社会系教科教育学会『社会系教科教育学研究』第13号 2001 (pp.109-116)
中学校社会科におけるポートフォリオ活用の指導と評価 一公民的分野匚平和主義と自衛隊」単元を手がかりにして−
InstructionIn the case of "Peace principle and the self-defense corps" and Assessment onhePorぜ0110 Utilization for Social Studies in Junior High Schoo1: field of Civics 坪 内 康 朗 (岐阜県巣南町立巣南中学校) I 問題の所在 新学習指導要領は,問題解決能力を重視した教 育観や,生徒が自ら学び自ら考える教育をおこな う学校観への転換を求めている。評価について, 多元的で多様な尺度によって,生徒一人一人のよ さや可能性を見出への転換を求めているし,伸ば。していくような評価観 しかし,現状では評価観の転換は進んでいない。 社会科における評価を取り上げた実践研究は,形 成的評価と総括的評価を中心におこなわれてきた。 総括的評価を取り上げた実践研究では,ペーパー テストの研究が多くある中で,観点別評価のため の工夫をした作間や知識の想起では解答できない 作間など,子どもの知識や思考を測定する研究が 見られる1)。これらは,知識中心の評価からの脱 却を目指す研究として今後の発展が期待される。 だが,総括的評価は完了した学習の結果を評価す るものでしかない。 形成的評価を取り上げた実践研究では,観察法 など多様な方法で生徒の学習成果を把握しようと する実践がある‰しかしながら,評価結果が個 別指導に反映されず,指導と評価が乖離している 事例もある。また,個別の評価方法を検討すると, 教師の一方的な解釈で評価する等,方法的な限界 が見られる。これまでの形成的評価は,その時点 の学習成果を評価するもので,生徒の変容の評価 として機能していない。 これまでの総括的評価と形成的評価は,学習過 程における伸びや問題点を学習過程全体の中で把 握する視点を欠いた評価である。学習過程を視点 に入れた評価は,生徒の学習状況を教師が理解し て個別指導を実施する上で必要である。このよう な視点を持つ評価こそが,生徒の変容を把握して 一人一人の学習を保証していくことにつながる。 どのような評価方法でも,生徒の学習結果だけ を評価材料とする評価は,教師が個々の学習成果 を値踏みするもの一人一人の伸びを認めでしか,促ないしてい。このく生徒中心のような評価は評, 価観ではない。あくまでも個々の学習成果を認め, 生徒自身がさらに知識や技能を伸張できるように, 指導と一体化した評価の在り方が求められるべき である。そのためには,生徒の自己学習力を育成 しつつ,学習関心・課題意識にそった学習を成立 させ,各生徒の変容を把握する評価方法を開発す る必要がある。 以上の問題点から,授業を中心とした社会科学 習指導の場面における生徒の学力の伸びを,長期 的で多面的・多角的に捉える評価方法を見出す必 要がある。そのための手がかりとしてポートフォ リオの活用による指導と評価を,実験授業を通し て考察する。 n 中学校社会科におけるポートフォリオに関す る基本的方法 ポートフォリオは匚紙ばさみ」と直訳され,本 来は写真家や画家等が自己の作品を保存するもの である。教育では,知識,技能,態度のトータル な面での生徒の学びを生徒だけでなく教師からも 述べたものも含む。ポートフォリオはアメリカや イギリスで最初に登場した。生徒の自己評価と学 習成果を時系列に保存し,長期的・多面的・多角 的に評価するものである。ペーパーテストで把握 できない,日常の学習成果や思考過程を評価する。 その評価理論は,真正評価(authentic assessment) −109−
とパフォーマンス評価(performance assess-ment)の理論に支えられている3)。それぞれに ついて一言で述べるならば,真正評価は標準化テ スト中心の評価への批判から,学習自体を評価の 場面と捉えてあらゆる生徒の動きを評価しようと するものである。パフォーマンス評価は,生徒の 言動や記録物の集積から,生徒の内面にある思考 内容など学習全体を対象として評価しようとする ものである。生徒が調べた資料について,どの点 に注目してどのように位置づけたのかを,検討会 の発表やポートフォリオの記述から評価すること がこれにあたるものである。 米英両国では,ポートフォリオは,教科学習の 場面で活用されている。日本では,「総合的な学 習の時間」において,ポートフォリオが数年前か ら先進的な研究校を中心に実践が見られる。それ らは,学び方を評価する方法として活用されてい る。匚総合的な学習の時間」以外では,特別活動 の事例かおる。中でも,自分の良さを見直すこと や,これまでの自分の学習歴や取得資格等を整理 してコアコンピタンスを明らかにするなど,個人 ポートフォリオ作成を通した進路学習の事例など があげられる。ポートフォリオの形態は,目的や 指導形態によって多様な活用が考えられる。実際 の指導と評価に照らして自在に活用できる可能性 をもつ評価方法である。 ポートフォリオの活用は,次のような過程が一 般的である① 評価の共有化。 導入時に,年間や単元の評価規準を具体的に 明示し,評価主体である生徒に理解させる。