• 検索結果がありません。

北海道上川郡神楽町における子どもの遊びの変遷に関する研究 : 三世代にわたる子どもの遊び調査

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "北海道上川郡神楽町における子どもの遊びの変遷に関する研究 : 三世代にわたる子どもの遊び調査"

Copied!
17
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)Title. 北海道上川郡神楽町における子どもの遊びの変遷に関する研究 : 三世代 にわたる子どもの遊び調査. Author(s). 及川, 勝也; 速水, 修; 大塚, 美栄子. Citation. 北海道教育大学紀要. 教育科学編, 51(1): 261-276. Issue Date. 2000-09. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/208. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) . 北海道教育大学紀要 (教育科学編) 第 51 巻 第1号. 2年9 月 平成 1. l of Ho l広縦do Universiけ of Educa観on@du(盟don)VO1 jouロ ー ュa ‐51 .1 ,No. ber Sept em L ,2000. 北海道上川郡東神楽町における子どもの遊びの変遷に関する研究 三世代にわたる子どもの遊び調査. 及川. *・速水 勝也*. 修*・大塚美栄子. *北海道教育大学付属旭川小学校 北海道教育大学旭川校保健体育教室・*北海道教育大学旭川校生涯教育課程生涯スポーツ教室・*. 1. はじめに. 近年, 子どもたちの遊 びが様変わりをしていると言われている. 外遊びの減少, テレビゲームの普及, 遊 } ) ) ・4 ・の ・3 び場所や遊び時間, 遊び仲間の減少など, さまざまな変化が指摘されている1 . 本来, 子どもたちにとっての遊びは, 自発的で主体的, 自由な活動であろう. しかし社会や大人たちなど, } 子どもを取りまく環境が自分たちの望むような形に強制している, また子どもが萎縮していると考えたり9 , 1 0 } 「 どもの心が抑圧されているという危機感も表明されたりしている NHKの世論調査では 子 , ハイテク . 化する子どもの世界」 と称して, 「遊びが人間相手から機械相手に変わってきている」 ことが指摘され, 「子 どもたちが人間関係を学ぶ大切なこの時期に人間に向き合う方途を見つけてやらなければ, 生活のハイ テク 3 ) と 結 ばれて いる 化 が, 真 の意 味 で の豊 かさ にはな らな い だ ろ う.」1 .. 子どもたち同士の未組織な遊びが, 身体の発達や心の成長そして社会性の発達に大きな意味を持ち, 子ど ) ) ・7 ▼8). もが遊ぶとき, それは社会生活における諸生活技術の基礎を学んでいるのであるとも言われている6 その時の社会, 国家や地域の状態, 生活状況などによって子どもの遊びは大きく変化するであろうが, その 変化が次代を担う子どもたちの心身に影響を及ぼすであろうことを考えると, 遊びが時代とともにどのよう に変化してきているのかを把握することは重要なことであろう. 1 ) ’切 において, 現代の子ども世代とその父母世代, そして祖父母世代という三 中村と深田は, その研究1 代を対象とした質問紙法による調査によって, 山梨県の子どもの遊びや遊びの成立要因の変遷を追究した. 遊びは地域によって特徴があり, 時代とともに変化していくと考えるとき, ある地域を選び, そこでの世 代 ごとの遊びを調査することの中から, 子どもたちの成長への方策について示唆が与えられるであろう. 子どもの遊びはどのように変わってきているのか. 遊びの種類, 遊び時間, 遊び場所, 遊び仲間などは, どのように変化してきているのか. また, 子 どもたちの生活自体はどのように変化してきているのだろうか. 本研究の目的は, 東神楽町における現在の子 ども世代とその父母世代, さらにその祖父母世代という三世代 を対象とした質問紙による調査から, 東神楽町における子どもの遊びの変遷 について下記に示す三つの観点 から明らかにすること, 中村らの研究で明らかにされたこととの部分的な比較検討を加えることである. 観点. 1. 現代の子どもとその父母, その祖父母の三世代間での遊びの変容状況を把握する. 遊びを成立させる三つの要因, 遊び時間, 遊び場所, 遊び仲間について, 時代社会状況とからめてニ. 2. 世代間で比較検討する. 各世代の 「東神楽っ 子像」 の特徴を明らかにする. なお, サンプリングに関しては, 年齢で輪切りにする方がより詳しい結果が得られるとも考えられるが,. 3. 本研究においては, 中村らの研究結果との比較検討のため, また地域での大まかな特徴をとらえるために, 261.

(3) . 及川 勝也・速水. 修・大塚美栄子. 年齢にある程度の幅があっても三世代ととらえて比較検討した.. 立 調査研究の方法と対象 1. 対. 象. 34名と女児133名, その父15 2名 調査は北海道上川郡束神楽町, 東神楽町立H小学校, 同C小学校の男児1 と母156名, 祖父137名と祖母163名, 計875名を対象として行った. 10歳 ±4 53歳, 母37 86歳±4 43歳, 祖 父66 68歳 ±6 46歳, 祖母64 44歳 ±5 95歳 で あ っ た. 平均 年齢 は,父40 ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ . . . 調 査 実 施 日 は 平 成 8 年11月15日 か ら26日 で ある. 質 問 によ っ て 得 ら れた デ ータ は, paskeyカ ー ドに記 録 し, カ ー ドリ ー ダー をと お して コ ン ピ ュ ータ ー に読 み 込 み, paskey分 類 集 計 シス テ ム によ っ て 集 計 を行 っ. た. なお,質問紙での調査を補足すべく同年1 2月,5軒の祖父母世代宅を訪問し9人に聞き取り調査を行った. 8 9 ) アンケートの配布数と回収率は以下の通りで ある. 子 ども世代~配布・270 ‐ . , 回収・267(回収率9 ) 3 9 ) 15 0 (回収率58 3 親世代~配布・367 , 回収・30 . . , 回収308(回収率8 . 合計の配 . 祖父母世代~配布・5 0 ) で あ っ た. 布数 は, 1152 , 回 収 数 は, 875 (回 収 率76 .. 調査対象の年齢構成, 男女構成は, 表1のとおりである. 表1 低学年 中学年 高学年 20~. 子ども世代. 66. 85. 年齢構成 30~. 40~. 50~. 60~. 70~ 無回答 合計 0. 116. 親 世. 代. 8. 155. ・44. 1. 6 4 0 3 2鋤 ( 50 4 4 ) ( ) ( )( . . ‐. 祖父母世代. 267. 0 0 1節. ( ) ( の .. 24の ( 31 8 43 4 ( )( ) ‐ ‐. 0. 0 0 の ( ) Qの. .. .. 46 . 175. 30 8. 79. 0. 300. 26 1仰. 15 3 5 8 3 3 0 0 の ( )( )( ) ( ) ( . . . .. 東神楽町内4小学校のうち2校を対象とした. 調査対象外にした2校, TおよびS小学校について述べる. T小学校は 旭川市の南東部に接する地域にあり, 平成元年度の児童数は68名であっ たが, 元年頃から団地 7名を数えている. 現在児童と父母は東神楽町民である が, 父母, 祖父 造成が進み人工が急増し, 児童数24 母世代の児童期には東神楽在住ではなっかたことが予想される. S小学校は過疎 に悩む地域にある. 離農と高齢化で平成3年度には児童数8名となった. 平成4年度から は, 特認校として学区外からの通学を認め, さらに5年度から山村留学生の募集活動を始めた. これによっ て地元の児童は2名であるが全児童数は17名となっている. 父母, 祖父母世代ともにその児童期に東神楽在 住ではなかったことが予想される. 本研究では, 調査対象とした子ども世代としての児童とその父母, さらにその祖父母という三世代の, 遊 びと遊びに関わるさまざまな状況を把握し, さらに山梨県での調査と比較することができるように, 中村ら の用いた質問紙を一部修正・追加して使用した. 調査用紙は, 対象に応じて低学年児童用, 中・高学年児童 用, 父母・祖父母用の三種類 を準備した. 小学校児童については各小学校において学級担任のもとで配布, 実施そして回収した. 父母調査用紙は児 童を通して配布・回収した. 祖父母世代の調査用紙は, 返信用封筒を同封して児童の手から親を通して配布 し, 郵送法により回収した. 262.

