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第二回講演討論会講演要旨

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(1)

第2回 東北病害 虫講演討論会講演要 旨

演 ―

稻熱 病 の發 生樣 相 と地 理 環境 に 就 いて

徳 永 芳 雄 (農林省農事試驗場東北支場) 稻 は北 海 道 の如 き寒 冷 な地 方 か ら赤 道 に 跨 る 熱 帯 に至 るま で栽 培 され て居 る が,之 等 の 相 距 る地 方 相 互 の問 の氣 候 的,土 壌 的 或 は 入 爲 的 な 栽 培 環 境 の 異 る こ と ゝ相 俟 つ て 夫 々の地 方 の 稻 作状况 に 著 しい変 化 を 生 ぜ しめて 居 り,從 つ て 稻 熱 病 の発 生 に就 い て も亦 極 めて 多 様 な様 相 を 呈 す る。 稻 熱 病 の発 生 時 期,強 烈 度 等 は年 の 氣 候 や 栽 培 法 等 に よ り異 るが,地 域 に よつ て 大 体 一定 の 型 を 示 す場 合 が 多 い。 依 つ て本 邦,台 及 び 海南 島 に於 け る稻 熱 病 の発 生 様 相 を比 較檢 討 し,発 生 相 を 分類 す ると共 に地 理 的環 境 要 素 と の 関 係 に就 い て考 察 を試 み た 。' 稻 熱 病 の発 生 様 相 を 支 配 す る諸 因 子 は 自 然 環 境 と人 爲 環 境 と に二 大 別 され る が,各 種 の 環 境 要 素 の 内 で地 域 の発 生 型 に 関 與す る最 も重 要 な 要 素 は温 度 と濕 度 の 季 節 的 変 化 で あ り,殊 に 氣 温 の 変 化 が 決定 的 な要 素 に なつ て居 る。 他 の 環 境 要 素 は 上 記 の2要 素 と共 に稻 熱 病 の強 烈 度 に 対 して 種 々 な程 度 に於 て関 係 を有 して 居 る。 各 地 域 の 稻 熱 病 の発 生様 相 並 に地 理 的 環 境 を吟 味 した 結 果次 の如 き発 生型 の 分 類 を 試 み た。 1. 寒 冷 地 型 發 生 相 苗 代 期 は 平 均 氣 温18∼ 20℃ 以 下 で,夏 季 の 高 温 時 で も平 均 氣 温 は26∼ 27℃ を 越 え な い。 苗 稻 熱 病 は 殆 ん ど発 生 せ ず, 本 田 の 葉 稻 熱 病 は比 較 的 軽 い が,穗 稻熱 病 及 び 節 稻 熱 病 の 発 生 が 多 い 。 この型 は 北 海 道,東 北,北 陸,関 東 北 部 の 諸 地 方 に見 られ る。 2. 梅 雨 地 帯 型 發 生 相 苗 代 期 の後 半 は 平 均 氣 温20℃ 以 上 に達 し,梅 雨 襲來 して 濕 度 高 く, 夏 季 は 平 均 氣 温26∼27℃ を 越 え る高温 とな る。 苗 稻 熱 病 は 発 生 し易 く,本 田 に於 て は 分蘖 期 に 葉 熱 稻病猖獗 し惨 害 を與 え るが,穗 稻 熱 病,節 稻 熱 病 等 は比 較 的 軽 微 であ る。 こ の型 は九州,四 國,中 國,近 畿,東 海,関 東 南 部 の諸 地 方 に 見 られ る。 3. 北 部熱 帯 季 節 風 地 帯 型 發 生 相 第1期 作 苗 代 期 の氣 温 低 く,大 体18∼20℃ 以 下 で,苗 稻 熱 病 は 殆 ん ど発 生 しな い 。 分蘖 期 の 葉 稻 熱 病 は 比 較 的軽 微 で あ るが,穗 稻 熱 病 及 び 節 稻 が猖 獗 し惨 害 を與 え る。 第2期 作 に は苗 稻 熱 病,葉 稻 熱 病共 に殆 ん ど発 生 し な い が,穗 稻 熱 病 及 び 節 稻 熱 病 は僅 か な が ら発 生 す る。 この型 は琉 球, 台 湾 北 部等 に見 られ る。 4. 南 部熱帶 季 節 風 地帶型 第1期 作 苗代 期 は 平 均 氣温18∼20℃ を越 え稻熱 病 が 発 生 す る が,乾燥 期 で あ る爲 大 した 彼 害 は な い。 本 田 で は分蘖 期 に 葉稻 熱 病猖 獗 して 惨 害 を與 え る。 穗 稻 熱病,節 稻 熱 病 共 に発 生 は 殆 ん ど な い か或 は 極 め て軽 微 で あ る。 第2期 作 に は 特 殊 地帶 以 外 は 殆 ん ど稻 熱 病 の発 生 は な い 。 この型 は 台 湾 南 部 及 び海 南 島 に見 られ る。 以 上 の4型 の各 々 に属 す る地 域 に 就 いて は尚 檢 討 を 要 す る。殊 に寒 冷地 型 と梅 雨 地帶 型 と の 境 界 は複 雑 で年 に よ り変 動 が あ り又 両 型 の 中 間 の発 生 様 相 を示 す場 合 もあ る。 以 上 論 じた地 域 以 外 の稻 作 地帶 に 於 て も稻 熱 病 に対 して 感 受 性 の 強 い 日本 系 の稻 が 導 入 さ れ た 場 合 に は 夫 々 の地 域 の 環 境 要 素 に從 つ て 特 有 な 発 生 樣 相 を 示 す筈 であ るが,充 分 な資 料 を 持 た ない の で こ ゝで は 論 じ得 な い。

