Title
経済基礎政策の基本方向と問題点 −地域開発政策の三原
則試論−
Author(s)
高良, 有政
Citation
沖大論叢 = OKIDAI RONSO, 12(1): 33-55
Issue Date
1973-03-30
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12001/11043
経済基礎政策の基本方向と問題点
一 地 域 開 発 政 策 の 三 原 則 試 論 ー
自 次 I 序 論 一 経 済 基 礎 政 策 の 意 義 一E
重化学工業系材料産業特化と環境破壊問題 皿 地域開発政策の三原則 (1) 自然環境保全優先の原則 (幼生活関連社会資本整備兎点の原則 (3) 自力開発の原則W
結 語 ー 残 さ れ た 課 題 一高 良 有 政
1
序 論 ー 経 済 基 礎 政 策 の 意 義 一
「経済政策の原理は経済学の原理であるoJ
(Prineip1e自 of Ec onomi c 一 (1)Policy are Principles of Econom.iC:I:I)といわれるように, 経 済 政 策 学 は 経 済 学 と 同 じ よ う に 経 済 生 活 の 構 造 と 機 能 を エ レ ガ ン ト に 解 明 す る 存 在 理 論(8einSlehre)であるほかタでなく,経済社会のある (2) べき方向全基礎づけた当為理論(80工lensJ白hre)としての性格が強い。 とく
K
近年は環境破壊や自己疎外及びコミュニクーシヨンの断絶等の「人類の種 としての存在」が間われる問圏がシビアな闘者K
くるK
つれて従前の経済政策学の 当為理論としての位指規定が強〈要請されてきた。 -33ーつまタ,一方
K
沿いて環境破緩や公害J
r
曙を「市場の失散J (~rket Failure) とか「社会的費用J (Social costs)というかたちでレビューすると.共1'(.他方 1'(j;,~いて,自己疎外や意思疎通の断絶等の現代経済社会の本質的問題を「一世経済 政策論J (A工1gemeineWirtschaftspoliti~ というかたちでアプローチす (3) る傾向が強〈左った。 つまり,経済政策の究極的目標を「効率の原則」で規定するばかタで念<.市場 (4) 経済秩序 (Marktwirtschat日ordnung)の「現実体嘱」や「限界問題」 を止 揚する視点で「必要の原良山を確立するととが不可欠左問題となったわけである。 また,政策目標を「必要の原則」で例えば「経済的正義J (EcOnonic JustiCE「経済的自由J (ECOnoOic Fr白edo坊や「人聞の品位J (M白nschenwurde) という経済の本質的共通価値とのかかわタのなかで規定するだけで左<.政策対 象領域も「経済経過J (Wir七日chaftsa blauf)や「経済秩序J(Wir七
sChafts-ordnung )という二領域から「経済基礎J(Wirtechaft日grundlagen)という
それ自体としては経済外の領域
K
属するが経済K
関連するかぎ9
1'(沿いての経済政 策の対象と左るセクタ-1'(までも拡大し左ければ左ら左〈左ったわけであるo す念わち.r
理念上ば経済のそとK
あるが,現実K
は経済企支えその存在と変動 (5) 金規定してくるような諸要因」としての自然的,人的,文化的基礎が「経済基礎」 として把握され.r
経済基礎政策J(Wirtschaftsgrundlagenpoli七k)の対象 領域K
まで外延的K
拡大されなければなら左いというわけであるO 従来の「経済学を越えて」繍議され左ければ念ら左いとの「経済基礎」はK・ポ ールディングでは.r
人口J.
r
資源J.
r
エントロビー」というかたちで文明史 l句 論的K
問題提起されていゐ また,現代資本主義経済の致命的欠陥を,失業の解決,富と芳縛分配の公平化で もって克服しようと企てたクインズ経済学体系では,社会機構,消費者の稽好,競 (7) 争度合,技術,労働,資本設備の量と質等というかたちで把握されている。B .タールハイムが「構造規定因J (S七urkturb自白七i:nmende Fak七oren)
としてあげている,国民,空間,技術.知識,経済意向,政治形態等も「経済基礎」
(8) として把握するととができょう。 戦後日本経済K i?いて,市場経済秩序の枠内 K ;Þ~いて計画的誘導政策を初めて総 合的
K
展開したのは第一表K
みるとi?9
,昭和 30年K
始った「経済自立五カ年計 画」であるが,その課題として,i
国土開発の促進」と「科学技術の援輿」及び「 国民生活の安定と消費の節約」というかたちで経済基礎政策 (Wirtschaf七日grun-dlagen pOli七ik)が提起されている oそして,昭和 40年から始った「中期経 済計画」では,更
K
,i
国民生活の質的向上」として,①生活環境の整備,@社会 保障の充実,③公害の排除というかたちで取タ上げられている。 しかし,経済基礎政策の重要性が本格的K
認識されてからの総合経済計画の提起 は,昭和4 8年K
策定された「経済社会基本計画」が最初であt
,との計画では計 画目標の最初K
i
豊か左環境の創造」と「ゆとりある安定した生活の確保」という かたちで,その基本内容やプライオリティを設定している。 われわれは, ζの「経済基礎」を自然的基礎K
焦点をあてて,考察を b し進め, 経済社会の基本動向であ9
,生活の都市化とともK 2 0世紀物質文明の二大契機と 念っている生産の工業化の基礎陪題念特K 日本K ;Þ~ける重化学工業系材料産業指向 と環境破壊問題との関連で把握し,その後で「地域開発政策の三原則」というかた ちでわれわれの「基礎政策J
(Grundlagenpoli tik )を提起したい。 1. K・E・Bouldingi
経済政策の原理」東洋経済新報社, 3頁 2. 野尻武敏「経済政策原理」晃洋書房, 1頁 3. 野尻武敏「一般経済政策論」有斐閣, 4頁 4.野尻武敏「経済政策原理」晃洋書房, 1 1 5頁- 1 2 7頁 5. 同, 6 9頁 6. K・E.Boulding 1.-.十世紀の意味」岩波書庖 7. J. M. Keynesi
雇用,利子及び貨幣K
