弾性平板の静的・動的解析理論に関する二,三の考察
―Reissner理論およびMindlin理論の修正―
平島健一 根岸嘉和(昭和56年8月22日受理)
Some Considerations on Refined Static and Dynamic
Theories of Elastic Plates
-A Modification of Reissner's and Mindlin's Plate
Theories-Ken-ichiHIRASHIMA YoshikazuNEGISHI Abstract In plate bending problems, it is well known that the effects of shear deformation on rectangular and circular plates are studied by the use of Reissner’s theory, while the effects of shear deformation and rotatory inertia on dynamic rectangular and circular plates are studied by the use of Mindlin’s theory. Their theories have been used with almost strict separation for the cases of static and dynamic plate problems. But, their theories are very similar for almost level of their formulation process with exceptions pf difference of shear correction factors and neglection of the terms of time derivatives. The first purpose of the present paper is to propose a refined theory considering to shear deformation, rotatory inertia and thickness normal stress of plate. The second purpose of the paper is to give an account of the modi丘cation of Reissner’s and Mindlin’s plate theories・
1.まえがき
平板理論の高精度化を目指した論文が近年かなりの 数提案されてきており,著者らの一人もその試みの幾 つかを発表したが1)・2),また,文献3)では各種のせ ん断変形を考慮した平板理論の特質を具体例を通して 検証を行っている。平板理論の高精度化への指向は, しかしながら,勢い基礎関係式が必然的に複雑になら )ざるを得ない一面をそなえていることは否めない。他 方では複雑さを避けて,ある程度の理論的簡明さを保 持させたまま,中等厚程度の平板(moderately thick plates)に対して有効な適用理論として,古典平板理 論にせん断変形の影響を考慮すること(あるいは,動 的な場合にはせん断変形と回転慣性の影響を考慮する *福島工業高等専門学校 土木工学科 講師 (現在,文部省内地研究員として山梨大学に滞在中) こと)の重要性が強く指摘されている。このうち,前 者はReissner理論4∼6),後者はMindlin理論7)・8) としてよく知られ,それらを適用した計算例も多数な されている。これらの理論はKirchhoff・Loveの仮定 をもとにした古典平板理論の第1段階の改良理論であ り,古典論での境界条件とは異なり,無理のない形で 力学境界条件をとり込める点ならびに,中等厚程度の 平板に対しては3次元弾性厳密解とのある程度よい一 致性が確認されている。 ところで,上述のごとく,共にせん断変形の独立性 を基本的に採用した第1段階的改良理論にもかかわら ず,静的な場合にはReissner理論,動的な場合には Mindlin理論というように,時間項の考慮の有無に よって両者の使い分けが歴然となされていることにF 迷いと,それらの両者の個々の理論の理解という繁雑 さが生じる。