生 徒自身が学習の主体であり,自己評価が重要視 されることを理解させ,生徒が自分の学習を大 切にする態度の形成を意図している。 教師が評価規準を作成する形式と,教師が提 示した規準をもとに生徒と共に作成する過程を 通して理解を促す形式かおる。 ② 学習過程における評価と学習成果の蓄積 学習成果(ノートやワークシート,調べた資 料,見学した博物館のパンフレット等)をポー トフォ考えかリオに蓄積するら,蓄積された学習物か。パフォーら生徒が重視マンス評価のし ている事柄を把握し,思考過程を捉える。蓄積 の段階で,学習成果に対する自己評価を生徒が おこなう。 ③ ポートフォリオ検討会(カンファレンス) 生徒が持ち寄った自分のポートフォリオをも とに,自己の学習成果を他者に説明する。蓄積 された学習成果を生徒自身が振り返る検討会を 設定することで生徒自身の理解や思考過程の洗 練化がなされ,学習内容の説明を生徒本人に求 めることで学習成果の再構築を図ることができ る。また,自分の学習成果を語らせるために, 生徒自身が自己の学習過程と学習結果を振り返 る。そのため,ポートフォリオはメタ認知能力 向上の前提となる自己評価能力育成の機会とな り,自ら学び自ら考える力の育成に貢献する。 この検討会は,生徒による自己の学習成果の プレゼンテーションであり,学習成果の振り返 りと認めの意味もある。この過程において,蓄 積した学習物から別のポートフォリオを作成す る過程をとる場合もある。 このような理論と過程を踏まえて活用されるポー トフォリオは,生徒中心の学習観・評価観に依拠 する。変容を把握するだけでなく,自己の学習成 果を他者に説明することを通して学習内容の再構 築をして,自己の理解内容や思考過程を生徒自身 が振り返るものである。これらの特性から社会科 学習においても効果的な活用が可能と考えられる。 本事例では,ポートフォリオが生徒の思考過程 の変容を記録するという特色に注目した。社会科 における活用のあり方を考察した。 Ⅲ ポートフォリオを用いた中学校社会科公民的 分野の実験授業 1 中学校社会科におけるポートフォリオ活用の 基本的方法 ポートフォリオを用いた指導計画立案に際して, ①活用の目的,②活用にあだっての授業形態,③ 評価方法と評価規準,④指導と評価の関連の4観 点から活用形態を考える必要かおるO ① ポートフォリオ活用の目的 日常の学習場面で,生徒の知識や技能の向上 を把握する真正評価の考え方に合致した指導・ 一亅10−
評価をするために,学習による生徒の知識や技 能や意欲・関心が蓄積される場として,ポート フォリオを活用する。これをもとに教師は,ポー トフォリオに記された生徒の変容について,つ まずきや問題を抱えている状況をより早く把握 して,具体的な個別指導をおこなう。また,生 徒の学習をポートフォリオに蓄積することで, 思考過程の明確化をおこなう。 社会科として,時系列に生徒の変容を把握す るだけでなく,生徒が出した思考・判断等の背 景や内面にある心情的な変容を把握するための 素材として活用する。 ② ポートフォリオ活用の授業形態 活用過程から,社会科学習におけるポートフォ リオ活用に最適な授業形態として,課題追究型 や問題解決型の授業形態が考えられる。前述し たポートフォリオの活用過程から,検討会の部 分は学習成果の交流会とした。本実験授業では 個々の生徒が課題追究をする授業形態とし,検 討会は班単位の交流会形式とした。 今回の実験授業は,1単元をポートフォリオ 活用の対象とする。そのため,1単元内での生 徒の思考過程を把握し,検討会まで含めた活用 となるため,単元の展開計画を活用過程と一体 化させた。ポートフォリオ検討会は,班単位で 生徒間の検討会形式とした。 ③ ポートフォリオ活用の評価方法と評価規準 生徒のメタ認知能力を伸ばす前提として,自 己評価能力の育成は欠かせない。そのために, 学習内容に対する評価項目を設定し,各項目の 達成度を教師が考えて,学習内容に対応させて 生徒の具体的な姿を評価規準として設定する。 評価規準の設定にあたって,生徒とともに設 定していくことは望ましいことである。実験授 業としてポートフォリオ活用を試みる本授業計 画においては,設定のための時間を設けること が困難なため,評価規準は教師が学習目標と観 点別評価の項目から作成し,生徒に提示した。 ④ ポートフォリオ活用の指導と評価 本実験授業におけるポートフォリオの内容物 は,ノート代わりに学習成果を記録する「学習 カード」と毎時間に記入する「自己評価カード」, 単元導入時に配布した学習目標(単元指導目標 を生徒向けに直したもの)とポートフォリオの 説明をした説明用プリント,単元最終時におこ なう交流会の厂交流会相互評価カード」と,生 徒が学習中に収集した物である。 ポートフォリオの容器は,本実験授業では1 単元を対象とするため,薄手で多様な学習物を 挟み込めるものとした。また,交流会で,ポー トフォリオ内の情報を生徒の思考に合わせて組 み変え可能なものを考えた。経費も考慮して, A4版ビニル製の透明ケースを購入・配布した。 ポートフォリオの保管について,個人の学び の成果をめぐるトラブルが起きる可能性を考慮 して,授業時のみ教室へ持ち込み,授業終了後 に教室から引き上げて教師が管理した。その際 に毎回,生徒から回収したポートフォリオに教 師が目を通し,生徒にあわせて必要な個別指導 を紙上や面接によって実施した。 さらに,教師はポートフォリオ内の情報につ いて,点検するだけでなく,教師用ポートフォ リオを作成して整理した。授業中の観察による 評価結果や個別指導の記録を教師側の情報とし て整理し,生徒のポートフォリオにおいて思考 過程が表出した個所を記録し,自己評価結果を 集計した。これは,生徒の自己評価結果と学習 過程における意識や思考の変容に関する情報を, 教師側として一元的に管理する意図をもつ。