関する一般理論」東洋経済新報社 8. Thalheim,
K. C.i
B白i七rag白 zur Wirrsshaf七日poli七ik undwirtscha七日ordnung
,
Berlin 1 96 5J 5 2頁- 5 9頁、-35-5.0%1 6.5% 1 7.2% 1 8.1 % 1 8.2% 1 10.6% 9.1%1 10.1% 10.8%
I
月
5-46年明
10.9%I
7.7%:
2
5
審議
10.5係 9.9タ
13.8係 13.6% ナ シ ナ シ ナ シ 2.0 % 3.5% 5.7% 。惜ル 1.5億トル 1.8億トコレ│ 。億州 14了喝b
や 35'億ト刈 59億トル 課 -36ーE
重化学工業系材料産業特化と環境破壊問題
地域開発政策を進めていく場合の最も重要念品種点は,経済成長中心的な「経済 政策」と環境.資源保全中心的左「環境政策」とが現行の市場経済秩序
(Markt-wir七日chaftsordnung) のものではトレードーオフ (trad.eーoff)の関係
K
なかれているというととである。 つま 9 ,国民総生産 (GN~ を短期間 U噛やして経済成長を達成するためには, 付加価値生産性の高い工業部門を中心
K
産業構造の高度化を図9
,特K
汚染物質多 発的念重化学工業系材料産業K
特化し念ければ左らず,従って材料系工業から発生 する硫黄酸化物 (sO2 )や一酸化炭素 (c0)等の汚染物質で大気汚染・水質汚 染.騒音,猿動,悪臭,土域,地盤沈下等の公害が広域化し,自然や生活環境が破壊 され,人聞の健康左生活が脅かされてしまっているというわけである。 とのよう(!L,重化学工業系材料産中心の経済成長が自然や生活環境を破壊し,い わゆるI
環境度jを低下させる汚柴防質を激増せしめたことは,新経済担金難喪計画キ抱騎社 会基本計画で経済審議会の作成した基礎資料でも明確であるo 例えば,産業構造の推移を音阿佐官璃て明示した第2表によると,瞬間 6靴 い わ ゆ る 国 民 所 得 倍 犠 楓l
が始ってカ引開45年め10ク年間削除,金属,機械工業等の 宴韓業の益重額は20;J目玉から55兆74億円へと2.8倍弱にまて急増し,年平均伸E輝 は13.4 ノξ一セントとL、う持続的高度成長であり,その生産業中に占める構成割合も4 7.6 パーセントから55.7パーセシトと 8.1ポイントも上昇しているO このような産業構造高度化政策でもってこの10カ年間の実質経済成長率は10.9 パーセントとなり,まさI'Cr
世界のミラク唱といわれるような高度成長を達成しTこo とれは,新自由主義経済政策の理論的基礎と政策的実践をW.EuckenやL. Er・hardという卓越したエコノミストの手で展開し,i
経済政策実践の時代J
(9)(die Epoche der Wirtschaf七 時oliti日chen Ex:perimente) を 謡
歌した戦後西ドイツ
K
優るとも劣ら左いよう左「巨大繁栄創出機の時代。
。
J
(das Zei七al七er der grossen G1ucksautoma七日坊を日本経済も経験したととを意味する O また,新経済社会発展計画では,第 3 表 Kみられるとj;~
9
,第 2表 産 業 構 造 (昭和40年価格,単位:兆円,係) 3 p年 4 .5年 4 2年 5 2年 3&-4昨 ‘' 48-52 金 額 構 成 比 金 額 構 艇 七 年 平 均 金 額 楠 戎 比 金 額 構 成 比 年 平 ; 伸 び 率 {申ひ・2 第1次 産 業 4.5 10.6 5.1 4.0 1.4 5.2 3.5 5.9 2.5 2.6 第2次 産 業 24.1 57.3 83.7 66.3 13.3 97.8 66.5 157.1 67.6 9.9 製 造 業 20.0 47.6 70.4 55.7 13.4 80.9 55.0 127.1 54.7 9.5 化 学 工 業 1.4 3.4 6.1 4.8 15.6 6.5 4.4 9.4 4.0 7.7 金 属 工 業 3.4 8.1 14.5 1 1. 4 15.6 16.5 11.2 25.7 11.1 9.3 機 械 工 業 4.2 9.9 22.4 17.7 18.3 27.1 18.4 47.2 20.3 11.7 その他工業 11.0 26.2 27.4 21.8 9.6 30.8 21.0 44.8 10.3 0.8 建 設 業 3.6 8.7 12.6 10.0 13.2 16.0 10.9 28.7 12.3 12.4 第3次 産 業 13.5 32.1 37.5 29.7 10.7 44.2 30.0 69.4 29.9 9.4 公 益 事 業 2.9 6.9 9.4 7.4 12.4 11.2 7.6 18.2 7.8 10.2 商業.ザ」ピス 10.6 25.2 28.1 22.2 10.2 33.0 22.4 51.2 22.1 9.2 計 42.1100.0 126.4100.0 11.6 147.2 100.0 232.4100.0 9.6 (注)(1) 本表の結果は,基礎資料の関係から昭和 40年価格表示の暦年値として示 されている。 (2) 産業分類は以下
K
よる。 その他工業・・・・食料品,繊維,パルプ,紙,石油,石炭製品,窯業,土石 製品.精密機械,その他の製造業 公益事業・・・・・・電気,ガス,水道,運輸,通信 商業.十ビシ業・・・・不動産,金融,保険,サービス(公務を含む) (3) 昭和 4 7年は産業連関モデルK
よる推定値であるO 仏) 経済審議会「経済社会基本計画」参考資料よタ 更K
重化学工業化をなし進めて,昭和45年度から昭和5 0年度の 6カ年間l
tC13.8 ノご一セントもの年平均伸び率会達成させ,全体としての経済成長率を実質で10.6 パ←セントも持続させようと規定した。そして,その主導部門 (Leading Sectorう としては,第4表で示されるように昭和2 8年から昭和4 3年の 15カ年間その年平均伸び率で「大宗」の位置を占めた機械工業・石油石炭製品工業.鉄鋼業の三大 工業
K
代って,非鉄金属工業,機械工業,化学工業K
重点を置き,その年平均伸び 率を各々., 1 4.8パーセント.1 4.1パーセント. 1 3.6 パーセントという高位 水準K
設定している。 とのようt
c
.