勿論,静的な場合と動的な場合のいわゆるせん断補正係数の両者の差はやむをえない面はある が,その差異はともかく,できれぽ両者を融合させた 理論の導出が望まれる。 本論文では,このような事情を踏えて,最初に述べ た高精度化への模索とは異なり,この第1段階的改良 理論の範囲内で,両理論の修正と統一を試みようとし てまとめられたものである。なお,両理論への統一 化に関連してもう一つのせん断変形理論として著名な Ambartsumyan理論9)との関係についてもここで触 れられる。 なお,本文で対象とする平板の形状は矩形および円 形の場合であり,前者に対しては座標軸と異方性の主 軸が一致する直交異方性ならびに等方性について,ま た後者に対しては極異方性および等方性について,そ れぞれの基礎式を提示すると共にReissner, Mindlin 理論との関連が述べられ,本文の結果を特殊すれぽ, それぞれの理論に帰着することが示される。 〉”$ 2.Reissner理論およびMindli皿理論の概要 Reissnerは1944年および1945年の論文4)・5)で古典 的平板理論を拡張し平板のせん断変形の影響を考慮す ると共に,板厚方向の直応力azの影響も部分的に取 り入れた新たな理論を提案した。同論文中では無限板 の端面に曲げ,ねじり,せん断荷重を受けた問題,純 曲げを受けた円孔を有する平板問題および端面にねじ りを受ける問題が取り上げられ,古典理論での結果と の比較検討が行われ,後に弾性厳密解との検証により この理論の有効性が確認された。また,それに続く 1947年の論文6)でも幾つかの興味ある問題が取り上 げられている。 他方Mindlinは1951年の二つの論文7)・8)によって 梁問題におけるTimoshenko理論に対応する,せん 断変形と振動中に生じる回転慣性の影響を考慮した平 板理論を構築した。その中ではReissnerの立場とは やや異なって,変位場のみの仮定を出発点として3次 元弾性論から新しい基礎方程式を導出したが,そこで は面内変位u・、,・,Uyの板厚方向座標zに1次比例す るという仮定から,必然的に生じる板厚方向(面外) せん断ひずみγxz,γ解(したがって面外せん断応力 丁.・’z,τ,J・)が板厚にわたって一定値になることに対す る補正として補正係数κ2を導入し,この係数が動 的な考察(具体的には無限長平板のthickness・shear vibrationに対する厳密解の振動数に一致するように π2 定める方法)によってκ2=一、≒0.822であることを 示した。なお,この値は対象とすると平板のポアソン 比には依存しないものである。Reissner理論ではこ の係数κ2に対する値として・2−9≒・・833となって おりその差はわずかしかない(その他のκ2に対する 結果もまとめて付録AのFig. A−2に示してある)。 ただし,後でみるようにMindlin理論には平板の上 下表面上に作用する外荷重qは表面荷重条件から形 式的に考慮されているものの,この理論で静的問題に 限定した式は上記の補正係数に対する差異は除外して も,明確な差異があり,また数多くの適用例から静的 な問題に対してはReissner理論を用いるのが通例と なっている。他方Reissner理論では動的な項が考慮 されていないことから,せん断変形(と回転慣性)を 考慮した平板の振動・波動問題に対してはMindlin 理論が汎用されているのが現状である。また後でみる
ようにAmbartsumyanは静的・動的な問題を対象
とした理論式を提案している*が,そこでは,変位場 の仮定に実質的に板厚方向座標の3次までの変化を考 慮した理論展開であり,また定式化がすべて異方性平 板問題に限定され,それの特殊化した等方性板につ いての具体例が一例も提示されていないためこれと Reissner, Mindlin両理論との明確な差異と特質が言 及されていないのが現状である**(なおAmbartsu・ myan理論の修正理論に関する論文1)も参照のこと)。 このように両理論に使い分けがなされるに至った大 きな原因はMindlin理論において,残念ながら板厚 方向直応力azの分布について何らかの考慮がなされ ていないことに起因するものであり,したがってこ のazの適切な考慮によって,本論文で,修正された Mindlin理論を提示すると共に,この修正理論に対 しReissner理論はその特別な場合(すなわち動的な 項を無視した場合)に帰着することを次節で示すこと にする。 3.理論式の誘導 §3.1 矩形平板の場合矩形板に対してReissner理論およびMindlin理