(4) . 東神楽町における子どもの遊びの変遷に関する研究. 皿. 北海道上川郡東神楽町について. 東神楽町は, 北海道のほぼ中央, 上川盆地の中央に位置し, 町の中心地は東経14 2度27分, 北緯4 3度41分 の ’均 . 南 東 は 美 7k m, 南 北6 2k m で, そ の 形 は鮭 科 の 魚 を連 想 さ せ る1 にあ たる. 町域 の 広 が り は 東 西21 , ,. 瑛町に接し, 北東は東川町に接し, その他は 旭川市に囲まれている. 町の北西旭川市中央部には車で15分 ほどで行くことができ, 東には北海道の最高峰・旭岳の姿を間近に望むことができる. 上川地方の気候は夏熱く, 冬寒い内陸性気候であるが, 近年, 冬季の気温が-30度を超えることはほとん の どない. また, ドカ雪と呼ばれる豪雪に見舞われることも少ない1 . 1892 ), 神楽村として成立し, 昭和18 ( 町は明治25年 ( 1943 ) 年に東神楽村として分村した‐ 昭和4 1 ‐ ( ) 年, 町政が施行され東神楽町となり, 平成5年開村百年をむかえた. 人口, 男3649人, 女39 196 6 55人, 計7609人, 世帯数, 2417戸 (平成8年11月現在) である. 東神楽町は, 「すてきな笑顔と花の町」 をキャッ チフレー ズに, 昭和41年から 「花いっ ぱい運動」 を推進 し, 町のあちらこちらに整備された花壇を見ることができる. この町は農業を基幹産業に発展を続けてきた が, 昭和40年代半ばから減反, 転作と農業経営が見直され, 現在は稲作のほかに, グリーンアスパラなど野 の 菜や花斉の生産に力がそそがれている1 . 1( 1966 昭和4 ) 年, 町に旭川空港が開設され, 東京などへの路線が開かれて以来, 北北海道の高速輸送基 地として大きな役割を果たしている. 町内には行政区ごとに児童公園があり, 中心部には義経公園が, 周辺には東聖公園, 森林公園などが整備 され, 総合体育館, B&G海洋センター屋内プール, 図書館のあるメモリ アルホールなど文化的環境は整っ ている. 町内は平坦地のためスキー場はないので, 冬季には近隣市町村のスキー場を利用している. 教育面では, 横長の町域に小学校4校と中学校1校が存在するが, 高等学校は設置されておらず, 旭川 市内の高等学校に通学する者がほとんどである. 学習塾4軒, ピアノ, そろばん, 習字などの教室もある . スポーツ教室やスポーツ少年団として, スイミン グ, 柔道, 剣道, 野球, 庭球, ミニバスケッ トボール, ク ロスカントリースキー, 陸上競技などがあり種類も多い. 旭川の隣町であるので, 塾, 習い事, スポーツ については 旭川市へ通って活動している子どもも多い. 平成8年から町では 「ふれあい」 や 「交流」 をテーマにした活動が行われており, H小学校における 「G TA」 (祖父母と先生の会) の活動が注目される. 結. N. 1. 果. 同居家族の状況について. 祖父母との同居状況については, 子ども, 親世代ともほぼ5割である. 兄弟姉妹の人数についてみると , 現代の子ども世代はほとんどが2から3人であり, 親世代は2から5人, 祖父母世代は2から8人までのひ ろがりが見られ, 現在の子ども世代に少子化の傾向が現れている. 2. 三世代における遊びの変容. 表2は世代別, 性別に, 学校の休 み時間と放課後の遊び (夏・冬) を件数の多い順に上位10位まで示した ものである.. 26 3.

(5) . 修・大塚美栄子. 及川 勝也・速水. 表2. 性別世代別にみた放課後の遊び 0位まで) (件数の多い順に上位1. 夏 男. 順位 1位 2位 3位 4位 5位 〃 〃 8位 9位 〃. 種 類 テレビゲーム 野球 プール 自転車 サッカー ミニ四駆 外遊び 友だちの家 バスケッ トボール 公園 女. 順位 1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位 9位 10位. 児. 種 類 プール テレビゲーム 公園 外遊び 自転車 おにごっこ 絵をかく 友だちの家遊び トランプ ボール遊び. 祖. 父. 児. 件数(%) 6109 1 ) . 28(8 8 ) . 25(7 8 ) ・ 21 (6燭 16(5 0 ) ‐ 16(5 0 ) . 0 16(5 ) . 15(4 .乃 13(4 1 ) ‐. 順位 1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位 9位. 13(4 1 ) ‐. 〃. 件数(%) 8 14 51( ) . 36( 1 0 4 ) . 30(8 .乃 26(7 5 ) ‐ 20(5 8 ) . 2 18(5 ) . 15(4 3 ) ‐ 14(4 0 ) . 2 11(3 ) . 9(2 6 ) .. 順位 1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 〃 9位 10位. 種 類 川遊び 野球 ビー玉 かんけり 自転車 ソフトボール パッチ かくれんぼ 山あるき・探検 -ル レ プー 母. 種 類 ゴムとび・縄とび かんけり ままごと かくれんぼ 川遊び おにごっ こ 自転車 虫とり プール グランドの遊具. 父. 件数(%) 11 2( 30 9 ) ‐ 34(9 4 ) ‐ 28 (7 .乃 1 22(6 ) . 1 7(4 .乃 6 1 3(3 ) . 3(3 6 1 ) . 11(3 0 ) . 1 0(2 8 ) . 5 9(2 ) ‐. 件数(%) 8 75( 1 .の 1 6 1 65( ) . 36(8 9 ) . ・ 33(8 2 ) . 30(7 4 ) . 29(7 2 ) . 20(5 0 ) . 1 9(4 ‐の 1 5(3 ‐の 15(3 ‐の. 順位 1位 2位 3位 4位 5位 6位 〃 8位 9位 10位. 種 類 川遊び・魚つり ばつち・めんこ 野球 山あるき かくれんぼ ビー玉 戦争ごっこ チャ ンバラ 虫とり 金の輪回し. 件数(%) 14の 62( 37 (8 .の 35(8 3 ) . 34 0 (8 ) . 32(7 6 ) . 2 9 9(6 ) ‐ 5 1 9(4 ) ‐ 5 19(4 ) . 3 18 (4 ) ‐ 1 3(3 1 ) .. 順位 1位 2位 3位 3位 5位 6位 7位 8位 9位 10位. 種 類 川遊び・魚つり ゴムとび・縄とび 石けり かくれんぼ まま ごと おにごっ こ まるとび・ケンバ まり遊び 子守り 虫とり. 祖. 母. 件数(%) 67 15 8 ( ) . 55( 13 0 ) . 12 53( 5 ) . 5 53 12 ) ( . 20 (4 .の 17 0 (4 ) ‐ 13(3 0 ) . 11(2 .の 4 10(2 ) ‐ 8(1 9 つ ‐. 夏季の放課後, 現代の男児のよく する遊びは, 1位・テレビゲーム, 2位・野球, 3位・プールでり, 女 児は1位・ プール, 2位・テレビゲーム, 3位・公園での遊びであった. また冬季の放課後, 男児のよくす る 遊 び は, 1位 ・雪 合戦, 2位 ・雪 遊 び, 3 位・テ レ ビゲー ム で あり, 女 児 は1位 ・雪 遊 び, 2 位・雪 合戦,. 3位・テレビゲームであった. 男女とも夏季, 冬季ともにテレビゲームが3位までに入っているのは現代の 子どもの特徴である. それは山梨県の調査と同様の傾向を示していた. 男児で野球, 女児で鬼ごっ こが三世代で継承されているのも山梨県と似たような傾向である. 回答中, 外 遊び, 公園, 友達の家など遊びの種類というよりも場所を述べ, そこでの遊びを総称する傾向があった. 男 児でミニ4駆製作, 女児で絵を描くなど, 屋内遊びがみえる. 表3. 性別世代別にみた放課後の遊び 冬. 男. 順位 1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 〃 〃. 件数(%) 66( 21 0 ) . 6 2 51( 1 ) . 3 45( 14 ) ‐ 2 29(9 ) . 19(6 1 ) . 1 2(3 8 ) . 9 9(2 ) . 9(2 9 ) . 9(2 9 ) ‐. 種 類 雪合戦 雪遊び テレビゲーム スキー そり遊び 友だちの家 外遊び ミニ四駆 テレビ・ビデオ. 1 10位 マ、 ンガ 女. 2 2 7 2 .. 4位. 264. 順位 1位 2位 3位 4位 5位. 種 類 スキー スケート 雪合戦 雪遊び そり遊び. 6位. パッ チ. 7位 カルタ・百人一首 8位 トランプ 9位 プラモ デル 〃. ス キー. スケート 絵をかく 外遊び そり遊び テレビ・ビデオ 本を読む. テ レビ. 0位まで) (件数の多い順に上位1 ′. 件数(%) 31( 34 6 1 ) . 1 6 1 61( ) . 8 60( 15 ) . 39( 10 3 ) . 0 1 5(4 ) ‐ 12(3 2 ) ‐ 4 9(2 ) ‐ 6(1 .の 4 1 ) (1 .. 祖. 種 順位 1位 スキー 2位 雪合戦 〃. 件数(%) 21 6 8 5 ) ( . 27(8 5 ) . 27(8 5 ) ‐ 22(7 0 ) . 3 20 ) (6. 18 (5 .の 1 16(5 ) . 15(4 .の 2 10 (3 ) . 9(2 .勘. 順位 1位 2位 3位 4位 5 5位 6位 7位 8位 9位 〃. 種 類 雪遊び スキー スケート 雪合戦 び そ そり遊 着せ変え人形 カルタ・百人一首 トランプ おはじき 盤ゲーム. 父. 6位. -. 件数(%) 21( 34 9 1 ) . 42( 1 2 1 ) .. 類. 12 1 42( つ .. 雪遊び. 4位 そり遊び 〃 カルタ・百人一首 パッチ. 7位 スケート 8位 凧あげ 9位 かくれんぼ. 4(1 1 ) ‐. 10位. トラ ン プ 祖. 件数(%) 15 9 6 3( ) ‐ 15 1 60 ( ) . 12 1 48 ( ) . 6 46 1 1 ( ) . 8 35(8 ) ・ . 27(6 8 ) . 20 0 ) (5 . 8 19 (4 ) . 5 10(2 ) . 10(2 5 1 .. 順位 1位 2位 3位 4位 5位 〃 7位 8位 9位 10位. 種 類 スキー お手玉・おじやみ そり遊び 雪合戦 雪遊び カルタ・百人一首 おはじき あやとり トランプ ままごと. 母. 児. 種 類 順位 1位 雪遊び 2位 雪合戦 〃 テレビゲーム 5位 6位 7位 8位 9位 10位. 父. 児. 母. 1 1 35( 0 ) . 35( 10 1 ) . 16(4 6 ) . 14(4 0 ) ‐ 2(3 1 5 ) ‐ 6 (1 ‐の 3(0 8 つ . 件数(%) 90 22 4 ( ) . 53( 13 2 ) . 4 50( 12 ) . 34(8 5 ) ‐ 25(6 2 ) . 2 25(6 ) . 23(5 .乃 22(5 5 ) . 2(3 0 1 ) . 10(2 .①.