2
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Ill ―法の条文をもとに読み取るだけでなく,自衛隊の 存在を取り上げてその活動内容や設置理由等を調 査することを通して,自衛隊設置までの歴史的背 景や自衛隊の活動目的を理解した上で,憲法の平 和主義の原則と関連させて自分なりの結論を持つ ことを迫る。単なる感情論ではなく,個別に仮説 を設けそれを実証するために証拠を収拾して結論 を導く手法を用いる。その上で,生徒相互の交流 会にて個人の追究成果を交流し,個々の知見や追 究過程の共有化を図るとともに,自己の成果を他 者にわかりやすく説明することを通して,個人の 学習内容の再構成をめざした。さらに,単元終了 時に,知識面の基本的事項と実際の日本国内に見 られる考え方の違い等を概略的に整理したプリン トを教師が作成・配布して,学習内容の一般化を 図った。 上記のねらいをもとに単元計画と評価計画とポー トフォリオ活用計画を設定して,授業を実施した。 活用計画については,次項の表−1を参照された い。本授業では,共通の学習課題から自己の追究 する立場をもとに課題追究を行った。実社会にお ける問題点について生徒が実際に調査し,自分な りの結論を出すことを本授業では目指すため,オー プンエンドの授業展開として,追究成果は生徒相 互で交流するに留めた。 (2)ポートフォリオの形式 ポートフォリオの実際の導入にあたって,思考 の記述や自己評価の実施について細部にわたるス テップが必要と考えた。そこで,生徒の思考内容・ 思考過程がより鮮明に表出するように,毎時間の 学習成果を記録する厂学習カード」と,自分自身 の学習過程を振り返る厂自己評価カード」の記述 項目を検討した。 (ア)学習カードにおける記述項目 ①課題設定の段階では,生徒自身の思いを中心に, 他生徒との違いや共感的な意見を記入する個所を 設定した。また,自分の考えについて,その理由 を記述させることによって,初発感想に対する個 人の既知の知識や他生徒からの影響を探ることを ねらった。 ②計画立案の段階では,前時に明らかにした自分 の立場を受け,自己の追究する内容を具体化し, 検証のために追究する事項を明確にさせることで, 立案した追究計画に対する見直しをさせて,追究 の見通しを持たせた。 ③追究の段階では,調べた事項一つに対して1枚 のカードを記入させた。調べた事項だけカードが 蓄積されるので,生徒自身に取り組みの成果につ いて量的な満足感を持たせて,励みにすることも ねらった。 カードの構成において,追究内容の焦点化を重 視した。調べようとした事柄を記述させ,調査対 象を具体的に記入する欄を設けた。各生徒がまと めやすく,自己の理解に応じて表現できるように, 記述方法の広がりをもたせた。 調査内容を受けて,自己の理解の程度を記述す る欄やそれまでの追究成果との関連を捉える欄, 次に調査させる事項を記述させることでその事項 との関連を考えさせる欄,理解に自信が持てない 事項を明確にする欄を設定して,理解度を生徒自 身に掌握させることを通して,メタ認知能力の向 上を目指した。 ④交流の場面では,追究成果を他生徒に説明する ためのシナリオとして厂発表用作戦カード」を用 意した。これをもとに,追究の段階で作成した学 習カードと合わせて説明できるようにした。内容 は,追究の個人テーマとその検証のために調べよ うとしたこと,追究によって検証できた事項,追 究による結論を記述する。単元を通しておこなっ た課題追究の足跡を再構成し,調べと思考を整理 することを意図した。 また,評価規準に照らして,聞く者に自分の成 果と思考の結果を,いかに順序だてて整理できる かを求めた。 (イ)自己評価カードにおける記述項目 自己評価カードについて最も重視したことは, 評価視点と評価規準の生徒の学習過程との対応と 具体的化である。 全時間の自己評価カードに共通する部分は,選 択式と記述式を併用したこと,学習内容に対する 理解と学習活動に対する自己評価と相互評価を記 入項目として取り入れたことであるO前者につい ては,自由記述式によって個々の生徒が自己の学 習を評価できれば最善であるが,生徒の実態から −n2−
