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特別支援学校高等部生徒の資格取得支援に関する研究:―調査研究とワープロ実務検定受検を通した自尊感情の育成―

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Academic year: 2021

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(1)特別支援学校高等部生徒の資格取得支援に関する研究 一調査研究とワープロ実務検定受検を通した自車感情の育成一 専 攻. 学校教育研究科. コース 学籍番号. 特別支援教育コーディネーター. 氏  名. M09 1 1 2B 西  田 一 裕. 1,問題と目的. 2,研究1.  特別支援学校高等部の生徒のなかには、小中.  A県の特別支援学校のなかで、資格取得に取. 学校時代、読み書き等に困り感が目立ち、その. り組んでいる学校の資格の種類やカリキュラム. ことでrできない自分」であると痛感している. 等を把握するために調査を実施した。調査を実. 生徒がいる。. 施した特別支援学校は、A県内にある特別支援.  このような生徒は成功体験を積ませることや. 学校(知的障害)4校である。調査は各特別支. 少しでもよい結果がでたときには、ほめたり評. 援学校に訪問し、半構造化面接法で実施した。. 価したりすることで自尊感情を育むことができ る(近藤、2010)。. 3,結果と考察.  その成功体験のひとつに資格取得がある。.  調査を実施した特別支援学校の資格の種類は、.  資格取得の学習は、検定試検に合格するとい. 電卓実務検定3級、ワープロ検定3級(日検)、. う明確な目標があるため、生徒にも理解しやす. 家庭科技術検定、フォークリフト(特別教育修. く取り組みやすい学習である。また検定試検に. 了書)であった。効果や必要性として、共通し. 合格することで達成感や満足感も得られる。. ていた回答は生徒の自尊感情の高まりを挙げて.  兵庫県教育委員会(2010)が実施した『特別支. いた。就労との関係については、就労には繋が. 援学校生徒の卒業後の自立に向け、就労を見据. らないという意見の他に「資格取得が就労の範. えた職業教育等の充実に関する調査研究』に、. 囲を狭める」という意見もあった。. 検討項目として「資格取得に向けた取り組み」.  訪間した特別支援学校の資格取得の取り組み. がある。各種資格の取得などの具体的な目標を. 期間については、ここ2∼3年ぐらい前との回. 設定することにより、生徒の学習意欲を高め、. 答が多く、資格取得について取り組みだしてか. 目的意識をもった主体的な学習態度が育成でき. らそんなに時間は経っていない。そのため、現. ることが期待されると述べられている。. 在実施している資格が生徒の特性に合っている.  本研究の目的1として、特別支援学校高等部. のか、また指導が適切であるのか等、まだわか. において取り組まれている資格取得の現状を調. らない面が多いというような印象を受けた。. 査する。.  特別支援学校で取り組まれている資格取得は、.  目的2として、特別支援学校高等部生徒の資. たとえば工業高校や商業高校のように共有した. 格取得の支援から、適切な指導法の検討を行う。. 情報はなく、各担当者の判断によって資格の種. また資格取得が生徒の自尊感情の育成に有効で. 類が決められ、そして指導が行われている。も. あるのか検討する。. し、各特別支援学校間でも資格取得に関する連 携を行うことができるなら、特別支援学校で取. 一208一.

(2) り組まれる資格取得について、生徒の特性にあ. (2)コンサルテーションの結果. った資格の種類や指導法等、有益な情報を共有. 表1コンサルテーションの結果. 結果. コンサルテーションの内容. できる可能性もあるものと思われた。. 定規等の使用 漢字学習ノートのマス目を大きくする フラッシュカード. 4,研究2. トークン・エコノミー.  特別支援学校高等部生徒に、ワープロ実務検. 定4級(全国商業高等学校協会主催)の資格取. 模造紙等1こ記録をグラフ化. ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒. 途中から使わなくなった ミスが少なくなった. 読める漢字が増えた 効果があった 効果がなかった. (3)速度入力. 得について、子どもの特性に応じた支援を行っ.  対象生徒の入力文字数は当初10分間に100. た。授業担当者の授業記録、生徒の授業におけ. 文字前後だったものが6月下旬において200文. るエピソード記録、児童用コンビテンス尺度(桜. 字前後に向上した。. 井、1982)、対象生徒の作文の内容と担任への聞. き取り等から、資格取得支援の指導が生徒の特.   250 一一・一・・・… 一 …一一一・・・・・・・・ ・…一・・一・・・… 一一一・・一・一 ・・一一一  一… 一一一・一. 200 ≒一一一一・・一. 性に適切であるか、また生徒の自尊感情の育成. 150…一. に有効であるのかを検討・考察を行った。. 100・・. ・一・,・立享。一一.   的1一・一一一・一一・一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一.   文 .   字 一. 5,基礎情報.   数O.L.一..」.....、.........、....」。...__...」、.一..,.一.....一...................... 日時 X年4月∼7月.        図1 入力文字数の変化. 学校 A県立X特別支援学校. (4)児童用コンビテンス尺度の結果  児童用コンビテンス尺度の結果は、学習コン. 対象 高等部1年男子生徒. ビテンスがワープロ実務検定指導前は20、ワー. プロ実務検定4級合格後は28に向上していた。. 6,方法  週1回r作業学習の時間」とr国語の時間」. 表2対象生徒の、コンビテンス尺度の変化. に授業観察を行い、担任、コーディネーターへ のコンサルテーションを実施した。コンサルテ ーションは、対象生徒のWISC一皿の検査結果と. 授業内容を踏まえて、ワープロ実務検定の指導. 学習コンビテンス 社会コンビテンス 運動コンビテンス 自己価値. ワープロ実務. ワープロ実務検. 汳闔w導前. 閧S級合格後. 20 26. 28 27. 14. 16. 18. 19. 法に関する改善や提案を行った。. 8,まとめ. 7,結果と考察.  学習コンビテンスの向上や対象生徒の作文の. (1)検定試験の結果. 内容、担任の聞き取り等を総合的に判断して対.  検定は、7月4目に、近隣の高校を会場に行. 象生徒の自尊感情は向上したものと推察できる。. われた。初めての場所に、多少の不安と緊張は. また、研究1の調査結果もふまえ、特別支援学. 隠せない様子であったようだが、受験教室に入. 校高等部の資格取得の取り組みは生徒の自尊感. ると、やや落ち着きを取り戻し、検定に取り組. 情育成に効果があるものと判断した。. んでいたようである。結果は合格であった。.         主任指導教員 宇野宏幸.         指導教員石橋由紀子. 一209一.

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