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阿波おどりを通しての国際協力と伝統芸能継承に関する一考察 : 「あらそわ連」に関する調査をもとに

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Academic year: 2021

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80 国際協力領域

阿波おどりを通しての国際協力と伝統芸能継承に関する一考察

−「あらそわ連」に関する調査をもとに−  1578 年に徳島城の築城記念として踊った頃から 400 年以上経った今日においても,阿波おどり は徳島の夏を代表する伝統芸能である。1980 年代に結成された現在の「あらそわ連」は,阿波お どりの連の 1 つであり,例年 250 人以上の国内外から連員が公募により召集され,毎年 8 月 14 日 には阿波おどりを通じての国際交流と伝統芸能の継承が行われる。2014 年現在,発足当初と比べ, 同連への参加人数は約 10 倍となり,参加国も 10 倍以上になったものの,伝統の継承は容易ではない。   本稿は,「あらそわ連」における活動の一端を,2013 年及び 2014 年に実施した参与観察調査な らびに資料分析調査により把握することを通じ,同連に望まれる課題を明らかにすることを目的と する。そのため,本稿においては,まず関係資料から阿波おどりの起源と外国人との関わりについ て概観した。次に,「あらそわ連」において同連の運営等に実行委員兼鳴り物ボランティアとして 関わることを通じた,参与観察調査及び資料分析調査の概要を述べ,最後に調査結果にもとづき, 今後の課題についての分析と考察を行った。  調査の結果,次の諸点が課題として析出された。第一に,若い世代の県外流出が止まらない中, 若い担い手の育成と継続的に協力できる人材確保が不可欠であること。第二に,着付け技術の習得 を全体的に浸透させることが困難なため,女性スタッフの更なる確保と着付け技術の研修時間確保 が望まれること。第三に,外国人の受付と出陣式の同時通訳ができるスタッフの人数が限られてい るため,より密度の濃いコミュニケーションを達成するならば,外国語に堪能な日本人スタッフの 充実が必須であること。第四に,長期的な課題としては,子供から大人まで長く継続した参加をし てもらえるような連になること。  徳島県を代表する伝統芸能である「阿波おどり」を通じて自然に出てくる参加者の笑顔は平和だ からこそ得られるものであり,争いのない世の中にするには何よりも不可欠である。 国際協力領域 藤 本 恵美子

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