(2)

演 ―

稻 苗腐敗病防除試驗 に就て(種 子消毒試驗)

(岩手縣 農事試 驗場) Achlya菌 は 種 籾 の損 傷 箇 所 か ら侵 入 して被 害 を均 え る もの で あ るが,か ゝる場 合播 種 前 に 種 籾 を 清毒 して播 種 す れ ば本 病 に対 して 有 効 で あ る こと が知 られ で い る。 当 場 に於 て も昭 和18 年 度 以 降 種 子 清 毒 に関 す る試 験 を行 い有 効 で あ る ことを檢 知 した。試 験方法 は水 銀製剤1號 及 び2號 液の清毒 では種 籾 を所 定 日数浸 水後 催芽 直前 に施行 した。硫酸銅 液消 毒は乾燥籾を清毒 して水洗 し後所 定 日数浸 水 した。 其の結果は次 の通 りで あつ た。(試驗成績 は2区 平均) 尚22年 度 に於 て 塗 抹 用水 銀 剤1號(セ レサ ン) を 用 い て 試 驗 した 。其 の方 法 は 乾 燥籾 に 同 剤 を 充 分 塗 抹 せ し め直 ち に播 種 した 。 其 の 結 果 は 次 の 通 りで あつ た 。 以 上 の 成 績 か ら考 え られ る こ とは(1)種 子 清 毒 に依 つ て種 級 に藥 剤 が吸 着 して 病 原 菌 の発 育侵 入を 阻 止或 は抑 制 す る と思 わ れ る。(2) 水 銀 製 剤1號 及 び2読 よ り硫 酸 銅液 消 毒 の 方 が 有 効 で ある 。藥 剤 濃 度 及 び浸 漬 時 間 は0.1%液 24時 間 清 毒 は 良 好 で あ り且 又 作 業 上 便 利 で あ る。(3)塗 抹 用 水 銀 製 剤1號(セ レサ ン)消 毒 で は 浸 水 籾、に塗 抹 して 播 種 した 場 合 は藥 害 甚 だ し く僅 か に発 芽発 根 を み た が殆 ん ど伸 長 しな か つ た。

(3)

稻 苗腐 敗 病 菌 に対 す る

X線 及 び石 英 水銀 燈 照射 の影 響 に就 て(豫 報)

島 田 昌 一・ 須 藤 明 (農林省大館農事改良実驗所秋田試驗地) X線 及 び 石英 水 銀 燈 照 射 が 菌 類 の 発 育 に 対 し,之 を抑 制 す る効 果 の あ る事 は 既 に知 られ て い る。 稻 苗腐敗 病 菌 に対 す る影 響 に 就 て は 特 に 研 究 は な い が,斯 る抑制 効 果 は本 病 防 除 上 期 待 で き るの で あ るか ら本 病 防除 に関 す る試 験 の 一 部 と して 稻苗 腐 敗 病 菌 或 は之 が被 害 籾 に対 しX 線 或 は 水 銀 燈 を 照 射 した場 合 の影 響 に関 し試驗 を行 つ た 。 供試 菌 は 昭 和21年11月,秋 田 市旭 川 流 水 よ り 分 離 し種籾 に病 原 性 あ るAchlya菌 を 殺 菌 玄 米 或 は殺 菌 傷 籾 に発 育 せ しめた 菌絲,或 は 戸 外 水 槽 中 に て傷籾 に 自然 発 病 させ た も の で あ る。X線 放 射 は120KV.3mA,3mmAe濾 過 板 を 使 用 す るか,160KV.3mA.0.5mmcu及 び 1mmAe濾 過板 を 使 用 し30糎 の 間 隔 にて 供 試 物 を 無 蓋 の 殺 菌 シ ヤー レに 入 れ 直 上 よ り 放 射 し た 。 その 結 果 に よ れ ばX線 の 放射 処 理 に よ り 供 試 菌 の 発 育 並 び に そ の 傳染 を抑 制 す る影 響 が 認 め られ た 。 之 は30秒 程 度 の放射 にて 効 果 を現 わ す様 で あ るが10∼20分 間 放 射 して も菌 の 発 育 を 完 全 に 防 止 す るま で に は至 ら ぬ様 で あ る。 又 発育初 期 の放 射 は 菌 の発 育 を 防 止 し,且 種籾 の 発 芽 伸長 を促 進 す る効 果 が認 め られ た 。 石 英 水 銀 燈 は交 流300W,反 射 笠 をつ け た まゝ 30糎 の直 上 よ り供 試 物 を 無 蓋 の殺 菌 シヤ ー レに 入 れ 白布 上 に並 べ て 照射 した。 そ の結 果 石 英水 銀 燈 照 射 処 理 の 影 響 もX線 の 場 合 と 同様 に 供 試 菌 の 発育 並 に その 傳 染 を 防 止 す る効果 あ る も の と言 うこ とが 出 來 る。 之 は10分 間 の 処理 に よ つ て も効 果 を 現 わ す が30分 の 照 射 に よつ て も完 全 に 菌 の発 育 を 防 止 す る迄 に は至 ら ぬ 様 で あ る。又 種籾 に対 し照 射 を 行 う時 は発 芽伸 長 を促 進 す る もの で 之 は5分 ∼10分 位 が好適 の如 く, 30分 照 射 を 行 う時 は 前 者 に 比 しやゝ 劣 る様 で あ る。(昭 和23年1月9日 記)