表 − 1 ポ ー ト フ ォリ オ活 用 計 画 す べての丸 付き数字は, 生徒 の学習過程 に対応して いる 生 徒 の 学 習 過 程 ポ ート フ ォ リ オ の 作 成 内 容 教 師 の 動 き ( 指 導 と 支 援 ) 第 1 時 導 入 ① ガ イダ ンス :単 元 の 学習 計 画 と ポート フ ォ リ オ, 評 価 に関 す る説 明 を 聞 く ② 自 衛 隊 の 戦 闘 機 や 戦 車 の 写 真 を 提 示 し て , 装 備 の 価 格 を 予 想 す る ③ 答 え を 聞 き , 身 近 な も の と の 比 較 か ら 理 解 す る ④ 国 民 一 人 あ たり の 防 衛 費 負 担 の規 模 に つ い て , 自 分 の 考 え を 明 らか に す る → 発 表 ・ 交 流 「 4万 円 は 多 す ぎ る, も っ た い な い , 減 ら す べ き だ 自 衛 隊 は不 要 だ 」 「 自 衛 隊 は 必 要 だ か らよ い 」 ① ケ ー ス と ガ イ ダ ン ス 用 プ リ ン ト の 配 布 ③ 国 防費 を 比 較 し た プ リ ント 資 料 の 配 布 ④ 学 習 カ ード 1 の 配 布 ・ 自 衛 隊 の 規 模 に つ い て の 感 想 を 記 入 ・ 自 分 の 立 場 を 記 入 ・ 追 究 の 焦 点 化 を 記 入 終了 前 に 自 己 評 価 カ ード 配 布 学習 目 標 と 評 価 規 準 と ポ ート フ ォリ オ の説 明 ① ガ イ ダ ン ス: 単 元 学 習 計 画 と ポ ート フ ォ リ オ, 評 価 に 関 す る 説 明 を す る ② 自 衛 隊 の戦 闘 機 や 戦 車 の 写 真 を 提 示 し て , 装 備 の 価 格 を 予 想 さ せ る ③ 装 備 の 価 格 を 伝え て , 感 想 を 発 表 さ せ る ④ 国民 一 人 あ たり の 防 衛費 負 担 の 規 模 か ら, 課 題 意 識を も た せ る 第 2 時 課 題 設 定 原 理 頴 を 埣 寉 す ろ ⑤ 学 習 カ ード 2 の 配 布 ・ 課 題 の 記 入 ⑥ 「 私 の 考 え ( 自 分 の 予 想 )」 を 記 入 ・ 他 の生 徒 の 発 言 を 記 入 ⑦ 追 究 の た め に 必 要 な 資 料 を 書 き 出 す 終了 前 に 自 己 評 価 カ ード 配 布 追 究計 画 の 設 定 ⑤ 自 衛 隊 の 存 在 理 由 を 意 識 さ せ, 課 題 を 設 定 す る ( 生 徒 か ら 出 な い 場 合 は 教 師 が 設 定 す る) ⑥ 自 分 の 予 想 ( 追 究 の方 向 ) を定 め, 予 想 を 発 表 さ せ る ⑦追 究 計 画を 立 て さ せ る 課 題 国 民 一 人 あ たり 約 四 万 円 の負 担 を し て ま で, 自 衛 隊 を もっ 必 要 が あ る の か ⑥予 想 を 自 由 に 出 し 合 う 「 必 要 だ」 … 結 成 ・ 存 在 理 由 を 考 え る 「 不 要 だ」 … 縮 小 ・ 廃 止 理 由 を 考 え る ⑦ 自 分 の予 想 ( 追 究 の 方 向 ) を 定 め, 追 究 計 画 を 立 て る ○ 厂必 要 」( 「 不 要 」) の 立 場 で ,「 ∼ 」 を 調 べ る。 そ の た め に,「 ∼ 」 を 調 べ たい 第 3 時 4 時 課 題 追 究 活 動 場 所 : 図 書 室 ⑧ 追 究 計 画 に 沿 って , 個 別 に 資 料 を 収 集 す る ・ 調 べ た資 料一 つ につ き, 1 枚 の 学 習 カ ー ド を 記 録 す る ・ 資 料 が 見 つ か らな い 場 合 は, 自 分 で 調 べ よ う と す る 事 柄 を 確 認 し て , 先生 や 生 徒 同 士 で 相談 し て 資 料 を 自 分 の手 で 見 つ け る ・ 紹 介 さ れ た 文 献 以 外 の 収 集 方 法 ( イ ン タ ビ ュ ーや イ ン タ ー ネ ッ ト 等 ) を 参 考 に 資 料 収 集 を す す め る ・ 追 究 過 程 は, 学 習 カ ード の 項 目 にそ っ て 記 録 す る ⑨ 説 明 作 戦 カ ード を 記 入 し な が ら, 説 明 内 容 を 構成 す る ・ 「 検 証 し よ う と し た こ と 」,「 追 究 内 容 」, 「 結 論 」 が 筋 道 立 て て 説 明 で き る よ う に 整 理 す る ・ 学 習 カ ー ド を 組 替 え て, 順 序 だ て て 説 明 で き るよ う に す る ⑧ 調 べ 用 学 習 カ ー ド を 配 布( 必 要 な生 徒 は 自主 的 に 取 り に 来 る) ・調 べ る 事 柄 を 記 入 ・調 査対 象 を 記 入 ・ 調 査 結果 を 記 入 ・ 考 察 欄 に 記 入 「調 べ て わ か っ た こ と」 「そ れ まで の こ と と 結 びつ け る と」 「次 に 調 べ る こ と」 「調 べ て わ か ら な い こ と」 ⑨ 説 明 作 戦 カ ード を 配 布( 4時 後 半 で) ・ 説 明 に 向 け て, 各 欄 に 記 入 「 ̄私 の予 想」 「調 べ よ う と し た こ と」 厂調 べ た こ と, わ か っ た こ と」 厂以 上 の こ と か ら わ か っ た こ と」 厂予 想 につ い て いえ る こ と」 終 了 前 に 自 己 評 価 カ ー ド を 配 布 課 題 追 究 ⑧追 究 計 画 に 沿 って , 個 別 に 資 料 を 収 集 さ せ る ・ 1時 間 につ き , 2つ 以 上 の 資 料 を 収 集 す る こ と を 指 示 す る ※ 追 究 計 画 が 十 分 で は な い 生 徒 に個 別 指 導 す る ( 実 態 把 握 は, 前 時 の 自 己 評 価 カ ード を 利 用 ) ・ 調 べ た 資 料一 つ に つ き, 