともに集合時刻は出発の10分前である.. 表-2 航空遅延要因の仮説設定 Ⅰ「運航ダイヤに起因した影響」. 固定スポットはその場から搭乗できるのに対し,オープ. Ⅰ-ⅰ1時間あたりの発着枠を超えた便数設定 Ⅰ-ⅱ 到着から次の便までの時間が短い Ⅰ-ⅲ 目的地までの所要時間設定. ンスポットの場合は,搭乗口までバスで移動する必要が ある.従って,利用者の搭乗に時間がかかり,出発遅延 が発生しやすくなっていると考えられる.. Ⅱ「施設に起因した影響」. 0%. Ⅱ-ⅰ 固定スポットとオープンスポット. 20%. 40%. 60%. 80%. 100%. Ⅲ「天候に起因した影響」 固定スポット (34,481便). Ⅲ-ⅰ 風速・風向きによる影響 Ⅲ-ⅱ 降水量による影響. 72.4% 出発遅延5分未満. (2)仮説の検証. オープンスポット (5,404便). ここでは紙面の都合上,一部の分析を示す. 羽田空港の出発容量は32便/時,到着容量は31便/時とな っており,時間帯別にみるとともに容量以下になってい. 出発便(1時間移動平均、10分刻み). 5 19:00~19:59 平均3.9分. 4. 出発容量32便/時. 30. 3. 20. 2 平均運航遅延. 10. 図-8 出発予定便数と平均運航遅延時間の関係. 23時~. 22時~. 21時~. 20時~. 19時~. 18時~. 17時~. 16時~. 15時~. 14時~. 13時~. 12時~. 11時~. 10時~. 9時~. 8時~. 7時~. 6時~. 0. 図-9 羽田空港での使用スポットと出発遅延の関係. 響をみる.図-10は,羽田空港到着便の羽田空港におけ. 平均運航遅延(分). 50 出発予定便数. 7.7%. 羽田空港における風速と風向きによる航空遅延への影. 偏りがあるため,例えば7:20~の1時間に3ヶ月平均46.3. 40. 33.4%. 出発遅延 15分以上. c)風速・風向きによる影響. る.しかし10分刻みの移動平均でみると,運航ダイヤに. 7:20~8:19 46.3便. 出発遅延 5~15分. 5.8%. ※欠航便除く. a)1時間あたりの発着枠を超えた便数設定. 出発予定便数(便/時). 58.9%. 21.8%. る風速と風向きと運航遅延5分以上の割合を示したもので ある.南西風で風速5m以上のとき,半数以上の便で5分 以上の運航遅延を発生させている.この南西風は羽田空 港では横風であり,横風着陸により運航遅延が発生して いる.横風時に運航遅延が発生する理由として,羽田空. 1. 港では横風時はB滑走路を使用することになっている.B. 0. 滑走路は,普段使用しているA滑走路よりも着陸容量が 低くなっている.さらに,管制によって着陸滑走路をA 滑走路からB滑走路に変える際,航空機を新たに着陸順 に並べ替える必要がある.航空管制官に確認したところ,.