岩手縣 に於 ける水稻小粒菌核病發生分布 に就て

(岩手縣農事試驗場) 本 調 査 は 昭和22年10月14日 か ら同25日 迄 の期 間 に縣 下 主 要 米 作地 帯 を 調 査 し本 病 の種 類 並 に 発 病 程 度 及 び発 生 地域 を 知 ろ うと して 行 つ た も の で あ る。 地 方 で は本 病 に依 る被 害 を 指 し て 「ス ガ レル 」 」又は 「カ レル」 と称 して い る。 か ゝ る田 圃 は稻 の茎 葉 が 灰 白 色 とな り倒伏 し作 業 に多大の不便 を來 し,又稔 実が不良で わる。最 近 昭 和19年度 か ら22年 度 迄 の4カ 年 中21年 度 は 非 常 に発 生 が 多 かつ た の で22年 度 に 一應 各 地 帯 の調 査 を試 み た が種 々の 都 合 で 時 期 を失 し牧穫 後 の た め調 査 し得 な かつ た所 もあ つ た。其の結 果 は次 の通 りで あ る。

(4)

以 上 の よ うに1.病 原 菌 の 種 類 は 殆 ん ど Helminthosporium sigmoideum CAV. var.

で あ つ て Helminihosporium sigmoideum CAY. irregulare の発 生 は僅 か に認 め た。 2.発 生 地 域 は盛 岡(標 高120m)以 南 花 巻 町(標 高70m)を 経 て水 沢 町(標 高50m)に 至 る平 坦 地 帯 に 最 も発 生 多 く山 間 地 帯 に ゆ くに從 つ て漸 次 減 少 す る傾 向 が 認 め られ た 。 岩 手 縣 に於 け る 垂 直 分 布 限 界 は 上 閉 伊 郡 上郷 村(標 高380m), 岩 手 郡御 堂 村(標 高320m)及 び 二 戸 郡荒 沢 村 (標 高300m)で は 極 く僅 か に発 生 を み た が 大 体 この 附 近 が 限 界 と思 わ れ る。 二 戸 郡 奥 中 山(標 高130m)で は 全 然 発生 をみ な かつ た 。 尚 水 稻 小 粒菌 核 病 に就 て2,3試驗 調 査 を した 結果 を報告 す る。 (1) 水稻 品 種 と発 病 との 関 係 は昭 和20年 度 よ り 22年 度 迄 の3カ 年平 均 で は遠 野2號,同3號, 同4號,農 林1號,六 日早 生,岩 手 関 山1號, 岩 手 小 柴糯1號 等 は 発病 が 多 く,陸 弱132號, 平 六糯 石1號 等 は 中 程 度,農 林16號,東 北14 號,奥 羽191號,奥 羽187號 等 は発 病 が 少 な い 。 一 般 に 早 生 種 は発 病 多 く晩 生 種 は少 な い 傾 向 が み られ た 。(昭和20∼22年,3カ 年 平均) (2) 肥料 と発 病 との関係 に就て は無窒 素区 又は 窒 素小肥区 は発 病少 な く無燐 酸区 及び無 加里 区は発病 多 く,又堆 肥施用 区及 び槍肥区 は発

(5)

病 多 き傾 向 が み られ る。 か ゝる傾 向 は 水 稻 生 育 状 態 と寄 生 菌 の 侵 害 力 の 関 係 に依 る もの と 思 わ れ る 。 第1表 第2表 (昭 和21年 度 戊績) (3) 藥 剤 撒 布 に依 る防 除 効 果 は6斗 式 石 灰 ボ ル ド ウ液 及 び 水 銀 剤1號0.1%液 撒 布 区 は共 に有 効 であ つ た。尚撒 布 時 期 は7月 下 旬2回 及 び 8月 上 旬1回 の3回 撒 布 区 は最 も有 効 で,こ れ 以 前 及 び 以後 の3回 器布 は不 良 で あつた