論を適用した論文として,例えば,文献12)∼15)お *Ambartsumyanの著書9)にはxに関する関数形 については一応任意関数f(2)とした理論の定式 化が基本としてなされているが,ここでは具体的にzの3次形式を採用した結果のものを対象と
して議論を進めてゆくことにする。 **文献(Medwadowskiの論文10))もやや異なるも ののこれと同種のことが指摘できる。一19一
叱
/搾
z
x’→
Fi9.1 Geometry of rectangular plate and rectangular Cartesian coordinate system@,ツ, Z). よび16)∼20)が列挙される。 まず,出発点としてFig.1のような直交デカルト 座標系(x,ツ,z)を考え, Reissner, Mindlin両理 論に共通する変位場の仮定: ll:霊㌘)’u’1=ze?y(c, y,t)’}(・) を設定する。すなわち,面外方向変位(たわみ)は板厚 方向座標Zには依存せず厚さ方向に一様とし,面内 変位はzの1次関数で表示できるとする。したがっ て,Bx,吟はそれぞれX, y方向の中央面に対する 法線の回転角を意味することになる*。古典平板理論 はKirchhoff・Loveの仮定(すなわち,平面保持の 仮定およびaz=0の仮定)から式(1)のB.・’, B’yを β,,,=−w,ω,β,」=−w,7J (2) ’t と設定したものに相当する。なお,コンマの後の記号 はその記号の座標に関する偏微分を意味するものとす る。 (A)直交異方性平板 ここでは座標軸と直交異方性の弾性主軸が一致する 次のような構成関係式を仮定する。{ii}一ぽi訳1ヨ・
{liヒ1:蕊}患}
(3) より,ひずみ成分は,導入された変位係数ω,B・:, By を用いて次のように求められる。 ε諺=晦,澱=zβx,:k’ εy=Uy, IY=zβ?J,?J εz=Uz, z=0 γ据=Uy, z十u.7,?J == By十w,?」 γ.・ez=u:i,, z十Uz, x=βω十uり,.z’ γa・ 7J=Ux, y十u?J, x=z(βx, y十βy,.T) (4) なお,古典論の変位関係式(2)は式(4)中の7’xz,γ・」Z を零に拘束することによって得られた関係式に等価な ものである。 さて,ここで式(3)の第3式より 烏一一嘉(C13ε・+C23ε・y)+毒・ (5) を求め,式(3)の第1,第2式に代入整理すると:ll簿∼:瞠:購1:}
(6) が得られる。なお式(6)において(4)の結果を代入整 理すれば次式となる。 :1二ll::llii:lll::ll:1:遺::} ここに,1::::::藁ご司
(6)’ (7) である。Reissner理論では断面力の段階でazの効果 が考慮されるものの,面内応力の式(6)または(6)tの 段階では断面に沿って非線形な分布をするa・の考慮 がなされない*。Mindlin理論ではこの式および後出 の式(13)においてax=az(1)==Oと設定した形になる。 ところで上式中のa・は板厚方向の直応力の値であ り,一般に運動方程式:∫臓鶯:諜} ⑧
を満たすように定めるか,仮定するのが実際上の精度 線形の運動学的関係式(ひずみ一一変位関係)と式(1) *1944年のReissner論文4)1こはこのことに関連した *エネルギー的な考察5)から言えぽ,後出の式(9)な いし付録Aの式のような面外せん断応力の仮定と 整合するためには,ωは板の中央面のたわみではな く,板の中央面に対する板断面上のすべての点のた わみUxの板厚にわたる重み付き平均のたわみであ り,βv,β,yは法線の回転角そのものではなく,等 価な値であると考えるべきである。 簡単な指摘がなされているが,それ以降の論文では 何ら触れられていないし,考慮されていない。ただし・面内直応力は…警吻一警の形で計
算するため,Mx, Myの中でとり込まれたazの影 響が間接的平均操作を経て考慮されていることには なっているoよい結果が得られることが幾つかの数値例によって実 証されている1)・3)・12)・13)。その最も初等的なものは板の 上下表面の荷重条件を満たす面外せん断応力τ銘,τ,」Z