(6) . 東神楽町における子どもの遊びの変遷に関する研究. 冬季の放課後における遊びについて表3に示した. 三世代の男子で共通しているのはスキー, 雪合戦, 雪 遊び, そり遊びの4種類である. 祖父から父へは凧あげ, かくれんぼが継承されず, 父から男児へはスキー, 雪合戦, 雪遊び , そり遊び, テレビの5種類が継承されている. 女子では, スキー, 雪合戦, 雪遊び, そ り遊びの4種類が三世代共通しており, 男女とも同様である. 祖母から母へ継承されていないのは, お手玉, あやとり, ままごとの3種である. 母から女児へ継承されているのは, スキー, スケート, 雪合戦, 雪遊び, そり遊びの5種である. 雪国なので, 冬季の雪遊びは根付いているといえる. その中で, テレビゲーム, マ ンガ, 絵, テレビ, ビデオ, 「4駆」 など時代を反映した室内遊びが目立つ. 表4. 性別世代別にみた学校の休み時間の遊 び 件数の い順に上位10位まで 位ま ) (件数の多い順に上位. 男. 児. 順位 種 類 1位 おにごっ こ 2位 サッカー. 3位 学校の遊具 〃 パソコン. 5位 雪合戦 6位 走りまわる. 7位 砂遊び 8位 本を読む 9位 ボール遊び m位 大根ぬ 妻. 児. 順位 種 類 1位 おにごっ こ 2位 絵 をかく. 3位 学校の遊具 4位 友だちとおしゃべり. 5位 大根ぬき 〃 7位 8 8位 〃 10位. 楽器をひく 学校内かくれんぼ ラン トランプ 雪合戦 円だし. 父. 件数(%) 60( 19力 34( 1 1 1 ) . 2 5(8 2 ) ‐ 2 2 5(8 ) ‐ 2 3(7 5 ) ‐ 11 6 り (3 ‐ 0(3 1 3 ) . 9(3 0 ) . 8(2 6 ) ‐ 7(2 3 ) ‐ 件数(%) 1 60( 9 5 ) ‐ 51 35 1 1 4 ( ‐) 29(9 4 ) . 26(8 4 ) . 11(3 6 ) ‐ 11(3 6 ) ‐ 10(3 2 ) ‐ 9 9 (2 ) ‐ 9(2 9 ) ‐ 8(2 .句. 順位 種 類 1位 ドッ ジボール 2位 おにごっ こ 3位 ソフトボール. 4位 野球 5位 陣取り. 6位 ボール遊び 7位 すもう 8位 馬とび. 9位 鉄棒 m位 かんけり. 祖. 件数(%) 51 14 8 ( ) ‐ 0( 14 5 5 ) . 32(9 3 ) . 24(7 0 ) ‐ 19(5 5 ) ‐ 15(4 4 ) ‐ 1 3(3 8 ) . 1 1{3 2 ) . 10(2 9 ) . 8(2 3 ) ‐. 母 順位 種 類 件数(%) 1位 ゴムとび・縄とび 100( 23 9 ) . お に ごっ こ 2 21 72 おにご 2位 72 17 2 ( ) . 37 9 3位 学校の道具 (8 ) ‐ 4位 ドッジボール 35 8 4 (. .) 5位 陣取り 24(5 7 つ . 6位 あやとり 20 8 (4 ) . 7位 友だちとおしゃべり 17 1 (4 ) . 8位 ボール遊び 14(3 3 ) ‐ 9位 絵をかく 12(2 9 ) ‐ 10位 お手玉 6(1 4 ) .. 順位 1位 2位 〃 4位 〃 〃. 父. 種 類 おにごっこ パッチ・めんこ ボール遊び かくれんぼ 陣取り 野球. 7位 すもう 8位 縄とび 〃 鉄棒 1O位 石けり 祖 母 順位 種 類 1位 ゴムとび・縄とび 〉 、・ )やや み 2 2位 お手玉・おじ 3位 おにごっこ 3位 あやとり 5位 おはじき 6位 まりつき 7位 石けり 8位 竹わり 9位 かくれんぼ 10位 ドッ ジボール. 件数(%) 1 1 1 4 11 3 ( ) . 24 6 (7 ) . 24(7 6 ) . 1 9 1 (6 ) ‐ 19(6 1 ) ‐ 19(6 1 ) ‐ 17(5 4 ) ‐ 1 3(4 1 ) ‐ 1 3(4 1 ) . 0(3 1 り . 件数(%) 8 88( 1 9 ) . ・ 74 1 6 8 ( ) . 53( 1 1 9 ) ‐ 7 43(9 ) . 39(8 8 ) ‐ 30(6 7 ) ‐ 24(5 4 ) . 19(4 3 .) 10(2 2 ) . 6(1 3 ) .. 学校の遊び時間における遊びについて三世代の変化を表4. からみれば, 男子では, 祖父と父とは, 鬼ごっ こ, ボール遊び, 陣取り, 野球, すもう, 鉄棒の6種が共通しているのに対し, 父と男児とでは, 鬼ごっこ, ボール遊びの2種のみ共通である. 女子では, 祖母と母とでは, ゴム跳び・縄跳び, お手玉, 鬼ごっ こ, あ やとり, まりつき, ドッ ヂボールの6種が共通しているのに対し, 母と女児では鬼ごっ こ, 学校の遊具, お しや ベ リ, 絵 を描く の 4種 で ある.. 3. 遊びの中の要素について. 次にあげるのは, 中村らの研究において取り上げられている 「遊びの中の要素」 を一部補足・変更し20項 目 と した も の で ある. そ れ ぞ れの 世 代 に子 ども 時 代 の 経 験 につ い て, 「一 度 も な い」, 「たま にある」 「よく ,. ある」 の三段階で回答を得た‐ 世代別に集計した結果について検討する. 20項目の遊びの中の要素一覧 ①. 虫や生き物をつかまえた. ② 花や草で遊んだ ③. 高いところから飛び降りたり, 転がっ たり, 川で泳いだりもぐっ たりした ④ 友だちとひみつの場所をつくっ た ⑤. 自分で遊び道具をつくった 265.