山 形縣 に於 け る小麥 赤銹 病 の發 生 豫察法

田亀

太 郎

(山 形 縣農 事 試 驗 場) (1) 本 報 は昭 和16年 よら昭 和21年 に 亘 る6カ 年 間 の 山 形縣 に於 け る小麥 赤銹 病 の発 生状况 と 周期 間 に 於 け る融 雪 期 よ り成熟 期迄 の 氣 温 及 び 麥 の 生 育 状况 を 資 料 と して本 病 の発 生 予察 法 を 求 め た もの で あ る。 (2) 赤銹 病 の 発 生 程 度 の 資 料 と して は縣 下 全 般 に 就 い て の 大 略 の年次別順 位 と農 試 圃場 に 於 け る観 察結 果 を,生 育状况 は豊 凶 試驗 に 於 け る 立 夏 草 丈,出 穗 期 及 び成 熱 期 を,氣 象 資 料 は 山 形測候 所 の 資 料 に 依 つ た。 (3) 6カ 年 中 で発 病 の 多 か つ た 年 は 昭 和19年 20年,21年 の3カ 年 で特 に20年 は最 も激甚 で あ ら19年 も之 れ に つい で発 生大 で あつた。 少 な か つ た の は 昭 和16年,17年 で17年 は特 に 少 な か つ た 。 (4) 融雪 期後3∼5月 特 に3月 の低温の年 は 立夏 の草丈劣 り出穂期 は遅延 し更 に この様 な生 育 前半期 の生 育遅延 は出穗期後 の高温 に依 つて も挽回 され る事少 な く成 熟期迄後れ る事 が認 め ち れ た 。 (5) 以 上 の様 に3∼5月 低温 で麥の生 育 の後 れ た 年(昭 和20年,19年,21年 等)は 発 病 多 く 3∼5月 高温 で麥 の生 育 の 進 んだ 年(昭 和17年, 16年 等)は 発 病 の少 ない 事 が 知 られ た 。 (6) 以上 の様な事実 の理 由は今後 の実驗に俟 たねば な らないが大略 次の如 きもの と考 え られ る。本縣 では前年の秋季 か ら発病 を見 るが氣温 に制約 されて本格的 な発病 蔓延 期は 出穗期後 の 比較 的戒熟期 に近い生育 の後期 であ る。爲 めに 麥 の生 育の進 んだ年 には菌の繁殖適 温(18℃ ∼ 20℃)と なつた場合 には麥は成熱 に近 く老 化 し て菌の侵 入に適 せず又侵入 して も成熟期 に近い 爲 め侵害期 間短 く充 分 な蔓延 を見 ない 中に成熟 期 とな り被害は 少な い。生育 の後 れた年 は前半 期 の生育選延 が成熟期迄後 らすため菌 の繁殖適 温 となつた場 合麥が若 い状態 にあ り侵 入蔓延 に 好適 し更 に成熟期迄 の期 間が長 いため侵 害期間 を 長 めて被 害 を大 に す る もの と考 え られ る。 (6) 赤銹病 の発生 の多少 はその年の3∼5月 特 に3月 の平均氣温及 び立夏 の草丈 の長短 及び 出穗期の早晩 を調 べ る事に よつ て予察 し得 る も の と考 え られ る。

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葡 萄 の ペ ス タ ロ チ ア 病 に就 て

(秋 田縣 農事 試 驗 場) 本 縣 葡 萄 栽 培 上,重 要 病 害 た る黒 痘 病,露 菌 病,晩 腐 病 に比 し,軽 ん ず べ か ら ざ る被 害 を 与 えて居 る新 病 害 ペ スタ ロ チア 菌 に 依 る晩 腐 病 に 就 き数 種 の調 査 結 果 を 紹 介 す る。 本 菌 は 健 全 な る葡 萄 の 各 部 位組 織 中 か ら容 易 に 分 離 出來 る程 極 め て 高 率 な密 度 に て,組 織 内 に 侵 入 して 居 る もの で あ り,組 織 の 生 育 が 衰 弱 した際,忽 ち病 斑 を形 成 し,特 に牧 穫 期 又 は運 搬 中の発 病 は生 果 の 品質 に多 大 の影 響 を 与 え る もの で あ る。 (1) 葡 萄 果 実 晩 腐 病 被 害 部 の 病 原 体 調 査 從來 知 られ て 居 た グ ロ メ レ ラ菌 以 外 に ペ ス タ ロ チ ア 菌 に 因 り発 病 せ る もの 及 び両 者 併発 せ る ものが 多 く認 め られ た。 (2) 葡 萄 幼 枝 及 び葉 よ りの ペ ス タ ロ チ ア病 菌 分 離 調 査 両 部 位 か ら も本 菌 は容 易 に 分 離 し得 た 。 (3) 分 生 胞 子 測 定 調 査 葡 萄 に寄 生 す る ペ ス タ ロ チ ア属 の胞 子 及 び そ の他 数 種 の もの と形 態 比 較 を行 つ た が 何 れ も本 菌 とは 同 一 で は な く目下繼 続 調 査 中。 (4) グ ロ メ レ ラ菌 に 因 る晩腐 病 と本 菌 に 因 る晩 腐 病 の 病 徴 的 差 異 著 る し く似 て 居 るが 前 者 が 鮭 肉 色胞 子 堆 を 形 成 し,後 者 は直 ち に 黒 粉 状 の胞 子 堆 を形 威 す る 点 に 於 て 差 異 が 認 め られ る。 (5) グ ロ メ レ ラ菌 と本 菌 の生 育 環境條 件 目下 調 査 未 完 了 で あ るが 著 る し く似 て 居 る。 (6) ペ ス タ ロ チ ア菌 に因 る晩 腐 病 の 病 斑 及 び発 病 時 期 病 斑 は 果 実 で は 前 述 の 通 り。 葉 に於 て は 褐 色 多 角形,枝 に於 て は 黒 色 小 円 形 を題 常 と し,落 葉 時 果 実 牧 穫 期 等 著 る し く発病 す る。 又 組 織 に 機 械 的 傷 害 が あ つ た 際病 斑 を 形成 す る。

