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離散確率論における諸問題への母関数によるアプローチ

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Academic year: 2021

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(1)離散確率論における諸問題への母関数によるアプローチ 教科・領域教育学専攻. 自 然系 コ ース. M0 7 19 2 J 頓  田  幸  平. 1 研究の背景と動機. 2 論文の概要.  筆者は今、小学校もしくは中学校の数学の教員. 2.1 離散確率論. を日指している。.  筆者が学部生の時は、主に小学校中心の学校教.  1章では、本題を述べるのに必要な基本概念を定 義する。本研究のテーマである母関数は、確率変. 育を学んできたが、大学院では教育のことも学ひ. 数の分布、平均・分散を統一的に導く有効な基本概. っつ、自分の数学における専門牲を高めたいと思. 念の一つである。そこで1章では、まず確率変数. い、数学の専門を学ぶようにした。数学の中でも、. 筆者が今まで数学を学んできた経験から、確率論 について非常に興味を持っていた。興味を持った. の平均.分散を定義する。さらに標準偏差の定義、. 確率変数の独立性の定義を述べ、それらの性質を あげ証明も与える。またこれらの基本概念は、高. と言うことは、確率論について疑問に感じ、悩ん. 等学校の確率論においても学ぶべき内容になって. だこともある。それは確率論の問題を考察するに. いる. あたり、解答が導き出せた問題でも、問題の条件を. 少し変えると、どのように解答を導き出せれぱよ. 2.2 確率母関数. いのか分からず、悩むことがあった。. 2章では、確率母関数の定義を述べ、さらにそれ.  そこで、筆者は大学院で確率論を学んいくうち. らの性質をあげ証明も与える。. に、母関数という新たな基本概念を学んだことで、. 確率論の問題を考察する一つのアプローチとして、. 2.3 確率母関数によるアプローチ. 有効ではないかととらえ本研究の研究テーマとす ることにした。.  3章では、母関数によるアプローチがいかに有効 であるかを示すために、次の.  また、平成21年度から学習指導要領が移行され、.  1.3人の出会い 2.4人の出会い. 小学校中学校の確率論に関わる単元がより詳しく. 盛り込まれた。そのため、確率論においてより身.  4.ワルデクレーブの問題. 近な題材から児童・生徒が興味を持つような授業が. 展開できるよう工夫する必要があると筆者は考え ている。.  さらに筆者は、算数・数学の授業において、.  3.4人の出会い(日常編).  の4つの問題について考察する。  §3.1では「確率論へようこそ」(ブロム,0.,ホ. ルスト,工.,サンデル,D.著)《参考文献1》の r三角形のコーナー」という問題を考察する。. Mα肋emα向。αを教材として取り入れた授業が役立 つのではないかと思い、本研究ではM一α肋emα批。α. を利用した考察も積極的に取り入れている。.  §3.2では、§3.1で取り上げたr3人の出会い」の. 問題を、さらに拡張するため、「4人の出会い」に すると平均.分散はどのように変わるのか筆者が興 味を抱いたことから考察する。. 山394一.

(2)  §3.3では、§3.2「4人の出会い」の問題から条件. 要をより一層理解してもらい、読者に興味を抱い. を変えた場合を考察する。ここでは、「4人の出会. てもらうことである。またMα肋舳。批。αのプログ. い」の問題を基に、条件をより身近な場合で置き. ラミングを活かすことで、小学・中学・高等学校の. 換え、§3.2で考察した結果と比較す乱. 授業の計算補助や、視覚化により問題を理解する.  §3.4では、r確率論へようこそ」《参考文献1》の. など様々な場面において応用できるのではないか. 『ワルデクレーブの問題」という問題を取り上げ考. と考えている。. 察する。この問題の解決にあたっては、「級数によ るアプローチ」と「母関数によるアプローチ」の2 通りの方法で解答を導き出している。  ここでは、§3.2の「4人の出会い」の問題と、§3.4. の「ワルデクレーブの問題」を載せておく。. 3 研究の成果 3.1 まとめ  確率変数の平均や分散、またそれぞれの分布を 求めるにあたり、確率分布を求めることが困難な. 【4人の出会い】の問題. 場合とはどのような場合なのか、身近な題材を基. 4つの都市があり、はじめにそれぞれの都市に人. に、見出すことができたのではないかと筆者は考. が1人ずついる。. える。そして、平均や分散、それぞれの分布を直. 時間が1進むごとに4人の人たちは、自分の今い           1 る都市以外に、等確率一で移動する。           3 このとき、初めて4人が1つの都市に集まるまで. 接求めるのが困難な場合、確率論における一つの. 題の解決に至ることができた。これにより確率母. の時間の平均と分散を求めたい。. 関数の有効性を示すことができた。. 基本概念である確率母関数を応用することで、問. 【ワルデクレーブの問題】. 同じ技量をもったr+1人の人たちが並んでいる。. 3.2 今後の課題. まずはじめに、1番最初に並んでいる人と2番目.  本研究では、主に2題の問題を取りあげている. に並んでいる人が勝負を行い、勝った人は次に並. が、今後、より身近なところから確率の問題をさ. んでいる人(3人日の人)と同様に勝負をする。. らに見つけだし、母関数によってアプローチして. 一方負けた人は、並んでいる人たちの最後に並ぶ. いくように考察したいと筆者は思っている。そし. ようにする。. て、確率母関数によるアプローチが数学に限らす、. このゲームは、ある人が連続してr人に勝ち続け. 日常の場面でどのように利用されているのか、利. るまで勝負が行われる。ゲームが終わるまでに勝. 用されていくべきものなのか調べる必要があるの. 負した回数wの平均を求めたい。. ではないかと考える。.  また本論文に、Mα肋emα物αを使って問題の概. 2.4 Ma舳ematicaを利用して. 要を説明したことから、算数・数学の授業におい て、MIα仇emα挽。αを教材として利用した授業案を.  4章では、§3.2で取り上げた「4人の出会い」の. 問題を実際にシュミレーションする。このシュミ. つくり、実際に教育現場で実践していきたいと筆 者は考えている。. レーションのプログラムは、M’α肋em棚㎝を活か して記述した。. 主任指導教員 渡辺 金治.  このシュミレーションを本論文に載せる筆者の. 指導教員 藤原  司. 意図は、身近な問題を視覚化することで問題の概. 一395一.

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