(7) . 及川 勝也・速水. 修・大塚美栄子. ⑥. ころんだりつまづいたりして, すり傷やきり傷をつくった. ⑦. みちくさをしながらかえった. ⑧. 暗くなるまでむちゅうで遊んだ. ⑨. 年のちがう子もしっ しょになって, 大勢で遊んだ. ⑩ 遊びや遊び道具のつくり方を教 えたり, 教わったりした. ⑪ 友だちとけんかをした ⑫. いたづ らをしておこられた. ⑲. どろんこ遊びをしてまつくるになっ た. ⑭ 遊んでいて困ったことがおきたので, ルールをかえた ⑮ 遊びの中に中心になる人がいた. ⑯ 新しい遊びを考えだした ⑰. 遊びの中で, うまくできなかったことが, がんばってできるようになった. ⑩. 遊 びな が ら 「ハ ラハ ラ」 , 「ドキ ドキ」 した. ⑩. 遊んでいて友だちと力を合わせた. ⑳. 遊びながら自分の考えや意見をいった.. これら遊びの要素の答えを世代別に集計 した結果について, 次 ぎのように考察する. 1) ①~③の項目は, 遊びを通して自然とのかかわり を程度もっているかを見るものであるが, 祖父母 世代と父母世代が 「よくある」 という回答の割合がもっとも高いのに対して, 現代の子ども世代では, 「たまにある」 という回答の割合がもっ とも高い. 4%であり, 2) ④の秘密の場所をつくっ たという項目に関して, 父母世代 は 「よくある」 の回答が64 . 2%である. 祖父母世代は 「一度もない」 が52 ‐ 2%が 「一度もない」 と 3) ⑤の 「遊び道具をつくっ た」 という項目に関して, 現代の子 ども世代は20 . 回答 し 、て いる- しかし三世代で大きな差はない.. 4) ⑥~⑧の 「すり傷・切り傷」 , 「暗くなるまで夢中で遊んだ」 に関しては, いずれの項 , 「みちくさ」 目でも父母世代が 「よくある」 の回答率が高く, 子ども世代や祖父母世代よりも高い割合である. 6%の児童が 「一度もな ⑩の 「遊びや道具のつくり方を教 えたり教わっ〉たりした」 の項目では, 24 . い」 と回答している. 父母世代, 祖父母世代は, 約6・割が経験をしており, この世代では遊びの伝達が. 5). な さ れて いる こ と がわ かる.. 6) ⑪と⑫の 「けんか」 や 「いたずら」 に関しては , 三世代とも 「たまにある」 という回答が多い. 1%の児童が 「一度もない」 と回答しており, 父母世代, 祖父 7) ⑬の 「どろんこ遊び」 の経験は, 46 . 母世代との大きな違いがみられる. 8) ⑩の 「新しい遊びを考 え出した」 という項目では, 「たまにある」 という回答が三世代とも50から 65%あり, 遊びが変化することをうかがうことができる. 「 9) ⑱~⑳の 「ハラハラ・ ドキ ドキ」 , 「自分の意見を主張」 の項目で は, よくあ , 「力を合わせた経験」 る」 と答えた父母世代が他の二世代 に比べて高い割合を示している. 以上の結果から, 三世代で大きな変化 を表していない項目は, ⑪, ⑫, ⑭, ⑯, ⑰であり, 他の 「遊びの 中の要素」 を示す項目について は, 現在の子ども世代と父母および祖父母世代との間に変化があることが分 か っ た.. 2 66.

(8) . 東神楽町における子どもの遊びの変遷に関する研究. 4. 三世代における遊び時間の変化. 表5は, 性別・世代別の外遊びの時間を示したものである. 現代の子ども世代では, 父母や祖父母世代と比べると外で遊ばない子どもが多い. その割合は, 男児で 14 9%, 女児では24 8%となっている. この値は, 山梨県での調査と比較すると, 男児で6 1ポイ ント, 女児 ‐ ‐ ‐ 1ポイント低い. 各世代毎に割合が高かっ たのは, 男子では三世代を通して 「2時間位」 であり,.女子 で11 ‐ と母と祖母の世代も同じであった. 東神楽の女児において 「遊ばない」 の割合が最も高かっ た.. 表5. 性別世代別にみた外遊びの時間 人(%). 男 ▼. 遊 ばな い 30 分 位 1 時 間位 2 時 間位 3時間位 4時間位 無 回 答. 男. 児. 子 父. 20( 14 9 ) ‐ 22( 4 16 ) . 19( 14 2 ) . 33( 24 ‐の 26( 19 4 ) ‐ 10(7 5 .) 4(3 0 ) .. 女 祖. 1(0 .の 3(2 0 ) ‐ 11(7 2 .) 67( 44 0 ) . 58( 38 2 ) . 9(5 9 ) . 3(2 0 .). 父. 10(7 3 ) ‐ 5 13(9 ) . 31( 22 6 ) ‐ 45( 32 9 ‐) 28( 20 4 ) . 4 6 (4 ) ‐ 4(2 9 ) ‐. 女. 児. 子 母. 24 33( 8 ) . 28( 21 1 ) . 24( 18 0 ) . 27( 203 ) 18( 5 0 13 ) ‐ 3(2 3 ) ‐ 0(〇 0 0 〇 〇 ‐). 祖. 4(2 6 ) . 6(3 8 ) ‐ 28( 17 9 ) ‐ 64( 0 41 ) ‐ 51( 32 の 7 つ . ・ 2(1 3 ) . 1(〇 0 の 7 つ ‐. 母. 22( 13 5 ) . 23( 1 14 ‐) 40( 24 5 ) ‐ 52( 32 0 ) ‐ 16(9 8 ) . 2(1 2 .) 8(4 9 ) ‐. 外遊び時間の平均値および標準偏差は, 男児が1時間39分±1時間14分 , 父親世代は2時間24分±4 8分, 祖父世代が1時間46分±1時間03分であった. また女子については, 女児が1時間1 1分±1時間06分, 母親 世代が2時間04分±52分, 祖母世代が1時間22分±57分であった. 男児女児の平均時間をそれぞれ1とする と, 父 は1 45倍, 祖 父 が1 08倍, ま た 母 は1 74倍, 祖 母 は1 15倍 の 時 間, 外 で 遊 ん でい た と い う こ と になる ‐ . . ‐ .. 表6は, 性別, 世代別にみた室内遊びの時間を示したものである. 室内では 「遊ばない」 と回答した父親 世代と祖父世代の割合と比較すると, 男児は11 9%と低い値を示している. また, 男女児の 「4時間位遊ぶ」 . と回答した割合が, 父母世代, 祖父母世代のそれと比較すると, それぞれ142%と1 2 0%と高い. . ‐. 表6 性別世代別にみた室内遊びの時間 人(%) 子 子. 男 男. 遊 ばな い 30 分 位 1 時 間位 2 時 間位 3 時 間位 4 時 間位 無 回 答. 児. 16( 11 9 ) . 29( 21劫 31( 23 1 ) ‐ 20( 9 14 .) 17( 12 .の 19( 14 2 ) . 2(1 6 ‐). 父. 43( 28 3 ) . 30( 19の 23 36( ‐の 27( 17 8 ) . 9(5 9 ) ‐ 2(1 3 ) ‐ 5(3 3 ) .. 女 祖. 父. 39( 28 5 ) . 22( 16 1 .) 39( 28 5 ) . 25( 18 2 ‐) 6(4 4 ) . 1(0 の . 5(3 ‐の. 女. 児. 18( 13 5 ) ‐ 35( 26 4 ) ‐ 14( 10 5 ) . 33( 24 8 ‐) 17( 12 8 ) . 16( 12 0 ) . 0( 00 ‐). 子 母. 21( 13 5 ) ‐ 16( 10 3 .) 46( 29 5 ) . 54( 34 6 ) ‐ 14(9 0 ) . 3(1 9 ) ‐ 2(1 2 ‐). 祖. 母. 34( 20 9 ) ‐ 27( 6 16 .) 60( 36 8 ) . 27( 16 6 ) ‐ 7(4 3 ) . 0(0 0 ‐) 8(4 8 ) .. 室内遊び時間の平均値および標準偏差は, 男児が1時間36分±1時間20分 父親世代は57分±57分 祖父 , , 世代が55分±53分であった. また女子については, 女児が1時間36分±1時間18分 母親世代が1時間24分 , ±5 7分, 祖母世代が57分±47分であっ た. これらの数値を山梨県での調査と比較すると どの世代において , も室内遊びの時間が多い. また男児女児の平均時間をそれぞれ1とすると, 父は0 59倍, 祖父は0 57倍, 母は0 88倍, 祖母 は0 60倍 ‐ . . . 267.