を2の2次分布:
::::郭鵠:{}⑨
に仮定し,これと式(8)3および式(1)3ならびにFig.1 のような板上下面での荷重条件: ・==一一P一でa・一…一一9で・・・(・・)
から,次式で与えられるaaの分布式: ら一一 o2一㌣+(穿)3}一書{傍)−4(f)3}pw・tt (11) を用いるものである。これ以外の5次分布あるいは三 角関数による分布のもの,ならびにそれらの板厚方向 に沿う分布形については付録Aに示した。 後で必要となるためazのzに関する1次モーメン トをとり板厚にわたって積分した値は h a・(1)一轤Qμ…4・一・一㌃一(・2)
−2 のようになる。また後でみるように,Reissner理論 では式(11),(12)における動的な項を無視したもの になり,Mindlin理論では式(11),(12)を無視した ものに相当する。さて以上の結果から,断面力を式 (6)’,(3)2および(4)を用いて計算すると最終的に以 下のようになる。 h砥一
轤Q^畑・一(K1』+K12β…」)
2 +念・・(1)・ M・」 ・=S…. d一霊(K・2 B・:, .x’ +K22 S・,の +念ら(1)・ 砲一∫司ゐ一釜C66(鋤+β〃,の, 9・十d・一・・hC・・(婦・の・ 2・一∫・唖一・・んC・・(w,7J十βy), (13) ここに,σ・(1)は式(12)で計算した値または付録A に示したような値をとる。なお,式(13)4,5に導入さ れたいわゆるせん断補正係数κ2は§2でも指摘した ように,Mindlin理論においては線形の面内変位仮 定から導入される面外せん断ひずみγxz,γ騨の,板 厚にわたる一様性を補償するために無限平板に対する 3次元動弾性論でのthickness−shear vibrationの振 動数と一致させるようにして定めたκ2=π2/12を用 いている (ここで対象としている直交異方性の場合 も,次の等方性の場合も共にこの値となる7)・8))。他方 Reissner理論では,板厚にわたる面外せん断応力の 2次分布の仮定から自動的にκ2=5/6として求めら れる。次に式(8)3を板厚hにわたって積分,および (8)1,2に2を掛け板厚にわたって積分し,板上下表 面での荷重条件式(10)を考慮すれぽ次式のような周 知の断面力に関する運動方程式が求まる。y二㌶藩鶯ll}(8)t
この式に式(13)の関係を代入して整理した結果は, 最終的に次式のような変位係数W,fi、v,β・Jに関する 支配方程式となる。 κ2hCss(w, xx十βx’,の 十κ2h C44(W, IJ?J十βy,?J)十q=Phω, tt Io{Knβ,,,跳十(Kl 2十C66)βy, x?」 十C66β.,・, tJ?」}−2κ2 h C55(w, rv十β.の +念ら(1)一・輌・ Io{K22βy, Y t」十(Kl 2十C66)β,z’,:,J .Y 十C66β11,ω紺}−2κ2 hC44(w,?J十β,J) +ε㌃・・(1)−P… By,・・ ここに, あってIo=h3/12の値をとる。 (14) Ioは単位幅当たりの断面2次モーメントで この式においてaz(1) を零とおけぽ直交異方性のMindlin理論8)に・a・(1) として式(12)を採用すると共に動的な項をすべて無 視すればReissner理論の直交異方性板への拡張理 論15)に一致する。またσ・(1)として式(12)を採用し たものはAmbartsumyan理論に基本的に一致する*。 (B) 等方性平板 上記の(A)で得た結果において,弾性定数G1を 次式: 61:::::6::1+2’” Cl2=C’3==C23=Z’ }(・5) ここに, ㌔+。;ξ一2。),・−G−2(E (151+レ))t *ただしAmbartsumyanの著書9)では動的な項を考 慮した場合のσ甜,殉の式および曲げモーメント M、v, M?1に対する式の導出法についての記述に誤 りがある。一21一
