第5学年○組 理科学習指導案
1 単元名 電磁石の性質 2 指導観 ○ 本単元で扱う「電流がつくる磁力」は,「エネルギー」についての基本的な概念等を柱とした内容 のうちの「エネルギーの変換と保存」に関わるものである。また,第4学年「電流の働き」の学習を 踏まえた内容であり,第6学年「電気の利用」の学習につながるものである。 電磁石は,電流を流すと鉄心が磁化され,磁力が発生する。このことから,電流と磁力,鉄心につ いて関係的に捉えることができる。また,電流がつくる磁力は,電流の大きさや向き,導線の巻数が 関係している。このことから,電流がつくる磁力の向きと電流の向きを関係的に捉えたり,電流がつ くる磁力の強さと電流の大きさ,導線の巻数を,量的・関係的に捉えたりすることができる。また, 電流の向きや電流の大きさ,導線の巻数という条件を制御する考え方を用いることができる。 これらのことから,電磁石の性質を追究する学習を行うことは,量的・関係的な見方や条件を制御 するという考え方を働かせながら,予想や仮説を基に解決の方法を発想したり,観察・実験などに関 する技能を身に付けたり,電流がつくる磁力について理解したりする上で意義深い。 ○ 本学級の児童は,「振り子の運動」の学習において,ふりこの1往復の時間を変化させる要因につ いて問題を見いだし,既習事項や既有の経験を根拠に予想や仮説をもち,それらを基に解決の方法を 発想し,観察・実験の結果を基に,量的・関係的な見方や条件を制御する考え方を働かせながら考察 することで,見いだした問題を解決してきている。 しかし,解決の方法を発想する際に,制御すべき条件を必要かつ十分に記述していた児童が○名中 ○名,観察・実験などに関する技能が不十分で条件が制御できておらず,妥当な結果が得られなかっ た児童が○名中○名見られるなど,予想や仮説を基に,解決の方法を発想する力や観察・実験の技能 が十分身に付くまでには至っていない。 ○ そこで,本単元では,電流がつくる磁力について主体的に追究する中で,電流がつくる磁力の強さ に関係する条件についての予想や仮説を基に,解決の方法を発想し,表現したり,電流の流れている コイルは,鉄心を磁化する働きがあり,電流の向きが変わると電磁石の極も変わることや,電磁石の 強さは,電流の大きさや導線の巻数によって変わることを理解したり,観察・実験などに関する技能 を身に付けたりすることができるようにする。 指導に当たっては,まず,導入段階において,電磁石について興味や関心を高めることができるよ うに,電流がつくる磁力を観察し,電磁石を作ってクレーンゲームをする活動を設定する。そして, 電磁石の性質についての疑問を焦点化するために,既習事項の磁石と比較しながら疑問を整理する 活動を設定する。 次に,展開段階において,予想や仮説を基に解決の方法を発想し,電流がつくる磁力について理解 することができるように,見いだした問題について実験を通して結論を導く活動を設定する。 最後に,終末段階において,電流がつくる磁力についての事物・現象に進んでかかわり,学んだこ とを学習や生活に生かそうとすることができるように,学習したことを生かして,重い荷物を運ぶこ とができるクレーンをつくるというものづくりを位置付ける。3 目標 ◯ 電流の流れているコイルは,鉄心を磁化する働きがあり,電流の向きが変わると電磁石の極も変 わることや,電磁石の強さは,電流の大きさや導線の巻数によって変わることを理解し,観察,実験 などに関する技能を身に付けることができる。 【知識及び技能】 ◯ 電流がつくる磁力について追究する中で,電流がつくる磁力の強さに関係する条件についての予 想や仮説を基に,解決の方法を発想し,表現することができる。 【思考力,判断力,表現力等】 ◯ 電流がつくる磁力について追究する中で,主体的に問題解決しようとする。 【学びに向かう力,人間性等】 4 指導計画(全10時間) 次 時 主な学習活動 主体的,対話的で深い学びの視点に立った手立て 一 2 ○ 電流がつくる磁力を観察し,電磁石を 作ってクレーンゲームをする。 興味や関心を高めるための,自然の事象の提示 や共通体験の場の設定【主体的な学び-③】 1 ○ クレーンゲームの疑問を基に,電磁石 の性質についての問題を見いだす。 電磁石の性質についての疑問を焦点化するた めの,既習事項の磁石と比較しながら疑問を整 理する活動の設定【主体的な学び-①】 二 5 ○ 極の向きと電流の向きの関係や,鉄を 引きつける力と電流の大きさや導線の 巻数との関係について,解決の方法を発 想し,実験して結論を導く。《本時》 見いだした問題を解決するための,問題解決シ ートや三角ロジックを活用した話合い活動の 設定 【対話的な学び-⑦】【深い学び-③】 三 2 ○ 学習したことを生かして,重い荷物を 運ぶことができるクレーンをつくる。 