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2)22nd International Congress on Glass2010参加報告

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Academic year: 2021

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2010年9月20日 か ら25日 ま で の6日 間, ブラジルのサルヴァドールにて第22回 Inter-national Congress on Glass(ICG)が開催され た。 会場となったホテルはサルヴァドール空港か らタクシーで40分ほどと少し距離があるが, 海岸に隣接しているので景色は素晴らしかっ た。しかし,町中を通行している車は運転が荒 いため,空港からホテルまでのタクシーの移動 は恐怖を感じた。また,ホテル内のエレベータ の電源が18階で落ち,非常ボタンを押しても 連絡が通じないという恐怖も味わった。無事に 日本に帰国でき,このような参加報告ができる ことを幸せに思う。 サルヴァドール旧市街は上の町と下の町があ り,その間は高さ約70m の崖である。2つの 町はラセルダエレベータで結ばれている。街の 道路には石畳が敷かれており,大聖堂や教会な どの歴史的な建築物が立ち並んでいた。サルヴ ァドールは1549年から1763年の間はブラジル の首都であり,この約200年間の繁栄が現在で も見受けられる。 今回の ICG の参加者は約400名で,これま での ICG に比べ少なかった。地球の裏側にも 関わらず日本からも約60名が参加し,発表数 もブラジルの次(2位)であった。招待講演は 22件,一般講演とポスターセッションはどち らも約200件の発表が行われた。 会場が三つに分かれていたので全ての講演に ついて報告することはできないが,筆者が興味 を持った講演について報告させて頂きたい。

Weyl Award を 受 賞 さ れ た J.C.Mauro は “Recent advances in liquid and glassy dy-namics いうタイトルで講演を行った。低温(ガ ラス転移温度付近)におけるガラスの粘度はこ れまで VFT 式などの粘度式を用いて予測され ていたが,実験値とうまく一致しないことが見

ニューガラス関連学会

22

nd

International Congress on Glass2010参加報告

滋賀県立大学大学院工学研究科

西 久 保 嘉 範

Report on 22

nd

International Congress on Glass 2010

Yoshinori Nishikubo

Department of Materials Science,The University of Shiga Prefecture

〒522―8533 滋賀県彦根市八坂町2500 TEL 0749―28―8365 FAX 0749―28―8596 E­mail : zi22[email protected] 図 1 サルヴァドールの海岸 62

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られた。そこで,アダム・ギブスの式をもとに 新たな式を立てた。この式を用いることによ り,実際に低温で測定した粘度と粘度曲線がう まく合致することを示した。また,講演者らは 仮想温度を変化させたガラスにおける粘度も測 定しており,こちらの実験結果も計算式による 粘度曲線とうまく合致することを示した。

C.R.Kurkjian は“Measurement of elastic and residual stresses at indents in glasses と いうタイトルで講演を行った。ガラスに押し込 み試験を行うと最初は弾性的な応力が表れ,続 いてガラスにクラックが発生し,ガラス内部に 残留応力が生じる。この弾性応力と残留応力を 光弾性技術という手法を用いて測定する方法を 報告した。ガラスは光を入射しても複屈折を起 こさないが,ガラスに応力を加え,ガラス構造 にひずみが生じていると複屈折を引き起こす。 この複屈折を解析することで応力のイメージ像 を示すことができた。 Kurkjian 先生は昨年の10月から11月に滋 賀県立大学でこの講演に関する実験を行われて いた。1ヶ月しか日本にしかおられなかった が,ICG 私に気さくに話しかけて下さり一緒に 写真も撮らせて頂いた。 図 2 Kurkjian 先生(中央)と共に 私にとって国際学会は初めてであったが,海 外に出たのも初めてであった。外国人の方々は 気さくに話しかけてくれ,私が英語が苦手と分 かっても,丁寧に対応をしてくれる方々ばかり で安心した。しかし,コミュニケーションを取 るためにはもっと英語を勉強しておくべきであ った。日本にいたときから英語の重要性は認識 していたが,改めて痛感させられた。 ICG とは別件ではあるが,私は ICG の開催 前にアメリカのミズーリ大学ローラ校を訪問し た。私はガラスの強度の測定法として2点曲げ を採用しているが,こちらの大学から始めた測 定法である。参考にできることが多々あると思 い,吉田智准教授と日本電気硝子の加藤嘉成氏 と共に見学をさせて頂いた。ミズーリ大学で2 点 曲 げ を 用 い て 研 究 さ れ て い る の は R.K. Brow 先 生 と 博 士 課 程 の Z.Tang 氏 で あ る。 Tang 氏には実験手順を見せて頂いたり,これ までの実験データを見せて頂いたりした。英語 が得意ではない私にとって具体的な議論をする ことは難しかったが,2点曲げの話ができるだ けでも非常に嬉しかった。また,ローラ校には ガラス作製工房があり,私はガラスの文鎮の作 製もさせて頂いた。大学内の見学は1日だけで あったが,非常に有意義な時間を過ごす事がで きた。 図 3 左から,Z.Tang 氏,私,加藤氏,吉田准教授 次回の ICG は2013年,チェコのプラハで開 催される予定である。次回はもっと多数の方が 参加されて,活発な議論が行われることを期待 したいと思う。 最後になったが,このような貴重な体験をさせ て頂いた関係者の皆様にお礼を申し上げたい。

NEW GLASS Vol.25 No.3 2010

参照

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