と置きかえてやればよい。Eは弾性係数,レはポアソ ン比である。したがって式(7)の材料定数瓦プは今 の場合次のようになる。 E , K12=レK (16) Kn=K22・=K= 1−v2 断面力としての曲げ,ねじりモーメントおよびせん断 力は次のようになる。 レ M・=D(β・…O’+・β・・?」)+了=v・・(1)・ M・−D(β・,・+・刷+、L。ax(1), 晦一丁(・一・)D(β・,・・J+励・ 9x=κ2Gh(w,x十βx), 9y=κ2Gh(ω,y十βy). ここに, (17) D=Kloは平板の曲げ剛性(flexural rigi・ dity)とよばれるものである。 w, B・’,βyで表示した 式(14)に対応する基礎方程式は κ2Gh(72w十βx,ω十βy,?J)十q=ρhω,tt 穿{(・一〃)7・酬1+・)(β・・…’+β・, y)} 一κ2Gh(w, x十βx) =ρ lo Bx, tt− y az(1), x 1−v Z{(・一・)7・β・+(・+・)(B・, a’+β・J…)} 一・2G輌輌)一・輌・・一コ≒の・1・,?」 (18) ∂2 ここに,72は2次元のLaplace演算子でク2= ∂x2 ∂2 +一怐E一で与えられる・この式でa・(1):°とすれぽ Mindlin論文7)に与えられた式(16)に完全にL致す る。上式で連成を解除したWに関する支配方程式を 求めれば,次式のようになる。 (V・一右・芸)(D7・一・嘉)ω+・乃砦一 一(1一厄27ア・+扉豊万・£…)9+了三プ・a・(1) (19) ここで,Ambartsumyan理論9)の場合にはκ2=5/6 とおき,σz(Dに式(12)を代入したものに等しく,そ の結果は次のようになる。 D〆輌一蒜当・…72(∂2ω∂t2)
+音・・弓芸+・ん砦
一{・−1{i≡3・鞭㌔8万・ユ}9
(19)’ 上式で時間微分項のすべてを零とおけぽ,Reissner 理論5)に一致することは言うまでもない。なお, Schmidtの論文11)ですべての非線形項を無視し,面 内直応力ax,殉に板厚方向の直応力らを,式(11) のようにzの3次分布を仮定して補正し直せば,上 式に一致する。 変位wが式(19)を解いて求められれば,Bx,吟 はその値を用いて次式により計算される。 ・あ警+・・Gh・B・ −G圭;・ftS!・嘉一・Dク・禅Gん☆)w 一芒撒・蕊・+、≒の・・), x ・ゐ顎+・・ Gh・B・J −(吉・熈・£1・一・Dク2+・・G㌔し)ω 寸±1・蕊・+≠㌃砲・1),・, (20) §3.2 円形平板の場合 円形平板へのReissner理論, Mindlin理論の適用 ないし拡張はそれぞれ文献21,22)および23∼34)に みられる。 Fig.2のような円柱座標系(r,θ, z)で表示される 一定厚さhの円形平板と考え,変位場を次式: 1:三;㍑1ρ’吻=z’Be (「’ e’ t)’}(2・) のように仮定する。したがってこれは勿論,式(1)と 同レベルの変位仮定であることは言うまでもない。古 典論ではβ・r,βθを次のように設定したものに相当す る。 β。一一ω,。,β,=一一⊥w,θ (22) (A) 極異方性円板 円柱座標系(r,θ,つの座標軸に沿い,異方性の極 が座標系の原点となるようないわゆる極異方性の構成 旦 2 Fig.2 Geometry of circular plate and cylindrical coordinate system(r,θ,2)式を採用する。
臼露iii〕{1}
{iヨー〔蕊〕{iヨ
(23) 線形の運動学的関係式と式(21)から式(23)のひずみ 成分は次のように求められる。 εr=xβr,7’,εθ=一亙くβθ,θ十β∂,ε9=0 ア r・・・… oB…+÷(鋤一β・)}・ γez=ω,θ十βθ,γrz=w, r十βr (24) ・・一α・一(ξ;⇒+cθθ一豊;・・+鐙 (26) または,式(24)を使って書き変えると次のようにな る。 :二::還:1:::ll::1竃::}(26), ここに,:1::1:篭三∠捲’}②
式(25)∼(26)’で現われたOzは極座標系における応 力で表示した運動方程式: 鋤+1。。,,,+。r,,汁旦(ar −aθ)−P。r,tt r r :::::li:∴:::‡::1::::::/⑧ から定めることになるが§3.1と同レベルの面外せん 断応力の仮定を設定すれば結果的には§3.1で考察し たものと一致し,したがってazは式(11)ないしは 付録Aの式(A.1)∼(A.4)に与えるようなものとな る。この場合の断面力として曲げ,ねじりモーメント およびせん断力は次のように求められる。 §3.1の場合と同様に,式(23)の第3式より 烏一±((]・・ er+C・・ ee)+彦 (25) を求め,式(23)の第1,2式に代入し,整理すると 次式を得る。 