電磁石の知識を実生活と関連付けるための,も のづくりの場の設定【主体的な学び-④】 5 本時 令和2年○月○日 ○曜日 第○校時(第2次の3) 5年○組教室に於いて (1) 主眼 電磁石の強さを変える要因について予想や仮説を基に条件を制御して調べる活動を通して,電磁石 の鉄を引きつける力を変化させる要因は,流れる電流の大きさであることを見いだすことができるよ うにする。 (2) 本時の主たる見方・考え方 児童が働かせる本時の 主たる見方・考え方 【見方】条件の違いによる引きつけられた釘の数の差に着目し,【考え方】 電磁石の鉄を引きつける力と流れる電流の大きさを関係付ける。 (3) 授業仮説 次の手立てを位置づければ,電磁石の鉄を引きつける力を変化させる要因は,流れる電流の大きさ であることを見いだすことができるであろう。 ○ 電磁石の鉄を引きつける力の強さと電流の大きさの関係について調べるという本時の見通しを もつことができるように,前時までの学習を確認する。 【主体的な学び‐①】 ○ 解決の方法を発想することができるように,仮説を基に問題解決シートに記述しながら,制御 する条件等について班で話し合う活動を設定する。 【対話的な学び‐⑦】 ○ 引きつける力と電流の大きさの関係を見いだすことができるように,根拠と理由を明確にしな がら,結論について班で話し合う活動を設定する。 【深い学び‐③】 (4) 準備 電磁石(コイル・鉄心・電池・電池ボックス),釘,簡易検流計,問題解決シート どんな物も持ち上げる最強クレーンをつくろう!
(5) 展開 学習活動・内容 指導上の留意点 (◇評価) 配時 導 入 / 展 開 / 終 末 1 学習のめあてをもつ。 2 予想や仮説を基に,解決の 方法を発想する。 (1) 予想や仮説を書く。 (2) 解決の方法を考える。 3 実験し,結果を整理する。 4 考察し,結論を導く。 5 次時の学習への見通しをも つ。 ◯ 電磁石の鉄を引きつける力の強さと電流の大きさ の関係について調べるという本時の見通しをもつこ とができるように,前時までの学習を確認する。 《主体的な学び-①見通しをもつ》 ◯ 根拠のある予想や仮説をもつことができるよう に,第4学年で学習した,乾電池の数を変えると電 流の大きさが変わり,豆電球の明るさやモーターの 回り方が変わる事象を提示し,明るさや回り方を変 化させた要因について交流する活動を設定する。 ◯ 解決の方法を発想することができるように,仮説 を基に問題解決シートに記述しながら,制御する条 件等について班で話し合う活動を設定する。 《対話的な学び-⑦思考を表現に置き換える》 【予想される問題解決シートの記述】 変える条件 電池1個 電池2個(直列つなぎ) 変えない条件 コイルの巻数(50回) 結果の見通し くぎの数が少なくなる くぎの数が多くなる ◯ 結果を整理することができるように,各班の実験 結果を表にまとめ,結果の傾向を確認する。 電池 1班 2班 3班 4班 5班 6班 1個 3本 3本 2本 3本 2本 3本 2個 4本 5本 4本 5本 5本 5本 ○ 見方・考え方が働くように,次の手立てを仕組む。 ① 三角ロジックを提示し,結論は「めあての答 え」,根拠は「結論の証拠となる実験結果」,理由 は「実験結果から分かる,変化したものと変化さ せたもの」を書くことを確認する。 ② 第4学年「電流の働き」の内容を再提示する。 ③ 「根拠」「理由」「結論」について,班で話し合 う活動を設定する。 《深い学び③-知識・技能を活用する》 ◇ 電磁石の鉄を引きつける力を変化させる要因は, 流れる電流の大きさであることを見いだしている。 (ワークシート記述) ○ 次時の学習への見通しをもつことができるよう に,流れる電流の大きさは同じなのに,重い鉄を引 きつける事象を提示する。 5 5 5 15 10 5 まとめ 電流の大きさを変えると, 鉄を引きつける力は変わる。 電気回路図 今日は,電流の大きさ を変えると鉄を引きつけ る力は変わるのか調べる ことになっていたね。 どの班の結果からも, 電池1個のときより,電 池2個で直列つなぎのと きのほうが,くぎが多く ついているね。 めあて 電流の大きさを変えると,鉄を引きつける力は変わるのか。 流れる電流を大きくす ると,引きつける力も大 きくなると思うよ。 条件を 変える 【根拠】 電池2個のときは5本,電 池1個のときは3本の釘がつ いたことから, 【理由】 電流の大きさを大きくする と鉄を引きつける力が強くな ることが分かるから, 【結論】 電流の大きさを変えると, 鉄を引きつける 力は変わる。 乾電池1個 の図 乾電池1個 の図