苗代 の灌 排 水 と稻 葉潜 蝿 の密 度 との關 係(豫

報)

勝 太 郎

(山形縣農事試 驗場 庄内分場) 稻 葉潜蝿 に関 しては最 近特 に昭和15年 頃 か ら は活発な る研究が行 われ,其 の藥 剤撒 布 に依 る 防除法に就 いては使 用藥 剤の種類及 び撒布時期 等 略究明 され 只藥 剤撒布を よ り簡單 且つ実際 的 にす る方法 の問題が残 されて居 る状態 であ る。 又此 の害 虫の生態学的研 究 も年 と共に進 み特 に 環 境 と発 生型 の関 係は加藤陸 奥雄博士の研究 に 依つて氣 象 との関 係が研 究 され,人 爲的 な環 境 としては苗代の播種量 と被害 との関係が加藤 博 士及 び筆者 等 に依 つて明か に されて い る。此 の 害 虫 が氣 象環 境 に 甚 だ 敏 感 で あ る事 と考 え合 せ て 若 し氣 象 環 境 を 簡單 に入 爲 的 に変 化 せ し め て 此 の 害 虫 の 棲 息 密 度 を減 少 させ る こ とが 出 來 る と す れ ば 防 除 実 施 上 盆 す る所 が 甚 だ 大 で あ る と 考 え る。 斯 る意 味 で昭和22年 に 調 査 した 苗 代 の 灌排水 と稻 葉 潜 蝿 の 密 度 と の 関 係 を不 完 全 な 成 績 で は あ るが 予 報 的 に 発 表 した い。 4月17日 に 播 種 した 苗 代 で5月24日 か ら 日中 (6時 か ら18時 迄)だ け排 水 して 普 通 灌 水 の 苗 代 と稻 棄潜 蝿 の 密 度 を比 較 調 査 した と ころ,成

(7)

虫 に 於 いて は排 水 が 完 全 に行 わ れ た場 合 は排 水 区 の虫 数 は灌 水 区 の虫 数 の 僅 か に5.4%位 に減 じた場 合 もあ つ た が20%以 下 に な る こ とは 確 実 と認 め られ た。 卵,幼 虫 及 び蛹 等 の 密 度 の減 少 は 成 虫 の 場 合 の様 に 顯 著 で は なか つ た が之 等 の 合 計 数 で48.8%乃 至76%の 減 少 が 認 め られ た 。 成 虫 に比 較 して卵,幼 虫 及 び蛹 の 合 計 数 の 減 少 程 度 の少 ない の は排 水 時 間 が 足 らな い爲 め 即 ち 夕 方 の灌 水 開 始 時 刻 が 早 す ぎ た爲 め と 思 わ れ る。排 水 区 と灌 水区 の 氣 象 環 境 を 観 測 した 結 果 に 依 れ ば 灌 水 区 の 水 温 は 排水 区 の 地 皮 温 よ り高 く,草 冠 部 の 氣 温 は両 者 に 於 いて 顯 著 な 差 異が 認 め られ な か つ た 。然 し乍 ら草 冠 部 の濕 球 示 度 は 灌 水 区 が 明 か に 低 く從 つ て濕 度 は 灌 水 区 が低 い 。 草 冠 部 の 上 方15糎 の 部 位 の 氣 温 は 排 水 区 が 高 か っ た 。 以 上 の 結 果 か ら見 て 棲 息 密 度 の減 少 を來 した 氣象 的 環 境 要 素 は排 水 に 依 つ て起 つ た 濕 球 示 度 の上 昇 と高濕 度 で あ ろ う と 推 測 さ れ る。