(9) . 及川. 勝也・速水. 修・大塚美栄子. の時間室内遊びをしていたということになる. なお, 本研究では, 山梨県での調査と比較するために, その分析方法に倣い平均時間と標準偏差とを示し た. さらに外遊びと室内遊びの時間を比較するため, 図1, 図2に度数分布 グラフ を載せる.. ≧ #撰 もの園 一『もげ潟 』 需醐 圏 一饗ふり. 科. 図1 男子の世代別にみた外遊び, 室内遊びの時間別人数. 図2 女子の世代別にみた外遊び, 室内遊びの時間別人数. 5 三世代における遊び場所の変化 三世代の遊 び場所の大きな変化は室内遊 びの増加である. 父母および祖父母の世代では, 室内で遊ぶ割合 7% で あ っ た の に対 し, 現 代 の 子 ども 世 代 にお い 7%, 祖 母 は6 0%, 母 は1 3%, 祖 父 は0 が 少 なく, 父 は0 . . . .. 3%と非常に多くなっている. 4%, 女児が44 ては男児が28 . . 父母や祖父母の世代における遊び場所と して, 「空き地」 と 「山川・田畑」 の割合が高く, 2ヶ所を合わせ 2% で あ っ た. そ れ に対 し現 代 の 子 ども 世 代 は, 9%, 祖 母 は36 2%, 祖 父 は64 2%, 母 は44 る と, 父 は63 ‐ . . .. 3%にとどまっ ている. 現代の子ども世 4%, 女児は5 「空き地」 と 「山川・田畑」 を合わせても, 男児は7 . . 8%になってい 9%, 女児は27 代においては, 戸外の遊 び場は, 男女共に 「公園」 の割合が高く, 男児で29 . . る.. これらの結果から, 東神楽の現代の子 ども世代は, 「家の中」 や 「家の庭」 もしくは 「公園」 で遊ぶ子の 割合が高く, 自然的な環境・遊 び場で遊ぶ子どもの割合が 低いことが分かっ た. 本研究の結果と山梨県で 2ポイン の調査結果とは, 同じ傾向を示しているものの, 東神楽では 「公園」 で遊ぶ子の割合が, 男児で23 ‐ 7ポイ ント高いのが特徴的である. ト, 女児で19 .. 268.

(10) . 東神楽町における子どもの遊びの変遷に関する研究. 6. 三世代における遊び仲間の変化. 東神楽においても, 少子化傾向が明らかである‐ 変わりゆく社会の中で, 遊び仲間や遊びに加わる人数は どのように変わってきたのだろうか. 男子において遊び仲間が異年齢あったと回答した父世代は63 8%, 祖父世代は65 0%であるのにたいし, ‐ . 現代の男子においては, 21 7%であっ た. また女子では, 異年齢の遊び仲間がいたと回答した母世代は, . 43 6%, 祖 母 世 代 は46 6% で あ る の に対 し, 現 代 の 女 児 にお い て は, 14 3% で あ っ た. 同年 齢 で 遊 ぶ と い う ‐ ‐ ‐. 回答が, 男女共に 祖父母世代から父母世代, さらに現代の子ども世代へと増加しており, 男児で60 5%, ‐ 女児は6 3 1%に及んでいる. このことから, 異年齢の友だちと遊ぶ機会が, 現代の子ども世代においては減 . 少していることが分かる. また, 性別・世代別に遊び仲間の規模をみる と, 男児において, 「ひとり」 ないしは 「二人」 という回答 が40 35% で あ り, 父 世 代 の4 6%, 祖 父 世 代 の2 9% に比 べ, そ の 割 合 が 高 い. ‐ . ‐. 女 子 にお い て も, 女 児 で. 「ひ と り」 な い し 「二 人」 と い う 回 答 が406% で あり 母 親 世 代 のIQ9% 祖 母 世 代 の1115% に比 べ そ の ‐ , , , .. 割合が高い. 遊び集団における人数の平均値及び標準偏差は, 男児が3 37人±2 10人, 父世代は5 2人, 祖父 30人±2 1 ‐ ‐ ‐ . 世 代 が4 85人 ±1 79人 で あ り, 女 児 が3 16人 ±1 57人, 母 世 代 が3 94人 ±1 38人, 祖 母 世 代 が4 37人 ±1 79人 ‐ ‐ . ‐ ‐ . ‐ ‐. であった. これらにより, 現代の子どもの遊び集団 は小規模になっていることがうかがえた. 7. 三世代における学校が終わってからすることの変化. 放課後の外遊びと室内遊びの時間については, 前述の4項の通りであるが, 現代の子ども世代の放課後の 生活はどうなっ ているのか, その過ごし方の傾向について比較する. 表7は, 放課後の過ごし方について, 「学習塾・家庭教師 」, 「お けい こ ごと」, 「ス ポー ツ少 年 団 ・ ス ポ ー ツ教室」 などに時間を使うことがあったか, なかったか, その頻度はどの程度かについて示している. 表 7 の( 1 ) 0% で ある に対 し, 父 , 学 習 塾 や 家 庭 教 師 につ い て は, 「あ っ た」 とい う 回 答 が, 祖 父 母 世 代 で5 .. 4%, さらに子 ども世代では17 母世代では, 10 4%と, 約5%ずつ上昇の傾向を示しており, 三世代間で有 . . 意 な 差 (ズ2・p<0 001 ) が 認 め ら れ た. そ の 日 数 につ い て は 差 は 認 め ら れ な い も の の, 三 世 代 と も に844 . ~87 0% で あり, 週 に1 ~ 2 回 が 最も 多 い. ‐. 表7 な. 子ども世代 親世代 祖父母世代. 学校から帰ってすること ず あっ つた. 無回答. 221. 46. 0. 82 8 ) ( ‐. 17 2 ( ) .. 0 0 ( ) ‐. 、 し い. 274. 32. 2. 308. 10 4 ( ) .. 0 6 ( ) .. 10 0 0 ( ) .. 277. 15. 8. 300. 92 3 ( ) .. 5 0 ( ) ‐. 2 ( .の. 1 00 0 ( ) . 合 計. 週1~2回. 3~4回. 子ども世代. 40. 5. 1. 0. 87 0 ( ) .. 10 9 ( ) .. 2 2 ( ) .. 0 0 ( ) ‐. 祖父母世代. 計. 267 100 0 ( ) .. 89 0 ( ) ‐. あった人の回数. 親世代. 合. 5回~. 無回答. 46 100 0 ( ) ‐. 27. 4. 1. 0. 32. 84 4 ( ) ‐. 1 2 5 ( ) .. 3 1 ( ) .. 0 0 ( ) .. 100 0 ( ) ‐. 13・. 86 ( -の. 1. 1. 0. 15. 6 ( .あ. 6 て ‐刀. 0 0 ( ) .. 10 0 0 ( ) ‐ 269.