1 枚 の 学 習 ノ ート を 記 録 さ せ る ( 資 料 に対 す る考 察 と 採 用 し た 理 由 等 を 記 入 す る項 目 に記 入 す る よ う に 指 示 す る ) ・ 資 料 が 見つ か ら な い 生 徒 に は, 具 体 的 な 所 在 を 教 え る の で は な く, 生 徒 自 身 が 調 べ よ う とす る事 柄 を 確 認 , 資 料 を 生 徒 自身 の手 で 見 つ け る よ う に 促 す ・ 文 献 以 外 の 資 料 収 集 方 法 ( イ ン タ ビ ュ ーや イ ン タ ー ネ ット 等 ) を 知 ら せて お く ⑨ 追 究 過 程 は, 学 習 ノ ート ( 教 師 自 作 プ リ ント で あ り , ポ ート フ ォ リ オ に蓄 積 す る) の 項 目 に そ っ て 記 録 す る ※ 課 題 追 究 が 進 ん で き た生 徒 は, ま と め を よ り 意 識 さ せ, 資 料 が 十 分 に揃 って い る か, 集 めた 資 料 か ら得 た 結論 は 何 か 等 , 追 究 に対 す る 振 り 返 り を 重 点 的 に指 導 す る 5 時 交 流 会 課 題 交 流 と ま と め ⑩ 生 活 班 内 で , 追 究 の 結 果 を , 調 べ た資 料 を 具 体 的 に あ げ な が ら 説 明 す る ( 班 交 流 ) ・ 相 互 評 価 カ ー ド を 配 布 し , 発 表 内 容 につ い て 相 互 評 価 を す る ⑩ 交 流 の 成 果 を もと に, 課 題 に対 す る 見方 と考 え 方 を 整理 す る ( ま と め ) ※ 調 べ た こ とを 根 拠 に, 相 手 に わ か る よ う に説 明 す る ※ 自 説 と 対 立 す る 仲 間 の 意 見 に質 問 を 求 め て , 違 い を つ か ん だ り , 反 論 して 自 説 を 理 解 し て も ら う よ う に す る ・ 相 互 評 価 カ ード と 自 己 評 価 カ ー ド を 配 布( 班 交 流 時 に , 自 分 の発 表 時 に 自 己 評 価 カ ー ド を , 他 の生 徒 の 発 表 時 に 相 互 評 価 カ ー ド を 記 入) 「 説 明 の内 容 を 聞 い た 感 想」 「 説 明 か ら わ か っ た こ と」 「 説 明 につ い て 直 す と よ い と 思 っ た こ と」 「 説 明 を 聞 い て 教 え て も ら っ た こ と」 終 了 前 に, ア ン ケ ート 用 紙 を 配 布 課 題 交 流 と ま と め ⑩ 生 活 班 内で , 追 究 の 結 果 を , 調 べ た 資 料 を 具 体 的 にあ げ な が ら説 明 す る ・ 相 互 評 価 カ ー ド を 配 布 し , 発表 内 容 に つ い て 相 互 評 価 を す る ⑥ 交 流 の 成果 を も と に , 課 題 に対 す る 見 方 と 考 え 方 を 整 理 す る( ま と め) ※ 調 べ た こ とを 根 拠 に , 相 手 に わ か る よ う に 説 明 す る ※ 自 説 と対 立 す る 仲 間 の意 見 に質 問 を求 め て, 違 い を つ か ん だり , 反 論 し て 自説 を 理 解 し て も ら う よ う に 指 導 す る 一 部 の みとし た。 ま た, 教師 が設定 し た項 目を 選 択さ せ るだけで は, 生 徒の内面 が表 出す るよう な 自己 評価 がで きない と考 え,併 用 とし た。 なお, 各項 目 は単 元導入 時 に生 徒に説 明し た評価 規準を 3段 階で選 択さ せた。 − 後 者 は, 学 習 内 容 に 対 す る理 解 と学 習 活 動 に 対 す る 自 己 評 価 と相 互 評 価 か ら な る が , 学 習 内 容 の 理 解 に つ い て は, 匚他 の 人 か ら 尋 ね ら れて も 答 え る こ と が で き そ う な こ と」 と 「 ̄よ く わ か ら な い こ と 」 を 記 述 さ せ て い る 。 単 な る 匚わ か っ た こ と 」 n3 −
という問い方ではなく,生徒の中で理解した自信 のある内容を記述させた。また,理解の不充分な 内容や自信のない内容を記述させることで,補足 説明を教師が記入するなど個別指導に反映させる ことができるようにした。 学習活動に対する自己評価については,厂うま くできたこと」厂満足できること」厂困ったこと」 匚苦労したこと」と,満足できることとそうでな いものを記述させた。学習カードを見れば追究活 動の進度や程度は把握できるが,その背景にある 生徒の意識まではつかみにくい。内容の理解だけ でなく学習自体に対する自分の姿を評価させるこ とで,学習に取り組む自己の姿を生徒に捉えさせ ようとした。 相互評価の記述欄については,匚よい姿」匚まね したい姿」であった生徒について選んだ理由も合 わせて記入させた。個別学習が単元の多くを占め るが,生徒相互の働きかけも多く見られるので, 学習上の生徒相互の影響関係を把握するために設 定した。 O)ポートフォリオの内容検討について 生徒ポートフォリオの内容検討について,毎時 間の学習終了後に回収して教師が点検し,記述内 容から,学習内容の理解や思考変容も把握,問題 を抱えている生徒への個別指導を実施した。 その際に,教師用ポートフォリオとして生徒個 別のポートフォリオカードを作成して,学習状況 の情報を蓄積した。これは,毎時間の思考変容が 見られる記述や自己評価の記述,選択項目を記入 し,単元終了後に生徒の自己評価結果と合わせて 教師の評価結果を記録して生徒に渡した。自己評 価と教師評価の結果にズレが生じることが予想さ れたが,その部分について個別に対話をして,ズ レが生じた原因の把握をすることが必要になる。 その単元での事後指導を伴った総括的評価となる と考えたからである。