岩 手縣 に於 ける稻葉潜蝿 の發生沼革

(岩手縣農事試驗場) 岩 手 懸 に 於 け る稻 葉 潜蝿 の 発 生 記 録 は昭 和11 年 以 前 に は な い が 昭 和12年 に 岩 手 郡 西 山 村,御 明 神 村 に於 て本 害 虫 の発 生 が 急 激 に 目立 つ て來 て い る。 この 地 帯 に は 恐 ら くそ れ 以 前 よ り発 生 が あ つ た こ と と思 うが,資 料 と な るべ き もの な く,又 地 元 の人 々 の 関 心も な か つ た の で 特 に 確 信 の あ る申立 て を す る人 もな い。 從 つ て この 地 帯 に何 時 入 つ た か,ど うして 入つ た か につ い て は 未 だ不 明 の ま ゝに あ る。 本 害 虫 は 昭 和12年 以 降雫 石 川 に沿 うて 東 に蔓 延 し,13年 盛 岡 に 入 り, 更 に 北 上川 に沿 うて 南 下,14年 に 紫 波 郡 を覆 い 稗 貫 郡 に入 り,15年 稗 貫 を 覆 い16年和 賀 郡 に 入 り,17年 和 賀 一帯 に拡 が り13年 江 刺 に 入 り,19 年 よ り20年 に か け て 胆 沢,江 刺 の 両 郡 を覆 いつ し,21年 西 磐 井郡 に 入 り22年 東 磐 井 郡 に侵 入 した 。 そ の 勢 い ま さに燎 原 の 火 の如 く,昭和12年 わ ず か に75町 歩 の 発 生 が 昭 和22年 には 全 水 田 面 積 の3分 ノ2,即 ち40000町 歩 以 上 に拡 が りつ く し て し まつ て い る。 そ して 一 部 は氣 仙郡 下,一 部 は 上 閉伊 郡 下 に 入 り,又 隣縣 宮城縣側 へ 怒 濤 の 如 くに侵 入 しつ ゝあ る現状 で あ る。 各 町村 農 業 会(又 は 農 業 会縣 支 部)よ りの発 生 面 積 報 告 を 整 理 せ し処次 の様 な結 果 に なつ た。 尚 河 川 に沿 うて下 流 に蔓 延 して 來 た 原 因 と して (1) 蛹 が浮 游 して 川 下 に 運 ば れ る こ と(2)余 つ た 苗 を 河 川 に棄 て る習 慣 が あ る こ と(3)河 州 近 くに マ コモ の 自生 地 多 く其 処 が 培養 地 と な つ て 蔓 延 した こ と(4)北 上 川沿 岸 地 帯 は 早 播 早 植 地 帯 で あ る こ と な どが 考 え られ る。 岩手縣に 於け る稻葉潜蝿発 生面積調

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DDTに

よる稻 葉 潜蝿 防除 試 驗成 績 に就 て

勝 太 郎

(山形縣 農事試驗場 庄内分場) 昭和22年 に 農藥 協 会 の 委託 に依 り稻 葉 潜 蝿 に 対 す るDDTの 防 除 効 果 を 試 驗 す る と共 にDD Tの 使 用形 態 に依 る効 果 の 差 異 を檢 討 し よ う と して 行 つ た試 驗 成績 の 概 要 は 次 の通 りで あ る。 供 試 藥 剤 は東亞 農 藥,東 京 農藥 及 び日 本 農藥 各社 製 のDDT乳剤 並 び に 三共 及 び 日本 農 薬 各 社 製 の水 和性DDTで あ つ て 之 に比 較 藥剤 と し て 臨 時規 格 デ リス粉 を 使 用 した。 DDTの 濃度 は乳 剤 は0.1, 0.05, 0.02及 び 0.01%の4階 級,水 和 性DDTは0.1 , 0.05及 び0.02%の3階 級 と し反 当 撒 布 量 約1石 と して 第1回 撒 布 は 第2化 期 成 虫 発 生 の 最 盛 期 頃 の6月 24日 に行 い,6月30日 及 び7月7,8日 に夫 々 第2,第3回 撒布 を 行 つ た。 以 上 の結 果 か ら見 る と水 和 性DDTの 防 除 効 果 はDDT乳 剤 の 防 除 効 果 に比 較 して 劣 り特 に 三 共 製 本 和 性DDTは 効 果 が 少 な い 機 で あ つ た 。DDT乳 剤 で は0.05%以 上 の 濃 度 では 各社 製 品 共 確 実 に 防 除 効 果 が 認 め られ た が 各社 製 品 の 効 果 の順 位 は 日農 製 品 が 最 も良 く東亞 製 品之 に次 ぐ もの と認 め られ た 。0.02%で は 効 果が 不 確 実 と な るが此 の 場 合 の順 位 は 東亞,東 京,日 農 の順 と認 め られ た。 而 してDDTの稻葉 潜 蝿 防除 効果 は 幼 虫 に対 す る殺虫 効 果 に依 る もの で は な く成 虫 に対 す る殺 虫 効 果 に依 る もの と認 め られ た 。 藥 害 に関 して は 目測 に 依 つ て は何 等 の 異 状 も 認 め られ な か っ た 。 又 生 育 調 査 の結 果 か ら見 て も何 等 生 育 障 害 は 認 め られ な か つ た 。 收 量 調 査 の 結 果 は 稻 葉 潜 蝿 の 防 除 効 果 と必 ず し も平 行 し な かつ た が藥 剤 撒 布 区 は 標 準 区 に比 較 して 増 收 の 傾 向が 認 め られ た 。 尚 日農 製 品 のDDT乳 剤 撒布 区 の み に黄 就 て 止 葉 を第1葉 と して第3葉 迄 の 被 害 葉率(主 と して い な ご及 び螟 蛉 の)を 調 査 した が0.05%区 迄 は 綾 害 葉率 が 少 な い こ とが 認 め られ た 。

DDTの

殺 虫 試 驗 に つ い て

(岩手縣立農事試驗場) 昭和22年度 に於 て各種DDT剤 の殺虫試驗 を 室 内及 び圃場 に於て実 施す る機会 を得 たが,そ の 結 果 に よ る と虫 の種 類 に よ り,又 そ のStage に よ り,或 はDDT剤 の 製 品,使 用 形 態 に よ り