日本経済が重化学Z
業系材料産業K
特化しているのは,重化学工業 が軽工業よタも付加価値生産性が高(.かつ,材料産業の付加価値生産性の向上が, 加工産業や組立産業のそれよタも高〈見込まれるからであるo且
一
第 3表 部 門 別 生 産 額 (3 5年 価 格 ) (単位:1 0億円) 4 3年 4 4年 5畔 年平均伸出客一 銭
t
f
z
金 額 金 額 対伸び前年率 金 額 間V43
50/-“
(41時3/2晴843/ I
(6母
1 . 農 林 水 産 業 3,9∞
3.1 3,920 0.7 4,670 2.6 2.9 3.8 2.8 2. 鉱 造 業 54C 5.4 560 3.6 670 3.0 2.9 5.5 3.2 3. 製 造 業 55,550 17.4 64,750 16.6 31,540 13.1 12.5 13.7 14.0 j-l軽 工 業 22,080 16.1 24,900 12.8 44,940 10.7 10.3 10.0 12.7 j-2重化掌王業 33,47C 18.3 39,850 19.1 86,600 14.5 13.8 17.9 14.9 4. 建 設 業 8,18Q 16.9 9,450 15.6 19,340 13.1 12.7 12.3 11.1 5. 公 益 事 業 6,220 12.4 7,100 14.2 13,510 11.7 11.3 11.7 12.2 6. 商業.十ピ喋 18,040 14.0 20.400 13.1 38,620 11.5 11.2 10D 11.5一
一
(注)(1)本署長の結果は基礎資料の関係から35年価格表示の暦年値として示されて いる。 4 0年価格または時価で表示する場合K
は価格水準,相対価格等が変化す るため各年次の諸数値は異走ってとょう。 (2)生産額K
は種子,飼料,原材料,燃料念どの中間性物が含まれるo~$>. 静門別生産額φ定義念よび範囲K
ついては「昭和35年産業連関表作成作 業報告J
(行政管理庁他闘係省編)を参照のととo (3) 産業分類は以下K
よる。 軽 工 業・・・・食料品,紡織,パルプ,紙,その他の製造業(石油石 炭製品,窯業土石製品,精密機械を含む) -39ー鉱 重化学工業・・・・化学,一次金属,金属製品,一般機械,電気機械,輸送 用機械 公益事業・・・・電気,ガス,水道,運輸通信 商業,サービス・・・・商業,不動産業,金融,保険,サーピス(公務を含む む)
μ
)
4 3年, 4 4年とも産業連関モデルK
よる推定値である。 (5) 経済審議会「新経済社会発展計画」参考資料よタ 第 4表 鉱 工 業 生 産 指 数 (4 0年付加価値ウエイト) (4 0年 =1 0 0)単位:係) クエイト 43年度 多(4議4親年込度み)50辱変 年平均伸乙庫 年平均(参伸考E
庫) 40弔 脂 数院
g
z
指 数 指 数 同1/4350/44 14。民間3/28 3K6/弔3市7 工 業 9,575.8 164.9 17.2 94.0 17.6 392.0 13.2 12.4 13.6 14.0 鉱 業 213.1 105.4 1.1 04.7件 0.7112.0 0.8 1.0 2.6 0.8 製 造 業 9,362.7 166.3 17.5 96.0 17.9 398.0 13.3 12.5 14.0 14.3 鉄 鋼 業 646.9 174.1 12.5 214.8 23.4 378.0 11.7 9.9 14.8 16.8 非拶遁漏王業 2521 170.0 19.3 97.3 16.1 450.0 14.9 14.8 14.4 15.5 金属参凱E
業 583.8 184.7 21.3 222.4 20.4 476.0 14.5 13.5 14.4 16.4 機 械 工 業 2,999.9 203.3 27.1 ~50.6 23.3 552.0 15.3 14.1 19.7 18.5 窯品業土工石業製 482.1 148.5 13.1 61.8 9.0 302.0 10.7 11.0 11.5 11.0 化百泊学主工炭霊業 897.3 158.8 15.5 87.6 18.1 404.0 14.3 13.6 14.0 13.3 161.2 1641 14.4 97.0 20.0 387.0 13.0 11.9 17.7 17.2 長 乍 皇 霊 216.1 1482 17.7 64.5 11.0 278.0 9.4 9.1 11.4 9.3 繊定維フ送工費業 354.8 1402 8.8 59.3 13.6 307.0 11.9 11.6 12.9 10.1 1,137.1 129.4 5.9 42.9 10.4 226.0 8.3 8.0 8.7 8.5 オ咽棉臨工業 204.9 120.8 4.6 27.5 5.5 176.0 5.5 5.5 4.5 5.4食料品・た l~ρ58.8
ば と 工 業 123.8 5.8 31.2 6.0 214.0 8.1 8.5 7.4 10.0 (注)(1) 4 3年度b よび参考の数値は,r
鉱工業生産指数J