旦 ’∋2、・のd・一る{脇輪+三θ(β…+Br)} 一一i「 +魔ら・・)e M・一逖ed 石{Kr・輪+孕(β…+Br)} 9・一・・、d・・=・・Gh(−w,,+βe (29) 上式中のκ2は§3.1の場合と同様にMindlin理論で はκ2=π2/12を,Reissner理論ではκ2=5/6となる せん断補正係数である。式(28)から断面力に関する 運動方程式を§3.1の場合と同様の手法で求めると次 .式がえられる。 +{弦砺(1)・ Mr・ヰ 4一瓦G・{β…弓(B…一β・)}・ α一∫礪4 ・・Gh(婦β・),∫ ( )
9。,叶1(9。+9,,,)+q・=ρhω,tt M。,叶⊥(M。,,,+M,・−M,)−9。一ρ・1。 P。,tt M。,,叶且(2M。θ+M,,,)−2,=ρ・1。 B,, tt (28)’ 上式に式(29)で求まった右辺の値を代入すれば変位 係数W,Br,βθに関する支、配方程式が次のように求 められる。 ・・A(獅+÷慨う+票慨θθ
+(;rz(耐÷β・)+三β・・} 十9:=ρhw,tt I・{Krr(肺+÷り一警β+〈舞θ飢・・ +;(K・・+G・e)β・・…音(K・・+Gr・)β・,・} 一・2鋼(耐Br)+毎・・)・ r+αぎ句・琴)一・瓦輌
1・{Gr・(β耐÷輪)+ 2−(K・θ・P・,…Gr・β・) 弓(K・・+G・・)P・・ r・+一吉(K・・+Gr・)β・,・}一・・G叫÷耐β・)+影・写θ
=ρ16βe,tt (30)一23一
上式でa,(1)を零とおけば極異方性円板のMindlin 理論に,a,(1)として式(12)を採用し,時間項をすべ て無視すればReissner理論の極異方性円板への拡張 理論21)に一致する。 なお,Ambartsumyanの著書9)にはこれに対応す る明確な式は与えられていない(ただし,時間項を無 視した結果はAmbartsumyanのそれに一致する)。 (B) 等方性円板 極異方性の弾性定数Crr, G・θ, Krr.等を次式:
:1隠二2箒2唖=c「z=Cez==z’}
(31) E ,Kre=yK (32) K?・τ=Kee=K= 1−y2 のように置いてやれぽ等方性の場合の結果がえられる ことになる。したがって,この場合の曲げ,ねじりモ ーメントおよびせん断力は次のようになる。 Mr−D{輪+÷(・…+Br)}+吉“碗(1) M・−D{・刷÷(β…+Br)}+i三φ・・)・ Mr・一氏i・一・)D{β・,汁÷(B…一β・)}・ 9・=κ2Gみ(w,汁βの, 2・一・2・Gh(17w,・+β・)・ (33) このときの支配微分方程式は以下のようになる。 ・・Gん{婦÷@+÷w,・eθ) +B…+旦(Br+β・,・)}+・−ph・w, tt D{β ・弓β・,・弓,(β・+1;〃β・・θθ) +(㌣2β・…芸〃β…) y 一κ2Gh(ω,γ十βr)十 ax(1),γ=ρ1bβr, tt 1一レ D{1デ(β耐÷β・・・一β・)’ +(Vt2P…e+芸β…+一吉β・・θθ) 一画∪・+β・)+、1。・az(1㌧θ一・鋤 (34) なお,変位と断面力を含めた形での支配方程式の誘導 は次のようにすればよい。すなわち式(33)1∼3におい てβ。,βeを消去すると次式がえられる。 ル乙一_(ち・−D{婦・(}婦一』θθ)}
−r−Y−y(書,q−・z(・)・ M・一 早E÷(2・,・+9r)の{(畑・ +青卿・)+卿」−i二。(書・−Uz(1))・ M…− 援e{9…+÷(2r)・−9・)} 一(・一)D(÷鋤一』・)・ (35) 式(35)において2。=1x,θ,2θ=一司。のような応 力関数Xを導入すると次のように書きかえられる。 M・・一一D{w,・・+・(li−w,・+±ω・θθ)} +農(÷x,・),。一吉(煮・一砺(1))・ M・一の{・w,7’・’+(÷w,・+“t w…)} 「纂(1rx,θ),。−r㍉(器・−a・(・)・ Mr・一一(・一)D(iL−w・・),.+芸佳鋤一r(÷り,」・
また上式を(28)’2,3に代入整理すると次式:阜☆{7・2r−☆(2r+29…)}
(35)’ 一吉(罐,・一碗…),r+D(・・ω)・r+P…B…tt Ω・一☆{7・9・一(9θ一29。,θ)} −i≒・÷(罐,q−・・(1・),・ +.旦(7・⇒,,+ρ1。β,,tt (36) ここに,・・一∂ξ,+÷昔+±嘉 (37)