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そ の 効 力 に 可 成 りの ひ らきが あ る こ とを 認 め る こ とが 出 來 た 。 特 に茲 に 顕 著 な 傾 向 を示 せ る成 績 を2,3述 べ て御 参 考 に 供 した い。 1. 紋 白 蝶 幼 虫 に対 ず るDDT剤(乳 剤,水 和 剤,粉 剤 共 に)の 殺 虫 効 果 は 相 当 高 く又 忌 避 効 果 も卓 越 して い る。 然 し紋 白 蝶 蛹 に 対 す る 効 果 は ピ レ ト リン剤,ロ テ ノー ン剤 に比 し劣 る こ と を認 め得 た 。即 ちDDT剤0.2%及 び 1%液(三 共,三 井,東 亞 の水 和 剤,乳 剤) 及 びDDT粉 剤 処 理 に於 て は 何 れ も20.0∼ 36.5%の 死 蛹 率 に対 して,除 虫菊 剤 処 理 は液 剤,粉 剤 共 に100%の 死 蛹 率 を示 した 。 2. 圃 場 に於 て 稻 葉 潜 蝿 の 防 除 の た めDDT剤 を 使 用 した 結 果 その 製 品 に よ り可 成 りの差 を 生 じた。 即 ち第2回 成 虫 発 生 最 盛 期 よ り3回 撒 布 せ る に,1株 平 均 の 被 害 葉 数 は2区平 均 無 撒布 区5.22枚 に 対 し,デ リス剤 区0.17枚, 東 亞DDT乳 剤 区0.07枚,三 井DDT乳 剤 区 3.37枚,三 共 水 和DDT剤 区4.77枚 を 示 し た。 3. 室 内 に於 て 馬 鈴 薯 僞 瓢 虫 に対 す る本 剤 の効 果 は 大 して 高 い もの で は な く殊 に成 虫 に対 し て そ うで あ る。 然 し実 際圃 場 に 於 て撒 布 試驗 を行 え ば 可 成 りの 防 除 効 果 が 晃 られ る。DD T剤 の濃 度 と効 力 の 関 係 を試 驗 した結 果 は 次 の 通 りで あ る。(被 害 葉 率) 4. 馬 鈴 薯 偽 瓢 虫 防 除 を対 照 と し てDDT剤 の 効 力 持 続 期 間 の査 定 を 兼 ね て 撒 布 回 数 試 驗 を 試 み た が 結 局1回 よ り2回,2回 よ り3回 撒 布 が は る か に効 果 顯 著 とな つ た 。 供 試 薬 剤 は 三 井DDT乳 剤500倍 液 で あ る。(被 害 葉 率)

馬鈴 薯牙 虫 類 の發 生 消長 につ いて

(岩手縣農事試驗場) 昭 和22年度 に 於 て 盛 岡 市 向 中野岩 手縣 立 農事 試驗 場 馬 鈴 薯 原 々種 圃 場 の 馬 鈴 薯 に 寄 生 せ る虹 虫 類 の発 生消 長 に つ い て調 査 す る事 を 得 た が そ の概 略 は 次 の通 りで あ ろ。 1. 同 圃場 に 於 て馬 鈴 薯 に 寄 生 を認 め し牙 虫 の 種 類 は訳 の3種 で あ る。 イ. ジ ヤ ガ イモヒゲ ナ ガ アブ ラ ム シ Macrosiphum matsumuraearum HORI ロ. ワタ ノ プ ブ ラ ム シAphis gossypii GLOVER ハ. モモ ア カ ア ブ ラ ム シMyzus persicae SULZER 2. 牙 虫3種 の発 生 消長 の 傾 向 は 訳 の通 り で あ る。 イ. ジヤ ガ イモ ヒゲ ナ ガ ア ブ ラ ム シ6月11 日 に有 翅 雌 虫1匹 と若 齢 の仔 虫 数 頭 を 見 受 け た が,以 後 漸 増 し,最 高 の 寄 生 を見 せ た の は8月 中 旬 で あ る。