(11) . 修・大塚美栄子. 及川 勝也・速水. 「 0% で ある の に対 して, 父 2 ) 表 7 の( ‐ , お けい こ ごと につ いて は, あ っ た」 と いう 回 答 が, 祖 父 母 世代 で6. ) が認められ 001 2%であり, 三世代間で有意な差 (%2・p<0 5 1 9%, さらに子ども世代では6 母世代では5 . . ‐ た. 親世代の頃からおけいこ ごとが盛んになっていることがうかがえる. おけいこ ごとの日数については子 15%より高い値を示している. 2 5%, 祖父母世代の11 5 0%と父母世代の1 ども世代では週3~4かい が23 . . . 回数は, 三世代共に週に1~2回の割合が高い. 表7. 学校から帰ってすること 人(%). 燃 ) お0 いこ ごと(ピアノ ・そろ ばん あっ た. 無回答. 合 計. 93. 174. 0. 8 34 ( ) .. 2 65 ( ) ‐. 0 0 ( ) .. 267 100 0 ( ) ‐. な. 子ども世代 親世代. い. 148. 160. 0. 48 1 ( ) .. 9 51 ( ) .. 0 6 ) ( .. 30 8 0 1 0 0 ( ) .. あっ た人の回数. 週1~2回. 3~4回. 5回 ~. 無回答. 300 00 0 1 ) ( ‐ 合 計. 子ども世代. 130 74 ( -の. 40 23 0 ) ( .. 4 2 3 ( ) .. 0 0 0 ( ) .. 0 00 1 ) ( .. 祖父母世代. 親世代 祖父母世代. 273. 18. 9. 0 91 ) ( .. 0 6 ( ) .. 3 0 ( ) ‐. 174. 138. 20. 2. 0. 160. 3 86 ) ( .. 2 1 5 ) ( .. 1 3 ( ) .. 0 0 ( ) .. 10 0 0 ) ( ‐. 15. 2. 0. 1. 18. 3 83 ) ( .. 1 11 ) ( .. 0 0 ( ) ‐. 6 5 ( ) .. 10 0 0 ( ) ‐. 3% で ・ ス ポ ー ツ 教 室 につ いて は, 「あ っ た」 と いう 回 答 が, 祖 父 母 世代 で は4 3 ) 表 7 の( . , ス ポ ー ツ 少 年 団.. 4%であり, 現代の子ども世代がスポーツ活動によく参加し 7%, 子ども世代52 あるのに対し, 父母世代10 . . ていることが分かる. 現代の子どもは, スポーツ少年団・スポーツ教室に二人に「人は何らかの形で参加し ている現状である. また, 回数について は三世代で差はなく, 週に1~2回の割合が最も多い. しかし現代 0%あることが注目される. の子ども世代に, 週5回以上, つまりほぼ毎日という回答が30 . 表7 学校から帰ってすること ツカー・剣道・柔道・スイミング). ) スポーツ少年団・スポー ( 3 な. 270. 無回答. あっ た. い. 0. 127. 140. 6 47 ( ) .. 4 52 ( ) ‐. ・. 0 0 ) ( .. 274. 33. 1. 0 89 ( ) .. 10 ( .の. 0 3 ( ) .. 277. 13. 10. 92 3 ) ( -. 3 4 ( ) .. 3 3 ) ( .. 週1~2回. 3~4回. 80. 18. 5 回~. 、 42. 無回答 0. 19. 9. 4. 1. 6 57 ) ( .. 2 7 3 ( ) .. 1 12 ) ( .. 3 0 ( ) .. 10. 1. 2. 0. 9 76 ) ( .. 7 ( .の. 4 15 ( ) .. 0 0 ( ) ‐. 人.

(12) . 東神楽町における子どもの遊びの変遷に関する研究. 8 学校から帰ってからすること (外遊び, 室内遊びを除く) ・ 平日と休日に分けて, 家庭での過ごし方を世代別に見た. 目立つのは, テレビ視聴時間である 祖父母世 . 代の子ども時代には, 家庭にテレビを所有していた割合は少なかったと思われる. 現代の子ども世代では , 平日も休日も4時間以上みる という回答の割合が高い., 勉強に関しては, 父母世代の 「ほとんどしない」 が平日46 1%, 休日55 5%が他世代より高い割合である. ‐ . お 手 伝 い に関 して は, 平 日 「ほと ん ど しな い」 割 合 が, 子 ども 世 代 で341% 父 母世 代 で334% あり 祖 ‐ , . ,. 父母世代よりも高い割合を示している. 子 ども 世代 にの み, 「一 日 にテ レ ビ ゲーム を どれく らい する か」 と聞い た と ころ, 、「ほと ん ど遊 ばな い」 が, 2%, 休 日25 平 日 で41 8% で あり, 「4 時 間以 上」 の割 合 は, 平 日1 5% にた い し, 休 日12 4% と8 倍 にも ・な っ ‐ ‐ ‐ . て いる.. ま と め にか えて. V. 以上の調査の結果について7点にわたり考察し, まとめにかえる. 1. 三世代における遊びの変容について. 現代の子ども世代における遊びの中で, 他の世代と大きく変化しているのは, テレビゲームの普及であろ う. テ レ ビゲ ーム の出 現 は1983年 頃 の こ と で ある が, 2, 3 年後 には大 き な ブー ム が や っ てき た 10年 程 の , .. あいだにゲーム機器とソフトは進歩, 多種化し, 現在は, 子どもの夏の遊び, 男児の第1位 女児の第2位 , を占め, 冬の遊びでも, 男児第3位 , 女児第2位を占めている. 祖父母の時代から, 男子と女子では遊びの種類が大きく異なるのが常であった しかし今回調査した児童 . のう ち, 「テ レ ビゲ ー ム」 を持 っ て い る 家 庭 が90 70% に及 んで いる こ と か ら, テ レ ビ ゲ ー ム は 現 代 の 子 ど . , も た ち にと っ て, 男 女 共 通 の とて も ポ ピ ュ ラ ー な 遊 び にな っ て いる こ と が 分 かる . ,. また 「テレビゲーム」 も含め, 現代の子ども世代の遊びには夏, 冬, 学校の休み時間等において 「テレ , 「 「 ビ・ビデオ」 「 本を読む マンガ 絵を描く など 」 少人数ででき 」 」 , , , , , しかも広い場所をとらず, 身体を 大きく動かさない遊びが増えていることがうかがえる . さらに, もう一つ, 現代の子ども世代における遊びの特徴として 「外遊び」 という名 で呼ばれる遊びの , 種類ができていることがある. 遊びの種類を調査した中で, 「外遊び」 , 「公園遊び」 など, 本来は場所の名 であっ て遊びの種類ではないものが見られた. 「外遊び」 は, 夏の遊びの男児5位 女児4位 冬の遊びの , , 男女児共に7位にあげられている. 「公園」 という回答は, 夏の遊びのみであるが 男児9位 女児3位で , , ある. 、 このように場所の名前を遊びの名前にした背景として次の三点が考えられる 詳しいことは今後引き . 続き検討したい課題である. ① 戸外や公園での遊びの種類はたくさんあるが, 室内遊びが多様化し 外で遊ぶ時間も減ったことから , , 「 戸外で遊ぶ遊びを 「外遊び」 公園遊び としてまとめ ている 」 , . ② 外遊びの時間が短くなっ ていることと, 一つの遊びに集中することが不得意になってきたために ,÷ 種類の遊びを長く続けず, 短時間で多種の遊びをするようになっ た . ③. 外で遊ぶことが少なく なっ た現代の子どもたちに, 父母たちはなんとか外で遊ばせようと願い 「外 , で遊びなさい」 という言葉を頻繁に使うのではないか.. つぎに, 三世代で伝承されている遊びについて考察する. 夏の遊びでは, 男子は 「野球」 が2から3位に ランク されている. 女子では、どの世代にも 「おにごっ こ」 が6位にラ ンクされている また冬の遊びでは ‐ , 271.