(通商産業省) (tLよるe (2) 4 4年度の数値は,政府の経済見通し (4 5年2月14日)訟よびζれK
準拠した一応の試算値である。 (3) 5 0年度の数値は,産業連関モデルK
よタ推計された部門別生産額をもとK
して求めたものである。 (4) クエイトは,鉱工業と電力bよびガス事業との計K
対する万分比であるO (5) 経済審議会「新経済社会発展計画」参考資料よタ -40一第 5表 付 加 価 値 生 産 性 . 付 加 価 値 構 成 比
¥ミミミ
付 加 価 値 生 産 性 付 加 価 健 構 成 比 1957年 1962年 1966年 1957年 1962年 1966年 材 重 化 学 工 業 172.0 140.7 166.7 19.4 14.9 16.2 軽 工 業 79.8 81.6 82.1 23.8 19.4 18.3 料 計 105.0 99.9 107.7 43.2 34.3 34.5 震 化 学 工 業 94.4 99.0 94.3 16.6 21.2 21.2 カ 日 軽 工 業 82.0 81.0 83.8 21.2 21.6 23. 9 工 計 87.0 89.3 88.6 37.8 42.8 45.1 重 化 学 工 業 123.1 129.2 119.1 18.9 22.8 20.2 組 軽 工 業 84.4 88.0 124.3 0.1 0.1 0.2 立 計 123.0 129.0 119.2 19.0 22.9 20.4 重 化 学 工 業 124.3 119.J 117.4 54.9 58.9 57.6 計 車重 工 業 80.9 81.3 83.1 45.1 41.1 42.4 計 100.0 100.0 100.0 00.0 100.0 100.0 (注)(1) 材料,加工,組立の分類基準は次のとj;~.t。 ① 「材料J
:工業部門の加工段階あゐいは非工業部門K
投入される原材料 (繊維,鉄鋼,化学など)②
r
r:加工J
:部品b よび最終製品であっても単品的なもの(衣服,機械部 品,鋳鍛鋼など) ③ 「組立J
:複数の部品K
よって組立てられる最終製品(機械類など) ④ 付加価値構成比の算出K
は,まず,下記③の資料の品目欄K
よって品目 別K
出荷額を材料,加工,組立の三段階K
分類し,その構成比K
もとづ き産業 の付加価値額を按分し,積上げる乙とK
よって求めた。 (2) 重化学工業bよび軽工業の分類は,第3表の(注)参照 (3) 経済審議会「新経済社会発展計画」参考資料より -41一
つま.t,第5表で示されるように化学工業,一次金属工業.金属製品工業,一般 機械工業,電気機械工業,輸送用機械工業等の重化学工業の付加価値生意由主食料 品工業,紡織業,パルプ工業等の軽工業のそれよ
b
も1 9 6 6年 で3 4. 3ポイント もの格差があった。また,材料産業の付加価値生産性指数が1 9 6 2年の99. 9か ら 19 66年の 10 7. 7へと 7.8ポイントも向上しているのに対し,加工産業と組 立産業は同じ期間K
各々 0.7,9.8ポイントも低下しているのである。 ととろが以上のようV
C
,
新経済社会発展計画の意図するような方向で重化学工業 系材料産業主導型の産業構造高度化政策がなし進められて,経済の高度成長が持続 化されると自然、や生活環境を汚染し破壊する要因も益々増加して,生物や人聞の健 康をも脅やかすζとK
左る。 重化学工業系材料産業主導型工業化K
伴う重油や自動車燃料K
よるい沿う酸化物 (s 02 )や一酸化炭素 (c0)の排出量推定値は,現在のトレンドでいくと,第 6表と第7表で算定されるようK
昭和4 2年度から5 0年度までの8カ年間K
各々 二倍以上の3 6 7万 九 18 2 8万t
V
C
までも達し,大気汚染がいちじるしく環境 基準金越えている過密地域や既汚染地域は「環境度」が低下するほかタでな左(, 四日市公害や光化学スモッグ等κ
みられるようK
人聞の健康破壊K
までも進みかね ないo また,工場排水 K よる汚濁は,第 8 表 Kみられると:;Þ~.Þ ,家庭排水K
よる汚 濁よタも進み,昭和4 0年度から5 0年度の10カ年間V
C
1. 1倍 -2.2倍程K
も激 化してしまう。 9. 野尻武敏「一般経済政策論」有斐閣, 9頁 10. 向, 9頁 -42第 6表 重 油
K
よ る い な う 酸 化 物 (8 02 ) 排 出 量 4 2 年 度 5 0 年 度 802排出量│ 重油消 │ゅ│平偶持うレ〕含 重油消 平均ハなう含有 802排出量 費量 費 量 率 ( % ) (千トン) (50/42)c
肝ロ (万キロ リット'-'9 :=fトーう リットルう A I B A I B A 過 域 2,297 2.41 1ρ41 4,488 2.41 0.81 2ρ33 683 2.0 0.7 I 既 汚 染 域 1,307 2.51 617 3,472 2.51 1.07 1,638 698 2.7 1.1 事前予防土佐戯一
(3,451)(
1
.