(4) これにより1時間あたり2本の着陸容量の低下を招いてい. る.しかし,表-3のように3ヶ月間の設定所要時間と平. るとの回答を得た.これらの理由により,横風時におい. 実績所要時間との差が5分以上の便も多く見られる.. て,着陸容量の低下による着陸順番待ちが発生し,大幅 な運航遅延を発生していると考えられる. 北 北北西 100% 80% 北西 60% 西北西. 運航遅延5分以上の割合(%) 北北東 北東. 40% 0%. ることが必要である.これにより,利用者に確実性の高. 東. 西南西. 東南東. 南西. 南東. 南南西. 南南東 南. 出発予 到着予 予定所 平均実 乖離(実 最頻所 最長所 定時刻 定時刻 要時間 績所要 績-予 要時間 要時間 旭川 SKY601 6:50 8:25 95 106 11 107 175 関空 ANA143 10:25 11:40 75 84 9 77 101 福岡 SKY007 9:25 11:20 115 123 8 120 151 伊丹 JAL139 19:25 20:35 70 77 7 82 90 新千歳 SKY707 9:25 10:55 90 97 7 96 160. これら日常的な遅延を是正するような所要時間を設定す. 東北東. 20% 西. 表-3 運航ダイヤと実績所要時間の乖離が大きい便 目的地 便名. 風速5m未満 (19,886) 風速5m~10m (18,199) 風速10m以上 (1,694) ()内は総便数. 図-10 風速・風向きによる到着便の運航遅延状況. い所要時間を提供することができるとともに,到着遅延 による折り返し便の出発遅延へと遅延が波及することも 抑えることができる. c) オープンスポットでのスムーズな搭乗の促進 図-9より羽田空港の出発スポットにおいてオープンス ポットの場合,ターミナルビルに直結している固定スポ ットより出発遅延割合が高くなっている.2010年度の羽. 4.おわりに. 田空港の再拡張により,発着枠が増える一方国内線ター ミナルの固定スポットの増設は難しいことから,オープ. (1)本研究の成果. ンスポットによる出発便が増えるものと思われる.従っ. 本研究の成果としては,ホームページ上に当日分と前. て,現状のままでは,再拡張後に出発遅延が増えてしま. 日分しか掲載されない各航空会社の発着実績データを毎. う可能性がある.今後は,オープンスポット使用便の利. 日収集し,データベース化することにより,羽田空港に. 用者には,早めに搭乗口に集合してもらう等,スムーズ. おける航空遅延の現状を明らかにしたことである.これ. な搭乗に向けた工夫が必要である.. により,欧米において公表されている航空遅延に関する. d) 航空遅延のデータベース化と利用者への公表. 分析と同レベルの分析が可能となった.さらに,この航. 日本では,航空遅延に関するデータベース化がされて. 空遅延データと羽田空港の気象データ等をあわせて分析. おらず,当日分と前日分の発着実績データしか公表され. を行うことによって,運航ダイヤや出発施設,天候がそ. ていないのが現状である.欧米では航空遅延がデータベ. れぞれ航空遅延に影響を及ぼしている要因を明らかにし. ース化され,利用者に公表されている.日本においても,. た.. 航空遅延をデータベース化し,利用者に幅広く公表する 必要がある.これにより,各航空会社にさらなる航空遅. (2)航空遅延軽減に向けた提案. 延軽減努力を促進させることが期待できる.. 航空遅延軽減に向けた提案としては,航空交通流管理 による遅延軽減が研究されている8).本研究では,これ までの成果をもとに,航空交通流管理とは別の視点で,. (3)今後の課題 今後の課題は,航空遅延の要因の1つと考えられる羽. 航空遅延の軽減に向けた提案を示す.. 田空港における離陸順番待ちによる影響を定量的に分析. a)運航ダイヤの平準化. していく必要がある.. 図-8で示したとおり,1時間あたりの出発予定便数を1 0分刻みの移動平均でみると,出発容量以上の出発便数が. 参考文献. 設定されており,羽田空港の離陸順番待ちと考えられる. 1) JR 東海,アニュアルレポート 2008 2) CODA, Coda Digest-Delays to Air Transport in Europe, Eurocontrol 3) 米国運輸統計局 HP(http://www.bts.gov/) 4) 国土交通省航空局 HP,航空輸送サービスに係る情報公開 5) Mohamed Abdel-Aty, Chris Lee, Yuqiong Baia, Xin Li, Martin Michalak(2007), Detecting periodic patterns of arrival delay, Journal of Air Transport Management 13 (2007) ,pp.355–361 6) 奥村誠,都市間交通サービスの欠航・遅延リスクに対応した 施設計画,科学研究費補助金報告書(2008),pp.53-58 7)蔭山康太,福田豊(2008),出発空港での地上走行における ATM パフォーマンス評価,‘08 第 46 回飛行機シンポジウム,pp.488-493 8) 福島幸子(2003),航空交通流管理による遅延便と運航率, REAJ 誌 2003 Vol.25,No8(通巻 132 号). 運航遅延が発生している. 航空局においても1時間を4分割した発着回数(15分 値)の極端な偏りをなくすことを最優先に取り組んでい るが,2008年10月から12月においてもダイヤの偏りが要 因と考えられる航空遅延が生じている.従って,これか らもさらなる運航ダイヤの平準化をすすめていき,遅延 の軽減に取り組んでいくことが求められる. b)目的地までの適正な所要時間設定 利用者にとっては,速達性とともに定時性も重要であ.

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(1)-②空港法協議会構成員  名 称 : 新潟空港利用者利便向上協議会              設立日:平成22年3月25日