3
実験
授
業の
実
際
と結
果
生徒は
,
自分
自
身の
自
己評価
で
この
単
元が
評価
され
る
こと
を知
り
,
どの
生徒
も意
欲
的に
取
り組む
ことが
で
きた
。
学習
内容
が進
む
に
つれ
,個
別
指導
を求め
る
生徒が
増
えた
が
,学習
終
了後の
生徒の
充
実感は良好であった。 生徒の自己評価結果は,教師の評価結果とほぼ 一致するものであった。自己評価結果と教師評価 結果とのズレについて,教師からの説明を文章記 述でおこなった。それに対する生徒との検討の場 を設定すべきであったが,実施できなかった。そ のため,教師からの寸評はあるものの,生徒にとっ ては自己評価結果が教師の評価結果との検討がな されないので,生徒と教師の評価をめぐるズレが 完全に解消されない恐れかおる。教師にとっては, そのズレをめぐって,生徒の内面に対する理解が 得られていないため,生徒・教師の双方からの評 価結果の出し合いに終わってしまい,生徒理解へ の資料として,十分に働かない可能性がある。あ らためて,ポートフォリオ検討会の重要性を提示 したものであるといえる。 次に,実際に抽出した生徒のポートフォリオに ついて整理したもの紹介する。《表−2》 ≪生徒Yのポートフォリオの事例について≫ 【抽出理由】 この生徒を抽出した理由は,ポートフォリオの 記述内容が豊富なためである。他の生徒からの影 響や,学習内容に対する生徒自身の意識を記述し たものが多く見られるなど,思考過程の変容に関 する情報がポートフォリオに多く残されている事 例である。 【事例に対する考察】 この生徒は,自分の課題意識にそって追究を進 め,匚自衛隊は不要」とする初発感想から,自衛 隊の規模と概容を調べる中で日米関係や極東情勢 に目を向けて他国との友好関係の構築を目指すべ きだと結んでいる。そこに至るまでに,既知の知 識を活用し,他生徒の発言から新しい視点を獲得 したことがポートフォリオからわかる。自分の結 論に対する心情的な揺れや自分なりの合理的な結 論を出す過程の概要が再現できた。また,自分で 見つけた新聞記事を切り抜いて資料化する等,授 業中の姿だけでは見られない個人の匚学び」をポー トフォリオに記録している。論理的には難かおる ものの,学習を通して視点の広がりと思考の深ま りがこの事例か,記述内容からわかるように,ポーら確認できる。トフォリオを ― 114−表 − 2 生 徒 用 ポ ー ト フ ォ リ オ の 分 析 生 徒 Y の 事 例 ( ) 部 分 は 教 師 によ る 補足 下 線 部 分 は ポ ート フ ォリ オカ ー ド に対 す る 教 師 の 下 線 記 入 部 分 (強 化 を 促 し た も の) 時 間教師の指導○…一斉,O…個別 生徒のポートフォリオにおける記述内容C 愿考内容) 生徒 か利 用した 資料 と堕知の坩 直・)ぞ膤 蒻の意見 教師によるポートフォリオの解釈(分析内容) 各授楽後の 個別支援 1 ○自衛隊の 装備の値段 から,国防 費の概要を 国民一人あ たりの金額 で捉えさせ ることで課 題意識を持 たせた ○学習課題 提示後,自 分の追究に おける立場 の明確化を 求めた ○全体交流 を入れ,自 己追究課題 を設定,追 究の方向を 明確化させ た ○自己の予 想を検証す るため,追 究内容を明 確化させた ○前時の計 画に沿って, 追究を行わ せた ○アジアの 軍備につい て, 他の資 料の紹介を 求めてきた ので,知ら せた ○追究結果 を筋道立て て,調べた 事項を交え て他者に説 明させた 【自術隊の規模について】 アメリカに比べると安いと思うけど,日本は峨争をしな いので, 1R122 億ものやつ(戦闘機のこと)をいくつ も持つことはいらない。勝手にお金を使うな。 自衛隊はいていいの? 【学習課題に対する私の立場】 多すぎるから減らすべ凵 もし 何かで日本が魄争みた ・自衛隊は事 件や災害時に 出勤する ②⑤ブリタニ カ ①④朝日学習 年鑑 ① ’朝日学習 年艦 ①´ ’朝日学 習年鑑 ⑥現代用語の 蕃礎知識 ⑥ ’新聞記事 ア.他国が ( 軍備を) 持てば,自 国を守るた めに持つ。 自分から減 らすことを すればよい イ.兵器の 使いみち ウ.北明鮮 の金正日総 書記がどん なことを日 本に対して 思っている かについて, 総書記は日 本といい方 向へ行って いると言っ ているけど, H君 は総書 a劭そう言っ て も北朝鮮 で も考えが 違うから, 日本は攻め られるか も しれないと いっている。 日本は自術 隊を強くす べきか。 [ 交流 会か ら] ・国を 守る目的 ・訓練で多 くお金を使っ ている ・具体的な 自衛隊の活 助内容 ェ. もっと 北朝鮮につ いて知りた い ☆彼女は金額のを大きさを感じ,平和主義と自術隊か存在する現実とのズレを感じている。