30) (84⑤ 計または平均 3,604 2.45 1,658 7,960 2.45 092 3,671 1,381 2.2 0.8 ~ 1,411) (1D4) (2,22 4) 」 一 一 (注)(1) 重油消費量なよび平均い沿う含有率は.i
総合エネルギー調査会低硫黄 化対策部会中間報告J
4 4年12月,以下単V
Li
報告」という。 )κ よるO ζの場合t 5 0年度の「平均いなう含有率」は. .Aクースは4 2年度K
よ9
.
Bクースは,排出規制の強化,低いなう原油の輸入増,重油bよ 排煙硫の強化~どの企業努力を勘案した「報告」の 4 8年度bよび53年 度の政策目標値を基礎K
して推計したものである。 (2) 前記「報告」のもととなった軽済成長率,石油供給量等の将来予測は, 本計画の諸数値K
必ずしも一致してい左い。 (3) 8 02排出量は次のようK
して算出した。 重油消費量X平均いb う含有率X O. 9 4 (重油比重)X 2 (い沿う排出量 をS02排出量K
換算する系数) μ) 過密地域とは,大気の汚染がいちじるくく環境基準をとえている地域, 既汚染地域とは,過密地域以列であって大気の汚染が環境基準をとえている 地域。事前予防地域とは,低い b う化が進ま~い場合 Kは現在基準をとえ るbそれがある地域である。 (5) 経済審議会「新経済社会発展計画」参考資料よタ-43-第 7表 自 動 車 燃 料
K
よ る 一 酸 化 炭 素 (00)排 出 量 4 2年 度 5 0年 度 。。排出量の薩
1000 排気ガス中の 。。排出量 倍率(50/4② 情要量 排出量 需要量 。。平均濃度 A B A B A B 万!リッキロトル t!J千トン 万l):;.oキトロル%
"
千トン 千トン 自動車用構艶油 1,387 4.75 ~,2お 3.361 4.75 2.10 17.5li97.750 2.4 1.1 睡樺開石油ガス 200 2.30 351 431 2.30 1.27 758 418 2.2 1.2 計 ま た は 平 均1,587 ~, 584 3,792 18,287 8,168 2.4 1.1 (注)(1) 4 2年度の需要量は,i
石油統計年報J
(通商産業省,昭和42年度)~よK
よるものである。 (2) 5 0年度の需要量は, 4 2年度実績と 4 5 -49年度石油供給計画(石 油審議会)の 49年度の見通しとの聞の年平均伸び率を延長して試算した ものである。(
司
0 0排出量はつぎのようK
して算出した。 燃料消費量X1 5 (燃料消費量K
対する排気ガスの倍率)X排気ガス中 揮 発 油 0.73~ 中の 00 平均濃度×比重(~~-#~石油ガス ~.~ ~~ 0.509"" ω) 5 (i年度~j;~ける A クースは,排気ガス中の o 0平均濃度K
ついて,か .!'J~ 42年度の実績値がそのまま推移するとした場合,またBクースは,排 排気ガス中の00平均濃度K
ついて, 0 。の環境基準の設定,車輔整備基 準の強化,~らびK 関連企業の門主努力念どを勘案したかタの推定値を前 提とした場合の試算である。 {的経済審議会「新経済社会発,畏計画」参考資料よb
-44第 8表 工 場 お よ び 家 庭 排 水 の 汚 濁 状 況 汚濁分類 年 度 40年 度 5 0年 度 倍率 (5⑪1'4Q) 謬F 水 量
L
七/印 36,7印 79,745 2.2 カットされる古和BOD負 荷 ①(七/日〉 7,434 16,461 2.2 A B A 工 水 質 繍l障によるBOD負荷カット量 (七/日 1.091 2,416 5,970 2.2 5.5 場 下水道によるB O D負荷カット量 (七/印 551 1,222 3,133 2.2 5.7勝
カ ッ ト 率 ( % )小 計g
(
℃/日 1( ,642 22.1) (32,2638 9.1 ( ,103 55.3) (12..02) (25..55) 水 カ ッ ト さ れ た 後 のB 0 D負 荷 (七/日) 5,792 12,823 7.358 2.2 1.3 G Dc
D 家 総 人 口 に 対 す る B 0 D負荷③(七/日 3,.538 3,957 5,497 1.1 1.6 庭 下 水 道 に よ る B 0 D鮪 カ 腎 ( 七 / 日 463 1,359 1,887 2.9 4.1 排 カ ッ ト 率級)
( 13.1 (34.3 (34.3) (2.6) (2.6) 水 カ ッ ト さ れ た 後 のBOD負荷 (t/日 3,075 2.598 3,610 0.8 1.2 (注)(1) B 0 D負荷とは,生物化学的酸素要求量のことであり,水質汚濁指標とし て一般に使用されているものであるo (2) 排水量の 40年度実績および 50年度予測は,r
工業開発の構想!j (通商 産業省, 4 3年 12月)によるO (3) 工場排水については,次のような仮定にもとづいて試算したO 1)r
水質規制等によるB O D負荷のカット」は,下水道未施設地区におけ る排水のみを対象とするもので,①水質保全法による水質基準の設定状況 およびその見込み,②都道府県の条例による水質規制の実施状況および規 制見込み,~湯十水必理技術の進展および企業の自主努力等を勘案して, 40 年度および5 0年度の予測Aクースについては16 %,予損IJBクースt
てつ いては4 6 %のカット率と推定して試算したo 2)r
下水道によるB O Dの負荷カット量」は,r
国土建設の長期構想J (
建 設4 8年8月)にもとづく下水道要整備地域内に立地する製造業の出荷 額が全国の出荷額K
占めるウエイトを 42.3 %としたoまた,下水道の普 及率(整備済面下水道要整備面勝は, 4 0年度および5 0年度の予測A クースK
ついては1 9.5%とし,予測[BクースI
C:.;,いては3 8 %としたが, 排水密度の高い地区を優先K扱う線的整備の考え方によって整備すれば, 実質的には下水道普及率よりも高い5 0 %程度の処理が可能となると仮定 したO 似) 家庭排水については,次のような仮定にもとづいて試算した。 「家庭排水における 1人当たり B O D負荷」は, 4 2年度および5 0年 度 予測のクースK
ついては 36.