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其 の後S月下 旬(馬 鈴 薯 枯 凋 期)に 入つ て 全 然姿 を認 め られ な かつ た。 ロ. モ モ ア カ ア ブ ラ ム シ6月18日 に若 齢 の 仔 虫 数 頭 を 見 受 け 以 後 漸增 し,最 高 の 寄生 を見 せ た の は8月 中 旬 で あ る。 其 の 後8月 下 旬(馬 鈴 薯 枯 凋 期)に 入 つ て 全 然 姿を認 め ら れ な く な つ た 。 ハ. ワ タ ノ ア ブ ラ ム シ8月12日,有 翅 雌 虫 33匹 を 見 受 け8月 下 旬(馬 鈴 薯 枯 凋期)に 入 つ て 全 然 姿 を認 め られ な くなつ た。尚 其 の 間 に 於 て 有 翅 雌 虫 は 全 然 姿 を 認 め られ な か つ た。 尚 圃 場 で の発 生 密 度 は ジ ヤ ガ イモ ヒグ ナ ガ アブ ラ ム シ最 も多 く,ワ タ ノ ア ブ ラ ム シ之 に 次 ぎ,モ モ ァ カ ア ブ ラ ム シが 最 も 少 な か つ た 。 この 傾 向 は岩 手縣 下 各 地 に於 け る発 生 状 况 と大 体 一 致 し て い る様 で あ る。 3. 牙 虫 発 生 消 長 と氣 象 の 関 係 に 就 い て は大体 次 の点 が 認 め られ た 。 イ. 氣 温 が攝 氏20度 以 上 に な つ て牙 虫 の発 生 が 認 め られ た 。 (岩 手 縣 で は6月 下 旬 ∼7月 上 旬 頃) ロ. 7月17日 の 調 査 に 於 て 寄 生 個 体 数 の激 滅 を 見 た。 これ は恐 ら く7月 第3半 旬 の低 温 持続 に よ る もの と思 わ れ る。 最 高 温 度25.3度 平 年 比 較0.8度 低 最 低温 度14.8度 平 年 比 較0.7度 低 氣 温20.8度 平 年 比 較2.1度 低 ハ. 8月12日 以 後 寄 生 個 体 数 の 激 増 を 見 た が,こ れ は 高温 持 続 が 繁 殖 に好 影 響 を与 え た もの と思 わ れ る。 最 高 温 度30.6度 平 年 比 較2.3度 高 最 低温 度20.4度 平 年比 較0.7度 高 氣 温29.0度 平 年 比 較3.6度 高 4. 馬 鈴 薯 品 種 間 に 於 け る発 生 量 の 差 は 次 の 如 し。 馬 鈴 薯 早,中,晩 生 品 種 と牙 虫 発 生 量 との 関 係 中生,晩 生 品 種(北 海 白,明 星,3円,農 林1號,農 林2號,ロ バ ー,紅 丸 等)を こは 寄 生 頭 数 が多 い 。 早 生 品種(男 爵,岩 手5號,メ ー ク ヰ ン等) に は 寄 生 頭 数 が少 な い 。 尚 馬 鈴 薯品 種 と特 性(葉 の複 草 型,草 質 の 硬 軟,滑 皺,葉 面 の毛 茸,分 枝 数,開 葉 性 等) と の 関 係 に就 い て は 更 らに 回 を 重 ね て檢 討 す る必 要 を 感 じた。 参 考 表 (1) 馬鈴薯 各品種 別に於 け る3種 牙虫の発 生消長 備考 各区共調査株数4株 宛

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(2) 3種 牙虫 の有翅雌 虫無翅 雌虫仔虫別 の発 生消長 備考 調査株数4株 宛 (3) 馬鈴薯各 品種別 に於 ける有翅雌虫無翅雌虫仔虫 別の発生清長 備考 各区調査株数4株 宛

(岩 手縣農事 試験場) 1. 1946年6月 岩 手 縣 二 戸 郡 小烏 谷 村 に 於 て 稗 に1種 の泥 負 虫 の 寄 生 を 認 めた が,其 の後 二 戸,九 戸,岩 手,上 閉 伊,和 賀,紫 波 各 郡下 に 於 て も同1種 の 泥 員 虫 に よ り加 害 を受 け て い る 多 くの 圃場 を認 め る こ とが 出來 た。 之 等 の発 生 地 よ り多数 の 成 虫,幼 虫 を 採 集 し來 た り分 類 学 的 形 態 学 的 に調 査 を進 め,又 桑 山覚 博 士 の 同定 を仰 ぎLema tritis (HERBST)で あ る こ と

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を 確認 し得た 。本種 が 野 外 に 於 て 稗 を加 害 せ る 実 例 は こ れ が 嚆 矢 で あ る。 2. 本 種 の 分 類 学 上 の 位 置,学 名,和 名,害 虫 名 及 び 分 布 は 次 の 通 りで あ る 。 分 類 学 上 の 位 置:Family Chrysomelidae LEACH(1819) Divison Eupodes CHAPUIS(1874) Subfamily Criocerinae LACO8DAIRE(1845) Genus Lcma FABRICIUS(1798) 学 名:Lcma tristis(HERBST)WEISE

Syn:Crioceris tristis HERBST (1786) Lema flavipes SUEFRIAN

(1841) 和 名:キ ア シ ク ビ ボ ソハ ム シ 害 虫 名:栗 泥 負 虫(満 洲)稗 泥負 虫(岩 手)(仮 称) 分 布:南 部 ヨー ロツパ,シ ベ リア,蒙 古,満 洲,朝 鮮 本 洲 〔長 崎(BALY)対 、馬(ADAMS) .坂 阜(桑 山)東 京(湯 浅)長 野 (桑 山)岩 手(菅 原)〕 3. 本 種 の 食 餌植 物 に つ い て は フ ラ ン スに 於 てFAYTAUD,満 洲 に 於 て西 圭 一,秋 山 武雄, 桑 山 覚 等 の諸 氏 に よ り調 査報 告 され て い るが, 岩 手 縣 に 於 け る本 種 の 食 餌 植 物 は 之 等 と相 違 し て い る こ とを 認 め られ る。 斯 様 な 差 は 虫 そ の も の に よ るた め か(種 類 の 差 又 は 生態 的 変 種?) 作 物 的 條 件 か ら くる の か不 明 で あ る。 この 点 更 に研 究 を 進 めて 見 た い と思 う。 尚 少 くと も岩 手 縣 で は 野外 で 稗 を 食 害 し粟 に は 寄 生 せ ぬ の で 既成 害 虫 名 「栗 泥 負 虫 」 は 岩 手 縣 の場 合 適 当 で な い の で 一 應 「稗 泥 負 虫 」 と仮 称 して 置 きた い 。

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