同 時に,㈲乃できないと感じている。その一方で,「持つことはいらない」という記述から,自 衛隊の存在自体を否定的には考えていない。 ☆自徨豚の魔止ではなく,国防費削減・ 規模縮小を自己の主張としている。国防の必要を考え る一方で,国民負担軽減・他用途への予跏収用を主張する他生徒の考えに賛同している。「別 に峨争しないし」という記述については,「平和主義の日本は他国と戦争をしない」と考えた ためか,「今の日本の情勢から帳争をしない」と考えたためかは不明砿である。この記述│扎 第2 時のカードにも見られる。 ☆複数あった他生徒の発言の中で,印象的なものとして右頷のアを記述している。自国のこと だけを考えていては解決できないという立見に注目している。彼女の中にはなかった視点とし て,劉弓されたと考えられる。 ☆主な役割について,前時の「国防の中心としての自術隊」という意識から,「災害等から国 民を救助する自衛隊」という恵識への変容か見られる。既知の事頃が反映されたと考えられる。 加えて,災害救援の活助に対して,防術活動に刔する経費の削減を考えたと推察さ札 匡L民負 担の軽減と自踞以の存在を合理化するため彼女の仮説として,災害欽援を主たる活動目的とし て防衛活動の軽減化を行うことを主張しようと考えたと推察される。 ☆彼女力痩定した追究内容C扎 自衛隊の規模と活動内容を把握して削減すべき内容の明砲化と, 周囲の国との軍事的な比咬をすることで日本に政争の危機があるのかを探ろうとしている。自 徨腿について内面の見直しと他国との関辿から規杖の縮小力河能かどうかを追究しようとした ものと言える。特に項目⑥については,迴己を加えており,彼女の中で重要視している内容と 推察される。 ☆イ の「兵器の使いみち」という記述は,国防賢の削減すべき具体的な内容としての賛同,も しくは新しく刪りされた猊点であったと考えられる。 ☆最初に自分から百科亊典を用いて調べ始めた。雌解混同 は辞占を引きながら内容把握に努め ていた。防術出動を「大事な仕事」と位置付け,伯咽の承認が自衛隊の出助に不可欠なことを 知り,皿要性を認識し安心感を抱いている。文民統制の本質を理解しているとみなすことかで きる。派生事項として,実際の出動件数を知りたいと記していた。 ☆防術費の伸び串と主な装備について調べ,自分でコピーしてカードに貼付している。伸び率 の低下は認めているか,装備数の含 朸ら それまでの支出の多さを,「実際に使わないから必 要がない」と感じている。 ☆自衛官の数を調べ 自分でグラフを占き直し,カードに貼付。同時に他国の陸軍とも比較し たグラフも作成し貼付。自衛隊について,50年から吩 竝えているが世界の国と比較すると少 ない方だとしている。規杖の拡大過程について理解力坏 充分である。単純な統十上の数他でし か押さえていないことを認識しているのか力凝問である。 ☆平備と国防賢の比咬を行っている。これも,コピーして貼付。繿十に出ている17力国との 比佼で,罪 科大国ではないとしている。米函莵仏独やエジプト・イスラェルーイラク等,耶平 的緊弧を抱えた国との比岐にはデータとして問黽点があると考えられる。その一方で記述して いるように,軍事大国としての中国や北朝鮮の数値について菊退皃を抱いている。計画段階で 調査を盛り込んでいるが,追究過程で生じた疑問かそのまま持続されていくことになっている。 ☆中国の軍事委員会制度による軍隊の統一やロシアからの核兵器技術の輸入 台湾の兵器附入 等を調べている。軍事委員会湖度に関する理解の程度かわからないか,「中国かこんなに人数 力侈かったのは,軍事委口会制度で軍隊を統一しているからだった」との記述から,完璧とは いえないか中学生程度にしては才分な理解と言える。「どの国も軍隊を固めて」としているこ とからも窺える。 ☆北明鮮との関係について。当日の新闘に掲載されていた記事を切り取り,貼付。時事問題に も目を向けている。 ☆他生徒の意見ゥ に の項は自己評価カ ードから転徇 について。追究中に同じ班の生徒との 北朝鮮についてやり取りかあった。彼女自身は新聞記事から政争の危機は少ないと判断したが, それは早計だとする見方を知って,自己の思考に迷いを感じている。 ☆彼女か考えた応 侖として,自耜以の存在意義を認める一方で,規模について蒭伏維持をしな がら,他国との友好関係樹立の必要性かあると判断した。この結論は,兆啓の日本の国防政策 と十致するものである。「ただ守るというだけではなく,これからどう(他国と)関わってい くかなどの前向きな考えカ泌要だ」とする考え方は,学級全体では少ない見方であったが,商 く評価されるべきものである。 ☆説明に用いた事項について,他国との比佼は自術隊の規模を説明する際の補助とし,あくま でも自術隊に関する脱明に徹している。彼女の中で,当初の予想に立ち返り,追究内容を整理 した結果の構成であると考えられる。追究事項が多岐に拡大したが,持論を検証する事項と補 足に利用できる事項を区別した。十分な思考・判断力かあるといえる。ただし,データの偏り の認識や厖a に対する準備がなされていなかった苅きもあるが,覬 侖の展開としては破綻して いないとや斷した。 ☆最終時の自己評価カードに記述していた彼女のコメント,ェは,上己ゥや追究の結論力ら 生 じたものと言える。