9
/日,予測 Dクースについては,生活水準の 高度化を見込んで5 0.
9
/日と仮定したO また,下水道普及率は, 4 0年 度 は1 9.5 %, 5 0年度は, 3 8 %としたO (5) 経済審ー議会「新経済社会発展計画」参走資料より -45ーE
地 域 開 発 政 策 の 三 原 則
すでに述べたように成長至上主義的な経済政策と経済基礎政策としての環境政策 とは.従来の技術体系や経済機構を前提とする限りお互いにトレード・オフの関係 におかれてしまう。 つまり,国民総生産 (GN P) を急、激~増やして高度経済成長を達成しようとす れば,重化学工業系材料産業に特化せざるをえず,従って,石油精製,石油化学, 電力産業等高分子化学工業から排出される汚染物質によって自然や生活環境等人類 生存の自然的基礎が破壊されてしまうとL、うわけであるO ところが「国民福祉の充実と国際臨月の推進を図り,活力ある福祉社会を実現す 仰 る」ためには,地域開発を創造性をもって積極的に進めなければならない。 すなわち,大気,水,風光等自然生活環境や地形,地味,地表,地下,海洋等自 帥 然産業資源から成る自然的基礎は,われわれ人類生存の大前提であるから,この保 全を優先させながら地域闘発を進めるということが今日的に最重要な政策課題とな っているというわけである。 では果して,開発政策と環境政策とは調和しうるものであろうか。 同 私見によれば,次の「地域巨税政策の三原則」を遵守すれば可能である。 すなわち,第ーに「自然,環境保全優先の原則」であり,第二~,i
生活関連社 会資本整備重点の原則」であり,最後の第三~,i
自力開発の原則」であるO 以上の三つの原則は相互に有機的にかかわりあっており,三位一体となってはじ めて闘発政策の前提である,民主性や発展性及び斉合性が維持確保されるものであ る。(1 )自然環境保全優先の原則
この原則を最初に提示しているのは,それなりに地域開発政策でのプライオリティ ーを設定しているからであるが,これを具体化するためには次の四つの契機 (M o-凪.en七)が必要とされる。 ① ゾー=ングによる自然環境保全地域指定制の実施o ② スプロール的な工場立地や住宅立地の規制策としての限定解除制や復元義務 制の推進。 ③ 従 来 のfp
P M基準」やfp
P 11基準」という「公害基準」を越えた先進的 内容をもっ.f
自浄生態系基準」の具体化としての「標準生物基準」の設定。 ④環境権の思想を確立して,公害工場操業認定の「住民審査制」の制度化。 第一番自にあげた「自然環境保全地域指定制」とは,われわれ人類の生存の基礎 をなすかけがえのない自然環境の保全をあらゆる開発政策K
優先させるためtz:.ゾ ーニングにおいても具体的に「保全地域指定J
.
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¥、うかたちで「開発保留地域」を 設定するということであるo つまり,自然環境それ自体を保全価値のあるものと認め,陸地ばかりでなく海岸 緯や海域も含めて「環境保全地域」として指定して保全措置を講ずるというわけで ある。 現在でも保護価値のあるものと認めている天然記念物や文化遺産等K
たいしては 自然公園法や文化財保護法及び自然環境保全快忙よって保全されているが,さらに 清澄な美しさを誇っている海岸線や珊瑚礁等海域も含めて保全価値のあるものと認 め,自然生活環境全域を基本的に「域境保全地域J
tz:しようというわけであるoこ の契機でもってはじめて,現在深爽批している全国的な土地買い占めの問題もテエ ックされることが可能となる。 第二番自にあげたスポロール的な工場や住宅の立地規制としての「限定解除 -47一
制」や「復元義務制」とは,住宅や工場の立地K必要不可欠な地域K限つてのみ緑 の復元を義務づけて[環境保全地域」指定を解除するとL、うことであるo 工場立地や宅地造成のための山地開発によって一本の樹木を切り倒したら,三本 以上の木の植樹を義務づけるという復元システムにすれば,失われた自然環境の回 復は可能となり,開発と保全の二律背反の陪題も創造的に解決しうるのではなかろ うか。 第三番目
K
あげた「自浄,生態系基準」の具体化としての「標準生物基準」の設 定とは,従来提起されてきた IPP MJ や IPP BJ等の「公害基準」を止揚した 先進的な「生きた環境基準」をその地域の環境特性Kマッチした「標準生物」で判 定するということである。 工場公害や都市公害等については,これが広域化し,環境破壊にまでも進展しな いように,厳しい環境基準を「自浄,生態系基準」というかたちで決定するOつま り,大気汚染,水質汚染,騒音等の公害源については,自然の自浄作用の範囲内で かつ食物連鎖 (F0 0 d c ha i n) や物質循環 (Metabolism) の機能する枠内 でしか認めないというシビアな公害基準を決めるわけである。 ところが,現行法令ぞ採用されている IP.PM基準」や IPPB基準」は,水俣 病や四日市端息等の健康破壊や人間破壊を引き起こした公害病にみられるように, 物質循環や食物連鎖Kよる自然の「濃縮原理」を見落してしまL、,単なる「拡散 原理」の虚構のもとK設定された排出基準主義であるために真の環境基準」として Q.$ は現実的有効性を保持していなL。、 従って,生きものである自然の物質循環や食物連鎖にみられる汚染物質の「濃縮 の原理」を考慮にいれ,かつ総量規制主義を有効ならしむる新しい環境基準を提起 する必要がでてくるというわけであるO われわれはここI'CI