(13) . 及川 勝也・速水. 修・大塚美栄子. 0位以内に入っている. 内陸性の寒さ厳 三世代男女ともに 「スキー」 , 「雪遊び」 が1 , 「雪合戦」 , 「そり遊 び」 しい冬を過 ごす東神楽の子 どもたちは, テレビゲームが流行していても, 現在のところ雪国の遊びを忘れて はいない. 祖父母世代と父母世代でのみ継承されているもののうち, 特徴的な遊 びは, 夏の 「川遊 び」 である. 祖父 母世代と父親世代では第1位であり, 母親世代では5位である. 現代の子ども世代に 「川遊び」 がないのは, 聞き取り調査などから以下4点の理由が考えられる. ① 「プールがなかっ たため, 川で裸になっ て泳いだが, 時々流されてお ぼれる 子が出るなど危険だっ た - -へ行くことを止められていた (松永)」 (窪田)」 , などという話から, 川は子ども , 「金持ちの家の子はj たちにとって楽しいところで はあったが, 危険でもあった. 現在は川原な どへ子どもたち同志で行かな い よう に指 導 さ れて いる.. ② 「昔の川は素堀りであり, きれいだったが, 今の川は汚れており, 農薬などの使用 により魚も減ってき た (窪田)」 ということから川の魅力がへってきた. ③ 「魚は蛋白源だった (住友)」 ということから祖父母世代には, 魚を捕る必要もあって川へ行っていた. しかし現代の子どもは魚を採って食べる必要はなく, 川へも行かない. ④現在, 泳ぎたい人や水遊びをしたい人のために充実した屋内 プールがつくられている. こ」 父母世代や祖父母世代が, 「川遊び」 というときの, それは 「水泳」 , 「魚すくい, 魚釣 , 「水掛け合っ、 もたちは, 父母, り」 , 「石投げ, 石切り」 など, たくさんの遊びの総称である. 現代の子ど , 「ざりがにとり」 祖父母世代がしていたような 「川遊び」 は経験できない状態である. その代わりにプールを利用 した水遊び を体験している. プールは男児の3位, 女児の1位である. 父母世代と現代の子ども世代での遊びの種類について, その特徴を考 えると, 流行を敏感にキャッチ しな がら遊びを広げ, 変化させるように思われる. 父母世代の冬の遊びに, 「プラモデル」 , 「着せ替え人形」 な 0年代に流行したものが入っており, 現代の子 ども世代の冬の遊 びに 「テレ ビゲーム」 ど, 1960年代から7 , た遊びが多い. 男子 「ミ ニ 4駆」 , 「マ ンガ」 など, テレビやコマーシャルの影響を受け , 「テ レ ビ, ビデ オ」 カ ー jリ ー グやテ レ ビ ア ニメ の影 の夏 の あそ びの 「サ ッ カ ー」 , 「バ ス ケ ッ トボー ル」 な どス ポ ー ツ にも サ ッ. 響が見られる. 2. 三世代における遊び時間の変容について. 08で 45 三世代の外遊び時間の平均を比較すると, 男児の平均を1とすると父親世代は1 . , 祖父母世代は1 ‐ 5である. 数字上でい えば, 現代の子ど 1 74 ある. 女児の平均を1とする と, 母親世代 は1 ‐ , 祖父母世代は1 . も世代は, 父母および祖父母世代とくらべ外遊びの時間が短い. しかし, 祖父母世代の方が父母世代よりも 外遊 びの時間が少ないことについては, 祖父母世代は, 遊びの種類の中に 「家の手伝い」 , 「子守り」 と回答 する人がいるな ど, よく手伝いをしていたことが示されている. 5 7 59 次に世代別に室内遊びの時間を比較する と, 男子の平均を1とすると, 父親世代 は0 . , 祖父世代は0 . 60である. 現代の子ども世代の方が, 88 である. また女児の平均を1とすると, 母親世代 は0 . . , 祖母世代は0 父母や祖父母世代に比べ室内での遊び時間が長いということである. つまり, 現代の子 ども世代においては父母や祖父母世代に比べ, 外遊びの時間が減少 し, 室内遊びの時間 が増加の傾向にあることが分かる. また三世代をくらべると, 父母世代の遊び時間が長い. 子 ども世代が, 放課後に取り組む習い事等の種類や時間が増え, 多忙化していることも分かった. 学校から帰ってからする 6 5倍, 事で, 学習塾などで勉強した経験についての割 合を比較すると, 現代の子 ども世代は, 父母世代の1 ‐ 4 4倍である. けいこ ごとについての割合を比較すると, 現代の子 ども世代は, 父母世代の 祖父母世代の3 . 272.

(14) . 東神楽町における子どもの遊びの変遷に関する研究. 26倍, 祖父母世代の10 87倍となっ ている. またスポー ツの教室や運動の習い事については, 父母や祖父 1 . . 9倍, 祖父母世代の 母の時代には, スポーツ少年団などはなかっ たこともあり, その割合は, 父母世代の4 ‐ 12 19倍 で ある. .. 3. 三世代における遊び場所の変化について. 三世代間における遊び場所の大きな変化は室内遊びの増加である. 兄弟姉妹が多かった祖父母世代におい ては, 「家にいるとうるさいからそとであそべ (桑原)」 と言われ, 外遊びの割合が多い. 室内遊びは, 祖父 が0 0%, 母 が1 3% で ある. 父 母 や 祖 父 母 世 代 の 遊 び 場 は 主 と して 「空 き 地」 と 7%, 祖 母 が6 7%, 父 が0 . ‐ ‐ .. 「山川, 田畑」 であり, 現代の子 どもの遊び場は 「公園」 の割合が高い. これらのことから, 東神楽の現代の子どもたちは 「家の中」 や 「公園」 で遊ぶ子の割合が高く, 自然的な 環境, 遊び場で遊ぶ子の割合が低いということができる. 4. 三世代における遊び仲間の変化について. 「中学生くらいから小学一年生までが, ガキ大将に先導されて行動し, けんかもあっ たが仲裁し, 小さい 子の面倒を見ながら遊んだ (窪田)」 , というような風景は, 昔のものになってしまっ たようである. 現代の子ども世代は同学年で遊び, 行動するのが当たり前で異年齢の子どもと遊ぶ機会は減少している. また, 遊び集団の規模でも, 現代の子ども世代は多くて4人ほどであり, 祖父母, 父母世代と比較して小規 模となっ ている. 少子化の反映と子どもたちの習い事が多い中で, 友だちと遊ぶ時間を調整することができ ないのかもしれない. 「遊ぼう」 と声をかけるのではなく, 「遊べるかい」 とたづ ねる現代っ 子の放課後の様 子が目に浮かぶ. 先行研究・ 「山梨大学, 中村の研究」 との比較. 5. 中村らは, 「山梨県における子どもの遊びの変遷に関する研究」 のなかで, 現代の子ども世代, その父母 世代そして祖父母世代という三代を対象と した質問紙法による調査から, 山梨県の子どもの遊びや遊びの成 立要因の変遷を追究し, 以下の8点にわたる結果を報告している. 現代の子どもの遊びは, 父母や祖父母の世代が子ども時代に行った遊びと異なっている. 2) 祖父母の世代から父母の世代へは, 多くの遊びが伝承されていたことがあきらかになっ た . 1). 現代の子ども世代の遊びには, 父母および祖父母世代にはなかった室内遊び, または 「フ ァミコン 遊び」 などの受け身的で一人でもできるような遊びが多く存在している.. 3). 4) 自然との関わり, 遊びの中での創造性と工夫, 遊びのルールや遊び方の伝承といっ た 「遊びの中に 含まれる遊びの要素」 は, 現代の子ども世代において十分に経験されていない. 5) る.. 現代の子ども世代においては外遊びの時間が減少している一方で, 室内遊びの時間が増加傾向にあ -. 現代の子ども世代においては, 遊び場所が室内へと移行しており, また自然的な遊び場が少なく, 戸外でも人工的な場所に限られている.. 6). 現代の子ども世代は異年齢集団で遊ぶことが少なくなり, 遊び集団の規模も小さくなっている. 8) 遊びの成立要因としての 「遊び時間」 , 「遊び場」 , 「遊び仲間」 は, 父母の世代, 祖父母の世代, 現 7). 代の子どもの世代の順に充足されていた. これらのうち, 1から7までについて本研究と比較して みた. 2については, 東神楽では, 「冬の遊び」 として4種類の遊びが男女共に三世代で伝承されている点が特徴的である. しかし 「夏の遊び」 , 「学校の休 273.