北朝畔に関する資料力沙なく,追究の噸町も十分ではなかったこともある が,彼女か自分の追究の中で,他国に関する理解の必要性を感じた結果であると言える。社会 事象に対する興味・ 附図 犒 いと判断できる。 第1躓 匁了後 ポートフォリ オ点検時に, 個の思いが表 出している個 所に下線をい れた。さらに, 予想欄に,自 衛隊の現状に 関する記述の みであったの で,追究の広 がりを期待し, 「 どんな理由 で自衛隊か生 まれたのだろ う」と投げか けた。 第2時終了後 課題に対する 自分の立場が 明示してある 個所に下線を 入れたo 第3時終了後 いになって攻められたら日本を守ってもらわなくてはな らないのでなくなったらだめやけど,1年1人4 万円ま で出して自術隊を固める必要はない。別に戦争しない し。 【学習課題に対する私の予想】 │ もっと戦争をするためのものを減らすべき。 目鵆隊はいろいろな救助をしているからもつ必要はある けど,実際に戦争をすべきではないので多すぎる。 【私の設定した追究内容】 ①且鵆隊は今,何人いるか ②どんな仕事を自衛隊はしているのか ③なぜ自衛隊かできたのか ④戦闘機かどれくらいあるか ⑤どんなと岨二出勁するのか ⑥北朝鮮 中岡の皿隊の強さ− もし日本に対して戦いを 起すような体制かあるなら 絶対に(自衛隊は)なくせ ない -≪最初に調べること≫自術隊の仕事…人を助ける什事な らあってほしいし,もし他の国の峨争に加わる け メリ 力の命令で)ならいらないし はっきりさせたい 【追究の結果1】数字は上jぷ寸広 作匐 順 ②⑤自衛隊の仕事…自衛隊は他の国からの攻めに,自国 を守ることをしている。大事な仕事だ。出動には内閣総 理大臣の承認か必要で,勝手に出動するのではなく,攻 められたときに助くので安心したし,これがなかったら 怖い。 ≪次に調べること≫戦車などの数…国のための大事な仕 事をしていることがわかった では,実際そういうのは (戦車等)どれくらいあるの? ①④防術費の伸び率と主な装備…一国を守るために使う だけなのに多いのではないか 戦車とかめっちゃ多いか ら人数もそれなりに多いんやろうな ① ’自術官の数…世界の中では少ない方だ 世界中の軍 備と国防費などを日本と他の国と比べたい ①  ̄ 日本と他国との比較…日本は年々増加しているか 多いとはいえない 中国はどれも人数か多くて強そうな 感じ,北朝鮮はお金がないって困っているのにこんなに 軍隊かしっかりしていて,しかもGDPと国防費の比が 27,0もあるのか疑問→実際,中国などの軍事力はどんな ものか,どんな体制をとっているのか 【追究の結果2 】 ⑥アジアの軍備−どの国も軍隊を固めて,前向きな考え はとらないのだろうか ⑥ ’北朝鮮との関係‐ 北朝鮮は確かに軍隊にお金はかけ ているが,日本との関係を前向きに考えていることがわ かった 【追究による結論】 今の自衛隊は,他の国から守るために必要ということか わかった。もし中国から攻められたりして,今の数を減 らすとすぐに日本は負ける。だから,最低でも今の人数 は必要だ。しかし,ただ守るというだけではなく,これ からどう(他国と)かかわっていくかなどの前向きな考 えが必要だと思った。 【脱明に用いた事項】 「自術隊はどんな仕事をしているのか」 「戦闘機などはどれくらいあるのか」,「自術官の数」 【発表での私の蝣 幻 減らさなくてもよいが,増やさずに他国との関係を考え 直すべし。 3,4時の記 述には下線を 入れなかった。 彼女が自宅等 で追究活動を したいと申出 て,ポートフォ リオを持樋冫っ た為である 第4時終了後 自己評価カー ドにウの記述 が見られたた め,「 資料あ ります」と, アドバイスを して釆訪を待っ た以 来なかっ た。 第5時終了後 学習終了後ア ンケートにて, 「全体交流を もっとやりた かった」と氾 している。指 導上の問題点 を指摘したと 受けとめたい。 活 用し た社会科指 導 は, 生 徒の思考 を把握 す る上 で有 効で あり, 授業中 の生 徒の姿以 外 に学 習 の内 面 を把握 す ることがで き た。 ま た, 学習 内容 に対 す る意識 の変容 も把握 でき た。 実 際に生 徒が記述 し た事項を もとにして, 生 徒の学習 過程を 教師 が 把握 す ることが容 易 となっ た。 他 の生徒で はそ れ を元 に, 資 料 の読 み取 りや事 象間 の関連付 け等, 授業終了 後 に個別 指導を 実施 する ことがで き た。 今回 の実 験授業 は, 個別 課題 の追 究に よる学習 形 態 を 採 用 し , ポ ー ト フ ォ リ オ に蓄 積 す る 情 報 に つ い て 教 師 側 の 意図 を 反 映 さ せ た教 師主 導 型 の ポ ー ト フ ォ リ オ 活 用 に よ る 指 導 と 評 価 で あ っ た。 し か し , 生 徒 の 思 考 過 程 や変 容 に 結 びつ い た要 素 を , 生 徒 の 記 述 か ら十 分 に把 握 す る こ と が で き た 。 教 師 が 生 徒 個 人 に適 切 な 指 導 を お こ な う た め の 評 価 を お こ な う た め に 効 果 的 な 活 用 が で き る こ と を 明 ら か に す る こ と が で き た。 活 用 に 際 し て の 問 題 点 と し て, 適 正 な 評 価 規 準