のようになり,動的な項を無視すれば,せん断力2。, 9eがωと荷重項で表示されたことになる。 この式 を残りの式(28)1’に代入して整理すればωのみに関 する支配方程式がえられるが,その結果は結局,式 (19)と同形となる。ただし,その式の72は極座標 系でのLaplace演算子,すなわち式(37)を採用して やればよい。§3.3境界条件
周知のような変分法的手法17)あるいは通常の考察9) によって変位ならびに力学境界条件は次式のように, それらの変分量の積形式の値が零となればよい。 δMn・δβ,L=0,δMn s・δβs=0, δ2n・δω=0 (38) ここに,nは境界上の断面に立てた法線, Sは境界に 沿う接線を表わす。 (A) 矩形平板の場合 この場合の例としてnをX軸方向にとった場合を 考えると,境界条件はそれぞれ次のように書き表わさ れる。 1) 単純支持端*: Mx=Mx?J=w=0,またはMx= Py ==ω=0 (39) 2) 固定端: βωニβy=w=0 (40) 3) 自由端: Mx=ハ4x,」 =9x=0 (41) (B) 円形平板の場合 例えばr=aの一定円周上に境界があるとすれば, 式(38)でn→r,s→θとしてやればよく,その結果は 次のようになる。 1)単純支持端:, M,・=MrO=w=0,またはMγ=βθ=ω=0 (42) 2)固定端: 3) 自由端: βr=βθ・=w=O M。=M,e=2。=0 4.む す び (43) (44) 最も単純な変位場の仮定を出発点としたMindlin 理論に,板厚方向直応力a、の影響を考慮することに よって,zに関する3次分布の変位仮定の理論と実質 的に同程度の精度を有する修正理論を誘導した。こ の理論の支配方程式において,時間項をすべて無視 し,せん断補正係数κ2の値のわずかな差異を除けぽ Reissner理論に一致する。ただし,静的な場合に限 定した場合でも断面力を算定する段階まで完全に一致 するが,Reissner理論では面内直応力(曲げ応力) を求める際に,aaの分布の影響を間接的な平均化に よる考慮しかなされていないため,ここで述べた理論 の方が3次元弾性厳密解との比較からよい精度の結果 *ここに示した二つの境界条件の差異についての考察 は文献3)を参照のこと。 が得られることになる。また,動的な問題で表面荷重 gが存在しない場合でも,運動方程式から求めたO, に慣性力の項が存在することから,Mindlin理論と ある程度の差異が生じるが,これを無視すれぽ勿論 Mindlin理論と完全に一致する。 ここでは最近よく用いられる直交異方性の矩形板, 極異方性の円形板の問題についても理論式の簡明さを 失なわないように注意して定式化がなされた。また, 付録Aには釣合(運動)方程式を解いて求められるσ、 (したがって面外せん断応力τ.。.N, T,JZまたはτ。。,τe、) の単純な2,3の分布を仮定した場合の結果と簡単な 考察が記述されている。 最後に§1でも触れたように,一方では複雑な変位 場ないし応力場の仮定を出発点とした平板の高次近似 理論の構築と共に,ここで試みたように,古典平板理 論の第1段階的な改良理論を,支配微分方程式を繁雑 化しない形で整備してゆく方向も有用であろう。 付録A 運動方程式を満たす面外直応力azの例 板厚方向の直応力axないしせん断応力τ。、,τ,」Z,(ま たはτ。,,τθ、)の分布形はTimoshenkoの著名な著 書36)にもあるとおり,等分布荷重を受けた単純梁に 関する初等的な弾性解によれば,本文の式(11),(9) で時間項を無視した結果となることから,Reissner (およびこれに続く多くの研究者)はこの種の分布形 を考えたが,ここでは釣合(運動)方程式を満たす他 の形式のものについて補足しておこう。 まず式(10)の板の上下表面での境界条件と式(8) を同時に満たすようなa、,τ。、,T。J、のZに沿う分布 形として三角関数形を採用するものとすれば,その最 も簡単なものとして (A.1) が考えられる。これは結果的にはFig. A−1(a)にみ るように式(9)のものとほとんど差異はない。この分 布形を仮定した場合のせん断補正係数はMindlinが 動的な考察から導出した値よりやや小さく,κ2=8/π2 ≒0.811となる。これに対して,今少し板厚にわたる 変化がとり込め,かつ比較的板厚が大きくなった場合 に分布形が弾性厳密解にある程度合致することを目指 したものとして次のようなものが考えられる。一25一