(15) . 及川 勝也・速水. 修・大塚美栄子. み時間の遊 び」 では, 祖父母世代から父母世代へは多くの遊びが伝承されている が, 現代の子ども世代へは 伝承されていない. その他の項目については, 東神楽においても山梨県の調査と同じような傾向を示してい る.. ) において 「子どもの遊びは ①戸外で②集団で③身近な また, 深谷は, 「子ども世界の遊びと流行」 2 , , 道具を利用 して④持続的集中的に遊ぶ子ども型の遊びから, ①室内で②一人で⑧商品に依存して④軽く熱中 せずに遊ぶ大人型の遊びへと転換を遂げたのだと思われる」 と述べている. 東神楽の子どもたちは, 「外遊 び」 という名で, いくつかの遊びを屋外で短時間行っているのであるが, この呼び名が出てきた背景に, 現 代っ子が飽きやすく, 次々と遊びを変えて遊ぶため, 一つの遊びを長時間熱中して行わないからだとすると, 東神楽の子どもたちも, 深谷が述べている大人型の 「遊び」 に転換しつつあるのかもしれない. 6 各世代の東神楽っ子像および 「ふれあいを大切にする活動」 について 1) 祖父母世代が子どものときの東神楽っ子像. 祖父母世代が子どもだっ たときには, 兄弟姉妹が多く, 戸外でさまざまの年齢の子が混じって大勢で遊ん でいた. 当時, ものは豊かではなく 売っ ている玩具も少ない. そのため自分たちで遊び道具を工夫してつ くることもあった. 放課後は 「子守」 , 「手伝い」 などで忙しく, 遊び時間は十分ではなかったであろう. 親もまた自分の仕事で忙しく, 子どもたちの相手をしてやる状態ではなかっ た. 「ただ, こういう話をする とみんな暗い, 不自由なイメージを持ちがちだが, 当の子どもたちはす ごく明るかったし, 特別ひがんだ気 持ちもなく, べつに不自由だとも思っていなかった (桑原」 という言葉から, 当時の子どもたちもそれなり に充足していたことが分かる. また男女の遊びについて, 「男は男の子で遊び, 女は女の子同士で遊んだ (窪田才)」 の言葉から, 男女の 遊びが分けられていた時代であったことが分かる. 2). 父母世代が子どものときの東神楽っ 子像. 父母世代が子どもだっ たとき, テレビが家庭に普及 し, 流行をキャッチしつつ遊 びを拡げていっ た. 物質 的に生活が豊かになるにつれ, 家の手伝い時間が減り, 習い事をする子が増えた. 遊びの時間は長くなった. テレビからの影響を受けた遊び, 「川遊び」 に代表される自然を相手とする遊び, 伝承された遊びなどが混 在しており, 三世代の中では, 時間的に最もよく遊んだ世代である. 3). 現代の東神楽っ子像. 戸外で遊ぶことが少なくなり, 室内遊びの時間が増加している. 室内での遊びでは, 一人とか少人数での 遊びが主流となり, 人気が高いのはテレビゲームである. 屋外での遊びには, 安全な公園など人工的な空間 や自宅の庭などに限られる. また, 学校から帰ってからは, 半数以上の子が 「お稽古事」 や 「スポーツ活動」 に従事しており多忙である. 少子化とあいまって同学年で少人数の遊びを行っている. 玩具はつくるもので はなく買うものであり, テレビゲーム類は9割以上の家庭にある. しかし, 多忙ななかでも 「よく遊び, よ く学べ」 を実践している. 4) 「ふれあいを大切にする 活動」 について 聞き取り調査の中では, 「今の子は発言に臆するところがない (桑原)」 , 「小さいときからのびのびと育て られている (住友)」 , 「恵まれていて幸せだと思う (桑原)」 という意見もあるが, 今の子どもたちの成長に 関して憂いを持つ意見もある. 「忍耐力の低下」 , 「自己中心的」 , 「応用動作がきかない」 , 「親などが干渉し 274.

(16) . 東神楽町における子どもの遊びの変遷に関する研究. すぎて自由な行動の芽を摘んでしまう」 などである. 今の子どもたちについての, このような意見が個々に語られても子どもたちには伝わらず, その成長には つながらない. どこがどのように変わったのか, 今は本当はどうなのかについて見直し, 互いが交流し語り 合われることが大切であろう. 東神楽町立H校には, 全国でも珍しい組織が誕生している. さまざまなとこ ろでお年寄りとの交流を深め, 学校の中だけでなく, 地域全体で子どもたちを育てようとする試みである. PTAならぬGTAという名称で, Gはグラン ドファーザー, グラン ドマザーをあらわす頭文字. 「祖父母 と先生の会」 ということである. 「祖父母」 は, 「東神楽中央ふれあいクラ ブ」 の人たちである. その活動と しては, さまざまな学校行事への参加, 授業などの講師の役目もある. 学校農園, 苗植えの指導, 昔の遊び の指導, 餅つき集会の実施など, 東神楽の昔の生活や遊び, 暮らしの知恵などを学ぶ機会となっている. 始 まったばかりの試みであるが, 生活や遊びのなかでのふれあいが少なくなっている今の子どもたちに, 人と のつきあいかた, 大勢で遊ぶ楽しさを学ぶなどの良い機会になっている. とくに遠距離通学者が多く, 通学 バスで帰宅するとひとりになってしまう子どもが多い東神楽地区において 意義ある活動といえるであろう , . 本研究では, 現代の子ども世代, その父母の世代, 祖父母の世代という三つの世代にわたり同様の質問項 目による調査を試みた. 従って父母および祖父母の回答は対象者の子ども時代を振り返って記入されたもの である. また子どもたちは, 一年から六年までおり, とくに一年生は遊びの経験も少なく, アンケートへの 記入もむつかしい面があった. 回答時における担任の指導が一つのポイ ントであり, データとして活用でき るために配慮が必要であった. この調査研究によって子どもの遊びの変遷の全容を解明できるものではない . さらに縦断的な調査や聞き取り調査などが必要であろう . 小学校においては, 担任教師などが子どもたちと遊ぶとみんなでまとまって遊び, 子 どもたちだ けで遊ば せると少人数でばらばらに遊ぶという傾向がみられる. どのような遊びにおいても 共通して言えることは , , あらゆる感覚を働かせ, 全身で生き生きと活動することの大切さであろう 現代の子どもたちは 多様な遊 . , びの経験が少なく, 室内遊び, 少人数の受動的な遊びに偏りがちである 遊びが子どもたちにとっ て 単に . , 楽しいだけではなく, 成長に大切なものであると考えるとき, 教師の側からバランスのとれた遊びを行うよ う指導することが必要な時代であるように思われる. この調査を行っ てから3 .年が経過した. 子どもたちの遊びには, さらなる変化, つまりからだを動かさな い方向への変化が生じているように見える. それが望ましい方向であるかどうか, もう一度考え 対策が必 , 要であるように思われる.. 本研究に際し, 東神楽町忠栄小学校長谷尻提, 東神楽小学校長安友進市をはじめ諸先生方そして祖父母, 父母の皆さんに御協力いただいたことを記して謝意を表したい. 本稿は, 平成9年度本学大学院研究科修士論文 (及川勝也) を再構成したものであることを付記する . 参考・引用文献 1) 仙田 満 子どもと遊び-環境建築家の目-岩波新書 p1 6 61992 ‐ 2) 深谷昌志・深谷和子 子ども世界の遊びと流行 大日本図書 pp .1~7 1990 . 3) 荻野谷慶記 街から消えた子どもの遊び 大修館書店 1 9 9 4 . 4) 早川隆志 あそびがすべて イタズラ村の子どもと大人たち 教育と情報7:pp ‐8~131994 5) 近藤充夫 6) 浅 見俊雄. 子 どもの遊びの現状と意義. 体育の科学 45 -5 pp358~3621995 ‐ 子 ども を丈夫 に育てる-運動と スポーツのすすめ- 体育の科学 45 356~3571995 ‐5: pp‐ . 275.

(17) . 及川 勝也・速水. 修・大塚美栄子. 9 2 7 7) 柴谷久雄編著 遊びの教育的役割 勤草書房 1 ‐ 121~1261994 8) 新開谷央・速水修 スポーツと子ども 北海道教育大学公開講座委員会編 「子供たちの風景」 所収 pp. . 263~2861996 禁明書房 pp ‐ . 77~811994 中央法規 pp . .. 9) 深谷昌志. 明治から平成-子 どもの生活史. 10 ) 名和秀雄. 子 ども の目が輝くとき. 151~1571994 山梨大 学研究報告4 4 4:pp‐ ) 中村和彦・深田紀久美 山梨県における子どもの遊びの変遷に関する研究 山梨大学研究報告 1 1 . ) 中村和彦 12. こんな に変わ っ た子 どもの遊 び. 教 育と情報7:pp .2~7 1994 ‐. 7 ~ 2 41991 1 ) NHK世論調査部編 現代小学生の生活と意識-NHK世論調査-明治図書 pp 1 3 . ‐ 東神楽町百年史 pp ‐3~241994 . ) 堀口喜三郎編纂 東神楽町史 pp 1 5 . .3~8 1973 ) 東神楽町 14. 35~511994 16 ) 14 ) に同じ pp ‐ .. 0 0年記念誌 pp 9 0 ~ l o ll993 1 7 ) 東神楽町企画課 東神楽町開基1 ‐ .. 以上. 276.

(18)

参照

関連したドキュメント

731 部隊とはということで,簡単にお話しします。そこに載せてありますのは,

北海道の来遊量について先ほどご説明がありましたが、今年も 2000 万尾を下回る見 込みとなっています。平成 16 年、2004

この条約において領有権が不明確 になってしまったのは、北海道の北

今回の調壺では、香川、岡山、広島において、東京ではあまり許容されない名詞に接続する低接

に関連する項目として、 「老いも若きも役割があって社会に溶けこめるまち(桶川市)」 「いくつ

 英語の関学の伝統を継承するのが「子どもと英 語」です。初等教育における英語教育に対応でき

   遠くに住んでいる、家に入られることに抵抗感があるなどの 療養中の子どもへの直接支援の難しさを、 IT という手段を使えば

子どもたちが自由に遊ぶことのでき るエリア。UNOICHIを通して、大人 だけでなく子どもにも宇野港の魅力