生きた環境基準」を「標準生物基準」として設定して「生き た環境政策」が出来るような構想を提起したL。、 つまり,大気汚染,水質汚濁,騒音等の環境破壊が潜在化して健康破壊tてまで進展 しないように未然、防止するため,その地域の自然的風主にマッチした標準的な植物 -48ーや動物を選定して,
r
生きた環境基準」を決定する。 例えば,大気汚染対策には,朝顔や百合の花,ミカンの木,山羊や小烏など,ま た,水質汚濁対策制まホタル,オタマジャクシ,フナ,コイ,更に,騒音対策には モルモットやクサギ等という具合に標準的な「生きた環境基準」を決めて,公害の 事前坊止を図るわけである。 すでに軍事施設内では,毒ガスなどの生物僻兵持政の未然防止策として,山 羊等の「標準生物基準」が用いられている形跡がある。 第四番自にあげた,公害工場操業認定の「住民審査制」の制度化を環境権恩想の 確立で推進するということは,静穏,清浄な空気等は共有的資源であり,公共信託 財産として把握する立場で,工場の立地や操業の認定審査を住民が主体となって決 定するということである。 つまり,r
,人たるもの誰もが,健康や福祉を侵す要因にわざわいきれない環境を 享受する権利と,将来の世代へ現代の世界がのこすべき遺産であるところの自然美(
J
$
を含めた自然資源I'Cあずかる権5
利とを,基本的人権の一種としてもっという原貝山 を確立し,もって,公共信託財産である環境資産の保全と管理とが工場の立地や操 業で侵害されているかいないかの審査を住民が主体となって進めるわけであるo同
このように環境権や使益権(AmenityRigh七自) の思想を地域住民主体に確 立してこそはじめて「工場が地域を選定する」プーアな段階から,r
地域住民が立 地工場を選定する」という先進的で民主性ある地域開発政策が実現されうるのでは なかろうか。 つまり,公害企業の営業権より地域住民の生活権と生在権を優先させる思想を確 立するというわけである。(2)生 活 関 連 社 会 資 本 整 備 重 点 の 原 則
次I'Cわれわれは住宅,環境衛生等生活環境の重点的整備こそが地域開発政策の大 前提であり,とれに第一義的なプライオりティを設定すべきだとする「生活関連社 会資本整備重点の原則」を提起したいo -49ーつまり,安全て快.適な生活環境を重点的
K
整備することによって日本が欧米K
著 し く 立 ち 溜1ている市民的標準 (CiVi工Minimu坊を充足させるという国民生活 優先の原則に地域開発政策の社会的意義を第一義的K認めるというわけであるo したがって.i
社会資本の充実」というかたちで,国民所得倍増計画や経済社会 発展計画等ほとんどの開発計画の第一番目にあげられている包括的で美しい政策課 題の内容も,具体的には生活環境整備重点的に規定して,国民生活優先の原則を貫 徹させなければならなL。、 例えば,新経済社会発展計画では第9表のようK
社会資本充実のため公共投資を 予定しているが,その大半は生産基盤整備のための社会資本であって,生活関連社 会資本充実のための公共投資は第10表K示されるように僅かに昭和3 9年度から 4 4年度の 6カ年間でも 16.9パーセントの比重しか占めていない貧弱な状況であ るO従って,社会資本 (Social OVerhead Capita坊と L、ぅ包括的でかつ具体的
K
は内容性の余りない概念の規定を現実化させる段階では,住宅?環境衛生,厚生 福祉,学校等シピル.ミニマム充足のための生活関連社会資本と,産業道路江業専 用港・工業用地・工業用埋立地等産業外部経済充足のための生産関連社会資本とに はっきりと区分して,国民が健康で快適な安定した生活が営める条件を直接満たし てくれる生活関連社会資本に開発計画の重点をおく必要があるわけである。 このためK
は,過密地域に住む人々も過疎地域に住む人々も等しく国民として国 民的な標準 (National Minimu坊が充足可能となるようK
公共財的な政策配慮 が必要とされるO -50一第 9表 事 業 別 公 共 投 資 額 ( 社 会 資 本 ) (単位: 1 0億円,
%)
計 画 (4 5 - 5 0年 度 ) (参 考 ) 金 。額 構 成 比 経(済4社0会年発度展価格計画) 44年度価栂 実 績 ( 時 価 ) 4 2 - 4 6年度 道 路 1 1,700 2 1.3 6,1 50 港 湾 1,900 3.5 659 840 航 空 590 1.1 80 住 宅 3,900 7.1 1,2 0 1 1,71 0 環 境 衛 生 3,1 40 5.7 995 1,270 厚 生 福 祉 1,040 1.9 537 520 寸.-一 校 2,620 4.8 1,569 1,3 1 0 国 土 保 全 3,700 6.7 1,537 1,810 農 林 漁 業 3,250 5.9 1,4 43 1,550 鉄 道 5,500 10.0 2,802 3,380 電 々 5,320 9.7 2,656 2,660 計 42,660 7 7.6 1 9,023 21,200 そ の 他 1 1,340 20.6 6,441 5,800 調 整 費 1,00 0 1.8 500 i日~ 計 55,000 1 0 0.0 25,4 64 27.500 (注) 1. 3 9 - 4 4年度実績は,一部推定を含むo 2.経済審議会「新経済社会発展計画」参考資料より -51一第10表 部 門 別 公 共 投 資 額 (単位: 10億円.~) 計画(45 -50年 寄 (44年商醐 実績 (39 -44
輔
(時イ町
金額(A
うJ{/V'
構 成 比 金額(心A/V