1.0 旦・o 一1.0’ 一z/ん/2 1.0 1.0 、。一一。.,ブ4’・・一… 、。一一、.。、/Z // // 旦∠b・4P.;,6一9;:8−..1呈L三・/・凶
%°・5
/∠\t{・一・ft・馴 霧{(、一,、。,・ii・L).号(1+…割 一1.0 一z/ん/2 ’XxN−・・=・・−1・・ 心/・・=−0・5 鳶「…・・ 0.2 0.4 0.6 ・十一・・十一←・→一’ …:1.o τ。。/Q。 ゴ −t ;0・8ノ綱}
乏 爺(一譜由斜
1.0 9,0 一ユ・0 1(2iShear c。r,ec・i・n fac・・r) 1.00 O.90 Mindlin iStraight−crested flexural wave) ’ .・Rayl・igh @ 10(1+レ Cowper ’ 一一一 ’ 一 一 一 一一 ....,.... .. ’・…・ …・ e・・ .. ● ●. . ・ ・ . 12斗11レ [号≒・・ _。・ ≒0 12 @\ 0.80 O.70 ’ 、 qeissner Mindlin iThi,kness−shear vib・ati・n) 妾≒・.8 〆 (a) _z/旦〆 グ’(・・−o) ●’\1 一2−6−十 馳(ε。=1.0) ミミミ、\
0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 Poisson’s ratioレ Fig. A−2 Shear correction factorκ2 for the cases of several Plate theories・ τx。/Q。 ’1/ イ,、{1−(斜2}\
(ε。=0)石1−(馴
筋1暢2圏㈲一㈲3}
\(ε。=1.0) (b) Fi9. A弓 Distributions of normal stress az and shearing stress τxz (or τPm) along the plate thickness. r・z− ?C2x(,。,ne・+旦、in 2碗 h 2 h)・ ・?JZ一 W9・(。。,πz+ε・sin 2碗 h 2 h)・ az−一?o(・一・i・㌘)+号(・+…竿)} +{←告・i・竿)+丁ん…竿}・W,・tt (A.2) この式中のε。は任意の実数パラメータでよく,例え ばεo=0とおけば式(A.1)に一一致する。いま動的な 項がない場合の式(A.2)および式(11),(9)の分布 形を図示したものがFig. A−1(a)である。図中には εoとして0.0,−O.5,−1.0の場合が示されている。こ の場合も式(A.1)と同様にせん断補正係数はκ2= 8/π2となる。次に式(11),(9)とは異なるベキ形式と してAmbartsumyanの著書9)でもその試みがなさ れているものも示しておこう。 rxz一 フ(左{・一(誓)4}・ ・QJZ一m碑一(2zh)4}, ax−一噤o4−5筈+㈲5}
一丁{・一(誓ル獅 (A.3) この場合の補正係数κ2はκ2= 9/10ニ0.900となる。これに対 して式(A.2)の(A.1)に対 すると同様の補正を,式(11), (9)にほどこした結果として, 例えば,次のようなものが考え られる。 ・xs− o誇〔3{・一㈲2}+4・・{筈一(1’)3〕・ ・?yZ一 テ〔3{・一㈲2}+4・・{1’一(%’)3〕・ az−一テ〔{2−32竃+㈲3} 一・・{1−2(2zh)2+(誓)4}〕 一〔1{(1)−4(丁)3} 一一・・{・−2㈲2+㈲4}〕・w,・tt (A.4) この結果で動的な項がない場合の分布形の一例を Fig. A−1(b)に示した。なお, Fig. A−1(a),(b) には参考のため無限板の上表面に正弦波形の静荷重 ・・1・一一9−9・sin一㌢緋肌た場合時方性の難厳密解の1i数値例(h/L=1.00の場合)に対する分布 の結果1)を●印で示しておいた。 またFig. A−2にはせん断補正係数κ2について上 述の式から得られる結果をまとめて図示した。なお, この図中には矩形断面梁に対してCowperの求めた 結果37)も参考のため示してある。 1) 2) 3) 4) 5) 6) 7) 8) 9) 10) 11) 12) 13) 14) 15) 16) 17)