構 成 比 生 活 関 係 10,700 2.0 19.5 4,302 1.6 16.9 通 信 関 係 25,010 4.6 45.6 11,741 4.5 46.1 国 土 保 全 関 係 3.700 0.7 6.7 1,537 0.6 6.0 そ の 他 15,590 2.9 28.2 7.884 3.1 31.0 計 55.000 10.2 100.0 25,464 9.8 100.0 (注)(1) 生活関係同住宅.環境衛生,厚生鞠し学校を含む。 (2)拓通通信関係K
は道路,港湾,航空,鉄道,電々を含む。 (3) 国土保全関係には治水,民有林治山,海場を含む。 (4) その他は上記以外のものであり,調整費を含むo (5) VおよびV怯国民総生産であり, 4 4年度は政府の経済見通し (45年2 2月14日)によるo (6)経済審議会「新経済社会発展計画」参考資料より(
3
)
自 力 開 発 の 原 則
地域開発政策の民主性を確立し維持するという立場からわれわれは,最後に「自 力開発の原則」を提起したいo これは,全国総合開発計画や新全国総合開発計画が「資本の論理」や「毅庫の原則j のもとで,拠点開発主義で重化学工業系材料産業主導の新産業都市や工業整備特別 地域等のかたちで進められ,地域住民からすると「他力依存開発」であったがため に,公害品種や財政困難で行き詰ってしまったということを他山の石とした開発原 則であるo-52-ここに,地域開発の政策展聞にあたっては,その地域住民の意,思が第一番に尊重 されるべきであり,そのイニシアテープをとり,更にイノベーター的な役割を果す のも地蛾住民でなければならない。 従って,地域開発の計画策定やフィジカル.プランの実施に関しても,地域住民 の意向が全面的Kかつストレートに反映できるような民主的システムが不可欠とな るo このような住民主体の開発が可能となるためには.
i
地方自治の尊重jという制 度的基礎と.r
財政民主主義p
という物質的基礎とが確立されなければならないo いわゆる「地方自治の尊重J
と「財政民主主義」を二大支柱とした「自力開発の 原則」が確立されてはじめて現在深刻化している公害問題や財政破綻問題とが根本 的に解決されるわけであるO 「地方自治の尊重」で「自力開発の原則」の制度的基礎を現実的に確立するため には,自治体自らが従来のようt'c:i
資本の論理」の「助成者」としてでなく,その 「規制者」として機能することが不可欠であるoつまり,地域の主人公は地域住民であり.
i
No thing bu七humdn-be ingJ
という「草の根民主々義J
~ra88rOO 七日 Democracy) の立場から,シピルー ミニマムのための地域開発政策の主体は決して民間デペロッパーやいわゆる「第三 セクターー│ではなく,住民自体及び自治体であり,むしろ「効率の原則」や「資本 の論理J
中心の民間デベロッパーや第三セクターの公的規制 (Public check)VL あたるべきものであるというわけであるO また. i.財政民主々義」で「自力開発の原良山の物質的基礎を現実的に確立して いくためKは,地方自治体が従来のようないわゆる「補助金財政l
から脱皮して財 (l~ 政自主権を自らのものとしていかなければならない。 そのためには中央直結型財源の委譲や地方債の自主化が不可欠なものとなる。 つまり,現行の国税中心的な税源の再配分化や財政調整制度の改革及び自治省・ 都道府県認可制の地方債を自主化することが是非とも必要とされるというわけであ る。 -53ー11. 経済審議会『新経済社会基本計画
J
,iN
計画の目標と政策体系J
, 7頁 12. 野尻武敏「経済政策原理J
, 1 0 4頁 13. 高良有政「沖縄開発政策の基本方向と問題点J
r経済評論』日本評論社 l~ 1972年 11汀 弓 14. 高良有政「沖縄における土地利用の特性分析J
r
沖縄経漬』沖縄経済開発 研究所 (4号)でその意義を多面的に考察しているO 15. 小野勇一「生態系の破壊は防げるかJ
r
経済評論』日本評論社 (1 9 7 2 年 10月) 16. 都留重人 (70頁参照)i
公害の政治経済学」岩波書庖, 1 4 0頁 17. 同, 1 3.9頁, 18. 宮本憲一「地域開発はこれでよいか」岩波書庖, 2 2 6頁 19. 同, 1 3 0頁N
結 語 - 残 さ れ た 謀 題 一
経済基礎政策の一環‘としての地域開発政策の三原則試論を重化学工業系材料産業 特化と環境問題との闘連をレビューするかたちで展開してみたが残された課題は多 L。、 第-!'C,経済基礎には自然、的基礎以外にも人的基礎や文化的基礎があるo従って. 経済基礎政策Kは,対象が方法を規定するとL、う弁証法的視点からすると,自然的 基礎を対象とした環境政策以外K
も,人的基礎を対象とした人口政策や文化的基礎 を対象とした文化政策が展開されなければならない。 つまり開発目的の総合性を確立していくためには環境政策の他にも人口の過密, 過疎開題や都市問題が取り上げられなければならず,生産の工業化 (InduB七 ria-1 iza tion ) とともに20世紀物質文明の二大契機のひとつである生活の都市化 Wrbaniza tiOn)の問題が地域開発政策の重要課題であるが,その考察は他の機 会にゆずらねばならないということであるO第二tc:.地域開発政策への原則的提案には過去にも種々すぐれたものが出されて きたがその批判的吟味を他自に期したということであるo 例えば,アメリカで成功した地域開発政策で有名なTV A (Tenne回目eeVa~~ey Au七horityうでの三原則は.